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JP3296066B2 - 空気通路切替装置 - Google Patents
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JP3296066B2 - 空気通路切替装置 - Google Patents

空気通路切替装置

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JP3296066B2
JP3296066B2 JP00642494A JP642494A JP3296066B2 JP 3296066 B2 JP3296066 B2 JP 3296066B2 JP 00642494 A JP00642494 A JP 00642494A JP 642494 A JP642494 A JP 642494A JP 3296066 B2 JP3296066 B2 JP 3296066B2
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winding
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性の膜状部材の移
動に応じて空気通路部の開度を変化させるようにした空
気通路切替装置に係わるもので、特には、膜状部材の両
端に連結された一対の巻取軸を連動した状態で回転させ
るために、各巻取軸に対しプーリを連結すると共に各プ
ーリが有する巻胴部間に糸状部材を掛け渡す構成とした
空気通路切替装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車用空調装置用の空気通路切
替装置においては、ダクトケースに設けられる送風モー
ド切替ドア及びエアミックスドアなどを、プラスチック
フィルムのような可撓材料製の膜状部材を利用したフィ
ルムドアとして構成することにより、構造の簡単化及び
全体の軽量・小形化などを図ることが考えられている。
【0003】この種の空気通路切替装置においては、フ
ィルムドアを正逆方向へ移動させるために、当該フィル
ムドアの両端をそれぞれ別の巻取軸に連結すると共に、
各巻取軸をダクトケースに支持する構成としており、ま
た、巻取軸を互いに連動した状態で回転させるために、
各巻取軸にプーリを連結すると共に、これらプーリが有
する巻胴部間に糸状部材例えば金属製のワイヤを掛け渡
す構成とすることが行われている。
【0004】具体的には、図8(a)に概略を示すよう
に、一対のプーリ1、2は、各巻胴部1a及び2a内
に、その巻胴部1a及び2aの周面で開口する係合凹部
1b、2bをそれぞれ有した形状となっている。糸状部
材であるワイヤ3は、両端に球状の金属製ターミナル部
3a、3aを結合した構成となっており、各ターミナル
部3aを前記プーリ1、2が有する係合凹部1b、2b
にそれぞれ嵌め込むことによって各プーリ1、2に連結
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
る空気通路切替装置では、各ターミナル部3aと係合凹
部1b、2bとの間の係合が緩い状態、つまりターミナ
ル部3aが係合凹部1b、2b内で動き得る状態になっ
ていた場合には、そのターミナル部3aが係合凹部1
b、2bから抜け外れる虞がある。このため、実際に
は、各ターミナル部3aを係合凹部1b、2bに対して
強固に係合することにより、それらターミナル部3aを
固定した状態で設けるようにしている。
【0006】このため、ワイヤ3の長さ寸法が必要以上
に短く設定された場合には、例えば、フィルムドアがプ
ーリ2側のシャフトに巻き取られるのに応じて、ワイヤ
3がプーリ1側に最大量巻き取られた状態において、プ
ーリ2側におけるワイヤ3及びターミナル部3a間の結
合部分が図8(b)のような状態になる場合がある。こ
のような状態では、ワイヤ3がターミナル部3aとの結
合部分で大きく屈曲するようになるため、その部分に大
きな曲げ応力が作用することになる。従って、ワイヤ3
の巻き取り動作が繰り返されるのに応じて、図8(a)
の状態と図8(b)の状態とが反復して出現した場合に
は、上記ワイヤ3におけるターミナル部3aとの結合部
