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JP3229683B2 - 分岐脂肪酸アミドの製造方法 - Google Patents
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JP3229683B2 - 分岐脂肪酸アミドの製造方法 - Google Patents

分岐脂肪酸アミドの製造方法

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JP3229683B2
JP3229683B2 JP34680992A JP34680992A JP3229683B2 JP 3229683 B2 JP3229683 B2 JP 3229683B2 JP 34680992 A JP34680992 A JP 34680992A JP 34680992 A JP34680992 A JP 34680992A JP 3229683 B2 JP3229683 B2 JP 3229683B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精製された分岐脂肪酸を
原料とする高純度の分岐脂肪酸アミドを簡便に製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】分岐脂
肪酸は、疎水性基部分の分岐に由来する結晶構造の乱れ
に起因する優れた融点降下性、潤滑性、各種溶剤との相
溶性等を有する。そして、該化合物から導びかれる各種
誘導体も同様の特徴を有することが知られている。
【0003】しかし、分岐脂肪酸は、通常、その製造方
法に由来する各種の不純物を含有しているため、これか
ら導びかれる各種誘導体は、着色や臭気を帯びてしま
う。例えば、分岐脂肪酸の誘導体である分岐脂肪酸アミ
ドは、毛髪又は皮膚化粧料の基剤、乳化剤、潤滑剤等と
して有用であることが知られている(特開平4−211
640号、特開平4−69321号、特開平4−693
20号)が、分岐脂肪酸とトリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタンとを反応させてオキサゾリン化合物とし、
これを加水分解して得られる分岐脂肪酸アミドは、しば
しば反応中に着色したり、保存中に悪臭が発生したりす
る(特開平4−211640号)。そして、このような
弊害を除去するには、カラムクロマトグラフィー、晶析
等の煩雑な操作が必要となるため、多大の労力及び費用
がかかることとなる。
【0004】そこで、分岐脂肪酸を簡便かつ安価に精製
する方法及び高純度の分岐脂肪酸アミドを工業的規模で
簡便に製造する方法の開発が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、通常入手可能な分岐脂肪酸
を水素添加処理したものを原料とすることにより、化粧
料の基剤等として有用な高純度の分岐脂肪酸アミドが工
業的規模で簡便に得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、第一に、下記一般式
(1)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、m、nはそれぞれ0〜20の整数
を示し、かつmとnとの和が1〜20である)で表わさ
れる分岐脂肪酸を水素添加処理することを特徴とする分
岐脂肪酸の精製方法を提供するものである。
【0009】本発明は、第二に、上記水素添加処理によ
り得られた分岐脂肪酸(1)とトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン(3)とを反応せしめ、下記一般式
(4)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、m、nは前記と同義である)で表
わされるオキサゾリン化合物を得た後、該オキサゾリン
化合物(4)を加水分解することを特徴とする下記一般
式(2)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、m、nは前記と同義である)で表
わされる分岐脂肪酸アミドの製造方法を提供するもので
ある。
【0014】一般式(2)中のm及びnは、それぞれ0
〜20の整数を示し、かつmとnとの和は1〜20、好
ましくは10〜16である。これらのうち、上記一般式
(1)の分岐メチル基がアルキル主鎖の中心近くに位置
するものがさらに好ましい。また、mが1〜20の整数
であり、かつnが0であるものも好ましい。
【0015】上記一般式(1)で表わされる分岐脂肪酸
は、単一物でも、また混合物を使用してもよい。
【0016】特に好ましい例としては、イソステアリン
酸が挙げられる。これは、例えばオレイン酸からダイマ
