JP3319270B2 - 放電加工用電極線 - Google Patents
放電加工用電極線Info
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- JP3319270B2 JP3319270B2 JP04744996A JP4744996A JP3319270B2 JP 3319270 B2 JP3319270 B2 JP 3319270B2 JP 04744996 A JP04744996 A JP 04744996A JP 4744996 A JP4744996 A JP 4744996A JP 3319270 B2 JP3319270 B2 JP 3319270B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤ放電加工に
用いられる放電加工用電極線に係り、特に引張強度、導
電率に優れた放電加工用電極線に関するものである。
用いられる放電加工用電極線に係り、特に引張強度、導
電率に優れた放電加工用電極線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤ放電加工は、走行するワイヤ電極
線と被加工物間の放電現象により被加工物を所定の寸法
に溶断する加工法であり、機械的な切削、切断加工が困
難な金型等の加工に広く用いられている。最近の金型加
工分野においては、より一層の高精度化、かつ、高速度
化の要求が高く、直径0.1mm以下で、150kgf
/mm2 (約1,500MPa)以上の高引張強度、1
5%IACS以上の高導電率特性を有する極細電極線の
出現が待たれている。
線と被加工物間の放電現象により被加工物を所定の寸法
に溶断する加工法であり、機械的な切削、切断加工が困
難な金型等の加工に広く用いられている。最近の金型加
工分野においては、より一層の高精度化、かつ、高速度
化の要求が高く、直径0.1mm以下で、150kgf
/mm2 (約1,500MPa)以上の高引張強度、1
5%IACS以上の高導電率特性を有する極細電極線の
出現が待たれている。
【0003】この種の電極線としては、引張強度の高い
W単体電極線が従来から用いられてきた。W電極線は、
引張強度が約400kgf/mm2 (約4,000MP
a)と汎用黄銅電極線の約4倍の強度を有している。こ
のため、W電極線は、高精度化のために線径を0.1m
m以下に極細化しても、加工精度低下の原因となる電極
線の振動が生じるおそれのない十分な張力を負荷するこ
とができる。しかし、W自体がレアメタルの一種である
と共に難加工材であり、かつ、電極線が消耗品であるこ
とを考慮に入れると、Wを電極線として用いた極細W電
極線は、非常に高価なものとなってしまう。さらに、W
電極線を用いた場合、強度が高すぎるために、電極線に
電圧を印加する送り出しリール、および巻取りリールの
摩耗が激しく、接触抵抗の変化等により不安定な放電現
象が生じやすかった。
W単体電極線が従来から用いられてきた。W電極線は、
引張強度が約400kgf/mm2 (約4,000MP
a)と汎用黄銅電極線の約4倍の強度を有している。こ
のため、W電極線は、高精度化のために線径を0.1m
m以下に極細化しても、加工精度低下の原因となる電極
線の振動が生じるおそれのない十分な張力を負荷するこ
とができる。しかし、W自体がレアメタルの一種である
と共に難加工材であり、かつ、電極線が消耗品であるこ
とを考慮に入れると、Wを電極線として用いた極細W電
極線は、非常に高価なものとなってしまう。さらに、W
電極線を用いた場合、強度が高すぎるために、電極線に
電圧を印加する送り出しリール、および巻取りリールの
摩耗が激しく、接触抵抗の変化等により不安定な放電現
象が生じやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのW電極線の欠
点を改善すべく、汎用電極線である黄銅(Cu−35%
Zn)電極線とW電極線の中間の引張強さを有する高張
力鋼線周囲にCu−Zn合金層を被覆した複合電極線が
高精度加工用電極線として開発されている(例えば、特
開昭56−126528号公報)。
点を改善すべく、汎用電極線である黄銅(Cu−35%
Zn)電極線とW電極線の中間の引張強さを有する高張
力鋼線周囲にCu−Zn合金層を被覆した複合電極線が
高精度加工用電極線として開発されている(例えば、特
開昭56−126528号公報)。
【0005】図2に示すように、この複合電極線11
は、テンションメンバーである高抗張力鋼12をコア部
とし、それを被覆してCu−Zn合金層13を配してい
る。これによって、複合電極線11は引張強度が約15
0〜200kgf/mm2 (約1,500〜2,000
MPa)に達し、高精度加工に十分な張力を負荷するこ
とができると共に、送り出しリール、および巻取りリー
ルとの摩耗が少なくて済む。すなわち、この複合電極線
11は、適度の引張強度を有すると共に、比較的安価に
供給することができる。
は、テンションメンバーである高抗張力鋼12をコア部
とし、それを被覆してCu−Zn合金層13を配してい
る。これによって、複合電極線11は引張強度が約15
0〜200kgf/mm2 (約1,500〜2,000
MPa)に達し、高精度加工に十分な張力を負荷するこ
とができると共に、送り出しリール、および巻取りリー
ルとの摩耗が少なくて済む。すなわち、この複合電極線
11は、適度の引張強度を有すると共に、比較的安価に
供給することができる。
【0006】しかしながら、この複合電極線11は、引
張強度の低いCu−Zn合金層12を外層に配している
ため、複合電極線11として十分な引張強度を確保する
には、複合電極線11のコア部の高抗張力鋼12の割合
を大きくしなければならない。しかし、この場合、高抗
張力鋼12の導電率が10%IACS程度しかないた
め、複合電極線11としての導電率が低下してしまい、
放電加工の高速度化に不可欠な放電加工電流を高くする
ことが困難であるという大きな問題点を有していた。
張強度の低いCu−Zn合金層12を外層に配している
ため、複合電極線11として十分な引張強度を確保する
には、複合電極線11のコア部の高抗張力鋼12の割合
を大きくしなければならない。しかし、この場合、高抗
張力鋼12の導電率が10%IACS程度しかないた
め、複合電極線11としての導電率が低下してしまい、
放電加工の高速度化に不可欠な放電加工電流を高くする
ことが困難であるという大きな問題点を有していた。
【0007】そこで、本発明は、上記課題を解決し、放
電加工のより一層の高精度化、かつ、高速度化を可能に
する高引張強度、高導電率の両特性を具備した放電加工
