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JP3240564B2 - 制御知識生成方法及び装置 - Google Patents
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JP3240564B2 - 制御知識生成方法及び装置 - Google Patents

制御知識生成方法及び装置

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JP3240564B2
JP3240564B2 JP25790395A JP25790395A JP3240564B2 JP 3240564 B2 JP3240564 B2 JP 3240564B2 JP 25790395 A JP25790395 A JP 25790395A JP 25790395 A JP25790395 A JP 25790395A JP 3240564 B2 JP3240564 B2 JP 3240564B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プラント制御の
分野において好適な制御知識生成方法及び装置に係り、
特に、外乱等により手動修正を加味しない限り自動制御
系が所期の性能を発揮し得ない場合に、手動修正の負担
を軽減或いは皆無ならしめるに必要な制御知識を学習機
能を用いて自動的に生成することを可能とした制御知識
生成方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プラントの運転に人間を介在させざるを
得ない事例は多岐にわたる。その理由の1つとしては、
制御対象プラントが多種多様な状況下で運転されるた
め、PLC(Programable Logic Controller),温調
器,計算機等に制御を完全に委ねることが困難であるこ
とが挙げられる。
【0003】このような事例は,例えば、化学プラント
で多用されるバッチ式反応装置(以下、ジャケットタン
クと称する)の運転において顕著に見られる。ジャケッ
トタンクの運転は、自動制御の困難さの為に作業者の運
転能力に大きく依存したものとなっている。すなわち、
ジャケットタンク内で重合反応が行われる場合、重合熱
の発生が反応の活性化を促し、それにより重合熱の発生
が加速されると言う正の熱帰還ループが内在するため、
反応の制御は容易なことではない。また,製造工程中に
種々の材料が添加される場合もあり、このような場合に
は添加に伴って反応の様子が変化するという工程上の外
乱要素が存在することとなるため、この点からも反応の
制御は容易なことではない。
【0004】そのため、この種のジャケットタンクの自
動制御に用いられるPID制御器の設定パラメータとし
ては中間的なものが使用され、これに作業者が手動修正
を加えることにより制御性が確保されている。このよう
な状況下では、作業者の心理的な負担は甚大であり、製
造物の品質が作業者の技能に依存するために、品質のバ
ラツキが避け難いものとなっている。
【0005】ところで、このようなジャケットタンクの
自動運転方法としては、品種毎に予めモデルを構築して
モデルリファレンス制御を行うことが提案されている
(例えば、「システム/制御/情報 第35巻 第3号
(1991) 第23ページ〜第28ページ」、「シ
ステム制御情報学会論文誌 Vol.7 No.11p
p.448〜460 1994」参照)。
【0006】この方法では、化学反応と、反応器の熱収
支の構造とを設定し、所期の精度を持つモデルを作成す
ることが必要になる.しかしながら、バッチ式反応器で
は、反応器あたりの製造品種数は、数十〜数百のオーダ
ーに上り、全てのモデルを作成するとすればその工数は
膨大なものとなる。これはモデルリファレンス制御が、
その制御性能をモデルの精度に大きく依存しているため
に、製品毎の精密な熱収支構造の検討が必要で、更にモ
デルパラメータの数も増大し、それ故にパラメータの推
定作業の難度も高まることになるためである。従って、
ごく少数の品種の製造を行うラインに対してはモデルリ
ファレンス制御を適用することは可能であるが、製造品
種が多いラインには事実上導入することは不可能であっ
た。
【0007】他方、特開平5−127705号公報に
は、操作内容や操作前のプラント値等の操作履歴データ
を、プラント値の入力に応じて操作の内容を出力する操
作知識データに変換し、この操作知識データと現在のプ
ラント値とに基いて、熟練オペレータの操作量を推論・
実行することにより、非定常時の操作を自動化するよう
にした監視マンマシン装置が開示されており、このよう
な操作履歴データを操作知識データに変換すると言う学
習手法をジャケットタンクの制御に応用すれば、モデル
リファレンス制御の場合とは異なり、繁雑なモデルリフ
ァレンス作成作業が不要になると考えられる。 もっと
も、同公報に具体的に記載された水位制御は、タンクの
水量が空(0)になればバルブを全開にしたり、タンク
