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JP3332415B2 - 空燃比センサ - Google Patents
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JP3332415B2 - 空燃比センサ - Google Patents

空燃比センサ

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JP3332415B2
JP3332415B2 JP18261492A JP18261492A JP3332415B2 JP 3332415 B2 JP3332415 B2 JP 3332415B2 JP 18261492 A JP18261492 A JP 18261492A JP 18261492 A JP18261492 A JP 18261492A JP 3332415 B2 JP3332415 B2 JP 3332415B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関等、各種燃焼
機器の排気中の酸素濃度に基づき、燃焼機器に供給され
た燃料混合気の空燃比を検出する空燃比センサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の空燃比センサの一つ
として、酸素イオン伝導性固体電解質の両面に多孔質電
極を設けた2個の素子を、一方の多孔質電極が被測定ガ
スの拡散が制限された測定ガス室に接するように夫々配
設し、一方の素子を測定ガス室内に酸素を給・排する酸
素ポンプ素子、他方の素子を外部と測定ガス室との酸素
濃度差によって電圧を生ずる酸素濃淡電池素子として動
作させることにより、空燃比に対応した検出信号が得ら
れるようにした空燃比センサが知られている。
【0003】またこの種の空燃比センサにおいては、酸
素濃淡電池素子として動作させる素子の測定ガス室とは
反対側の電極を被測定ガス雰囲気に接するように構成す
ると、被測定ガス中に残留酸素が多く存在する空燃比の
リーン域だけでなく、被測定ガス中に残留酸素が極めて
少量しか存在しない空燃比のリッチ域においても、リー
ン域における信号と同様の信号を発生するようになる。
【0004】このため、従来より、酸素濃淡電池素子の
測定ガス室とは接しない電極側に、酸素濃淡電池素子の
通電により測定ガス室中の酸素が汲み込まれる内部基準
酸素源を形成し、酸素濃淡電池素子が、この内部基準酸
素源の酸素濃度を基準として測定ガス室内の酸素濃度を
検出することにより、空燃比の全領域で空燃比に対応し
た検出信号が得られるようにした空燃比センサも知られ
ている。
【0005】またこのように酸素濃淡電池素子の一方の
電極側に内部基準酸素源を形成した場合、空燃比を常時
正確に検出するには、内部基準酸素源の酸素濃度を常に
確実に一定に保持する必要がある。そこで、従来より、
内部基準酸素源を、例えば特公昭62−17186号公
報に開示されている内部基準酸素源を形成する隔膜層に
形成した多孔開口のような、酸素の拡散を制限する高拡
散抵抗部を介して、被測定ガス雰囲気に連通させ、酸素
濃淡電池素子を常時通電して、その通電により生じる内
部基準酸素源の基準酸素のオーバフロー分を、高拡散抵
抗部を介して被測定ガス雰囲気中に排出させることが行
なわれている。
【0006】つまり、内部基準酸素源の基準酸素のオー
バフロー分を高拡散抵抗部を介して被測定ガス雰囲気中
に排出させることにより、内部基準酸素源の酸素濃度を
一定に保持するようにしているのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来では、内
部基準酸素源の基準酸素のオーバフロー分を被測定ガス
雰囲気中に排出する高拡散抵抗部を、内部基準酸素源を
