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JP3287766B2 - 人体検知装置 - Google Patents
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JP3287766B2 - 人体検知装置 - Google Patents

人体検知装置

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JP3287766B2
JP3287766B2 JP13241396A JP13241396A JP3287766B2 JP 3287766 B2 JP3287766 B2 JP 3287766B2 JP 13241396 A JP13241396 A JP 13241396A JP 13241396 A JP13241396 A JP 13241396A JP 3287766 B2 JP3287766 B2 JP 3287766B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人体検知装置に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、屋内
のみならず屋外における使用でも高い信頼性で人体を検
知することのできる新しい人体検知装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来より、人体を自動的に検知するため
の受動式人体検知装置としては、焦電式赤外線センサ、
超音波センサ、マイクロ波センサ、測距センサ等のセン
サが備えられている検知装置が知られている。焦電式赤
外線センサ検知装置では、焦電式赤外線センサにより検
知対象エリア内の物体を検知し、その検知信号から得ら
れる焦電波形を用いることにより、検知対象エリア内の
物体を人体として検知する。
【0003】超音波センサ検知装置には、たとえば、パ
ルス反射時間計測式や、ドップラー効果式などがあり、
パルス反射時間計測式の超音波センサ検知装置では、特
定の送信パルスを有する超音波を検知対象エリア内に放
射し、検知対象エリア内の物体により反射される反射超
音波を超音波センサにより検知して、この反射超音波の
パルスと放射超音波の送信パルスとから計測される時間
差異、つまり反射時間を用いることにより、検知対象エ
リア内の物体を人体として検知する。
【0004】一方、ドップラー効果式の超音波センサ検
知装置では、放射超音波とそれに対する検知対象エリア
内の物体による反射超音波との間に生じるドップラー効
果を利用して、検知対象エリア内の物体を人体として検
知する。また、マイクロ波センサ検知装置には、マイク
ロ波の利用方法によって様々な方式のものがある。
【0005】たとえば、ドップラー効果式のマイクロ波
センサ検知装置は、放射マイクロ波とそれに対する検知
対象エリア内の物体による反射マイクロ波との間に生じ
るドップラー効果を利用することにより人体を検知す
る。このマイクロ波センサ人体検知装置は、マイクロ波
を用いているため、装置の屋外使用時において、雨、
雪、風などの自然環境変動要因に対する依存性が極めて
低いために、超音波を用いる超音波センサ検知装置より
も高い精度で検知対象エリア内の物体を人体として検知
することができる特徴を有している。
【0006】測距センサ検知装置にも様々な方式のもの
がある。たとえば、ドップラー効果式の測距センサ検知
装置は、放射赤外線と、それに対する検知対象エリア内
の物体による反射赤外線との間に生じるドップラー効果
を利用して、測距センサに組み込まれている位置検出素
子(PSD)により測距センサと任意物体間の距離を測
定し、この測定距離を用いることにより、検知対象エリ
ア内の物体を人体として検知する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の人体検知装置には、それぞれ、検知精度等
の点において解決すべき問題があった。すなわち、焦電
式赤外線センサ検知装置では、図10に例示したよう
に、犬や猫等の小動物(ウ)の侵入、または、植木、高
枝(イ)、洗濯物等の揺れなどのような検知障害物の挙
動が検知対象エリア(エ)内に発生すると、検知障害物