の水量が満タン(100)になればバルブを全閉にする
と言ったように、操作量と制御量との間に常に一義的な
関係(バルブを開ければ注水が開始され、閉めれば注水
が停止する)が成立することを前提としたものであっ
て、外乱により操作量と制御量の関係が変動する虞れの
あるジャケットタンクのプロセス制御等に直ちに応用す
ることはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述の技
術的背景に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、外乱等により手動修正を加味しない限り自動
制御系が所期の性能を発揮し得ない場合に、手動修正の
負担を軽減或いは皆無ならしめるに必要な制御知識を学
習機能を用いて自動的に生成することを可能とした制御
知識生成方法及び装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1に記
載の発明は、プラントの状態に応じた操作量をプラント
に加えることによりプラントを制御する制御システムに
おいて、プラントを試行制御した際のプラントへの操作
量並びにプラントの制御量に関する時系列データを取得
する時系列データ取得ステップと、前記取得された時系
列データに基いて制御状態の良否を評価する制御状態評
価ステップと、前記制御状態評価ステップにおいて良い
評価が得られた時系列データ(DATA−g)と悪い評
価が得られた時系列データ(DATA−b)とを前記時
系列データ中から抽出する時系列データ抽出ステップ
と、前記時系列データ抽出ステップによって抽出された
評価の良い時系列データ(DATA−g)と評価の悪い
時系列データ(DATA−b)とに基いて制御量を悪い
状態から良い状態に修正するための操作量を求めるため
の知識データを生成する知識データ生成ステップと、を
具備することを特徴とする。
【0010】この出願の請求項2に記載の発明は、プラ
ントの状態に応じた操作量をプラントに加えることによ
りプラントを制御する制御システムにおいて、プラント
を試行制御した際のプラントへの操作量並びにプラント
の制御量に関する時系列データを取得する時系列データ
取得ステップと、前記取得された時系列データに基いて
制御状態の良否を評価する制御状態評価ステップと、前
記制御状態評価ステップにおいて良い評価が得られた時
系列データ(DATA−g)と悪い評価が得られた時系
列データ(DATA−b)とを前記時系列データ中から
抽出する時系列データ抽出ステップと、前記時系列デー
タ抽出ステップによって抽出された評価の良い時系列デ
ータ(DATA−g)と評価の悪い時系列データ(DA
TA−b)とに基いて制御量を悪い状態から良い状態に
修正するための操作量を求めるための知識データを生成
する知識データ生成ステップと、前記生成された知識デ
ータを用いて前記プラントを制御して制御量並びに操作
量に関する時系列データを再取得する時系列データ再取
得ステップと、前記再取得された時系列データで示され
る制御状態を評価し、その評価値が前記評価の良い時系
列データ(DATA−g)よりもさらに良い場合には、
前記再取得された時系列データをそれまでに良い評価と
されていた時系列データ(DATA−g)の代わりに用
いて知識データを再生成するステップと、を具備するこ
とを特徴とする。
【0011】この出願の請求項3に記載の発明は、請求
項1若しくは請求項2に記載の発明において、前記知識
データは、評価の良い時系列データ(DATA−g)中
の制御量の時系列データと評価の悪い時系列データ(D
ATA−b)中の制御量の時系列データとの差のデータ
と、評価の良い時系列データ(DATA−g)中の操作
量と評価の悪い時系列データ(DATA−b)中の操作
量との差のデータとに基いて作成されたファジイルール
であることを特徴とする。
【0012】この出願の請求項4に記載の発明は、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前
記プラントが、ジャケットタンクと温度制御装置とから
なるシステムであり、前記制御量が前記ジャケットタン
クの内温と外温であり、前記操作量が外温設定値である
ことを特徴とする。
【0013】この出願の請求項5に記載の発明は、プラ
ントの状態に応じた操作量をプラントに加えることによ
りプラントを制御する制御システムにおいて、プラント
を試行制御した際のプラントへの操作量並びにプラント
の制御量に関する時系列データを取得する時系列データ
取得手段と、前記取得された時系列データに基いて制御
状態の良否を評価する制御状態評価手段と、前記制御状
態評価手段において良い評価が得られた時系列データ
(DATA−g)と悪い評価が得られた時系列データ
(DATA−b)とを前記時系列データ中から抽出する
時系列データ抽出手段と、前記時系列データ抽出手段に
よって抽出された評価の良い時系列データ(DATA−
g)と評価の悪い時系列データ(DATA−b)とに基
いて制御量を悪い状態から良い状態に修正するための操
