JP3319005B2 - リチウム電池正極活物質の製造方法 - Google Patents
リチウム電池正極活物質の製造方法Info
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム電池正極活物
質に関する。
質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりリチウム電池の正極活物質とし
ては、非晶質或いは結晶質の(V−Mo)複合酸化物活
物質が用いられている。上記非晶質の(V−Mo)複合
酸化物活物質の一般的な製造方法としては、酸化モリブ
デン(MoO3 )と酸化バナジウム(V2 O5 )を所定
比にて混合し、これを800℃程度の高温で溶解した
後、急冷するといった方法が挙げられる。なお、急冷の
方法としては水中急冷法とロール急冷法が一般的であ
る。
ては、非晶質或いは結晶質の(V−Mo)複合酸化物活
物質が用いられている。上記非晶質の(V−Mo)複合
酸化物活物質の一般的な製造方法としては、酸化モリブ
デン(MoO3 )と酸化バナジウム(V2 O5 )を所定
比にて混合し、これを800℃程度の高温で溶解した
後、急冷するといった方法が挙げられる。なお、急冷の
方法としては水中急冷法とロール急冷法が一般的であ
る。
【0003】また、結晶質の(V−Mo)複合酸化物活
物質は、上記の得られた非晶質物質を加熱処理すること
によって得られる。さらに、結晶質の(V−Mo)複合
酸化物活物質の他の製造方法としては、酸化モリブデン
(MoO3 )と酸化バナジウム(V2 O5 )を所定比に
て混合し、加圧成型した後これを真空下にて約600℃
程で長時間焼成して作成する方法も挙げられる。
物質は、上記の得られた非晶質物質を加熱処理すること
によって得られる。さらに、結晶質の(V−Mo)複合
酸化物活物質の他の製造方法としては、酸化モリブデン
(MoO3 )と酸化バナジウム(V2 O5 )を所定比に
て混合し、加圧成型した後これを真空下にて約600℃
程で長時間焼成して作成する方法も挙げられる。
【0004】上記のような(V−Mo)複合酸化物活物
質の中でも、結晶質のMo4 V6 O 25は良好な充放電特
性を有する複合酸化物活物質として知られている。上記
結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質の製造方法と
しては、例えば特開平3−147260に示されるよう
に、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末を混
合して加圧一体化した後、真空下で加熱焼成するといっ
た方法が挙げられる。
質の中でも、結晶質のMo4 V6 O 25は良好な充放電特
性を有する複合酸化物活物質として知られている。上記
結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質の製造方法と
しては、例えば特開平3−147260に示されるよう
に、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末を混
合して加圧一体化した後、真空下で加熱焼成するといっ
た方法が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質は、加圧一
体化した上で、真空下で高温加熱を行う、さらには処理
に長時間を費やす必要があるため、おおがかりな製造装
置や製造スペースが必要となり、消費電力も膨大であ
り、その製造コストは高く生産性は良好ではない。
な結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質は、加圧一
体化した上で、真空下で高温加熱を行う、さらには処理
に長時間を費やす必要があるため、おおがかりな製造装
置や製造スペースが必要となり、消費電力も膨大であ
り、その製造コストは高く生産性は良好ではない。
【0006】そこで、本発明は従来の実情を鑑みて提案
されたものであり、大気中にて比較的低温,短時間で結
晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質を製造でき、生
産性の良好なリチウム電池正極活物質の製造方法を提供
することを目的とする。
されたものであり、大気中にて比較的低温,短時間で結
晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質を製造でき、生
