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JP3264254B2 - ブラウン管 - Google Patents
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JP3264254B2 - ブラウン管 - Google Patents

ブラウン管

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JP3264254B2
JP3264254B2 JP25258298A JP25258298A JP3264254B2 JP 3264254 B2 JP3264254 B2 JP 3264254B2 JP 25258298 A JP25258298 A JP 25258298A JP 25258298 A JP25258298 A JP 25258298A JP 3264254 B2 JP3264254 B2 JP 3264254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブラウン管に関
し、特に、カソード電子源を備える電子銃を真空容器の
内部に配置するブラウン管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管は、電子銃を配置した
ネック部と、電子を二次元方向に走査するファンネル部
と、この電子を可視化する蛍光体が塗布されるとともに
シャドーマスクが配置されたパネル部分とを備え、シャ
ドーマスク及びファンネル部の内側に最も高い電位Eb
が付与される。この電位Ebは、20kV〜30kV程
度の高圧であり、電子銃に与えられる電位のうち最も高
圧なものである。
【0003】ここで、図7を参照しながら電子銃への電
圧付与について説明する。上記電位Ebは、ファンネル
内装黒鉛100に接触する金属製の足101を通じてG
4電極102に供給される。G3D電極103及びG3
S電極104への電位付与は、G3D電位付与配線10
3a及びG3S電位配線104aのそれぞれに接続され
たG3D電位付与ピン103bとG3S電位付与ピン1
04bとにより行われる。
【0004】G4電極102とG3D電極103との間
の領域では、電子銃の主レンズ機能が発揮される。標準
的な電位として、G3D電極103の電位には、G4電
極102に付与されている電位Ebの25%程度が与え
られるため、電位Ebが24kVの場合、G3D電極1
03の電位は約6kVとなる。この電位関係を保つとパ
ネル面中央で最小のビーム径に絞り込まれる。電子銃を
出た電子ビームは、ファンネル部で二次元に走査される
ため、上下左右に振られた端の部分ではビームの走行長
が長くなり、6kVのままであるとオーバーフォーカス
でにじんでしまう。
【0005】そこで、この端部にてフォーカスを合わせ
るため、6kVよりも高い電位に設定する必要がある。
17インチ走査によるフォーカス最適電位は、センタ部
に比較してコーナ部で約1割、すなわち、600V高め
に設定する。従って、6.6kVに電位を設定したコー
ナ部と6kVに電位を設定したセンタ部との中間領域で
は、これらの電位の中間電位が与えられることとなり、
G3D電極103の電位は、走査期間中6.6kVから
6kVの範囲で変化する。
【0006】一方、G3S電位は、6kVに固定し、カ
ソード電子源105、この直近のG1電極及びG1電極
とG3電極との間のG2電極を総合的に機能させてブレ
フォーカスレンズとしてビームを整えさせる。同図に示
すブラウン管は、熱カソードを三個直線上に配置したイ
ンライン型カラー方式の一例を示し、同図中の電子銃
は、ネックガラス106で覆われている。なお、この種
のブラウン管として、特開平7−153388号公報に
開示されたブラウン管が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のブラウ
ン管においては、次のような課題があった。まず、6k
V以上の高圧を制御性良く発生させることが困難である
ことを説明する。G3D電極103及びG3S電極10
4の電位は、フライバックトランスで発生した電位Eb
を利用して発生させる。電位Ebと接地電位との間を高
抵抗の厚膜抵抗パターンで結び、この抵抗の中間にタッ
プ電極を設けて所望の電位を得ている。
【0008】一般的には、この所望の電位に調整するた
め、厚膜抵抗の任意の位置にタップを接触させる機械機
構を導入したフォーカスユニットと呼ばれる部品が用い
られている。この電位調整は、高抵抗部分に設けたシャ