の挙動速度や位置によっては、検知信号から得られる焦
電波形において、たとえば、人間の挙動に相当するS/
N比を閾値とした閾値処理により検知を行う場合では、
図11に例示したように、検知障害物の挙動に相当する
焦電波形のS/N比が人間に相当する焦電波形のS/N
比に非常に近い値となってしまうことがある。このため
に、閾値処理により削除することができずに、検知障害
物を人体として誤って検知してしまうという問題があっ
た。
【0008】また、パルス反射時間計測式の超音波セン
サ検知装置では、図12に例示したにように、人間
(カ)の身長に近似する位置への枯葉、鳥、高枝
(イ)、洗濯物などの検知障害物が検知対象エリア
(エ)内に入って来た場合では、図13に例示したよう
に、検知障害物による反射超音波のパルス信号を人間に
よるパルス信号と誤判断してしまうことがある。このた
め、また、人間の身長より高い位置に検知障害物が侵入
した場合では、人体による反射超音波のパルス信号より
も検知障害物による反射超音波のパルス信号の方が先に
超音波センサにより検知されてしまうため、検知障害物
を検知障害物として識別せずに、人体として誤って検知
する可能性があり、検知精度が低くなるといった問題が
あった。
【0009】また、ドップラー効果式の超音波センサ検
知装置、ドップラー効果式のマイクロ波センサ検知装
置、ドップラー効果式の測距離センサ検知装置などにお
いても、上述のような焦電式赤外線センサ検知装置の問
題点やパルス反射時間計測式の超音波センサ検知装置の
問題点などと同様に、検知対象エリア内における検知障
害物を人体として誤検知してしまう可能性が高く、人体
の検知精度が非常に低いといった問題があった。
【0010】さらにまた、従来の人体検知装置は、検知
対象エリア内の物体の挙動自体は検知することができる
ものの、その挙動が人体の挙動であるか否かまでは識別
することができなかった。このことも検知障害物の誤検
知を多発させる原因であった。この発明は、以上の通り
の事情に鑑みてなされたものであり、屋内のみならず屋
外の使用においても、誤検知が少なく高い信頼性で、検
知対象エリア内における物体を人体として識別し検知す
ることのできる新しい人体検知装置を提供することを目
的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、検知対象エリア内の物体を人体
として検知するための人体検知装置であって、1個また
は複数個の超音波センサまたは測距センサと、1個また
は複数個の焦電式赤外線センサと、これら超音波センサ
または測距センサによる検知信号と焦電式赤外線センサ
による検知信号とを用いて人体の識別と検定処理を行う
信号処理器とが備えられており、信号処理器は、超音波
センサまたは測距センサによる検知信号から一定時間間
隔毎に物体の高さを測定し、規定高さ範囲以内の測定高
さが規定時間以上継続する場合に物体を人体として識別
し、また、焦電式赤外線センサによる検知信号から信号
周波数を測定し、測定周波数に規定周波数変化以上の変
化が生じる場合に物体の挙動を人体の挙動として識別
し、さらに、これらの識別処理による人体識別信号と人
体挙動識別信号とによる論理積の成立により、物体を人
体であると検定することを特徴とする人体検知装置を提
供する。
【0012】また、この発明は、上記の装置において、
信号処理器の出力信号に従って作動する警報器が備えら
れていることもその一つの態様としている
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の人体検知装置は、上記
の通り、1個以上の超音波センサまたは測距センサと、
1個以上の焦電式赤外線センサと、信号処理器とが備え
られている構造を有しており、このような構造を有する
この発明の人体検知装置では、各超音波センサまたは測
距センサによる検知信号から得られる検知対象エリア内
の物体の高さを用いることにより物体を人体として識別
し、また、各焦電式赤外線センサによる検知信号から得
られる検知対象エリア内の物体の挙動に対する焦電波形
を用いることにより物体の挙動を人体の挙動として識別
し、さらに、これらの識別により得られる人体識別信号
と人体挙動識別信号とによる論理積、つまりANDの成
立をもって、最終的に物体を人体として検知する。
【0014】実際には、各センサの検知信号に対する信
