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JP3274968B2 - ポリアミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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JP3274968B2 - ポリアミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミドフィルムおよびその製造方法

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JP3274968B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた透明性、ス
リップ性および帯電防止性を有するポリアミドフィルム
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドフィルムは、機械的特性、光
学的特性、熱的特性、ガスバリヤー性をはじめとし、耐
摩耗性、耐衝撃性および耐ピンホール性に優れており、
食品包装分野をはじめ幅広く用いられている。しかし、
ポリアミドフィルムは吸湿しやすく、湿度の増加と共に
スリップ性が低下し、フィルム加工工程中においてしわ
が入り易いという欠点を有する。また、吸湿性が高い性
質から静電気を帯びる量が少ないにも関わらず、印刷工
程においてインキをはじく現象、いわゆる「印刷ヒゲ」
が起こり易く問題となっていた。
【0003】スリップ性を改良する方法としては、フィ
ルム同士の、あるいはフィルムと接触する材料との摩擦
面における摩擦力を低下させるために、酸化珪素、アル
ミナ、炭酸カルシウムなどの無機滑剤やエチレンビスス
テアリルアミドなどの有機滑剤、あるいはポリオレフィ
ン、ポリテトラフルオロエチレンなどの有機高分子化合
物を添加する方法などが用いられてきた。
【0004】しかしながら、無機滑剤を添加した場合、
粒子が凝集して透明性が低下したり、ポリマー基材との
相溶性が低く、粒子が欠落し易いという問題があり、ま
た、有機滑剤や有機高分子化合物を添加した場合、得ら
れる組成物の耐熱性が低下したり、ポリアミドとの相溶
性が低く、得られるフィルムの透明性が低下したり、シ
ート押出成形時の製膜トラブルが発生し易いという問題
があった。
【0005】また、静電気トラブルを防止するために親
水性材料や有機スルホン酸塩を添加した場合、フィルム
の透明性が損なわれたり、黄色に着色したりするなどの
問題があった。ポリアミドフィルムに帯電防止性を付与
するために、ポリエチレングリコールなどの親水性材
料、有機スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル( POPE という)などを配合したポリア
ミド樹脂を溶融押出して得られた未延伸フィルムを、延
伸前に吸水処理する方法が提案されている(特公平5−
64579 号公報)が、延伸フィルムの製法に制約を伴うと
いう問題があった。
【0006】また、ポリアミドフィルムのスリップ性を
高めると共に、静電気トラブルを防ぐ方法として、 POP
E をフィルムの少なくとも片面にコーティングしたポリ
アミドフィルムが提案されている(特開平5−287094号
公報)。
【0007】しかしながら、ポリアミドフィルムの表面
がコーティングされているため、ガスバリヤー性を付与
するためのポリ塩化ビニリデンコーティングや、インキ
の接着性付与のための易接着コーティングなどの処理を
行う場合に、各種性能の改良効果やその耐久性が低下し
たりするという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決し、優れた透明性、スリップ性および帯電
防止性を有し、しかも、効率的に安定生産することがで
きる二軸延伸ポリアミドフィルムを提供しようとするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題点を改善するために鋭意研究した結果、特定の化
合物をポリアミドに溶融混合した原料を用いて二軸延伸
フィルムとすることにより上記の問題点が解決され、特
定の条件で溶融混合して製膜することにより本発明の目
的がさらに十分に達成されることを見出し、本発明に到
達した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、次のとおりで
ある。 1.ポリアミド(A)99.0〜99.9wt%とエチレンビスス
テアリルアミド(B)0.5〜0.05wt%と、下記式(1)
で表されるPOPE(C)0.5〜0.05wt%との組成物からな
る二軸延伸フィルムであって、動摩擦係数が0.5以下、
かつ、ヘイズが5.0%以下であるポリアミドフィルム。 R−Ph−O−(CH2CH2O)n−H (1) ただし、Rは炭素数6〜18のアルキル基、Phはフェニ