フトを回転させて行わなければならないため、電気的知
識の少ない購入者が購入後に自ら調整するには危険であ
り、この調整を繰り返し行っていると厚膜抵抗がこすれ
落ちてしまう場合もあった。そこで、購入者にこのよう
な微調整を期待できない分、製造工程ではあまめの調整
を行っていたため、ブラウン管は、元来、それ自身の特
性として理想的な付与電圧が決まっているのにもかかわ
らず、G3D電極103及びG3S電極104にこの理
想電位が十分に与えられなかった。このため、この元来
の特性を発揮させることができないとともに、この厚膜
抵抗を流れる漏洩電流による消費電力や長年通電されて
いることによる劣化破損等が問題であった。
【0009】また、G3D電極103及びG3S電極1
04の各電位は、高圧ケーブルを仕立てて電位付与ピン
に供給されるため、ネック端のステム部分には、G3D
電極103及びG3S電極104に加えてG2電極(約
500V)、G1電極(約0V)、カソード(RGB数
十V)、ヒータ(約0V)の各ピンがひしめいていた。
しかし、耐圧を考慮すると6kVの電位を与えられたピ
ンの近傍に他の電位付与ピンを近接配置することはでき
ないため、ピンを多数設けたい貴重なステム部分に大き
なスペースが必要であった。以上のように、6kV以上
の高圧電位を発生させてG3D電極103やG3S電極
104に供給するためには、多くの労力とコストとを費
やさなければならなかった。
【0010】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、労力とコストとを低減させることの可能なブラ
ウン管の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、カソード電子源を備える
電子銃を真空容器の内部に配置するブラウン管におい
て、シャドーマスク及びファンネル部の内側に与える電
位と接地電位との抵抗分割を行う抵抗体の中間に接続す
る調整端子に対して自由電子を照射する電子供給手段
を、上記カソード電子源とは別個にブラウン管内に備え
た構成としてある。
【0012】すなわち、上記カソード電子源とは別個に
電子源を有する電子供給手段は、電子を放出して上記電
子銃のレンズ電極における調整端子に供給する。このと
き、上記レンズ電極の調整端子に飛び込む電子量によっ
てこの電子を供給するカソード電位とこのレンズ電極の
調整端子との間にその分コンダクタンスが生じる。この
ため、このコンダクタンス分だけ上記レンズ電極電位が
上記カソード電位に近づけられ、上記電子量を調整する
ことで上記レンズ電極を調整できる。
【0013】ところで、上記カソード電位を調整するに
は、ヒータ電力または電子引き出し関連電極の電位を制
御すれば良い。これらの調整に必要な電位は低電位にし
て差し支えないので結果として上記レンズ電極の実際の
電位とは無関係の電位領域での調整によって上記レンズ
電極の電位を制御することができる。上記飛び込み電子
は真空中を走行しているので何かのリーク電流によって
上記飛び込み電子量制御の回路に突然高電圧が回り込む
懸念が少ない。
【0014】上記調整端子用電子源の構成の一例とし
て、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載のブ
ラウン管において、上記電子供給手段は、マイクロフィ
ールドエミッタを備える構成としてある。すなわち、上
記マイクロフィールドエミッタは、電子を放出して上記
電子銃のレンズ電極における調整端子に供給する。
【0015】また、上記レンズ電極における調整端子
供給する電子量を調整するための構成の一例として、請
求項3にかかる発明は、上記請求項1または請求項2の
いずれかに記載のブラウン管において、上記電子供給手
段は、上記電子銃のレンズ電極またはこのレンズ電極の
調整端子に供給する電子の軌道を変化させることによ
り、上記レンズ電極または調整端子に供給する電子量を
制御する構成としてある。すなわち、上記電子供給手段
は、上記電子銃のレンズ電極またはこのレンズ電極の調
整端子に供給する電子の軌道を変化させ、上記レンズ電
極または調整端子に供給する電子量を制御する。
【0016】このように、レンズ電極の調整端子に供給
する電子の軌道を変化させるための構成の一例として、
請求項4にかかる発明は、上記請求項3に記載のブラウ
ン管において、上記電子供給手段は、上記真空容器の内
部に上記電子の軌道を変化させることの可能な調整偏向
電極を備える構成としてある。すなわち、上記真空容器
の内部に配置された調整偏向電極は、上記電子の軌道を
変化させる。
