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JP3302838B2 - 連続鋳造における軽圧下量制御方法 - Google Patents
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JP3302838B2 - 連続鋳造における軽圧下量制御方法 - Google Patents

連続鋳造における軽圧下量制御方法

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JP3302838B2
JP3302838B2 JP24830294A JP24830294A JP3302838B2 JP 3302838 B2 JP3302838 B2 JP 3302838B2 JP 24830294 A JP24830294 A JP 24830294A JP 24830294 A JP24830294 A JP 24830294A JP 3302838 B2 JP3302838 B2 JP 3302838B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造設備において
未凝固部を有する鋳片を圧下し、中央偏析やセンターポ
ロシティーの生成を防止する連続鋳造における軽圧下量
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連鋳鋳片の中心偏析は凝固収縮に基づく
濃化溶鋼の流動に起因しており、従って、中心偏析を改
善するには濃化溶鋼の流動を抑制し、その中心部への集
積を防止することが重要である。一方、センターポロシ
ティーは、鋳片中心部で凝固が進行し、固液共存相にお
ける給湯性が失われると凝固収縮による体積減少が補わ
れないために生成する。そして、連鋳鋳片の中心偏析お
よびセンターポロシティーを改善する上で未凝固部を有
する連鋳鋳片を圧下する凝固末期軽圧下が効果のあるこ
とが知られている。
【0003】連続鋳造における凝固末期軽圧下では、圧
下量が不足すると中心偏析や内質欠陥の生成防止が不十
分となり、一方、圧下量が大き過ぎると内部割れが発生
し却って鋳片の内質を悪化させるため、圧下量を適正範
囲に制御する必要がある。
【0004】ガイドロールセグメントを用いた軽圧下制
御方法として、特開平5−8004号公報には、凝固末
期に配設した軽圧下セグメントの各ロール軸受毎に位置
制御用シリンダーを配設し、ロールを制御するための圧
下量演算器を設け、前記シリンダーのロッド移動量を各
ロール毎に、少なくとも鋳片実圧下量とフレーム変形量
とロール変形量の合計で設定する方法が開示されてい
る。しかし、位置制御用シリンダーの基準点をどこに設
定するかについては述べられていない。また、鋳造部位
による実鋳片厚みの変化、ロール磨耗、圧下機構のガタ
についての対応も述べられていない。更に、鋳片実圧下
量、即ち、圧下前鋳片厚みから圧下後の鋳片厚みを減算
した値が鋳片変形抵抗のバラツキ等によって変動した場
合の対応も述べられていない。
【0005】また、特開平5−13125号公報には、
上部セグメントの各ロール軸受部にロードセルを設置し
てロール反力を測定し、負荷−歪み量特性からロール反
力に対応する歪み量を求め、この歪み量だけロールを移
動して一定圧下量を得る方法が開示されている。しか
し、この方法では多段ロールによる圧下においてはロー
ル本数分のロードセルおよび歪み量演算装置が必要とな
り、設備費が多大となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】圧下量を位置制御用シ
リンダーのロッド移動量で設定する軽圧下量制御方法で
は、鋳片実圧下量、即ち、圧下前鋳片厚みから圧下後の
鋳片厚みを減算した値を厳密に制御することが必要不可
欠であり、特開平5−8004号公報記載の方法のよう
に、フレーム変形量とロール変形量を補正して圧下すべ
きシリンダーのロッド移動量を設定するだけでは不十分