作量を求めるための知識データを生成する知識データ生
成手段と、を具備することを特徴とする。
【0014】この出願の請求項6に記載の発明は、プラ
ントの状態に応じた操作量をプラントに加えることによ
りプラントを制御する制御システムにおいて、プラント
を試行制御した際のプラントへの操作量並びにプラント
の制御量に関する時系列データを取得する時系列データ
取得手段と、前記取得された時系列データに基いて制御
状態の良否を評価する制御状態評価手段と、前記制御状
態評価手段において良い評価が得られた時系列データ
(DATA−g)と悪い評価が得られた時系列データ
(DATA−b)とを前記時系列データ中から抽出する
時系列データ抽出手段と、前記時系列データ抽出手段に
よって抽出された評価の良い時系列データ(DATA−
g)と評価の悪い時系列データ(DATA−b)とに基
いて制御量を悪い状態から良い状態に修正するための操
作量を求めるための知識データを生成する知識データ生
成手段と、前記生成された知識データを用いて前記プラ
ントを制御して制御量並びに操作量に関する時系列デー
タを再取得する時系列データ再取得手段と、前記再取得
された時系列データで示される制御状態を評価し、その
評価値が前記評価の良い時系列データ(DATA−g)
よりもさらに良い場合には、前記再取得された時系列デ
ータをそれまでに良い評価とされていた時系列データ
(DATA−g)の代わりに用いて知識データを再生成
する手段と、を具備することを特徴とする制御知識生成
装置。
【0015】この出願の請求項7に記載の発明は、請求
項5若しくは請求項6に記載の発明において、前記知識
データは、評価の良い時系列データ(DATA−g)中
の制御量の時系列データと評価の悪い時系列データ(D
ATA−b)中の制御量の時系列データとの差のデータ
と、評価の良い時系列データ(DATA−g)中の操作
量と評価の悪い時系列データ(DATA−b)中の操作
量との差のデータとに基いて作成されたファジイルール
であることを特徴とする。
【0016】この出願の請求項8に記載の発明は、請求
項1乃至請求項3のいずれかに記載の発明において、前
記プラントが、ジャケットタンクと温度制御装置とから
なるシステムであり、前記制御量が前記ジャケットタン
クの内温と外温であり、前記操作量が外温設定値である
ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明方法及び装置の一
実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。先ず、
最初に、本発明方法の概要をそれに採用されたアルゴリ
ズムと共に説明する。本発明方法にあっては、プラント
の状態に応じた操作量をプラントに加えることによりプ
ラントを制御する制御システムにおいて、先ず最初のス
テップとして、プラントを試行制御した際のプラントへ
の操作量並びにプラントの制御量に関する時系列データ
を取得する(図1、ステップ101参照)。この試行制
御は、例えば、前述のジャケットタンクに対するプロセ
ス制御の場合には、種々の外乱による影響に対応して操
作量に手動修正を加えつつ、取得されたデータが規定の
データ数に達するまで行われる(図1、ステップ102
参照)。
【0018】次いで、このようにして取得された時系列
データに基いて制御状態の良否が評価され、その後、良
い評価が得られた時系列データ(DATA−g)と悪い
評価が得られた時系列データ(DATA−b)とがそれ
ぞれ1つづつ前記時系列データ中から抽出される(図
1、ステップ103参照)。図2には、取得された複数
組の時系列データの中で、良い評価が得られた時系列デ
ータ(DATA−g)を構成する制御量の時系列データ
Yg及び操作量の時系列データUgと、悪い評価が得ら
れた時系列データ(DATA−b)を構成する制御量の
時系列データYb及び操作量の時系列データUbが示さ
れている。尚、具体的な評価手法については、制御対象
プラントの内容により様々であるため、それについては
後にジャケットタンクの制御と関連して詳細に説明す
る。
【0019】次いで、前記抽出された評価の良い時系列
データ(DATA−g)と評価の悪い時系列データ(D
ATA−b)とに基いて制御量を悪い状態から良い状態
に修正するための操作量を求めるための知識データが作
成される(図1、ステップ104参照)。ここで、上記
の知識データとしては、好ましくは、評価の良い時系列
データ(DATA−g)中の制御量の時系列データ(Y
g)と評価の悪い時系列データ(DATA−b)中の制
御量の時系列データ(Yb)との差のデータ(Yg−Y
b)と、評価の良い時系列データ(DATA−g)中の
操作量(Ug)と評価の悪い時系列データ(DATA−
b)中の操作量(Ub)との差のデータ(Ug−Ub)
とに基いて作成されたファジイルールとされる。図3に
は、上述の制御量差データ(Yg−Yb)及び操作量差
データ(Ug−Ub)がそれぞれ示されている。
【0020】ここで、上述の制御量を悪い状態から良い
状態に修正するための操作量を求めるための知識データ