【0017】また、別の場合の例として、請求項5にか
かる発明は、上記請求項3に記載のブラウン管におい
て、上記電子供給手段は、上記真空容器の外部に上記電
子の軌道を変化させることの可能なコイルを備える構成
としてある。すなわち、上記真空容器の外部に配置され
たコイルは、上記電子の軌道を変化させる。
【0018】なお、上記電子供給手段は、上記カソード
電子源と別個の電子源を有するものであれば良く、あら
かじめ別の電子源を有するものであっても良いし、同じ
電子源を分離して用いるものであっても良い。
【0019】後者の場合における電子供給手段の構成の
一例として、請求項6にかかる発明は、上記請求項1〜
請求項5のいずれかに記載のブラウン管において、上記
電子供給手段は、単数の電子源からの電子の量及び軌道
の制御によって上記電子銃の異なる電位付与を必要とす
る複数のレンズ電極への付与電位を制御する構成として
ある。すなわち、単数の電子源から上記カソード電子源
と分離された電子源からの電子の量及び軌道の制御によ
って上記電子銃の異なる電位付与を必要とする複数のレ
ンズ電極への付与電位を制御する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本実施形態にかかるカラ
ーブラウン管のネック部分の概略構成を示す断面図であ
る。
【0021】カラーブラウン管のネック部分10には、
ファンネル内装黒鉛11に接触する金属製の足12を介
して接続されたG4電極13と、このG4電極13に隣
接する電子銃G3D14と、この電子銃G3D14に隣
接する電子銃G3S電極15とが配置されており、G4
電極13とG3D電極14との間の領域にて電子銃の主
レンズ機能が発揮される。標準的な電位としてG3D電
極14の電位は、G4電極13に付与されている電位E
bの25%程度が与えられるため、電位Ebが24kV
の場合、G3D電極14の電位は約6kVとなる。
【0022】この電位関係を保つとパネル面中央にて最
小のビーム径に絞り込まれる。電子銃を出た電子ビーム
は、ファンネル部分で二次元に走査されるため、上下左
右に振られた端の部分にてビームの走行長が長くなる。
例えば、17インチ走査によるフォーカス最適電位は、
中心に比較してコーナ部では約1割、すなわち、600
V高く設定される。従って、6.6kV電位のコーナ部
と6kV電位のセンタとの中間領域は、これらの電位の
中間電位が与えられるため、G3D電極14の電位は、
走査期間中6.6kVから6kVの範囲にて変化する。
【0023】一方、G3S電極15の電位は、6kVに
固定し、カソード電子源16と、その直近のG1電極と
G3S電極15との間のG2電極とを総合的に機能させ
てプレフォーカスレンズとしてビームを整える。なお、
この電子銃は、ネックガラス17で覆われている。
【0024】G3D電極14には、G3D調整端子14
aが取り付けられており、このG3D調整端子14a
は、厚さ0.5mm、長さ2mmのステンレス製でG3
D電極14との接触面の幅は5mmの直方体となってい
る。また、G3D調整端子14aは、他端にてG3D抵
抗体14bと接している。G3D抵抗体14bは、両端
間の抵抗値が24GΩであり、この一端を金属製の足1
2に電気的に接続し、他端をG3D抵抗体接地ピン14
cに電気的に接続している。
【0025】そして、G3D調整端子14aの接続位置
は、G3D抵抗体14bの抵抗を70%:30%に分割
した位置であり、G3D抵抗体接地ピン14cからの抵
抗値が抵抗全体の抵抗値の30%になるように接続され
ている。従って、電位Ebに24kVが印加された場合
には、この30%に相当する7.2kVが印加されるこ
ととなる。
【0026】ここで、G3D電極14の電位を微調整す
る際の手順について説明する。接地電位であるヒータで
構成されたG3Dカソード14dから放出された自由電
子は、G3D調整端子14aに飛び込む配置となってい
る。このG3Dカソード14dは、同図では一端子だけ
が描かれているが、自身を通電加熱するために実際は二
端子備えられている。このG3Dカソード14dから飛
び出す自由電子の量は、G3Dカソード14dから1m
mの位置に配置された穴径0.4mmのピンホールを有
する空間電荷制御電極14eにより調整される。空間電
荷制御電極14eの電位を接地電位、すなわち、0Vに
しておくと、自由電子は取り出されない。
【0027】一方、空間電荷制御電極14eの電位を正
の電位にしておくと、自由電子が取り出される。フィラ
メント温度を適当に調整することで空間電荷制御電極1
4eの電位が0Vのとき0μA、20Vのときに0.1
