JP3298775B2 - 凝集分離装置及び凝集分離方法 - Google Patents
凝集分離装置及び凝集分離方法Info
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Description
中油滴型エマルジョン粒子となって水の中に分散してい
るアルカリ洗浄液等、水を主体とする液にコロイド粒子
が分散している水系コロイド溶液を、水とコロイド粒子
の凝集体に分離する装置及び方法に関する。なお、ここ
でいう「コロイド粒子」は、液体粒子(エマルジョン粒
子)と固体粒子(疎水性コロイド粒子)の一方または双
方をいう。また、「凝集」とは、粒子が集まってより大
きな粒子になることをいう。そして、「水とコロイド粒
子の凝集体に分離する」とは、水溶液にコロイド粒子が
分散している場合には、水溶液とコロイド粒子の凝集体
に分離することをいう。
を印加してコロイド粒子の凝集・分離を促進する技術と
して、本発明者等は特開平7−68102号公報に開示
された技術を開発した。この公報に記載された技術にお
いては、水系コロイド溶液に高周波電圧を印加すること
によって、水の電気分解を実質的に抑制して、良好な状
態でコロイド粒子を分離回収することを可能にしてい
る。
術においては、高周波電圧を印加するための電極として
対向した平板形状の電極を用いている。図6に示される
ように、電圧印加時に一対の平板形状の電極50,52
間に生ずる電気力線54〜54の分布は、電極50,5
2間のいずれの箇所においても一様となる。コロイド粒
子の凝集の効率は電気力線の密度が高いほど高くなるた
め、効率的に凝集を行わせるためには、電気力線を高密
度にする必要がある。しかしながら、かかる一様な分布
を有する電気力線54〜54を高密度にするためには高
電圧を印加する必要があり、高電圧を印加すると電流値
も上昇するため、電源容量が不足したり、水系コロイド
溶液が加熱されてしまうといった問題点があった。
係る発明においては、電力量を抑えながら電気力線を高
密度にすることによって効率的に凝集を行わせることが
できる凝集分離装置及び凝集分離方法を提供することを
目的とする。
するために、請求項1に係る発明においては、水系コロ
イド溶液に電圧を印加して水とコロイド粒子の凝集体に
分離する装置であり、前記水系コロイド溶液を収容する
槽と、その槽内に配置された少なくとも一対の電極とを
備えた装置において、前記電極は電圧印加時に電気力線
が局部的に集中する形状となっていることを特徴とする
凝集分離装置を創出した。この凝集分離装置において
は、槽内に収容された水系コロイド溶液に電圧が印加さ
れる際に電気力線が局部的に集中するように電極の形状
が設定されている。本発明者等は、このように電気力線
が局部的に集中する分布となるように電圧を印加するこ
とによって、凝集の効率が著しく向上することを新規に
知見した。これによって、高電圧を印加しなくても効率
的に凝集が行えるため、高電流が流れることもなく、従
って電源の電力量が増加することもない。このようにし
て、電力量を抑えながら効率的に凝集を行わせることが
できる凝集分離装置となる。
求項1に記載の凝集分離装置において、前記一対の電極
の少なくとも一方は棒状となっている凝集分離装置を創
出した。これによって、この棒状の電極の先端部に電気
力線が集中するため、電気力線が局部的に集中する分布
が形成される。従って、凝集の効率が著しく向上して、
高電圧を印加しなくても効率的に凝集を行うことができ
る。この結果、電力量を抑えながら効率的に凝集を行わ
せることができる凝集分離装置となる。
求項2に記載の凝集分離装置において、前記棒状電極の
一部が絶縁物で覆われることによって前記棒状電極の導
電部の長さが前記水系コロイド溶液の特性に応じて設定
されている凝集分離装置を創出した。このように棒状電
極の導電部の長さがある長さ以下に抑えられることによ
って、電圧印加時に流れる電流が一対の平行平板電極に
同じ電圧を印加した場合に比べて低減される。従って、
電源容量を小さくすることができ、装置コスト,ランニ
ングコストを低減することができる凝集分離装置とな
る。
系コロイド溶液に電圧を印加して水とコロイド粒子の凝
集体に分離する方法において、電圧印加時に電気力線を
局部的に集中させるようにしたことを特徴とする凝集分
離方法を創出した。このように電気力線が局部的に集中
する分布を生ぜしめることによって、凝集の効率が著し
く向上する。これによって、高電圧を印加しなくても効
率的に凝集が行えるため、高電流が流れることもなく、
従って電源の電力量が増加することもない。このように
して、電力量を抑えながら効率的に凝集を行わせること
