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JP3240182B2 - マグネシウム合金製部材の製造方法 - Google Patents
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JP3240182B2 - マグネシウム合金製部材の製造方法 - Google Patents

マグネシウム合金製部材の製造方法

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JP3240182B2 JP13625492A JP13625492A JP3240182B2 JP 3240182 B2 JP3240182 B2 JP 3240182B2 JP 13625492 A JP13625492 A JP 13625492A JP 13625492 A JP13625492 A JP 13625492A JP 3240182 B2 JP3240182 B2 JP 3240182B2
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Landscapes

  • Extrusion Of Metal (AREA)
  • Forging (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マグネシウム(以
下、Mgとする)合金製部材の製造方法に関し、特にM
g合金製部材を鍛造成形により得るための方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】Mg合金は、実用化されている構造用金
属中もっとも軽量であり、比強度(耐力/比重)が大き
いという特性を有していることから、自動車、航空・宇
宙機器、その他の機械類の部品等に広く利用されてい
る。そして、Mg合金は、一般に冷間では塑性加工性が
悪いが、温度を上げると加工性が著しく向上するので、
鍛造成形によりこのような部品を製造する場合、温間鍛
造に依ることが多い。
【0003】たとえば、汎用性の高い鍛造用Mg合金で
あるAZ80(ASTM規格、Al:7.8〜9.2
%、Zn:0.2〜0.8%、Mn:0.12〜0.3
5%、残部:Mg及び不純物)では、鍛造素材を電気又
はガス炉内で370℃〜420℃に加熱し、これを鍛造
成形する方法がとられている。加熱温度を従来このよう
に設定しているのは、この温度範囲以下であると十分な
成形性が得られず、逆に、この温度を超えると素材の表
面の酸化が激しくなるからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法で
は、伝熱媒体がガスであるためMg合金素材の昇温に
時間がかかりすぎるという問題があり、また、かなり
の高温に長時間曝されるため、やはり素材表面の酸化が
避けられないこと、さらに、昇温の間に析出物が母相
中に固溶し、鍛造成形後の製品が耐食性に劣るT4組織
(溶体化組織)になってしまうという問題があった。
【0005】上記の問題点については、たとえばMg
合金素材を加熱されたソルトバス等の液体中に浸漬する
ことにより昇温時間を短縮することが一応考えられる
が、Mg合金はソルトバス中ではきわめて酸化されやす
く、現在のところ上記温度範囲に加熱するための適当な
加熱媒体(液体)は見いだされていない。また、上記
の問題については、真空中で加熱ー成形することにより
酸化を防止することも試みられたが、生産性がきわめて
悪いという欠点がある。
【0006】一方、Mg合金製部材が部品として様々な
分野に多量に使用されるようになった結果、切削又は研
削作業による切粉も多量に排出されるようになった。こ
れを再利用するための手段としては、たとえば、ホット
プレスを利用した焼結部品の製造(特開昭55ー389
63号公報参照)が挙げられるが、Mg合金切粉の場
合、ホットプレスのみでは十分に強度が上がらない。し
たがって、やむをえず焼却するか、土中に埋めて廃棄す
るか、あるいは集めて再溶融しており、資源及びエネル
ギーの浪費であるばかりでなく、危険でもあり、現在問
題視されつつある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に関わるMg合金
製部材の製造方法は、このような従来の様々な問題点を
解決するためなされたもので、Mg合金素材を押し出し