μA、30Vのときに0.3μAの自由電子を放出す
る。制御電極14fは、空間電荷制御電極14eを通過
した自由電子を収束させて細いビームにしてG3D調整
端子14aに照射させている。このとき、長さ2mm、
幅5mmの電極に自由電子のビームすべてを照射させる
ため、制御電極14fに200V以上を印加している。
G3Dカソード14d、空間電荷制御電極14e及び制
御電極14fのすべてによって所望の自由電子をG3D
調整端子14aに照射する。なお、これらへの電圧印加
は、G3D調整ピン14gを介して行われる。G3D調
整ピン14gの数を低減させるために制御電極14fを
G2電極と共通にする場合がある。
【0028】このG2電極とは、電子銃を構成する電極
の一つであり、カソード電子源16の近くにG1電極と
ともに配置されて空間電荷の制御とプレフォーカスレン
ズとしての機能を果たす。G3Dカソード14dへの電
圧及び電流印加をブラウン管のRGB電子銃カソードヒ
ータと共通とする場合がある。また、制御電極の収束特
性を鈍らせて太い電子ビームとすることでG3D調整端
子14aへの飛び込み電子を減らす制御を行うことがあ
る。
【0029】ここで、上述した構成にてG3D電極14
の電位を調整する際の手順を説明する。G3D抵抗体1
4bは、24ギガオームであり、G3D調整端子14a
は、接地側からの抵抗が7.2ギガオームの位置に取り
付けられている。自由電子の電流量をIμAと記述する
と、自由電子が流れた場合のG3D電位VG3D(k
V)=7.2−5.04XI(ただし、IはμA)とな
る。自由電子が流れない状態では、G3D電極14の電
位は、7.2kV、I=0.1μAの場合では、約6.
7kV、約5.7kVとなる。先の自由電子放出特性と
関連させて記述すると、空間電荷制御電極14eを0V
にすると、7.2kV、20Vにすると、6.7kV、
30Vにすると、5.7kVにG3D電極14の電位を
調整できる。
【0030】図2は、この関係を等価回路により示して
いる。G3D電極14の電位を電位Ebと接地電位との
抵抗分割(24GΩ)により基本的な電位を与えてお
き、電流Iを有する定電流源を同図に示すようにG3D
電極14と同位置に配置することでG3D電極14の電
位を調整することができる。
【0031】ここで、上述したG3D電位調整機構にお
ける電位調整に加え、G3S電位調整機構にて電位調整
する際の手順を説明する。G3S電極15には、G3S
調整端子15aが取り付けられている。このG3S調整
端子15aは、G3D調整端子14aと同じ形状でタン
グステン製である。G3S抵抗体15bのG3S抵抗体
接地ピン15cから抵抗が全抵抗の70%の位置、すな
わち、7.2GΩの位置である。
【0032】G3D調整端子14aが見通せる位置にマ
イクロフィールドエミッタ15dが配置されている。こ
のマイクロフィールドエミッタ15dは、1ミクロン以
下の微小穴が開いたゲート電極15eとこの微小穴の中
に配置されたエミッタコーン15fにより構成され、両
者は薄膜状固体絶縁膜で絶縁されている。マイクロフィ
ールドエミッタ15dへの電圧印加はG3S調整ピン1
5gを介して行う。G3Dカソード14dを0V、ゲー
ト電極15eを正電位にすることで自由電子が放出され
る。
【0033】このとき、ゲート電極15e周辺の電位を
ゲート電極15e自体よりも負の電位にしておくことに
より、放出電子は収束されて細いビームとしてG3S調
整端子15aに照射させることができる。電位差−自由
電子電流量の関係の一例は、0Vから20Vまでは0μ
A、30Vで0.1μA、40Vで1μAである。な
お、この関係は、ゲート電極15eにおける微小穴径の
サイズ、エミッタコーン15fの形状による電界強度、
エミッタコーン15fの数に依存して変化する。
【0034】マイクロフィールドエミッタ15dは、カ
ソード電子源16やその近傍のG1電極及びG2電極の
電位の影響を受けて自由電子の起動が曲がる場合があ
る。この曲がりによりG3S調整端子15aへの自由電
子飛び込み量が変化することを防ぐため、マイクロフィ
ールドエミッタ15dをG3S電極15に近づける場
合、マイクロフィールドエミッタ15dとG3S調整端
子15aとの間の距離は1mmである。このマイクロフ
ィールドエミッタ15dを用いたG3S電極15の電位
調整における手順は、上述した場合と同様である。
【0035】図3は、自由電子の軌道を変化させること
により電子量を制御する場合におけるブラウン管のネッ
ク部20を断面図により示している。ファンネル内装黒
鉛21は、ブラウン管の管面電圧であるEbと同電位の