ー酸製造時の副産物、クラフトパルプ廃液を硫酸で分解
して得られるトール油からダイマー酸製造時の副産物等
として得られる。
【0017】イソステアリン酸は、通常、その炭素数及
び分岐メチル基の位置が一定の分布を有する混合物であ
って、合計炭素数が18(mとnとの和が14)のもの
を約75%以上、残部として合計炭素数が14のもの、
16のもの、20のもの等を含有するものであり、かつ
分岐メチル基がアルキル主鎖の中央近傍に分布している
ものである(J.Amer.Oil Chem.So
c.,51巻、522頁1974年;同56巻、823
A頁、1979年)。
【0018】本発明における分岐脂肪酸(1)の水素添
加処理は、パラジウム、ニッケル、白金、コバルト等、
通常の水素化触媒を分岐脂肪酸(1)に対し5〜300
0ppm添加し、水素圧を常圧〜250kg/cm2、温度
を100〜250℃とし、1〜15時間反応させればよ
い。上記水素化触媒は、これらをカーボン、アルミナ、
シリカ、ケイソウ土等に0.5〜20%担持させたもの
を使用してもよい。なお、水素化触媒としては、パラジ
ウム及び/又はニッケルが特に好ましい。
【0019】上記水素添加処理を施こすことにより、分
岐脂肪酸(1)を、好ましくは沃素価5以下のものとす
る。そして、上記の処理により、分岐脂肪酸(1)は、
色相及び臭気が顕著に改善されたものとなる。当該分岐
脂肪酸(1)は、必要に応じ、さらに蒸留精製すること
が好ましい。
【0020】次に本発明の分岐脂肪酸アミド(1)の製
造方法について説明する。まず、前記水素添加処理によ
り精製された分岐脂肪酸(1)に対し0.8〜1.2倍
モルのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(3)
を、無溶媒下に、又はキシレン、メシチレン、キュメ
ン、ヘキサン、デカン等の不活性溶媒中で、100〜2
50℃、好ましくは150〜200℃の温度にて、生成
する水を系外に除去しながら、1〜24時間反応を行
い、オキサゾリン化合物(4)を得る。ここで、水を系
外に除去する手段としては、減圧脱水、溶媒との共沸脱
水、N2等の不活性気体の流通による脱水などが挙げら
れる。これらの手段は単独でも、2種以上を併用しても
よい。
【0021】上記反応においては、反応温度が100℃
未満の場合、反応速度が遅いため時間効率が低下し、一
方、250℃を超える場合、副反応が生じやすく、また
生成物がしばしば着色されてしまう。
【0022】かくして得られるオキサゾリン化合物を加
水分解することにより目的の分岐脂肪酸アミド(2)を
得る。上記加水分解は、オキサゾリン化合物(4)に対
し1〜3倍モル、好ましくは1.2〜2倍モル、さらに
好ましくは1.4〜1.6倍モルの水及び、必要に応
じ、炭素数1〜6の低級アルコールを添加し、50〜1
50℃、好ましくは70〜100℃にて1〜30時間反
応せしめる。
【0023】ここで、使用される低級アルコールとして
は、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロ
パノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−
ブタノール、アミルアルコール、t−アミルアルコー
ル、ネオペンチルアルコール、ヘキシルアルコール等が
挙げられる。
【0024】温度が50℃未満では加水分解反応が実質
上進行せず、一方、150℃を超えると副反応が生起さ
れ、さらに生成物が着色されやすい。
【0025】なお、上記加水分解反応においては、水及
び低級アルコールに加え、通常の加水分解に使用される
アルカリ性物質又は酸性物質を共存させてもよい。
【0026】かくして得られる分岐脂肪酸アミド(2)
は、その色相がG≦1、かつ沃素価が1〜5であって、
そのまま又は溶媒除去のうえ種々の用途に使用できる。
さらに、pH調整、白土処理、溶剤洗浄、活性炭処理等を
適宜施すことができる。また、再結晶、クロマトグラフ
ィー等の手段によりさらなる高純度品とすることもでき
る。
【0027】
【発明の効果】本発明は水素添加処理によって精製され
た分岐脂肪酸を原料として用いることにより、着色及び
臭気がなく、保存安定性に優れる高純度の分岐脂肪酸ア
ミドを簡便に得ることができる。そして、本発明の分岐
脂肪酸アミドの製造方法により、毛髪及び/又は皮膚化
粧料の基剤、乳化剤、潤滑剤等に極めて有用な該化合物
を工業的規模で簡便に得ることができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】実施例1 Pd/C触媒を用いるイソステア
リン酸(1−1)の精製 1lのオートクレーブにトール油由来イソステアリン酸
(ユニオンキャンプ社製「Century 110
5」)(色相;G3、沃素価;7.7)517g(1.