レン基、nは8〜24の整数である。
【0011】2.ポリアミド(A)99.0〜99.9wt%とエ
チレンビスステアリルアミド(B)0.5〜0.05wt%と、
下記式(1)で表されるPOPE(C)0.5〜0.05wt%との
組成物からなる二軸延伸フィルムを製造するに際し、
(B)と(C)を温度135〜190℃で予め溶融混合し
た後、ポリアミド(A)と溶融混合して製膜することを
特徴とするポリアミドフィルムの製造方法。R−Ph−O−(CH 2 CH 2 O) n −H (1) ただし、Rは炭素数6〜18のアルキル基、Phはフェニ
レン基、nは8〜24の整数である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリアミドとは、
分子内にアミド結合(−CONH−)を有する高分子化
合物であり、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチ
レンセバカミド(ナイロン610 )、ポリウンデカナミド
(ナイロン11)、ポリラウリルアミド(ナイロン12)、
ポリメタキシリレンアジパミド、ポリヘキサメチレンテ
レフタラミドおよびそれらの共重合体などが例示され、
特にナイロン6、ナイロン66が好適である。
【0013】また、本発明におけるエチレンビスステア
リルアミド(EBSAという)は有機滑剤であり、ポリアミ
ドフィルム中の配合量は通常0.05〜 0.5wt%、好ましく
は0.05〜 0.3wt%である。配合量が0.05wt%より少ない
とスリップ性が発現せず、また、 0.5wt%を超えた量を
配合した場合、フィルムの性能の改良効果が飽和するば
かりか、かえって透明性が悪化し、商品価値が損なわれ
るので好ましくない。
【0014】本発明における POPE は式(1)の構造を
有する化合物である。式(1)において、エチレンオキ
サイドの付加モル数nは8〜24、好ましくは10〜16、最
適には10〜12である。nが8より小さいと帯電防止効果
が不十分であり、nが24より大きいとスリップ性が低下
するので好ましくない。Rは炭素数6〜18のアルキル基
であり、好ましくは8〜12、最適には8〜10のアルキル
基である。Rの炭素数が6より小さいとスリップ性が損
なわれ、また、Rが18より大きいと帯電防止性の改良効
果が不十分となり好ましくない。
【0015】本発明のポリアミドフィルム中の POPE の
含有量は通常 0.05 〜 0.5wt%、好ましくは 0.05 〜
0.3wt%、さらに好ましくは 0.08 〜0.12wt%である。P
OPE の含有量が 0.05 wt%未満の場合、得られるポリア
ミドフィルムのスリップ性および帯電防止性が不十分で
あり、また、 0.5wt%を超えて配合しても、性能の改良
効果が飽和するばかりか、かえってフィルムの透明性が
低下するので好ましくない。
【0016】本発明においては、EBSAと POPE を予め溶
融混合した後、ポリアミドと溶融混合して製膜すること
により、本発明の効果がさらに顕著に現れ、本発明の目
的が十分に達成される。この場合、EBSAと POPE を溶融
混合する方法としては、EBSAと POPE のいずれか一方を
溶融した後、もう一方を加えるか、EBSAと POPE をブレ
ンドした後、溶融すればよい。
【0017】EBSAと POPE の溶融混合温度は、 135〜19
0 ℃、好ましくは、 160〜170 ℃である。溶融混合温度
が 135℃未満の場合、EBSAが溶解しないため、均質に溶
融混合することができず、また、190 ℃を超えると、EB
SAおよび POPE が熱分解し、目的とする効果を十分に発
現させることが困難になる。
【0018】EBSAと POPE の溶融混合物とポリアミドの
混合方法としては、溶融混合物を一旦冷却固化した後、
ポリアミドチップと混合して押出機に投入する方法、お
よび溶融混合物とポリアミドを予め溶融混合して、マス
ターチップとしたものを用いる方法、また、押出機のバ
レルに注入穴をあけて溶融混合物を注入する方法などを
用いることができる。
【0019】本発明のポリアミドフィルムは、Tダイ
法、チューブラー法など公知の製膜方法を用いて製造さ
れる。
【0020】Tダイ法においては、Tダイから押し出さ
れた溶融ポリマーは、約20℃に冷却された冷却ロール上
で固化され未延伸シートとされ、次に、逐次二軸延伸方
法または同時二軸延伸方法を用いて延伸される。延伸条
件としては、延伸温度はポリアミドフィルム単体の場合
と同様の温度で行われ、通常60〜90℃の温度で延伸され
る。延伸倍率は必要に応じて変更されるが、通常、縦横
両方向に 1.2〜6倍で行われる。延伸後、通常 190〜22
0 ℃で熱処理される。二軸延伸フィルムの厚みは1〜50
μm 、通常10〜30μm とするのが適当である。
【0021】
【作用】本発明による効果が安定して得られる理由は、
EBSAと POPE がポリアミドと適度に相溶し、フィルム表
面へのマイグレーションが好適に制御され、優れたスリ
