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JP3249528B2 - 寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法 - Google Patents
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JP3249528B2 - 寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法 - Google Patents

寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工食品の冷凍方法

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JP3249528B2
JP3249528B2 JP51312295A JP51312295A JP3249528B2 JP 3249528 B2 JP3249528 B2 JP 3249528B2 JP 51312295 A JP51312295 A JP 51312295A JP 51312295 A JP51312295 A JP 51312295A JP 3249528 B2 JP3249528 B2 JP 3249528B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする
加工食品の冷凍方法に関する。
ここで寿司の冷凍方法とは、図19(A)に示すよう
に、一口大に楕円状に握った寿司飯1a(ボイルドライス
に酸や調味料を混ぜて味を整えた調味ライスを寿司飯と
いう。)の上に魚ピース若しくは海老や貝ピース1b等を
載せて再度軽く握って形を整えて形成される握り寿司1
(江戸前寿司)、略20cm×10cm前後の方形の木枠の枠内
に寿司飯3aを充填した後、図19(B)に示すように、そ
の上面に魚ピース若しくは海老や貝ピース3b等を載せて
上面より木蓋を押して形を整えた後、これを一口大にカ
ットして形成される押し寿司3、図19(C)に示すよう
に水切りした方形の薄切り豆腐を油で揚げて形成される
豆腐揚げ4bを2つ割して甘醤油で煮た後、これを切断部
より開いて内部を袋状に形成した後、その袋状に開いた
内部に寿司飯4aを充填して形成される稲荷寿司4、図19
(B)に示すように中心部に魚ピースや焼卵又は胡瓜等
の野菜片12b、13bが位置しその周りを寿司飯12a、13bが
所定肉厚で囲繞され、最外周をペーパ状の海苔12c、13c
をまいて形成される海苔巻き12若しくは太巻13とよばれ
る断面円形の巻寿司12(海苔巻き12と太巻13の違いは海
苔巻き12が中心部に入る具が通常一種類であるのに対
し、太巻13は複数の具が入り、この為海苔巻きは断面直
径が3cm前後、太巻は5cm前後となる。)、その他の寿司
の冷凍方法であり、特に自然解凍においても生寿司と略
同質のものが得られるようにした寿司冷凍方法として適
用し得る発明に関する。
又本発明は炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加工
食品の冷凍方法にも適用される。即ち本発明は図20
(A)に示すように、籾殻を取除いた後の玄米の表面周
囲を削り落として精製し、ホワイト粒状に形成した精製
米をボイルして形成される炊飯白米5、前記玄米を高圧
釜でボイルして形成される炊飯玄米、図20(B)に示す
ように餅米に小豆を混ぜてボイル若しくは蒸して米自体
がピンク状化して形成される赤飯6、図20(C)に示す
ように蒸した餅米を潰して無粒状化した餅7、その他の
炊飯米(餅を含む)、若しくは図21(A)に示すように
これらの炊飯米を利用したおにぎり8(炊飯米8aを両手
を利用して略三角形状に握るか若しくは木枠を利用して
略三角形状に形成し、その中に必要に応じて塩浸け魚卵
8c、塩浸けして干した梅等を入れ、又好みに応じて表面
をペーパ状の海苔8bで覆ったもの)、図21(B)に示す
ように炊き込み御飯9(細片状の肉、野菜、魚、貝に醤
油等の調味料をまぜた米を炊き上げて形成される。)、
炒飯(細片状の肉、野菜、魚、貝と炊飯米を炒めて形成
される。)、炊き込み御飯9と同様なおこわ(肉、野
菜、魚、貝と餅米を醤油その他の調味料とともに蒸して
形成される。竹の子の皮で包んで蒸す場合も有る。)ピ
ラフ(肉、野菜、魚、貝と米をオリーブオイルやサフラ
ンその他の調味料とともに炊き上げて形成される。)、
図22(A)に示すようにおはぎ11(一口大の炊飯餅米11
aの周囲を小豆を甘く煮た煮豆11bで囲繞して小ボール状
に形成される。)、更に図21(C)に示すように寿司飯
に細片状の魚ピースや焼卵又は胡瓜等の野菜片を混ぜて
形成されるちらし、ビーフボウルその他の丼物(一人前
の御飯をもったビッグカップ(bowl)の上に調理した肉
や卵、又はカレー等を載せたもの)、カレーライスその
他の主な容積に炊飯米が占める加工食品を冷凍した場
合、自然解凍においても冷凍前のものと略同質のものが
得られるようにした炊飯米を要部とする加工食品の冷凍
方法として適用し得る発明に関する。
背景技術 最近の冷凍食品は、生鮮食料品から調理食料品まで広
がり、例えば炊飯米、餅、寿司等もその例外たり得ない
状況にある。然し、これら従来の冷凍食品は冷凍の際、
組織が破壊されるため、解凍のときドリップが多く、キ
メ、触感の点で新鮮食品に対し格段の差が出る。
特に冷凍握り寿司の場合、魚ピースを載せる小ボウル
状の寿司飯,(以下しゃり玉(ライスボウル)という)
からの酢逃げ、米粒が固く且つぼそぼそになる、具が変
色する、味落ち等の問題があった。
又炊飯米及び炊飯米を利用した加工食品においてもこ
れらの炊飯米等を定法で凍結/解凍すると米粒が固くぼ
そぼそになる等、食味、食感、旨味等において満足し得
るものが生成し得なかった。
これらの問題点を解決するために寿司においても又炊
飯米等においても種々の冷凍方法が提案されている。
例えば、日本国特開昭61−260843(従来例1)には巻
き寿司を透明フィルムで覆った状態で−40〜−70℃の温
