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JP3311238B2 - 光半導体装置、及びその製造方法 - Google Patents
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JP3311238B2 - 光半導体装置、及びその製造方法 - Google Patents

光半導体装置、及びその製造方法

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JP3311238B2
JP3311238B2 JP12647196A JP12647196A JP3311238B2 JP 3311238 B2 JP3311238 B2 JP 3311238B2 JP 12647196 A JP12647196 A JP 12647196A JP 12647196 A JP12647196 A JP 12647196A JP 3311238 B2 JP3311238 B2 JP 3311238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信、光情報処
理などに用いられる低しきい値の半導体レーザおよび光
集積デバイス等の光半導体装置、及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】低しきい値のレーザとして共振器の短い
短共振器レーザが研究されている。このタイプのレーザ
として、基板面に対して垂直にレーザ光が出射される面
発光レーザ(Vertical Cavity Sur
face EmittingLaser:VCSEL)
の研究開発が従来から進められている。近年、レーザ発
振のしきい値は飛躍的に減少し、発振波長980nm帯
において室温連続発振(CW)で1mA程度になってい
る。また、アレー化やファイバとの結合方法も進展し、
光通信や光情報処理分野ヘの応用が期待されている。
【0003】一方、基板に水平な方向に伸びる共振器を
持つ短共振器レーザも開発されつつある。例えば、エッ
チングミラーを多数形成した多重反射極微細共振器レー
ザや図15に示すようなDBRレーザ(1995年春季
応用物理学関係連合講演会講演予稿集 第3分冊 p.
1099, M. Hamasaki et al.
30a−ZG−8, K. C. Shin, et
al. 30a−ZG−9)などが提案されている。ま
た、このようなエッチングミラーを用いた場合、ミラー
面のラフネスが反射率低下を招くため、基板に垂直なエ
ッチング面に横方向の再成長を行なって、成長面をミラ
ー端面とする検討も行なわれている(M. Gotod
a et al., J. Crystal Grow
th145, p.675 (1994))。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、前者の基
板垂直型(VCSEL)のものの場合は、活性領域の面
積が小さいので漏れ電流を低減する構造が重要で、作製
工程が複雑になり、歩留まり、低しきい値化には限界が
ある。また、同一面上で2次元アレーが簡単に実現でき
る反面、空間的な実装配置(例えば、2次元アレー同士
を空間的に揃える配置)が難しい。
【0005】一方、後者の基板水平型の場合は、電流狭
窄構造が従来の長共振器レーザと同様の工程で行なえる
ため、工程が簡単化され、より低しきい値が実現される
可能性がある。また、同一基板上に複数の短共振器レー
ザを集積し、光導波路で結合させることが比較的容易に
実現でき、光情報処理用の光集積回路の実装が簡略化さ
れる利点がある。
【0006】しかしながら、現状では基板水平型の短共
振器レーザは、高反射コーティングしてもエッチングミ
ラーのラフネスが原因で反射率が上がらないため、しき
い値が低減できない。また、VCSELで実現している
ような、半導体ヘテロ接合により形成した高効率なDB
R反射鏡を作製する手段がなく、エッチングによる周期
的な反射鏡でDBRを形成しているので、やはエッチ
ング端面の問題があって、しきい値が低減できない。
【0007】このような課題に鑑み、本発明の目的を各
請求項に対応して以下に述べる。1)の目的は、基板水
平型の光半導体装置において、エッチングにより形成し
た光導波路の端面の反射率を向上させるために、光導波
路に垂直かつ平滑な面を持つ周期的ヘテロ構造を有する
反射鏡領域を備えた構造であって、活性層と反射鏡領域
に独立に電流注入できる機構を有する単一縦モード発振
