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JP3299129B2 - コークス炉における炭化室のガス漏れ防止方法 - Google Patents
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JP3299129B2 - コークス炉における炭化室のガス漏れ防止方法 - Google Patents

コークス炉における炭化室のガス漏れ防止方法

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JP3299129B2 JP29600696A JP29600696A JP3299129B2 JP 3299129 B2 JP3299129 B2 JP 3299129B2 JP 29600696 A JP29600696 A JP 29600696A JP 29600696 A JP29600696 A JP 29600696A JP 3299129 B2 JP3299129 B2 JP 3299129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉に配列
した多数の炭化室と集合本管とを連結する各上昇管のベ
ンド部に設けたスプレーノズルに、各炭化室内への石炭
装入期に高圧安水を供給し、石炭装入を完了後の乾留初
期に中圧安水を供給して炭化室のガス漏れを防止し、乾
留初期の経過後から乾留完了によるコークス押し出しま
での期間に低圧安水を供給して発生ガスを冷却するコー
クス炉における炭化室のガス漏れ防止方法の改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉には、炭化室と燃焼室とが交
互に多数配置されており、各炭化室に順次その長手方向
天井部に配設した複数の装入口から石炭が装入される。
各炭化室内に装入された石炭充填層は、隣接する燃焼室
より炉壁煉瓦を介して両側から間接加熱により乾留され
る。乾留時間中に炭化室内に発生する乾留ガスは、石炭
充填層の上部空間を通過し、コークス押し出し側の炉頂
部に設けた上昇管のベンド部を経て集合本管に排出され
る。
【0003】通常、石炭乾留中に炭化室内で発生した80
0 ℃程度の乾留ガスを上昇管のベンド部に設けたスプレ
ーノズルから低圧安水(アンモニア水)を噴出して100
℃程度に冷却している。炭化室に配列した装入口を開放
する石炭装入時に、装入口の近傍をカバーするフード等
からガスおよび粉塵が漏洩するのを低減する対策とし
て、上昇管のベンド部に設けたスプレーノズルから噴出
する低圧安水を、高圧安水に切替え、そのエジェクタ効
果により乾留ガスや粉塵を上昇管に吸引することによっ
てその漏洩を防止している。
【0004】一方、炭化室内での石炭乾留中に発生する
ガス量は、乾留初期に多く、乾留時間の経過に伴ってし
だいに減少し、乾留末期には極めて少なくなる。したが
ってガスの発生量が多い乾留初期には、炉蓋周囲からガ
スが漏洩し、炉蓋と炉枠間のシールだけではガス漏洩を
十分に防ぐことができないため公害上の問題点となって
いた。この問題点を解決するため炭化室内に装入された
石炭からのガス発生量が多い乾留初期に、上昇管のベン
ド部に設けたスプレーノズルから中圧安水を噴出し、そ
のエジェクタ効果によりガスの吸引を強化してガス漏れ
を防止する技術が知られている(特公昭51-28281号公
報、特開昭55-106286 号公報参照)。
【0005】ところで、コークス炉は、建設されてから
長年月を経過したものが多く、炉体の老朽化が進んでい
る。特に、炭化室と燃焼室とを仕切っている炉壁煉瓦
は、反復して1000℃以上の高温に晒されるため、高温物
質により溶損されるのみならず、膨張収縮の反復により
亀裂、浸食等の損傷を生じる。炭化室の炉壁煉瓦の損傷
が進行すると隣の燃焼室と連通し、炭化室内で発生した
乾留ガスの一部が燃焼室にリークする。炭化室から燃焼
室にリークする乾留ガス量は、炭化室内のガス発生量の
多い乾留初期に集中する。
【0006】燃焼室には、その長手方向に複数のバーナ
が配列してあり、これらバーナに畜熱室で予熱した燃料
ガスと空気とが供給され、一定の過剰空気率により燃焼
