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JP3329458B2 - 樹脂組成物及び該組成物を用いた成形体 - Google Patents
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JP3329458B2 - 樹脂組成物及び該組成物を用いた成形体 - Google Patents

樹脂組成物及び該組成物を用いた成形体

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JP3329458B2 JP50831293A JP50831293A JP3329458B2 JP 3329458 B2 JP3329458 B2 JP 3329458B2 JP 50831293 A JP50831293 A JP 50831293A JP 50831293 A JP50831293 A JP 50831293A JP 3329458 B2 JP3329458 B2 JP 3329458B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、架橋性樹脂組成物及び該組成物を用いた熱
可逆架橋性成形体に関する。
背景技術 樹脂の実用物性を改良することを目的として、樹脂中
に架橋構造を導入して樹脂の凝集力を上げ、耐熱性,機
械的強度などの物性を向上することが一般に多用されて
いる。しかし、架橋構造が導入された樹脂は、ゲル化し
やすく、成形性の点で問題を有していた。そのため、従
来は架橋工程を、成形が終わった後に行っていた。具体
的な方法としては、放射線を照射したり、空気中の水分
を利用した反応の応用などである。しかし、これらの方
法では、成形直後は架橋していないことやコストの面で
問題があった。また、環境保護や省資源の立場から成形
品,成形打抜き部分及びバリのリサイクルがますます要
求される状況となっているが、一旦架橋構造が導入され
た後の樹脂は、リサイクルが極めて困難であり、問題と
されていた。
これらの問題を解決するために、これまで様々な方法
が提案されている。それらの多くは成形時には架橋が解
離しており、成形後の冷却固化時に架橋が行なわれる樹
脂である。例えば、米国特許第3264272号,同3267083
号,同3789035号及び同3997487号明細書に記載されてい
るように、樹脂中にカルボン酸基を導入し、これを金属
塩とすることで樹脂を疑似架橋させたもの、また、米国
特許第3328367号及び同3471460号明細書に記載されてい
るように、樹脂中にカルボン酸基を導入し、これと有機
ジアミンとの塩を形成させることにより樹脂を疑似架橋
させることが提案されている。さらに、ディールスアル
ダー反応を利用したもの〔ジェー.ピー.ケネディー,
ケー.エフ.キャスナー,ジャーナル オブ ポリマー
サイエンス ポリマー ケミストリー,エディション17
巻,2055頁(1979年)及びジェー.ピー.ケネディー,
ジー.エム.カールソン,同誌,21巻,2973頁(1983
年)〕や、ニトロソ基の反応を利用したもの(米国特許
第3872057号明細書)が提案されている。
さらに、酸無水物基とアルコール又はアミンとの反応
を利用したもの〔米国特許第3299184号及び同3678016号
明細書,ジェー.シー.デクロイら、ジャーナル オブ
ポリマー サイエンス,ポリマー シンポジウム,52
巻、299頁(1975年)〕や水酸基含有樹脂とジエステル
のエステル交換反応を利用したもの〔ディー.エス.キ
ャンベル,ケミストリー アンド インダストリー(ロ
ンドン),7巻、279頁(1974年)〕などが提案されてい
る。
しかし、疑似架橋させた樹脂は、樹脂の温度が上昇し
た場合にはすぐに架橋が解離してしまい、耐熱性の点で
不充分であり、また、ディールスアルダー反応を利用し
た系は、実際には製造が困難である上に、高温下でも完
全に架橋が解離せず成形性に問題がある。また、酸無水
物とアルコール又はアミンとの反応やエステル交換反応
を利用した系は、以上述べてきた中でも最も実用の可能
性のある系ではあるが、冷却固化時に架橋の進行が遅か
ったり、該架橋・解離の反応を制御できなくなったりす
るために、実用には向かなかった。
発明の開示 そこで、本発明者らは、前記従来技術の問題点を解消
し、加工温度において架橋構造を形成せず、かつ成形後
の冷却固化過程において急速に架橋構造を形成すること
ができ、再び成形温度に加熱すれば架橋が完全に解離し
うる、すなわち架橋形成反応速度及び架橋解離反応速度
が極めて高い熱可逆架橋性樹脂組成物及びこれを用いた
成形体を開発すべく鋭意研究を重ねた。
その結果、特定のエチレン系共重合体と分子内に水酸
基を少なくとも二つ有する多価アルコール化合物からな
る組成物に、反応促進剤を配合することによって、上記
課題を達成しうることを見出した。本発明は、このよう
な知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、(a)エチレンと少なくともラ
ジカル重合性酸無水物を構成モノマーとして含む共重合
体であり、その共重合体中のラジカル重合性酸無水物基
の成分濃度が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合
体, (b)分子内に水酸基を少なくとも二つ有する多価アル
コール化合物,及び (c)反応促進剤を含有し、 成分(a)中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位
に対し、成分(b)である多価アルコール化合物中の水
酸基の単位のモル比が0.01〜10の範囲であり、かつ成分
(c)である反応促進剤が成分(a)であるエチレン系
共重合体100重量部に対して0.001〜20重量部の範囲であ
ることを特徴とする熱可逆架橋性樹脂組成物を提供する
ものである。
また、本発明は、上記の樹脂組成物を溶融成形し、そ
の冷却過程において架橋構造を形成させたことを特徴と
する熱可逆架橋性成形体をも提供するものである。
さらに、本発明は、成分(b)である多価アルコール
化合物として(b)−特定のポリオキシアルキレン化
合物,(b)−特定のポリグリセリンエステル化合物
及び(b)−ソルビタン又は特定のソルビタン誘導体
の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を使用するこ
とにより、成形温度での熱安定性に極めて優れた上記の
樹脂組成物及び成形体をも提供するものである。
発明を実施するための最良の形態 次に、本発明の樹脂組成物の各成分について説明す
る。
まず、成分(a)であるエチレン系共重合体は、エチ
レンとラジカル重合性酸無水物とからなる二元共重合体
又はエチレン,ラジカル重合性酸無水物及び他のラジカ
ル重合性コモノマーからなる多元共重合体である。これ
らのエチレン系共重合体を構成するラジカル重合性酸無
水物としては、例えば、無水マレイン酸,無水イタコン
酸,無水エンディック酸,無水シトラコン酸,1−ブテン
−3,4−ジカルボン酸無水物,炭素数が多くとも18であ
る末端に二重結合を有するアルケニル無水コハク酸,炭
素数が多くとも18である末端に二重結合を有するアルカ
ジエニル無水コハク酸などが挙げられる。これらは、単
独で又は二種類以上同時に併用しても差し支えない。こ
れらのうち、無水マレイン酸及び無水イタコン酸が好適
である。
成分(a)であるエチレン系共重合体中のラジカル重
合性酸無水物基の成分濃度は0.1〜20重量%の範囲であ
ることが必要である。該酸無水物に由来する単位が0.1