成形し、次に温間鍛造成形時の潤滑剤として機能しかつ
マグネシウム合金素材に対して非腐食性の温間鍛造温度
に加熱した潤滑性液体中に浸漬して加熱したのち、温間
鍛造成形するものであり、かつ上記温間鍛造温度は、析
出物が母相中に固溶して鍛造成形後の製品がT4組織
(溶体化組織)にならない温度に設定されることを特徴
とするものである。この温間鍛造は、従来の温間鍛造温
度370℃〜420℃に比べ相当低い温度でも可能であ
り、たとえば150℃程度が選ばれる。
【0008】Mg合金素材を浸漬加熱するための液体
は、Mg合金を酸化することなく温間鍛造温度に加熱す
ることのできる、マグネシウム合金素材に対して非腐食
性の潤滑性液体であれば何でもよいが、特にエンジンオ
イル等の潤滑性を有するオイルが好ましい。また、本発
明に特に適するMg合金はいわゆるMg合金展伸材と称
するもので、強度を向上させるためAlを2〜11%程
度含有する。さらに、本発明に関わるMg合金製部材の
製造方法においては、Mg合金素材としてMg合金切粉
の圧縮成形体を使用することもできる。
【0009】
【作用】さて、Mg合金の成形性は、のちほど実施例に
て具体的に示すように、結晶粒の大きさと密接な関係を
有することが分かった。そして、本発明に関わるMg合
金製部材の製造方法に従い、温間鍛造前に押し出し成形
し、Mg合金素材の当初の粗い鋳造組織を破壊し結晶粒
を微細化することにより、その鍛造成形性を顕著に向上
させることができる。
【0010】押し出し成形は、鋳造素材をだいたい20
0℃〜420℃の範囲内に加熱して行えばよく、その範
囲内では押し出し成形の効果の温度依存性はほとんどな
い。押し出し成形の温度を上記のように設定するのは、
200℃未満では押し出し成形が困難であり、420℃
を超えるとMg合金素材の表面の酸化が激しくなるとと
もに、再結晶により押し出し成形の効果が失われるから
である。また、押し出し成形の押し出し比は、のちほど
実施例において具体的に説明するが、鋳造素材の当初の
結晶粒の大きさ等を考慮し、温間鍛造温度において必要
な鍛造成形性が確保されるよう、適宜選択される。
【0011】このような押し出し成形を温間鍛造前にお
こなうことにより、従来では到底考えられない、たとえ
ば150℃という低い温度での鍛造成形が可能となっ
た。そして、低い温度での鍛造成形が可能となったこと
により、本発明においては、従来例についての上記の
問題点を避けることができる。また、同じく低い温度で
の鍛造成形が可能となったことにより、上記の問題
点も解決された。すなわち、さきに述べたようにMg合
金はきわめて酸化されやすいため、これを従来例のごと
く370℃〜420℃の高温に加熱する液体媒体は、現
在のところ存在しないといってよいが、本発明において
はたとえば150℃程度の加熱でよいので、市販のエン
ジンオイル等を使用し、Mg合金表面に酸化を生じさせ
ることなく加熱することができる。
【0012】そして、エンジンオイル等の潤滑性液体を
加熱媒体として使用するので、Mg合金素材の表面全体
に潤滑性液体が付着し、これが次の温間鍛造時の潤滑
として機能することになる。むろん、潤滑性液体媒体は
オイルに限らず、ワックスやパラフィン等、Mgを腐食
せず、温間鍛造温度に加熱することができ、潤滑作用が
あるものであれば何でもよく、あるいは2硫化モリブデ
ンや黒鉛等の固体潤滑材を分散含有するものでもよい。
【0013】さらに、本発明においては、低い温度での
鍛造成形が可能となったことにより、成形用金型の寿命
が延びるという副次的作用もある。
【0014】ところで、本発明においては、Mg合金素
材としてMg合金切粉の圧縮成形体を使用することがで
きる。すなわち、Mg合金切粉をホットプレスにより圧
縮成形体とし、これを押し出し成形するのである。切粉
の圧縮成形体は、もともと鋳造材と比べて結晶粒径が小
さいのであるが、押し出し成形を経ることにより一層微
細化されて鍛造成形性が向上する。しかも、押し出し成
形には、圧縮成形体をさらに強固に固める作用があるの
で、強度の高い圧縮成形体を得ることができる。なお、
本発明に使用することのできるMg合金切粉としては、
部品の切削加工や研削加工により排出される切粉のみな
らず、スクラップあるいは使用済み廃棄物等をクラッシ
ャー等によりチップ状の細片としたものであってもよ
い。
【0015】
【実施例】次に図1ないし図4を参照して、本発明をよ
り具体的に説明する。
【0016】まず、図3は、350℃でおこなった据え
