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JP3237169B2 - 光学記録材料 - Google Patents
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JP3237169B2 - 光学記録材料 - Google Patents

光学記録材料

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JP3237169B2 JP05507392A JP5507392A JP3237169B2 JP 3237169 B2 JP3237169 B2 JP 3237169B2 JP 05507392 A JP05507392 A JP 05507392A JP 5507392 A JP5507392 A JP 5507392A JP 3237169 B2 JP3237169 B2 JP 3237169B2
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン結合を構成す
る1位の炭素及び2位の炭素に、光照射によって互いに
結合環化してシクロヘキサジエン環を形成することによ
り、その光学的性質を変化せしめるような特定の置換基
を各々1個ずつ有し、且つ、1位の炭素及び2位の炭素
の他の置換基は互いに結合して環を形成しているエチレ
ン誘導体を使用した光学記録材料に関するものである。
詳しくは、本発明は、各種の記録・記憶材料、複写材
料、調光材料、印刷感光体、レーザー用感光材料、写真
植字用あるいは光学フィルター、マスキング用材料、光
量計、ディスプレイ用材料として有用なフォトクロミッ
ク性を有する化合物を使用した光学記録材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】光の照射により発色又は消色する、フォ
トクロミック性(フォトンモードでの色変化)を有する
化合物は種々知られており、これを利用したフォトクロ
ミック材料が従来より提案されている。
【0003】例えば、特開昭55−149812号に
は、ニトロセルロース系樹脂に次式の様なスピロピラン
化合物を分散させたフォトクロミック材料が提案されて
いる。
【0004】
【化3】
【0005】更に、特公昭45−28892号には、次
式の様なスピロナフトオキサジン系化合物を含有するフ
ォトクロミック材料が提案されている。
【0006】
【化4】
【0007】ところで、近年、このようなフォトクロミ
ック化合物を可逆的な光記録材料として用いようとする
研究が盛んに行われているが、この場合、次のような条
件が満足されていることが要求される。 半導体レーザー感受性。 非破壊読み出し。 記録の熱安定性。 速い応答速度。 繰り返し耐久性。
【0008】フォトクロミック化合物を光記録材料とし
て用いる場合において、特に重要な問題点は、上記要件
のうちの記録の熱安定性が十分でなく、光化学反応に
より書き込まれた記録が不安定なことにある。即ち、従
来のフォトクロミック化合物の場合、一般にその着色状
態は熱的に不安定であり、室温で数時間以内に元の状態
に戻るため、記録の熱安定性に劣るという欠点を有して
いる。
【0009】一方、熱安定性の良好なものは、一般に繰
り返し耐久性が劣るという問題点があり、従来のフォト
クロミック化合物は、いずれも光記録材料として十分満
足し得る特性を有するものとはいえなかった。
【0010】熱安定性を改善した光学記録材料として、
本発明者は、先に、「光照射によりその光学的性質を変
化させて光学的情報を記録する記録層を有する光学記録
材料において、該記録層が、1位及び2位に、光照射に
よって環化してシクロヘキサジエン環を形成することに
よりその光学的性質を変化せしめるような複素環基を各
々有し、且つ、他の1位及び2位は互いに結合して環を
形成しているエチレン誘導体を含有することを特徴とす
る光学記録材料」を見出し特許出願した(特願昭61−
167608号)。
【0011】上記出願で提案されるエチレン誘導体は、
前述の如き従来の問題点のない、良好なフォトクロミズ
ムを示すジアリールエテン系化合物である。このジアリ
ールエテン系化合物は、開環体から光照射により閉環体
となって着色状態をとるが、チオフェン、フランなどの
複素環をアリール基とするジアリールエテン系化合物の
閉環体の着色状態が熱的に安定であるのは、これらアリ
ール基の芳香族性が小さいことから、開環構造と閉環構
造とのエネルギー差が小さくなるためであることが、近
年、理論的にも実験的にも明らかになってきた [S.N
akamuraet.al.,J.Org.Che
m.,53,6136(1988)] 。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このように熱安定性に