可能な分布反射型レーザや分布帰還型レーザの構造等を
実現するための構造を提供することである。2)の目的
は、1)のような光半導体装置で、単一縦モード発振可
能な分布反射型レーザを提供することである。3)の目
的は、1)のような構造の光半導体装置で、単一縦モー
ド発振可能な分布帰還型レーザを提供することである。
4)の目的は、上で述べた光導波路に垂直かつ平滑な面
をもつ層構造の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の原理的考え方を
具体例に沿って説明する。まず、通常の長共振器レーザ
のようにストライプ状の埋め込みヘテロ構造を作製す
る。次に、エッチングミラーを形成する。ここで、Ch
emical Beam Epitaxy(CBE)法
で、側壁のミラー面に成長すると、平滑な結晶面が現わ
れることを利用する。そのときの条件は、例えば、基板
温度550℃、V/III比は約2、成長レートは約
0.6μm/時である。例えば、(100)InP基板
を用いて、〈0−11〉および〈01−1〉方向に側壁
成長すると、基板に垂直で平滑な面が現われる。その様
子を図2に示す。図2において、201はエッチングで
端面形成した領域、202は導波層、203は横成長し
た層である。この条件から大きくずれると、他の結晶方
位が現われて基板に対して垂直面にならなかったり、エ
ッチングのラフネスが強調されて平滑にならなかったり
する。
【0009】この横方向成長において、例えば、周期的
多層ヘテロ接合を形成すれば、DBR反射鏡として機能
させることができる。例えば、活性層(図1の104参
照)が横1.5μm、縦0.7μmの長方形の埋め込み
ヘテロ構造で、共振器長10μmとなるように加工し、
その表面はSiO2などの誘電体膜でマスクをして横方
向に選択成長すると、図1のような構造になる。そのと
き、基板底面に成長される層(図1(b)の10
照)は無視できるよう充分エッチング高さを取ってお
く。また、横方向に成長する際、図3のようにマスク3
02の面より上方に成長が起こりプレーナ構造にするこ
とが困難なため、予め図4のようにマスク402が両側
でオーバーハングするように構成しておく。この様な形
状は、ウエットエッチングを併用することで形成でき
る。尚、図3において、301はエッチングで端面形成
した領域、302は選択マスク、303は横成長した
層、304は導波層であり、図4において、401はエ
ッチングで端面形成した領域、402は選択マスク、4
03は横成長した層、404は導波層である。
【0010】InP系で波長1.55μm帯の場合、多
層ヘテロ層は、InP/InGaAsP(バンドギャッ
プ波長λg=1.3μm)が240nmのピッチで周期
的に形成されるように成長すればよい。
【0011】このような構成にすることで、短共振器レ
ーザにおいて、反射率が大きく漏れ電流が少なくなるの
で、しきい値が低く且つ単一縦モード発振するレーザ等
を提供できる。これにより、同一基板上に多数のこの様
な光素子を集積化することで、実装の容易な光通信用素
子、光情報処理用素子などが提供できる。
【0012】このような、短共振器レーザでは、導波路
の断面形状を自由に設定できる。図1のように正方形に
近い形にすることは、レーザの出射角が小さく、ビーム
形状が円形に近くなるので、光ファイバなど他の光素子
に結合するときに有利である。また、導波路の2つの偏
波モードであるTEモードとTMモードの閉じ込め係数
の差が小さいため、2つのモードの波長差や利得差が小
さくなる。そのため、光アンプとして機能させた場合に
は、偏波に対する利得差が小さい偏波無依存のアンプと
しても動作できる。レーザとして機能させた場合には、
2つの偏波モードの切り替えが可能な光双安定素子とし
て動作させることができる。このとき、周期的なヘテロ
構造によるDBR反射鏡を備える場合、端面での反射率
の偏波依存性がないことは偏波の切り替えに有利に作用
する。正方形に近い導波路は、長共振器のレーザでは電
流の注入効率が低下するため、低しきい値化が困難であ
り、本発明のような横方向成長を用いた短共振器レーザ
とすることで、正方形に近い導波路でありながら低しき
い値化が実現できることになる。
【0013】各請求項に対応した目的を達成するための
手段、作用をまとめると以下のようになる。1)CBE
法で上記に述べたような条件で成長を行なえば、エッチ
ングで形成した端面を平滑にしながら、光導波路と略垂
直な面を持ち周期的なヘテロ構造を持つ層を横方向に成
長ができる。即ち、1)の目的を達成する光半導体装置