産性の良好なリチウム電池正極活物質の製造方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手役】上述の目的を達成するた
めに本発明者等が鋭意検討した結果、モリブデンとバナ
ジウムを含むポリ酸を作成し、これに300℃以上、4
00℃以下の加熱処理を施すことによって、大気中にて
比較的低温,短時間で結晶質のMo4V6O25複合酸
化物活物質を得ることができ、生産性を著しく向上させ
ることができることを見出した。
めに本発明者等が鋭意検討した結果、モリブデンとバナ
ジウムを含むポリ酸を作成し、これに300℃以上、4
00℃以下の加熱処理を施すことによって、大気中にて
比較的低温,短時間で結晶質のMo4V6O25複合酸
化物活物質を得ることができ、生産性を著しく向上させ
ることができることを見出した。
【0008】すなわち、本発明のリチウム電池正極活物
質の製造方法は、モリブデン系原料粉末とバナジウム系
原料粉末の混合粉末に過酸化水素水を添加して得られる
中間物質に300℃以上、400℃以下の加熱処理を施
すことを特徴とするものである。この時、300℃未満
の加熱処理ではポリ酸中に含まれている構造水を完全に
脱離させることができないため、300℃以上の処理を
行う必要がある。また、複合酸化物活物質は650℃よ
り高温で溶融してしまうため、これ以上の温度で焼成し
ては粉末状態を維持できない。また、Mo4V6O25
を得るためには400℃以下での処理が好ましい。従っ
て、加熱処理温度としては300℃以上400℃以下の
範囲が望ましい。
質の製造方法は、モリブデン系原料粉末とバナジウム系
原料粉末の混合粉末に過酸化水素水を添加して得られる
中間物質に300℃以上、400℃以下の加熱処理を施
すことを特徴とするものである。この時、300℃未満
の加熱処理ではポリ酸中に含まれている構造水を完全に
脱離させることができないため、300℃以上の処理を
行う必要がある。また、複合酸化物活物質は650℃よ
り高温で溶融してしまうため、これ以上の温度で焼成し
ては粉末状態を維持できない。また、Mo4V6O25
を得るためには400℃以下での処理が好ましい。従っ
て、加熱処理温度としては300℃以上400℃以下の
範囲が望ましい。
【0009】また、本発明は、上記のようなリチウム電
池正極活物質の製造方法において、混合粉末に含まれる
モリブデンとバナジウムのモル比V/Moが2.0以上
であることを特徴とするものである。この時、モル比V
/Moが2.0未満である、すなわち、この混合比より
もモリブデンが多い場合には、加熱処理した後の複合酸
化物活物質は均一相でなく、酸化モリブデン(Mo
O3 )を含むものとなる。この場合の正極活物質の電池
特性は、充放電容量は大きいものの、サイクル劣化が比
較的大きいといった傾向になり易く、好ましくない。
池正極活物質の製造方法において、混合粉末に含まれる
モリブデンとバナジウムのモル比V/Moが2.0以上
であることを特徴とするものである。この時、モル比V
/Moが2.0未満である、すなわち、この混合比より
もモリブデンが多い場合には、加熱処理した後の複合酸
化物活物質は均一相でなく、酸化モリブデン(Mo
O3 )を含むものとなる。この場合の正極活物質の電池
特性は、充放電容量は大きいものの、サイクル劣化が比
較的大きいといった傾向になり易く、好ましくない。
【0010】さらに本発明は、上記のようなリチウム電
池正極活物質の製造方法において、モリブデン系原料粉
末が金属モリブデン粉末または炭化モリブデン粉末であ
り、バナジウム系原料粉末が金属バナジウム粉末または
炭化バナジウム粉末であることを特徴とするものであ
る。
池正極活物質の製造方法において、モリブデン系原料粉
末が金属モリブデン粉末または炭化モリブデン粉末であ
り、バナジウム系原料粉末が金属バナジウム粉末または
炭化バナジウム粉末であることを特徴とするものであ
る。
【0011】
【0012】
【作用】本発明のリチウム電池正極活物質の製造方法
は、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混
合粉末に過酸化水素水を添加して得られる中間物質に3
00℃以上、400℃以下の加熱処理を施すため、大気
中で比較的低温,短時間で結晶質のMo4V6O25複
合酸化物活物質を得ることができる。
は、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混
合粉末に過酸化水素水を添加して得られる中間物質に3
00℃以上、400℃以下の加熱処理を施すため、大気