分に対し曲げ応力が繰り返して作用することになり、最
終的にワイヤ3が切断に至る虞があった。
【0007】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、プーリ間に掛け渡される糸
状部材の長さ寸法を、その糸状部材に対して局部的に大
きな曲げ応力が加わる事態を防止しながら極力短くでき
て、糸状部材の長寿命化などを図り得るようになる空気
通路切替装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、空気通路部と対向した状態で移動するのに
応じて当該空気通路部の開度を変化させる可撓性の膜状
部材と、この膜状部材の両端に連結され自身の回転に応
じて上記膜状部材を巻き取る一対の巻取軸と、前記各巻
取軸にそれぞれ連結され当該巻取軸と同心状の巻胴部を
有する一対のプーリと、前記各巻取軸を連動した状態で
回転させるために、両端に結合されたターミナル部をそ
れぞれ前記各プーリに係止した状態にてそれらプーリの
巻胴部間に掛け渡される糸状部材と、前記巻取軸の少な
くとも一方を回転駆動して前記膜状部材を移動させる駆
動手段とを設けた上で、前記糸状部材の長さ寸法を、そ
の糸状部材が一方のプーリ側に最大量巻き取られた状態
において、他方のプーリ側における前記巻胴部上への引
き出し部分が、当該他方のプーリの巻胴部と両プーリの
巻胴部間を結ぶ共通接線とが接する部位より上記他方の
プーリの巻取動作方向に存する寸法に設定したものであ
る(請求項1)。
【0009】この場合、前記プーリに形成された係合凹
部に対して前記糸状部材のターミナル部を嵌め込むこと
によって、そのターミナル部をプーリに係止する構成と
しても良い(請求項2)。
【0010】また、前記プーリに対して前記糸状部材の
ターミナル部をインサート成形することによって、その
ターミナル部をプーリに係止する構成とすることもでき
る(請求項3)。
【0011】
【作用】一対の巻取軸の少なくとも一方が駆動手段によ
り回転駆動されると、両巻取軸がプーリ及び糸状部材を
介して連動した状態で回転されると共に、膜状部材が巻
取軸に巻き取られるようになり、これに伴う膜状部材の
移動に応じて空気通路部の開度が変化される。この場
合、前記糸状部材は、その両端にターミナル部が結合さ
れた構成となっているが、一方のプーリ側の巻胴部に最
大量巻き取られた状態においては、他方のプーリ側にお
ける前記巻胴部上への引き出し部分が、当該他方のプー
リの巻胴部と両プーリの巻胴部間を結ぶ共通接線とが接
する部位より上記他方のプーリの巻取動作方向に存する
ようになる。このため、糸状部材が上記ターミナル部と
の結合部分で大きく屈曲することがなくなり、その屈曲
部分に大きな曲げ応力が作用する虞がなくなると共に、
上記他方のプーリ側の巻胴部上に余分な糸状部材が残ら
なくなって、当該糸状部材の長さ寸法を極力短くできる
ようになる。
【0012】プーリに形成された係合凹部に対して糸状
部材のターミナル部を嵌め込むことによって、そのター
ミナル部をプーリに係止する構成となっていた場合に
は、その係止のための工程が簡単になる利点がある。
【0013】プーリに対して糸状部材のターミナル部を
インサート成形することによって、そのターミナル部を
プーリに係止する構成となっていた場合には、プーリの
形状が単純化すると共に、その係止が確実化する利点が
ある。
【0014】
【実施例】以下、本発明を自動車用空調装置に適用した
第1実施例について図1〜図6を参照しながら説明す
る。自動車用空調装置の概略断面構造を示す図6におい
て、最上流部にブロワ11を備えたダクトケース12の
最下流部側には、デフロスタ吹出口13が形成されてい
ると共に、この吹出口13の両側にフェース吹出口14
及びフット吹出口15が形成されている。各吹出口13
〜15は、本発明でいう空気通路部に相当するもので、
デフロスタ吹出口13は、フロントガラスに向けて空調
空気を吹き出すために設けられ、フェース吹出口14
は、乗員の上半身に向けて空調空気を吹き出すために設
けられ、フット吹出口15は乗員の足元に空調空気を吹
き出すために設けられている。
【0015】ダクトケース12内には、ブロワ11寄り
の部位に空気冷却用の冷却手段として例えばエバポレー
タ16が配置されると共に、このエバポレータ16の下