である。即ち、圧下量を位置制御用シリンダーのロッド
移動量で設定する軽圧下装置では、フレーム変形量とロ
ール変形量の他に、鋳造部位による鋳片断面サイズの変
動、各ロールの磨耗量、圧下機構のガタ、軽圧下装置入
側の鋳片厚みまたは鋳片表面位置の変動、鋳片変形抵抗
のバラツキ等について追従可能な補正技術が必要であ
る。
【0007】本発明は、これらの補正技術を提供し、従
来の軽圧下量制御方法において必ずしも充分でなかった
内質改善効果を高めると共に、安定して常に内質が良好
な鋳片を製造できる軽圧下量制御方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の〜
の通りである。
【0009】1) 第1発明は、連鋳鋳片の凝固末期部近
傍に配設した軽圧下ロールの軸受に付設した位置制御用
シリンダーにより該軽圧下ロールの圧下量を制御する方
法において、前記軽圧下ロールを鋳片表面に機械系のガ
タを殺す程度に一旦押し付け、その時点のシリンダー位
置を基準点として所望圧下量を得るシリンダー目標位置
を設定することを特徴とする連続鋳造における軽圧下量
制御方法である。
【0010】2) 第2発明は、前記第1発明において、
軽圧下ロール入側の鋳片表面位置または鋳片厚みを実測
し、その値に応じてシリンダー目標位置を補正すること
を特徴とする連続鋳造における軽圧下量制御方法であ
る。
【0011】3) 第3発明は、前記第1発明において、
軽圧下ロール側の鋳片表面位置または鋳片厚みを実測
し、その値に応じてシリンダー目標位置を補正すること
を特徴とする連続鋳造における軽圧下量制御方法であ
る。
【0012】4) 第4発明は、前記第1発明において、
軽圧下ロール入側および出側鋳片表面位置鋳片厚
、または鋳片幅を実測し、入、出側鋳片形状差から鋳
片実圧下量を求め、該鋳片実圧下量と所定圧下量の差
応じてシリンダー目標位置を補正することを特徴とする
連続鋳造における軽圧下量制御方法である。
【0013】5) 第5発明は、前記第1発明において、
軽圧下ロール入側および出側で鋳片の単位時間当たりの
引抜移動量を測定し、両測定値から鋳片圧下による鋳片
の伸び率を求め、該伸び率から鋳片実圧下量を求め、
鋳片実圧下量と所定圧下量との差に応じてシリンダー目
標位置を補正することを特徴とする連続鋳造における軽
圧下量制御方法である。
【0014】6) 第6発明は、連鋳鋳片の凝固末期部近
傍に配設した軽圧下ロールの軸受に付設した位置制御用
シリンダーにより該軽圧下ロールの圧下量を制御する方
法において、前記軽圧下ロールを鋳片表面に一旦接触さ
せ、接触した時点のシリンダー位置を基準点として所望
圧下量を得るシリンダー目標位置を設定すると共に、
圧下ロール入側および出側で鋳片の単位時間当たりの引
抜移動量を測定し、両測定値から鋳片圧下による鋳片の
伸び率を求め、該伸び率から鋳片実圧下量を求め、該鋳
片実圧下量と所定圧下量との差に応じてシリンダー目標
位置を補正することを特徴とする連続鋳造における軽圧
下量制御方法である。
【0015】
【作用】本発明者は、凝固末期軽圧下において内部割れ
を生成させずに偏析やセンターポロシティーを改善する
ためには、圧下部位と鋳片に加える圧下量について適正
範囲が存在することを見い出している。特に安定した内
質改善効果を得るには、実質的に鋳片に付与される圧下
量、即ち鋳片実圧下量を精度良く制御することが必要不
可欠である。そして、連鋳鋳片の凝固末期部近傍に軽圧
下ロールを配設し、ロール軸受毎に位置制御用シリンダ
ーを付設してロール圧下位置を制御して所望の鋳片圧下
量を得る軽圧下量制御方法で鋳片実圧下量を精度良く制
御するためには、フレーム変形量とロール変形量の補正
の他に、少なくとも以下の対応が必要である。
【0016】第一に、軽圧下セグメント内での鋳片の凝
固収縮およびバルジングによる厚み変化をモデル計算ま
たは実測によって求めて軽圧下ロールに対面する鋳片表
面位置がどこであるかを把握し、それを各軽圧下ロール
の位置制御用シリンダーの基準点として設定すること