導電層であり、24kVの電位を有する。G3D電極2
2に接したG3D調整端子22aの素材及び形状は上述
した場合と同様である。G3D抵抗体22bへの接触位
置を調整することによりG3D電極22における電位を
6.6kVにしている。
【0036】このネック部の底辺であるステム近傍に
は、マイクロフィールドエミッタ22cが設置されてお
り、このゲート電極22dとエミッタコーン22eへの
電圧印加は、G3D調整偏向電極22fで与える電場に
導かれて真空中を走行する。同図では、G3D調整偏向
電極22fに100Vの電位を印加し、左側に自由電子
を曲げて自由電子を足に照射している。
【0037】G3D調整偏向電極22fに0Vの電位を
与えると、G3D調整端子22aに自由電子が入射し、
G3D調整偏向電極22fの電位がそれぞれ10V、2
0V、30Vの場合には、上記自由電子のうち、それぞ
れ90%、80%、70%がG3D調整端子22aに入
射してその残りには足に入射するように、マイクロフィ
ールドエミッタ及びG3D調整偏向電極を配置してあ
る。自由電子が上記足に直接入射する場合には、G3D
電極22の電位は6.6kVのままである。
【0038】そして、自由電子がすべてG3D調整端子
22aに入射した場合には、G3D電極22の電位が6
kVとなるようにゲート電極22dの電位を調整して自
由電子の電流量を調整しておく。この状態でG3D調整
偏向電極22fの電位を0Vから100Vの範囲で駆動
するか、ゲート電極22dの電位をゲート電極調整電位
と自由電子放出しきい値電位との間で駆動するかその両
者を組み合わせることでダイナミックフォーカス動作を
行うことができる。G3D電極22の素材を鉄シリサイ
ド等の高抵抗素材にするか肉厚を薄くして高抵抗にした
上で、G3D調整端子22a及び自由電子発生機構とG
3D調整偏向電極22fをG3D電極22の右側にも丁
度上下方向の軸に対象に配した実施例があるため、同図
に基づいて説明する。
【0039】この構造において、左右のG3D調整端子
22aへの電子入射を交互に、すなわち、左側のG3D
調整端子22aに自由電子を多数入射させた時点で右側
のG3D調整端子22aへは少数の自由電子は少数入射
される。この動作によってカラー電子銃が抱えているR
GBの各カソードからの自由電子の軌跡の長さの違いに
よるフォーカスポイントのズレを補正することができ
る。
【0040】図4は、コイルにより発生された磁界によ
り自由電子の軌道を変化させ、電子量を制御する場合に
おけるブラウン管のネック部30を断面図により示して
いる。この場合、ネックガラス31で囲まれた真空環境
内には、G3D調整偏向電極22fを除き、上述した部
品が同様に配置されている。自由電子の電流量は、G3
S調整ピン32aを介して印加される電圧信号で制御さ
れている。放出された自由電子は、コイルにより構成さ
れた偏向磁界発生部33が発生する磁界によって図示し
たように、その軌跡を曲げる。曲げられた自由電子は、
G3S抵抗体32bに飛び込む。
【0041】この飛び込む位置と自由電子電流量は、G
3S調整ピン32aを介して印加される電圧信号と上記
コイルを流れる電流量で制御され、G3S抵抗体32b
の抵抗特性を変化させることができる。一定の電流量を
有する自由電子がG3S調整端子32cをG3S抵抗体
32bに取り付けた位置よりも下の範囲ではG3S抵抗
体32bの上の方に入射するほどG3S電極32の電位
は低くなる。上記範囲で同じ位置に入射している状況で
電流量を増やすとG3S電極32の電位は低下する。G
3S調整端子32cをG3S抵抗体32bに取り付けた
位置よりも上の範囲でも自由電子を上に入射するほどG
3S電極32の電位は低くなる。
【0042】図5は、単数の電子源を備えたブラウン管
のネック部40における構成を断面図により示してい
る。ネックガラス41で囲まれた真空環境に以下に示す
各部材が収納されている。電子銃の主レンズにおける高
圧電極であるG4電極42の電位は、金属製の足43を
介して図示しない管面電位用内装黒鉛から得ている。こ
の電子銃に隣接してステムよりの位置に抵抗性コレクタ
44が配置されている。抵抗性コレクタ44のさらにス
テムよりの位置には、マイクロフィールドエミッタが配
置されていて自由電子を放出する。
【0043】このマイクロフィールドエミッタの近傍に
は、振り分け偏向ピン45が配置されている。抵抗性コ
レクタ44は、その両端をそれぞれのG3A高圧ピン4
4aとG3B高圧ピン44bに接続してある。この二つ
の高圧ピン44a,44b間の抵抗性コレクタ抵抗値は
1MΩである。抵抗性コレクタ44には、中間タップ4