度で、急速凍結する凍結加工方法が開示されている。
また、日本国特開平2−100643(従来例2)において
は、炊飯前の洗浄米に、前記酢逃げ防止用の分岐型サイ
クロデキストリンや米飯の固化及び酸化防止のための有
機リン酸、アミノ酸等を浸出する添加液に食酢を添加し
て炊飯し、寿司用米飯を作り、該米飯及び具により形成
した寿司を液体窒素ガスの短時間(18〜20分)接触によ
り瞬間冷凍する冷凍寿司の製造法が開示されている。
また、日本国特開平5−38266(従来例3)において
は、常法により炊飯した米飯を25〜40℃に冷却後、所定
の形に成形し、ついで−40〜−50℃に予冷した冷凍庫で
前記米飯に液化ガスを吹き付けるとともに、庫内圧力を
一定に保ち減圧下で急速冷凍するとともに、短時間(3
分間)で最大氷結晶生成帯を通過させて凍結させ、前記
米飯の表面温度と中心温度とを略同一になるように凍結
させる、冷凍寿司等を含む冷凍米飯の製造方法が開示さ
れている。
しかしながら、従来例1においては巻寿司の特別な寿
司の冷凍法であり、魚貝ピースや卵ピース等(以下寿司
ダネという)を載せた握り寿司には適用できず而も寿司
を一つづつラップ包装しなければならず、煩雑化する。
また、前記従来例2においては、寿司用米飯の酢逃げ
防止及び米飯の固化、酸化防止のため、あらかじめ特別
に調整された添加剤や添加液を必要としこれらの添加剤
の味により苦みが発生する等食味の大幅な低下につなが
りやすい。
更に基本的に問題なのは前記いずれの従来技術も寿司
の凍結過程における組織破壊防止のため最大氷晶生成帯
(−1〜−5℃)を通過させる時間が極力最小になるよ
うに急速凍結させているが、前記最大氷晶生成帯を急速
凍結したものについては、しゃり玉の米飯にとっては図
3に示すように、必ずしも好ましい食味を得る事が出来
ず、生寿司と比較するとその品質劣化が極めて著しいも
のであった。
又冷凍寿司の場合は、一般にその解凍技術が極めて困
難であり、例えば電子レンジ等で解凍しようとすると寿
司だね(魚ビース)としゃり玉側ではその解凍時間が異
なり、寿司だねに解凍時間を合せようとすると、シャリ
玉の大部分が凍結状態に有り、又逆にシャリ玉に合せよ
うとすると寿司だねが解凍時の電子レンジよりの熱によ
り煮過ぎてしまうことになる。
この為例えば日本国特開昭63−24864号において寿司
ダネをアルミホイルで覆い、高周波加熱する技術が提案
されているが、一旦冷凍した寿司を寿司だねとシャリ玉
に分離することは実質的に不可能であり、基本的には自
然解凍により生寿司と同等の品質を得るような冷凍技術
が必要である。
一方炊飯米等においては樹脂フイルムからなる袋と水
と白米を充填且つ真空密封した後、蒸熱加圧して炊き上
げた後、凍結/解凍するもの(日本国特開昭60−1656
0)が提案されているが、かかる冷凍方法では米と水を
パック詰め状態熱加圧して炊き上げを行うものであるた
めに、お握り等の加工食品には適用不可能である。
又、いわゆるバラ米凍結法(日本国特開昭62−253350
他)といわれる炊き上げた米をばらばらにして凍結する
方法も存在するが、かかる凍結方法は1粒1粒がバラバ
ラで粘着性がなく、ピラフ等の材料としては向いている
が、例え解凍してもそのまま食するには問題があり、且
つ解凍してもそのままの状態では店先に並べる事が可能
な製品としての利用は不可である。
又、原料米に有機酸又はその誘導体等を添加して炊飯
したものを冷凍する技術(日本国特開昭60−172262)も
提案されているが、かかる技術では前記添加物の存在に
より食味が低下する。
発明の開示 本第一発明はかかる技術的課題に鑑み、冷凍寿司にお
いても生寿司とほぼ同等の食味及び食感を得ることが出
来る寿司の冷凍方法を提供する事を目的とする。
本発明の他の目的は自然解凍においても生寿司とほぼ
同等の食味及び食感を得ることが出来る冷凍方法を提供
する事にある。
又本発明は寿司を単品毎にラップ包装した状態で冷凍
すること無く複数の寿司を容器上に並設した状態で冷凍
した場合においても、生寿司とほぼ同等の食味及び食感
を得ることが出来る冷凍方法を提供する事にある。
本発明の他の目的は、炊飯白米、炊飯玄米、赤飯、餅
等の炊飯米(餅を含む)、若しくはこれらの炊飯米を利
用したおにぎり、炊き込み御飯、炒飯、ちらし、おは
ぎ、おこわ、その他の加工食品を冷凍した場合、自然解
凍においても冷凍前のものと略同質のものが得られるよ
うにした冷凍方法を提供する事にある。
本発明の他の目的は定法にて炊飯した炊飯米若しくは
及び炊飯米を利用した加工食品においてもパック詰め若
しくはフラスチック等の容器に配設した状態で冷凍且つ
自然解凍においても冷凍前とほぼ同等の食味及び食感を
得ることが出来る冷凍方法を提供する事にある。
本発明の他の目的は添加物を添加することなく、定法
にて炊飯した炊飯米若しくは及び炊飯米を利用した加工
食品を冷凍且つ自然解凍においても冷凍前とほぼ同等の
食味及び食感を得ることが出来る冷凍方法を提供する事
にある。
本発明の他の目的は寿司、炊飯米若しくは炊飯米を主
成分とする加工食品の冷凍方法として製造者側において
も再現性よく、又消費者においても好ましい食味で冷凍
前と同様のフレッシュな加工食品と同等の品質を得るこ
とが出来る冷凍方法を提供する事にある。
本発明はかかる技術的課題を達成するために、寿司の
場合は、握り寿司、稲荷寿司若しくは巻寿司を適宜容器
上に配置した状態で冷凍庫内に配設した後、冷凍開始よ
り寿司のシャリ玉部において初期温度より凍結点(0℃
〜−4℃)までの第1凍結工程と、凍結点より略−10℃
までのいわゆる最大氷結晶生成帯を所定時間維持しなが
ら該生成帯域を通過するまでの第2凍結工程と、最大氷
結晶生成帯を通過後、−15℃以下、好ましくは−20℃以
下、更に好ましくは−30℃以下に冷凍させる第3冷凍工
程とに区分し、第1凍結工程の温度勾配を第2凍結工程
の温度勾配より大に設定すると共に、第2凍結工程の時
間を第1凍結工程時間より長く、具体的には少なくと
も、第2凍結工程を略15分〜35分の間に設定したことを
特徴とする寿司冷凍方法を提案する。