で、鋳造部位による鋳片断面サイズの変動を補正する対
応が必要である。
【0017】第二に、各軽圧下ロールの磨耗量を実測、
補正して位置制御用シリンダーのロッド移動量を設定す
る対応が必要である。
【0018】第三に、圧下機構のガタを実測、補正して
位置制御用シリンダーのロッド移動量を設定する対応が
必要である。
【0019】第四に、軽圧下装置入側の鋳片厚みまたは
鋳片表面位置を把握し、それに追従させて各軽圧下ロー
ルの位置制御用シリンダーのロッド移動量を設定する対
応が必要である。
【0020】第五に、鋳片変形抵抗のバラツキ等によっ
て鋳片実圧下量が変動した場合に、これを速やかに検出
して、目標圧下量が得られる用に位置制御用シリンダー
のロッド移動量を修正する対応が必要である。
【0021】そこで第一に、位置制御用シリンダーのロ
ッド移動量を設定する際に、鋳片表面に軽圧下ロールを
一旦接触させて、接触した時点のシリンダー位置を基準
点として鋳片内質を改善するための圧下量を付与すれ
ば、鋳造部位による鋳片断面サイズの変動および各ロー
ルの磨耗を実質的に除去することができる。
【0022】第二に、位置制御用シリンダーのロッド移
動量を設定する際に、圧下機構のガタを殺す程度に鋳片
表面に軽圧下ロールを一旦押し付け、その時点のシリン
ダー位置を基準点として鋳片内質を改善するための圧下
量を付与すれば、圧下機構のガタおよびロールの磨耗を
実質的に除去することができる。
【0023】第三に、位置制御用シリンダーのロッド移
動量を設定する際に、軽圧下ロール入側の鋳片表面位置
または厚みを実測し、その値に追従させてロッド移動量
を補正すれば、軽圧下実施前の鋳片表面位置または厚み
に追従させて適正圧下量を付与することができる。
【0024】第四に、位置制御用シリンダーのロッド移
動量を設定する際に、軽圧下ロール入側の鋳片表面位置
または厚みの変動が微少の場合には、軽圧下ロール出側
の鋳片表面位置または鋳片厚みを実測し、その値から鋳
片実圧下量を推定し、その値に追従させてロッド移動量
を補正すれば、適正圧下量を確保することができる。
【0025】第五に、位置制御用シリンダーのロッド移
動量を設定する際に、軽圧下ロール入側および出側で鋳
片幅、鋳片表面位置、または鋳片厚みを実測し、入、出
側鋳片形状差から鋳片実圧下量を求め、その値と鋳片内
質を改善するための目標圧下量とに差がある場合はロッ
ド移動量を変更し、目標圧下量に近づければ、適正圧下
量を確保することができる。
【0026】第六に、位置制御用シリンダーのロッド移
動量を設定する際に、軽圧下ロール入側および出側で鋳
片の単位時間当たりの引抜移動量を測定し、両測定値か
ら鋳片圧下による鋳片の伸び率を求め、該伸び率と鋳片
厚み変化の関係式から鋳片実圧下量を求め、その値と鋳
片内質を改善するための目標圧下量とに差がある場合は
ロッド移動量を変更し、目標圧下量に近づければ、適正
圧下量を確保することができる。
【0027】更に、この方法では、多段軽圧下ロールで
圧下する場合は、どの軽圧下ロールで鋳片を圧下したと
しても軽圧下ロール入側と出側とで鋳片の単位時間当た
りの引抜移動量に差を生ずるので、応答遅れなし鋳片に
加えられた圧下量を求めることができ、軽圧下ロール入
側および出側で鋳片幅、鋳片表面位置、または鋳片厚み
を実測し、それらの結果から鋳片実圧下量を求める場合
に必然的に発生する応答遅れを解消することができる。
【0028】本発明の方法は、連鋳鋳片の凝固末期部近
傍に軽圧下ロールを配設し、軽圧下ロール軸受毎に位置
制御用シリンダーを設け、ロール圧下量を制御して所望
の鋳片圧下量を得る軽圧下装置に、少なくとも軽圧下ロ
ールを鋳片に一旦接触させ、または一旦押し付けるシリ
ンダー位置基準点制御手段およびシリンダー位置基準点
設定手段と、軽圧下ロール入側の鋳片表面位置または鋳
片厚みを実測する手段と、鋳造情報等より目標総圧下量
を求める手段と、鋳片実圧下量を求める手段と、鋳片実
圧下量により目標総圧下量を補正する手段と、シリンダ
ーの目標位置の演算設定手段を具備した装置で実施する