号処理器による各処理は、たとえば、図1に例示したよ
うに施される。この図1は、この発明の人体検知装置に
おける信号処理器による識別処理および検定処理の過程
を例示したものであり、人体検知装置に2個の超音波セ
ンサと2個の焦電式赤外線センサとが備えられている場
合の処理過程である。
【0015】図2は、図1に例示した処理過程における
高さ測定処理において行われる具体的な処理例を示した
ものである。この超音波センサによる検知信号に対する
高さ測定処理では、まず、超音波センサにより検知され
る信号、つまり検知対象エリア内に放射される超音波に
対する物体による反射超音波のパルス信号に対して、閾
値処理としてのレベル判定を施すことにより、予め設定
したレベル値以下の微小パルスを削除し、設定レベル値
より大きいパルスのみを残す。そして、このレベル判定
が施されたパルス信号における先頭パルスと放射超音波
のパルス信号との時間差異つまり反射時間を測定し、こ
の測定反射時間を用いて、たとえば、以下の式により地
面やコンクリート面等の基準面からの物体の高さbを算
出する。
【0016】
【数1】
【0017】この式において、Cは温度t℃の空気中に
おける音波伝搬速度、Tkは測定反射時間、kは超音波
センサと物体の最高部との距離であり、また、センサ高
さhは基準面と超音波センサ間の距離である。但し、セ
ンサ高さhは、たとえば、予め任意に信号処理器に設定
されているものとする。このような高さ測定処理を一定
時間間隔で行い、各一定時間間隔毎において測定される
物体の高さに対して、人体識別処理を行う。
【0018】この人体識別処理において、各一定時間間
隔における物体の測定高さが、予め設定してある上限下
限高さによりなる規定高さ範囲以内であるか否か、およ
び、予め設定した規定時間間隔数以上継続するか否かを
判定し、規定高さ範囲以内であり且つ規定時間以上継続
するならば、物体を人体として識別する。この時の設定
高さ範囲は、たとえば、人間の身長に近似する範囲に設
定しておく。
【0019】この規定高さ範囲以内の測定高さが規定時
間以上継続するか否かの判定は、たとえば、次のように
行われる。まず、規定高さ範囲以内の高さが測定される
と、その測定高さを含んだn個の測定高さを一つのフレ
ームとし、順次n個の測定高さ毎にフレーム区分する。
各フレームにおいて、n個の測定高さbを比較し、最大
高さである測定高さbmax、およびbmax の1フレーム
中の個数mを検出する。そして、測定高さb、測定高さ
bの個数n,最大高さbmax 、最大高さbmax の個数m
とを用いて、以下の式により、測定高さの平均高さb
ave を算出する。
【0020】
【数2】
【0021】通常、検知対象エリア内における人体の高
さには変動が少ないと考えられるため、このように、測
定高さの急峻な変動分を引くことにより、検知対象エリ
ア内における人間身長よりも高い位置での高枝や洗濯物
の揺れなどのような検知障害物の急峻な挙動を削除する
ことができる。さらに、たとえば、各フレームの平均高
さbave を比べて、同じ平均高さbav e が、予め設定し
たフレーム数以上継続する場合に、規定高さ範囲以内の
測定高さが規定時間以上継続すると判定する。
【0022】このように、物体の高さのみにより人体の
識別を行うのではなく、物体の検知対象エリア内におけ
る時間をも高さと同時に考慮することにより、住居人が
エリア内を通過する等のような日常生活行為の誤検知を
も抑制することができるため、より正確に存在物体を人
体として識別することができる。そして、このような人
体識別処理を、たとえば2個の超音波センサによる検知
信号それぞれに対して行い、物体を人体として識別した
場合にのみ人体識別を表す信号レベルを有する人体識別
信号を出力する。
【0023】図3は、図1に例示した処理過程における
パルス信号成形処理において行われる具体的な処理例を
示したものである。この焦電式赤外線センサによる検知
信号に対するパルス信号成形処理は、まず、焦電式赤外
線センサにより検知される検知対象エリア内の物体によ
る信号から焦電波形を成形し、この焦電波形を構成する
個々の波を増幅し、フィルタ処理により人間の移動速度
に相当する周波数以外の周波数を有する波を削除する。
このフィルタ処理により、人間の移動速度に近似する物