用電極線を提供することにある。
電加工のより一層の高精度化、かつ、高速度化を可能に
する高引張強度、高導電率の両特性を具備した放電加工
用電極線を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、金属材料からなる芯材を、2相分
散強化型複合体で被覆し、その2相分散強化型複合体を
Cu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線におい
て、上記2相分散強化型複合体が、FeまたはFe合金
の粉末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を
母体として片方の金属が分散相となった分散組織となっ
て形成されており、該混合粉末体における上記Feまた
はFe合金の粉末体積率が10〜90%であるものであ
る。
に請求項1の発明は、金属材料からなる芯材を、2相分
散強化型複合体で被覆し、その2相分散強化型複合体を
Cu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線におい
て、上記2相分散強化型複合体が、FeまたはFe合金
の粉末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を
母体として片方の金属が分散相となった分散組織となっ
て形成されており、該混合粉末体における上記Feまた
はFe合金の粉末体積率が10〜90%であるものであ
る。
【0009】請求項2の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、その2相分散強化
型複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極
線において、上記2相分散強化型複合体が、Feまたは
Fe合金と、CuまたはCu合金との鋳造材で形成さ
れ、該鋳造材における上記CuまたはCu合金の重量百
分率が10%以上であることを特徴とする放電加工用電
極線である。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、その2相分散強化
型複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極
線において、上記2相分散強化型複合体が、Feまたは
Fe合金と、CuまたはCu合金との鋳造材で形成さ
れ、該鋳造材における上記CuまたはCu合金の重量百
分率が10%以上であることを特徴とする放電加工用電
極線である。
【0010】請求項3の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を母体
として片方の金属が分散相となった分散組織となって形
成されており、該混合粉末体における上記NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末の体積率が10〜90%であるものである。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を母体
として片方の金属が分散相となった分散組織となって形
成されており、該混合粉末体における上記NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末の体積率が10〜90%であるものである。
【0011】請求項4の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つと、
CuまたはCu合金との鋳造材で形成され、該鋳造材に
おける上記CuまたはCu合金の重量百分率が10%以
上であることを特徴とする放電加工用電極線である。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つと、
CuまたはCu合金との鋳造材で形成され、該鋳造材に
おける上記CuまたはCu合金の重量百分率が10%以
上であることを特徴とする放電加工用電極線である。
【0012】請求項5の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末と、AgまたはAg合金の粉末との混合粉末体を母体
として片方の金属が分散相となった分散組織となって形
成されており、該混合粉末体における上記NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末の体積率が10〜90%であるものである。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末と、AgまたはAg合金の粉末との混合粉末体を母体
として片方の金属が分散相となった分散組織となって形
成されており、該混合粉末体における上記NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つの粉
末の体積率が10〜90%であるものである。
【0013】請求項6の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つと、
AgまたはAg合金との鋳造材で形成され、該鋳造材に
おける上記AgまたはAg合金の重量百分率が10%以
上であることを特徴とする放電加工用電極線である。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、NiまたはN
i合金、VまたはV合金、TaまたはTa合金、Crま
たはCr合金、ステンレス鋼材の内のいずれか1つと、
AgまたはAg合金との鋳造材で形成され、該鋳造材に
おける上記AgまたはAg合金の重量百分率が10%以
上であることを特徴とする放電加工用電極線である。
【0014】請求項7の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、ステンレス鋼
材、NiまたはNi合金のいずれかの粉末と、Feまた
はFe合金の粉末との混合粉末体を母体として片方の金
属が分散相となった分散組織となって形成されているも
のである。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、ステンレス鋼
材、NiまたはNi合金のいずれかの粉末と、Feまた
はFe合金の粉末との混合粉末体を母体として片方の金
属が分散相となった分散組織となって形成されているも
のである。
【0015】請求項8の発明は、金属材料からなる芯材
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、ステンレス鋼