を得ることは、換言すれば、良い制御結果(Yg,U
g)と悪い制御結果(Yb,Ug)の差分成分から、悪
い制御結果を良好な制御結果に修正する関数(以下、補
正関数F()と言う)を得ることに相当し、この補正関
数F()は数式(1)として表される。また、この補正
関数F()と悪い制御結果を得たときの操作量(Ub)
とを用いて良好な制御結果(Yg)(Ygを目標軌道と
する)が得られることは、数式(2)により表される。 F(Yg−Yb)=Ug−Ub …数式(1) Yg=PLANT(Ug) =PLANT{Ub+F(Yg−Yb)} …数式(2) 尚、上記の数式(1),(2)における各記号の意味す
るところは、次の通りである。 Yg:制御結果が良いものの制御量時系列データ Yb:制御結果が悪いものの制御量時系列データ Ug:制御結果が良いものの操作量時系列データ Ub:制御結果が悪いものの操作量時系列データ PLANT(U):操作量の時系列(U)を制御対象に
与えたときの応答の時系列データ 数式(2)の第1式であるYg=PLANT(Ug)
は、制御対象が全く変化しなければ、Ugを与えれば常
に最高レベルの制御結果が得られることを意味してい
る。また、補正関数F()は、悪い制御結果を良い制御
結果に修正する能力を持つものと考えられる。さらに、
制御対象が変化して、Ugに対する応答にずれが発生し
た場合には、補正関数F()により良い制御結果に近付
くように操作量Ugを修正することが期待される。
【0021】以後、求められた知識データを用いて、プ
ラントを制御することにより、次回の製造が行われるこ
ととなる(図1、ステップ105参照)。ここで、良好
な制御結果を得たときの制御量(Yg)を,より良好な
波形に修正し,修正された波形(Yg´)を目標軌道と
する補正関数(F())と,良好な制御結果を得たとき
の操作量(Ug)を用いてより良好な制御結果を得るこ
とは、数式(3)により表わされる。 Yn=PLANT(Ug+F(Yg’−Yn))≦Yg …数式(3) 尚、上記の数式(3)における各記号の意味するところ
は、次の通りである。 ≦:左辺は右辺よりも制御結果が同等か、良い Yn:今回得られた制御量 Yg’:Ygを制御性が更に良好なものに修正したもの 上述の数式(3)において、良い制御結果(Yg)を,
さらによい制御結果(Yg´)に変更した場合,変更の
度合いが小さければ,補正関数F()により,YgとYg'
の中間的な性能が得られることが期待される.次に、本
発明に係る制御知識生成方法及び装置をジャケットタン
クの温度制御システムに適用した例を説明する。
【0022】図4に示されるハードウェア構成図におい
て、ジャケットタンク(A)は、化学反応を発生させる
二重構造の容器であり、外殻に熱媒を循環させて内殻の
温度を調節するようになされている。尚、以下の説明で
は、内殻内の温度を[内温]、外殻内の温度を[外温]
と呼ぶこととする。モータ(B)は、内殻内の反応物を
攪拌ファンにより攪拌するための駆動源となるものであ
る。
【0023】既存システム(C)は、ジャケットタンク
に付設されている既存の温度制御系を総称しており、こ
れらは一般にDCS(Distributed Contorol System)
により構築される。既存システム(C)内には、内温制
御用の調節計1(D)と、外温調節用の調節計2(E)
と、工程管理部(F)とが含まれており、これらの機能
はDCS上でソフトウエアにて実現されている。
【0024】ここで、内温制御用の調節計1(D)は、
内温の測定値と内温の設定値とから外温の設定値を算出
し、これを外温設定値の補正器[G]に出力する機能を
有するものである。また、外温調節用の調節計2(E)
は、外温の測定値と外温の設定値から水蒸気及び冷却水
のバルブの開度を算出するものである。さらに、工程管
理部(F)は、製造品種,ロット番号,製造量等の品種
に関わる情報を操作するものである。
【0025】外温設定値の補正器(G)は、本発明に係
る制御知識制御方法及び装置が実現された部分であっ
て、ハードウェア的にはパソコンやPLC等にて構成さ
れている。外温設定値の補正器(G)の機能構成を図5
に示す。同図に示されるように、外温設定値の補正器
(G)内には、データ取得機能(G1)と、制御知識作
成機能(G2)と、自動制御機能(G3)と、制御デー
タ(制御実行によって得られる操作量と制御量の時系列
データ)と制御知識とを品種毎に保管するデータベース
(DB)とが含まれている。データ取得機能(G1)
は、既存の温度制御システムから制御データを取得する
ためのものである。制御知識作成機能(G2)には、目
標性能設定機能、性能評価機能、知識作成機能、知識修
正機能からなる4つの機能が含まれている。
【0026】目標性能設定機能は、各制御指標に対し
て、目標値とゲインとをユーザーが設定するためのもの
であり、あらかじめ固定値として登録しておいても良
く、また図6に示される設定画面から入力するようにし
ても良い。性能評価機能は、取得した制御データの制御
指標を算出するものである。知識作成機能は、取得した