は、端面がエッチングにより形成された光導波路と、該
エッチングにより形成した光導波路端面に横方向の結晶
成長によって形成された、該光導波路と略垂直でかつ平
滑な面を持つ周期的ヘテロ構造を有する反射鏡領域とを
備え、且つ活性層と反射鏡領域に独立に電流注入できる
機構を有することを特徴とする。
【0014】
【0015】)光導波路部分にレーザ活性層を持ち、
)のように平滑な横方向成長で周期的なヘテロ構造を
形成すれば、分布反射型レーザとして発振可能である。
即ち、)の目的を達成する光半導体装置は、光導波路
は光に対して利得を持ち、該周期的なヘテロ構造は分布
反射鏡として機能し、分布反射型レーザとして発振可能
であることを特徴とする。この周期的ヘテロ構造に電流
注入してブラッグ波長を変化させれば、分布反射型レー
ザの発振波長を変化させることができる。
【0016】)上記の周期的ヘテロ構造に電流注入し
て光に対する利得を持たせる構成にすれば、利得結合型
の分布帰還型レーザとして単一縦モード発振が可能とな
る。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】)端面に上記のように横方向の成長を行
なう面方位を規定することで安定に平滑な結晶成長を行
なえ、端面より選択マスクを突き出させて、横成長のと
きの縦方向の成長を抑制することで、プレーナ構造にで
きる。即ち、4)の目的を達成する光半導体装置の製造
方法は、エッチングにより形成された光導波路端面に、
横方向の結晶成長により、該光導波路と略垂直でかつ平
滑な面を持つ層を形成する方法が、誘電体による選択マ
スクを、結晶成長させる光導波路端面より突き出させ
て、該横方向の結晶成長時における縦方向への成長を抑
制することを特徴とする
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の実施の形態】第1の実施例 本発明による第1の実施例を説明する。図1(a)は本
発明による基板水平出射型短共振器DBRレーザの断面
斜視図である。なお、この図では基板の一部と、下部電
極を省略している。図1(b)にA−A’断面図、図1
(c)にB−B’断面図をあわせて示す。
【0039】これらのレーザ構造図で、105はn−I
nP基板、104は井戸層i−In 0.28Ga0.72As
(厚さ10nm)とバリア層i−In Ga AsP(λg
=1.15μm、厚さ15nm)の組10層と一対のS
CH層i−In Ga AsP(λg=1.15μm、厚さ
200nm)から成る多重量子井戸(MQW)構造の活
性層、103はp−In Pクラッド層、102はp−I
0.53Ga0.47Asコンタクト層、109は高抵抗In
P埋め込み層、101はp側の電極であるCr/AuZ
nNi/Au層、108はn側の電極であるAuGeN
i/Au層である。また、106はアンドープのInP
(厚さ120nm)/InGaAsP(λg=1.3μ
m、厚さ120nm)を20ペア横方向に成長させたD
BR反射鏡である。l07は、DBR反射鏡106の成
長の際に基板105表面に同時に成長した層であるが、
機能上関係ない層である。
【0040】活性層104は井戸層に引っ張り歪みを持
つ構造で、TMモードとTEモードの利得スペクトルお
よび利得ークの波長がほぼ等しく、その波長は1.5
5μmで、DBR反射鏡106により決まるブラッグ波
長は1.55μmに設定している。ただし、本実施例の
ように短共振器の場合は、発振波長は共振器長に大きく
依存している。なお、本構造では活性層104の厚さが
約0.7μm、埋め込み構造にしたときのストライプ幅
は約1.5μmであり、TEモードとTMモードの有効
屈折率差がほとんどないため、両モードの発振波長はほ
ぼ一致する。また、導波光の出射角は半値幅で縦横とも
約15度であるため、DBR反射鏡106の反射光は十
分活性層104に結合する。
【0041】本装置の作製方法を簡単に述べる。n−I
nP基板105に、バッファ層(不図示)、活性層10
4、クラッド層103、コンタクト層102の順にCB
E法などで成長する。次に、幅2μmの〈0−11〉方
向のストライプ状にSiO2マスクを形成し、RIBE
によってn−InP基板105までエッチングして、M
OCVD(metal organized chem
ical vapordeposition)法などで
高抵抗の埋め込み層109を成長し、図1(c)のよう
な状態になる。マスク除去後、そのストライプと90度
回転した〈011〉方向に、幅15μmのストライプ状
に新たにSiO2マスクを形成し、同様にRIBEでエ