材、NiまたはNi合金のいずれかと、FeまたはFe
合金との鋳造材で形成されることを特徴とする放電加工
用電極線である。
を、2相分散強化型複合体で被覆し、該2相分散強化型
複合体をCu−Zn合金層で被覆した放電加工用電極線
において、上記2相分散強化型複合体が、ステンレス鋼
材、NiまたはNi合金のいずれかと、FeまたはFe
合金との鋳造材で形成されることを特徴とする放電加工
用電極線である。
【0016】請求項9の発明は、上記芯材の体積率が3
0%以下、上記2相分散強化型複合体の体積率が40%
以上、上記Cu−Zn合金層の体積率が65%以下であ
る請求項1乃至請求項8いずれか記載の放電加工用電極
線である。
0%以下、上記2相分散強化型複合体の体積率が40%
以上、上記Cu−Zn合金層の体積率が65%以下であ
る請求項1乃至請求項8いずれか記載の放電加工用電極
線である。
【0017】請求項10の発明は、上記芯材が、10k
gf/mm2以上の常温引張強さを有する金属材料から
なる請求項1乃至請求項8いずれか記載の放電加工用電
極線である。
gf/mm2以上の常温引張強さを有する金属材料から
なる請求項1乃至請求項8いずれか記載の放電加工用電
極線である。
【0018】上記数値範囲を限定した理由を以下に説明
する。
する。
【0019】2相分散強化型複合体の体積率を40%以
上と限定した理由は、2相分散強化型複合体の体積率が
少なくとも40%以上ないと、放電加工時の高精度化お
よび高速度化に必要な特性が得られないためである。ま
た、芯材の体積率を30%以下に限定した理由は、粉末
押出や伸線時の加工性を確保できる程度含有していれば
よいためである。
上と限定した理由は、2相分散強化型複合体の体積率が
少なくとも40%以上ないと、放電加工時の高精度化お
よび高速度化に必要な特性が得られないためである。ま
た、芯材の体積率を30%以下に限定した理由は、粉末
押出や伸線時の加工性を確保できる程度含有していれば
よいためである。
【0020】混合粉末体におけるFeまたはFe合金、
NiまたはNi合金、VまたはV合金、TaまたはTa
合金、CrまたはCr合金、ステンレス鋼材の粉末の体
積率を10〜90%の範囲に限定した理由は、混合粉末
体におけるFeまたはFe合金、NiまたはNi合金、
VまたはV合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr
合金、ステンレス鋼材の粉末の体積率が10%未満では
十分な引張強度が得られず、逆に、90%を超えると放
電加工用電極線の導電率が大きく低下してしまうためで
ある。
NiまたはNi合金、VまたはV合金、TaまたはTa
合金、CrまたはCr合金、ステンレス鋼材の粉末の体
積率を10〜90%の範囲に限定した理由は、混合粉末
体におけるFeまたはFe合金、NiまたはNi合金、
VまたはV合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr
合金、ステンレス鋼材の粉末の体積率が10%未満では
十分な引張強度が得られず、逆に、90%を超えると放
電加工用電極線の導電率が大きく低下してしまうためで
ある。
【0021】鋳造材におけるCuまたはCu合金、Ag
またはAg合金、FeまたはFe合金の重量百分率を1
0%以上に限定した理由は、鋳造材におけるCuまたは
Cu合金、AgまたはAg合金、FeまたはFe合金の
重量百分率が10%未満では放電加工用電極線の導電率
が大きく低下してしまうためである。
またはAg合金、FeまたはFe合金の重量百分率を1
0%以上に限定した理由は、鋳造材におけるCuまたは
Cu合金、AgまたはAg合金、FeまたはFe合金の
重量百分率が10%未満では放電加工用電極線の導電率
が大きく低下してしまうためである。
【0022】芯材として10kgf/mm2 以上の常温
引張強さを有する金属材料を用いると限定した理由は、
芯材の常温引張強さが10kgf/mm2 未満では、各
構成材間の変形抵抗の差が大きな複合材の塑性加工で
は、ネッキング現象と称される塑性不安定現象が発生
し、断線などのトラブルが起こり易くなり、すなわち、
本発明の2相分散強化型複合体の強度、即ち、変形抵抗
が高くなるためである。
引張強さを有する金属材料を用いると限定した理由は、
芯材の常温引張強さが10kgf/mm2 未満では、各
構成材間の変形抵抗の差が大きな複合材の塑性加工で
は、ネッキング現象と称される塑性不安定現象が発生
し、断線などのトラブルが起こり易くなり、すなわち、
本発明の2相分散強化型複合体の強度、即ち、変形抵抗
が高くなるためである。
【0023】以上の構成によれば、芯材を中心として、
その周囲に強度メンバーとして2相分散強化型複合体を
配し、その周囲にCu−Zn合金を配したため、放電加
工性に優れていると共に、高引張強度、高導電率特性を
兼ね備えた放電加工用電極線を得ることができ、また、
常温での減面加工によって歪硬化し、その結果、塑性不
安定現象の発生を防止できると共に、良好な減面加工性
を維持できる。
その周囲に強度メンバーとして2相分散強化型複合体を
配し、その周囲にCu−Zn合金を配したため、放電加
工性に優れていると共に、高引張強度、高導電率特性を
兼ね備えた放電加工用電極線を得ることができ、また、
常温での減面加工によって歪硬化し、その結果、塑性不
安定現象の発生を防止できると共に、良好な減面加工性
を維持できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0025】図1に示すように、本発明の放電加工用電
極線1は、芯材2、2相分散強化型複合体3およびCu
−Zn合金層4の3つの層から構成されている。
極線1は、芯材2、2相分散強化型複合体3およびCu
−Zn合金層4の3つの層から構成されている。
【0026】芯材2は、粉末押出や伸線時の加工性を確
保すべく配されており、放電加工用電極線1の中心に、
例えば、FeまたはFe合金からなる所定の長さ・直径
を有したロッド状に形成される。
保すべく配されており、放電加工用電極線1の中心に、
例えば、FeまたはFe合金からなる所定の長さ・直径
を有したロッド状に形成される。
【0027】2相分散強化型複合体3は、高引張強度お
よび高導電率特性を良好にすべく配されており、例え
ば、FeまたはFe合金の粉末とCuまたはCu合金の
粉末との混合粉末体を母体として片方の金属が分散相と
なった分散組織、あるいは、例えば、FeまたはFe合
金とCuまたはCu合金との鋳造材からなり、芯材2を
被覆して設けられる。
よび高導電率特性を良好にすべく配されており、例え
ば、FeまたはFe合金の粉末とCuまたはCu合金の