この場合第3冷凍行程の凍結終了温度は純品質的には
−30℃以下が良いが−15℃以下なら問題がなく、後行程
の関係で冷凍終了後、包装行程で昇温する必要から−20
〜−30℃で製品を凍結終了させるのが良い。
更に前記第1凍結工程の温度勾配と前記第3冷凍工程
における最大氷結晶生成帯を通過後−20〜−30℃までの
温度勾配をほぼ一致させるか第3冷凍工程における温度
勾配の方を大に設定するのがよい。
具体的には20℃前後の常温の寿司を冷凍する場合にお
いて、第1凍結工程の温度勾配を略1〜2.5℃/分前
後、好ましくは1〜2℃/分前後に、第2凍結工程の温
度勾配を略0.5℃/分以下、好ましくは0.3℃/分以下
に、更に第3冷凍工程の温度勾配を略1〜3℃/分前
後、好ましくは1.5〜2.5℃/分前後に夫々設定するのが
よい。
又前記第3冷凍工程における最大氷結晶生成帯を通過
後−20〜−30℃までの冷凍時間が余りに短いと初期の効
果が達成できず、従って第3冷凍工程の冷凍時間は例え
ば−30℃まで冷凍する場合は、略10分以上、好ましくは
10〜20分に設定するのがよい。
次に冷凍空間内の庫内温度を、冷凍温度カーブに基づ
いて説明するに、例えば巻き寿司や握り寿司等を単品毎
にラップ包装した状態で冷凍すること無く複数の寿司を
容器上に並設した状態で、冷凍庫の庫内温度を先ず略0
℃〜−15℃、好ましくは略−5℃〜−10℃に予冷した状
態で、寿司の冷凍開始より略5〜25分間の間で、前記予
冷温度より略−30℃まで降温する第1の降温工程と、つ
いで庫内温度をそれ以下の温度に降温させる第2の降温
工程を含み、第1の降温工程の温度勾配を第2の降温工
程の温度勾配より大に設定すると共に、前記寿司中の米
飯部の0℃〜−10℃までに位置する最大氷晶生成帯を通
過するまでの時間を15〜35分、好ましくは15〜25分の間
に設定したことを特徴とするものである。
この場合前記第1降温工程は略1〜3℃/分、好まし
くは1〜2℃/分の温度勾配で略10分〜20分間の降温条
件設定するのがよい。又第2の降温工程の温度勾配は1
℃/分未満、好ましくは略0.2〜0.5℃/分に設定するの
がよい。
(前記の説明で理解されるように、シャリ玉内の温度
特にシャリ玉中央部の温度で設定される工程を、第1凍
結、第2凍結、第3冷凍工程といい、又庫内温度で設定
される工程を、第1及び第2工程を降温工程と区別して
用いる。) 更に具体的に握り寿司若しくは巻寿司の場合は、冷凍
庫の庫内温度を前記の温度に予冷した後、寿司を容器上
に並設した状態で該容器を庫内に配置して冷凍を開始
し、略15〜25分間の間で、予冷温度より略−30℃まで庫
内温度を降温させる第1の降温工程と、ついでそれ以下
の温度に冷凍させる第2の降温工程を含み、第1の降温
工程の温度勾配を第2の降温工程の温度勾配より大に設
定すると共に、前記寿司中の米飯部を0℃〜−10℃、よ
り具体的には−3〜−6℃までに位置する最大氷晶生成
帯の通過(維持)時間を15〜25分、好ましくは15〜20分
の間に設定するのがよい。
温度勾配に基づいて説明すると、20℃前後の常温の握
り寿司を冷凍する場合において、−10℃の予冷温度より
−30℃迄の、第1降温工程の温度勾配を略1〜2℃/分
前後で略20分、−30〜40℃以下までの第2降温工程の温
度勾配を1℃以下好ましくは略0.5℃/分前後に夫々設
定するのがよい。
この結果握り寿司のシャリ玉の凍結曲線は、第1の凍
結工程の温度勾配が略2℃/分、第2の凍結工程の温度
勾配が略0.5℃/分〜0.3℃/分以下、−30℃までの第3
の冷凍工程の温度勾配が略2℃以下に設定される事にな
る。
又稲荷寿司は握り寿司と異なりシャリ玉の周囲を煮汁
を含んだ豆腐揚げが包まれている為に前記凍結曲線は異
なって設定され、冷凍庫の庫内温度を前記の温度に予冷
した後、寿司を容器上に並設した状態で該容器を庫内に
配置して冷凍を開始し、略5〜15分聞の間で約2℃/分
の温度勾配で、予冷温度より略−30℃まで冷凍する第1
の降温工程と、−45℃まで−0.2〜−0.5℃/分の温度勾
配で、降温させる第2の降温工程を有す。
この結果稲荷寿司の凍結曲線は、第1の凍結工程で
は、温度勾配が略1.2〜1.5℃/分で10〜20分、最大氷結
晶生成帯を通過するまでの第2凍結工程は、温度勾配が
略0.3℃/分以下で約20〜35分、−30℃までの第3の冷
凍工程の温度勾配が略2℃/分前後に設定される事にな
る。
かかる技術手段により冷凍したものを自然解凍という
最も悪条件で解凍しても、実験結果によれば、米飯の酢
逃げ、硬さ、粘り等の変化は最小限に押さえることが出
来、又寿司種(魚ピース)についても解凍後の凍結前の
生寿司と略同質のものを得ることが出来る。
又容器上面、即ち寿司だね上面側を開放されている場
合は、前記庫内を送風を最少限にするいわゆる微風空間
下で凍結させるのが良い。
又、凍結装置はバッチ凍結装置を用いても、又ネット
コンベア、移動台車等の連続凍結装置を用いても良い。
一方、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とするお握りそ
の他のバラ米ではなく塊状の米からなる加工食品の冷凍
方法においても同様であり、前記塊状の炊飯米等を直接
若しくは間接的に冷凍庫内に配設した後、冷凍開始より
炊飯米の初期温度より凍結点(0℃〜4℃)までの第1
凍結工程と、凍結点より−5℃〜−10℃までのいわゆる
最大氷結品生成帯を維持する第2凍結工程と、最大氷結
晶生成帯を通過後、−20℃、好ましくは−30℃以下に冷
凍させる第3冷凍工程とに区分し、第1凍結工程の温度
勾配を第2凍結工程の温度勾配より大に設定すると共
に、前記炊飯米部の0℃〜−10℃までに位置する最大氷
晶生成帯の通過時間を15〜35分、好ましくは15〜30分、
更に好ましくは20〜30分の間に設定したことを特徴とす
るものである。
具体的には20℃前後の常温より冷凍する場合におい
て、第1凍結工程の温度勾配を1.5〜2.5℃/分、好まし
くは2℃/で、15〜25分、好ましくは略20分前後冷却し
た後、第2凍結工程の温度勾配を略0.5℃/分以下、好
ましくは0.3℃/分以下で、23〜37分前後、好ましくは3