制御データを用いて制御知識を作成するためのものであ
る。知識修正機能は、作成した制御知識を用いたプラン
トの制御によって得られる制御データを用いて制御知識
を更新するものである。
【0027】データベース(DB)は、取得した制御デ
ータと作成した制御知識とを保持するためのものであ
る。自動制御機能(G3)は、作成した制御知識を参照
して、外温の設定値を算出するものであり、具体的に
は、図16にその構成が示されている。
【0028】次に、以上説明した外温設定値の補正器
(G)を構成する各機能(G1)〜(G3)をさらに詳
細に説明する。データ取得機能(G1)にて取得される
データの例を図7に、またそれらのデータの変域を図8
にそれぞれ表にして示す。それらの図から明らかなよう
に、データ取得機能(G1)では、内温の設定値、既存
制御システムから得られる外温の設定値、内温の現在
値、外温の現在値、品種の種別、ロットの識別、製造
量、製造時間(単位:時間)、製造開始/終了状態を意
味する接点信号、外温設定値の補正器で算出される外温
の設定値からなる10種類のデータを取り扱っており、
それらのデータは規定のタイミングにて入出力され、ま
たそれぞれ規定の変域を有している。
【0029】性能評価機能(G2)では、以下に記す7
つの指標〜を用いて性能を評価するようにしてい
る。すなわち、性能評価機能(G2)では、それら7つ
の指標を線形結合したものを評価値(性能評価値)とし
ており、この評価値が小さいほど、制御結果が良好であ
るもの判断する。 オーバーシュート量(OVER) 制御量が最初に制御目標値に達したてから、傾きが最初
に負となるまでの区間における制御量の最大値と制御目
標値との差である。初期値は -1.0である。 アンダーシュート量(UNDER) オーバーシュート量の算出区間終了時から、傾きが最初
に正となるまでの区間における制御量の最小値と制御目
標値との差である。 初期値は 制御目標値×−1 整定時最大値(MAX) アンダーシュート量の算出区間終了時から、制御量目標
値が変化するまでの区間における制御量の最大値と制御
目標値との差である。 整定時最小値(MIN) 整定時最大値が最初に算出されたときから時から、制御
量目標値が変化するまでの区間における制御量の最小値
と制御目標値との差である。 ハンチング回数(HUMP) アンダーシュート量の算出区間終了時から、制御量目標
値が変化するまでの区間において、整定時の上/下限値
を越えた回数である。 誤差面積率(ERROR) 制御量が制御目標値の定義比率(START)に達してから、
制御終了までの区間において、以下の式から算出され
る。 誤差面積率=Σ(制御量−制御目標値)2/区間時間 立ち上がり時間(STAND) 制御量が所定の値(予め定義しておく:定数)に達して
から、最初に制御目標値に達するまでの時間である。性
能評価値は以下の数式(4)で算出される。 性能評価値=Σ(目標値−指標値)2 ×ゲイン …数式(4) 尚、各指標に対する目標値及びゲインは予め設定してお
くものとする。また、算出できなかった指標は[0]と
して数式(4)を算出するものとする。
【0030】制御知識作成機能(G2)は、以下の手順
で制御知識を作成する。 性能評価値が,最も小さなもの(DATA−g)を選
ぶ.そのときの性能評価値をαとする。 性能評価値がα+δ以上のもので、最小のもの(DA
TA−b)を選ぶ。尚、δは定数であり、予め設定して
おくものとする。DATA-bとして性能評価値が最大のもの
を選択しないのは、プラントを含めたシステムに異常が
発生している状態でのデータを登録しないためである。
システムが正常な範囲で、しかも最良の制御状態よりは
制御状態は悪いが、悪すぎるほどのものではないものを
DATA-bとして登録するのである。このようにすることに
よって、制御知識による操作量の修正が適切なものにな
る。 FF知識=UDATA-gとする。 FB知識の算出に際しては、補正関数F()を以下の
手順で算出する。 i)差分成分βを計算する。 β=Yg−Yb OUT=Ug−Ub ii)βの微分(dβ),積分(iβ),2階微分(dd
β)成分を計算する。尚、入力信号としてβ,dβ,d
dβ,iβ,出力信号としてOUTからなる教師データ
とする。すなわち、補正関数F()への入力はβ,d
β,ddβ,iβであり、出力はUg−Ubである。 iii)補正関数F()を以下の手順によりファジイルール
推論にて記述する。尚、入出力信号に対するMF数(奇
数)はあらかじめ設定されているものとする。 1)入出力データよりそれぞれの最大値/最小値を取得
する。 2)最大値と最小値の間を定義されているMF数で等分
し、MFを定義する。 3)入出力データとそれに対応するMFの一致度を算出
する。 4)一致度が最大となるMFの組を規則として作成す
る。一致度の積をその規則の重みとして登録する。 5)一致度が等しいMFは、データが最大値に近いとき
はより小さいMF、最小値に近いときはより大きいMF
を採用する。 6)3,4,5をすべての入出力データについてで実行