4c,44dが二箇所に設けられている。
【0044】G3A高圧ピン44aより中間タップ44
cからの金属配線は、G3S電極46に接続されてお
り、G3B高圧ピン44bより中間タップ44dからの
金属配線は電子銃G3D電極47に接続されている。電
子銃の主レンズの焦点距離を変化させる主要因は、G4
電極42と電子銃G3D電極47との電位差である。
【0045】17インチ90度偏向CDTにおいては、
G4電極42の電位が24kVに固定されている場合に
は、G3D電極47の電位がその約1/4の電位の状態
でブラウン管管面の中央で最小径ビームを形成するよう
に設計されており、管面の周辺部、例えばコーナ部に電
子ビームを偏向させた場合には、G3D電極47の電位
を600V程度上記1/4条件よりも高めに与えること
で最小径ビームが得られる。
【0046】G3D電極47とG3S電極46との間に
は、非点レンズが形成されており、G3D電極47とG
3S電極46との間の電位差が大きくなると、縦長の電
子ビームとなるように調整されている。このように、縦
長にするのは、インラインセルフコンバージェンス動作
のために電子ビームが横長に偏向されることに対する補
正をする目的である。
【0047】まず、ブラウン管を動作させてコーナ部の
電子ビームを真円に近くかつビーム径が小さくなるよう
に調整する。上記ビーム形状とビーム径はあらかじめそ
の仕様を決めておいてその仕様を満たすように調整す
る。自由電子放出調整ピン48を介してマイクロフィー
ルドエミッタに電圧印加を行い、自由電子を放出してお
く。振り分け偏向ピン45への正電圧印加によって自由
電子を抵抗性コレクタ44のG3B高圧ピン44bより
中間タップ44dに近づける方向に偏向しておく。上記
仕様を満たすように各電圧を微調整する。
【0048】次に、管面中央部での電子ビーム形状とビ
ーム径をあらかじめ決定しておいた仕様を満たすように
調整するとき、自由電子は放出しない。次に、管面中央
とコーナとの中間位置の数カ所で同様の調整を行う。こ
の調整時には自由電子をあらかじめ決定しておいた所定
の量だけ放出し、偏向電圧の調整で仕様を満たすように
調整する。または、自由電子量の調整を伴う場合や上記
二つの高圧ピン44a,44bへの電圧印加を調整する
場合がある。上記調整サイクルを何度か繰り返すことで
管面のすべての場所で真円に近く細いビーム径となるよ
うに調整を行う。
【0049】G3S電極46は、隣接するG2電極との
間にもレンズを形成しているので、上記管面位置による
電位調整に伴ってG2電極とのレンズ仕様もそれぞれの
管面位置で最適となるようにG3A高圧ピン44aより
中間タップ44c及びG3B高圧ピン44bより中間タ
ップ44d及び自由電子偏向特性を設計しておく。
【0050】図6には、図5のG3D電極47とG3S
電極46のそれぞれへの電位付与を等価回路で示した。
G3A高圧ピン44aとG3B高圧ピン44bと自由電
子で上記二電極46,47の電位が付与される。このよ
うに、ネックガラス17の内部にてカソード電子源16
とは別個に配置されたG3Dカソード14dを低電圧で
制御し、フォーカス特性を調整するため、労力とコスト
とを低減させることが可能となる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ブラウン
管管面での電子ビームスポット形状とそのビーム径の調
整といったフォーカス特性を調整用の電子源からの自由
電子を制御することで容易に行うことができる。上記自
由電子の制御は、低電圧で制御できること、そして、ブ
ラウン管内の電子銃高圧電圧部位とは真空絶縁されてい
ることで、高価な保護回路を用いずに信頼性良く上記自
由電子の制御の回路を構成できる。この結果、このブラ
ウン管を用いたモニタ装置の製造コストが下げられる。
【0052】上記自由電子の制御回路でブラウン管フォ
ーカス特性が制御できるため、モニタ装置として完成、
販売後に使用者が自分の好みで時間をかけてフォーカス
特性を調整できる。このことで、使用者が満足すること
に加えて、この使用者調整を前提としてブラウン管製造
調整とモニタ装置製造調整を行えるのでそれぞれのコス
ト、特に調整コストが低減できる。従って、労力とコス
トとを低減させることの可能なブラウン管を提供するこ
とができる。
【0053】また、請求項2にかかる発明によれば、上
記マイクロフィールドエミッタの生成電子量が外部電界
の影響を受けにくい特徴を活かして様々な電位分布が懸
念される領域に飛び込み電子放出源を設けることができ
る。さらに、請求項3にかかる発明によれば、上記電子
