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JP3319710B2 - 金属条の湾曲形成制御方法 - Google Patents
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JP3319710B2 - 金属条の湾曲形成制御方法 - Google Patents

金属条の湾曲形成制御方法

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JP3319710B2
JP3319710B2 JP27798197A JP27798197A JP3319710B2 JP 3319710 B2 JP3319710 B2 JP 3319710B2 JP 27798197 A JP27798197 A JP 27798197A JP 27798197 A JP27798197 A JP 27798197A JP 3319710 B2 JP3319710 B2 JP 3319710B2
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tension
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慶一 村岡
哲 加藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属条の製造時ロ
ールを通過する際、金属条に付与される湾曲等の塑性変
形を減少させるため、金属条に掛ける張力又はロール径
の最適値を決定し、それにより、最適な金属条のカール
・トヨを得ることができる金属条の湾曲形成制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の金属条の製造ライン、例えば、軟
鋼、銅、銅合金、ステンレス等の金属条の製造ラインの
一例を図5に示す。図示されているように、金属条J
は、概略的に、圧延工程を経た後、テンションレベラ工
程及びスリッター工程を行い、最後に、検査・巻き直し
を行って出荷される。
【0003】図6に示されたスリットラインでは、ロー
ル状に巻かれた金属条Jは、ペイオフリール(POR)
から巻き出され、デフレクタロールa、張力をコントロ
ールする一対のブライドルロールb,c、テンションロ
ールd、シワ取りロールe、デフレクタロールf、振り
分けロールg、h、ガイドロールi、jを介してNo.
1テンションリール(No.1TR)、No.2テンシ
ョンリール(No.2TR)に巻き取られる。ここで、
振り分けロールgを介してNo.2TRで巻き取る方法
を通板方法A、振り分けロールg、ガイドロールi、j
を介してNo.2TRで巻き取る方法を通板方法B、振
り分けロールhを介してNo.1TRで巻き取る方法を
通板方法Cとする。金属条Jは、シワ取りロールeとデ
フレクタロールfとの間に設置されるスリッタSにより
幅方向に切断され、トリミングや複数の条に分断され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、金属条
は製造時に各種のロールを通過する。その際、金属条に
付与される湾曲癖、すなわち、金属条の塑性変形は、金
属条製品のカール・トヨ等の発現及びその大きさに大き
な影響を与えることが分かっている。
【0005】図6のスリッタラインにおいて、ペイオフ
リール(POR)から巻き出された金属条Jが、各ロー
ルによってそのカールがどのように変化し、テンション
リール(TR)に巻き取られるのかを測定した。測定
は、軟鋼製(KS)の金属条を用い、厚さの異なる3種
類(0.15t,0.20t,0.25t)について行
った。厚さ0.15mm及び0.25mmの金属条J
は、図示されているように、A、B及びCの3種類の通
板方法でライン運転した。一方、厚さ0.20mmの金
属条Jは、Bの通板方法でライン運転した。ラインスピ
ード、張力が安定したところでラインを停止し、P1−
P12の位置でサンプリングを行った。
【0006】なお、各金属条Jに付与されるユニットテ
ンションは、厚さ0.15mm、0.20mm及び0.
