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JP3269906B2 - エンブロイダリーレース用複合ししゅう糸 - Google Patents
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JP3269906B2 - エンブロイダリーレース用複合ししゅう糸 - Google Patents

エンブロイダリーレース用複合ししゅう糸

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JP3269906B2
JP3269906B2 JP08317294A JP8317294A JP3269906B2 JP 3269906 B2 JP3269906 B2 JP 3269906B2 JP 08317294 A JP08317294 A JP 08317294A JP 8317294 A JP8317294 A JP 8317294A JP 3269906 B2 JP3269906 B2 JP 3269906B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンブロイダリーレース
用複合ししゅう糸に関する。より詳しくは伸縮性を有す
るエンブロイダリーレースの模様部分の形成に用いら
れ、エンブロイダリーレースの生地の伸縮に対応して伸
縮することができる模様部分を形成することができる複
合ししゅう糸に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラジャー、ランジェリー等婦人用下着
にはエンブロイダリーレースが広く用いられている。婦
人用下着に用いられるエンブロイダリーレースは人体と
のフィット性の向上のために伸縮性が要望される。そこ
で従来のエンブロイダリーレースでは生地として例えば
パワーネットの如き組織の伸縮性経編地を用い、ししゅ
う糸としてはししゅう加工時には伸縮性が抑制され、そ
の後の染色整理加工時の処理によって伸縮性が発現する
糸が用いられている。
【0003】これはエンブロイダリーレースでは、2本
のししゅう糸を表糸と裏糸として用いてレース生地に本
縫いすることによって模様が形成されるものであるが、
その際ししゅう糸が伸縮性を有すると本縫によるループ
を形成させることができないからである。そこで従来は
前述のように支障なくししゅう加工ができる程度に伸縮
性が抑制されているが、レース生地にししゅうされて模
様に形成された後に染色整理加工時の処理によって前記
抑制を解除して伸縮性を発現させることができる糸(以
下潜在伸縮糸と称する)が用いられている。この種潜在
伸縮糸の一例として水溶性繊維糸に弛緩状態の伸縮弾性
糸をドラフトすることなく引揃え、その上に非水溶性繊
維糸をスパイラル状に巻付ける糸が特開平2−1406
1号公報に開示されている。この潜在伸縮糸の場合レー
ス生地にししゅうして模様を形成させた後温水等で処理
すれば水溶性繊維糸が溶解して模様を形成するししゅう
糸が生地の伸縮に対応し伸縮することができるようにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記タイプの潜在伸縮
糸はエンブロイダリーレースの模様にレース生地に対応
した伸縮性を与えるという点では優れたものであるが、
エンブロイダリー加工時に糸切れが多発するという問題
を発生する。すなわちこの種タイプの潜在伸縮糸はその
表面にピル(ループ状の突起)が多数発生している。こ
の種糸は前述のように伸縮弾性糸をドラフトすることな
く水溶性繊維糸に合せているので理論的にはピルの発生
はないはずであるが、どのような装置を用いても張力の
ない状態で糸を巻取ることは不可能であり、現実には伸
縮弾性糸にも若干の張力が加えられ、その張力による伸
び、その伸びの回復に伴う収縮があり、得られた糸にど
うしてもピルが発生することになる。したがってエンブ
ロイダリー加工時のシャットル内に収容された潜在伸縮
糸はシャットルから引出される時にピルがシャットルの
目につまることによって糸切れを発生しやすいという問
題を発生する。
【0005】本発明は従来公知のエンブロイダリーレー
ス用潜在伸縮糸の有する問題点を解決して、エンブロイ
ダリー加工時に糸切れ等の運転上の欠点が無く、且つエ
ンブロイダリー加工後の処理によってエンブロイダリー
レースの模様部分にレース生地に対応した伸縮性を与え
ることができるししゅう糸を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前述の目的は、
水を含む溶剤又は熱によって溶解又は分解させることが
できる非伸縮性糸と伸縮性糸から成り、前記少くとも1
本の非伸縮性糸と前記少くとも1本の伸縮性糸とが経編
構造で複合されていることを特徴とするエンブロイダリ
ーレース用複合ししゅう糸によって達成される。
【0007】前記非伸縮性糸としては、温水で容易に溶
解させることができる水溶性ビニロン(ポリビニールア
ルコール糸)、アセトンで溶解可能なジアセテート糸
溶剤で溶解可能な糸、さらに熱、場合によって
は光によって分解させることができる糸であってししゅ
う加工時の張力に耐え得る程度の強度を有する糸であれ
ばどのような糸であってもよい。伸縮性糸としては一般
的にはスパンデックス糸及びスパンデックス糸を芯糸と
したカバーリング糸が用いられる。しかしエンブロイダ
リーレースの用途によっては強撚糸やテクスチャード加
工糸を伸縮性糸として用いることができる。
【0008】非伸縮性糸と伸縮性糸とは通常それぞれ1
本づつ経編機の針床の隣接する針に供給されて経編構造