優れたフォトクロミック化合物について、最近では研究
の成果が上げられつつあるが、更に熱安定性に優れ、よ
り長寿命のフォトクロミック化合物の開発が望まれてい
る。
【0013】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、熱安定性が著しく良好で、長い寿命を持
つフォトクロミック化合物を用いた光学記録材料を提供
することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の光学記録材料
は、光照射によりその光学的性質を変化させて光学的情
報を記録する記録層を有する光学記録材料において、該
記録層が、光照射によって環化してシクロヘキサジエン
環を形成することによりその光学的性質を変化せしめる
エチレン誘導体を含有する光学記録材料であって、その
エチレン結合を構成する1位の炭素の一方の置換基及び
2位の炭素の一方の置換基は、下記一般式 [I] で示さ
れる、光照射によって環化して前記シクロヘキサジエン
環を形成するα−ナフタレン類縁体残基であり、該1位
の炭素の他方の置換基及び2位の炭素の他方の置換基同
士は互いに結合して環を形成していることを特徴とす
る。
【0015】
【0016】
【化5】
【0017】請求項の光学記録材料は、請求項に記
載の光学記録材料において、エチレン誘導体が、下記一
般式[II]で示されるものであることを特徴とする。
【0018】
【化6】
【0019】本発明者は、ベンゼン、ナフタリン等をア
リール基とするジアリールエテン系化合物を合成し、閉
環体での芳香族性と閉環体の熱安定性との相関を検討し
たところ、α−ナフタレン類縁体残基をアリール基とし
て有するジアリールエテン系化合物が、熱安定性が大き
く、長い寿命を有することを確認した。即ち、従来の知
見に加えて、α−ナフタレン類縁体残基により閉環体に
芳香族性を付与することによっても、熱安定性を維持す
ることが可能であることが明らかになった。本発明はこ
のような知見に基いて達成されたものである。
【0020】以下に本発明につき詳細に説明する。
【0021】本発明の光学記録材料において、使用され
るエチレン誘導体のエチレン結合を構成する1位の炭素
及び2位の炭素に結合している、光照射によって互いに
結合して環化し、シクロヘキサジエン環を形成すること
により、その光学的性質を変化せしめるα−ナフタレン
類縁体残基は、前記一般式 [I] で示されるものであ
る。このようなα−ナフタレン類縁体残基の具体的な例
としては、下記のものが挙げられる。
【0022】
【化7】
【0023】これらのうち特に好ましいα−ナフタレン
類縁体残基としては、下記一般式[III] で示されるもの
が挙げられる。
【0024】
【化8】
【0025】なお、前記 [I], [II] 式及び上記[III]
式において、X,Y,Z,X’,Y’,Z’,R1 のア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s
ec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘプチル基、n
−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル
基、n−ステアリル基等の炭素数1〜20、好ましくは
炭素数1〜4の直鎖状又は分枝状のアルキル基等が挙げ
られ、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0026】このようなα−ナフタレン類縁体残基をエ
チレン結合を構成する1位の炭素及び2位の炭素に各々
1個有し、且つ、該1位の炭素の他の置換基と2位の炭
素の他の置換基とは互いに結合して環を形成している本
発明に係るエチレン誘導体としては、前記一般式[II]で
示されるものが挙げられるが、前記一般式[II]におい
て、環Bの炭化水素環又は複素環の具体例としては、下
記のものが例示される。
【0027】
【化9】
【0028】本発明に係るエチレン誘導体の具体例とし
ては、下記のものが挙げられる。
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】このようなエチレン誘導体を含有する記録
層を有する本発明の光学記録材料は、公知の方法に準じ
て容易に得ることができる。例えば、下記又は等の
方法により、記録層を形成することにより、本発明の光
学記録材料を製造することができる。
【0032】 エチレン誘導体を、必要に応じて、ポ
リエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラ
ール樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロー
ス、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のバインダーと共