重量%未満であると、本発明の目的である架橋密度が不
充分となるため好ましくない。また、20重量%を超える
と、エチレン系共重合体に期待する、ポリエチレン系樹
脂が本来有する柔軟性,耐吸湿性などの性質を損ない、
更にはコストの上昇によって商業的に製造することが困
難となるため好ましくない。
一般的に、エチレン系共重合体中のラジカル重合性酸
無水物基の好ましい成分濃度は、1〜10重量%の範囲で
ある。ただし、好ましい成分濃度の範囲は、(b)成分
として使用される多価アルコール化合物の種類によって
変動することがある。例えば、(b)成分として、後述
する(b)−,(b)−又は(b)−いずれかの
化合物を使用する場合には、上記のエチレン系共重合体
中のラジカル重合性酸無水物基の好ましい成分濃度は、
0.1〜10重量%の範囲であり、特に好ましいのは0.5〜6
重量%の範囲である。
前記ラジカル重合性酸無水物と併用することのできる
他のラジカル重合性コモノマー(以下、第三モノマーと
言う)としては、エチレン系不飽和エステル化合物,エ
チレン系不飽和アミド化合物,エチレン系不飽和酸化合
物,エチレン系不飽和エーテル化合物,エチレン系不飽
和炭化水素化合物などが挙げられる。ここで、エチレン
系不飽和エステル化合物としては、例えば、酢酸ビニ
ル,(メタ)アクリル酸メチル〔(メタ)アクリルは、
アクリル及びメタクリルを意味する。以下同様〕,(メ
タ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,
(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸
ラウリル,(メタ)アクリル酸ベンジル,フマル酸メチ
ル,フマル酸エチル,フマル酸プロピル,フマル酸ブチ
ル,フマル酸ジメチル,フマル酸ジエチル,フマル酸ジ
プロピル,フマル酸ジブチル,マレイン酸メチル,マレ
イン酸エチル,マレイン酸プロピル,マレイン酸ブチ
ル,マレイン酸ジメチル,マレイン酸ジエチル,マレイ
ン酸ジプロピル,マレイン酸ジブチルなどが挙げられ
る。
エチレン系不飽和アミド化合物としては、例えば、
(メタ)アクリルアミド,N−メチル(メタ)アクリルア
ミド,N−エチル(メタ)アクリルアミド,N−プロピル
(メタ)アクリルアミド,N−ブチル(メタ)アクリルア
ミド,N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド,N−オクチル
(メタ)アクリルアミド,N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド,N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなどが
挙げられる。エチレン系不飽和酸化合物としては、(メ
タ)アクリル酸,マレイン酸,フマル酸などを例示する
ことができる。また、エチレン系不飽和エーテル化合物
としては、例えば、メチルビニルエーテル,エチルビニ
ルエーテル,プロピルビニルエーテル,ブチルビニルエ
ーテル,オクタデシルビニルエーテル,フェニルビニル
エーテルなどが挙げられる。エチレン系不飽和炭化水素
化合物及びその他の化合物としては、例えば、スチレ
ン,α−メチルスチレン,ノルボルネン,ブタジエン,
アクリロニトリル,メタクリロニトリル,アクロレイ
ン,クロトンアルデヒド,トリメトキシビニルシラン,
トリエトキシビニルシラン,塩化ビニル,塩化ビニリデ
ンなどが挙げられる。
上記の第三モノマーは、必要に応じて二種類以上使用
することもできる。第三モノマーを併用する場合、本発
明に用いる成分(a)のエチレン系共重合体中の該第三
モノマーの成分濃度は、40重量%以下であることが好ま
しい。この濃度が40重量%を超えると、成形性が大幅に
低下し、本発明の目的に合致する組成物を得ることが困
難になる。
さらに、本発明に用いるエチレン系共重合体のMFR(J
IS−K7210の表1の条件4に従う)は、0.1〜1000g/10分
の範囲が好ましい。この範囲外では、本発明の目的に合
致した組成物を得ることが困難である。
このようなエチレン系共重合体は、塊状,溶液,懸濁
又はエマルジョン等の重合法により製造されるが、基本
的には通常の低密度ポリエチレンの製造設備及び技術を
利用することができる。最も一般的なのは塊状重合であ
り、700〜3000気圧の圧力下で100〜300℃の温度範囲で
ラジカル重合することにより製造される。好ましい重合
圧力,重合温度の範囲は、1000〜2500気圧、反応器内の
平均温度が150〜270℃である。700気圧未満では、重合
体の分子量が低くなり、成形性や組成物の樹脂物性が悪
化するため好ましくない。3000気圧を超える圧力は、樹
脂物性の向上もなく実質的に無意味であり、製造コスト
を高めるため好ましくない。平均重合温度が100℃未満
では重合反応が安定せず、共重合体への添加率が低下
し、経済的に好ましくない。また、300℃を超えると共
重合体の分子量が低下すると同時に暴走反応の危険性が
生じるため好ましくない。
製造装置としては、ベッセル型の反応器を使用するこ
とが好ましい。特にラジカル重合性酸無水物は、重合安
定性に乏しいため、反応器内は高度に均一化されている
必要がある。また、必要に応じて、複数個の反応器を直
列又は並列に接続し、多段重合を行うこともできる。さ
らに、反応器の内部を複数のゾーンに仕切ることによ
り、より緻密な温度コントロールを行うこともできる。
本発明の組成物における成分(b)、即ち、分子内に
水酸基を少なくとも二つ有する多価アルコール化合物と
は、二以上の水酸基を有する各種の化合物をいい、いわ
ゆる架橋剤としての作用を有するものである。そのよう
な多価アルコール化合物としては、例えば、エチレング
リコール,グリセリン,1,4−ブタンジオール,1,6−ヘキ
サンジオール,1,8−オクタンジオール,1,10−デカンジ
オール,トリメチロールメタン,トリメチロールプロパ
ン,ペンタエリスリトールなどのアルコール化合物;ジ
エチレングリコール,トリエチレングリコール,テトラ
エチレングリコールなどのポリエチレングリコール;ジ
グリセリン,トリグリセリン,テトラグリセリンなどの
ポリグリセリン;アルビトール,ソルビトール,キシロ
ース,アラビノース,グルコース,ガラクトース,ソル
ボース,フルクトース,パラチノース,マルトトリオー
ス,マレジトースなどの糖類;これらの糖類の脱水縮合
物;上記の各種化合物にエチレンオキシド又はプロピレ
ンオキシドを付加させたポリオキシアルキレン化合物;
上記の各種化合物をカルボン酸で部分的にエステル化し
た化合物;上記のポリオキシアルキレン化合物をカルボ
ン酸で部分的にエステル化した化合物;上記の部分的に
エステル化した化合物にエチレンオキシド又はプロピレ
ンオキシドを付加させたポリオキシアルキレン化合物;
エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物,ポリビニルア
ルコール;水酸基を二以上有するポリオレフィン系オリ
ゴマー,エチレン−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート共重合体などの分子内に水酸基を二以上有する重合
体などを挙げることができる。
多価アルコール化合物の融点は300℃以下であること
が好ましい。また、これらの多価アルコール化合物は、
2種以上を併用しても差し支えない。
成分(b)として特に好ましいのは、以下に示す
(b)−,(b)−及び(b)−の中から選ばれ
る少なくとも1種の化合物である。これらの化合物は、
いわゆる架橋剤としての作用を有することに加えて、本