0±3℃前後最大氷結晶生成帯の温度域を維持し、更に
−30℃まで達する第3冷凍工程の温度勾配を略1〜2.5
℃/分前後、好ましくは1.5〜2℃/分に夫々設定する
のがよい。
この場合も前記第3冷凍工程における最大氷結晶生成
帯を通過後−30℃までの冷凍時間が余りに短いと初期の
効果が達成できず、従って略10分以上、好ましくは10〜
20分に設定するのがよい。
又冷凍庫の庫内温度を、冷凍温度カーブに基づいて説
明するに、例えば前記塊状の炊飯米等を適宜直接若しく
はラップ包装した状態で容器上に配設したものを庫内に
装入し、冷凍庫の庫内温度を、冷凍庫の庫内温度を先ず
略0℃〜−10℃、好ましくは略−5℃前後に予冷した状
態で冷凍を開始し、略1〜3℃/分、好ましくは1〜2
℃/分の温度勾配で略10分〜20分間降温させ、略−10℃
ないし−20℃まで、好ましくは略−15℃まで降温する第
1の降温工程と、略−10℃ないし−20℃の範囲の温度を
維持する温度維持工程と、前記温度維持工程より−30〜
−45℃までほぼ直線状の温度勾配、0.5〜1.5℃/分、好
ましくは0.5〜1℃/分の温度勾配で冷凍させる第3の
降温工程を含み、前記第2凍結工程を冷凍時間を10〜23
分、好ましくは10〜20分、更に好ましくは15分に設定す
るのがよい。
そしてこのような緻密な温度制御は凍結装置にバッチ
凍結装置を用いるのがよいが、これのみに限定されず、
ネットコンベア、移動台車式のその他の連続凍結装置、
この場合ベルト上の部屋を仕切った連続凍結を用いる事
により段階的温度制御が可能となり、 尚ベルト若しくはネットコンベア上に沿って容器を移
動させながら連続フリーザを行う場合には、冷凍庫の庫
内温度を略−10℃に予冷しておき、略−10℃から−40℃
まで0.5℃/分の温度勾配でほぼ直線状に降温させる庫
内温度降温工程を設定するのがよい。
この結果、炊飯米等の温度は最初の略20分で常温の23
℃から−0〜−3℃付近の最大氷結晶生成帯に達した後
(温度勾配約1〜2℃)、次の略29〜38分間0.3℃以下
好ましくは0.2℃/分前後の僅かな温度勾配で最大氷結
晶生成帯を通過させ、次の略30〜35分で略0.5〜1.0℃/
分、好ましくは0.7℃/分の温度勾配で−28℃前後に低
下する凍結曲線が形成され、好ましい。
かかる技術手段においても自然解凍という最も悪条件
で解凍しても、実験結果によれば、炊飯米の硬さ、粘り
等の変化及び食味のいずれも凍結前の炊飯米とほとんど
変らない高品質のものを得ることが出来る。
又炊飯米等が容器上面側を開放されている場合は、前
記庫内を送風を最少限にするいわゆる微風空間下で凍結
させるのが良いことは前記した通りである。
図面の簡単な説明 図1は本発明の実施例に係る握り寿司及び太巻の冷凍
特性図である。
図2は本発明の実施例に係る稲荷寿司の冷凍特性図で
ある。
図3は本発明の比較例1(急速凍結)に係る稲荷寿司
と握り寿司の冷凍特性図である。
図4は本発明の比較例2(緩慢凍結)に係る握り寿司
との冷凍特性図である。
図5は生寿司と前記各実施例及び比較例の冷凍寿司と
の、硬さ及び粘りについての実測比較分布図である。
図6は本実施例に用いる寿司置き用の包装用プラスチ
ック製の容器を示す斜視図である。
図7は本発明の実施例に係る容器に充填した炊飯米の
冷凍順序を示すフロー図である。
図8は図7のフローに基づく本発明の実施例1に係る
炊飯米の冷凍特性図である。
図9は図7のフローに基づく本発明の実施例2に係る
容器に充填した炊飯米の冷凍特性図である。
図10は図7のフローに基づく本発明の比較例(急速凍
結2)に係る容器に充填した炊飯米の冷凍特性図であ
る。
図11は図7のフローに基づく本発明の比較例(緩慢凍
結1)に係る容器に充填した炊飯米の冷凍特性図であ
る。
図12は図7のフローに基づく本発明の比較例(緩慢凍
結1)に係る容器に充填した炊飯米の冷凍特性図であ
る。
図13はテクスチュロメータによる分析により得られる
パラメータのサンプルを示す波形図である。
図14は非凍結炊飯米と図8に示す冷凍炊飯米との、硬
さ及び粘りについて実測比較した2次元分布図である。
図15は非凍結炊飯米と図10に示す冷凍炊飯米との、硬
さ及び粘りについて実測比較した2次元分布図である。
図16は非凍結炊飯米と図12に示す冷凍炊飯米との、硬
さ及び粘りについて実測比較した2次元分布図である。
図17は図8から図13により得られた炊飯米の実施例と
比較例1及び2の食味官能結果を示す表図である。
図18は図7のフローに基づく本発明の実施例1に係る
炊飯米の冷凍特性図である。
図19は冷凍を行う各種寿司の見本を示す写真で、
(A)は握り寿司、(B)は押し寿司、海苔巻き及び太
巻、(C)は稲荷寿司を示す。
図20乃至図22は、炊飯米若しくは炊飯米を主成分とす
る加工食品の見本を示す写真で、図20(A)は炊飯白
米、図20(B)は赤飯、図20(C)は餅、図21(A)は
おにぎり、図21(B)は炊き込み御飯、図21(C)はち
らし、図22(A)はおはぎを示す。
発明を実施するための最良の形態 以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示的に詳し
く説明する。但しこの実施例に記載されている降温条
件、凍結曲線、被凍結品の材質、形状、その相対配置な
どは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲を
それのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎな
い。
先ず、精白米1に対し重量1.4倍の浄水を用いて市販
の電気釜で炊飯した後、40℃に冷ました段階で、該米飯
の約10%の寿司飯用合わせ酢(醸造酢、砂糖、食塩、酸
味料、アミノ酸からなり、具体的にはキューピー食品で
発売している寿司用酢を用いる。)で攪拌して25℃程度
の常温の寿司用米飯とする。
該寿司用米飯を用いて常温下で、公知の寿司ロボット
にてシャリ玉上に寿司だねを載せた図19に示すような握
り寿司、太巻、稲荷寿司を作り、これを図6に示すよう
にポリエチレンボリプロピレンなどの包装材で形成した