ができる凝集分離方法となる。
係る発明の実施の形態としては、水系コロイド溶液に電
圧を印加して水とコロイド粒子の凝集体に分離する装置
であり、前記水系コロイド溶液を収容する槽と、その槽
内に配置された少なくとも一対の電極とを備えた装置に
おいて、前記一対の電極の少なくとも一方は棒状であ
り、前記棒状電極の一部が絶縁物で覆われることによっ
て前記棒状電極の導電部の長さが前記水系コロイド溶液
の特性に応じて設定されているとともに、前記棒状電極
の導電部が前記水系コロイド溶液の液面近傍に位置して
いる凝集分離装置とすることが好ましい。水系コロイド
溶液においては油分等のコロイド粒子の密度は液面に近
い上層ほど高いため、棒状電極の導電部を水系コロイド
溶液の液面近傍に位置させることによって、コロイド粒
子の密度が高い部分において電気力線を局部的に集中さ
せることができる。これによって、コロイド粒子の凝集
分離をより効率的に行うことができるという利点が得ら
れる。
しては、水系コロイド溶液に電圧を印加して水とコロイ
ド粒子の凝集体に分離する方法において、電圧印加時に
電気力線を水系コロイド溶液の液面近傍に局部的に集中
させる凝集分離方法とすることが好ましい。このように
して、油分等のコロイド粒子の密度が高い液面近傍に電
気力線を集中させることによって、コロイド粒子の凝集
分離をより効率的に行うことができるという利点が得ら
れる。
て、図1乃至図5を参照して説明する。まず、本実施例
において用いられる凝集分離装置の全体構成について、
図1を参照して説明する。図1(A)は本実施例の凝集
分離装置を示す平面図であり、図1(B)は凝集分離装
置の縦断面を示す図である。また、図1(C)は本実施
例の凝集分離装置において用いられるピン電極を示す拡
大図である。図1(A)に示されるように、本実施例の
凝集分離装置2は、凝集分離処理を行う水系コロイド溶
液(以下、「被処理液」という。)Wを収容する槽4を
有しており、この槽4内には上方から見て略「コ」の字
形状の箱型電極6が設けられている。この箱型電極6の
内側には、ピン電極10が、図1(B),(C)に示さ
れるように被処理液Wの液面の上方から浸漬するように
設置されている。このピン電極10の外周面は、その一
部が絶縁物(本実施例においてはポリプロピレン)12
で覆われており、被処理液Wと接しているピン電極10
の長さはLとなっている。本実施例においては、L=5
mmとしている。また、ピン電極10の直径φは8mm
である。これら箱型電極6とピン電極10には、高周波
電圧を供給するための高周波電源ユニット8が接続され
ている。
さの低い仕切り板14が設けられており、仕切り板14
の左側にはオーバーフロータンク16が形成されてい
る。箱型電極6とピン電極10のある側から、仕切り板
14を越えた分離後の被処理液Wがオーバーフロータン
ク16内に流入する。図1(B)に示されるように、こ
のオーバーフロータンク16の側面下部には排出管18
が接続されている。排出管18はオーバーフロータンク
16の側面下部から液面レベルまで立ち上がっており、
液面レベルからオーバーフローした被処理液Wを流出さ
せる。一方、槽4の反対側の側面下部には流入管20が
接続されており、この流入管20の先端は箱型電極6を
貫通している。この流入管20から被処理液Wが槽4内
に流入するが、排出管18と流入管20とは図示しない
循環ポンプを介して接続可能となっている。凝集分離処
理中は、排出管18と流入管20とがこの循環ポンプを
介して接続されており、被処理液Wは流入管20→槽4
→排出管18→循環ポンプ→流入管20→…という経路
を循環しつつ凝集分離処理される。
を印加した場合の電気力線の分布について、図2を参照
して説明する。図2は、平板電極40とこれに対向して
配置された棒状電極42の間に発生する電気力線44の
分布を、理想的な場合について示したものである。この
ように平板電極40と棒状電極42とを対向させて電圧
を印加することによって、棒状電極42の先端近傍に電
気力線44が局部的に集中する。従って、図1に示され
る凝集分離装置2の場合にも、高周波電源ユニット8で
高周波電圧を印加することによって、ピン電極10の近
傍に電気力線が集中的に分布することになる。このよう
に電気力線が局部的に集中する分布を生ぜしめることに
よって、後で図4について説明するように、凝集の効率
が著しく向上する。この結果、高電圧を印加しなくて
も、被処理液Wからのコロイド粒子の凝集が効率的に行
われる。従って、ピン電極10は、本発明における棒状
電極としての役割を果たす。このようにして、電力量を
抑えながら効率的に凝集を行わせることができる凝集分
離装置となる。