される。乾留初期には、炭化室から燃焼室にリークする
乾留ガスが多くなるので燃焼室内の燃料ガスが増加し、
空気率が低下して不完全燃焼を起こす。燃焼室内での不
完全燃焼が著しくなると、燃焼室の排ガスを導くコーク
ス炉の煙突から黒煙が発生し、公害の原因となる。
【0007】なお、乾留初期に上昇管のベンド部に設け
たスプレーノズルから中圧安水を噴出し、そのエジェク
タ効果により炭化室内で発生した多量の乾留ガスを強制
的に上昇管に吸引する技術は、炭化室から炉壁煉瓦に生
じた損傷部を介して燃焼室にリークする乾留ガス量を低
減するのにも有効である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、図
6に示すようにコークス炉に配列された多数の炭化室1
内に装入された石炭充填層2の乾留により発生した乾留
ガスは、炭化室1の頂部に設けた上昇管3のベンド部4
を経由し、開度を調整したダンパ5を介して集合本管6
に排出される。ベンド部4には、下方に向けスプレーノ
ズル7が設けられ、スプレーノズル7には三方切り換え
コック8、9を介して高圧安水用配管10、中圧安水用配
管11および低圧安水用配管12がそれぞれ接続されてい
る。炭化室1に石炭を装入する際には、三方切り換えコ
ック8が高圧安水用配管10に連通され、スプレーノズル
7から高圧安水が噴射され、そのエジェクタ効果により
上昇管3を上昇するガスは、集合本管6に強制的に吸引
される。
【0009】石炭の装入が終了した後、三方切り換えコ
ック8、9を切り換え、中圧安水用配管11をスプレーノ
ズル7に連通して中圧安水を噴出し、そのエジェクタ効
果により、乾留初期に炭化室1内の石炭充填層2から多
量に発生する乾留ガスを強制的に集合本管6に吸引し、
炭化室1からガスが漏洩するのを防止する。乾留初期が
経過し、乾留ガスの発生が少なくなると、炭化室1内の
圧力が下がるため、逆に炭化室1内への空気の侵入が起
こる危険性がある。そこで、適当なタイミングで三方切
り換えコック9を切り換え、低圧安水用配管12をスプレ
ーノズル7に連通させ、スプレーノズル7から噴出され
る低圧安水により、上昇管3のベンド部4を通過する乾
留ガスを冷却する。
【0010】この場合、高圧安水用配管10、中圧安水用
配管11および低圧安水用配管12にそれぞれ高圧安水、中
圧安水および低圧安水を供給するため、それぞれ専用の
高圧安水用ポンプ、中圧安水用ポンプおよび低圧安水用
ポンプを設置する必要がある。このため、安水用ポンプ
が3台必要となり、ポンプ本体並びにその附帯設備を要
するので設備費が嵩みコスト高になるという問題点があ
った。本発明は、安水用ポンプの設置台数を減らすこと
により設備費を低減すること、さらに既設の高圧安水用
ポンプおよび低圧安水用ポンプを有する場合に、その簡
単な改造により安価にかつ容易に適用することができる
コークス炉における炭化室のガス漏れ防止方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、コークス炉に配列した多数
の炭化室と集合本管とを連結する各上昇管のベンド部に
設けたスプレーノズルに、各炭化室内への石炭装入期に
高圧安水を供給し、石炭装入を完了後の乾留初期に中圧
安水を供給して炭化室のガス漏れを防止し、乾留初期の
経過後から乾留完了に伴うコークス押し出しまでの期間
に低圧安水を供給して発生ガスを冷却するコークス炉に
おける炭化室のガス漏れ防止方法において、VVVFモ
ータを用いて駆動する高中圧共用安水ポンプを設置する
と共に、汎用モータを用いて駆動する低圧安水専用ポン
プを設置し、多数の炭化室に対し順次に石炭を装入する
装入期にVVVFモータによる高中圧安水共用ポンプの
回転数制御によって、スプレーノズルに供給する安水の
圧力を高圧に調整し、各炭化室への石炭装入を完了後の
乾留初期にVVVFモータによる高中圧安水共用ポンプ
の回転数制御によって、スプレーノズルに供給する安水
の圧力を中圧に調整する一方、乾留初期の経過後から乾
留完了に伴うコークス押し出しまでの期間に汎用モータ
による低圧安水専用ポンプの駆動によって、スプレーノ
ズルに低圧安水を供給することを特徴とするコークス炉
における炭化室のガス漏れ防止方法である。
【0012】請求項2記載の本発明は、前記多数の炭化