する。 7)前件/後件部が同じ規則が発生した場合、重みを一
致度が大きい方に更新する。 8)前件部が同一の規則が発生した場合、重みが小さい
方を削除する。 9)作成終了後に、後件部のMFの幅を0に変更する
(シングルトン)。
【0031】具体的な一例として、偏差(β),偏差微
分(dβ)を入力とし、操作量差分(Ug−Ub)を出
力とする2入力1出力の場合を以下に示す。 入力:x1 定義MF数:3 最大値:10 最小値:−10 x2 定義MF数:3 最大値:10 最小値:0 出力:y 定義MF数:3 最大値:5 最小値:−5
【0032】この場合に定義されるMFは図9及び図1
0に示される。 入出力データ A:x1=7.50, x2=5.00, y=5.00 → A11(x1)=0.00, A12(x1)=0.25, A13(x1)=0.75 A21(x2)=0.00, A22(x2)=1.00, A23(x2)=0.00 Ay1(y) =0.00, Ay2(y) =0.00, Ay3(y) =1.00 → IF x1=A13 & x2=A22 THEN y=Ay3 Weight=A13(x1)・A22(x2)・Ay3(y)=0.75 B:x1=7.50, x2=2.50, y=1.25 → A11(x1)=0.00, A12(x1)=0.25, A13(x1)=0.75 A21(x2)=0.50, A22(x2)=0.50, A23(x2)=0.00 Ay1(y) =0.00, Ay2(y) =0.75, Ay3(y) =0.25 → IF x1=A13 & x2=A22 THEN y=Ay2 Weight=A13(x1)・A22(x2)・Ay2(y)=0.28125 入出力データAで作成された規則AとBで作成された規
則Bは前件部が同一となる。この場合、重みは規則Aの
方が大きいため、規則Bは削除する。
【0033】具体的な他の一例として、偏差(β),偏
差微分(dβ),偏差2階微分(ddβ),偏差積分
(iβ)を入力とし、操作量差分(Ug−Ub)を出力
とする4入力1出力の場合のファジイルールのデータ構
造は図11に示されており、またルール例は図12〜図
14に示されている。
【0034】尚、図11に示されるデータ構造におい
て、「;ルール定義」に続く数字「10」はルール数で
あり、それに続く記号列「N:N:*:P;OUT1」
は、 IF IN0=N and IN1=N and 1IN2=* and IN3=P then OUT=OUT1 を意味している。但し、「*」はDon´t Care
を意味している。
【0035】次に、知識修正機能について説明する。知
識の修正は,知識を用いて得られた制御結果の制御性能
に応じて以下に記す2種類の修正方法(ステップ150
5またはステップ1506)が使い分けられる(図15
参照)。
【0036】すなわち、図15において処理が開始され
ると、前記生成された知識データを用いて当該プラント
が制御され、それに伴い、制御量並びに操作量に関する
時系列データが再取得される(ステップ1501)。そ
の後、再取得された時系列データで示される制御状態に
ついての評価が行われる(ステップ1502)。ここ
で、今回の評価結果が当該プラントに要求されるスペッ
クより良好であれば(ステップ1503YES)、その
まま次回の製造への移行が行われる(ステップ150
7)。これに対して、今回の評価結果が要求スペックよ
りも悪く(ステップ1503NO)、しかも得られた制
御性能が過去の最良のデータの制御性能よりも悪ければ
(ステップ1504NO)、得られた制御データと,過
去の最良の制御データを用いて、制御知識の内FB知識
を作成する(ステップ1506)。他方、得られた制御
性能が知識作成時に使用した最良のデータの制御性能と
同等であれば(ステップ1504YES)、得られた制
御データの制御量データを精度の点で更に良くなるよう
に変更する(ステップ1505)。以後、変更されたデ
ータを参照軌道として次回の制御に用いる。尚、上記の
変更方法としては、制御量が初めて目標値に到達した部
分を検出し、数式(5)に従って整定域でのハンチング
成分を修正することにより行われる。 Y1=制御量+偏差×θ …数式(5)
【0037】自動制御機能(G3)は、図16に示され
る構造を有するものであり、フィードフォワード部(F
F)とフィードバック部(FB)とが含まれている。こ
の自動制御機能の処理フローを図17に示す。
【0038】同図において、処理が開始されると、品種
名の設定処理(ステップ1701)及び制御知識の読み
込み処理(ステップ1702)を行った後、センサ信号
の読み込みを行いつつ(ステップ1703)、起動信号
がオンされるのを待機する(ステップ1704)。この
状態において、起動信号がオンされると(ステップ17
04YES)、FF操作量の読みだし処理(ステップ1
705)、目標(Y REF)の読み出し処理(ステップ1
706)及びFB操作量の算出処理(ステップ170
7)を順に行った後、それらに基づき操作量(=FF操
作量+FB操作量)を求め(ステップ1707)、これ