ことができ、鋳造部位による鋳片断面サイズの変動、各
ロールの磨耗量、圧下機構のガタ、軽圧下装置入側の鋳
片厚みまたは鋳片表面位置の変動、鋳片変形抵抗のバラ
ツキ等についての補正機能を有する高精度の軽圧下制御
が実現できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。
【0030】本発明は軽圧下ロールの段数については特
に問わず、一段でも複数段でも構わないが、図1は上下
一対の軽圧下ロールを三段に配置した例を示す。鋳片1
の下面と上面に軽圧下ロール21、22、23を配置
し、上ロールは位置制御用シリンダー31、32、33
により支持し、位置制御用シリンダー31、32、33
は軽圧下セグメント10に固定し、位置制御用シリンダ
ー31、32、33による圧下力を鋳片1に加え、シリ
ンダー位置を制御することで所望する鋳片の圧下量を得
る。
【0031】位置制御用シリンダー31、32、33の
ロッド移動量はシリンダー位置計41、42、43で計
測し、シリンダー位置変換器51、52、53で連続し
たシリンダー位置信号に変換し、調節計61、62、6
3に入力する。調節計61、62、63には各シリンダ
ー目標位置演算設定器103からシリンダー目標位置を
設定値として入力し、前記シリンダー位置信号をシリン
ダー目標位置に一致させるように演算した操作信号を油
圧電磁弁71、72、73に出力する。油圧電磁弁7
1、72、73は入力した操作信号に従って位置制御用
シリンダー31、32、33を駆動するが、サーボ弁ま
たは比例制御弁等を用いても構わない。また、位置制御
用シリンダー31、32、33を駆動できるものであれ
ば油圧機器にこだわらず、空気圧式、電動式等の操作機
器でも構わない。
【0032】所望の圧下量を得るために重要なのは、シ
リンダー位置の基準点をどこに設定するかである。即
ち、軽圧下ロールに対面する圧下前鋳片表面位置を基準
点に設定すれば各シリンダーのロッド移動量そのものが
所望の圧下量に近い値となり、更に、セグメントおよび
ロールの撓み、ガタ量を補正して各シリンダーのロッド
移動量を設定すれば高精度に所望の圧下量を得ることが
できる。
【0033】本実施例では、鋳片1の圧下開始前に、シ
リンダー位置基準点制御装置104で油圧電磁弁71、
72、73を操作して鋳片1の表面に軽圧下ロール2
1、22、23を一旦接触させ、接触した時点のシリン
ダー位置を基準点とするか、または、機械系のガタを殺
す程度に鋳片1の表面に軽圧下ロール21、22、23
を一旦押し付け、その時点のシリンダー位置を基準点と
する。軽圧下ロール21、22、23の接触または押し
付け時点の判定は、基準設定器105で行うが、入力さ
れた各シリンダー位置信号の変化が圧下中に略ゼロとな
った時点を捕らえて判定し、シリンダー位置変換器5
1、52、53に対してゼロリセット信号を発してシリ
ンダー位置信号を瞬時にゼロに置き換える。その後は、
各シリンダーの位置信号は圧下開始前の鋳片表面を基準
点として値で示される。このように、鋳造部位による実
鋳片厚みの変化、ロール磨耗、圧下機構のガタを全て含
めたものとしてシリンダー位置信号のゼロリセットを行
うので自動的に補正がなされ、それ以降に設定する各シ
リンダーのロッド移動量が鋳片の圧下に寄与することと
なる。更に各シリンダーのロッド移動量の設定値を、セ
グメントフレームおよびロールの撓みを演算して補正す
れば、高精度に所望圧下量を得ることができる。
【0034】圧下条件演算設定器100は、鋼種(成分
組成)、サイズ(幅、厚み)、鋳造速度、鋳片温度、セ
グメント開度等の鋳造情報2を基に、総圧下量、圧下本
数、圧下先頭ロールNo.を演算決定し、総圧下量は総
圧下量補正演算器101を経由して、また、圧下本数、
圧下先頭ロールNo.は直接下位の各シリンダー目標位
置演算設定器103に設定する。各シリンダー目標位置
演算設定器103は設定された総圧下量、圧下本数、圧
下先頭ロールNo.に従って所望圧下量を得るための各
シリンダーのロッド移動量を演算し、各シリンダーに設