室に対し順次に石炭を装入する石炭装入期にVVVFモ
ータによる高中圧安水共用ポンプの回転数制御を行うに
際し、実際に石炭装入中の炭化室に対応するスプレーノ
ズルに供給する安水の圧力を高圧に調整すると共に、当
該装入期に石炭装入を完了後の乾留初期にある他の炭化
室に対応するスプレーノズルにその石炭装入期に対応し
て一時的に高圧安水専用ポンプから高圧安水を供給する
ことを特徴とする請求項1記載のコークス炉における炭
化室のガス漏れ防止方法である。
【0013】請求項3記載の本発明は、前記多数の炭化
室に対し順次に石炭を装入する石炭装入期にVVVFモ
ータによる高中圧安水共用ポンプの回転数制御を行うに
際し、実際に石炭装入中の炭化室に対応するスプレーノ
ズルに供給する安水の圧力を高圧に調整すると共に、当
該装入期に石炭装入を完了後の乾留初期にある他の炭化
室に対応するスプレーノズルにその石炭装入期に対応し
て一時的に低圧安水専用ポンプから低圧安水を供給する
ことを特徴とする請求項1記載のコークス炉における炭
化室のガス漏れ防止方法である。
【0014】請求項4記載の本発明は、前記各炭化室へ
の石炭装入を完了後の乾留初期にある窯数に対応して高
中圧安水共用ポンプを予め設定した回転数になるように
VVVFモータを用いて制御することによって、スプレ
ーノズルに供給する安水の圧力を中圧に調整することを
特徴とする請求項1、2または3記載のコークス炉にお
ける炭化室のガス漏れ防止方法である。
【0015】請求項5記載の本発明は、前記各炭化室に
対し順次に石炭を装入する装入期にある窯数に対応して
高中圧安水共用ポンプを予め設定した回転数になるよう
にVVVFモータを用いて制御することによって、スプ
レーノズルに供給する安水の圧力を高圧に調整すること
を特徴とする請求項1、2、3または4記載のコークス
炉における炭化室のガス漏れ防止方法である。
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。コークス炉に配列された多数の炭
化室のうち、たとえば図1に示すように窯番No.1の炭化
室1に石炭を装入したら、次にその隣から数えて5番目
の窯番No.6の炭化室1に石炭が装入され、順次に窯番N
o.11 、窯番No.16 、窯番No.21 、窯番No.26 …という
スケジュールで石炭装入中の炭化室1の隣から数えて5
番目の窯番毎に石炭が装入され、また、この順序に従っ
て乾留したコークスの排出が行われ、安定したコークス
炉の操業を維持している。
【0018】炭化室1内に装入された石炭充填層2の乾
留により発生した乾留ガスは、各炭化室1の頂部にそれ
ぞれ設けた上昇管3からベンド部4を経由し、集合本管
6(図6参照)に排出される。各々の上昇管3のベンド
部4には、下向きにスプレーノズル7が設けてあり、各
スプレーノズル7には低圧安水用配管12および低圧安水
用配管12から分岐点Aで分岐した高中圧安水用配管15
が、三方切り換えコック8を介して接続されている。
【0019】分岐点Aの上流側における低圧安水用配管
12には、低圧安水専用ポンプ13が配設してあり、この低
圧安水専用ポンプ13は汎用モータ14を用いて駆動するよ
うになっており、また分岐点Aの下流側における高中圧
安水用配管15には、高中圧安水共用ポンプ16が配設して
あり、この高中圧安水共用ポンプ16は回転数可変式のV
VVF(Variable Voltage Variable Frequency :電圧可
変、周波数可変) モータ17を用いて回転数を変更可能に
駆動するようになっている。各スプレーノズル7には、
それぞれの三方切り換えコック8を介して低圧安水用配
管12および高中圧安水用配管15に接続してある。三方切
り換えコック8の切り換えは、コントローラ19に設定さ
れたシーケンス制御により行われる。また高中圧安水共
用ポンプ16から供給する高圧安水と中圧安水との圧力調
整は、ポンプ出口に設けた圧力計18で圧力を測定しなが
ら同様にコントローラ19に設定されたシーケンス制御に
より行われる。
【0020】次に本発明の作用について説明する。本発
明は、VVVFモータ17を用いて高中圧安水共用ポンプ
16を可変速運転することにより、スプレーノズル7に高
圧安水と中圧安水とを供給することに着目してなされた