上面が開口された公知の包装容器2上に夫々個別に載せ
る。そしてこれを前川製作所製造の食品凍結専用ユニッ
ト(商品名:ハイパワー22、バッチ方式の空冷式冷凍
庫)の庫内の棚2段目と3段目に入れ、図1乃至図4に
示す冷凍曲線において冷凍を行なった。
尚、ハイパワー22はいわゆるバッチ方式の冷凍装置で
内部に微風が流れるように構成しており、棚は上下に5
段存在する。
図1は本発明の実施例1に係る握り寿司のみ若しくは
太巻を混載して包装容器2上に10個のせたものの冷凍特
性図で、図1に示すように、冷凍庫の庫内温度を先ず略
−10℃に予冷した状態で、寿司の冷凍開始より−30℃に
至るまで1℃/分の温度勾配で20分間降温させ、ついて
温度勾配を0.5℃/分に設定して引続き40分の間直線的
に下がる冷凍温度勾配線で略−45℃まで冷凍させた。上
記制御特性Aにより、寿司のシャリ玉の温度は冷凍開始
より最初の略10〜15分で常温の20℃から−1〜−5℃付
近の最大氷結晶生成帯に達した後(温度勾配約1℃)、
次の略25分間その最大氷結晶生成帯を維持し、次の略10
分で2.2℃/分の温度勾配で−30℃に達した後、次の15
分で−1℃/分程度の温度勾配で−42℃前後に低下する
凍結曲線が形成された。
そして前記冷凍特性に基づいて握り寿司1においては
寿司だねとして魚、烏賊、海老等を混載したものを夫々
20バッチ、又太巻においては太巻のみと握り寿司1を混
載したものを夫々20バッチ繰り返して冷凍を行なった。
なお、上記冷凍工程のあとに、−20℃×24時間の耐久
保存工程を加えたものを実施例2とし、又前記水の代り
にアルカリ水を用いたものを実施例3とし、握り寿司1
により夫々20バッチ繰り返して冷凍を行なった。
図2は本発明の実施例1に係る稲荷寿司の冷凍特性図
で、図2に示すように、冷凍庫の庫内温度を先ず略−10
℃に予冷した状態で、寿司の冷凍開始より−30℃に至る
まで2℃/分の温度勾配で10分間降温させ、ついで温度
勾配を0.3℃/分に設定して引続き50分の間直線的に下
がる冷凍温度勾配線で略−50℃まで冷凍させた。上記制
御特性Bにより、稲荷寿司の温度は冷凍開始より最初の
略15〜20分で常温の20℃から−1〜−5℃付近の最大氷
結晶生成帯に達した後(温度勾配約1.3℃)、次の略30
分間その最大氷結晶生成帯を維持し、次の略15〜20分で
略2℃/分の温度勾配で−35℃前後に低下する凍結曲線
が形成された。この冷凍実験も20バッチ行なう。
図3は本発明の比較例1(急速凍結)に係る稲荷寿司
と握り寿司1の冷凍特性図で、図に示すように、冷凍庫
の庫内温度制御特性Cを、常温の略20℃より略−40℃ま
で5分前後で急冷降温(平均温度勾配6℃/分)させた
後、更に引続き−40℃を維持して約55分冷凍させた。そ
して上記制御特性Cにより、握り寿司1においては、シ
ャリ玉の温度は常温28℃の温度から冷凍を開始して4℃
/分程度の温度勾配で最初の略5分前後で最大氷結晶生
成帯を通過し−10℃前後に達する。その後、この温度を
5分前後維持した後、次の略20〜30分間で−40℃前後に
到達し、次の略30分前後その温度を維持する凍結曲線が
形成された。
又稲荷寿司においてはシャリの温度は28℃の冷凍開始
温度より最初の略7〜10分で−1〜−5℃付近の最大氷
結晶生成帯に達した後、次の略10分間その最大氷結晶生
成帯を維持し、次の略10〜20分で−40℃前後に低下し、
次の略30分前後その温度を維持する凍結曲線が形成され
た。この冷凍実験も夫々20バッチ行なう。
図4は本発明の比較例2(緩慢凍結)に係る握り寿司
との冷凍特性図で、図に示すように、冷凍庫の庫内温度
制御特性Dを、常温の略5℃より略−12℃まで5分で直
線的に下がる冷凍温度勾配線で冷凍させた後、引続き−
12℃より略−30℃まで80〜90分前後で緩慢降温(平均温
度勾配0.2℃/分)させた。そして上記制御特性Dによ
り、寿司のシャリ玉の温度は冷凍開始より最初の略25分
で−1〜−5℃付近の最大氷結晶生成帯に達した後、次
の略55分間その最大氷結晶生成帯を維持し、次の略20〜
30分で−25℃前後に低下する凍結曲線が形成された。こ
の冷凍実験も夫々20バッチ行なう。
そして前記の様にして製造した冷凍寿司は、上面を透
明蓋をした後、25℃の温度下で、500mHgに減圧させてビ
ニール袋で気密封止した後、常温で略120〜180分間放置
し解凍させ、その後の食味と食感とともに、米の粘り
(付着力)と硬さの特性により調べた状態を図5に示
す。
図5において、グループ10は生寿司、グループ11は実
施例1の冷凍/解凍寿司、グループ12は実施例2の冷凍
/解凍寿司、グループ13はアルカリ水で焚き上げた実施
例3の冷凍/解凍寿司、グループ14は急速冷凍/解凍さ
せた比較例1の寿司、グループ15は緩慢冷凍/解凍させ
た比較例2の冷凍寿司を指し、本実施例1、2、3によ
る冷凍寿司はいずれも生寿司のグループ10の周囲に分布
されて優劣の差があまり見受けられない。又実際に食べ
てみても食味と食感とともに良好であった。
しかし、急速凍結した比較例1のグループ14の冷凍寿
司は硬さの値が高く、食味と食感とともに好ましくな
く、また、グループ15の冷凍寿司は硬さの値が高く又と
付着力の値が低い為、実際に食べてみてもぼそぼそして
全くおいしくなかった。
従って本発明によれば寿司やお握りを単品毎にビニー
ル包装した状態で冷凍すること無く複数の寿司を容器上
に並設した状態で冷凍した場合においても、生寿司や非
凍結お握り等とほぼ同等の食味及び食感を得ることが出
来る為に、冷凍作業が極めて簡略化し、而も自然解凍で
良好な品質を得る事が出来ることはそのまま陳列台に置
けるためにスーパーマーケットやコンビニエントストア
においても極めで実用的である。寿司の加工工場は消費
地に隣接しなくても又外国に設けてもよく、その実用価
値は極めて高い。
次に、炊飯米の冷凍/解凍方法について図7に基づい
て説明する。
先ず、精白米600gを約1リットルの浄水に浸し、左右
15回づつ手でかき混ぜた後、浄水を切って先米した。そ
れを5回繰り返した後に浄水840mlで120分間ラップで蓋
をして浸漬けした。
