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JP3275038B2 - 情報記録装置の記録円盤駆動方式 - Google Patents
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JP3275038B2 - 情報記録装置の記録円盤駆動方式 - Google Patents

情報記録装置の記録円盤駆動方式

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JP3275038B2
JP3275038B2 JP21059496A JP21059496A JP3275038B2 JP 3275038 B2 JP3275038 B2 JP 3275038B2 JP 21059496 A JP21059496 A JP 21059496A JP 21059496 A JP21059496 A JP 21059496A JP 3275038 B2 JP3275038 B2 JP 3275038B2
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栄 藤谷
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B19/00Driving, starting, stopping record carriers not specifically of filamentary or web form, or of supports therefor; Control thereof; Control of operating function ; Driving both disc and head
    • G11B19/20Driving; Starting; Stopping; Control thereof

Landscapes

  • Control Of Stepping Motors (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスク状の記録媒
体を一定速度で回転させ、これに対して情報のアクセス
を行う情報記録装置における記録円盤駆動方式に関し、
特に記録媒体をダイレクトに駆動する駆動源にステッピ
ングモータを用いた情報記録装置における記録円盤駆動
方式に関する。
【0002】
【従来の技術】ワードプロセッサやパーソナルコンピュ
ータで用いられる円盤状の情報記録媒体いわゆるフロッ
ピーディスクへの情報の書込みや、読取りにはフロッピ
ーディスクドライブ(FDD)が用いられる。FDDに
おいて、フロッピーディスクを回転駆動するのに用いる
スピンドルモータは、従来ブラシレスDCモータが使用
されている。ブラシレスDCモータは特性及び信頼性の
点では問題ないが、ロータの位置検出器及び速度検出器
が必要なために、モータと駆動装置は高価にならざるを
得ない。即ち、回転精度を保証するために、駆動におい
ては回転数フィードバック制御を必要とし、回路構成が
大規模となって、昨今のコストダウンの要請に応えきれ
ないシステムとなってきた。
【0003】このことから記録媒体を駆動するスピンド
ルモータとして、コストが安価なステッピングモータが
検討されてきた。ところがステッピングモータは本質的
にステップ状動作をするので、記録円盤の回転精度を確
保しながらスムーズに回転させるためには、回転部のイ
ナーシャを大きくし、はずみ車効果を利用して、回転動
作を改善する手法がとられている。ところがイナーシャ
を大きくした結果は当然のこととして、記録円盤を自起
動させることが困難となり、記録円盤を起動するための
専用回路が必要となっている。
【0004】ステッピングモータの起動回路は一般的に
はランプ回路とか、スローアップ回路とか呼ばれ( 以下
ランプ回路という)、起動の初期に極低い周波数で励磁
し、その後、漸次励磁周波数を上げて行き定格回転数に
同期させる方法である。しかし、ロータ位置検出器をも
っていないステッピングモータにおいて、確実な起動を
保証し、かつ短い回転数整定時間を得るためには、装置
の負荷特性に合った最適な起動方式が必要である。
【0005】なお、本発明でいう回転数整定時間とは、
停止状態から記録円盤を加速して、該記録円盤の回転精
度を含めて平均回転数が、情報アクセス出来るようにな
るまでの時間をいう。また回転数整定のための時間その
ものではなく、一般的な回転数の立上がりの様子を言う
場合には、起動特性という。情報記録装置、とくにフロ
ッピーディスクドライブ( 以下FDDという)において
は磁気ヘッドが常時記録媒体と接触しているので摩擦(
負荷)トルクが著しく大きく、その値もヘッドのトラッ
ク位置及び接触部の環境条件に依存して大きく変わる。
例えば3.5インチのFDDにおいては、その値は1.