たものであり、安水の供給仕様例を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】図1に示すように窯番No.1の炭化室1に石
炭を装入する際には、コントローラ19からの指令によ
り、窯番No.1の三方切り換えコック8を高中圧安水用配
管15に連通させると共にVVVFモータ17の回転数を増
加し、高中圧安水共用ポンプ16から供給する高圧安水の
圧力を圧力計18により測定しながら設定圧力の35kg/cm2
に調整する。この時、コントローラ19には炭化室1に石
炭を装入する装入期の時間として石炭装入に必要な3分
間がタイマ設定してある。これにより窯番No.1の炭化室
1に対応する上昇管3のベンド部4に設けたスプレーノ
ズル7から噴射される高圧安水のエジェクタ効果によ
り、上昇管3を上昇するガスはベンド部4の下方に位置
する集合本管6に吸引され、石炭装入時の発塵や炭化室
1から炉壁煉瓦の損傷部を介しての燃焼室へのガス漏洩
が防止される。窯番No.1の炭化室1への石炭装入時間3
分が経過した石炭装入後の乾留初期に、コントローラ19
からの指令によりVVVFモータ17の回転数を下げ、圧
力計18により圧力を測定しながら高中圧安水共用ポンプ
16から供給する高圧安水を中圧安水に変更し、設定圧力
の7kg/cm2にする。この時、コントローラ19には、石炭
装入後の乾留初期の時間として60分がタイマ設定してあ
る。乾留初期の時間設定を60分としたのは、石炭装入後
に乾留ガスが多量に発生するのは約60分間で、この時間
帯にガス漏洩が著しいからであり、その後は、乾留ガス
の発生が少なく、ガス漏洩がほとんどないからである。
【0023】高中圧安水共用ポンプ16から供給した圧力
7kg/cm2 の中圧安水は、窯番No.1の上昇管3のベンド部
4に設けたスプレーノズル7から噴射され、そのエジェ
クタ効果により炭化室1内で発生した多量の乾留ガスが
燃焼室に漏洩されることはなく、上昇管3、ベンド部4
を経由して集合本管6に吸引される。設定タイマの60分
が経過したら、コントローラ19からの指令により窯番N
o.1の三方切り換えコック8を低圧安水用配管12に連通
させ、低圧安水専用ポンプ13から供給される設定圧力3
kg/cm2の低圧安水をスプレーノズル7に供給する。スプ
レーノズル7から噴射された低圧安水は800 ℃程度の乾
留ガスを100 ℃程度まで冷却する。この低圧安水噴射に
よる乾留ガスの冷却期間は、乾留初期終了後からコーク
ス押し出し迄の期間である。
【0024】図2に示す炭化室1への石炭装入窯番毎の
高圧安水、中圧安水および低圧安水の供給時間スケジュ
ールのように、炭化室1の窯番No.1から石炭の装入を開
始し、10分置きに窯番No.1、No.6、No.11 、No.16 …と
いう順序で石炭の装入が行われる。各窯番毎に前述のよ
うに石炭装入期に高圧安水を供給し、石炭装入を完了後
の乾留初期に中圧安水を供給し、さらに乾留初期の経過
後から乾留完了に伴うコークス押し出しまでの期間に低
圧安水を供給するという手順を繰り返すと、実際には石
炭を装入中でないのに高圧安水を供給する石炭装入期に
対応する炭化室1および中圧安水を供給する乾留初期に
ある炭化室1の窯数が次第に増加し、たとえば窯番No.1
の炭化室1が乾留初期の60分を完了するまでに窯番No.2
6 の炭化室1までの6つの窯が乾留初期になる。
【0025】図2の場合、たとえば窯番No.26 の石炭装
入期には、石炭を装入するのは窯番No.26 の炭化室1だ
けであるが、当該石炭装入期には窯番No.1、No.6、No.1
1 、No.16 、No.21 の5窯の炭化室1は乾留初期である
のに、スプレーノズル7から高圧安水が3分間噴出され
ることになる。この乾留初期の5窯は、スプレーノズル
7から噴射する高圧安水によるエジェクタ効果が大きい
ため、炭化室1から乾留ガスが漏洩する恐れはなくなる
が、吸引力が大きすぎると、負圧力増加により空気の吸
引量が増える危険性がある。そこで図3に示すように、
石炭装入中の炭化室1に対応するスプレーノズル7にだ
け高圧安水を供給し、残りの乾留初期にある炭化室1に
は、石炭装入期に相当する時間だけ1時的に低圧安水を
供給するようにしてもよい。この場合には、石炭装入中
の炭化室1からのガス漏洩が防止されると共に、残りの