中で比較的低温,短時間で結晶質のMo4V6O25複
合酸化物活物質を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明を適用したリチウム電池正極
活物質の製造方法の具体的な実施例について示す。先
ず、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混
合を行う。上記モリブデン系原料粉末としては、粒径
0.8〜1.7μm程度の金属モリブデン粉末等を用い
れば良く、バナジウム系原料粉末としては粒径1.4μ
m程度の炭化バナジウム粉末等を用いれば良い。これら
の粉末を金属原子のモル比がV:Mo=2:1になるよ
うに混合し、少量の純水で十分分散させる。
活物質の製造方法の具体的な実施例について示す。先
ず、モリブデン系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混
合を行う。上記モリブデン系原料粉末としては、粒径
0.8〜1.7μm程度の金属モリブデン粉末等を用い
れば良く、バナジウム系原料粉末としては粒径1.4μ
m程度の炭化バナジウム粉末等を用いれば良い。これら
の粉末を金属原子のモル比がV:Mo=2:1になるよ
うに混合し、少量の純水で十分分散させる。
【0014】次いで、これに30%の過酸化水素水を少
しずつ加える。この時、混合粉末と過酸化水素水は室温
で激しく反応し、酸素気体を発生させながら混合粉末は
溶解する。そして、混合粉末が略完全に溶解するような
適当な量の過酸化水素水を加え、少量の未反応物はろ過
分別し、濃暗緑色の混合粉末の溶液を得る。この溶液は
モリブデン原子とバナジウム原子の2種類の原子を含む
一種のポリ酸の水溶液であると考えられる。
しずつ加える。この時、混合粉末と過酸化水素水は室温
で激しく反応し、酸素気体を発生させながら混合粉末は
溶解する。そして、混合粉末が略完全に溶解するような
適当な量の過酸化水素水を加え、少量の未反応物はろ過
分別し、濃暗緑色の混合粉末の溶液を得る。この溶液は
モリブデン原子とバナジウム原子の2種類の原子を含む
一種のポリ酸の水溶液であると考えられる。
【0015】次に、この溶液を送風乾燥して溶媒である
水を取り除くが、この際、溶媒の減少が進行しても、溶
液から沈澱が生ずることはなく、溶液の濃度は高くなっ
ていく。さらに乾燥を続けると溶液は飴状となり、つい
にはガラス状になって完全に固化し、非結晶のガラス状
固体を得る。
水を取り除くが、この際、溶媒の減少が進行しても、溶
液から沈澱が生ずることはなく、溶液の濃度は高くなっ
ていく。さらに乾燥を続けると溶液は飴状となり、つい
にはガラス状になって完全に固化し、非結晶のガラス状
固体を得る。
【0016】そして、この非晶質から結晶質を得るため
に加熱処理を行う。すなわち、この固体を乳鉢で粉砕し
た後、空気中で加熱処理を行い、固体中に多く含まれて
いる構造水を脱離させてモリブデンとバナジウムの複合
酸化物活物質を得る。この時の加熱処理は大気中で30
0〜400℃の温度条件下で2〜3時間行われる。
に加熱処理を行う。すなわち、この固体を乳鉢で粉砕し
た後、空気中で加熱処理を行い、固体中に多く含まれて
いる構造水を脱離させてモリブデンとバナジウムの複合
酸化物活物質を得る。この時の加熱処理は大気中で30
0〜400℃の温度条件下で2〜3時間行われる。
【0017】従って、本実施例のリチウム電池正極活物
質の製造方法においては、大気中で比較的低温,短時間
で結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質を得ること
ができるため、おおがかりな製造装置や製造スペースが
不要であり、消費電力を抑えることも可能であり、生産
性を著しく向上させることができる。
質の製造方法においては、大気中で比較的低温,短時間
で結晶質のMo4 V6 O25複合酸化物活物質を得ること
ができるため、おおがかりな製造装置や製造スペースが
不要であり、消費電力を抑えることも可能であり、生産
性を著しく向上させることができる。
【0018】次いで、本実施例のリチウム電池正極活物
質の製造方法によってMo4 V6 O 25複合酸化物活物質
である正極活物質を作成し、これを用いたリチウム電池
の充放電特性の調査を行った。
質の製造方法によってMo4 V6 O 25複合酸化物活物質
である正極活物質を作成し、これを用いたリチウム電池
の充放電特性の調査を行った。
【0019】先ず、粒径0.8〜1.7μmの金属モリ