体の挙動に相当する波が存在すれば、物体の挙動を人体
の挙動として検知することができる。
【0024】しかし、小動物や高枝等のような検知障害
物の中にも、人間の移動速度に近似する挙動を行うもの
は当然存在するため、このような検知障害物による誤検
知を防ぐために、さらに、挙動識別処理を施す必要があ
る。この挙動識別処理の前処理としてレベル判定処理お
よびパルス信号成形処理を行う。
【0025】増幅・フィルタ処理が施された焦電波形に
対して、たとえば、閾値処理としてのレベル判定を施す
ことにより、焦電波形を構成する個々の波においてその
最大値が予め設定したレベル値より大きい波を検出す
る。そして、このレベル判定により検出された個々の波
において、前記設定レベル値より大きい値を有する山の
部分の最大幅を個々のパルス幅とし、また隣り合う波の
最大幅ごとの間隔を各パルス幅の間隔とすることによ
り、時間軸上にパルス信号を成形する。
【0026】そして、このパルス信号に対して挙動識別
処理を施す。まず、このパルス信号において、物体の挙
動によって生じるパルスの幅Trefnと、検知対象エリア
内に侵入物体が存在しない状態におけるパルスの幅Tn
との差分絶対値を、以下の式により求める。
【0027】
【数3】
【0028】そして、この差分絶対値と予め設定した挙
動識別のための閾値Ts との差分を求め、差分値が、
【0029】
【数4】
【0030】となる場合は、物体の挙動に不規則性があ
ると判定し、また、差分値が、
【0031】
【数5】
【0032】となる場合は、物体の挙動に規則性がある
と判定する。この挙動判定用演算は、たとえば、パルス
信号をnパルス周期分を1フレームとしてフレーム区分
し、各フレーム毎に行う。この時、TrefnまたはTn
パルス幅が1フレームより長い場合には、たとえば、次
のフレームにおけるパルス幅を用いて演算を行う。
【0033】このようにして得られるフレーム毎の物体
の挙動の規則性・不規則性の判定から侵入物体の挙動を
識別する。通常、人間の挙動には、高枝や洗濯物の揺れ
等のような規則的な挙動はあまりなく、不規則的な挙動
が大部分を占めると考えられる。このため、人間の不規
則的な挙動が、パルス信号におけるパルスの乱れ、つま
り不規則性として現れる。
【0034】したがって、パルス信号の各パルス幅の比
較が、
【数6】 となる場合による物体の挙動の不規則性の判定をもっ
て、物体の挙動を人間の挙動として識別する。このよう
な信号処理を物体の挙動に対して施すことにより、人間
の挙動にない規則的な挙動を行う検知障害物を削除すこ
とにより、より正確に物体の挙動を人間の挙動として識
別することができる。
【0035】そして、この物体の挙動識別処理を、たと
えば2個の焦電式赤外線センサそれぞれに対して行い、
物体の挙動を人体の挙動として識別した場合にのみ人体
挙動識別を表す信号レベルを有する人体挙動識別信号を
出力する。この発明の装置における信号処理器では、さ
らに、上述のように各センサの検知信号に対する識別処
理により得られる人体識別信号と人体挙動識別信号とに
対して、たとえば、AND回路とOR回路との組み合わ
せにより構成される論理回路を用いることにより、2つ
の信号の論理積つまりANDの成立を検定する論理積検
定処理を行う。
【0036】図4は、この論理積検定処理におけるAN
D/OR論理回路を例示したものである。この図4に示
したAND/OR論理回路による検定処理は、まず、各
超音波センサの検知信号に対する人体識別処理により得
られる人体識別信号をそれぞれOR回路に入力し、入力
人体識別信号のなかで人体識別を表す信号レベルを有す
る信号が少なくとも1つ得られた場合、ORが成立し、
OR成立信号を次のAND回路に送る。また、各焦電式
赤外線センサの検知信号に対する挙動識別処理により得
られる人体挙動識別信号をそれぞれ、人体識別信号用の
OR回路とは別のOR回路に入力し、入力挙動識別信号
のなかで人体挙動識別を表す信号レベルを有する信号が
少なくとも1つ得られた場合、ORが成立し、OR成立
信号を出力して次のAND回路に送る。そして、このA
ND回路に、人体識別信号に対するOR成立信号と人体
挙動識別信号に対するOR成立信号の両信号が入力され
るとANDが成立し、AND成立の信号が出力される。
【0037】このようにして、AND/OR回路を用い