粉末との混合粉末体を母体として片方の金属が分散相と
なった分散組織、あるいは、例えば、FeまたはFe合
金とCuまたはCu合金との鋳造材からなり、芯材2を
被覆して設けられる。
【0028】Cu−Zn合金層4は、放電加工性を良好
にすべく配されており、2相分散強化型複合体3を被覆
して設けられる。Cu−Zn合金層4として放電加工特
性の良好なZnが10〜50wt%添加されたCu−Z
n合金以外では、冷間で断面減少率50%以上の減面加
工が可能な金属材料の周囲に、ZnまたはZn基合金を
被覆した複合体で置き換えてもよい。
にすべく配されており、2相分散強化型複合体3を被覆
して設けられる。Cu−Zn合金層4として放電加工特
性の良好なZnが10〜50wt%添加されたCu−Z
n合金以外では、冷間で断面減少率50%以上の減面加
工が可能な金属材料の周囲に、ZnまたはZn基合金を
被覆した複合体で置き換えてもよい。
【0029】本発明の放電加工用電極線1における2相
分散強化型複合体3の構成材としては、FeとCuとの
組合わせの他に、Ni、V、Ta、Cr、ステンレス鋼
材の内の1つと、Cuとの組合わせ、Ni、V、Ta、
Cr、ステンレス鋼材の内の1つと、Agとの組合わ
せ、ステンレス鋼材、Niのいずれかと、Feとの組合
わせが挙げられ、これらの組合わせにおける混合粉末体
または鋳造材から構成される。
分散強化型複合体3の構成材としては、FeとCuとの
組合わせの他に、Ni、V、Ta、Cr、ステンレス鋼
材の内の1つと、Cuとの組合わせ、Ni、V、Ta、
Cr、ステンレス鋼材の内の1つと、Agとの組合わ
せ、ステンレス鋼材、Niのいずれかと、Feとの組合
わせが挙げられ、これらの組合わせにおける混合粉末体
または鋳造材から構成される。
【0030】また、本発明の放電加工用電極線における
芯材の構成材は、FeまたはFe合金に特に限定される
ものではなく、常温における引張強さが10kgf/m
m2 (約100MPa)の金属材料であれば何でもよ
く、例えば、NbまたはNb合金、CuまたはCu合金
であってもよいことは言うまでもない。さらに、芯材2
として、例えば、FeまたはFe合金からなるロッドの
周囲を、例えば、CuまたはCu合金で被覆したものを
用いてもよく、これによって、放電加工用電極線の導電
率を更に高めることができる。
芯材の構成材は、FeまたはFe合金に特に限定される
ものではなく、常温における引張強さが10kgf/m
m2 (約100MPa)の金属材料であれば何でもよ
く、例えば、NbまたはNb合金、CuまたはCu合金
であってもよいことは言うまでもない。さらに、芯材2
として、例えば、FeまたはFe合金からなるロッドの
周囲を、例えば、CuまたはCu合金で被覆したものを
用いてもよく、これによって、放電加工用電極線の導電
率を更に高めることができる。
【0031】また、本発明の放電加工用電極線における
芯材は、放電加工用電極線の特性に対してほとんど寄与
していないが、本発明を応用し、芯材として純Cuを用
い、その体積率を積極的に高めることにより、放電加工
用電極線の高導電率化を図ることが可能である。
芯材は、放電加工用電極線の特性に対してほとんど寄与
していないが、本発明を応用し、芯材として純Cuを用
い、その体積率を積極的に高めることにより、放電加工
用電極線の高導電率化を図ることが可能である。
【0032】2相分散強化型複合体3の母体として混合
粉末体を用いる場合、芯材2よりも大きな直径を有する
Cu−Zn合金管の中央に芯材2を配置した後、Cu−
Zn合金管と芯材2との間に、FeまたはFe合金の粉
末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を充填
する。その後、粉末押出や伸線などの減面加工を施すこ
とによって、強度メンバーとして2相分散強化型複合体
3を有する放電加工用電極線1を得ることができる。
粉末体を用いる場合、芯材2よりも大きな直径を有する
Cu−Zn合金管の中央に芯材2を配置した後、Cu−
Zn合金管と芯材2との間に、FeまたはFe合金の粉
末と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を充填
する。その後、粉末押出や伸線などの減面加工を施すこ
とによって、強度メンバーとして2相分散強化型複合体
3を有する放電加工用電極線1を得ることができる。
【0033】また、2相分散強化型複合体3の母体とし
て鋳造材を用いる場合、溶解や鋳造によって得られたF
eまたはFe合金とCuまたはCu合金との鋳造材をロ
ッド状に成形した後、Fe−Cuロッドよりも大きな直
径を有するCu−Zn合金管に挿入する。その後、Fe
−Cuロッドの中心に穴を形成すると共に、その穴に芯
材2を挿入し、これを押出・伸線することによって、強
度メンバーとして2相分散強化型複合体3を有する放電
加工用電極線1を得ることができる。
て鋳造材を用いる場合、溶解や鋳造によって得られたF
eまたはFe合金とCuまたはCu合金との鋳造材をロ
ッド状に成形した後、Fe−Cuロッドよりも大きな直
径を有するCu−Zn合金管に挿入する。その後、Fe
−Cuロッドの中心に穴を形成すると共に、その穴に芯
材2を挿入し、これを押出・伸線することによって、強
度メンバーとして2相分散強化型複合体3を有する放電
加工用電極線1を得ることができる。
【0034】本発明では、金属(合金)粉末と金属(合
金)粉末との混合粉末体または金属(合金)と金属(合
金)との鋳造材から形成された2相分散強化型複合体を
強度メンバーとして用いているが、この他の2相分散強
化型複合体の形成方法として、次の方法などが挙げられ
る。
金)粉末との混合粉末体または金属(合金)と金属(合
金)との鋳造材から形成された2相分散強化型複合体を
強度メンバーとして用いているが、この他の2相分散強
化型複合体の形成方法として、次の方法などが挙げられ
る。
【0035】(a) 異種の金属シートを交互に積層さ
せた積層複合体を母体にし、圧延による減面加工によっ
て2相分散強化型複合体を形成する方法。
せた積層複合体を母体にし、圧延による減面加工によっ
て2相分散強化型複合体を形成する方法。
【0036】(b) 一方の金属(合金)粉末中に、ロ
ッド状の他の金属(合金)を多数本埋設した連続繊維複
合体を母体にし、押出・伸線加工によって2相分散強化
型複合体を形成する方法。
ッド状の他の金属(合金)を多数本埋設した連続繊維複
合体を母体にし、押出・伸線加工によって2相分散強化
型複合体を形成する方法。
【0037】次に、FeまたはFe合金の粉末とCuま
たはCu合金の粉末との混合粉末体あるいはFeまたは