をプラントに対して印加する(ステップ1709)。以
後、異常の処理(ステップ1705〜1709)が繰り
返されることとなる。
【0039】
【発明の効果】この発明によれば、外乱等により手動修
正を加味しない限り自動制御系が所期の性能を発揮し得
ない場合に、手動修正の負担を軽減或いは皆無ならしめ
るに必要な制御知識を学習機能を用いて自動的に生成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制御知識作成処理の概略を示すフローチャート
である。
【図2】制御結果と操作量との関係を示すグラフであ
る。
【図3】制御量及び操作量のそれぞれについて制御状態
の良い場合と悪い場合との差分成文を示すグラフであ
る。
【図4】ジャケットタンクの温度制御システムのハード
ウェア構成を示すブロック図である。
【図5】外温設定値の補正器の機能構成を示すブロック
図である。
【図6】目標性能設定のための設定画面例を示す図であ
る。
【図7】データ取得機能における入出力信号の一覧を表
にして示す図である。
【図8】データ取得機能における信号の変域の一覧を表
にして示す図である。
【図9】定義されるメンバーシップ関数の初期形状を示
すグラフである。
【図10】定義されるメンバーシップ関数の最終形を示
すグラフである。
【図11】FB知識の補正関数のデータ構造を示す図で
ある。
【図12】制御知識を構成するファジイルールの一例を
示す図である。
【図13】図12に示されるルールの意味を説明するグ
ラフである。
【図14】図12に示されるルールの意味を説明するグ
ラフである。
【図15】制御知識を用いた運転時の処理を示すフロー
チャートである。
【図16】自動制御部の構造を示すブロック図である。
【図17】自動制御機能の内容を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
A ジャケットタンク B モーター C 既存システム D 内温制御用の調節計1 E 外温度制御用の調節計2 F 工程管理部 G 外温設定器の補正器 G1 データ取得機能 G2 制御知識作成機能 G3 自動制御機能 DB データベース
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−127705(JP,A) 特開 平6−214611(JP,A) 特開 平1−217601(JP,A) 特開 平7−210585(JP,A) 特開 昭62−42202(JP,A) 特開 平4−302305(JP,A) 特開 平4−303202(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/00 - 13/04 G05B 9/02 G05B 23/02 G06F 9/44 554

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラントの状態に応じた操作量をプラン
    トに加えることによりプラントを制御する制御システム
    において、 プラントを試行制御した際のプラントへの操作量並びに
    プラントの制御量に関する時系列データを取得する時系
    列データ取得ステップと、 前記取得された時系列データに基いて制御状態の良否を
    評価する制御状態評価ステップと、 前記制御状態評価ステップにおいて良い評価が得られた
    時系列データ(DATA−g)と悪い評価が得られた時
    系列データ(DATA−b)とを前記時系列データ中か
    ら抽出する時系列データ抽出ステップと、 前記時系列データ抽出ステップによって抽出された評価
    の良い時系列データ(DATA−g)と評価の悪い時系
    列データ(DATA−b)とに基いて制御量を悪い状態
    から良い状態に修正するための操作量を求めるための知
    識データを生成する知識データ生成ステップと、 を具備することを特徴とする制御知識生成方法。
  2. 【請求項2】 プラントの状態に応じた操作量をプラン
    トに加えることによりプラントを制御する制御システム
    において、 プラントを試行制御した際のプラントへの操作量並びに
    プラントの制御量に関する時系列データを取得する時系
    列データ取得ステップと、 前記取得された時系列データに基いて制御状態の良否を
    評価する制御状態評価ステップと、 前記制御状態評価ステップにおいて良い評価が得られた
    時系列データ(DATA−g)と悪い評価が得られた時
    系列データ(DATA−b)とを前記時系列データ中か
    ら抽出する時系列データ抽出ステップと、 前記時系列データ抽出ステップによって抽出された評価
    の良い時系列データ(DATA−g)と評価の悪い時系
    列データ(DATA−b)とに基いて制御量を悪い状態
    から良い状態に修正するための操作量を求めるための知
    識データを生成する知識データ生成ステップと、 前記生成された知識データを用いて前記プラントを制御