ッチングする。エッチング深さは、横成長したときに同
時に基板105底面に成長する層107が光の出射の妨
げにならないように、6μm程度と深めにしている。マ
スクのオーバーハングを作るため、InPをHCl水溶
液で、In Ga AsおよびIn Ga AsPをH2SO4
22+H2O混合液でウエットエッチングを行ない、
約2μmだけサイドエッチングを起こさせる(図4のマ
スク402参照)。従って実共振器長は約11μm(1
5−2×2)となる。この状態で横成長を行なうと、コ
ンタクト層102より上に成長層が神びることなく、図
4のような形状に成長できる(成長層403参照)。こ
の横成長はCBE法で、基板温度550℃、V/III
比は約2、成長レートは約0.6μm/時の条件でIn
P/In Ga AsPの多層成長を行なうと平滑な面が現
われ、DBR反射鏡106として機能する。なお、平滑
化は、InPの単層でも上記のようなヘテロ構造でも同
様に行なえる。そこで、InPの単層でまず平滑な面を
出してから、多層成長を行なってもよい。
【0042】n−InP基板105側は全面に電極10
8を、p側は共振器領域にのみ電極101を形成する。
なお、ストライプの方位は上で述べた方向(〈011〉
方向)と90度回転した方向でも可能である。また、低
しきい値化のために短共振器にしているが、CBEの成
長ではストライプ幅(図1(a)の〈0−11〉方向)
の依存性がほとんどないので、横成長のための共振器長
は自由に選ぶことができ、数100μmなどにしてもよ
い。
【0043】次に本発明による装置の動作特性を説明す
る。図5に電流−光出力特性を示す。しきい値は室温C
W動作で約1mAである。本実施例では既に述べたよう
に、TEモードとTMモードの利得をほぼ等しく設計し
ており、図5のように途中で偏波が切り替わる特性にな
っている。約15mAを中心に2mAの幅をもつヒステ
リシスが観測され、双安定動作が可能であることがわか
る。そこで、電流パルスによる偏波の切り替え、あるい
は光パルス注入による偏波の切り替えが可能である。
【0044】例えば、バイアス電流IBを15mAに固
定し、振幅4mAのディジタル信号△Iを印加させる
と、TE/TMの偏波変調ができる。このときの時間波
形を図6に示す。1)は変調電流波形、2)はレーザの
出力光、3)はTM偏光の光(変調電流が17mAのと
き射出される)、4)はTE偏光の光(変調電流が13
mAのとき射出される)を表している。この図5のよう
に、レーザ出力光は変調によって大きく変化しないが、
偏光分離後はそれぞれ逆相で変調されていることがわか
る。この時、変調帯域はDC〜10GHzであった。こ
の変調光を伝送する場合には、例えばレーザ出射端面に
偏光子を置いて、TEモードまたはTMモードの一方を
選択して、強度変調光として取り出せばよい。このと
き、発振波長の動的変動すなわちチャーピングは0.0
1nm以下であった。
【0045】本実施例では、低しきい値で高効率、高速
の変調が可能で、チャーピングの小さいレーザを提供で
きる。低コストの波長多重光LANシステムを構築する
のに適したレーザである。
【0046】ここでは、効率よく偏波スイッチングさせ
るために活性層を引っ張り歪み(歪み量:約−1%)多
重量子井戸としたが、単一結晶組成の活性層でもよい。
また、歪み量を制御することで、TEモードとTMモー
ドの利得差を制御すれば偏波スイッチング点を自由に設
定できる。さらに、どちらかの偏波モードの利得を優位
にして、単一偏波モードでのレーザ発振ももちろん可能
である。
【0047】また、横成長によるDBR反射鏡を作製し
たが、単一結晶組成によって平滑化のみ行なってファブ
リペロレーザとしてもよい。DBR型にしても、ファブ
リペロ型にしても、端面に誘電体多層膜、金属薄膜など
によるHR(High Reflection)コーテ
イングを施すと、さらに低しきい値化することができ
る。
【0048】第2の実施例 第1実施例では、レーザ導波路の埋め込み成長(図1の
埋め込み層109参照)を行なってから横成長によるD
BR反射鏡を作製したが、本実施例ではその工程を逆に
するものである。
【0049】すなわち、幅15μmのストライプパター
ンを形成して、横成長によってDBR反射鏡を形成し、
DBR側面も含めて埋め込み成長しない部分はすべてマ
スクして基板までエッチングし、ストライプ幅約2μm
で埋め込み成長を行なう。活性層は第1実施例のように
偏波スイッチングを目的として、全厚が約0.7μmの
引っ張り歪みMQW構造を用いたが、他の構造でもよ
い。