発明の組成物に熱安定性を与え、比較的高温で成形する
場合において、成形体にゲル,ブツなどが発生するのを
防止する作用を有する。
先ず(b)−の化合物として挙げられるのは、下記
一般式(I) (R1aC(CH2OH) (I) 〔式中、R1は水素,炭素原子数1〜12個の鎖状あるいは
環状アルキル基又はアラルキル基を表し、aは0〜2の
整数を表し、bは2〜4の整数を表し、かつa+b=4
を満足するように選択される。〕で示されるポリメチロ
ール、又は下記一般式(II) 〔式中、mは0〜10の整数である。〕 で示されるポリグリセリンに、エチレンオキシド又はプ
ロピレンオキシドを付加させた構造を有するポリオキシ
アルキレン化合物である。
上記のポリオキシアルキレン化合物は、一般式(I)
で示されるポリメチロール、又は(II)で示されるポリ
グリセリンに、エチレンオキシド又はプロピレンオキシ
ドを常法で付加反応させることによって容易に得られ
る。ここで、一般式(I)で示されるポリメチロールと
しては、例えば、1,3−ジヒドロキシプロパン;2,2−ジ
メチル−1,3−ジヒドロキシプロパン;トリメチロール
エタン;1,1,1−トリメチロールプロパン;1,1,1−トリメ
チロールヘキサン;1,1,1−トリメチロールドデカン;2−
シクロヘキシル−2−メチロール−1,3−ジヒドロキシ
プロパン;2−(p−メチルフェニル)−2−メチロール
−1,3−ジヒドロキシプロパン;ペンタエリスリトール
などが挙げられる。また、一般式(II)で示されるポリ
グリセリンとしては、例えば、グリセリン,ジグリセリ
ン,ヘキサグリセリン,オクタグリセリン,デカグリセ
リンなどが挙げられる。これらの化合物にエチレンオキ
シド又はプロピレンオキシドを付加反応させて得られる
ポリオキシアルキレン化合物は、通常、単一の化合物と
して得ることは極めて困難であり、一般に複数の異なる
構造の化合物の混合物として得られるが、本発明の目的
には全く問題なく用いることができる。さらに、一般式
(I)及び/又は(II)で示される化合物を二種類以上
用いて同時にエチレンオキシド又はプロピレンオキシド
を付加反応させたポリオキシアルキレン化合物を用いて
も差し支えない。
一般式(I)又は(II)で示される化合物へのエチレ
ンオキシド又はプロピレンオキシドの付加量は、用いる
上記の化合物に含まれる水酸基の数に左右されるため、
一概には規定することはできないが、少なくとも上記の
化合物1モルに対してエチレンオキシド又はプロピレン
オキシドを2モル以上付加させることが好ましい。付加
量の上限は、特にないが、一般的に付加量が一般式
(I)又は(II)で示される化合物1モルに対して50モ
ルを超えると、得られたポリオキシアルキレン化合物の
分子量が大きくなりすぎ、組成物を調製する際の混合性
が低下したり、成形後のブリードなどの問題が生ずるた
め好ましくない。
次に(b)−の化合物として挙げられるのは、下記
一般式(III) R2−COOH (III) 〔式中、R2は炭素原子数2〜25個の鎖状アルキル基,環
状アルキル基,アラルキル基又はアルケニル基を表
す。〕 で示される有機カルボン酸化合物と、下記一般式(IV) 〔式中、nは0〜20の整数である。〕 で示されるポリグリセリンとを脱水縮合させた構造を有
し、分子内に2個以上の水酸基を有するポリグリセリン
エステル化合物である。
上記の(b)−化合物は、一般式(III)で示され
る有機カルボン酸又はその等価体(例えば、アルカリ金
属塩,酸ハロゲン化物など)と一般式(IV)で示される
ポリグリセリンとを、一般に知られている方法で脱水縮
合させることによって容易に製造することができる。こ
こで、一般式(III)の有機カルボン酸としては、例え
ば、酢酸,プロピオン酸,酪酸,イソ酪酸,吉草酸,ヘ
キサン酸,カプリル酸,カプリン酸,ステアリン酸,オ
レイン酸,ラウリン酸,フェニル酢酸,フェニルプロピ
オン酸,フェニル酪酸などが挙げられる。(b)−と
して使用されるポリグリセリンエステル化合物は、分子
内に2個以上の水酸基を有することが必要である。した
がって、一般式(IV)のポリグリセンをエステル化する
際の有機カルボン酸の使用量は、ポリグリセリンに含ま
れる水酸基の個数を考慮して決定する必要がある。
(b)−のポリグリセリンエステルとしては、例え
ば、グリセリンモノステアレート,グリセリンモノオレ
エート,グリセリンモノラウレート,グリセリンモノカ
プリレート,グリセリンモノヘキサノエート,グリセリ
ンモノフェネチルエステル,グリセリンモノプロピオネ
ート,ジグリセリンモノステアレート,ジグリセリンジ
ステアレート,ジグリセリンモノオレエート,ジグリセ
リンモノヘキサノエート,ジグリセリンジオクタノエー
ト,テトラグリセリンモノステアレート,テトラグリセ
リントリステアレート,テトラグリセリンテトラステア
レート,テトラグリセリントリヘキサノエート,テトラ
グリセリンモノフェネチルエステル,ヘキサグリセリン
モノステアレート,ヘキサグリセリンジステアレート,
ヘキサグリセリンペンタステアレート,ヘキサグリセリ
ントリオレエート,ヘキサグリセリンモノラウレート,
ヘキサグリセリンペンタラウレート,デカグリセリンモ
ノステアレート,デカグリセリンオクタステアレート,
デカグリセリンペンタオレエート,デカグリセリンジラ
ウレート,ペンタデカグリセリンジステアレート,ペン
タデカグリセリンデカオレエート,オクタデカグリセリ
ンテトラステアレートなどが挙げられる。また、これら
のポリグリセリンエステルを二種以上併用することもで
きる。
さらに、(b)−の化合物として挙げられるのは、
ソルビタン及び分子内に2個以上の水酸基を有するソル
ビタン誘導体である。ここでソルビタンとは、1,5−ソ
ルビタン,1,4−ソルビタン,3,6−ソルビタン及びこれら
の混合物を意味する。また、分子内に2個以上の水酸基
を有するソルビタン誘導体には、上記のソルビタンから
誘導される様々なものが含まれるが、好適なソルビタン
誘導体として、次のソルビタンエステル化合物,ポリオ
キシアルキレンソルビタン化合物及びポリオキシアルキ
レンソルビタンエステル化合物を挙げることができる。
先ず、ソルビタンエステル化合物としては、下記一般
式(V) R3−COOH (V) 〔式中、R3は炭素原子数1〜12個の鎖状アルキル基,環
状アルキル基,アラルキル基又はアルケニル基を表
す。〕 で示される有機カルボン酸化合物と、ソルビタンとを脱
水縮合させた構造を有し、分子内に2個以上の水酸基を
有するソルビタンエステル化合物を挙げることができ
る。この化合物は、一般式(V)で示される有機カルボ
ン酸又はその等価体(例えば、アルカリ金属塩,ハロゲ
ン化物など)とソルビタンとを、一般に知られている方
法で脱水縮合させることによって容易に製造することが
できる。具体的な化合物としては、例えば、ソルビタン
モノカプリレート,ソルビタンモノラウレート,ソルビ
タンモノミリステート,ソルビタンモノパルミテート,
ソルビタンモノステアレート,ソルビタンモノオレー
ト,ソルビタンジカプリレート,ソルビタンジラウレー
ト,ソルビタンジステアレートなどが挙げられる。
また、ポリオキシアルキレンソルビタン化合物として
は、ソルビタン又は上記のソルビタンエステル化合物に
エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加させた
構造を有し、分子内に2個以上の水酸基を有するポリオ
キシアルキレンソルビタン化合物を挙げることができ
る。この化合物は、ソルビタン又は上記のソルビタンエ
ステル化合物に、エチレンオキシド又はプロピレンオキ