に、四塩化炭素、ベンゼン、シクロヘキサン、メチルエ
チルケトン、テトラクロロエタン等の溶媒に分散又は溶
解させて、適当な基板上に塗布するか、あるいは、公知
の蒸着法又は他の化合物との共蒸着法により、適当な基
板上に蒸着するなどにより、基板上に記録層を成膜す
る。
【0033】 本発明のエチレン誘導体を上述の様な
溶媒に溶解し、ガラスセル等に封入する。
【0034】なお、の方法において、使用される基板
としては、使用する光に対して透明又は不透明のいずれ
でもよい。基板材料の材質としては、ガラス、プラスチ
ック、紙、板状又は箔状の金属等の一般の記録材料の支
持体が挙げられ、これらのうちプラスチックが種々の点
から好適である。プラスチックとしては、アクリル樹
脂、メタアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ニトロセルロース、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リサルホン樹脂等が挙げられる。
【0035】このような基板上に形成する記録層の膜厚
は、100Å〜100μm、特に1000Å〜10μm
とするのが好ましい。
【0036】また、成膜法としては真空蒸着法、スパッ
タリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法など一般に行なわれている薄膜形成法を採
用することができる。
【0037】成膜にあたり、バインダーを用いる場合、
本発明に係るエチレン誘導体の量が重量比で5%以上と
なるようにするのが望ましい。
【0038】なお、スピナー法による成膜の場合、回転
数は500〜5000rpmが好ましく、スピンコート
の後、場合によっては、加熱あるいは溶媒蒸気にあてる
等の処理を行なってもよい。
【0039】ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録
層を形成する場合の塗布溶媒としては、ブロモホルム、
ジブロモエタン、エチルセロソルブ、キシレン、クロロ
ベンゼン、シクロヘキサノン等の沸点120〜160℃
のものが好適に使用される。
【0040】本発明において、記録層にはその安定性や
耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとして遷
移金属キレート化合物(例えば、アセチルアセトナート
キレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒ
ドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)又は3級ア
ミン化合物を含有していても良い。
【0041】本発明の光学記録材料の記録層は、基板の
両面に設けても良いし、片面だけに設けても良い。
【0042】上記の様にして得られる本発明の光学記録
材料への記録は、基板の両面又は片面に設けた記録層あ
るいはセル中の記録層に1〜10μm程度に集束した光
をあてることにより行なう。しかして、光照射された部
分は、光エネルギーの吸収により色変化が起こる。記録
された情報の再生は光による色変化が起きている部分と
起きていない部分の反射率あるいは吸光度の差を読み取
ることにより行なうことができる。
【0043】なお、本発明の光学記録材料について使用
される光源としては、水銀ランプ、キセノンランプのほ
かレーザー光(N2 、He−Cd、Ar、He−Ne、
ルビー、半導体、色素レーザー)等が挙げられる。これ
らのうち、レーザー光を用いるのが最も好ましい。
【0044】
【作用】本発明に係るエチレン誘導体は、光照射する
と、下記式に示すように、α−ナフタレン類縁体残基V
とα−ナフタレン類縁体残基V’が互いに環化して、シ
クロヘキサジエン環を形成し、 [A] から [B] へ構造
変化を起こして色変化を起こす。また、この着色状態は
光反応により可逆的に元に戻すことができる。
【0045】
【化12】
【0046】このような本発明に係るエチレン誘導体
は、上記に示す開環状態 [A] 及び閉環着色状態 [B]
のいずれもが熱的に安定であり、高温で長時間加熱して
もサーモクロミック反応(熱着色反応)を示さず、ま
た、着色状態も安定であり、退色反応を示さず、両状態
は良好に保持される。更に、エチレン結合部分が環によ
り固定されているために、cis−transの異性化
反応も防止され、発色−消色の繰り返し耐久性も良好で
ある。このため、このようなエチレン誘導体を含有する
記録層は、可逆的な光情報記録体として極めて優れた特
性を発揮することができる。
【0047】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0048】実施例1エチレン誘導体の合成
【0049】
【化13】