0から10.0(mN・m)の範囲で変化する。また、
最悪時にはヘッドが媒体に吸着してしまう場合もある。
【0006】一方ロータ位置検出器を持たないステッピ
ングモータにおいては、起動時のロータとステータの磁
気的相対位置関係によって、同一起動電流を流しても、
発生トルクが著しく異なる。結果としてこれが回転数整
定時間のばらつき(安定しない)要因になるだけでな
く、トルクマージンが少ない場合には、ランプ回路を用
いても、なお自起動出来ない(起動失敗)問題が発生す
ることになる。この為、情報記録装置の記録円盤の駆動
にステッピングモータを用いた場合、広範囲の負荷の変
動に対しても、また記録円盤のイナーシャが著しく大き
い場合に対しても、起動が確実で信頼性の高い駆動方式
が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】上述のようにステッ
ピングモータは、安価なデジタル回路技術で簡単に駆動
できる。しかし回転をスムーズにし回転精度を保証する
ために回転部のイナーシャを大きくする必要が生じ、イ
ナーシャを大きくした為に記録円盤を自起動させられな
いという致命的な問題が生じる。本発明はこのような事
情に鑑みて成されたものであって、その目的は、定格回
転数において、記録円盤を全く自起動させることができ
ない、或いは自起動はするが、あらゆる使用条件では不
安定となり、トルクマージンがない場合において、短く
且つ安定した記録円盤の回転数整定時間を得るための、
駆動方式を提供することにある。特にFDDのように重
い摩擦負荷の場合に対しても、起動失敗がないような駆
動方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、ステッピングモータの駆動方式において、停止
状態にあるステッピングモータに対し、初期時に、直流
励磁するか該直流励磁後定格回転数の半分以下になる一
定周波数で低速励磁した時に現れる減衰振動の固有周波
数の一周期Tにほぼ等しいか、またはその周期Tの整数
倍にほぼ等しい時間だけ、前記直流励磁或いは直流励磁
と低速励磁をホールドした後、該ステッピングモータを
駆動するために印加する駆動信号の周波数を所定時間内
に所望の周波数まで増加させ、且つ固有周波数の一周期
Tの時間が下記1式で表す範囲にあり、一周期Tの整数
倍の時間は下記2式で表す範囲にあることることを特徴
とする情報記録装置の記録円盤駆動方式を提供する。 0.85T≦T≦1.15T ・・・・・・・・・・・・(1) nT+0.85T≦T≦nT+1.15T ・・・・・(2) ここで、T=2π√{4J/KM} 但し、Jは記録円盤を含めたロータのイナーシャ(g・cm) Mはモータのステップ数 Kはイナーシャに働く復元力(N・m/rad)
【0009】本願の請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明に加えて、該ステッピングモータを駆動す
るために印加する駆動信号の周波数を所定時間内に所望
の周波数まで増加させる手段は、ステップ状に定格回転
数まで周波数を増加せしめて、一定時間内に定格回転数
にする手段であることを特徴とする情報記録装置の記録
円盤駆動方式を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を用いて詳細に説明する。本発明による情報記録装
置の一例として3.5インチのFDDを例にとって説明
すると、図1の(a)及び(b)は3.5インチ用のF
DDを説明の都合上、必要な部分だけ抜き出して概念的
に示したものであり、図1の(a)は記録円盤を外した
状態を示す概念図、図1の(b)は記録円盤を装着した
状態を示す概念図である。図1において、1は、円盤状
の記録媒体(以下記録円盤という)であり、この円盤1
の表裏両面に磁気的微粒子が塗布されており、中心部に
は2ケ所に穴をもつ皿状の鉄系チャッキングハブ1' が
はめ込まれている。記録円盤1全体は記録媒体面を保護
し、且つ可搬性を良くする為に、プラスチック製のケー