乾留初期にある炭化室1への空気吸引を防止できる。
【0026】ところで石炭装入完了から60分までの乾留
初期にある炭化室1の頂部に設けた上昇管3のベンド部
4のスプレーノズル7に供給する中圧安水の圧力を7kg
/cm2を中心値とする6〜8kg/cm2範囲に維持するために
は、図4に示すように乾留初期にある窯数の増加に比例
させて高中圧安水共用ポンプ16の回転数を増加するのが
好ましいことが分かる。したがって、図4に基づき、乾
留初期にある窯数に対応する高中圧安水共用ポンプ16に
必要な回転数を予め求めておき、この窯数の対応から定
まる回転数を次回からの中圧安水用設定回転数としてV
VVFモータ17を制御すれば、スプレーノズル7に供給
する安水の圧力を中圧7kg/cm2に調整することができ
る。このような高中圧安水共用ポンプ16の回転数制御に
より、乾留初期にある炭化室1が最大12窯になるまで対
応することが可能であった。
【0027】また図2に示すように、石炭装入期として
スプレーノズル7に高圧安水を供給する窯数が複数にな
る場合には、図5に示す窯数と高中圧共用安水ポンプ16
の回転数との関係から、窯数に対応するポンプ回転数を
予め求めておき、この窯数に対応する回転数を次回から
の高圧安水用設定回転数としてVVVFモータ17を制御
すれば、スプレーノズル7に供給する安水の圧力を高圧
に調整することができる。このような高中圧安水共用ポ
ンプ16の回転数制御により、スプレーノズル7に高圧安
水を供給する炭化室1が最大3窯になるまで対応するこ
とが可能であった。
【0028】本発明は、たとえば、炭化室の頂部に設け
た上昇管のベンド部にスプレーノズルから高圧安水と低
圧安水を供給するための既設の高圧安水用ポンプおよび
低圧安水用ポンプを有する場合には、低圧安水用ポンプ
はそのまま使用可能であり、既設の高圧安水用ポンプの
みを撤去し、図1において線Bで示す枠で囲った範囲の
高中圧安水共用ポンプ16、VVVFモータ17およびコン
トローラ19を新設するだけで簡単にかつ安価に改造でき
るというメリットがある。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
数の炭化室に対し順次に石炭を装入する装入期および各
炭化室への石炭装入を完了後の乾留初期に対応して、V
VVFモータによる高中圧安水共用ポンプの回転数制御
によって、スプレーノズルに供給する安水の圧力を高圧
と中圧とに調整する一方、乾留初期の経過後から乾留完
了に伴うコークス押し出しまでの期間に汎用モータによ
る低圧安水専用ポンプの運転によって、スプレーノズル
に低圧安水を供給する。
【0030】その結果、スプレーノズルに安水を供給す
るためのVVVFモータで駆動する高中圧安水共用ポン
プおよび汎用モータで駆動する低圧安水専用ポンプの2
台で済み、ポンプ並びに附帯設備が簡素化でき、設備費
の節減が達成される。また、既設設備に簡単な改造を施
すだけで、本発明を容易に適用でき、コストを節減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコークス炉における炭化室のガス漏れ
防止の制御システムを示す説明図である。
【図2】本発明の炭化室の装入窯番毎に対応する高圧安
水、中圧安水、低圧安水の供給状況を示すスケジュール
である。
【図3】本発明の炭化室の装入窯番毎に対応する高圧安
水、中圧安水、低圧安水の供給状況を示す他のスケジュ
ールである。
【図4】炭化室の窯数と中圧安水を供給する際の高中圧
安水共用ポンプの回転数との関係を示すグラフである。
【図5】炭化室の窯数と高圧安水を供給する際の高中圧
安水共用ポンプの回転数との関係を示すグラフである。
【図6】従来の炭化室の頂部に設けた上昇管のベンド部