25mmのものについて、それぞれ、3.5Kg/平方
mm、2.4Kg/平方mm及び2.0Kg/平方mm
とした。
【表1】
【表2】
【0007】表1及び表2は、それぞれ、板厚別の各ロ
ールのカール及びトヨへの影響を一覧表としたものであ
る。これらの表から、外径が180mm以下の、デフレ
クタロールa、振り分けロールg、ガイドロールi及び
jが、カール・トヨに影響していることが分かる。
【0008】しかるに、近年においては、リール状に巻
かれた金属条のカール・トヨの大きさは、ある許容限度
(カール・トヨ規格)以内に収まるように制限されるよ
うになってきており、その制限も年々厳しくなってい
る。本発明者は、カール・トヨを規格以内に収めるた
め、すなわち、カール・トヨの変化を最小とするため、
スリッターラインにおける各種ロールにおける外径を適
切に選択することにより、カール・トヨへの影響を無く
すことができることを発見し、本発明を完成した。
【0009】よって、本発明の目的は、金属条の製造時
ロールを通過する際、金属条に付与される湾曲等の塑性
変形を減少させるため、金属条に掛ける張力U又はロー
ル径Rの最適値を決定し、それにより、最適な金属条の
カール・トヨを得ることができる金属条の湾曲形成制御
方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、金属条の製造時にロールを通過する際、金属条に
付与される湾曲等の塑性変形を減少させるため、金属条
に掛ける張力U又はロール径Rを、弾性限界歪みX
(%)が0.1<X<0.16となるように式X=U/
E+t/2Rより決定し、それにより、最適な金属条の
カール・トヨを得ることを特徴とする金属条の湾曲形成
制御方法を提供する。但し、Eは金属条のヤング率、t
は金属条の厚さである。
【0011】金属条がロールの表面に巻き付いた時、金
属条の外表面は、中立面(湾曲による伸縮の無い面)よ
りも長くなっており、その分だけ大きな歪みが発生して
いる。この歪みが、金属条の材料の弾性限度以内であれ
ば、金属条がロールを通過し終えた場合に元に戻って永
久歪みを生じない。そこで、この歪みを、この種の金属
材料の弾性限度が存在する0.1<X<0.16とす
る。金属条の外表面における歪みxは、x=U/E+t
/2Rと近似できるから、ロール径Rが定まっている場
合には、金属条に付与する張力Uを、また、金属条に付
与する張力Uが定まっている場合には、ロール径Rの最
適値を上記式から求めることができる。その結果、金属
条の製造時ロールを通過する際、金属条に付与される湾
曲等の塑性変形を減少(ゼロを含む)させ、それによ
り、最適な金属条のカール・トヨを得る。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の金属条の湾曲形成制御方法において、金属条が軟鋼製
であることを特徴とする。請求項3に記載の発明は、請
求項1又は2に記載の金属条の湾曲形成制御方法におい
て、Xの最適値を、材料の応力−歪み線図における弾性
限度の値から決定することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る金属条の湾曲
形成制御方法を図面を参照して詳細に説明する。図1
は、本発明に係る金属条の湾曲形成制御方法の一実施形
態を示すフローチャートである。図示された本発明に係
る金属条の湾曲形成制御方法は、概略的に、カール・ト
ヨの形成に影響を与えるスリッターラインのデフレクタ
ロールa、振り分けロールg及びガイドロールiを、弾
性限界歪みX(%)が0.1<X<0.16となるよう
に式X=U/E+t/2Rより決定した直径のロールに
変更する工程(ステップ1)と、上記式に当て嵌めた張
力Uの値となるようにユニットテンションの大きさを設
定する工程(ステップ2)と、そして、スリッターライ
ンに金属条Jを通板して所定幅の複数の条に分断し、テ
ンションリール(TR)で分断した条をそれぞれ巻き取
る工程(ステップ3)とを含んでいる。
【0014】金属条Jが各種ロールを通過する時、金属
条Jの外表面の長手方向の歪みxは、図2に示されてい
るように、次の式で表される。 x=U/E+{2×円周率×(R+t)−2×円周率×(R+t/2)}/{ 2×円周率×(R+t/2)} =U/E+(t/2)/(R+t/2) =U/E+t/(2R+t) となる。ここで、2Rはtに比べて極めて大きいである
から、=U/E+t/2R(式1)と近似することがで
きる。
【0015】材料の弾性限界歪みをXとすると、式1の
xがXを越えた時、すなわち、次の式2を満たした時、
曲げによる塑性変形が発生する。逆の表現をすると、式
1のxがXを越えない場合には、金属条Jがロールを何
回通過してもロール通過後元の長手方向長さに復元し、
金属条Jに曲げによる塑性変形が付与されないこととな
る。 x=U/E+t/2R≧X(式2)
【0016】ここで、弾性限界歪みX(%)を材料の応
力−歪み線図から求めることにする。図3より、オフセ
ット0%で、弾性限界時の応力は317N/平方mmと
なっており、弾性限界における歪みX(%)は、0.1
14となる。図4については、図3より得られた弾性限
界時における応力、すなわち、317N/平方mmにお
ける弾性限界歪みX(%)は、0.129となる。
【表3】
【表4】
【0017】次に、ロール外径とカールの変化から弾性