ス(図示せず)に収められた構造になっている。
【0011】2は磁気ヘッドであり、記録円盤1に対し
て情報のアクセスを行う。すなわち磁気ヘッド2が記録
円盤1に接触した状態で、磁性粒子の磁気的変化とし
て、記録円盤上に記録されている情報を読取る。また書
き込みについては、記録円盤1上の磁性粒子に磁気的変
化を与えることにより、情報を書込む。つまり磁気ヘッ
ド2は内蔵しているコイルにより、記録円盤1に書込ま
れている情報を読み出したり、書込んだりする機能を持
っている。
【0012】3は、磁気ヘッド2を搭載した ヘッドキ
ャリッジと呼ばれる部分であり、磁気ヘッド2はその先
端部に設けられている。 ヘッドキャリッジ3は、磁気
ヘッド2を記録円盤1上の適切な位置(トラック)に直
接移動させる機構であり、アクチュエータモータ6と、
その回転運動を直線運動に変換するスクリュウ5とで構
成されている。回転運動を直線運動に変換するために、
ヘッドキャリッジ3の一部にナット部3aがスクリュウ
5の溝に螺合されており、スクリュウ5が回転すると、
ヘッドキャリッジ3全体が直線運動するようになってい
る。このようにして、アクチュエータモータ6へ与える
位置指令(アクチュエータモータ6に与えるパルス数で
決まる)により、磁気ヘッド2を記録円盤1の任意のト
ラック位置に、適宜移動させることが出来る。
【0013】7は磁気円盤1を回転させるスピンドルモ
ータであり、本発明ではステッピングモータが採用され
ている。スピンドルモータ7の回転軸先端には、記録円
盤1の中心部の鉄系チャッキングハブ1‘を磁気力で安
定して保持しながら回転させるチャッキング機構8が設
けられている。その結果、記録円盤1はスピンドルモー
タ7のチャッキング機構8に、クランプされた状態で安
定して回転する。
【0014】本発明ではスピンドルモータ7としてステ
ッピングモータを使用している。図2は、その一例であ
るインナーロータ型ステッピングモータの断面図である
が、特にコスト的に優位な2相クローポール型のモータ
構造を示した。次にこのステッピングモータの構造を説
明する。図2に示すように、ステッピングモータは基板
10の上に取り付けられている。そして該ステッピング
モータは基板10の上に2つのステータヨーク11と1
2が重ねて配置されている。各ステータヨーク11、1
2の内部にはステータコイル13、14が施されてい
る。ステータヨーク11、12の中央は円筒形に形成さ
れていて、その側壁は極歯15、16が形成されてい
る。ステータヨーク11、12の内側に形成された円筒
形の空間の中央には、基板10から軸受17が立設され
ており、この軸受17には回転軸18が回転自在に軸承
されている。この回転軸17の下端はスラスト軸受19
により基板10に回転自在に支えられている。回転軸1
8の上端にはカップ状の回転子20が取り付けられてい
る。回転子20には極歯15、16と対向している部分
に回転子磁石21が固定されている。回転子20の上部
すなわちカップ形状の底部は前記記録円盤1のチャッキ
ングハブ1’を保持するチャッキング部8を形成してい
る。22は磁気円盤1のハブの孔と嵌合するピンであ
る。
【0015】図3はアウターロータ型のステッピングモ
ータの断面図である。次にこのステッピングモータの構
造を説明する。なお、図2に示す部分と同一部分には同
一の符号を付し、必要な場合を除きそれらの説明は省略
する。図2に示す場合と同様に、ステッピングモータは
基板10の上に取り付けられている。そして該ステッピ
ングモータは基板10の上に2つのステータヨーク11
と12が重ねて配置されている。各ステータヨーク1
1、12の内部にはステータコイル13、14が施され
ている。ステータヨーク11、12の中央は円筒形に形
成されている。その円筒形空間の中には、基板10から
立設された軸受17が設けられており、この軸受17に
は回転軸18が回転自在に軸承されている。この回転軸
17の下端はスラスト軸受19により基板10に回転自
在に支えられている。ステータヨーク11、12の外側