69モル)及び5%Pd/C(50%含水品)(エヌ.イ
ー.ケムキャット社製「5%Pdカーボン粉末含水品」)
10.3g(1重量%)を仕込んだ。撹拌しながら昇温
し、190℃にて水素圧50kg/cm2で2時間反応させ
た。反応終了後、濾過助剤としてラジオライトスペシャ
ルフローを用い、加圧濾過により触媒を除去し、507
gの無色透明液体を得た(色相;APHA60、沃素
価;1.8)。このものを蒸留してさらに色相及び保存
安定性が良好で沃素価の低減されたイソステアリン酸
(1−1)468gを得た(収率90.5%)。b.
p.;183〜202℃/2〜3mmHg、色相;APHA
50、沃素価;1.8、酸価;185.8、平均分子
量;302.0。
【0030】実施例2 安定化Ni触媒を用いるイソス
テアリン酸(1−1)の精製 20lのオートクレーブにトール油由来イソステアリン
酸(ユニオンキャンプ社製「Century 110
5」)(色相;G3、沃素価;9.7)10kg(32.
69モル)及び安定化Ni(日揮化学製「N−10
3」)100g(1重量%)を仕込んだ。撹拌しながら
昇温し、190℃にて水素圧50kg/cm2で10時間反
応した。反応終了後、濾過助剤としてラジオライトスペ
シャルフローを用いて加圧濾過により触媒を除去し、9
800gの無色透明液体を得た(色相;APHA;20
0、沃素価;4.6)。このものを蒸留して色相及び保
存安定性が良好で沃素価の低減されたイソステアリン酸
(1−1)9000gを得た(収率90%)。b.
p.;192〜212℃/3〜7mmHg、色相;APHA
50、沃素価;3.8、酸価;180.3、平均分子
量;311.2。
【0031】実施例3 N−トリス(ヒドロキシメチ
ル)メチル−イソステアリン酸アミド(2−1)の製造 (イ)2−ヘプタデシル−4,4−ビス(ヒドロキシメ
チル)−2−オキサゾリン(4−1)の製造 温度計、還流冷却器、ディーンスタークトラップ、窒素
導入管及び撹拌器を備えた容量500mlの反応容器に実
施例1で得たイソステアリン酸250g(0.828モ
ル)を仕込んだ後窒素置換してトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン(アンガスケミカル社製「トリスアミ
ノクリスタル」)100.3g(0.828モル)を仕
込んだ。窒素流量30〜50l/hrにて撹拌しながら昇
温し、160℃にて6時間反応させた後、計算量の水を
留去し、標記化合物(4−1)314gを得た(収率9
8%、色相;G1)。このものは、140℃では粘稠な
液体であるが、室温ではワックス状に固化した。m.
p.;53−58℃、ガスクロマトグラフィー純度;9
2.1%。
【0032】(ロ)化合物(2−1)の製造 温度計、還流冷却器、及び撹拌器を備えた容量500ml
の反応容器に(イ)で得た化合物(4−1)259g
(0.668モル)及びエタノール36mlを仕込んだ。
撹拌しながら昇温し、80℃にて水36gを滴下した。
89〜92℃で6時間還流撹拌を行った後室温に冷却
し、液晶状の化合物(2−1)323gを得た。色相;
APHA200、沃素価;1.2、水分;8.0%、エ
タノール;8.7%、ガスクロマトグラフィー純度;8
7.5%(対固形分)。このものは、長期保存しても、
着色したり異臭を発生したりすることなく、そのまま化
粧料用基剤として使用可能であった。
【0033】実施例4 化合物(2−1)の製造 (イ)化合物(4−1)の製造 温度計、還流冷却器、ディーンスタークトラップ、窒素
導入管及び撹拌器を備えた容量5lの反応容器に実施例
2で得たイソステアリン酸2600g(8.35モル)
を仕込んだ後窒素置換して、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン(アンガスケミカル社製「トリスアミ
ノクリスタル」)1011.5g(8.35モル)を仕
込んだ。窒素流量30〜50l/hrにて撹拌しながら昇
温し、160℃にて8時間反応させて、計算量の水を留
去し、標記化合物(4−1)3289gを得た(収率9
9%、色相;APHA150)。このものは、140℃
では粘稠な液体であるが、室温ではワックス状に固化し
た。m.p.;53−58℃、ガスクロマトグラフィー
純度;91.1%。
【0034】(ロ)化合物(2−1)の製造 温度計、還流冷却器及び撹拌器を備えた容量1lの反応
容器に(イ)で得た化合物(4−1)602g(1.5