限界歪みX(%)を求めることとする。金属条の板厚が
0.15mm、0.20mm及び0.25mmの時のロ
ール外径100mm、125mm、160mm及び18
0mmの歪みxは、式1から図7のように求められる。
【0018】表1及び表2、並びに図7を参照すると、
デフレクタロールa(ロール外径180mm)で板厚
0.20mmの軟鋼製の金属条にはカールに変化が無く
且つ板厚0.25mmの軟鋼製の金属条にはカールに変
化があることから、弾性限界歪みX(%)はその中間、
すなわち、0.125<X<0.151(式3)に存在
すると推定される。ここでは、表3と式3とを考慮し、
弾性限界歪みX=0.125(%)として、カールに影
響しないロール外径を求めることとする。
【0019】式2から、 x=U/E+t/2R<0.00125 となり、 t/2R<0.00125−U/E 2R>tE/(0.00125E−U)(式4) となる。ここでは、対象となる金属条の板厚が、0.2
8mmまでであるため、t=0.3mmと考えて良い。
そこで、この値を式4に当て嵌めると、 2R>tE/(0.00125E−U) =0.3×17653/(0.00125×17653−2.1) =5295.9/19.9662 =265.2mm となり、カールに影響しないロール外径は、270mm
となる。
【0020】(実施例)デフレクタロールaのロール外
径を270mmとして、板厚0.25mmの軟鋼製の金
属条Jを通板し、カールに影響しないかを検証した。検
証は、A,B及びCの通板方法(図5参照)でライン運
転して、ラインスピード、張力が安定したところでライ
ンを停止させ、P1〜P12の位置でサンプリングを行
った。表5は、その結果をまとめたものである。
【表5】
【0021】表5より分かるように、カール(−)29
mmの元材は、ロール外径270mmのデフレクタロー
ルaを通過後、カールは(−)25mmとなり、(+)
4mm変化した。従来のこの種のラインでは、デフレク
タロールaとしてロール外径180mmのものが用いら
れていたが、その場合のカールの変化は(+)27mm
であった。従って、デフレクタロールaのロール外径を
270mmとした場合飛躍的にその変化は小さくなって
いる。
【0022】
【発明の効果】本発明に係る金属条の湾曲形成制御方法
は、金属条に掛ける張力U又はロール径Rを、弾性限界
歪みX(%)が0.1<X<0.16となるように式X
=U/E+t/2Rより決定することができ、それによ
り、金属条がロールを通過する際金属条には弾性限界応
力以下の応力しかかからず、従って、金属条へは湾曲等
の塑性変形が起こらず、これにより、適切な後工程を実
行して最適な金属条のカール・トヨを得ることができる
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る金属条の湾曲形成制御方法の一
実施形態を示すフローチャートである。
【図2】 金属条がロール表面を通過している時の断面
図である。
【図3】 板厚0.20mmの軟鋼製金属条の応力−歪
み線図である。
【図4】 板厚0.25mmの軟鋼製金属条の応力−歪
み線図である。
【図5】 従来の金属条製造ラインの概略を説明するた
めのフローチャートである。
【図6】 金属条スリッターラインの概略図である。
【図7】 金属条の板厚別におけるロール外径100m
m、125mm、160mm及び180mmの歪みxを
示すグラフである。
【符号の説明】
TR1,TR2 No.1、2テンションリール POR ペイオフリール S スリッタ a デフレクタロール b,c ブライドルロール d テンションロール e シワ取りロール f デフレクタロール g,h 振り分けロール i,j ガイドロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−77107(JP,A) 特開 平1−99721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/22 B21D 1/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属条の製造時にロールを通過する際、
    金属条に付与される湾曲等の塑性変形を減少させるた
    め、金属条に掛ける張力U又はロール径Rを、弾性限界
    歪みX(%)が0.1<X<0.16となるように下記
    の式より決定し、それにより、最適な金属条のカール・
    トヨを得ることを特徴とする金属条の湾曲形成制御方
    法。 X=U/E+t/2R 但し、Eは金属条のヤング率、tは金属条の厚さ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金属条の湾曲形成制御
    方法において、 金属条が軟鋼製であることを特徴とする金属条の湾曲形
    成制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の金属条の湾曲形
    成制御方法において、 前記Xの最適値を、材料の応力−歪み線図における弾性
    限度の値から決定することを特徴とする金属条の湾曲形
    成制御方法。
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