の側壁には極歯15、16が形成されている。回転軸1
8の上端にはカップ状の回転子23が取り付けられてい
る。回転子23には極歯15、16と対向している部分
に回転子磁石21が固定されている。回転子21の上部
すなわちカップ形状の底部は前記記録円盤1のチャッキ
ングハブ1’を保持するチャッキング部8を形成してい
る。22は磁気円盤1のハブの孔と嵌合するピンであ
る。なお本発明においては、上記インナーロータ型又は
アウターロータ型ステッピングモータを使用する。
【0016】該ステッピングモータを用い、記録円盤1
を定格回転数で駆動する(情報をアクセスする)場合
は、通常のステッピングモータの駆動と同じ駆動方法で
駆動できる。即ち、該ステッピングモータのステータコ
イル13、14に、回転数、ステップ数と、励磁モード
で決まる励磁周波数の励磁信号を与えればよい。このよ
うな信号の印加は、トランジスタ等を用いて一定速度の
回転磁界が出来るように、適切なタイミングで該ステー
タコイルへの励磁を切替えればよい。しかしながら、負
荷(起動)トルクが大きかったり、回転部イナーシャが
大きかったりして、記録円盤を定格回転数において自起
動できない場合、定格回転数での駆動とは別に、専用の
起動回路が必要である。
【0017】本発明においては、停止中の記録円盤を全
く自起動させることが出来ない、或いは自起動はする
が、あらゆる使用条件(電圧、電流、温度、湿度範囲
等)では動作が不安定となり、トルクマージンがないと
いうような非常事態の発生を防止する。そして短く且つ
安定した記録円盤の回転数整定時間を得ることができ
る。特に、FDDのように重い摩擦負荷の場合に対して
も、起動失敗をしない駆動方式が得られる。図4はこの
ような本発明駆動方式を説明する第1の実施の形態を示
したもので、起動時のステッピングモータの励磁周波数
と時間の関係を示す線図(以下起動パターンという)で
ある。起動パターンは、(ア)の励磁ホールド領域、
(イ)の加速領域、(ウ)の定格回転数領域の3つの領
域から成立っている。直流励磁ホールド領域の時間はt
1であり、その後の加速領域で励磁周波数f2から時間
t2にかけて、漸次連続(図では直線)的に定格回転数
に相当する励磁周波数f3まで、増大させて行き、励磁
周波数f3の定格回転数領域に同期させる方式である。
【0018】図4においてモータ起動時ロータとステー
タの停止位置関係がどうであろうとも、起動初期の励時
ホールド時間t1の間に、ロータを励磁ホールド状態に
引込み、且つ停止させた状態(ロータとステータの相対
速度差を0)とする。その後漸次、極く低い励磁周波数
f2から周波数を上げて励磁することにより、大きく且
つ安定した(バラツキの少ない)トルクが発生する。こ
の場合、加速領域(励磁周波数f2)の最初の励磁で動
き始めた後は脱調しない様に加速領域の傾斜{(f3−
f2)/t2}を適切に決めることにより、記録円盤の
動き初めから定格回転数に至るまでの間、安定したトル
クで、確実に、記録円盤を同期状態に整定させることが
できるのである。なお当然のことながら、本発明の方式
によれば、ヘッドが記録媒体接触型ではない場合や、記
録円盤のイナーシャが著しく大きい場合も同様な作用と
効果が得られるといえる。
【0019】本発明の第2の実施の形態を図5に示す。
図5に示すように、第2の実施形態は、(ア)で示す励
磁ホールド領域、(イ)で示す低速励磁領域、(ウ)で
示す加速領域、(エ)で示す定格回転数領域の4つの領
域から成り立っている。直流励磁ホールド領域のホール
ド時間はt1であるが、その後の励磁周波数f2で時間
ta励磁し続ける、いわゆる低速励磁領域があるところ
が異なる。その後に続く加速領域と定格回転数領域は、
第1の実施形態と同じで、励磁周波数f3まで漸次連続
(図では直線)的に増大させて行き、定格回転数f3に
同期させる方式である。
【0020】先ず、起動初期の直流励磁ホールド時間t
1の間に、ロータとステータの磁気的相対位置関係を、
励磁ホールド(ロータとステータの相対速度差を0)状