1モル)及びエタノール82mlを仕込んだ。撹拌しなが
ら昇温し、80℃にて水81.7gを滴下した。90℃
で8時間還流撹拌を行った後、室温に冷却し、液晶状の
化合物(2−1)748gを得た。色相;APHA15
0、沃素価;2.1、水分;7.7%、エタノール;
9.2%、ガスクロマトグラフィー純度;86.5%
(対固形分)。このものは、長期保存しても、着色した
り異臭を発生したりすることなく、そのまま化粧料用基
剤として使用が可能であった。さらに、このもの500
gにエタノールを加えて蒸発を繰り返し、442gの脱
溶媒品を得て、4倍量のヘキサン/エタノール(重量比
で95/5)から再結晶し、ヘキサン洗浄の後50〜6
0℃にて減圧乾燥し、化合物(2−1)218.4gを
得た(収率52%)。色相;APHA200、沃素価;
1,1,ガスクロマトグラフィー純度;99.8%。こ
のものは、室温で無色のペースト状固体であった。酸
価;0.33、水酸基価;429.0(理論値;43
4.26)。
【0035】比較例1 化合物(2−1)の製造 (イ)化合物(4−1)の製造 温度計、還流冷却器、ディーンスタークトラップ、窒素
導入管及び撹拌器を備えた容量500mlの反応容器にト
ール油由来イソステアリン酸(ユニオンキャンプ社製
「Century 1105」)(色相;G3、沃素
価;7.7)250g(0.828モル)を仕込んだ
後、窒素置換してトリス(ヒドロキシメチル)アミノメ
タン(アンガスケミカル社製「トリスアミノクリスタ
ル」)100.3g(0.828モル)を仕込んだ。窒
素流量30〜50l/hrにて撹拌しながら昇温し、16
0℃にて6時間反応せしめ、計算量の水を留去し、標記
化合物(4−1)308gを得た(収率96%、色相;
G4〜5)。このものは、140℃では粘稠な液体であ
るが、室温ではワックス状に固化した。m.p.;53
−58℃、ガスクロマトグラフィー純度;90.1%。
【0036】(ロ)化合物(2−1)の製造 温度計、還流冷却器及び撹拌器を備えた容器500mlの
反応容器に(イ)で得た化合物(4−1)259g
(0.668モル)及びエタノール36mlを仕込んだ。
撹拌しながら昇温し、80℃にて水36gを滴下した。
89〜92℃にて、6時間還流撹拌を行った後、室温ま
で冷却し、液晶状の化合物(2−1)320gを得た。
色相;G4、沃素価;5.7、水分;7.7%、エタノ
ール;8.4%、ガスクロマトグラフィー純度;87.
0%(対固形分)。このものは、色相が悪く、さらに長
時間保存により、着色が増すとともに、異臭が発生した
ことから、そのまま化粧料基剤として使用することには
難があった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 53/126 C07C 233/18 233/18 B01J 23/74 321X (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 231/10 C07C 51/487 C07C 53/126 C07C 233/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素添加処理によって精製された下記一
    般式(1) 【化1】 (式中、m、nはそれぞれ0〜20の整数を示し、かつ
    mとnとの和が1〜20である)で表わされる分岐脂肪
    酸(1)とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
    (3)とを反応せしめ、下記一般式(4) 【化2】 (式中、m、nは前記と同義である)で表わされるオキ
    サゾリン化合物を得た後、該オキサゾリン化合物(4)
    を加水分解することを特徴とする下記一般式(2) 【化3】 (式中、m、nは前記と同義である)で表わされる分岐
    脂肪酸アミドの製造方法。
  2. 【請求項2】 水素添加処理において、触媒としてパラ
    ジウム及び/又はニッケルを用いる請求項1記載の分岐
    脂肪酸アミドの製造方法。
  3. 【請求項3】 分岐脂肪酸(1)として、沃素価が5以
    下になるように精製されたものを使用することを特徴と
    する請求項1記載の分岐脂肪酸アミドの製造方法。
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