定する。例えば、総圧下量が2mm、圧下本数が2本、
圧下先頭ロールNo.が22の場合には、軽圧下ロール
21のシリンダー目標位置は0mm、軽圧下ロール22
のシリンダー目標位置は1mm、軽圧下ロール23のシ
リンダー目標位置は2mmという様に設定する。
【0035】各シリンダーの位置信号は、基準点設定器
105のゼロリセット機能により圧下開始前の鋳片表面
位置を基準点としているので、軽圧下ロール入側の鋳片
厚みが変動しゼロリセット時点の鋳片表面位置と異なる
場合には、各シリンダーのロッド位置を固定したままで
は実際の鋳片圧下量が鋳片厚みの変動に伴って変化する
こととなり、安定した良好な品質が確保できなくなる。
そこで、軽圧下ロール入側の鋳片表面位置または厚みを
実測し、その値に追従させて各シリンダー目標位置演算
設定器103により目標シリンダー位置を先行補償すれ
ば、適正圧下量を付与することができる。
【0036】更に、鋳片実圧下量が鋳片変形抵抗のバラ
ツキ等によって変動した場合には、軽圧下ロール入側お
よび出側で鋳片幅や鋳片表面位置、鋳片厚みを実測し、
それらの結果から鋳片実圧下量を求めることができる。
例えば、軽圧下ロール21の入側に入側厚みまたは表面
位置計81、 軽圧下ロール23の出側には出側厚みまた
は表面位置計82を設け、圧下量演算器102で入側と
出側の計測値の差を求め鋳片実圧下量とし、または、軽
圧下ロール入側に入側鋳片速度計91、 出側に出側鋳片
速度計92を設け、伸び率演算器93で入側と出側の計
測値の差から伸び率を求め、圧下量演算器102により
前記伸び率と圧下量の関係式から鋳片実圧下量を求める
ことができる。
【0037】伸び率および鋳片実圧下量の演算方法は数
1による。入側鋳片速度をMR0 、出側鋳片速度をMR
1 、伸び率をε、鋳片実圧下量をΔd、鋼種等に依存し
て決める計算用定数をa、b、cとした。
【0038】
【数1】 ε=((MR1 −MR0 )/MR0 )×100% Δd=aε2 +bε+c
【0039】求めた鋳片実圧下量と目標圧下量とに差が
ある場合は、総圧下量補正演算器101によりシリンダ
ー目標位置を変更し、目標圧下量に近づければ、応答遅
れなしに安定して高精度に適正圧下量を確保することが
できる。
【0040】比較例では、特開平5−8004号公報記
載の方法に準じて、シリンダーのロッド移動量を鋳片圧
下目標値と軽圧下セグメントのフレーム変形量予測値お
よびロール変形量予測値の合計で設定した。鋳造前に非
軽圧下時の鋳片厚みに相当する軽圧下セグメント開度を
セットし、この時のシリンダー位置を基準点として設定
した。
【0041】実施例および比較例共に表1に示す組成の
S45C相当鋼で実施した。実施例と本発明の対応を表
2に示し、鋳造条件および軽圧下条件を表3に示した
が、基本的には圧下量の制御方法以外の条件は同一とな
るようにした。軽圧下ロールは、凝固末期部近傍の水平
部に設置した400φの上ロール9段とした。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】表4に鋳片実圧下量の制御精度および品質
を示す。鋳片実圧下量の制御精度は目標圧下量と鋳片実
圧下量との差で表わし、品質は、鋳片縦断面で採取した
エッチプリント(EP)を評点化して評価した中心偏析
の程度(EP評点)および鋳片縦断面のサルファープリ
ント(SP)で評価した内部割れ評点で表わした。EP
評点、内部割れ評点共に数字が大きい程、中心偏析また
は内部割れが悪化していることを示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4から明らかなように、比較例に比べ実
施例では鋳片実圧下量の制御精度は向上し、品質も向上
したことが分かる。特に、実施例8が顕著であった。
【0048】
【発明の効果】本発明により、圧下量のバラツキに起因
した内質改善効果のバラツキや内部割れの発生を大幅に