浸漬け終了と同時に炊飯と蒸らしを合せて60分間、市
販の電気釜を用いて行った。
その後、試料をプラスチックの網目状の容器の上に放
置し、温度が30℃になるまで冷却した。試料は200g毎に
寿司と同様なプラスチックの容器(16cm×11cm×3cm)
に盛り付けしたパックを7袋用意し保存した。前記の方
法で(7袋×3釜)×6釜のパックを用意する。
そしてこれを前川製作所製造の食品凍結専用ユニット
(商品名:プラスαフリーザ)の庫内の棚2段目に入
れ、図8乃至図13に示す冷凍曲線において夫々冷凍を行
なった。
尚、本実験では市販のプラスαフリーザに庫内温度が
マックス−50℃まで庫内温度が下げられるよう改造した
カセットラック方式のバッチ式冷凍装置を用い、内部に
微風が流れるように構成している。
凍結終了後は前記パック毎にビニール袋に入れ、脱気
包装を行い、−20℃〜−25℃で一晩保存した後、解凍条
件の悪い常温解凍(25℃の室温で放置)で180〜240分の
間で行った。
そして前記解凍後、テクスチュロメータ(全研株式会
社製造の食品物性測定装置)による分析と水分含有率の
分析、及び食味官能テストを行った。
次に各冷凍及び庫内温度降温工程について説明する。
図8乃至図9は、前記冷凍装置で行った本発明の実施
例たる理想的な凍結の製品温度曲線と庫内温度曲線、図
10乃至図11は、前記冷凍装置で行った本発明の比較例た
る急速凍結の製品温度曲線と庫内温度曲線、図12乃至図
13は、前記冷凍装置で行った本発明の比較例たる緩慢凍
結の製品温度曲線と庫内温度曲線、緩慢凍結を示す。
そして前記7袋の内、凍結用に6袋(物性分析サンプ
ル:2パック、水分測定サンプル:1パック、食味サンプ
ル:1パック、温度測定サンプル:1パック、予備(200g未
満):1パック)について凍結を行い、1袋は比較サンプ
ルとして凍結させない。
尚、製品温度測定は、UロガーL822−T(ユニパルス
社)を用いてパックの4隅と中央の各点について炊飯米
の表面より深さ約1cmの箇所に熱電対端子(TCT−G−0.
32−2000:ユニパルス社)を完全に炊飯米に囲まれるよ
うに埋め込み、温度測定を行った結果を図8乃至図12に
示す。
次に前記解凍後のテクスチュロメータによる分析は、
全研株式会社製テクスチュロメータを用い、サンプルパ
ック内から小型ピンセットでランダムに選出した炊飯米
3粒を分析セル(分析皿)内におき、アーム部の上下運
動によりアーム部と分析セルが接触し、その時に炊飯米
がアームによって潰され/引離し時に生じる電気的な抵
抗で、硬度、粘度を算出する。
特に、炊飯米で重視されるパラメータは、図14に例示
するように、硬さH(第1そしゃくH1、第2そしゃくH
2、)、粘着力−H(第1そしゃく−H1、第2そしゃく
−H2)、付着性A3、A4(第1、第2そしゃく)である。
そして、前記夫々の冷凍曲線に基づいて凍結/解凍し
た製品と、非凍結の比較製品について粘着力−H1と硬さ
H1について二次元グラフを測定したところ、図14乃至図
16の様になった。
本図より理解される通り、理想曲線で凍結した場合の
み非凍結の比較製品とほぼ同等の粘りと硬さを得ること
がで出来た。
次に前記解凍後の日本国農林水産省・食糧庁の公定法
に基づき、硬度、粘り、風味、白度の4種目について各
5段階の評価を行った。評価基準は非凍結の比較製品と
の比較にて5段階評価を行った。(5が最も評価が高
い。)その結果を図17に示す。
かかる評価例によれば、理想曲線で冷凍/解凍した製
品は条件の悪い自然解凍(20℃〜25℃の室温)において
も、言換えれば澱粉の糊化温度以下での解凍であっても
食味等は前記図より明らかな通り、良好である。
しかも解凍後7時間以上20℃の室温に放置しても食味
の低下は非凍結の炊飯米や寿司と同様であり、問題がな
い。
更に、条件の良い電子レンジ、温風、温水等による澱
粉のα/βと転移転以上の温度による急速加熱解凍では
炊き立ての白飯と食味は区別がつかない。
更に解凍が自然解凍で十分なる品質を維持できるため
に、小売店側の解凍条件にバラツキが生じても問題が生
じることがない。
尚、図8〜図12の各冷凍工程を詳細に説明するに、図
8においては冷凍庫の庫内温度を先ず略−5℃に予冷し
た状態で、略−15℃に至るまで1.5℃/分の温度勾配で
7分間降温させ、ついで−15℃の温度を15分間維持した
後、温度勾配を0.7〜0.8℃/分に設定して引続き40分の
間直線的に下がる冷凍温度勾配線で略−42℃まで冷凍さ
せた。上記制御特性Eにより、炊飯米の温度は最初の略
20〜28分で常温の22℃から−0〜−3℃付近の最大氷結
晶生成帯に達した後(温度勾配約1.3℃)、次の略25〜3
0分間その最大氷結晶生成帯を維持し、次の略10〜15分
で略1.6℃/分の温度勾配で−25℃前後に低下する凍結
曲線が形成された。
図9においては、冷凍庫の庫内温度を先ず略−5℃に
予冷した状態で、略−15℃に至るまで1.2〜1.5℃/分の
温度勾配で7分間降温させ、ついで−15℃の温度を15分
聞維持した後、温度勾配を0.7〜0.8℃/分に設定して引
続き40分の間直線的に下がる冷凍温度勾配線で略−42℃
まで冷凍させた。上記制御特性Fにより、炊飯米の温度
は最初の略20〜25分で常温の20℃から−0〜−3℃付近
の最大氷結晶生成帯に達した後(温度勾配約1.2℃)、
次の略20〜25分間その最大氷結晶生成帯を維持し、次の
略12〜17分で略1.5℃/分の温度勾配で−20〜−25℃前
後に低下する凍結曲線が形成された。
図10は本発明の他の比較例(急速凍結2)に係る冷凍
特性図で、冷凍庫の庫内温度を先ず略−37℃に予冷した
状態で、略−50℃に至るまで略徐々に降温させた。上記
制御特性Hにより、炊飯米の温度は最初の略7分で常温
の20℃から0〜−3℃付近の最大氷結晶生成帯に達した
後(温度勾配約2℃)、次の略10〜15分間0.3℃の温度
勾配で0〜−3℃から−4〜−10℃までの最大氷結晶生
成帯を通過させ、次の略8分で略3℃/分の温度勾配で
−30℃に至り、その後徐々に収束しながら−50℃に至
る。
図11は本発明の他の比較例(緩慢凍結1)に係る冷凍