て、図3を参照して説明する。図3(A)は凝集分離装
置の他の具体例を示す平面図であり、図3(B)はその
縦断面図である。図3に示されるように、この凝集分離
装置22は、凝集分離装置2と同様に被処理液Wを収容
する槽24と、この槽24内に設けられた上方から見て
略「コ」の字形状の箱型電極26とを有している。この
箱型電極26の内側には、二つのピン電極30A,30
Bが、図1(C)に示されるのと同様に被処理液Wの液
面の上方から浸漬するように設置されている。これらの
ピン電極30A,30Bの外周面も、その一部が絶縁物
としてのポリプロピレン32A,32Bで覆われてお
り、被処理液Wと接しているピン電極30A,30Bの
長さは凝集分離装置2と同様に5mmである。また、ピ
ン電極30A,30Bの直径も、凝集分離装置2と同様
に8mmである。これら箱型電極26と二つのピン電極
30A,30Bには、高周波電圧を供給するための高周
波電源ユニット28が接続されている。
高さの低い仕切り板34が設けられており、仕切り板3
4の左側にはオーバーフロータンク36が形成されてい
る。箱型電極26とピン電極30A,30Bのある側か
ら、仕切り板34を越えた分離後の被処理液Wがオーバ
ーフロータンク36内に流入する。図3(B)に示され
るように、このオーバーフロータンク36の側面下部に
は排出管38が接続されている。排出管38はオーバー
フロータンク36の側面下部から液面レベルまで立ち上
がっており、液面レベルからオーバーフローした被処理
液Wを流出させる。一方、槽24の反対側の側面下部に
は流入管40が接続されており、この流入管40の先端
は箱型電極26を貫通している。この流入管40から被
処理液Wが槽24内に流入するが、排出管38と流入管
40とは図示しない循環ポンプを介して接続可能となっ
ている。凝集分離処理中は、排出管38と流入管40と
がこの循環ポンプを介して接続されており、被処理液W
は流入管40→槽24→排出管38→循環ポンプ→流入
管40→…という経路を循環しつつ凝集分離処理され
る。
装置2及び凝集分離装置22を用いて実際に凝集分離実
験を行った結果について、図4を参照しつつ説明する。
本実施例の高周波電源ユニット8及び28においては、
正弦波の高周波電圧を波形整形器によって矩形波の高周
波電圧に整形して、各電極に印加している。実験条件と
しては、凝集分離装置2,凝集分離装置22,従来の平
行平板電極型の凝集分離装置のいずれの場合において
も、元の正弦波高周波電圧の実効電圧値(Vrms )は約
70Vであり、実際に電極に印加される矩形波高周波電
圧の電圧値は約90Vであった。また、液温は、実験の
開始時においても終了時においても53℃であった。
果を示したのが、図4(A)の表である。表中に示され
る数値は、各時刻における被処理液からのN−ヘキサン
による抽出物の濃度をppmで表したものである。被処
理液としては、水に3%の洗浄剤と1%の混入油を混合
したものを使用している。被処理液のサンプリングは、
循環している被処理液Wのうち排出管18,38から流
出したものの一部を取り出すことによって行っている。
そして、横軸に実験時間を、縦軸に抽出物濃度をとっ
て、被処理液からのN−ヘキサンによる抽出物の濃度の
経時変化をグラフに表したのが図4(B)である。実線
で示されるのが凝集分離装置2による実験結果であり、
破線が凝集分離装置22によるもの、一点鎖線が従来の
凝集分離装置によるものである。図4(A),(B)に
示されるように、従来の平行平板電極型の凝集分離装置
に比較して、凝集分離装置2,22においては、極めて
効率良く油分の凝集除去が行われていることが分かる。
特に、従来の凝集分離装置によるものと、これと槽の容
積が同じである凝集分離装置22によるものとを比較す
ると、ピン電極による凝集効率向上の効果が良く分か
る。
の関係について、図1及び図5を参照して説明する。図
1(C)に示されるように、被処理液と接触するピン電
極の導電部の長さをLとしている。凝集分離装置2にお
いてこの長さLを変化させて、電圧(90Vの矩形波の
高周波電圧)印加時における電流値を測定した結果を示
したのが図5(A)の表であり、これをグラフに表した
のが図5(B)である。なお、この場合の被処理液とし
ては、図4の実験とは異なるものを用いている。図5
(A),(B)に示されるように、ピン電極の導電部の
長さLが長くなるほど、高周波電圧印加時に流れる電流
値は大きくなる。逆に言えば、長さLを短くすることに
よって、高周波電圧印加時に流れる電流を抑制すること
ができることがわかる。このように電流値を抑制するこ
とによって、同じ印加電圧でも電源容量を小さくするこ
とができ、装置コスト,ランニングコストを低減するこ