形成する上記公報に記載の隔膜層等,酸素濃淡電池素子
の電極と略同じ位置に形成していたため、高拡散抵抗部
を通過する酸素流量が被測定ガスの温度によって変化
し、内部基準酸素源の酸素濃度を一定に保持できなくな
ることがあった。
【0008】つまり、まず空燃比センサは、被測定ガス
の酸素濃度変化を速やかに検出できるようにするため
に、測定ガス室,延いては上記各素子の電極部分を、空
燃比センサの先端部分に形成することにより、空燃比セ
ンサを燃焼機器の排気管に取り付けた際に、この部分が
被測定ガスの流れの速い排気管の中央部に位置するよう
にされている。このため、酸素濃淡電池素子の電極と略
同じ位置に形成された高拡散抵抗部も必然的に排気管の
中央部に配設されることとなり、高拡散抵抗部の温度は
被測定ガスの温度に応じて変化する。例えば、内燃機関
の排気温度は、200℃〜900℃の範囲で変化するた
め、従来の空燃比センサを内燃機関の排気管に取り付け
た場合には、高拡散抵抗部の温度も、内燃機関の排気温
度と略同様に大きく変化するようになる。
【0009】一方、高拡散抵抗部を通過する酸素の流量
Qは、高拡散抵抗部のガスコンダクタンスをC,内部基
準酸素源の酸素分圧をP2 ,被測定ガス雰囲気の酸素分
圧をP1 とおくと、Q=C(P2−P1)と表すことがで
き、高拡散抵抗部のガスコンダクタンスCに比例する。
また高拡散抵抗部のガスコンダクタンスCは、高拡散抵
抗部の温度Tの2分の1乗(即ち平方根)に比例する。
従って、高拡散抵抗部を通過する酸素の流量Qは、高拡
散抵抗部の温度Tに応じて変化することとなり、例えば
高拡散抵抗部の温度が、内燃機関の排気温度と同様に2
00℃〜900℃の範囲で変化する場合には、900℃
のときのガスコンダクタンスCが200℃のときのガス
コンダクタンスCに対して約1.57倍になるため、内
部基準酸素源の酸素分圧P2 を一定とする場合、流量Q
もこれと同様に変化し、900℃のときの流量Qが20
0℃のときの流量Qに対して約1.57倍になる。
【0010】このことは、酸素の流量Q,即ち酸素濃淡
電池への通電電流を一定にする場合には、内部基準酸素
源の酸素分圧P2 が温度の影響を受け、高温度になると
上記酸素分圧P2 が低下してしまうことを意味する。す
なわち、従来の空燃比センサにおいては、高拡散抵抗部
から被測定ガス雰囲気中に排出される酸素量が、被測定
ガスの温度によって変化して、内部基準酸素源の酸素濃
度を一定に保持できなくなり、被測定ガスの温度が大き
く変化する内燃機関の過渡運転時等では、空燃比の検出
精度が著しく低下してしまうといった問題が生じるので
ある。
【0011】また、従来の空燃比センサにおいては、上
述のようにセンサの先側に設けられた内部基準酸素源の
基準酸素のオーバフロー分を最短の経路で被測定ガス雰
囲気中に排出するように構成されていた結果、高拡散抵
抗部とその開口部が、燃焼機器の負荷条件の次第では一
時的な高温度への昇温がそれらにもたらされ易い形態,
即ち排気管中央に突出する形態で取り付けられる。
【0012】このため、たまたま上記開口部及びその周
辺に付着堆積した被測定ガス(排ガス)からの液状ある
いは固体状の未燃焼成分が、上記の一時的な高温度昇温
の際に一気に不完全燃焼して、多量の可燃性ガスが発生
し、その可燃性ガスが高温化した上記開口部から同じく
高温化した上記高拡散抵抗部側へと、高温下で逆拡散し
てしまうことがあった。そしてこの場合には、逆拡散し
た可燃性ガスと高拡散抵抗部内の酸素とが、一時的に且
つ速やかに反応して、高拡散抵抗部内の酸素が消費さ
れ、その結果、内部基準酸素源の酸素分圧が一時的に著
しく低下して、空燃比の検出精度が著しく低下するとい
った問題が生じる。
【0013】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、上記のように内部基準酸素源の酸素のオーバフロ