で交絡されて複合されて1本の糸に形成される。その際
非伸縮性糸と伸縮性糸とをそれぞれ2本以上用いて編成
して糸を形成してもよく、用いる伸縮性糸の糸種、太さ
と共にエンブロイダリーレースの模様のデザイン上の効
果に基づいて任意に定めればよい。たゞし後日溶解又は
分解される非伸縮性糸はエンブロイダリー加工時の張力
に耐えられるような程度で且つ伸縮性糸を経編構造に保
つことができるような範囲で少量使用の方が好ましい。
【0009】経編構造で複合されているとは非伸縮性糸
と伸縮性糸とが互いに経編構造で交絡されていることを
いう。例えば図1に示すように、本発明の複合ししゅう
糸1を伸縮性糸2と非伸縮性糸3で構成し、芯糸のよう
に挿入して配置した伸縮性糸2をくさり編の非伸縮性糸
3で包み込むように構成すると好ましい。このように構
成すると非伸縮性糸3のループが伸縮性糸2を締付ける
ことになり、その締付の強さと間隔及び得られた複合し
しゅう糸1の伸度はししゅう糸製造時における非伸縮性
糸3の送出量を調節することにより、得られる複合しし
ゅう糸1の用途に応じて自由に変更することができる。
本願の複合ししゅう糸は非伸縮性糸が伸縮性糸を経編構
造のループによって交絡しているので、前述の従来の潜
在伸縮糸の如くピルが発生することがなく、表面が比較
的平滑な糸となる。したがってエンブロイダリー加工時
にシャットルの目に糸がつまることなく、そのためにエ
ンブロイダリー加工時に糸切れが発生することが極めて
少ない。又シャットルの目の通過がスムースのために張
力の斑がなく鮮明な模様を形成することができる。
【0010】経編機は数百本の編針を具備するので、従
来の経編機を用いて本発明の複合ししゅう糸を製造する
場合には間隔をあけて多数の編成ステーションを設け、
それぞれの編成ステーション毎に得られた多数本の糸を
個別に巻取るか、従来の経編地巻取用ボビンにまとめて
(間隔又は仕切りを設けて)巻取った上、個別ボビンに
仕分けて巻取ってもよい。勿論従来の経編機の編成機構
に独自の糸巻取機構を接続した専用糸製造機を用いても
よい。
【0011】
【実施例】本発明のエンブロイダリーレース用複合しし
ゅう糸の実施例を以下説明する。 実施例1 2枚筬のラッセル経編機のフロント側に水溶性ビニロン
糸28dを供給してくさり編を編成し、同時にナイロン
マルチフィラメント70d/2の強撚糸(上撚4000
T/M)をバック側に挿入糸として供給して複合糸を形
成した。前記くさり編の糸の度目は1吋(2.54cm)
当り50であった。一方ナイロンマルチフィラメント3
0dとポリウレタン70dを用いて目付100g/m2
のパワーネットを編成してエンブロイダリーレースのレ
ース生地とし、このレース生地に前記複合糸で花柄模様
をししゅうした。ししゅう工程中でのししゅう糸の糸切
れは無かった。得られたレース原布を精練して仕上剤を
付与してエンブロイダリーレースを得た。前記複合糸中
の水溶性ビニロン糸は完全に溶解しており、その結果本
発明の複合糸をししゅう糸として用いたエンブロイダリ
ーレースの模様部分の伸びはパワーネット組織のレース
生地自体の伸びとほゞ等しい2〜2.5倍であった。
【0012】比較例として水溶性ビニロン糸28dを弛
緩状態のスパンデックス糸70dに引揃え、その上にナ
イロンマルチフィラメント糸30dを巻付けた従来公知
の潜在伸縮糸をししゅう糸として用いて、実施例と同様
のパワーネットにししゅうしてエンブロイダリーレース
原布を製造した。この場合にはレース原布を製造するに
際し潜在伸縮糸のシャットルの目詰りによる切断が多発
し、到底量産可能な状態ではなかった。得られたレース
原布を実施例と同様に精練して水溶性ビニロン糸を溶解
してエンブロイダリーレースを得た。
【0013】実施例2 2枚筬のラッセル経編機のフロント側に水溶性ビニロン
糸の40dを供給してくさり編を編成した。バック側に
挿入される糸として、スパンデックス糸70dにナイロ
ンマルチフィラメント20d、2本用いたカバーリング
糸を用いて複合糸を得た。得られた複合糸を用いて実施
例1と同様にエンブロイダリーレース原布を作り、精練
仕上げしてエンブロイダリーレースを得た。実施例2の
複合糸を用いる場合も実施例1と同様にエンブロイダリ
ーレース加工時の糸切れの発生が無く、且つ優れた外観
のエンブロイダリーレースを得た。
【0014】
【発明の効果】本発明のエンブロイダリーレース用複合
ししゅう糸はレース製造後の後処理中に除去可能な非伸
縮性糸と伸縮性糸とが経編構造で交絡して複合されてい
るので、表面が比較的平滑な糸となり、したがってエン
ブロイダリー加工時での糸切れの発生が極めて少く、そ
の結果模様部分もレース生地と同程度の伸縮性を有する
エンブロイダリーレースが量産可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合ししゅう糸の1例を示す糸構造図
である。
【符号の説明】
1…複合ししゅう糸 2…伸縮性糸 3…非伸縮性糸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 1/00 - 3/48 D04B 21/20 D05C 17/00 - 17/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を含む溶剤又は熱によって溶解又は分
    解させることができる非伸縮性糸と、伸縮性糸から成
    り、前記少くとも1本の非伸縮性糸と前記少くとも1本
    の伸縮性糸とが経編構造で複合されていることを特徴と
    するエンブロイダリーレース用複合ししゅう糸。
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