流側で且つダクトケース12の底部側の部位に加熱手段
として例えばヒータコア17が配置される。この場合、
ヒータコア17は、エバポレータ16と直交した形態で
設けられており、これにより、ダクトケース12内に
は、ヒータコア17により区分された状態のエアミック
ス通風路18及びバイパス通風路19(夫々本発明の空
気通路部に相当)が形成される。
【0016】エアミックス通風路18は、ヒータコア1
7の上流側に位置しており、これを通った空気はヒータ
コア17を貫流することにより加熱されて温風となる。
また、バイパス通風路19は、エバポレータ16により
冷却された空気をヒータコア17に貫流させることなく
流すために設けられている。
【0017】ダクトケース12内におけるエアミックス
通風路18の下端部と対向した位置、並びにバイパス通
風路19の上端部と対向した位置の各々には、巻取軸2
0、21が回転可能に支持されている。巻取軸20、2
1には、本発明でいう膜状部材に相当したエアミックス
用のフィルムドア22の両端が連結されており、それら
巻取軸20、21の正逆回転に応じてフィルムドア22
を正逆方向へ選択的に移動させ得るようになっている。
この場合、一方の巻取軸20は、電気的な駆動手段、具
体的には減速機構を内蔵したモータ23(本発明でいう
駆動手段に相当)により直接的に回転され、また、他方
の巻取軸21は、上記モータ23により図示しないプー
リ及び糸状部材としてのワイヤを介して回転される構成
となっている。尚、上記電気的駆動手段としては、ステ
ップモータや超音波モータなどを利用することもでき
る。
【0018】上記フィルムドア22は、可撓性並びに比
較的高い剛性及び強度を有し、望ましくは摩擦係数が小
さく且つ耐磨耗性及び耐熱性などに優れた材料により構
成されるもので、例えばPPS樹脂フィルムの両側にエ
ポキシ樹脂系接着剤、ポリアミド樹脂製織布を積層する
と共に、その表面に低摩擦係数の材料をコーティング或
いは塗布などにより形成した多層フィルムにより構成さ
れる。斯かるフィルムドア22は、上記巻取軸20、2
1間に掛け渡されることにより、エアミックス通風路1
8及びバイパス通風路19の両者に対応すると共に、ヒ
ータコア17におけるエバポレータ16側の端面と接し
た状態で設けられている。
【0019】尚、図示しないが、フィルムドア22の所
定位置には開口部が形成されており、この開口部を、当
該フィルムドア22の移動に応じて、前記エアミックス
通風路18及びバイパス通風路19の一方若しくは双方
に選択的に対向させることにより、それら通風路18及
び19の開度を変化させるようになっており、斯様な開
度変化に応じてエアミックス通風路18を介した送風量
とバイパス通風路19を介した送風量との比を任意に調
節できるようになっている。また、ダクトケース12内
における巻取軸21の上方部位には冷風バイパス用の板
状ドア24が設けられており、この板状ドア24は、最
大冷房時に図中の二点鎖線で示す位置まで回動されてエ
バポレータ16による冷却空気をデフロスタ吹出口13
及びフェース吹出口14側へ案内する構成となってい
る。
【0020】一方、ダクトケース12内におけるフェー
ス吹出口14のブロワ11側端部と対向した位置、並び
にフット吹出口15のヒータコア17側端部と対向した
位置の各々には、巻取軸25、26が回転可能に支持さ
れている。また、ダクトケース12内におけるデフロス
タ吹出口13とフェース吹出口14との中間位置、並び
にデフロスタ吹出口13とフット吹出口15との中間位
置の各々には、後述するフィルムドア29を各吹出口1
3〜15に沿わせるための手段、具体的には断面円形の
シャフト状に構成されたガイド部材27、28がダクト
ケース12との間に所定の空隙を存した状態で回転可能
に支持されている。尚、この実施例では、上記ガイド部
材27、28を回転可能な構成としたが、固定状態で設
けても良いものであり、このように固定状態で設ける場
合には、少なくともフィルムドア29と接する面の断面
形状が当該フィルムドア29の移動を阻害しない形状、
例えば曲面形状を呈していれば良いものである。
【0021】巻取軸25、26には、本発明でいう膜状
部材に相当した送風モード切替用のフィルムドア29の
両端が連結されており、それら巻取軸25、26の正逆