【0050】DBR反射鏡のp−nジャンクションの形
成は第1実施例のように基板に垂直方向に行なってもよ
いが、図7のように基板701に水平方向に行なっても
よい。このとき、InP基板701は半絶縁性のものを
用い、成長層はすべてノンドープで成長しておく。埋め
込み層704、705の一方はZnを拡散してp電極7
06を、もう一方はSiを拡散してn電極707を形成
する。従って、電流は横方向に流れる。活性領域702
とDBR領域703で独立に電流注入できるようにZn
拡散領域704および電極706を分離しておけば、波
長チューンを行なうこともできる。この分離抵抗を大き
くするためには、分離電極間の埋め込み層をエッチング
して2μm幅程度の分離溝を形成すればよい。
【0051】この構成では、DBR反射鏡703での光
の閉じ込めも第1実施例よりも強くなるため、反射率が
高くなり、しきい値を下げることができる。
【0052】本装置の動作特性を述べる。活性領域70
2に注入する電流をI1、DBR領域703に注入する
電流をI2としたときの発振特性を図8に示す。図8
(a)は光出力の等高線表示の図である。I2を増加さ
せると、有効屈折率が変化して発振波長が短波側にシフ
トしてゲインークからのデチューン量が大きくなって
1に対するレーザ発振のしきい値が上昇する。I1=1
5mA近傍で偏波のスイッチングがおこる様子がわか
る。この近傍では第1実施例と同様にヒステリシスが存
在する。一方、図8(b)は発振波長特性で、I2の増
加で波長が短波にシフトし、数nmのチューンができる
ことがわかる。偏波がスイッチしたときには、有効屈折
率の差のためにわずかに波長の飛びが存在する(約0.
lnm)ことがわかる。なお、共振器長が短い(約10
μm)ため、ファブリペロ共振器としての縦モード間隔
が約38nmとなり、波長飛びのない波長チューンがで
きる。
【0053】第1実施例では、短共振器で決まる発振モ
ードで固定された波長のみで発振するが、本装置では波
長可変と偏波変調が同時に実現できる。
【0054】第3の実施例 今までは、横成長層は利得を持たないDBR反射鏡とし
て機能させたが、利得を持たせてDFB型レーザとして
もよい。構造は、例えば図7のような全体埋め込み型に
する。横成長層を、ノンドープのInP/InGaAs
P(λg=1.55μm)の多層構造とすれば、I2
電流を流すことで、周期的な利得を持つことになり、利
得結合型のDFBレーザとなる。横成長の元となる共振
器長約10μmの部分(図7の702の部分)は、利得
を補助する役割をもつが、この部分の活性層はなくして
もDFBレーザとして発振可能である。
【0055】また、光の閉じ込めを強くするため、図9
のように2μmストライプの上側全体も埋め込む構造9
04にしてもよい。図9において、901は基板、90
2は活性層、903はクラッド層、905はZn拡散で
形成したp型埋め込み領域、906はSi拡散で形成し
たn型埋め込み領域、907は横成長層の周期的ヘテロ
層、908はp電極、909はn電極である。図9の構
成でも、第2実施例と同様に偏波スイッチングと波長可
変を同時に達成できる。本実施例では、利得結合DFB
レーザとしたことで、特に戻り光に発振モードが乱され
ることがなく、発振スクトル線幅の狭いものを提供で
きる。
【0056】第4の実施例 これまでの実施例ではレーザ装置としての動作を説明し
てきたが、第1実施例から第3実施例とほぽ同じ構造
で、光波長フィルタや光アンプとして動作させることも
できる。
【0057】DBR型の場合は、波長可変フィルタとし
て動作する。図7の第2実施例のレーザを例に取れば、
1=1mA程度で発振直前の状態にバイアス電流を流
しておき、I2で選択波長を設定する。外部から光を入
射させると、図10のような透過特性を持ち、半値幅約
0.lnmと非常に狭く透過利得として約10dBのも
のが得られることがわかる。波長可変範囲は第2実施例
と同様に数nmであり、選択波長を変えると同時にしき
い値直前の状態になるように、I1を調整すれば透過利
得を一定にしながら波長チューニングできる。
【0058】本装置では、TEモードとTMモードの有
効屈折率差が小さく、ブラッグ波長差は0.lnm以下
であることと、活性層に引っ張り歪みを導入して両モー
ドの利得差を小さくしているので、偏波無依存の光フィ
ルタとして動作する。従って、高密度の波長多重伝送の
受信フィルタとして有効である。
【0059】単一結晶組成によって平滑化のみ行なって
ファブリペロレーザ構造を実現すべく横成長層をDBR
反射鏡を持たない構造にすれば、偏波無依存の光アンプ