Fe合金とCuまたはCu合金との鋳造材が、高引張強
度特性を有する2相分散強化型複合体に変化する機構に
ついて説明する。
たはCu合金の粉末との混合粉末体あるいはFeまたは
Fe合金とCuまたはCu合金との鋳造材が、高引張強
度特性を有する2相分散強化型複合体に変化する機構に
ついて説明する。
【0038】FeとCuとの混合粉末体を母体として片
方の金属が分散相となった分散組織となって形成されて
いるものを2相分散強化型複合体とした場合では、Cu
−Zn合金管に充填された後、粉末押出や伸線などの減
面加工によって、FeとCuの各粉末が圧縮されて凝着
し、最終的に片方の金属が分散相となった分散組織に変
化する。
方の金属が分散相となった分散組織となって形成されて
いるものを2相分散強化型複合体とした場合では、Cu
−Zn合金管に充填された後、粉末押出や伸線などの減
面加工によって、FeとCuの各粉末が圧縮されて凝着
し、最終的に片方の金属が分散相となった分散組織に変
化する。
【0039】FeとCuの各粉末同士の凝着が起こらな
い状態においては、単なる混合粉末体であるため、当然
ながら強度メンバーに要求される特性を示すことはな
く、混合粉末体としての引張強度も非常に低いものであ
る。
い状態においては、単なる混合粉末体であるため、当然
ながら強度メンバーに要求される特性を示すことはな
く、混合粉末体としての引張強度も非常に低いものであ
る。
【0040】しかし、各粉末同士が凝着してくると、F
e/Cuの合金の特性を示すようになる。FeはCuに
対する固溶度が低いためCu中にFeが固溶するのでは
なく、Cu中にFeが分散した分散組織となる。Feと
Cuの各粉末同士の凝着が始まり、分散組織になるに従
って、最大250kgf/mm2 (約2,500MP
a)に達する引張強度が得られるようになり、放電加工
用電極線1の強度メンバーに要求される特性を満足する
2相分散強化型複合体3となる。
e/Cuの合金の特性を示すようになる。FeはCuに
対する固溶度が低いためCu中にFeが固溶するのでは
なく、Cu中にFeが分散した分散組織となる。Feと
Cuの各粉末同士の凝着が始まり、分散組織になるに従
って、最大250kgf/mm2 (約2,500MP
a)に達する引張強度が得られるようになり、放電加工
用電極線1の強度メンバーに要求される特性を満足する
2相分散強化型複合体3となる。
【0041】一方、FeとCuとの鋳造材を2相分散強
化型複合体とした場合でも同様に、FeはCu中にほと
んど固溶しないので、鋳造材におけるFeはCuマトリ
ックス中に分散した分散組織となる。この鋳造材を押出
・伸線加工することで、粒状Feは繊維状Feになり、
その結果、最大250kgf/mm2 (約2,500M
Pa)に達する引張強度が得られるようになり、放電加
工用電極線1の強度メンバーに要求される特性を満足す
る2相分散強化型複合体3となる。
化型複合体とした場合でも同様に、FeはCu中にほと
んど固溶しないので、鋳造材におけるFeはCuマトリ
ックス中に分散した分散組織となる。この鋳造材を押出
・伸線加工することで、粒状Feは繊維状Feになり、
その結果、最大250kgf/mm2 (約2,500M
Pa)に達する引張強度が得られるようになり、放電加
工用電極線1の強度メンバーに要求される特性を満足す
る2相分散強化型複合体3となる。
【0042】本発明の放電加工用電極線においては、C
uまたはAgを2相分散強化型複合体の構成材として用
いているため、分散組織となった後も、高導電率のCu
またはAgが存在することにより高い導電率特性を有す
る2相分散強化型複合体を得ることができる。
uまたはAgを2相分散強化型複合体の構成材として用
いているため、分散組織となった後も、高導電率のCu
またはAgが存在することにより高い導電率特性を有す
る2相分散強化型複合体を得ることができる。
【0043】
【実施例】(実施例1) 工業用純Feを芯材、粒径約200μmのFe粉末と、
粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母体とし
て片方の金属が分散相となった分散組織となって形成さ
れているものを2相分散強化型複合体、Cu−35%Z
n合金(JISC2700)をCu−Zn層として用
い、放電加工用電極線を作製した。
粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母体とし
て片方の金属が分散相となった分散組織となって形成さ
れているものを2相分散強化型複合体、Cu−35%Z
n合金(JISC2700)をCu−Zn層として用
い、放電加工用電極線を作製した。
【0044】この放電加工用電極線の構成材の体積率
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.1(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.1(mm)とした。
【0045】(実施例2)実施例1と同じ構成材を用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
【0046】この放電加工用電極線の構成材の体積率
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0047】(実施例3)実施例1と同じ構成材を用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
【0048】この放電加工用電極線の構成材の体積率
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.05(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Cuが77
(vol%)、かつ、Fe/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.05(mm)とした。
【0049】(実施例4) 工業用純Nbを芯材、粒径約200μmのV粉末と、粒
径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母体として
片方の金属が分散相となった分散組織となって形成され
ているものを2相分散強化型複合体として用い、実施例
1と同様にして放電加工用電極線を作製した。
径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母体として
片方の金属が分散相となった分散組織となって形成され