て個々のセンサから得られる識別信号を相互検定するこ
とにより、検知対象エリア内の侵入物体を人体として検
知することを、極めて誤り少なく、より正確に行うこと
ができる。また、図5に示した処理過程は、この発明の
人体検知装置に超音波センサが備えられている場合にお
ける処理を示したものだが、位置検出素子(PSD)が
組み込まれている測距センサが備えられていても、同様
にして、一定時間間隔毎に測距センサにより高さを測定
し、各測定高さ値に対して人体識別処理を施すことによ
り、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0038】さらにまた、この発明の人体検知装置に
は、たとえば、特異な連続/断続音を発するようなサイ
レン装置や、赤色光を発行するような照明装置またはフ
ラッシュ光装置などが具備されている警報器が備えられ
ていてもよく、このような警報器は、たとえば信号処理
装置における論理回路処理のAND出力信号により作動
する等のように、信号処理装置による出力信号に従って
作動するように制御されることが好ましい。
【0039】以下、実施例を示し、さらに詳しくこの発
明の実施の形態について説明する。もちろんこの発明は
以下の例によって限定されるものではない。
【0040】
【実施例】この発明の人体検知装置を家屋の軒先に設置
し、人体検知装置の検知対象エリア内への侵入物体の検
知および識別を行った。図5は、この発明の一実施例で
ある人体検知装置を軒先に設置した場合の概念図を示し
たものである。この図5において、この発明の人体検知
装置(1)には超音波センサ(2)と焦電式赤外線セン
サ(3)が2個ずつ備えられており、各センサの検知対
象エリア内に高枝(7)の揺れおよび人間(6)が存在
しているとする。この高枝(7)の揺れは、人間(6)
の身長よりも高い位置において、人間(6)の移動速度
に近似する速度で揺れているものとする。
【0041】まず、高枝(7)の揺れのみが検知対象エ
リア内に存在する状態において、超音波センサ(2)に
より検知対象エリア内の高枝(7)の揺れに対する信号
が検知され、この検知信号から高枝(7)の地面(8)
からの高さbを一定時間間隔ごとに測定する。図6は、
1フレーム分の8個の測定高さbを例示したものであ
り、高さ値dは図5に示した地面(8)の高さ、高さ値
eは高枝(7)の揺れの高さである。これら8個の測定
高さを比較すると、高枝(7)の揺れの高さである高さ
値eが最大高さbmax となるため、このフレームにおけ
る平均高さbave は、
【0042】
【数7】
【0043】により、地面の高さdとなる。よって、高
枝(7)の挙動が削除され、平均高さbave が規定高さ
範囲以内でなくなるために、次の識別処理である規定時
間間隔数継続するか否かの判定を行わずして、高枝
(7)は人体ではないと識別される。その後、検知対象
エリア内に高枝(7)の揺れがある状態で、同じエリア
内に人間(6)が入って来たとする。つまり、検知対象
エリア内に高枝(7)の揺れと人間(6)が同時に存在
している状態である。
【0044】この状態において、上述のように、図5に
示した超音波センサ(2)による検知信号から一定時間
間隔毎に人間の高さを測定する。図7は、この時の1フ
レーム分の8個の測定高さbを例示したものであり、高
さ値eは高枝(7)の揺れの高さであり、高さ値fは人
間(6)の高さである。これら8個の算出高さを比較す
ると、人間(6)より高い位置での高枝(7)の揺れを
示す高さ値eが最大高さbmax となるため、このフレー
ムにおける平均高さbave は、
【0045】
【数8】
【0046】により、人間の高さfとなる。よって、高
枝(7)の急峻な挙動が削除され、平均高さbave が規
定高さ範囲以内となる。同じ人間(6)が検知対象エリ
ア内に存在し続けると、上式による算出と同様に、各フ
レーム毎の平均高さbave は高さ値fとなり、この高さ
値fの平均高さbave が予め設定したフレーム数以上継
続すると、規定高さ範囲以内の測定高さが規定時間以上
継続したと判定される。
【0047】そして、この判定に従って、人体識別を表
す信号レベルを有する人体識別信号が出力される。一
方、図5に示した焦電式赤外線センサ(3)に対して
は、超音波センサ(2)に対する識別処理と同時に、識
別処理が行われる。まず、高枝(7)の揺れのみが検知