とができる。また、同じ容量の電源を用いた場合には、
より高い電圧を印加できることとなるので、凝集分離の
効率をより一層向上させることができる。
し過ぎると、電気力線の集中が過度となって電極自体が
溶解してしまうという現象が生ずる。従って、被処理液
の性質及び電極材質に応じて、電極自体が溶解や腐食等
をもたらさない範囲内で、ピン電極の導電部の長さL及
び径φを設定することが好ましい。本実施例において
は、上述したように、L=5mm,φ=8mmとしてい
る。
箱型電極6,26の内側にピン電極10,30A,30
Bを配置した構成を採っているが、平板電極等の他の形
状の電極とピン電極を対向させた構成としても良く、ま
た両電極ともピン電極としても良い。また、本実施例で
は、ピン電極10,30A,30Bを被処理液Wの液面
から下方に向けて浸漬させているが、ピン電極は槽の側
壁を貫通させて被処理液W内に側方から浸漬する構造と
しても良く、また槽の底面から上方に向けて浸漬させて
も良い。さらに本実施例においては、電気力線を集中さ
せるために棒状のピン電極を使用しているが、電気力線
を集中させることができる形状であれば棒状以外の形状
であっても構わない。また、本実施例では、電極に印加
する電圧として矩形波の高周波電圧を用いているが、印
加する電圧は矩形波でなく正弦波等でも良く、また高周
波電圧である必要はない。凝集分離装置のその他の部分
の構成,形状,大きさ,材料,数,接続関係等や、凝集
分離方法のその他の工程の内容についても、本実施例に
限定されるものではない。
電極10,30A,30Bの導電部を被処理液Wの液面
近傍に位置させているために、油分等のコロイド粒子の
密度が高い液面近傍に電気力線が集中し、コロイド粒子
の凝集分離がより効率的に行われるという利点が得られ
る。
ては、電力量を抑えながら効率的に凝集を行わせること
ができる。さらに請求項3に係る発明の効果として、同
じ印加電圧でも電流値が抑制されるため電源容量を小さ
くすることができ、装置コスト,ランニングコストを低
減することができる。
一実施例に用いられる凝集分離装置の全体構成等を示す
平面図及び縦断面図等である。
ける電気力線の分布を示す図である。
いられる凝集分離装置の他の具体例の全体構成を示す平
面図及び縦断面図である。
ける凝集分離の実験結果を示す図である。
けるピン電極の長さと電流値の関係を示す図である。
ける電気力線の分布を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 水系コロイド溶液に電圧を印加して水と
コロイド粒子の凝集体に分離する装置であり、前記水系
コロイド溶液を収容する槽と、その槽内に配置された少
なくとも一対の電極とを備えた装置において、 前記電極は電圧印加時に電気力線が局部的に集中する形
状となっていることを特徴とする凝集分離装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の凝集分離装置におい
て、 前記一対の電極の少なくとも一方は棒状となっている凝
集分離装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の凝集分離装置におい
て、 前記棒状電極の一部が絶縁物で覆われることによって前
記棒状電極の導電部の長さが前記水系コロイド溶液の特
性に応じて設定されている凝集分離装置。 - 【請求項4】 水系コロイド溶液に電圧を印加して水と
コロイド粒子の凝集体に分離する方法において、 電圧印加時に電気力線を局部的に集中させるようにした
ことを特徴とする凝集分離方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33344095A JP3298775B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | 凝集分離装置及び凝集分離方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
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| JPH09173706A JPH09173706A (ja) | 1997-07-08 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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Legal Events
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