ー分を高拡散抵抗部を介して被測定ガス雰囲気に排出す
るように構成された空燃比センサにおいて、被測定ガス
の温度や被測定ガス中の未燃焼成分の付着による悪影響
を受けることなく、内部基準酸素源の酸素濃度を確実に
一定に保持することのできる空燃比センサを提供するこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の空燃比センサは、酸素イオ
ン伝導性固体電解質板の面に一対の多孔質電極a,bを
有する第1の素子と酸素イオン伝導性固体電解質板の
面に一対の多孔質電極c,dを有する第2の素子と
記第1の素子の多孔質電極b及び上記第2の素子の多孔
質電極cの両者と接し、ガス拡散制限部を介して被測定
ガス雰囲気と連通する測定ガス室と上記第1の素子の
多孔質電極aに接し、上記第1の素子の通電により上記
測定ガス室内の酸素が汲み込まれる内部基準酸素源と
該内部基準酸素源と上記被測定ガス雰囲気とを連通し、
上記内部基準酸素源の基準酸素のオーバフロー分を被測
定ガス雰囲気中に排出させる高拡散抵抗部と、を備えた
センサ本体と、上記各電極a〜dが外部の検出回路と接
続される上記センサ本体の端末側を、片持状態で支持し
て、排気管に固定する取付部材と、上記センサ本体の端
末側を上記取付部材内部に固定する固定手段と、を備え
た空燃比センサにおいて、上記固定手段は、上記センサ
本体の端末側から更にセンサ後方へと上記被測定ガスが
流出するのを防止する密封部と、該密封部よりもセンサ
本体側に配置され、上記センサ本体の端末側周囲で上記
被測定ガスが流通可能に上記センサ本体を固定する多孔
性の固定部と、を備え、上記センサ本体における上記高
拡散抵抗部を、上記内部基準酸素源から当該センサ本体
の端末側に延ばして形成することにより、上記内部基準
酸素源の基準酸素のオーバフロー分が、当該センサ本体
の端末側から上記固定部を介して被測定ガス雰囲気中に
排出されるよう構成してなることを特徴としている。
【0015】次に、請求項2に記載の空燃比センサは、
請求項1に記載の空燃比センサにおいて、固定部は、ガ
ラスを含有する多孔質層からなることを特徴としてい
る。また次に、請求項3に記載の空燃比センサは、請求
項1又は請求項2に記載の空燃比センサにおいて、セン
サ本体の高拡散抵抗部に、基準酸素のオーバフロー分の
一部を測定ガス室に循環させる予備循環通路を接続して
なることを特徴としている。
【0016】
【作用及び発明の効果】このように請求項1に記載の空
燃比センサにおいては、センサ本体の内部基準酸素源と
被測定ガス雰囲気とを連通して、内部基準酸素源の基準
酸素のオーバフロー分を被測定ガス雰囲気中に排出させ
る高拡散抵抗部を、内部基準酸素源からセンサ本体の
末側に延ばして形成することにより、内部基準酸素源の
基準酸素のオーバフロー分を、センサ本体の端末側
ら、その周囲に配置された固定部を介して、被測定ガス
雰囲気中に排出するようにされている。
【0017】センサ本体の端末側は、センサ本体内の
多孔質電極a〜dを外部の検出回路に接続する部分であ
り、且つ、取付部材がセンサ本体を片持支持する部分で
あり、排気管の壁面近傍に位置するため、被測定ガスの
温度の影響を受け難く、約400℃〜500℃と比較的
温度が低く且つ安定している。従って、高拡散抵抗部が
被測定ガスの温度の影響を受け難くなり、高拡散抵抗部
のガスコンダクタンス、延いては高拡散抵抗部を通過す
る酸素の流量が温度に対して安定する。
【0018】また、センサ本体の端末側、すなわちセン
サ本体の片持支持部の被測定ガスに触れる部分に被測定
ガスからの未燃焼成分が付着堆積しても、その部分が一
時的にしろ高温化されることはないため、付着堆積物が
一気に不完全燃焼して多量の可燃性ガスを発生し、それ
がオーバフロー酸素を消費することはない。
【0019】このため、請求項1に記載の空燃比センサ
によれば、内部基準酸素源の基準酸素の濃度を略一定に