態にする。このように起動直後にロータとステータの位
置関係を、最寄りの励磁安定点に一定に合わせ込む点に
おいては、前記第1の実施形態と同じであるが、その後
に一定の励磁周波数f2で時間taの間励磁し続ける、
いわゆる低速励磁領域がある点で、大きく異なる。この
低速励磁領域により、その後に続く加速領域の傾斜(一
般的には回転数整定時間を短くしたいので条件が許す範
囲で傾斜を大きく設定する)にもよるが、動き出したば
かりの記録円盤を、励磁周波数f2に「馴染ませる」
(後述説明する)ことが出来る。結果として記録円盤を
含めたロータ部の加速前の回転状態を整える事が出来、
第1の実施形態よりも更に安定した(バラツキの少な
い)回転数整定時間を得ることが出来る。その後の記録
円盤1の加速領域と定格回転数領域については、前記第
1の実施形態と全く同じである。
【0021】前記「馴染ませる」とは、装置の励磁状態
で決まる固有振動数(後述説明する)のほぼ一周期、ま
たはその整数倍の時間、励磁し続けることにより、回転
磁界とロータの相対速度を、一定の状態に整合させると
いうことである。一般的にステッピングモータは励磁周
波数(クロック)に同期しているとは言っても、微視的
に見ると速度の早い所と、遅い所が交互にあり、絶えず
同期速度(回転磁界の速度)を中心として固有振動数で
加速,減速を繰り返している。従って固有振動数の一周
期の整数倍の時間は、回転磁界とロータの相対速度差が
等しい所であり、本発明のように、励磁ホールド後の一
周期またはその整数倍の時間は、前記相対速度差が完全
に0となる所であるからである。
【0022】前記第1及び第2の実施形態における加速
領域は、励磁周波数f2からf3まで直線的に加速して
いく方式であるが、S字型に加速しても良い。特に 回
転数整定時間を短くする為には、加速領域から定格回転
数領域の境界点で生じる回転数変動を押え込むように、
定格回転数領域に入る前に、一旦励磁周波数を落として
から定格回転数に同期させることも効果がある。従って
本発明は、このように直線的な加速領域のパターンに限
るものではない。
【0023】3.5インチのFDDとして、ステップ数
96のインナーロータタイプの2相クローポール型ステ
ッピングモータ(図2参照)を用いた場合、励磁ホール
ド時のロータ部の相対速度の変化の様子を、時間に対し
て表した波形を図7に示す。先に述べたように、ロータ
の停止位置が励磁安定点からずれている(多くの場合ロ
ータ停止位置は励磁安定点からずれている)ことから、
励磁ホールドをかけた瞬間から、ロータは最寄りの励磁
安定点に引込まれ、そこを中心に固有振動(後述説明す
る)で指数関数的に減衰振動しながら、ある時間(図で
は42.7ms)かけて停止(ホールド)する。従って
励磁ホールド時間t1の設定によってはホールド時間t
1が短く、ロータとステータの相対速度差が完全に0に
なりきらない(完全に励磁ホールドしきらない)場合が
生じる。この場合においても、ロータとステータの相対
速度差は図7で見るように、時間に対して指数関数的に
減衰する(ロータとステータの相対位置ずれも同様に指
数関数的に減衰する)ので、たとえロータの相対速度が
完全に0にならなくても、起動の安定化に対して十分効
果がある。従いロータとステータの相対速度差を必ずし
も0にしないことも、本発明は排除するものではない。
【0024】更に起動特性の具体例として3.5インチ
のFDDに、ステップ数96の2相クローポール型イン
ナーロータタイプのステッピングモータを用いた場合の
起動パターンを図8に、またその時の実際の記録円盤の
時間に対する回転数の変化の状態(起動状態を示す波
形)を図9(a)及び(b)に示す。図8の起動パター
ンは第2の実施形態に相当し、t1=48ms、ta=
15ms,t2=70msであり、f1=0Hz,f2
=1560Hz,f3=3840Hzの場合である。ま
た励磁周波数3840Hzは記録円盤の定格回転数30
0rpmに相当し、励磁周波数1560Hzは定格回転
数のおよそ4割程度の値である。
【0025】図9の(a)はロータ停止位置が、励磁安