回転に応じて当該フィルムドア29を正逆方向へ選択的
に移動させ得るようになっている。
【0022】上記フィルムドア29も、前記フィルムド
ア22と同じ材質のもので、上記巻取軸25、26間に
ガイド部材27、28とダクトケース12間の空隙を通
った状態で掛け渡されることにより、デフロスタ吹出口
13、フェース吹出口14及びフット吹出口15と対向
した状態で移動可能に設けられている。
【0023】フィルムドア29には、図5に示すよう
に、フェース吹出口14と選択的に対向される複数個の
第1開口部29aと、デフロスタ吹出口13及びフット
吹出口15と選択的に対向される複数個の第2開口部2
9bとが、このフィルムドア29の移動方向に所定寸法
を存して離間した状態で形成されている。これにより、
フィルムドア29の移動に応じて、第1開口部29aを
フェース吹出口14と選択的に対向させると共に、第2
開口部29bをデフロスタ吹出口13及びフット吹出口
15の一方或は双方と選択的に対向させることにより、
それら吹出口13〜15の開度を変化させ得るようにな
っており、斯様な開度変化に応じて複数種類の送風モー
ドを得るようになっている。
【0024】尚、上記図5は、本発明の要旨に関係した
部分の理解を容易にするために、図6中の要部を一部省
略した状態で摸式的に示した分解斜視図であり、以下に
おいては、この図5も参照しながら説明する。
【0025】即ち、巻取軸25には、その一端部に電気
的な駆動手段、具体的には減速機構を内蔵したモータ3
0(本発明でいう駆動手段に相当)が連結され(ステッ
プモータ、超音波モータなどでも可)、他端部にプーリ
31がこれと一体の軸部31aを介して連結されてい
る。また、他方の巻取軸26には、プーリ32がこれと
一体の連結軸32aを介して連結されており、これらプ
ーリ31及び32間には糸状部材であるワイヤ33が掛
け渡されている。この場合、プーリ31及び32に対す
るワイヤ33の巻き取り方向は、各プーリ31及び32
に対応した巻取軸25及び26でのフィルムドア29の
巻き取り方向と逆になるように設定されている。
【0026】従って、モータ30によって巻取軸25及
びプーリ31が図5中の矢印A方向へ回転された場合に
は、巻取軸25にフィルムドア29が巻き取られるのに
伴い巻取軸26及びプーリ32も矢印A方向へ回転され
るようになり、これに応じてプーリ32がプーリ31か
ら送り出されるワイヤ33を巻き取るようになる。この
逆に、モータ30によって巻取軸25及びプーリ31が
矢印Aと反対方向へ回転された場合には、プーリ31に
ワイヤ33が巻き取られるの応じて、プーリ32及び巻
取軸26が矢印Aと反対方向へ回転されるようになり、
当該巻取軸26にフィルムドア29が巻き取られるよう
になる。この結果、モータ30を正逆回転させることに
よって、フィルムドア29を正逆方向へ往復移動させる
ことができるものである。
【0027】さて、以下においてはプーリ31、32及
びこれに関連した部分の構成について、図1〜図4を参
照しながら説明する。尚、各プーリ31、32は同一形
状のものであるから、以下の説明は一方のプーリ31を
中心に行う。
【0028】図4に示すように、ワイヤ33は、両端に
球状の金属製ターミナル部33a、33aを例えばかし
めにより結合して成る。この場合、ワイヤ33は、例え
ばステンレス製の撚り線から成るもので、表面にはポリ
アミド樹脂などによる樹脂コーティングが施されてい
る。
【0029】図2にはプーリ31(プーリ32でもあ
る)の斜視図が示され、図3(a)、(b)及び(c)
には、同プーリ31を上面、正面及び下面から見た各状
態が示されている。これらの図2、図3において、プー
リ31は、例えばアセタール樹脂、ポリプロピレン樹脂
などのようなプラスチックより成るもので、前記軸部3
1aと、ワイヤ33を巻き取るために前記巻取軸25と
同心状に設けられた巻胴部34と、この巻胴部34の両
側に一体的に設けられたワイヤ33の外れ防止用の一対
のフランジ部35、36とを一体に備えた構成となって
いる。この場合、巻胴部34の軸方向寸法は、ワイヤ3
3を整列状態で複数回以上巻き取り可能な寸法に設定さ
れている。
【0030】プーリ31の巻胴部34には、ワイヤ33
のターミナル部33aを任意の方向から嵌め込んで当該