込み性試験の結果であり、AZ80Mg合金鋳造材の平
均結晶粒径と、限界据え込み率の関係を示す図である。
ここで、限界据え込み率とは、図4に示すように上下ダ
イ1、2間で円柱状試験片3を軸方向に据え込み、試験
片側面に肉眼観察できる微小割れ4が生じたときの高さ
減少率をいい、この率が高いと素材の鍛造成形性が良い
ということになる。限界据え込み率は、試験片の当初の
高さをH、微小割れが生じたときの高さをH1とすれ
ば、100×(H−H1)/H(%)で表される。
【0017】図3に示すように、Mg合金の平均結晶粒
径が小さいほど、限界据え込み率が高く成形性がよい。
そして、両者の間にはほぼリニアな関係が成立する。と
ころで、各種部品に適用される鍛造用素材には、通常少
なくとも限界据え込み率60%以上の成形性が必要とさ
れる。350℃において鍛造成形する場合、その条件を
満たすのは平均結晶粒径が約250μm以下のときであ
るが、鍛造用素材として通常使用される大型のMg合金
鋳造材は、平均結晶粒径が300μm以上であることが
多く、限界据え込み率60%以上という条件を満たして
いない。したがって、そのような素材に鍛造成形を施す
のであれば、350℃では割れが生ずる危険があり、成
形性を向上させるため350℃を超える温度に加熱し鍛
造成形する必要がある。逆に、小さい平均結晶粒径を有
する鍛造用素材は限界据え込み率が高く成形性がよいの
で、より低い温度であっても所定の鍛造成形をすること
ができることになる。
【0018】本発明においては、鍛造成形の前に鋳造材
に対し押し出し成形を施し、結晶粒を微細化することに
より限界据え込み率、すなわち成形性を向上させ、より
低い温度であっても所定の鍛造成形ができるようにす
る。そこで、本実施例では、Mg合金に対する押し出し
成形の効果を確認するため、次のような試験をおこなっ
た(図1参照)。すなわち、(1)平均結晶粒径の異な
るAZ80Mg合金金型鋳造材(300mmφ)を用意
し、(2)350℃において種々の押し出し比で押し出
し成形し、試験片に成形した。次に、(3)試験片を1
50℃に加熱したオイルバス中に浸漬した。使用したオ
イルはエンジンオイル(商品名、マツダゴールデンアロ
ー)であり、オイルバスの加熱は投げ込みヒーターによ
りおこなった。最後に、(4)試験片をオイルバスから
引き上げ、直ちに150℃において据え込み性試験をお
こなった。
【0019】図2は、その試験結果を示し、横軸に鋳造
材の当初の平均結晶粒径、縦軸に押し出し比をとり、1
50℃で60%の限界据え込み率を達成する点をプロッ
トし、直線で結んでいる。また、直線のハッチングした
側が、150℃で60%以上の限界据え込み率を示す領
域である。
【0020】このように、平均結晶粒径の大きい鋳造材
であっても、まえもって押し出し成形を施すことによ
り、150℃というきわめて低い温度において必要な成
形性を与えることができた。たとえば、当初の平均結晶
粒径が300μmの鋳造材を使用する場合、押し出し成
形を施さないときは350℃においても限界据え込み率
は60%に満たない(図3参照)が、押し出し比を約3
以上にとることにより、押し出し後の素材の限界据え込
み率を、150℃において60%以上とすることができ
る。
【0021】図2に示されるように、鋳造材の当初の平
均結晶粒径が大きいほど、押し出し比を大きくとらなく
てはならない。逆に、平均結晶粒径が小さいときは、押
し出し比を小さくすることができるが、いずれにして
も、元の鋳造材の平均結晶粒径によって必要な押し出し
比が決ることになる。しかし、平均結晶粒径が120μ
m以下のAZ80Mg合金鋳造材では、押し出し成形な
しでも、150℃において限界据え込み率60%以上の
成形性を有する。
【0022】なお、図2は150℃における据え込み性
試験の結果を示すものであり、これより高い温度で試験
をおこなうときは、図中の直線は押し出し比の低い側に
ずれ、低い温度でおこなうときは、逆に押し出し比の高
い側にずれることはいうまでもない。したがって、たと
えばMg合金鋳造材の当初の平均結晶粒径が同じとした
とき、より高い温間鍛造温度を選択するのであれば、押
し出し比を小さくすることができ、より低い温間鍛造温
度を選択するのであれば、押し出し比を大きくしなくて
はならないことになる。
【0023】本発明によれば、押し出し成形により成形
性が向上するため、鍛造温度設定の自由度は従来に比べ
相当大きくなる。たとえば、鍛造温度の上限は、液体媒