に配設したスプレーノズルへの安水供給配管を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 炭化室 2 石炭充填層 3 上昇管 4 ベンド部 5 ダンパ 6 集合本管 7 スプレーノズル 8、9 三方切り換えコック 10 高圧安水用配管 11 中圧安水用配管 12 低圧安水用配管 13 低圧安水専用ポンプ 14 汎用モータ 15 高中圧安水用配管 16 高中圧安水共用ポンプ 17 VVVFモータ 18 圧力計 19 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−345893(JP,A) 特開 昭55−106286(JP,A) 特開 平5−186776(JP,A) 特公 昭51−28281(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 27/00 - 27/06 C10B 41/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉に配列した多数の炭化室と集
    合本管とを連結する各上昇管のベンド部に設けたスプレ
    ーノズルに、各炭化室内への石炭装入期に高圧安水を供
    給し、石炭装入を完了後の乾留初期に中圧安水を供給し
    て炭化室のガス漏れを防止し、乾留初期の経過後から乾
    留完了に伴うコークス押し出しまでの期間に低圧安水を
    供給して発生ガスを冷却するコークス炉における炭化室
    のガス漏れ防止方法において、VVVFモータを用いて
    駆動する高中圧共用安水ポンプを設置すると共に、汎用
    モータを用いて駆動する低圧安水専用ポンプを設置し、
    多数の炭化室に対し順次に石炭を装入する装入期にVV
    VFモータによる高中圧安水共用ポンプの回転数制御に
    よって、スプレーノズルに供給する安水の圧力を高圧に
    調整し、各炭化室への石炭装入を完了後の乾留初期にV
    VVFモータによる高中圧安水共用ポンプの回転数制御
    によって、スプレーノズルに供給する安水の圧力を中圧
    に調整する一方、乾留初期の経過後から乾留完了に伴う
    コークス押し出しまでの期間に汎用モータによる低圧安
    水専用ポンプの駆動によって、スプレーノズルに低圧安
    水を供給することを特徴とするコークス炉における炭化
    室のガス漏れ防止方法。
  2. 【請求項2】 前記多数の炭化室に対し順次に石炭を装
    入する石炭装入期にVVVFモータによる高中圧安水共
    用ポンプの回転数制御を行うに際し、実際に石炭装入中
    の炭化室に対応するスプレーノズルに供給する安水の圧
    力を高圧に調整すると共に、当該装入期に石炭装入を完
    了後の乾留初期にある他の炭化室に対応するスプレーノ
    ズルにその石炭装入期に対応して一時的に高圧安水専用
    ポンプから高圧安水を供給することを特徴とする請求項
    1記載のコークス炉における炭化室のガス漏れ防止方
    法。
  3. 【請求項3】 前記多数の炭化室に対し順次に石炭を装
    入する石炭装入期にVVVFモータによる高中圧安水共
    用ポンプの回転数制御を行うに際し、実際に石炭装入中
    の炭化室に対応するスプレーノズルに供給する安水の圧
    力を高圧に調整すると共に、当該装入期に石炭装入を完
    了後の乾留初期にある他の炭化室に対応するスプレーノ
    ズルにその石炭装入期に対応して一時的に低圧安水専用
    ポンプから低圧安水を供給することを特徴とする請求項
    1記載のコークス炉における炭化室のガス漏れ防止方
    法。
  4. 【請求項4】 前記各炭化室への石炭装入を完了後の乾
    留初期にある窯数に対応して高中圧安水共用ポンプを予
    め設定した回転数になるようにVVVFモータを用いて
    制御することによって、スプレーノズルに供給する安水
    の圧力を中圧に調整することを特徴とする請求項1、2
    または3記載のコークス炉における炭化室のガス漏れ防
    止方法。
  5. 【請求項5】 前記各炭化室に対し順次に石炭を装入す
    る装入期にある窯数に対応して高中圧安水共用ポンプを
    予め設定した回転数になるようにVVVFモータを用い
    て制御することによって、スプレーノズルに供給する安
    水の圧力を高圧に調整することを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載のコークス炉における炭化室のガス
    漏れ防止方法。
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