ているものを2相分散強化型複合体として用い、実施例
1と同様にして放電加工用電極線を作製した。
【0050】この放電加工用電極線の構成材の体積率
は、Cu−Znが18(vol%)、V/Cuが77
(vol%)、かつ、V/Cu中のCu粉末が45(v
ol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であり、線
径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、V/Cuが77
(vol%)、かつ、V/Cu中のCu粉末が45(v
ol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であり、線
径は0.07(mm)とした。
【0051】(実施例5) 工業用純Nbを芯材、粒径約200μmの工業用Ta粉
末と、粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母
体として片方の金属が分散相となった分散組織となって
形成されているものを2相分散強化型複合体として用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
末と、粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母
体として片方の金属が分散相となった分散組織となって
形成されているものを2相分散強化型複合体として用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
【0052】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、Ta/Cuが77
(vol%)、かつ、Ta/Cu中のCu粉末が25
(vol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Ta/Cuが77
(vol%)、かつ、Ta/Cu中のCu粉末が25
(vol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0053】(実施例6) 工業用純Nbを芯材、粒径約200μmの工業用Cr粉
末と、粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母
体として片方の金属が分散相となった分散組織となって
形成されているものを2相分散強化型複合体として用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
末と、粒径約100μmのCu粉末との混合粉末体を母
体として片方の金属が分散相となった分散組織となって
形成されているものを2相分散強化型複合体として用
い、実施例1と同様にして放電加工用電極線を作製し
た。
【0054】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、Cr/Cuが77
(vol%)、かつ、Cr/Cu中のCu粉末が40
(vol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Cr/Cuが77
(vol%)、かつ、Cr/Cu中のCu粉末が40
(vol%)、純Nb(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0055】(実施例7) 工業用純Feを芯材、粒径約100μmの工業用ステン
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmのCu粉末との
混合粉末体を母体として片方の金属が分散相となった分
散組織となって形成されているものを2相分散強化型複
合体として用い、実施例1と同様にして放電加工用電極
線を作製した。
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmのCu粉末との
混合粉末体を母体として片方の金属が分散相となった分
散組織となって形成されているものを2相分散強化型複
合体として用い、実施例1と同様にして放電加工用電極
線を作製した。
【0056】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、SUS/Cuが7
7(vol%)、かつ、SUS/Cu中のCu粉末が4
0(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、SUS/Cuが7
7(vol%)、かつ、SUS/Cu中のCu粉末が4
0(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0057】(実施例8) 工業用純Feを芯材、粒径約100μmのNi粉末と、
粒径約50μmのCu粉末との混合粉末体を母体として
片方の金属が分散相となった分散組織となって形成され
ているものを2相分散強化型複合体として用い、実施例
1と同様にして放電加工用電極線を作製した。
粒径約50μmのCu粉末との混合粉末体を母体として
片方の金属が分散相となった分散組織となって形成され
ているものを2相分散強化型複合体として用い、実施例
1と同様にして放電加工用電極線を作製した。
【0058】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、Ni/Cuが77
(vol%)、かつ、Ni/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Ni/Cuが77
(vol%)、かつ、Ni/Cu中のCu粉末が35
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0059】(実施例9) 工業用純Feを芯材、粒径約100μmの工業用ステン
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmのAg粉末との
混合粉末体を母体として片方の金属が分散相となった分
散組織となって形成されているものを2相分散強化型複
合体として用い、実施例1と同様にして放電加工用電極
線を作製した。
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmのAg粉末との
混合粉末体を母体として片方の金属が分散相となった分
散組織となって形成されているものを2相分散強化型複
合体として用い、実施例1と同様にして放電加工用電極
線を作製した。
【0060】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Agが77