ブデン粉末と粒径1.4μmの炭化バナジウム粉末を金
属原子のモル比がV:Mo=2:1になるように混合
し、少量の純水で十分分散させた。次いで、30%の過
酸化水素水を混合粉末が略完全に溶解するまで少しずつ
加え、少量の未反応物はろ過分別し、濃暗緑色の混合粉
末の溶液を得た。次に、この溶液を送風乾燥して溶媒で
ある水を取り除き、非結晶のガラス状固体を得た。
ブデン粉末と粒径1.4μmの炭化バナジウム粉末を金
属原子のモル比がV:Mo=2:1になるように混合
し、少量の純水で十分分散させた。次いで、30%の過
酸化水素水を混合粉末が略完全に溶解するまで少しずつ
加え、少量の未反応物はろ過分別し、濃暗緑色の混合粉
末の溶液を得た。次に、この溶液を送風乾燥して溶媒で
ある水を取り除き、非結晶のガラス状固体を得た。
【0020】そして、この非晶質から結晶質を得るため
に加熱処理を行うが、この際の加熱処理条件を400℃
×3時間、300℃×3時間とし、それぞれの条件下で
得られた結晶質のMo4V6O25複合酸化物活物質を
実施サンプル1,2とし、比較のために加熱処理温度を
500℃×2時間として得られた(V−Mo)複合酸化
物活物質を比較サンプル1とした。また、加熱処理温度
を200℃×2時間として得られた(V−Mo)複合酸
化物活物質を比較サンプル2とした。また、比較サンプ
ル3として、従来の結晶質(V−Mo)複合酸化物活物
質のように、酸化モリブデン(MoO3)と酸化バナジ
ウム(V2O5)を金属モル比でV:Mo=2:1で混
合してこれを850℃で溶融させた後で水中急冷し、結
晶質の(V−Mo)複合酸化物活物質を作成した。
に加熱処理を行うが、この際の加熱処理条件を400℃
×3時間、300℃×3時間とし、それぞれの条件下で
得られた結晶質のMo4V6O25複合酸化物活物質を
実施サンプル1,2とし、比較のために加熱処理温度を
500℃×2時間として得られた(V−Mo)複合酸化
物活物質を比較サンプル1とした。また、加熱処理温度
を200℃×2時間として得られた(V−Mo)複合酸
化物活物質を比較サンプル2とした。また、比較サンプ
ル3として、従来の結晶質(V−Mo)複合酸化物活物
質のように、酸化モリブデン(MoO3)と酸化バナジ
ウム(V2O5)を金属モル比でV:Mo=2:1で混
合してこれを850℃で溶融させた後で水中急冷し、結
晶質の(V−Mo)複合酸化物活物質を作成した。
【0021】次に、これらの実施サンプル1,2及び比
較サンプル1〜3を正極活物質としてリチウム電池の正
極板を作製した。先ず、実施サンプル1,2と比較サン
プル1〜3の活物質と、カーボン粉末、並びにバインダ
ーとしてテフロン粉末をそれぞれ80:15:5の比率
で混合した。そして、これを直径16mmのSUS網上
にディスク状に圧着し、厚さ約0.5mmの正極板を作
製した。負極は厚さ約1.85mmのリチウム金属を直
径約16mmの円形に打ち抜いたものを用い、電解液は
LiPF6を1mol/l含むプロピレンカーボネイト
(PC)とジメチルカーボネイト(DMC)の同体積混
合溶液を用いた。上記正極、負極、電解液及びセパレー
タを用いて直径20mm厚さ2.5mmのコイン型のリ
チウム電池を作製し、その充放電特性を試験した。な
お、上記充放電特性は、充放電の回数に対する放電容量
にて評価した。結果を図1に示す。
較サンプル1〜3を正極活物質としてリチウム電池の正
極板を作製した。先ず、実施サンプル1,2と比較サン
プル1〜3の活物質と、カーボン粉末、並びにバインダ
ーとしてテフロン粉末をそれぞれ80:15:5の比率
で混合した。そして、これを直径16mmのSUS網上
にディスク状に圧着し、厚さ約0.5mmの正極板を作
製した。負極は厚さ約1.85mmのリチウム金属を直
径約16mmの円形に打ち抜いたものを用い、電解液は
LiPF6を1mol/l含むプロピレンカーボネイト
(PC)とジメチルカーボネイト(DMC)の同体積混
合溶液を用いた。上記正極、負極、電解液及びセパレー
タを用いて直径20mm厚さ2.5mmのコイン型のリ
チウム電池を作製し、その充放電特性を試験した。な
お、上記充放電特性は、充放電の回数に対する放電容量
にて評価した。結果を図1に示す。
【0022】図1中において、実施サンプル1の結果を
図中○で示し、実施サンプル2の結果を図中□で示し、
比較サンプル1の結果を図中○で示し、比較サンプル2
の結果を図中△で示し、比較サンプル3の結果を図中◎
で示す。図1の結果を見てわかるように、実施サンプル
1,2においては良好な充放電特性を示した。