ップ性、透明性、帯電防止性が達成されるものと考えら
れる。
【0022】
【実施例】本発明を実施例によってさらに具体的に説明
する。なお、実施例および比較例に用いた測定方法は次
のとおりである。
【0023】スリップ性:ASTM−D−1894法により
動摩擦係数を測定した。 透明性:JIS−K−6714法により測定した。 アッシュテスト性能:23℃、50%RHの条件下、 200mm
×30mmのフィルムサンプルを両手で持ち、綿布上でフィ
ルム面を往復20回摩擦し、フィルムを帯電させた後、煙
草の灰を近づけその灰の粒子がフィルムに付着し始める
距離(単位mm)を測定し、アッシュテスト性能とした。
【0024】実施例1 EBSA0.08重量部と、 POPE としてポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(PNPE) 0.08 重量部( n=13)
を 165℃で溶融混合した後、ナイロン6(N6)99.84
重量部と溶融混合し、コートハンガータイプのTダイを
装備した65mmφの押出機を用いて溶融押出した。Tダイ
より溶融押し出されたシートを、表面温度20℃に温調さ
れた冷却ロールに密着急冷し、厚さ 150μm の未延伸シ
ートを得た。得られた未延伸シートを、80℃で縦方向に
3.0倍、横方向に 3.3倍の倍率で同時二軸延伸し、つい
で、210 ℃で4秒の熱処理を行い、厚さ15μm の二軸延
伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルムについ
て、動摩擦係数、ヘイズ、アッシュテスト性能を測定し
た結果を表1に示した。
【0025】実施例2〜、比較例1〜5 N6とEBSAとPNPEの混合割合、PNPEのエチレンオキサイ
ド付加モル数(n)、EBSAとPNPEの溶融混合温度を表1
に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして厚
さ15μmの二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸
フィルムについて、動摩擦係数、ヘイズ、アッシュテス
ト性能を測定した結果を表1に示した。
【0026】実施例、比較例6 N6をナイロン66(N66)に変更し、表1に示した配合
条件とする以外は、実施例1と同様にして、厚さ15μm
の二軸延伸フィルムを得た。得られた二軸延伸フィルム
について、動摩擦係数、ヘイズ、アッシュテスト性能を
測定した結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、スリップ性に優れ、透
明性、帯電防止性が良好で、しかも、効率的に安定生産
することができる二軸延伸ポリアミドフィルムを得るこ
とができ、産業上の利用価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 B29L 7:00 (56)参考文献 特開 平6−240134(JP,A) 特開 平5−59274(JP,A) 特開 平9−221557(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B29C 55/12 - 55/16 C08K 5/20 C08L 77/00 - 77/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド(A)99.0〜99.9wt%とエチ
    レンビスステアリルアミド(B)0.5〜0.05wt%と、下
    記式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェ
    ニルエーテル(C)0.5〜0.05wt%との組成物からなる
    二軸延伸フィルムであって、動摩擦係数が0.5以下、
    つ、ヘイズが5.0%以下であるポリアミドフィルム。 R−Ph−O−(CH2CH2O)n−H (1) ただし、Rは炭素数6〜18のアルキル基、Phはフェニ
    レン基、nは8〜24の整数である。
  2. 【請求項2】 ポリアミド(A)99.0〜99.9wt%とエチ
    レンビスステアリルアミド(B)0.5〜0.05wt%と、
    式(1)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェ
    ニルエーテル(C)0.5〜0.05wt%との組成物からなる
    二軸延伸フィルムを製造するに際し、(B)と(C)を
    温度135〜190℃で予め溶融混合した後、ポリアミド
    (A)と溶融混合して製膜することを特徴とするポリア
    ミドフィルムの製造方法。R−Ph−O−(CH 2 CH 2 O) n −H (1) ただし、Rは炭素数6〜18のアルキル基、Phはフェニ
    レン基、nは8〜24の整数である。
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