【0050】化合物(1)1.1g(5.0×10-3
ol)、CuI 4.76g(25.0×10-3mo
l)、KI 8.9g(50.0×10-3mol)をヘ
キサメチルフォスフォリックトリアミド(HMPA)2
0mlに加え、これを窒素雰囲気下、150〜160℃
で6時間加熱した。反応混合物を2N HCl中に入
れ、バンビニーで抽出した。抽出液を乾燥後、溶媒留去
によりヨウ化物(2)を1.0g(75%)得た。
【0051】
【化14】
【0052】化合物(2)1g(3.73×10-3mo
l)を乾燥THF(テトラヒドロフラン)中に溶解させ
ておき、−60℃で4mlの1.6N n−BuLiヘ
キサン溶液を滴下した。1時間、−60℃に保ったまま
撹拌し、0.25mlのパーフルオロシクロペンテンを
加え、1晩放置した。次いで、水を加え、エーテル抽出
し、抽出液を乾燥、溶媒留去後、シリカゲルクロマトグ
ラフィー(展開液:ヘキサン)により分離精製すること
により、下記物性値のエチレン誘導体 [a] を320m
g(収率56%)得た。
【0053】<物性値>1H−NHR(CDCl3 ):
2.32(3H,s,CH3 ) 2.39(3H,s,
CH3 ) 6.9〜8.1(10H,m) マススペクトル:M+ 456光記録方法
【0054】
【化15】
【0055】上記で合成したエチレン誘導体 [a] をベ
ンゼンに10-4mol/lとなるように溶解して得た無
色の溶液を、1cm×1cm×4cmのガラスセルに封
入し、これに280nmの単色光を2分間照射したとこ
ろ、黄色(λmax471nm)に着色し、その吸収ス
ペクトルは図1に実線で示すものから、点線で示すもの
に変化した。
【0056】この着色状態の閉環体 [a']は熱的に非常
に安定であり、室温で長時間放置しても、図2に示すよ
うに着色状態の吸収(着色保持率)の減少は少なかっ
た。なお、この閉環体 [a']はλ>450nmの光を照
射することにより開環体 [a] に戻った。
【0057】比較例1,2 実施例1で使用したエチレン誘導体 [a] の代りに下記
エチレン誘導体 [b](比較例1)又は [c] (比較例
2)を用い、実施例1と同様にして着色状態 [b']又は
[c']の熱安定性について調べた。その結果、図2に示
す如く実施例1のエチレン誘導体に比べて、熱安定性は
著しく劣り、実施例1のエチレン誘導体 [a] は熱安定
性に優れ、長い寿命をもつことが確認された。なお、図
2にはエチレン誘導体 [b] のみが示されているが、エ
チレン誘導体[c] もこれと同様の結果を示した。
【0058】
【化16】
【0059】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の光学記録材
料は、その記録層に良好なフォトクロミズムを示す化合
物を含有するものであって、本発明の光学記録材料は、
熱的に安定であり、サーモクロミズムを示さず、光照射
により色変化がおき、この色変化の状態は熱的に極めて
安定であるが、別の波長の光を照射すると元の状態にも
どる。しかして、この変化を可逆的に繰り返すことがで
きる。
【0060】このようにフォトンモードで記録可能な可
逆的記録材料である本発明の光学記録材料は、記録の熱
安定性、速い応答速度、繰り返し耐久性等の要件を十分
に満足するものであって、著しく優れた特性を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のエチレン誘導体 [a] の吸収スペク
トルの光変化を示すグラフである。
【図2】実施例1及び比較例1のエチレン誘導体の着色
状態の熱安定性を示すグラフである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光照射によりその光学的性質を変化させ
    て光学的情報を記録する記録層を有する光学記録材料に
    おいて、該記録層が、光照射によって環化してシクロヘ
    キサジエン環を形成することによりその光学的性質を変
    化せしめるエチレン誘導体を含有する光学記録材料であ
    って、 そのエチレン結合を構成する1位の炭素の一方の置換基
    及び2位の炭素の一方の置換基は、下記一般式 [I] で
    示される、光照射によって環化して前記シクロヘキサジ
    エン環を形成するα−ナフタレン類縁体残基であり、 該1位の炭素の他方の置換基及び2位の炭素の他方の置
    換基同士は互いに結合して環を形成していることを特徴
    とする光学記録材料。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記エチレン誘導体が、下記一般式[II]
    で示されるものであることを特徴とする請求項に記載
    の光学記録材料。 【化2】
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