図中○で示し、実施サンプル2の結果を図中□で示し、
比較サンプル1の結果を図中○で示し、比較サンプル2
の結果を図中△で示し、比較サンプル3の結果を図中◎
で示す。図1の結果を見てわかるように、実施サンプル
1,2においては良好な充放電特性を示した。
【0023】この時、上述のように実施サンプル1,2
と比較サンプル1,2の製造方法は略同一であり、加熱
処理温度のみが異なっており、これらの充放竃特性の差
異はこの加熱温度の差によって構造に差が生じるためと
思われる。そこで、加熱温度がそれぞれのサンプルの構
造にどのような影響を及ぼしているのかを調査するため
に、実施サンプル1,2と比較サンプル1,2のX線図
折を行った。この結果を図2に示す。なお、比較サンプ
ル1の結果のみチャートを2/5に縮小している。図2
の結果から実施サンプル1,2のX線図折パターンには
Mo4V6O25のピークが見られ、比較サンプル1の
X線図折パターンにはV2MoO8のピークが見られる
ことが確認された。すなわち、加熱処理温度が300〜
400℃である実施サンプル1,3においては、Mo4
V6O25が形成されていることから良好な充放電特性
を有し、加熱処理温度が500℃でありMo4V6O
25の形成されない比較サンプル1,2においては充放
電特性をあまり良好なものとすることができないものと
思われる。
と比較サンプル1,2の製造方法は略同一であり、加熱
処理温度のみが異なっており、これらの充放竃特性の差
異はこの加熱温度の差によって構造に差が生じるためと
思われる。そこで、加熱温度がそれぞれのサンプルの構
造にどのような影響を及ぼしているのかを調査するため
に、実施サンプル1,2と比較サンプル1,2のX線図
折を行った。この結果を図2に示す。なお、比較サンプ
ル1の結果のみチャートを2/5に縮小している。図2
の結果から実施サンプル1,2のX線図折パターンには
Mo4V6O25のピークが見られ、比較サンプル1の
X線図折パターンにはV2MoO8のピークが見られる
ことが確認された。すなわち、加熱処理温度が300〜
400℃である実施サンプル1,3においては、Mo4
V6O25が形成されていることから良好な充放電特性
を有し、加熱処理温度が500℃でありMo4V6O
25の形成されない比較サンプル1,2においては充放
電特性をあまり良好なものとすることができないものと
思われる。
【0024】従って、本実施例のリチウム電池正極活物
質の製造方法によって製造された正極活物質は、比較的
簡便に製造でき、生産性が良好である上、これを用いた
電池においては良好な充放電特性が付与されることがわ
かった。
質の製造方法によって製造された正極活物質は、比較的
簡便に製造でき、生産性が良好である上、これを用いた
電池においては良好な充放電特性が付与されることがわ
かった。
【0025】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のリチウム電池正極活物質の製造方法は、モリブデン
系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混合粉末に過酸化
水素水を添加して得られる中間物質に加熱処理を施すた
め、大気中で比較的低温,短時間で結晶質のMo4 V6
O25複合酸化物活物質を得ることができ、おおがかりな
製造装置や製造スペースを必要とせず、消費電力を抑え
ることができ、製造コストを低減し、その生産性を著し
く向上させることができる。
明のリチウム電池正極活物質の製造方法は、モリブデン
系原料粉末とバナジウム系原料粉末の混合粉末に過酸化
水素水を添加して得られる中間物質に加熱処理を施すた
め、大気中で比較的低温,短時間で結晶質のMo4 V6
O25複合酸化物活物質を得ることができ、おおがかりな
製造装置や製造スペースを必要とせず、消費電力を抑え
ることができ、製造コストを低減し、その生産性を著し
く向上させることができる。
【0026】また、本発明のリチウム電池正極活物質の
製造方法においては、混合粉末に含まれるモリブデンと
バナジウムのモル比V/Moが2.0以上である、或い
は、モリブデン系原料粉末が金属モリブデン粉末または
炭化モリブデン粉末であり、バナジウム系原料粉末が金
属バナジウム粉末または炭化バナジウム粉末である、加
熱処理が300℃以上,400℃以下の温度条件で行わ
れるため、更にその生産性を向上させることが出来る。
製造方法においては、混合粉末に含まれるモリブデンと
バナジウムのモル比V/Moが2.0以上である、或い
は、モリブデン系原料粉末が金属モリブデン粉末または