改善でき、内質の優れた鋳片を安定して製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳片 2 鋳造情報 10 軽圧下セグメント 21、22、23 軽圧下ロール 31、32、33 位置制御用シリンダー 41、42、43 シリンダー位置計 51、52、53 シリンダー位置変換器 61、62、63 調節計 71、72、73 油圧電磁弁 81 入側厚みまたは表面位置計 82 出側厚みまたは表面位置計 91 入側鋳片速度計 92 出側鋳片速度計 93 伸び率演算器 100 圧下条件演算設定器 101 総圧下量補正演算器 102 圧下量演算器 103 各シリンダー目標位置演算設定器 104 シリンダー位置基準点制御装置 105 基準点設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二階堂 満 北海道室蘭市仲町12 新日本製鐵株式会 社 室蘭製鐵所内 (56)参考文献 特開 平1−202350(JP,A) 特開 昭62−124058(JP,A) 特開 平5−237620(JP,A) 特開 平1−91945(JP,A) 特開 昭62−212048(JP,A) 特開 平5−8004(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/20 B22D 11/128 350 B22D 11/16 104

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連鋳鋳片の凝固末期部近傍に配設した軽
    圧下ロールの軸受に付設した位置制御用シリンダーによ
    り該軽圧下ロールの圧下量を制御する方法において、前
    記軽圧下ロールを鋳片表面に機械系のガタを殺す程度に
    一旦押し付け、その時点のシリンダー位置を基準点とし
    て所望圧下量を得るシリンダー目標位置を設定すること
    を特徴とする連続鋳造における軽圧下量制御方法。
  2. 【請求項2】 軽圧下ロール入側の鋳片表面位置または
    鋳片厚みを実測し、その値に応じてシリンダー目標位置
    を補正することを特徴とする請求項1記載の連続鋳造に
    おける軽圧下量制御方法。
  3. 【請求項3】 軽圧下ロール出側の鋳片表面位置または
    鋳片厚みを実測し、その値に応じてシリンダー目標位置
    を補正することを特徴とする請求項1記載の連続鋳造に
    おける軽圧下量制御方法。
  4. 【請求項4】 軽圧下ロール入側および出側で鋳片表面
    位置、鋳片厚み、または鋳片幅を実測し、入、出側鋳片
    形状差から鋳片実圧下量を求め、該鋳片実圧下量と所定
    圧下量の差に応じてシリンダー目標位置を補正すること
    を特徴とする請求項1記載の連続鋳造における軽圧下量
    制御方法。
  5. 【請求項5】 軽圧下ロール入側および出側で鋳片の単
    位時間当たりの引抜移動量を測定し、両測定値から鋳片
    圧下による鋳片の伸び率を求め、該伸び率から鋳片実圧
    下量を求め、該鋳片実圧下量と所定圧下量との差に応じ
    てシリンダー目標位置を補正することを特徴とする請求
    1記載の連続鋳造における軽圧下量制御方法。
  6. 【請求項6】 連鋳鋳片の凝固末期部近傍に配設した軽
    圧下ロールの軸受に付設した位置制御用シリンダーによ
    り該軽圧下ロールの圧下量を制御する方法において、前
    記軽圧下ロールを鋳片表面に一旦接触させ、接触した時
    点のシリンダー位置を基準点として所望圧下量を得るシ
    リンダー目標位置を設定すると共に、軽圧下ロール入側
    および出側で鋳片の単位時間当たりの引抜移動量を測定
    し、両測定値から鋳片圧下による鋳片の伸び率を求め、
    該伸び率から鋳片実圧下量を求め、該鋳片実圧下量と所
    定圧下量との差に応じてシリンダー目標位置を補正する
    ことを特徴とする連続鋳造における軽圧下量制御方法。
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