の飛び込み位置に依存して抵抗分布を変化させることで
上記レンズ電極の電位が制御できる。さらに、請求項4
にかかる発明によれば、上記真空容器の内部に配置した
調整偏向電極により上記電子の軌道を変化させることが
可能なため、省スペース化を図ることができる。
【0054】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
上記真空容器の外部に配置したコイルにより上記電子の
軌道を変化させることが可能なため、簡単な構成で実現
することができる。さらに、請求項6にかかる発明によ
れば、上記複数のレンズ電極間を中間タップ付きの抵抗
片の中間タップに接続し、上記抵抗片の両端に所定の電
位を付与した状況で、上記抵抗片に制御された電子を飛
び込ませることで上記複数のレンズ電極の電位を制御す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態におけるブラウン管のネック部の構
成を示す断面図である。
【図2】G3D電極の電位と自由電子放出特性との関係
を示す等価回路である。
【図3】自由電子の軌道を変化させることにより電子量
を制御する場合におけるブラウン管のネック部の構成を
示す断面図である。
【図4】コイルにより発生された磁界により自由電子の
軌道を変化させて電子量を制御する場合におけるブラウ
ン管のネック部の構成を示す断面図である。
【図5】単数の電子源を備えたブラウン管のネック部の
構成を示す断面図である。
【図6】G3D電極とG3S電極のそれぞれへの電位付
与を示す等価回路である。
【図7】従来例におけるブラウン管のネック部の構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
10 ネック部分 11 ファンネル内装黒鉛 12 金属製の足 13 電子銃G4電極 14 電子銃G3D電極 14a G3D調整端子 14b G3D抵抗体 14c G3D抵抗体接地ピン 14d G3Dカソード 14e 空間電荷制御電極 14f 制御電極 14g G3D調整ピン 15 電子銃G3S電極 16 カソード電子源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/46 H01J 29/50 H01J 29/56

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード電子源を備える電子銃を真空容
    器の内部に配置するブラウン管において、シャドーマスク及びファンネル部の内側に与える電位と
    接地電位との抵抗分割を行う抵抗体の中間に接続する調
    整端子に対して自由電子を照射する電子供給手段を、上
    記カソード電子源とは別個にブラウン管内に 備えたこと
    を特徴とするブラウン管。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のブラウン管におい
    て、 上記電子供給手段は、マイクロフィールドエミッタを備
    えることを特徴とするブラウン管。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2に記載のブ
    ラウン管において、 上記電子供給手段は、上記電子銃のレンズ電極またはこ
    のレンズ電極の調整端子に供給する電子の軌道を変化さ
    せることにより、上記レンズ電極または調整端子に供給
    する電子量を制御することを特徴とするブラウン管。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載のブラウン管におい
    て、 上記電子供給手段は、上記真空容器の内部に上記電子の
    軌道を変化させることの可能な調整偏向電極を備えるこ
    とを特徴とするブラウン管。
  5. 【請求項5】 上記請求項3に記載のブラウン管におい
    て、 上記電子供給手段は、上記真空容器の外部に上記電子の
    軌道を変化させることの可能なコイルを備えることを特
    徴とするブラウン管。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のブラウン管において、 上記電子供給手段は、単数の電子源からの電子の量及び
    軌道の制御によって上記電子銃の異なる電位付与を必要
    とする複数のレンズ電極への付与電位を制御することを
    特徴とするブラウン管。
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