炭化モリブデン粉末であり、バナジウム系原料粉末が金
属バナジウム粉末または炭化バナジウム粉末である、加
熱処理が300℃以上,400℃以下の温度条件で行わ
れるため、更にその生産性を向上させることが出来る。
【0027】さらに、本発明のリチウム電池正極活物質
の製造方法においては、モリブデン系原料粉末とバナジ
ウム系原料粉末の混合粉末に過酸化水素水を添加して得
られる中間物質を、飴状の粘性を示すまでの濃度とする
ことが可能であるため、スピンコーティング法やディッ
プ法等の湿式の塗布技術が応用でき、複雑な正極板の作
成等も十分可能であり、その工業的価値は非常に高い。
の製造方法においては、モリブデン系原料粉末とバナジ
ウム系原料粉末の混合粉末に過酸化水素水を添加して得
られる中間物質を、飴状の粘性を示すまでの濃度とする
ことが可能であるため、スピンコーティング法やディッ
プ法等の湿式の塗布技術が応用でき、複雑な正極板の作
成等も十分可能であり、その工業的価値は非常に高い。
【0028】
【図1】実施例中にて作成した実施サンプル1,2及び
比較サンプル1〜3の正極活物質を用いた電池の充放電
特性を示す図である。
比較サンプル1〜3の正極活物質を用いた電池の充放電
特性を示す図である。
【図2】実施例中にて作成した実施サンプル1,2及び
比較サンプル1,2のX線回折パターンを示す図であ
る。
比較サンプル1,2のX線回折パターンを示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−87463(JP,A) 特開 昭60−218766(JP,A) 特開 昭54−108221(JP,A) 特開 昭60−86761(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/02 - 4/58 C01G 33/00
Claims (3)
- 【請求項1】 モリブデン系原料粉末とバナジウム系原
料粉末の混合粉末に過酸化水素水を添加して得られる中
間物質に300℃以上、400℃以下の加熱処理を施す
ことを特徴とするリチウム電池正極活物質の製造方法。 - 【請求項2】 混合粉末に含まれるモリブデンとバナジ
ウムのモル比V/Moが2.0以上であることを特徴と
する請求項1記載のリチウム電池正極活物質の製造方
法。 - 【請求項3】 モリブデン系原料粉末が金属モリブデン
粉末または炭化モリブデン粉末であり、バナジウム系原
料粉末が金属バナジウム粉末または炭化バナジウム粉末
であることを特徴とする請求項1記載のリチウム電池正
極活物質の製造方法。
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| JP06655393A JP3319005B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | リチウム電池正極活物質の製造方法 |
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| JP06655393A JP3319005B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | リチウム電池正極活物質の製造方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
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| JPH06283173A JPH06283173A (ja) | 1994-10-07 |
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| JP06655393A Expired - Fee Related JP3319005B2 (ja) | 1993-03-25 | 1993-03-25 | リチウム電池正極活物質の製造方法 |
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| JP (1) | JP3319005B2 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-03-25 JP JP06655393A patent/JP3319005B2/ja not_active Expired - Fee Related
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