(vol%)、かつ、Fe/Ag中のAg粉末が45
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、Fe/Agが77
(vol%)、かつ、Fe/Ag中のAg粉末が45
(vol%)、純Fe(芯材)が5(vol%)であ
り、線径は0.07(mm)とした。
【0061】(実施例10) 工業用純Cuを芯材、粒径約100μmの工業用ステン
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmの工業用Fe粉
末との混合粉末体を母体として片方の金属が分散相とな
った分散組織となって形成されているものを2相分散強
化型複合体として用い、実施例1と同様にして放電加工
用電極線を作製した。
レス(SUS)粉末と、粒径約50μmの工業用Fe粉
末との混合粉末体を母体として片方の金属が分散相とな
った分散組織となって形成されているものを2相分散強
化型複合体として用い、実施例1と同様にして放電加工
用電極線を作製した。
【0062】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが18(vol%)、SUS/Feが5
7(vol%)、かつ、SUS/Fe中のFe粉末が5
0(vol%)、純Cu(芯材)が25(vol%)、
線径を0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが18(vol%)、SUS/Feが5
7(vol%)、かつ、SUS/Fe中のFe粉末が5
0(vol%)、純Cu(芯材)が25(vol%)、
線径を0.07(mm)とした。
【0063】(比較例1)0.25wt%のCを含有し
た炭素鋼(高抗張力鋼)を芯材、Cu−35%Zn合金
(JIS C2700)をCu−Zn層として用い、放
電加工用電極線を作製した。
た炭素鋼(高抗張力鋼)を芯材、Cu−35%Zn合金
(JIS C2700)をCu−Zn層として用い、放
電加工用電極線を作製した。
【0064】この放電加工用電極線の構成材の体積比
は、Cu−Znが30(vol%)、高抗張力鋼が70
(vol%)であり、線径は0.07(mm)とした。
は、Cu−Znが30(vol%)、高抗張力鋼が70
(vol%)であり、線径は0.07(mm)とした。
【0065】実施例1〜10および比較例1における放
電加工用電極線の諸元を表1に示す。
電加工用電極線の諸元を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】次に、実施例1〜10および比較例1にお
ける放電加工用電極線について、引張強さおよび導電率
を測定した。表2に、引張強度(kgf/mm2 )およ
び導電率特性(%IACS)を示す。
ける放電加工用電極線について、引張強さおよび導電率
を測定した。表2に、引張強度(kgf/mm2 )およ
び導電率特性(%IACS)を示す。
【0068】
【表2】
【0069】表2からわかるように、実施例1〜10に
おいては、いずれも引張強度が150kgf/mm
2 (約1,500MPa)以上で、かつ、15%IAC
S以上の導電率を有しており、非常に優れた引張強度特
性および導電率特性を示している。これに対して、比較
例1は、引張強度は205kgf/mm2 (約2,00
0MPa)を有しており、引張強度特性は優れているも
のの、芯材として導電率の低い炭素鋼(高抗張力鋼)を
用いているため、導電率は12%IACSしかなく、導
電率特性が劣っている。
おいては、いずれも引張強度が150kgf/mm
2 (約1,500MPa)以上で、かつ、15%IAC
S以上の導電率を有しており、非常に優れた引張強度特
性および導電率特性を示している。これに対して、比較
例1は、引張強度は205kgf/mm2 (約2,00
0MPa)を有しており、引張強度特性は優れているも
のの、芯材として導電率の低い炭素鋼(高抗張力鋼)を
用いているため、導電率は12%IACSしかなく、導
電率特性が劣っている。
【0070】本実施例から、複合則により2相分散強化
型複合体分のみの引張強度を逆算すると、実施例3にお
いて最大約250kgf/mm2 (約2,500MP
a)となる。したがって、引張強度が最大でも約100
kgf/mm2 (約1,000MPa)しかないCu−
Zn合金と2相分散強化型複合体とを複合する場合は、
2相分散強化型複合体の体積率を少なくとも40%以上
にしないと、放電加工のより一層の高精度、高速度化に
必要な、高引張強度特性および高導電率特性を得ること
ができないことがわかる。
型複合体分のみの引張強度を逆算すると、実施例3にお
いて最大約250kgf/mm2 (約2,500MP
a)となる。したがって、引張強度が最大でも約100
kgf/mm2 (約1,000MPa)しかないCu−
Zn合金と2相分散強化型複合体とを複合する場合は、
2相分散強化型複合体の体積率を少なくとも40%以上
にしないと、放電加工のより一層の高精度、高速度化に
必要な、高引張強度特性および高導電率特性を得ること
ができないことがわかる。
【0071】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、強度メン
バーとして、2相分散強化型複合体を配しているため、
高引張強度、高導電率を有する放電加工用電極線を得る
ことができるという優れた効果を発揮する。
バーとして、2相分散強化型複合体を配しているため、
高引張強度、高導電率を有する放電加工用電極線を得る
ことができるという優れた効果を発揮する。
【図1】本発明の放電加工用電極線の断面を示す図であ
る。
る。
【図2】従来の放電加工用電極線の断面を示す図であ
る。
る。
1 放電加工用電極線 2 芯材 3 2相分散強化型複合体 4 Cu−Zn合金層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 務 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電 線株式会社システムマテリアル研究所内 (72)発明者 佐々木 一隆 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電 線株式会社土浦工場内 (72)発明者 木村 孝光 茨城県日立市川尻町4丁目10番1号 日 立電線株式会社 豊浦工場内 (56)参考文献 特開 平9−150322(JP,A) 特開 昭63−34022(JP,A) 特開 昭60−67026(JP,A) 特開 平8−287749(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 7/08