シドを常法で付加反応させることによって容易に得られ
る。具体的な化合物としては、例えば、ポリオキシエチ
レンソルビタン(3.0モル)付加体,ポリオキシプロピ
レンソルビタン(4.0モル)付加体などが挙げられる。
さらに、ポリオキシアルキレンソルビタンエステル化
合物としては、上記の一般式(V)で示される有機カル
ボン酸化合物と、上記のポリオキシアルキレンソルビタ
ン化合物とを脱水縮合させた構造を有し、分子内に2個
以上の水酸基を有するソルビタンエステル化合物を挙げ
ることができる。この化合物も、一般式(V)で示され
る有機カルボン酸又はその等価体を使用して、常法で脱
水縮合させることによって容易に製造することができ
る。具体的な化合物としては、例えば、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート,ポリオキシエチレンソ
ルビタンモノミリステート,ポリオキシプロピレンソル
ビタンモノオレート,ポリオキシエチレンソルビタンジ
カプリレート,ポリオキシプロピレンソルビタンジステ
アレートなどが挙げられる。
これらの付加反応、縮合反応においては、通常、単一
の化合物を得ることは極めて困難であり、一般に複数の
異なる構造の化合物の混合物が得られるが、本発明の目
的には全く問題なく用いることができる。また、ソルビ
タンエステル化合物,ポリオキシアルキレンソルビタン
化合物,ポリオキシアルキレンソルビタンエステル化合
物及びその他のソルビタン誘導体の二種類以上を併用し
ても差し支えない。
成分(b)の多価アルコール化合物の使用量は、成分
(a)のエチレン系共重合体中に含まれるラジカル重合
性酸無水物に由来する単位に対して、多価アルコール化
合物に含まれる水酸基の単位のモル比が0.01〜10の範囲
となることが必要であり、0.05〜5の範囲となることが
好ましい。このモル比が0.01未満であると、組成物に架
橋構造を効果的な量で導入するには不充分となる。一
方、このモル比が10を超えると、架橋構造を効果的に導
入する点において無意味であるだけでなく、コスト的に
も高くなるために好ましくない。
また、エチレン系共重合体中に含まれるラジカル重合
性酸無水物に由来する単位が0.1〜1重量%の範囲であ
る場合には、多価アルコール化合物に含まれる水酸基の
単位のモル比は0.1〜5の範囲であることがより好まし
い。
本発明の樹脂組成物における成分(c)の反応促進剤
とは、エチレン系共重合体中に含まれるラジカル重合性
酸無水物に由来する単位に含まれるカルボニル基を活性
化し、水酸基と酸無水物基との反応を促進させる化合物
である。このような反応促進剤としては、様々なものが
あるが、その一例を挙げれば、有機カルボン酸の金属塩
がある。有機カルボン酸の金属塩としては、炭素原子数
1〜30個の脂肪酸の金属塩、例えば、酢酸,プロピオン
酸,酪酸,オクタン酸,デカン酸,ラウリン酸,ミリス
チン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,ベ
ヘン酸などと周期表のI A族,II A族,II B族,III B族の
金属(例えば、Li,Na,K,Mg,Ca,Zn,Al等)との塩が挙げ
られる。さらに具体例を示せば、酢酸リチウム,酢酸ナ
トリウム,酢酸マグネシウム,酢酸アルミニウム,酪酸
カリウム,酪酸カルシウム,酪酸亜鉛,オクタン酸ナト
リウム,オクタン酸カルシウム,デカン酸カリウム,デ
カン酸マグネシウム,デカン酸亜鉛,ラウリン酸リチウ
ム,ラウリン酸ナトリウム,ラウリン酸カルシウム,ラ
ウリン酸アルミニウム,ミリスチン酸カリウム,ミリス
チン酸ナトリウム,ミリスチン酸アルミニウム,パルミ
チン酸ナトリウム,パルミチン酸亜鉛,パルミチン酸マ
グネシウム,ステアリン酸ナトリウム,ステアリン酸カ
リウム,ステアリン酸カルシウム,ステアリン酸亜鉛,
オレイン酸ナトリウム,ベヘン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。これらのうち、ラウリン酸リチウム,ラウリン
酸ナトリウム,ラウリン酸カルシウム,ラウリン酸アル
ミニウム,ミリスチン酸カリウム,ミリスチン酸ナトリ
ウム,ミリスチン酸アルミニウム,パルミチン酸ナトリ
ウム,パルミチン酸亜鉛,パルミチン酸マグネシウム,
ステアリン酸ナトリウム,ステアリン酸カリウム,ステ
アリン酸カルシウム,ステアリン酸亜鉛,オレイン酸ナ
トリウムなどが好適である。
有機カルボン酸の金属塩の他の例としては、カルボン
酸の金属塩構造を有する重合体がある。このような重合
体としては、エチレンとラジカル重合性不飽和カルボン
酸のI A族,II A族,II B族,III B族の金属(例えばLi,N
a,K,Mg,Ca,Zn,Al等)塩とを共重合した構造を有するも
の、あるいはエチレンとラジカル重合性カルボン酸の金
属塩と他のラジカル重合性不飽和カルボン酸及び/又は
その誘導体とを多元共重合した構造を有するものが挙げ
られる。
さらに、ポリエチレン,ポリプロピレン,遊離エチレ
ン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系重合体に
ラジカル重合性不飽和カルボン酸の金属塩(遊離の不飽
和カルボン酸を重合し、その後に中和してもよい)をグ
ラフト重合させた構造を有するもの、ポリオレフィン系
重合体にラジカル重合性カルボン酸の金属塩と他のラジ
カル重合性不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体を同
時に共グラフト重合した構造を有するものが挙げられ
る。ここで用いられるラジカル重合性不飽和カルボン酸
及びその誘導体としては、(メタ)アクリル酸,マレイ
ン酸,フマル酸,マレイン酸モノメチル,フマル酸モノ
メチル,マレイン酸モノエチル,フマル酸モノエチル,
マレイン酸モノブチル,フマル酸モノブチル,(メタ)
アクリル酸メチル,マレイン酸ジメチル,フマル酸ジメ
チル,マレイン酸ジエチル,フマル酸ジエチル,マレイ
ン酸ジブチル,フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物に用いる反応促進剤の他の例とし
ては、三級アミン化合物を挙げることができる。ここで
用いられる三級アミン化合物の具体例としては、トリメ
チルアミン,トリエチルアミン,トリイソプロピルアミ
ン,トリヘキシルアミン,トリオクチルアミン,トリオ
クタデシルアミン,ジメチルエチルアミン,メチルジオ
クチルアミン,ジメチルオクチルアミン,ジエチルシク
ロヘキシルアミン,N,N−ジエチル−4−メチルシクロヘ
キシルアミン,ジエチルシクロドデシルアミン,N,N−ジ
エチル−1−アダマンタナミン,1−メチルピロリジン,1
−エチルピロリジン,1−エチルピペリジン,キヌクリジ
ン,トリフェニルアミン,N,N−ジメチルアニリン,N,N−
ジエチルアニリン,N,N−ジメチル−m−フェネチアジ
ン,4−t−ブチル−N,N−ジメチルアニリンなどが挙げ
られる。
反応促進剤の他の例としては、さらに四級アンモニウ
ム塩を挙げることができる。ここで用いられる四級アン
モニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウ
ムテトラフルオロボレート,テトラメチルアンモニウム
ヘキサフルオロホスフェート,テトラメチルアンモニウ
ムブロミド,テトラエチルアンモニウムブロミド,テト
ラエチルアンモニウムヨージド,メチルトリ−n−ブチ
ルアンモニウムクロリド,テトラブチルアンモニウムブ
ロミド,テトラヘキシルアンモニウムブロミド,テトラ
ヘプチルアンモニウムブロミド,フェニルトリメチルア