特性図で、冷凍庫の庫内温度を先ず略−2℃に予冷した
状態で、略−7℃に至るまで2℃/分の温度勾配で3分
間降温させ、ついで−7℃から13℃に至るまで0.1℃前
後の温度勾配で55分間徐々に降温させた後、温度勾配を
0.4〜0.5℃/分に設定して引続き40分の間直線的に下が
る冷凍温度勾配線で略−30℃まで降温させた。上記制御
特性Iにより、炊飯米の温度は最初の略20〜25分で常温
の20℃から−0〜−3℃付近の最大氷結晶生成帯に達し
た後(温度勾配約1.2℃)、次の略35〜45分間その最大
氷結晶生成帯を維持し、次の略30分で略0.7℃/分の温
度勾配で−20〜−25℃前後に低下する凍結曲線が形成さ
れた。
図12は図7のフローに基づく本発明の他の比較例(緩
慢凍結2)に係る冷凍特性図で、冷凍庫の庫内温度を先
ず略−8℃に予冷した状態で、略−18℃に至るまで1.2
℃/分の温度勾配で8分間降温させ、ついで−18℃の温
度を24分間維持し、約0.3℃前後の温度勾配で30分間徐
々に降温させて28℃に至った後、28℃の温度を28分間維
持させる。上記制御特性Jにより、炊飯米の温度は最初
の略20分で常温の23℃から−0〜−3℃付近の最大氷結
晶生成帯に達した後(温度勾配約1.2℃)、次の略38分
間0.2℃/分前後の僅かな温度勾配で最大氷結晶生成帯
を通過させ、次の略30〜35分で略0.7℃/分の温度勾配
で−28℃前後に低下する凍結曲線が形成された。従って
本発明の実施例に係る、図8においては略−15℃まで低
下させる第1の庫内降温工程を8分前後、略−15℃を維
持する第2の庫内降温工程を15分前後、又−42℃までほ
ぼ直線状の温度勾配で冷凍させる第3の冷凍時間を35〜
40分程度の庫内温度曲線を必要とする。
又図9においても略−8℃〜−10℃まで低下させる第
1の庫内降温工程を4分前後、略−8℃から−15℃まで
徐々に冷凍する第2の庫内降温工程を15〜17分前後、又
略−37℃までほぼ直線状の温度勾配で冷凍させる第3の
冷凍時間を40〜45分程度の庫内温度曲線を必要とする。
しかしながら庫内温度を、時間によって温度変化させ
ることはバッチ処理の場合は問題がないが、ベルトコン
ベア上に沿って移動するコンベア移動台車やパレット等
を用いて容器を移動させながら連続冷凍する装置には不
向きである。
そこでネットコンベア上に沿って容器を移動させなが
ら連続フリーザを行った場合に、図18に示すごとく冷凍
庫の庫内温度を略−10℃に予冷しておき、略−10℃から
−40℃まで0.5℃/分の温度勾配でほぼ直線状に降温さ
せる庫内温度降温工程を設定する。
上記制御特性Kにより、炊飯米の温度は最初の略20分
で常温の23℃から−0〜−3℃付近の最大氷結晶生成帯
に達した後(温度勾配約1.2℃)、次の略38分間略0.2〜
0.5℃/分前後の僅かな温度勾配で最大氷結晶生成帯を
通過させ、次の略30〜35分で略0.5〜1.0℃/分、好まし
くは0.7℃/分の温度勾配で−28℃前後に低下する凍結
曲線が形成された。
尚、前記実施例は炊飯米についてのみ説明したが、炊
飯米を主成分とするお握りやちらし等の加工製品におい
ても非凍結炊飯米とほぼ同等の食味及び食感を得ること
が出来ることは容易に理解され、又温かくして炊飯米や
カレーライス、おこわ等については電子レンジを用いて
もよいが、冷たいまま食べるちらしやお握りにおいては
電子レンジ等を用いること無く自然解凍において生のも
のとほぼ同等の食味及び食感を得ることが出来る為のそ
の実益性は極めて高い。
この結果本発明によれば、工場で大量に炊飯した米を
容器詰めした状態で若しくは寿司等に加工した状態で、
冷凍保存するだけで、無添加で美味しい御飯やお握り、
寿司等が必要なときに必要な量提供出来るために、24時
間体制で炊飯の必要がなく、又他品種少量の非効率的生
産の改善が可能であり、更には消費が少ない場合も保存
出来る為に、廃棄ロスがなくなる。
又炊飯米等の加工食品の加工工場は消費地に隣接しな
くても又外国に設けてもよく、その実用価値は極めて高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−33584(JP,A) 特開 昭57−5659(JP,A)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】握り寿司、稲荷寿司若しくは巻寿司等の複
    数の寿司を容器上に配置した状態で冷凍を行う寿司の冷
    凍方法において、 前記複数の寿司を配置した容器を冷凍庫内に配設した
    後、 冷凍開始より寿司のシャリ玉部において初期温度より凍
    結点(0℃〜−4℃)までの第1凍結工程と、 凍結点より−10℃までのいわゆる最大氷結晶生成帯を所
    定時間維持しながら該生成帯域を通過するまでの第2凍
    結工程と、 最大氷結晶生成帯を通過後、−15℃以下に冷凍させる第
    3冷凍工程とに区分し、 第1凍結工程の温度勾配を第2凍結工程の温度勾配より
    大に設定すると共に、第2凍結工程の時間を第1凍結工
    程時間より長く設定し、その第2凍結工程の時間を略15
    分〜35分の間に設定したことを特徴とする寿司冷凍方
    法。
  2. 【請求項2】前記第3冷凍工程が、最大氷結晶生成帯を
    通過後−20℃以下に冷凍させる工程である請求項1記載
    の寿司冷凍方法において、 前記第1凍結工程の温度勾配と前記第3冷凍工程におけ
    る最大氷結晶生成帯を通過後−20℃までの温度勾配をほ
    ぼ一致させるか第3冷凍工程における温度勾配の方を大
    に設定した事を特徴とする請求項1記載の寿司冷凍方
    法。
  3. 【請求項3】第1凍結工程の温度勾配を略1〜2.5℃/
    分前後、第2凍結工程の温度勾配を略0.5℃/分以下、
    更に第3冷凍工程の温度勾配を略1〜3℃/分前後に夫
    々設定した請求項1記載の寿司冷凍方法。
  4. 【請求項4】前記第3冷凍工程が、最大氷結晶生成帯を
    通過後−30℃以下に冷凍させる工程である請求項1記載
    の寿司冷凍方法において、 −30℃に至るまでの第3冷凍工程の冷凍時間を略10〜20