定点の極近傍(励磁安定点からのずれ量は、ほぼ1.5
度)に停止している場合の時間に対する回転数変化の様
子(起動特性)を、また図9の(b)は逆に、ロータ停
止位置が励磁安定点から大きく離れている場合(励磁安
定点からのずれ量は、ほぼ最大の7.1度)の時間に対
する回転数変化の様子(起動特性)を各々示している。
さらに図9よりロータ停止位置が、励磁安定点の極近傍
に停止している場合には、直流励磁ホールド時間t1=
48msで、ロータは完全に励磁ホールドされているこ
とが分かる。このロータが完全に励磁ホールドされるま
での時間はモータの特性及び励磁安定点からの初期のず
れ量によって異なるが、本発明の実施形態では実験の結
果最大50ms程度であった。なお、図中の励磁ホール
ドの瞬間に負の回転数になっているのは、ロータの停止
時(起動の瞬間)最寄りの励磁安定点がロータ回転方向
に対して反対側にあったことを意味している。その結
果、逆転しながら該励磁安定点にホールドされているの
である。
【0026】図9の(b)より、ロータ停止位置が励磁
安定点から大きく離れて停止している場合には、直流励
磁ホールド時間t1=48msではロータを完全に励磁
ホールドしきっていないことがわかる。この場合には、
直流励磁ホールド時間t1=48msではロータ部を完
全に励磁ホールドするには短かすぎることを示してい
る。なお、図中の励磁ホールドの瞬間、正の回転になっ
ているのは図9(a)とは逆にロータの停止時、最寄り
の励磁安定点がロータの回転方向にあり、正転しながら
該安定点にホールドされようとしている為である。図9
の(a)および(b)の起動波形より、本発明の趣旨通
り,同様に安定した起動特性が得られていることが分か
る。なお、FDDの場合の回転数整定時間の規格は48
0ms以下であり、図9の(a)及び(b)に示す例で
は共にその規格を十分満たしており、本発明の作用・効
果が良く現れていると言える。
【0027】次に、図9の(a)及び(b)の起動波形
から固有振動数を求めれば、直流励磁ホールド領域では
60から66Hz,低速励磁領域では56Hz,加速励
磁領域では40から43Hz,定格回転数領域では3
4.8Hzであり、図9の(a)及び(b)共にほぼ同
じである。一般的に、ステッピングモータは制動(ダン
ピング)係数が小さいので、励磁モードの切り替わり点
で過渡的に振動現象を引き起こす。例えば、励磁ホール
ド領域では、直流励磁ホールド初期に励磁安定点で(図
7参照)、また、加速領域から定格回転数領域では、定
速回転領域初期に該励磁周波数で決まる同期速度を中心
に振動現象を起こす。この振動現象が固有振動によるも
のであり、計算からも求められる。
【0028】即ち、この振動現象はロータ部のイナーシ
ャJ(kg・m2 )と該イナーシャに働く復元力K(N
・m/rad){復元力Kは単位角度当たりのトルク値
であり、簡単には励磁ホールド時はΘ−T特性の最大傾
斜ΔT/Δθ(N・m/rad)となり、同期運転時で
はプルアウトトルク値Tmax(N・m)を用いて表わ
せば、その最大傾斜は Tmax(N・m/rad)と
なる。} とした単振動で近似でき、ロータの位置Θ(
rad) ,時間t( s) とした時、以下の微分方程式で
表わされる。 J・ (d2 Θ/dt2 )=−K・Θ・M/4 但し、モータのステップ数をMとし、制動係数を0とす
る。上式より固有周波数f0 (Hz)は、
【数1】f0 =1/(2π)・√{K・(M/4)/
J} (Hz) で与えられる。なお、上記のf0 は制動係数を無視した
場合であるが、制動係数を含めて計算すると、前記f0
よりも小さくなる。また、上の式の係数M/4は機械角
Θ(rad)を電気角θ(rad)に変換する為の係数
である。
【0029】数値計算の為に、図9の(a)及び(b)
の定格回転数領域(300rpm)において、実測した
プルアウトトルクTmax=102(g・cm),記録
円盤を含めたロータ部のイナーシャJ=45.6(g・
cm2 )及びステップ数N=96を用いて、固有振動数