ンモニウムブロミド,ベンジルトリエチルアンモニウム
クロリドなどが挙げられる。
さらに、II A族,II B族,III B族の金属の水酸化物又
はII A族,II B族の金属のハロゲン化物を反応促進剤と
して用いることができる。ここで、II A族,II B族,III
B族の金属の水酸化物としては、例えば、水酸化カルシ
ウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウムなどが
挙げられ、II A族,II B族の金属のハロゲン化物として
は、例えば、塩化カルシウム,臭化カルシウム,塩化マ
グネシウムなどが挙げられる。
さらに、オキソ酸とI A族,II A族,II B族,III B族の
金属の塩を反応促進剤として用いることができる。その
具体例としては、硝酸ナトリウム,硝酸カルシウム,硝
酸亜鉛,硝酸マグネシウム,硝酸アルミニウム,燐酸ナ
トリウム,燐酸カルシウム,炭酸ナトリウム,炭酸カル
シウム,炭酸マグネシウム,硫酸ナトリウム,硫酸亜
鉛,硫酸マグネシウム,硫酸アルミニウム,塩素酸ナト
リウム,塩素酸カリウム,沃素酸ナトリウムなどが挙げ
られる。その他、LiBF4,NaBF4,KBF4,NaPF6,KPF6,NaPC
l6,KPCl6,NaFeCl4,NaSnCl4,NaSbF6,NaAsF6,NaAsCl6,KAs
Cl6等のルイス酸のアルカリ金属塩も反応促進剤として
使用することができる。
以上に例示した反応促進剤のうち、カルボキシル基を
含む重合体の金属塩及び有機カルボン酸の金属塩が好適
に用いられる。また、上記の各種の反応促進剤を必要に
応じて2種類以上併用することもできる。
これらの反応促進剤の使用量は、成分(a)のエチレ
ン系共重合体100重量部に対して0.001〜20重量部の範囲
となることが必要であり、0.01〜15重量部の範囲となる
ことが好ましい。この量が0.001重量部未満であると、
反応が遅くなりすぎて組成物中に架橋構造を効果的に導
入することが困難となり、20重量部を超えると、反応速
度を向上させる点で無意味であるばかりでなく、経済的
にも好ましくない。
また、本発明の樹脂組成物には、該組成物の特性を損
なわない範囲で各種の添加剤,配合剤,充填剤などを含
有することができる。これらを具体的に示せば、酸化防
止剤(耐熱安定剤),紫外線吸収剤(光安定剤),帯電
防止剤,防曇剤,難燃剤,滑剤(スリップ剤,アンチブ
ロッキング剤),ガラスフィラー等の無機充填剤,有機
充填剤,補強剤,着色剤(染料,顔料),発泡剤,香料
などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物を製造するには、成分(a)〜
(c)及び必要に応じて用いられる添加剤などを種々の
手段で混合すればよい。混合方法としては、通常知られ
ている種々の樹脂の混合方法を用いることができ、例え
ば、ヘンシェルミキサー,タンブラーのような混合機を
用いてドライブレンドしてもよく、バンバリーミキサ
ー,スタティックミキサー,加圧ニーダー,押出機及び
ロールミルのような混練機を用いて溶融混練してもよ
い。この際、予めドライブレンドし、得られる混合物を
溶融混練することによって均一な混合物を得ることがで
きる。また、本発明の樹脂組成物の成形時に各成分を溶
融混合することもできる。すなわち、各成分をペレット
あるいは粉体の状態で混合(ドライブレンド)し、押出
機,射出成形機中でフィルム等の製造段階を利用して溶
融混合することもできる。
本発明の樹脂組成物は、溶融混練されて成形される
が、この成形加工時においては架橋構造は形成されな
い。そして、これがペレット,板,フィルムあるいは射
出成形による各種成形品に成形された後、冷却固化過程
において、架橋構造を形成し、凝集力を上げ、耐熱性や
機械的強度を向上する。また、一旦架橋構造を形成して
も、溶融することによりこの構造を解離して成形性を回
復し、新たに成形した後の冷却固化過程で再度架橋構造
を形成して高強度の成形品を生じる。
具体的に成形条件の例を示せば、押出機及びダイ温度
を、樹脂温度が200℃以上(好ましくは成分(b)の多
価アルコールの融点以上)となるように設定することに
より、組成物中の架橋が解離し、溶融成形が可能とな
る。そして冷却固化時には反応促進剤の効果により速や
かに架橋反応が進行し、架橋構造が導入された樹脂組成
物成形体となる。従って、樹脂の強度が向上し、耐熱性
も付与されており、種々の用途に利用可能な成形体を得
ることができる。成形体としては、例えば、フィルム,
シート,ブロー成形品,射出成形品,ラミネート成形品
等として各種包装材,容器,機械部品,日用品などとし
て利用することができる。また、耐環境応力亀裂性(ES
CR),機械的強度,耐熱性などを改善する樹脂改質剤と
して使用することもできる。
本発明の樹脂組成物及び成形体は、成分(a),成分
(b)及び成分(c)を主成分とするが、さらに用途や
目的に応じて、様々なポリオレフィン樹脂を配合するこ
とができる。そのようなポリオレフィン樹脂としては、
例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリイソプレ
ン,ポリブテン,ポリ−3−メチルブテン−1,ポリ−4
−メチルペンテン−1,ポリブタジエン,ポリスチレンな
どのホモポリマーを挙げることができる。また、これら
のホモポリマーを構成する各コモノマーの共重合体、例
えば、エチレン−プロピレン共重合体など;ブテン−1,
4−メチルペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−1など
をコモノマーとする直鎖状低密度ポリエチレン;プロピ
レン−エチレンのブロック共重合体などの共重合体を挙
げることもできる。さらに、上記の各樹脂の混合物,グ
ラフト重合体,ブロック共重合体;エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体などを挙げることもできる。
本発明に用いるポリオレフィン樹脂のMFR(JIS−K721
0の表1の条件4(ポリエチレン系)又は条件14(ポリ
プロピレン系)に従う)は、0.1〜1000g/10分の範囲が
好ましい。このMFRが0.1未満では、一般的に、樹脂組成
物との組成物化が困難になるばかりでなく、成形性も低
下する。一方、MFRが1000を超えると、樹脂相互の混合
が難しくなり均一な組成物ができない。
上記のポリオレフィン樹脂の配合量は、成分(a),
成分(b)及び成分(c)を主成分とする組成物又は成
形体の100重量部に対して200重量部以下の範囲とするの
が好ましい。ポリオレフィン樹脂の配合量が200重量部
を超えると、本来、本発明の組成物又は成形体が有する
耐熱性、機械的強度が発現しない場合がある。
ポリオレフィン樹脂を含有する本発明の組成物又は成
形体を製造する場合には、成分(a)〜(c)を混合す
る際に同時にポリオレフィン樹脂を添加してもよいし、
成分(a)〜(c)を混合し組成物化した後で改めて添
加してもよい。具体的な混合方法としては、通常知られ
ている種々の樹脂の混合方法を用いることができる。例
えば、ヘンシェルミキサー,タンブラーのような混合機
を用いてドライブレンドしてもよく、バンバリーミキサ
ー,スタティックミキサー,加圧ニーダー,押出機及び
ロールミルのような混練機を用いて溶融混練してもよ
い。この際、予めドライブレンドし、得られる混合物を
溶融混練することによって均一な混合物を得ることがで
きる。また、本発明の樹脂組成物の成形時に各成分を溶
融混合することもできる。すなわち、各成分をペレット
あるいは粉体の状態で混合(ドライブレンド)し、押出