    して制御量並びに操作量に関する時系列データを再取得
    する時系列データ再取得ステップと、 前記再取得された時系列データで示される制御状態を評
    価し、その評価値が前記評価の良い時系列データ(DA
    TA−g)よりもさらに良い場合には、前記再取得され
    た時系列データをそれまでに良い評価とされていた時系
    列データ(DATA−g)の代わりに用いて知識データ
    を再生成するステップと、 を具備することを特徴とする制御知識生成方法。
  3. 【請求項3】 前記知識データは、評価の良い時系列デ
    ータ(DATA−g)中の制御量の時系列データと評価
    の悪い時系列データ(DATA−b)中の制御量の時系
    列データとの差のデータと、評価の良い時系列データ
    (DATA−g)中の操作量と評価の悪い時系列データ
    (DATA−b)中の操作量との差のデータとに基いて
    作成されたファジイルールであることを特徴とする請求
    項1若しくは請求項2に記載の制御知識生成方法。
  4. 【請求項4】 前記プラントが、ジャケットタンクと温
    度制御装置とからなるシステムであり、前記制御量が前
    記ジャケットタンクの内温と外温であり、前記操作量が
    外温設定値であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3のいずれかに記載の制御知識生成方法。
  5. 【請求項5】 プラントの状態に応じた操作量をプラン
    トに加えることによりプラントを制御する制御システム
    において、 プラントを試行制御した際のプラントへの操作量並びに
    プラントの制御量に関する時系列データを取得する時系
    列データ取得手段と、 前記取得された時系列データに基いて制御状態の良否を
    評価する制御状態評価手段と、 前記制御状態評価手段において良い評価が得られた時系
    列データ(DATA−g)と悪い評価が得られた時系列
    データ(DATA−b)とを前記時系列データ中から抽
    出する時系列データ抽出手段と、 前記時系列データ抽出手段によって抽出された評価の良
    い時系列データ(DATA−g)と評価の悪い時系列デ
    ータ(DATA−b)とに基いて制御量を悪い状態から
    良い状態に修正するための操作量を求めるための知識デ
    ータを生成する知識データ生成手段と、 を具備することを特徴とする制御知識生成装置。
  6. 【請求項6】 プラントの状態に応じた操作量をプラン
    トに加えることによりプラントを制御する制御システム
    において、 プラントを試行制御した際のプラントへの操作量並びに
    プラントの制御量に関する時系列データを取得する時系
    列データ取得手段と、 前記取得された時系列データに基いて制御状態の良否を
    評価する制御状態評価手段と、 前記制御状態評価手段において良い評価が得られた時系
    列データ(DATA−g)と悪い評価が得られた時系列
    データ(DATA−b)とを前記時系列データ中から抽
    出する時系列データ抽出手段と、 前記時系列データ抽出手段によって抽出された評価の良
    い時系列データ(DATA−g)と評価の悪い時系列デ
    ータ(DATA−b)とに基いて制御量を悪い状態から
    良い状態に修正するための操作量を求めるための知識デ
    ータを生成する知識データ生成手段と、 前記生成された知識データを用いて前記プラントを制御
    して制御量並びに操作量に関する時系列データを再取得
    する時系列データ再取得手段と、 前記再取得された時系列データで示される制御状態を評
    価し、その評価値が前記評価の良い時系列データ(DA
    TA−g)よりもさらに良い場合には、前記再取得され
    た時系列データをそれまでに良い評価とされていた時系
    列データ(DATA−g)の代わりに用いて知識データ
    を再生成する手段と、 を具備することを特徴とする制御知識生成装置。
  7. 【請求項7】 前記知識データは、評価の良い時系列デ
    ータ(DATA−g)中の制御量の時系列データと評価
    の悪い時系列データ(DATA−b)中の制御量の時系
    列データとの差のデータと、評価の良い時系列データ
    (DATA−g)中の操作量と評価の悪い時系列データ
    (DATA−b)中の操作量との差のデータとに基いて
    作成されたファジイルールであることを特徴とする請求
    項5若しくは請求項6に記載の制御知識生成装置。
  8. 【請求項8】 前記プラントが、ジャケットタンクと温
    度制御装置とからなるシステムであり、前記制御量が前
    記ジャケットタンクの内温と外温であり、前記操作量が
    外温設定値であることを特徴とする請求項5乃至請求項
    7のいずれかに記載の制御知識生成装置。
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