体中での加熱による酸化が少なく、しかも組織変化(従
来例の問題点)が起こらない範囲内という観点から、
下限は、押し出し成形により所定の成形性が得られる範
囲内という観点から決められ、実際の鍛造温度はそのな
かで適宜選択される。
【0024】ところで、上記実施例に示したのは、AZ
80Mg合金鋳造材に対するものであるが、他のMg合
金材、またMg合金切粉の圧縮成形体に対しても、鍛造
成形の前に押し出し成形をおこなうことにより、同様の
効果を得ることができる。ただし、切粉の圧縮成形体の
場合は、押し出し成形は圧縮成形体をさらに強固に固め
る作用も兼ねるので、押し出し比4以上とするのが好ま
しい。
【0025】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明においては、温
間鍛造成形の前に押し出し成形をおこなうことにより、
Mg合金素材の成形性を大きく向上させることができる
ので、従来に比べ相当低い温度で温間鍛造成形をおこな
うことができる。それにより、加熱中に合金素材が組織
変化を起こすことがなく、また、素材の表面がほとんど
酸化されないようにすることができる。しかも、加熱媒
体として潤滑性液体を使用するので、鍛造成形温度に昇
温する時間を大幅に短縮することができ、かつ潤滑性液
体が温間鍛造時の潤滑剤として機能する。潤滑性液体と
してエンジンオイル等の潤滑性オイルを使用するとき
は、オイルが温間鍛造時の潤滑剤として機能するだけで
なく、酸化防止にもなる。さらに、鍛造温度を低くする
ことができるので、金型の寿命が延びるという効果もあ
る。
【0026】また、本発明は切粉の圧縮成形体に対して
も適用することができるので、従来有効な処理手段のな
かったMg合金切粉、スクラップあるいは使用済み廃棄
物等を、簡単な手段で再生利用することができるという
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の工程を説明するためのフロー図であ
る。
【図2】150℃で60%以上の限界据え込み率を達成
する押し出し比と、結晶粒径の関係を示す図である。
【図3】350℃における限界据え込み率と平均結晶粒
径の関係を示す図である。
【図4】据え込み性試験を説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B21C 23/00 B21C 23/00 A (56)参考文献 特開 昭63−282232(JP,A) 特開 平3−294036(JP,A) 特開 平3−97824(JP,A) 特開 昭52−13551(JP,A) 特開 昭49−10850(JP,A) 特開 昭60−173898(JP,A) 実開 平2−93036(JP,U) 実開 平2−108536(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 B22F 3/20 C22F 1/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム合金素材を押し出し成形
    し、次に温間鍛造成形時の潤滑剤として機能しかつマグ
    ネシウム合金素材に対して非腐食性の温間鍛造温度に加
    熱した潤滑性液体中に浸漬して加熱したのち、温間鍛造
    成形するものであり、上記温間鍛造温度は析出物が母相
    中に固溶して鍛造成形後の製品が溶体化組織にならない
    温度に設定されることを特徴とするマグネシウム合金製
    部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 オイルバスに浸漬して加熱することを特
    徴とする請求項1に記載のマグネシウム合金製部材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 マグネシウム合金がアルミニウムを含有
    することを特徴とする請求項1又は2に記載のマグネシ
    ウム合金製部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 マグネシウム合金素材がマグネシウム合
    金切粉の圧縮成形体であることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載のマグネシウム合金製部材の製
    造方法。
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