    分に設定した請求項1記載の寿司冷凍方法。
  5. 【請求項5】握り寿司、稲荷寿司若しくは巻寿司等の複
    数の寿司を容器上に配置した状態で冷凍を行う寿司の冷
    凍方法において、 前記複数の寿司を容器上に並設した状態で、冷凍庫の庫
    内温度を先ず略0℃〜−15℃に予冷した状態で、寿司の
    冷凍開始より略5〜25分間の間で、前記予冷温度より略
    −30℃まで降温する第1の降温工程と、ついで庫内温度
    をそれ以下の温度に降温させる第2の降温工程を含み、
    第1の降温工程の温度勾配を第2の降温工程の温度勾配
    より大に設定すると共に、前記寿司中の米飯部の0℃〜
    −10℃までに位置する最大氷晶生成帯を通過するまでの
    時間を15〜35分の間に設定したことを特徴とする寿司冷
    凍方法。
  6. 【請求項6】前記第2の降温工程の温度勾配は略0.2〜
    0.5℃/分に設定した事を特徴とする請求項5記載の寿
    司冷凍方法。
  7. 【請求項7】容器上に配設される複数の寿司が握り寿司
    若しくは巻寿司の場合において、冷凍庫の庫内温度を前
    記の温度に予冷した後、寿司を容器上に並設した状態で
    該容器を庫内に配置して冷凍を開始し、略15〜25分間の
    間で、予冷温度より略−30℃まで庫内温度を降温させる
    第1の降温工程と、ついでそれ以下の温度に冷凍させる
    第2の降温工程を含み、第1の降温工程の温度勾配を第
    2の降温工程の温度勾配より大に設定すると共に、前記
    寿司中の米飯部を0℃〜−10℃までに位置する最大氷晶
    生成帯の通過(維持)時間を15〜25分の間に設定した事
    を特徴とする請求項5記載の寿司冷凍方法。
  8. 【請求項8】常温の握り寿司若しくは巻寿司を冷凍する
    場合において、−10℃の予冷温度より−30℃迄の、第1
    降温工程の温度勾配を略1〜2℃/分前後で略20分、−
    30〜40℃以下までの第2降温工程の温度勾配を1℃以下
    に夫々設定した事を特徴とする請求項5記載の寿司冷凍
    方法。
  9. 【請求項9】容器上に配設される複数の寿司が握り寿司
    若しくは巻寿司の場合において、 握り寿司のシャリ玉若しくは巻ずしの凍結曲線を、第1
    の凍結工程の温度勾配が略2℃/分、第2の凍結工程の
    温度勾配が略0.5℃/分〜0.3℃/分以下、−30℃までの
    第3の冷凍工程の温度勾配が略2℃以下に設定した請求
    項5記載の寿司冷凍方法。
  10. 【請求項10】容器上に配設される複数の寿司が稲荷寿
    司の場合において、 冷凍庫の庫内温度を前記の温度に予冷した後、寿司を容
    器上に並設した状態で該容器を庫内に配置して冷凍を開
    始し、略5〜15分間の間で約2℃/分の温度勾配で、予
    冷温度より略−30℃まで冷凍する第1の降温工程と、−
    45℃まで−0.2〜−0.5℃/分の温度勾配で、降温させる
    第2の降温工程を具えた請求項5記載の寿司冷凍方法。
  11. 【請求項11】稲荷寿司の凍結曲線を、第1の凍結工程
    では、温度勾配が略1.2〜1.5℃/分で10〜20分、最大氷
    結晶生成帯を通過するまでの第2凍結工程は、温度勾配
    が略0.3℃/分以下で約20〜35分、−30℃までの第3の
    冷凍工程の温度勾配が略2℃/分前後に設定した請求項
    1記載の寿司冷凍方法。
  12. 【請求項12】炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加
    工食品をバラ米状態でなく塊状態のまま冷凍する炊飯米
    等の冷凍方法において、 前記塊状態の炊飯米等を直接若しくは包装した状態で冷
    凍庫内に配設した後、冷凍開始より炊飯米の初期温度よ
    り凍結点(0℃〜−4℃)までの第1凍結工程と、凍結
    点(0℃〜−4℃)より−4℃〜−10℃までのいわゆる
    最大氷結晶生成帯を維持する第2凍結工程と、最大氷結
    晶生成帯を通過後、−20℃以下に冷凍させる第3冷凍工
    程とに区分し、第1凍結工程の温度勾配を第2凍結工程
    の温度勾配より大に設定すると共に、前記炊飯米部の0
    ℃〜−10℃までに位置する最大氷晶生成帯の通過時間を
    15〜35分の間に設定したことを特徴とする炊飯米等の冷
    凍方法。
  13. 【請求項13】常温より炊飯米若しくは炊飯米を主成分
    とする加工食品をバラ米状態でなく塊状態のまま冷凍す
    る炊飯米等の冷凍方法において、 第1凍結工程の温度勾配を1.5〜2.5℃/分で15〜25分冷
    却した後、第2凍結工程の温度勾配を略0.5℃/分以下
    で、23〜37分前後最大氷結晶生成帯の温度域を維持し、
    更に−20〜−30℃に至る第3冷凍工程の温度勾配を略1
    〜2.5℃/分に夫々設定した特徴とする請求項12記載の
    炊飯米等の冷凍方法。
  14. 【請求項14】炊飯米若しくは炊飯米を主成分とする加
    工食品をバラ米状態でなく塊状態のまま冷凍する炊飯米
    等の冷凍方法において、 前記塊状の炊飯米等を直接若しくはラップ包装した状態
    で容器上に配設したものを庫内に装入し、冷凍庫の庫内
    温度を、冷凍庫の庫内温度を先ず略0℃〜−10℃に予冷
    した状態で冷凍を開始し、略1〜3℃/分の温度勾配で
    略10分〜20分間降温させ、略−10℃ないし−20℃まで降
    温する第1の降温工程と、略−10℃ないし−20℃の範囲
    の温度を維持する温度維持工程と、前記温度維持工程よ
    り−30〜−45℃までほぼ直線状の、0.5〜1.5℃/分の温
    度勾配で冷凍させる第3の降温工程を含み、前記第2凍
    結工程の冷凍時間を10〜23分に設定したことを特徴とす
    る炊飯米等の冷凍方法。
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