機,射出成形機中でフィルム等の製造段階を利用して溶
融混合することもできる。
本発明の樹脂組成物に使用するエチレン系共重合体中
に含まれる酸無水物基は、多価アルコール化合物中に含
まれる水酸基と反応し、ハーフエステル(モノエステ
ル)を形成する反応により架橋構造が組成物中に導入さ
れるものと考えられる。酸無水物基を含むエチレン系共
重合体と多価アルコール化合物の2成分よりなる組成物
は、それだけでも高温下で架橋構造が解離し、冷却時に
再び架橋構造を形成するいわゆる熱可逆性架橋性樹脂と
しての性質を示すが、架橋形成反応速度及び架橋解離反
応速度が極めて遅く、一般的な溶融成形加工条件下では
充分な性能を発揮することができない。
しかし、本発明においては、この2成分にさらに反応
促進剤を配合することにより、この架橋形成反応速度及
び架橋解離反応速度を速め、実質的に実用に供しうる状
態になったものである。これは、例えば、反応促進剤と
しての有機カルボン酸の金属塩の金属イオンが、エチレ
ン系共重合体中に含まれる酸無水物基と多価アルコール
中に含まれる水酸基との反応速度を高めるためと考えら
れ、この有機カルボン酸の金属塩を加えることによっ
て、初めて一般的な熱成形加工条件下でも充分な性能を
発揮する熱可逆性架橋性樹脂組成物及び熱可逆性架橋性
成形体が提供された。他の反応促進剤も同様な作用を有
するものと考えている。
したがって、本発明の樹脂組成物及び成形体は、成分
(a)のエチレン系共重合体により異なるが、適切な成
形温度を選択することによりエステル結合が解離し、良
好な成形性を発現することが可能となる。そして、冷却
固化時には速やかにエステル結合が再び形成されて架橋
反応が進行し、結果として得られた成形体は、その内部
に架橋構造が導入されてその機械的強度を高める作用を
発揮するものと推定される。しかし、このメカニズムは
完全に解明されたものではなく、本発明はこれに拘束さ
れるものではない。
このように、本発明の樹脂組成物及び成形体は、実質
的に実用に供しうる熱可逆性架橋性樹脂組成物及び熱可
逆性架橋性成形体を提供する点で、既に本発明の目的を
達成するものである。しかし、本発明の樹脂組成物及び
成形体は、必ずしも熱安定性に優れておらず、長時間の
連続溶融成形加工を行う際に、徐々に熱劣化樹脂がゲル
やブツとなる場合がある。このため、成分(a)〜
(c)の種類、配合比率、加工条件などの諸条件によっ
ては、必要とする物性(成形性,機械的強度など)を得
ることが困難となる。
かかる問題点を解決すべく、さらに本発明に改良を加
えたものが成分(b)として、前記の(b)−,
(b)−又は(b)−の化合物を使用する樹脂組成
物及び成形体である。即ち、成分(b)として(b)−
〜の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を使用
した樹脂組成物及び成形体は、成形温度での熱安定性に
極めて優れ、長時間の連続溶融成形加工を行う際におい
てもゲルやブツとなる現象が見られない。その結果、本
発明の中でも、特に実用性の高い樹脂組成物及び成形体
が提供される。
(b)−〜の化合物は、これらの化合物の構造的
特徴に基いて、本発明の樹脂組成物及び成形体に熱安定
性を与えるものと考えられる。以下に、各化合物ごとに
そのメカニズムを説明する。
本発明の樹脂組成物及び成形体に熱劣化が生じる主な
原因は、酸無水物基と水酸基が反応して生ずるハーフエ
ステルに、さらに別の水酸基が脱水縮合反応してジエス
テルを形成し、結果的に解離反応が起き得ない構造とな
ることによって半永久的な架橋構造を生ずるためと推察
される。
これに対して、(b)−である特定の構造を有する
ポリオキシアルキレン化合物は、比較的に嵩高い分子構
造を有する上に、水酸基が隣接しておらず、互いに離れ
ているという構造的特徴を有するために、ジエステル構
造を形成しがたく、したがって熱安定性の向上に寄与す
るものと推定することができる。
また、(b)−である特定の構造を有するポリグリ
セリンエステルは、比較的に嵩高い分子構造を有する上
に、一級水酸基が多くとも1個しか含まれていないとい
う構造的特徴を有するために、ジエステル構造を形成し
がたく、したがって熱安定性の向上に寄与するものと推
定することができる。
さらに、(b)−である特定の構造を有するソルビ
タン及びソルビタン誘導体は、比較的に嵩高い分子構造
を有するという構造的特徴を有するために、ジエステル
構造を形成しがたく、したがって熱安定性の向上に寄与
するものと推定することができる。
しかし、これらのメカニズムも完全に解明されたもの
ではなく、本発明はこれに拘束されるものではない。
次に、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
なお、後述の第2表〜第9表に記載された略称の意味
は、第1表(1)〜第1表(2)にまとめた通りであ
る。
実施例1 槽型反応器を有する高圧法ポリエチレン製造設備を用
いて、MFR(JIS−K7210の表1条件4)10g/10分,無水
マレイン酸に由来する単位が3.0重量%であるエチレン
と無水マレイン酸との共重合体を製造した。なお、共重
合体の組成は赤外吸収スペクトルにより決定した。さら
に、その引張り強度をJIS−K6760により測定したとこ
ろ、134kg/cm2の破断強度を示した。そのときの伸び率
は810%であった。
この共重合体94重量%に対して、架橋剤であるトリメ
チロールプロパン0.1重量%(水酸基/酸無水物基=0.7
9)、有機カルボン酸の金属塩としてMFR(JIS−K7210の
表1条件4)3.0g/10分、密度0.94g/cm3であるエチレン
−メタクリル酸共重合体の部分中和物(メタクリル酸含
有量18重量%、該メタアクリル酸のうち約10モル%をナ
トリウムイオンで中和した共重合体。以下、金属塩
(a)と略称する。)5重量%(金属原子/酸無水物基
=0.30)を混合した。混合にあたっては、3成分をタン
ブラーでドライブレンドした後、30mmφの2軸押出機を
用いて、250℃で溶融混練しペレット化した。混合物のM
FR(JIS−K7210の表1条件14)は、3.2g/10分であっ
た。
この組成物についての引張り強度の測定を行った。サ
ンプル製造の為の成形温度は250℃であり、成形は特に
問題なく実施出来た。得られたサンプルを23℃、相対湿
度50%の状態で24時間状態調製した後、引張り強度を測
定した。212kg/cm2の破断強度が認められ、このときの
伸び率は630%であった。
このサンプルを抽出法によりゲル分率を測定した。サ
ンプルを400メッシュのステンレス金網の袋に入れトル
エン沸点下6時間ソックスレー抽出を行ったところ、抽
出残(ゲル分率)は71%の値を示した。
この組成物についてフィルム成形を行った。成形は25
mmφ抽出機、200mm幅のTダイスを有するフィルム成形
機を使用し、樹脂温度255℃、引き取り速度3m/分で厚み
75μmのフィルムを製造した。
成形は、特に問題なく実施できた。得られたフィルム
は外観、透明性、柔軟性が良好であり、そのゲル分率を
上記の方法で測定したところ65%であった。
以上の結果から、本発明の樹脂組成物は溶融成形が可
能であり架橋成分を有することがわかる。
実施例2〜7及び比較例1〜5 第2表に示したエチレン系共重合体,多価アルコール
化合物及び反応促進剤を用いて実施例1と同様にして樹
脂組成物を製造し、それらの物性を測定した。その結果
を第3表に示す。
以下に示す実施例8〜21は、成分(b)として(b)
−の化合物を使用した例である。
実施例8 槽型反応器を有する高圧法ポリエチレン製造設備を用
いて、MFR(JIS−K7210の表1条件4)10g/10分,無水