0 (Hz)を計算すれば、
【数2】f0 =1/(2π)・√{102・9.8・9
6/(4*45.6)}・10≒36.5(Hz) となり、実測値34.8(Hz)と、ほぼ合致する。こ
のようにして、固有振動数f0 は実測でも計算でも、簡
単に求めることが出来る。
【0030】図9において、固有振動数f0 の逆数から
求めた周期T0 (1/f0 )と、起動パターン中の直流
励磁ホールド時間t1及び低速励磁時間taの関係を説
明する。図9の(a)及び(b)では前述したとおり、
直流励磁ホールド時間t1=48(ms)である。従っ
てこれは実測の固有振動数{60から66(Hz)}の
周期の2.87から3.16倍に相当する。一方、低速
励磁時間taは15(ms)であることから、これは実
測の固有振動数{56(Hz)}の周期の0.84倍に
相当する。従って、本発明でいう一周期(または、周期
の整数倍)にほぼ等しい時間Tとは、求めた固有振動数
f0 の周期T0 (1/f0 )に対して、 nT0 +0.85T0 ≦ T ≦ nT0 +1.15T
0 の範囲の時間をいう。但し、nは0以上の整数である。
【0031】次に第3の実施の形態を図6に示す。第2
の実施の形態と同様に、(ア)の励磁ホールド領域、
(イ)の低速励磁領域、(ウ)の加速領域、(エ)の定
格回転数領域の4つの領域から成立っている。第3の実
施の形態に於いても励磁ホールド領域の直流励磁ホール
ド時間t1、その後の励磁周波数f2でtaの低速励磁
領域も実施の形態2と同じであるが、しかし、その後に
続く励磁周波数f3までの間を、ステップ状に増大させ
る加速領域{本実施の形態では、均等の8ステップの方
式を示したが、周波数ステップ幅はΔf=(f3−f
2)/8であり、それに対応した時間幅はΔt=t2/
8である}を経て、励磁周波数f3の定格回転数領域に
同期させる方式である。第1及び第2の実施の形態と同
様に、起動初期の直流励磁ホールド時間t1の間、ロー
タとステータの相対位置関係を励磁ホールド状態に引込
み、且つ停止させた状態(ロータとステータの相対速度
差を0として)にする。その後の低速励磁領域も実施の
形態2と同じである。
【0032】しかし、その後の記録円盤の加速領域が大
きく異なる。即ち、第1及び第2の実施の形態では漸次
連続(直線)的に励磁周波数を増大させているが、第3
の実施の形態に於いてはステップ状に増大させている点
である。この様に加速領域をステップ状に変えることに
よって、デジタル回路処理技術により簡単且つ安価に励
磁周波数を作ることができる。従い、回路規模を小さく
することが出来るばかりでなく、ステップモータ固有の
乱調ポイントを意識的に外すことも出来るメリットがあ
る。当然のことながら、加速領域のステップ数は本実施
の形態に限るものではなく(第3の実施の形態に於いて
は均等で8ステップ)、ステップ幅も均一である必要は
ない。要するに、最小のステップ数で、モータ固有の乱
調ポイントを外し、記録円盤の整定時間を短くするよう
に起動パターンを設定することである。この様にして、
実施の形態1及び2と比較して更に安価な起動回路が構
成出来るのである。なお、加速領域のステップの幅Δt
は、実施の形態2の励磁時間taの所で述べた通り「馴
染ませる」という点で、固有振動数で決まる一周期(ま
たはその整数倍)にほぼ等しく設定することが望ましい
のは当然のことである。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、FDDなどの情報記録
装置のスピンドルモータとして安価なステッピングモー
タ(特に2相 クローポール型ステッピングモータが効
果的)を使用した場合の、致命的問題であった記録円盤
起動の際の起動不良をなくし、且つ安定した回転数整定
時間を確保することが出来る。その結果として装置の信
頼性を大幅に改善出来る。また、従来のブラシレスDC
モータを用いた構成と比較して、装置のスピンドルモー
タに占めるコストの割合を著しく低下させることが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は、フロッピーディスクドライブ