Claims (10)
- 【請求項1】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、その2相分散強化型複合体をCu−
Zn合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記
2相分散強化型複合体が、FeまたはFe合金の粉末
と、CuまたはCu合金の粉末との混合粉末体を母体と
して片方の金属が分散相となった分散組織となって形成
されており、該混合粉末体における上記FeまたはFe
合金の粉末体積率が10〜90%であることを特徴とす
る放電加工用電極線。 - 【請求項2】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、その2相分散強化型複合体をCu−
Zn合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記
2相分散強化型複合体が、FeまたはFe合金と、Cu
またはCu合金との鋳造材で形成され、該鋳造材におけ
る上記CuまたはCu合金の重量百分率が10%以上で
あることを特徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項3】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つの粉末と、Cuまたは
Cu合金の粉末との混合粉末体を母体として片方の金属
が分散相となった分散組織となって形成されており、該
混合粉末体における上記NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つの粉末の体積率が10
〜90%であることを特徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項4】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つと、CuまたはCu合
金との鋳造材で形成され、該鋳造材における上記Cuま
たはCu合金の重量百分率が10%以上であることを特
徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項5】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つの粉末と、Agまたは
Ag合金の粉末との混合粉末体を母体として片方の金属
が分散相となった分散組織となって形成されており、該
混合粉末体における上記NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つの粉末の体積率が10
〜90%であることを特徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項6】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、NiまたはNi合金、Vまたは
V合金、TaまたはTa合金、CrまたはCr合金、ス
テンレス鋼材の内のいずれか1つと、AgまたはAg合
金との鋳造材で形成され、該鋳造材における上記Agま
たはAg合金の重量百分率が10%以上であることを特
徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項7】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、ステンレス鋼材、NiまたはN
i合金のいずれかの粉末と、FeまたはFe合金の粉末
との混合粉末体を母体として片方の金属が分散相となっ
た分散組織となって形成されていることを特徴とする放
電加工用電極線。 - 【請求項8】 金属材料からなる芯材を、2相分散強化
型複合体で被覆し、該2相分散強化型複合体をCu−Z
n合金層で被覆した放電加工用電極線において、上記2
相分散強化型複合体が、ステンレス鋼材、NiまたはN
i合金のいずれかと、FeまたはFe合金との鋳造材で
形成されることを特徴とする放電加工用電極線。 - 【請求項9】 上記芯材の体積率が30%以下、上記2
相分散強化型複合体の体積率が40%以上、上記Cu−
Zn合金層の体積率が65%以下である請求項1乃至請
求項8いずれか記載の放電加工用電極線。 - 【請求項10】 上記芯材が、10kgf/mm2以上
の常温引張強さを有する金属材料からなる請求項1乃至
請求項8いずれか記載の放電加工用電極線。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04744996A JP3319270B2 (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 放電加工用電極線 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04744996A JP3319270B2 (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 放電加工用電極線 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09239623A JPH09239623A (ja) | 1997-09-16 |
| JP3319270B2 true JP3319270B2 (ja) | 2002-08-26 |
Family
ID=12775472
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04744996A Expired - Fee Related JP3319270B2 (ja) | 1996-03-05 | 1996-03-05 | 放電加工用電極線 |
Country Status (1)
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|---|---|
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-
1996
- 1996-03-05 JP JP04744996A patent/JP3319270B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09239623A (ja) | 1997-09-16 |
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