対象エリア内に存在する状態において、焦電式赤外線セ
ンサ(3)により高枝(7)の挙動に対する信号が検知
され,この検知信号から得られる焦電波形を構成する個
々の波を増幅し、人間の移動速度に相当する周波数以外
の周波数を有する波を削除するフィルタ処理を施す。し
かしながら、ここの処理では、高枝(7)の揺れが人間
の移動速度に近似する挙動であるため、高枝(7)の挙
動に対応する波は削除されない。
【0048】次に、増幅・フィルタ処理後の焦電波形を
構成する個々の波においてその最大値が予め設定したレ
ベル値より大きい波を検出し、検出された個々の波から
パルス信号を成形する。図8は、成形されたパルス信号
における1フレーム分のパルスを例示したものである。
この図12から明らかなように、このフレームには、高
枝(7)の挙動に対応するパルスの幅Tref1〜Tref4
検知対象エリア内に高枝が存在しない状態におけるパル
スの幅T1 〜T4 とが、交互に順番に現れている、つま
りパルスに規則性が現れていることがわかる。
【0049】通常、高枝の揺れには規則性があると考え
られ、この高枝の揺れの規則性が、焦電式赤外線センサ
による検知信号に現れているために、図8に示したよう
に、パルス信号にも規則性が生じている。このパルス信
号において、Tref1〜Tref4とT1 〜T4 との差分絶対
値を、
【数9】 により算出し、この差分絶対値と設定閾値Ts との比較
を行うと、
【0050】
【数10】
【0051】の関係が成り立つ。よって、挙動に規則性
があると判定し、高枝(7)の挙動は人体の挙動ではな
いと識別されて、人体挙動識別を表す信号レベルを有す
る挙動識別信号は出力されない。その後、検知対象エリ
ア内に高枝(7)の揺れがある状態で、同じエリア内に
人間(6)が入って来たとする。つまり、検知対象エリ
ア内に高枝(7)の揺れと人間(6)が同時に存在し、
さらに高枝(7)が人間(6)の高さよりも高い位置に
存在している状態である。
【0052】この状態において、上述のように、焦電式
赤外線センサ(3)による検知信号により得られる焦電
波形に、増幅・フィルタ処理およびレベル判定処理を施
し、処理後の焦電波形を構成する個々の波からパルス信
号を成形する。図9は、成形されたパルス信号における
1フレーム分のパルスを例示したものである。この図9
に示したフレームにおいては、T2 、Tref3、T3 、T
ref4、T 4のパルス幅が、不規則となっていることがわ
かる。この不規則性は、図8に示した高枝の揺れのみが
存在する場合のパルス信号と比べると明らかである。
【0053】通常、人間の挙動には、高枝の挙動のよう
な規則的な挙動よりも、不規則的な挙動がその大部分を
占めると考えられ、この人間の挙動の不規則性が、焦電
式赤外線センサによる検知信号に現れているために、図
9に示したように、パルス信号にも不規則性が生じてい
るのである。このパルス信号において、Tref1〜Tref4
とT1 〜T4 との差分絶対値を、
【数11】 により算出し、この差分絶対値と設定閾値Ts との比較
を行うと、
【0054】
【数12】
【0055】の関係が成り立つ。よって、物体の挙動に
不規則性があると判定し、人体の挙動を識別することが
でき、挙動識別を表す信号レベルを有する挙動識別信号
が出力される。このような識別処理を2個の超音波セン
サ(2)と2個の焦電式赤外線センサ(3)それぞれに
対して行い、2つの人体識別信号と2個の挙動識別信号
とを得る。
【0056】次に、これらの各人体識別信号と各挙動識
別信号とに対して、AND回路とOR回路との組み合わ
せにより構成される論理回路を用いることにより、2つ
の信号の論理積つまりANDの成立を検定する。超音波
センサ(2)に対する識別処理においては、人体識別を
表す信号レベルを有する人体識別信号が出力されている
ため、OR回路におけるORが成立し、OR成立信号が
AND回路へ出力される。また、焦電式赤外線センサ
(3)に対する識別処理においても、人体挙動識別を表
す信号レベルを有する挙動識別信号が出力されているた
め、OR回路におけるORが成立し、OR成立信号がA
ND回路へ出力される。そして、AND回路では、2つ
のOR成立信号が入力されるために、ANDが成立し、
AND成立の信号が出力される。
【0057】このようにして、AND/OR回路を用い