として動作できる。
【0060】第5の実施例 図11に、本発明による半導体レーザを用いた偏波変調
光伝送を波長多重光LANシステムに応用する場合の各
端末に接続される光−電気変換部(ノード)の構成例
を、図12にそのノードを用いた光LANシステムの構
成例を示す。
【0061】各部に接続された光ファイバ1101を媒
体として、光信号がノードに取り込まれ、分岐部110
2によりその一部が本発明による波長可変フィルタを備
えた受信装置1103に入射する。この受信装置により
所望の波長の光信号のみを取り出して信号検波を行な
う。一方、ノードから光信号を送信する場合には、本発
明による波長可変DFBレーザあるいは波長可変DFB
レーザ1104を偏波変調し、偏光子1105で強度変
調に変換された光を分岐部1107を介して光伝送路1
101に入射せしめる。このとき、レーザヘの戻り光の
影響を避けるために、アイソレータ(不図示)を入れて
もよい。本発明による装置では、これらの光ノードは単
一基板に集積することができる。角デバイスを結ぶ導波
路や、分岐部1102、1106は半導体で構成しても
よいし、有機導波路(ポリイミド等)で構成してもよ
い。偏光子1105も導波型のものを集積化することが
できる。
【0062】なお、端末によっては、単一波長のみを送
信すればよい場合があり、その場合は、第1実施例のD
BRレーザなどを用いる。逆に、波長可変範囲をさらに
広げる必要がある場合には、複数の波長可変レーザを設
けてやればよい。また、レーザとフィルタは同じ構造に
できるので、本発明による装置1つだけで送信、受信の
両方の動作をさせることもできる。
【0063】光LANシステムのネットワークとして、
図12に示すものはバス型であり、AおよびBの方向に
ノードを接続しネットワーク化された多数の端末および
センタを設置することができる。ただし、多数のノード
を接続するためには、光の減衰を補償するために光増幅
器を伝送路1101上に直列に設置する必要がある。
【0064】本発明による偏波変調では、第1実施例に
述べたように変調時の波長変動が0.00lnm以下で
あり、また、フィルタの透過半値幅が約0.lnmであ
るため、波長可変幅3nmの場合、3/0.1=30チ
ャンネルの高密度波長多重伝送による光ネットワークシ
ステムを構築できる。
【0065】また、ネットワークの形態として、図12
のAとBを接続したループ型や、スター型、あるいはそ
れらを複合した形態のものでもよい。
【0066】第6の実施例 本実施例では、本発明による短共振器型偏波変調DBR
レーザをモノリシックに集積化して、光情報処理装置と
して利用するものである。
【0067】TE/TMのスイッチングは図5に示した
ように双安定特性を示す。すなわち、注入電流を双安定
点の中心IBに固定すると電流パルスあるいは光入射に
よって偏波がスイッチングする。電流パルスの場合は、
振幅数mAで負のパルスを与えればTEに、正のパルス
を与えればTMにスイッチする。ただし、もとの状態が
同じであれば当然スイッチしない(即ち、例えば、TM
発振状態のところに正のパルスを与えてもTM発振状態
のままである)。一方、光入射の場合は、発振している
偏波モードと異なる偏波モードの光が入射すると、入射
した光と同じ偏波モードにスイッチする。これらのタイ
ミングチャートを図13に示す。
【0068】そこで、図14のように本発明による短共
振器型偏波変調DBRレーザを並列、直列に集積化させ
ることで、超高速光情報処理装置として機能する。図1
4において、1401は基板、1402は横方向成長し
た周期的ヘテロ層、1403は活性層、1404は電
極、1405は電極分離部である。光注入でのスイッチ
ング応答時間は約10psec、電流注入でのスイッチ
ング応答時間は約100psecである。
【0069】出力端に光アンプを集積化させればファイ
バに結合して光通信用光源として利用できる。また、偏
光分離導波路を集積化させてTE/TMモード光を分割
すればさらに光インタコネクションを構築する際に自由
度が増す。本発明によるDBRレーザを用いた場合、D
BRのブラッグ波長をチューンすれば、光フィルタと同
じ原理で該DBRレーザへの光注入のオン、オフを制御
することもできる。
【0070】VCSELで光情報処理装置装置を構築す
るのに比べると、直列方向の集積が容易である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって各
請求項に対応して次のような効果がある。)によれ
ば、基板水平型の光半導体装置で、エッチングにより形