ワイヤ33の巻取始端を保持するために、その周面寄り
部位を軸方向へ貫通する円形状の係合凹部37が形成さ
れており、この係合凹部37は巻胴部34の周面で軸方
向へ延びるスリット状に開口されている。また、上記巻
胴部34の周面には、一方のフランジ部35に沿った状
態の溝部34aと他方のフランジ部36に沿った状態の
溝部34bとが、係合凹部37と連続した位置からそれ
ぞれ異なる方向へ延びるように形成されている(図3
(a)参照)。さらに、フランジ部35、36には上記
係合凹部37と連通するスリット35a、36aが形成
されている。
【0031】この場合、プーリ31の係合凹部37に対
して、ワイヤ33のターミナル部33aをスリット35
aを介して嵌込むことによって、そのターミナル部33
aを係止するものであり、その係止状態でワイヤ33が
溝部34a内に嵌まり込むように位置させる。尚、他方
のプーリ32においては、ワイヤ33のターミナル部3
3aが係合凹部37に嵌込まれて係止された状態で、ワ
イヤ33が他方の溝部34b内に嵌まり込むように位置
されるものである。
【0032】また、一方のフランジ部35は、スリット
35a部分から溝部34aと反対側の方向に向かった約
半周分が他方のフランジ部36側へ膨出した厚肉部35
bとして形成されており、この厚肉部35bは、ワイヤ
33が巻胴部34に巻回される際に重ね合わせ状態にな
ることを防止する機能を果たすようになっている。尚、
他方のフランジ部36にも同様の厚肉部36bが形成さ
れており、これはプーリ32として使用される場合にお
いて上記と同様の機能を果たす。
【0033】しかして、前記ワイヤ33は、図1に示す
ように、プーリ31及び32の一方側に最大量巻き取ら
れた状態、例えばプーリ31側に最大量巻き取られた状
態において、プーリ32側における巻胴部34上への引
き出し部分(溝部34bに対応した部分)が、当該巻胴
部34と、両プーリ31、32の巻胴部34間を結ぶ共
通接線S(二点鎖線参照)とが接する部位より上記プー
リ32の巻き取り動作方向に存した位置(巻胴部34と
共通接線Sとが接する位置も含む)となるような長さ寸
法に設定される。
【0034】このような構成とされた結果、ワイヤ33
がターミナル部33aとの結合部分で従来構成のように
大きく屈曲することがなくなって、その屈曲部分に大き
な曲げ応力が作用する虞がなくなるから、ワイヤ33の
長寿命化を実現できるようになる。また、一方のプーリ
側にワイヤが最大量巻き取られた状態で、他方のプーリ
側の巻胴部34上に余分なワイヤ33が残らなくなっ
て、当該ワイヤ33の長さ寸法を極力短くできるように
なるから、コストの低減も実現できる。さらに、ワイヤ
33のターミナル部33aをプーリ31、32に係止す
る際には、係合凹部37に対してワイヤ33のターミナ
ル部33aを嵌め込むだけで良いから、その係止のため
の工程が簡単になる。
【0035】尚、エアミックス用のフィルムドア22に
対応した巻取軸20、21に連結される図示しないプー
リ及びこれらプーリ間に掛け渡される図示しないワイヤ
に対しても、上記実施例と同等の構成が採用されるもの
である。尚、上記実施例では、巻胴部34に溝部34
a、34bを設けることによりプーリ31、32として
同一形状のものを利用できる構成としたが、各プーリ3
1、32に対し一つの溝部のみを設ける構成としても良
いものである。
【0036】さらに、本発明の第2実施例を示す図7の
ように、プーリ38の巻胴部39に対して、ワイヤ33
のターミナル部33a及びその近傍部分をインサート成
形することによって、当該ターミナル部33aをプーリ
38に係止する構成としても良いものであり、このよう
な実施例によれば、プーリ38の形状を単純化できると
共に、ターミナル部33aの係止を確実に行い得るよう
になる。
【0037】さらに上記した各実施例では、対をなす巻
取軸20、21及び25、26の各一方をモータ23或
いは30により直接的に回転駆動させる構成としたが、
例えば巻取軸20、21間に掛け渡された図示しないワ
イヤ及び巻取軸25、26間に掛け渡されたワイヤ33
をモータを利用した送り装置により直接的に送り駆動す
ることによって、巻取軸20、21及び25、26の双
方を間接的に回転駆動させる構成としても良いものであ
る。
【0038】その他、本発明は上記した各実施例に限定