て個々のセンサから得られる識別信号を相互検定するこ
とにより、検知対象エリア内の侵入物体を人体として検
知することを、極めて誤り少なく、行うことができる。
【0058】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、屋内のみならず屋外における使用においても、検
知対象エリア内への物体を、高い信頼性で人体として検
知することのできる新しい人体検知装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の人体検知装置における信号処理器に
よる識別処理および検定処理過程を例示した図である。
【図2】図1に例示した処理過程における高さ測定処理
において行われる具体的な処理過程を例示した図であ
る。
【図3】図1に例示した処理過程におけるパルス信号成
形処理において行われる具体的な処理過程を例示した図
である。
【図4】図1に例示した論理積検定処理におけるAND
/OR論理回路を例示した図である。
【図5】この発明の一実施例である人体検知装置を家屋
の軒先に設置した場合を例示した概念図である。
【図6】検知対象エリア内に高枝の揺れのみが存在して
いる状態における1フレーム分の測定高さを例示した図
である。
【図7】検知対象エリア内に高枝の揺れと人間とが同時
に存在している状態における1フレーム分の測定高さを
例示した図である。
【図8】検知対象エリア内に高枝の揺れのみが存在して
いる状態における1フレーム分のパルス信号を例示した
図である。
【図9】検知対象エリア内に高枝の揺れと人間とが同時
に存在している状態における1フレーム分のパルス信号
を例示した図である。
【図10】検知対象エリア内における小動物および高枝
が存在している状態を例示した図である。
【図11】小動物および高枝が存在している状態におけ
る焦電式赤外線センサの検知信号から得られる焦電波形
を例示した図である。
【図12】検知対象エリア内における高枝および人間が
存在している状態を例示した図である。
【図13】高枝および人間が存在している状態における
超音波センサの検知信号から得られるパルス信号を例示
した図である。
【符号の説明】
1 人体検知装置 2 超音波センサ 3 焦電式赤外線センサ 4 信号処理器 5 軒先 6 人間 7 高枝 8 地面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−263192(JP,A) 特開 平6−24258(JP,A) 特開 平5−325052(JP,A) 特開 平4−98598(JP,A) 特開 平4−164217(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 8/12 G01V 1/00 G01V 11/00 G08B 13/16

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検知対象エリア内の物体を人体として検
    知するための人体検知装置であって、1個または複数個
    の超音波センサまたは測距センサと、1個または複数個
    の焦電式赤外線センサと、これら超音波センサまたは測
    距センサによる検知信号と焦電式赤外線センサによる検
    知信号とを用いて人体の識別と検定処理を行う信号処理
    器とが備えられており、 信号処理器は、超音波センサまたは測距センサによる検
    知信号から一定時間間隔毎に物体の高さを測定し、規定
    高さ範囲以内の測定高さが規定時間以上継続する場合に
    物体を人体として識別し、また、焦電式赤外線センサに
    よる検知信号から信号周波数を測定し、測定周波数に規
    定周波数変化以上の変化が生じる場合に物体の挙動を人
    体の挙動として識別し、さらに、これらの識別処理によ
    る人体識別信号と人体挙動識別信号とによる論理積の成
    立により、物体を人体であると検定す ることを特徴とす
    る人体検知装置。
  2. 【請求項2】 信号処理器の出力信号に従って作動する
    警報器が備えられていることを特徴とする請求項1の人
    体検知装置
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