マレイン酸に由来する単位が2.5重量%であるエチレン
と無水マレイン酸との共重合体を製造した。なお、共重
合体の組成は、赤外線吸収スペクトルにより決定した。
さらに、その引張強度をJIS−K6760により測定したとこ
ろ、132kg/cm2の破断強度を示した。そのときの伸び率
は840%であった。
この共重合体100重量部に対して、架橋剤であるポリ
オキシアルキレン化合物〔トリメチロールプロパンのエ
チレンオキシド(3.0モル)付加体〕0.90重量部(水酸
基/酸無水物基=0.4)、有機カルボン酸の金属塩とし
てMFR(JIS−K7210の表1条件4)3.0g/10分、密度0.94
g/cm3であるエチレン−メタクリル酸共重合体の部分中
和物(金属塩(a))1重量部(金属原子/酸無水物基
=0.06)を混合した。混合にあたっては、3成分をヘン
シェルミキサーでドライブレンドした後30mmφの異方向
2軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化し
た。組成物のMFR(JIS−K7210の表1条件14)は3.2g/10
分であった。
FTIRにおける酸無水物基のカルボニル吸収強度とエス
テル基のカルボニル吸収強度の比から算出した反応率
は、38%であった。この組成物について引張強度の測定
を行なった。測定は、JIS−K7113に準じて250℃で成形
した試験片を23℃、相対湿度50%の状態で24時間状態調
整した後、引張強度を測定したところ230kg/cm2の破断
強度が認められ、このときの伸び率は630%であった。
この組成物の成形安定性を次のようにして判定した。
25mmφ押出機、200μm幅のTダイスを有するフィルム
成形機を使用し、樹脂温度255℃、引取り速度3m/分で厚
み50μmのフィルムを5時間連続して押出成形したとこ
ろ、フィルムの外観に全く異常は観察されず、極めて良
好な成形性を有していることが判った。
実施例9〜21 第4表に示したエチレン系共重合体,ポリオキシアル
キレン化合物及び反応促進剤を用いて実施例8と同様に
して樹脂組成物を製造し、それらの物性を測定した。そ
の結果を第5表に示す。なお、成形性の判定は、実施例
8と同様の方法でフィルム成形を行い、成形開始直後の
フィルム外観と連続5時間成形後のフィルム外観とを比
較することによって行い、全く異常の認められなかった
ものを○、ゲル或いはフィッシュアイが多数発生したも
の及び5時間の連続成形ができなかったものを×とし
た。
以下に示す実施例22〜31は、成分(b)として(b)
−の化合物を使用した例である。
実施例22 槽型反応器を有する高圧法ポリエチレン製造設備を用
いて、MFR(JIS−K7210の表1条件4)10g/10分,無水
マレイン酸に由来する単位が2.5重量%であるエチレン
と無水マレイン酸との共重合体を製造した。なお、共重
合体の組成は、赤外線吸収スペクトルにより決定した。
さらに、その引張強度をJIS−K6760により測定したとこ
ろ、132kg/cm2の破断強度を示した。そのときの伸び率
は840%であった。
この共重合体100重量部に対して、架橋剤であるグリ
セリンモノステアレート5.5重量部(水酸基/酸無水物
基=1.2)、有機カルボン酸の金属塩としてMFR(JIS−K
7210の表1条件4)3.0g/10分,密度0.94g/cm3であるエ
チレン−メタクリル酸共重合体の部分中和物(金属塩
(a))1重量部(金属原子/酸無水物基=0.06)を混
合した。混合にあたっては、3成分をヘンシェルミキサ
ーでドライブレンドした後30mmφの異方向2軸押出機を
用いて250℃で溶融混練し、ペレット化した。組成物のM
FR(JIS−K7210の表1条件14)は4.4g/10分であった。
FTIRにおける酸無水物基のカルボニル吸収強度とエス
テル基のカルボニル吸収強度の比から算出した反応率
は、39%であった。この組成物について引張強度の測定
を行なった。測定は、実施例8と同様に行った。すなわ
ち、JIS−K7113に準じて250℃で成形した試験片を23
℃、相対湿度50%の状態で24時間状態調整した後、引張
強度を測定した。その結果、220kg/cm2の破断強度が認
められ、このときの伸び率は710%であった。
この組成物の成形安定性を実施例8と同様に操作して
判定した。すなわち、25mmφ押出機、200μm幅のTダ
イスを有するフィルム成形機を使用し、樹脂温度255
℃、引取り速度3m/分で厚み50μmのフィルムを5時間
連続して押出成形したところ、フィルムの外観に全く異
常は観察されず、極めて良好な成形性を有していること
が判った。
実施例23〜31 第6表に示したエチレン系共重合体,ポリグリセリン
エステル化合物及び反応促進剤を用いて実施例22と同様
にして樹脂組成物を製造し、それらの物性を測定した。
その結果を第7表に示す。なお、成形性の判定は、実施
例22と同様の方法でフィルム成形を行い、成形開始直後
のフィルム外観と連続5時間成形後のフィルム外観とを
比較することによって行い、全く異常の認められなかっ
たものを○、ゲル或いはフィッシュアイが多数発生した
もの及び5時間の連続成形ができなかったものを×とし
た。
以下に示す実施例32〜40は、成分(b)として(b)
−の化合物を使用した例である。
実施例32 槽型反応器を有する高圧法ポリエチレン製造設備を用
いて、MFR(JIS−K7210の表1条件4)10g/10分,無水
マレイン酸に由来する単位が2.5重量%であるエチレン
と無水マレイン酸との共重合体を製造した。なお、共重
合体の組成は、赤外線吸収スペクトルにより決定した。
さらに、その引張強度をJIS−K6760により測定したとこ
ろ、132kg/cm2の破断強度を示した。そのときの伸び率
は840%であった。
この共重合体100重量部に対して、架橋剤であるソル
ビタンモノステアレート1.5重量部(水酸基/酸無水物
基=0.4)、有機カルボン酸の金属塩としてMFR(JIS−K
7210の表1条件4)3.0g/10分、密度0.94g/cm3であるエ
チレン−メタクリル酸共重合体の部分中和物(以下、金
属塩(a)と略称する)(メタクリル酸含有量18重量
%、該メタクリル酸のうち約10%をナトリウムイオンで
中和した共重合体)1重量部(金属原子/酸無水物基=
0.06)を混合した。混合にあたっては、3成分をヘンシ
ェルミキサーでドライブレンドした後30mmφの異方向2
軸押出機を用いて250℃で溶融混練し、ペレット化し
た。組成物のMFR(JIS−K7210の表1条件14)は3.2g/10
分であった。
FTIRにおける酸無水物基のカルボニル吸収強度とエス
テル基のカルボニル吸収強度の比から算出した反応率
は、21%であった。この組成物について引張強度の測定
を行なった。測定は、実施例8と同様に行った。すなわ
ち、JIS−K7113に準じて250℃で成形した試験片を23
℃、相対湿度50%の状態で24時間状態調整した後、引張
強度を測定した。その結果、180kg/cm2の破断強度が認
められ、このときの伸び率は720%であった。
この組成物の成形安定性を実施例8と同様に操作して
判定した。すなわち、25mmφ押出機、200μm幅のTダ
イスを有するフィルム成形機を使用し、樹脂温度255
℃、引取り速度3m/分で厚み50μmのフィルムを5時間
連続して押出成形したところ、フィルムの外観に全く異
常は観察されず、極めて良好な成形性を有していること
が判った。
実施例33〜40 第8表に示したエチレン系共重合体,ソルビタン誘導
体及び反応促進剤を用いて実施例32と同様にして樹脂組
成物を製造し、それらの物性を測定した。その結果を第