されるものではなく、例えば自動車用空調装置に限ら
ず、空気通路部の開度の調節を行う機能を有した機器一
般に広く適用できるなど、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施できるものである。
【0039】
【発明の効果】以上の説明によって明らかなように、請
求項1記載の発明によれば、両端にターミナル部が結合
された糸状部材を一対のプーリ間に上記ターミナル部を
利用して掛け渡す場合に、その糸状部材の長さ寸法を、
一方のプーリ側に最大量巻き取られた状態において、他
方のプーリ側におけるターミナル部との結合部分が両プ
ーリの巻胴部間を結ぶ共通接線上若しくはその近傍に位
置するような寸法に設定したから、糸状部材の長さ寸法
を、その糸状部材とターミナル部との間の結合部分に対
して局部的に大きな曲げ応力が加わる事態を防止しなが
ら極力短くできて、糸状部材の長寿命化などを図り得る
という有益な効果を奏するものである。
【0040】請求項2記載の発明では、プーリに形成さ
れた係合凹部に対して糸状部材のターミナル部を嵌め込
むことによって、そのターミナル部をプーリに係止する
構成としたから、その係止のための工程を簡単化できる
ようになる。
【0041】請求項3記載の発明では、プーリに対して
糸状部材のターミナル部をインサート成形することによ
って、そのターミナル部をプーリに係止する構成とした
から、プーリの形状を単純化できると共に、その係止状
態を確実化できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部の縦断面図
【図2】プーリの斜視図
【図3】プーリの上面図、正面図、下面図
【図4】ワイヤの正面図
【図5】自動車用空調装置の要部を一部省略した状態で
摸式的に示す分解斜視図
【図6】自動車用空調装置の概略構造を示す断面図
【図7】本発明の第2実施例を示す要部の縦断面図
【図8】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
図面中、12はダクトケース、18はエアミックス通風
路(空気通路部)、19はバイパス通風路(空気通路
部)、20、21は巻取軸、22はフィルムドア(膜状
部材)、23はモータ(駆動手段)、25、26は巻取
軸、29はフィルムドア(膜状部材)、30はモータ
(駆動手段)、31、32、38はプーリ、33はワイ
ヤ(糸状部材)、34、39は巻胴部、37は係合凹部
を示す。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気通路部と対向した状態で移動するの
    に応じて当該空気通路部の開度を変化させる可撓性の膜
    状部材と、 この膜状部材の両端に連結され自身の回転に応じて上記
    膜状部材を巻き取る一対の巻取軸と、 前記各巻取軸にそれぞれ連結され当該巻取軸と同心状の
    巻胴部を有する一対のプーリと、 前記各巻取軸を連動した状態で回転させるために、両端
    に結合されたターミナル部をそれぞれ前記各プーリに係
    止した状態にてそれらプーリの巻胴部間に掛け渡される
    糸状部材と、 前記巻取軸の少なくとも一方を回転駆動して前記膜状部
    材を移動させる駆動手段とを備え、 前記糸状部材は、一方のプーリ側に最大量巻き取られた
    状態において、他方のプーリ側における前記巻胴部上へ
    の引き出し部分が、当該他方のプーリの巻胴部と両プー
    リの巻胴部間を結ぶ共通接線とが接する部位より上記他
    方のプーリの巻取動作方向に存するような長さ寸法に設
    定されていることを特徴とする空気通路切替装置。
  2. 【請求項2】 前記プーリに形成された係合凹部に対し
    て前記糸状部材のターミナル部を嵌め込むことによっ
    て、そのターミナル部をプーリに係止したことを特徴と
    する請求項1記載の空気通路切替装置。
  3. 【請求項3】 前記プーリに対して前記糸状部材のター
    ミナル部をインサート成形することによって、そのター
    ミナル部をプーリに係止したこと特徴とする請求項1記
    載の空気通路切替装置。
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