の記録円盤を外した状態図であり、図1の(b)は、フ
ロッピーディスクドライブの記録円盤を装着した状態図
である。
【図2】図2は、インナーロータ型スピンドルモータの
断面図である。
【図3】図3は、アウターロータ型スピンドルモータの
断面図である。
【図4】図4は、ステッピングモータ起動時の起動パタ
ーン図の例1である。
【図5】図5は、ステッピングモータ起動時の起動パタ
ーン図の例2である。
【図6】図6は、ステッピングモータ起動時の起動パタ
ーン図の例3である。
【図7】図7は、直流励磁ホールド時のロータ部の相対
速度図である。
【図8】図8は、ステッピングモータの起動パターンの
一例である。
【図9】図9の(a)は、励磁安定点の極近傍に停止し
ていた時の起動特性図であり、図9の(b)は、励磁安
定点から大きく離れて停止していた時の起動特性図であ
る。
【符号の説明】
1・・・・・記録円盤 1’・・・・チャッキングハブ 2・・・・・磁気ヘッド 3・・・・・ヘッドキャリッジ 3a・・・・ナット部 5・・・・・スクリュウ 6・・・・・アクチュエータモータ 7・・・・・スピンドルモータ 8・・・・・チャッキング機構 10・・・・・基板 11・・・・・ステータヨーク 12・・・・・ステータヨーク 13・・・・・ステータコイル 14・・・・・ステータコイル 15・・・・・極歯 16・・・・・極歯 17・・・・・軸受 18・・・・・回転軸 19・・・・・スラスト軸受 20・・・・・回転子 21・・・・・回転子磁石 22・・・・・ピン 23・・・・・回転子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江塚 正久 静岡県磐田郡浅羽町浅名1743−1 ミネ ベア株式会社開発技術センタ−内 (56)参考文献 特開 平1−222699(JP,A) 特開 平1−243893(JP,A) 特開 平6−195859(JP,A) 特開 平4−275098(JP,A) 特開 平5−328797(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 8/00 G11B 19/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステッピングモータの駆動方式において、 停止状態にあるステッピングモータに対し、初期時に、
    直流励磁するか該直流励磁後定格回転数の半分以下にな
    る一定周波数で低速励磁した時に現れる減衰振動の固有
    周波数の一周期Tにほぼ等しいか、またはその周期Tの
    整数倍にほぼ等しい時間だけ、前記直流励磁或いは直流
    励磁と低速励磁をホールドした後、該ステッピングモー
    タを駆動するために印加する駆動信号の周波数を所定時
    間内に所望の周波数まで増加させ、且つ固有周波数の一
    周期Tの時間が下記1式で表す範囲にあり、一周期Tの
    整数倍の時間は下記2式で表す範囲にあることることを
    特徴とする情報記録装置の記録円盤駆動方式。 0.85T≦T≦1.15T ・・・・・・・・・・・・(1) nT+0.85T≦T≦nT+1.15T ・・・・・(2) ここで、T=2π√{4J/KM} 但し、Jは記録円盤を含めたロータのイナーシャ(g・cm) Mはモータのステップ数 Kはイナーシャに働く復元力(N・m/rad)
  2. 【請求項2】該ステッピングモータを駆動するために印
    加する駆動信号の周波数を所定時間内に所望の周波数ま
    で増加させる手段は、ステップ状に定格回転数まで周波
    数を増加せしめて、一定時間内に定格回転数にする手段
    であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録装置
    の記録円盤駆動方式。
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