成した光導波路の端面の反射率を向上させた、光導波路
に垂直かつ平滑な面をもつ構造を提供できる。)によ
れば、)のような構造の光半導体装置で、単一縦モー
ド発振可能な分布反射型レーザを提供できる。3)によ
れば、1)のような構造の光半導体装置で、単一縦モー
ド発振可能な分布帰還型レーザを提供できる。4)によ
れば、上で述べた光導波路に垂直かつ平滑な面をもつ構
造の製造方法を提供できる
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による第1実施例である短共振器
DBRレーザの断面斜視図および共振方向と横方向の断
面図。
【図2】図2は横成長で端面が平滑になることを説明す
る図。
【図3】図3はマスクの形成の仕方によっては横成長と
同時に縦方向の成長が起こることを説明する図。
【図4】図4は選択マスクのオーバーハングによって縦
方向成長の抑制を説明する図。
【図5】図5は偏波スイッチングの双安定動作を説明す
る図。
【図6】図6は変調信号と偏波変調波形を説明する図。
【図7】図7は本発明による第2の実施例である横注入
型波長可変DBRレーザの斜視図。
【図8】図8は波長可変DBRレーザの発振特性を示す
図。
【図9】図9は本発明による第3の実施例である全体埋
め込み構造を持つ横注入型DFBレーザの断面斜視図。
【図10】図10は本発明による波長可変フィルタの透
過特性を示す図。
【図11】図11は本発明による第5実施例の光ノード
のブロック図。
【図12】図12は第5実施例の光LANシステムの構
成を説明する図。
【図13】図13は本発明による第6実施例において電
流パルスまたは光パルスで偏波スイッチするときのタイ
ミングチャートを説明する図。
【図14】図14は本発明による第6実施例の集積型光
情報処理装置を示す図。
【図15】図15は基板水平型短共振器DBRレーザの
従来例を示す図。
【符号の説明】
1、105、701、901、1401 基板 2、4、103、903 クラッド層 3、104、902、1403 活性層 102 コンタクト層 101、108、706、707、908、909、1
404 電極 109、904 埋め込み層 106、703、907、1402 横方向成長した
周期的ヘテロ層 107 横方向成長時に同時に成長した層 201、301、401、702 エッチングで端面
形成した領域 202、304、404 導波層 203、303、403 横成長した層 302、 402 選択マスク 704、905 Zn拡散で形成したp型埋め込み領
域 705、906 Si拡散で形成したn型埋め込み領
域 1101 光ファイバ(光伝送路) 1102、1106 光パワーデバイダ(分岐部) 1103 光フィルタと光検出器からなる光受信装置 1104 偏波スイッチング可能なレーザ 1105 偏光子 1405 電極分離部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光半導体装置において、端面がエッチング
    により形成されており、且つ活性層を含む光導波路と、
    該光導波路端面に横方向の結晶成長によって形成され
    た、周期的ヘテロ構造を有する反射鏡領域とを備え、且
    つ該活性層と該反射鏡領域に独立に電流注入できる機構
    を有することを特徴とする光半導体装置。
  2. 【請求項2】該光導波路は光に対して利得を持ち、該周
    期的なヘテロ構造は分布反射鏡として機能し、分布反射
    型レーザとして発振可能であることを特徴とする請求項
    1記載の光半導体装置。
  3. 【請求項3】該周期的なヘテロ構造の部分は電流注入す
    ることで光に対して利得を持つように構成され、分布帰
    還型レーザとして発振可能であることを特徴とする請求
    項1記載の光半導体装置。
  4. 【請求項4】エッチングにより活性層を含む導波路を形
    成する工程、該光導波路の端面に横方向の結晶成長によ
    って周期的ヘテロ構造を有する反射鏡領域を形成する工
    程、及び該活性層と該反射鏡領域に独立に電流注入でき
    る機構を形成する工程とを備える光半導体装置の製造方
    法であって、前記反射鏡領域を形成する工程は、該光導
    波路端面より突き出たマスクを該光導波路上に形成後、
    該横方向の結晶成長時における縦方向への成長を抑制し
    ながら行われることを特徴とする光半導体装置の製造方
    法。
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