9表に示す。なお、成形性の判定は、実施例32と同様の
方法でフィルム成形を行い、成形開始直後のフィルム外
観と連続5時間成形後のフィルム外観とを比較すること
によって行い、全く異常の認められなかったものを○、
ゲル或いはフィッシュアイが多数発生したもの及び5時
間の連続成形ができなかったものを×とした。
産業上の利用可能性 以上のように、本発明の樹脂組成物及び成形体は、一
般的な熱成形加工条件下で充分な物性が発現される熱可
逆架橋性樹脂組成物及び熱可逆架橋性成形体であるとと
もに、通常の樹脂と同様に溶融成形性に優れていること
から、外観に優れ、かつその機械的強度,耐熱性などの
諸物性が著しく改善された成形体が得られる。また、本
発明の樹脂組成物及び成形体は、製造が容易で、かつ安
価である。さらに、本発明の樹脂組成物及び成形体は、
熱可逆架橋性であるため、成形の過程で発生するバリ、
オフスペックとなった成形品、打抜き部分などをリサイ
クルして使用することができる。
したがって、本発明の樹脂組成物及び成形体は、実質
的に実用に供しうる熱可逆架橋性樹脂組成物及び熱可逆
架橋性成形体として、溶融成形加工を初めとする種々の
用途に利用できる。
さらに、本発明において、成分(b)を必要に応じて
選択することにより、極めて熱安定性に優れた熱可逆架
橋性樹脂組成物及び熱可逆架橋性成形体を得ることがで
き、長時間の連続溶融成形を必要とする各種の用途に利
用することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/103 C08K 5/103 5/151 5/17 5/17 5/19 5/19 5/15 (72)発明者 堤 克明 大分県大分市大字中ノ洲2番地 昭和電 工株式会社大分工場内 (72)発明者 萩 宏行 大分県大分市大字中ノ洲2番地 昭和電 工株式会社大分研究所内 (72)発明者 岡本 幸夫 大分県大分市大字中ノ洲2番地 昭和電 工株式会社大分研究所内 審査官 關 政立 (56)参考文献 特開 昭63−275656(JP,A) 特開 平2−185546(JP,A) 特開 昭63−146928(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/08 C08J 3/24 WPI(DIALOG)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレンと少なくともラジカル重合
    性酸無水物を構成モノマーとして含む共重合体であり、
    その共重合体中のラジカル重合性酸無水物基の成分濃度
    が0.1〜20重量%であるエチレン系共重合体, (b)分子内に水酸基を少なくとも二つ有する多価アル
    コール化合物,及び (c)反応促進剤を含有し、 成分(a)中のラジカル重合性酸無水物に由来する単位
    に対し、成分(b)である多価アルコール化合物中の水
    酸基の単位のモル比が0.01〜10の範囲であり、かつ成分
    (c)である反応促進剤が成分(a)であるエチレン系
    共重合体100重量部に対して0.001〜20重量部の範囲であ
    ることを特徴とする熱可逆架橋性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】成分(a)であるエチレン系共重合体が、
    エチレン及びラジカル重合性酸無水物からなる2元共重
    合体である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】成分(a)であるエチレン系共重合体が、
    エチレン,ラジカル重合性酸無水物及びその他のラジカ
    ル重合性コモノマーからなる多元共重合体であり、その
    他のラジカル重合性コモノマー基の成分濃度が40重量%
    以下である請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】成分(b)である多価アルコール化合物
    が、下記一般式(I) (R1aC(CH2OH) (I) 〔式中、R1は水素,炭素原子数1〜12個の鎖状あるいは
    環状アルキル基又はアラルキル基を表し、aは0〜2の
    整数を表し、bは2〜4の整数を表し、かつa+b=4
    を満足するように選択される。〕で示されるポリメチロ
    ール、又は下記一般式(II) 〔式中、mは0〜10の整数である。〕 で示されるポリグリセリンに、エチレンオキシド又はプ
    ロピレンオキシドを付加させた構造を有するポリオキシ
    アルキレン化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】成分(b)である多価アルコール化合物
    が、下記一般式(III) R2−COOH (III) 〔式中、R2は炭素原子数2〜25個の鎖状アルキル基,環
    状アルキル基,アラルキル基又はアルケニル基を表
    す。〕で示される有機カルボン酸化合物と、下記一般式
    (IV) 〔式中、nは0〜20の整数である。〕 で示されるポリグリセリンとを脱水縮合させた構造を有
    し、分子内に2個以上の水酸基を有するポリグリセリン
    エステル化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  6. 【請求項6】成分(b)である多価アルコール化合物
    が、ソルビタン及び分子内に2個以上の水酸基を有する
    ソルビタン誘導体のうちの1種である請求項1記載の樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】ソルビタン誘導体が、下記一般式(V) R3−COOH (V) 〔式中、R3は炭素原子数1〜12個の鎖状アルキル基,環
    状アルキル基,アラルキル基又はアルケニル基を表
    す。〕で示される有機カルボン酸化合物と、ソルビタン
    とを脱水縮合させた構造を有し、分子内に2個以上の水
    酸基を有するソルビタンエステル化合物, ソルビタン又は上記のソルビタンエステル化合物にエチ
    レンオキシド又はプロピレンオキシドを付加させた構造
    を有し、分子内に2個以上の水酸基を有するポリオキシ
    アルキレンソルビタン化合物,及び、 上記の一般式(V)で示される有機カルボン酸化合物
    と、上記のポリオキシアルキレンソルビタン化合物とを
    脱水縮合させた構造を有し、分子内に2個以上の水酸基
    を有するポリオキシアルキレンソルビタンエステル化合
    物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求
    項6記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】成分(c)の反応促進剤がカルボキシル基
    を含む重合体の金属塩又は有機カルボン酸の金属塩であ
    る請求項1記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1記載の樹脂組成物を溶融成形し、
    その冷却過程において架橋構造を形成させたことを特徴
    とする熱可逆架橋性成形体。
  10. 【請求項10】ポリオレフィン系樹脂を含有する請求項
    1記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】ポリオレフィン系樹脂を含有する請求項
    9記載の熱可逆架橋性成形体。
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