且つ確実に保持することができるようになり、従来の空
燃比センサに比べて、空燃比の検出精度が向上する。
尚、センサ本体の端末側周囲に配置される固定部として
は、請求項2に記載のように、ガラスを含有する多孔質
層にて構成するとよい。つまり、このようにすれば、セ
ンサ本体の端末側から排出される基準酸素のオーバフロ
ー分を被測定ガス雰囲気中に排出させることができる。
【0020】また次に、請求項3に記載の空燃比センサ
においては、センサ本体の高拡散抵抗部に、基準酸素の
オーバフロー分の一部を測定ガス室に循環させる予備循
環通路が接続される。これは、センサ本体の端末側,す
なわちセンサ本体の片持支持部に被測定ガス中の未燃焼
成分やカーボン等が付着,堆積して、内部基準酸素源が
閉塞されてしまうという万一の場合に備えた安全対策で
ある。
【0021】つまり、請求項1に記載の空燃比センサに
おいては、通常、センサ本体の端末側,すなわちセンサ
本体の片持支持部に、その開口部に被測定ガス中の未燃
焼成分やカーボン等が付着,堆積することは比較的少な
いが、例えば、長期間にわたる使用の後では、被測定ガ
スを発生する燃焼機器の始動の繰返しの蓄積や故障発生
等により、当該空燃比センサを用いて空燃比制御を実行
しているにもかかわらず、センサ本体の端末側にカーボ
ン等が付着,堆積し、ついには内部基準酸素源が閉塞さ
れてしまうことも全く考えられないことはない。
【0022】これに対し、上記のように、高拡散抵抗部
に、基準酸素のオーバフロー分の一部を測定ガス室に循
環させる予備循環通路を接続しておけば、万一、内部基
準酸素源が閉塞された場合でも、内部基準酸素源から測
定ガス室に酸素を循環できるので、内部基準酸素源の酸
素分圧の異常増大を防止することができる。
【0023】なお、平常時、この予備循環通路により測
定ガス室に循環させる基準酸素の循環量としては、内部
基準酸素源の基準酸素のオーバフロー分全量の10%以
下に設定しておけばよい。ここで、本発明において、第
1の素子及び第2の素子に使用される酸素イオン伝導性
固体電解質としては、ジルコニアとイットリアの固溶
体、あるいはジルコニアとカルシアとの固溶体等が代表
的なものであり、その他二酸化セリウム、二酸化トリウ
ム、二酸化ハフニウムの各固溶体、ペロブスカイト型酸
化物固溶体、3価金属酸化物固溶体等も使用することが
できる。
【0024】またその固体電解質両面に設けられる多孔
質電極a,b,c,dとしては、酸化反応の触媒作用を
有する白金やロジウム等を用いればよく、その形成方法
としては、これらの金属粉末を主成分としてこれに固体
電解質と同じセラミック材料の粉末を混合してペースト
化し、厚膜技術を用いて印刷後、焼結して形成する方
法、あるいはフレーム溶射、化学メッキ、蒸着等の薄膜
技術を用いて形成する方法等がある。
【0025】また多孔質電極bとcは、被測定ガスに晒
して用いられ、また多孔質電極dは、被測定ガスに直接
晒して用いることが有利な場合が多いが、それらの表面
に、アルミナ、スピネル、ジルコニア、ムライト等の多
孔質保護層を、厚膜技術により形成すれば、これらを被
測定ガスから保護することができる。
【0026】次に、測定ガス室は、例えば第1の素子と
第2の素子との間に、アルミナ、スピネル、フォルステ
ライト、ステアタイト、ジルコニア等からなる層状中間
部材としてのスペーサを、第1の素子の多孔質電極bと
第2の素子の多孔質電極cとの間に偏平な閉鎖状の室が
形成されるようにして、挟むことによって簡単に形成す
ることができる。
【0027】一方、この測定ガス室での測定ガスの拡散
を制限するガス拡散制限部としては、上記スペーサの一
部に、周囲の被測定ガス雰囲気と測定ガス室とを連通さ
せる孔を設けることにより、簡単に形成できる。またこ
の孔は、被測定ガス雰囲気と測定ガス室とを拡散制限的
に連通させるものであれば、どのような形状でもよく、
スペーサに孔を設ける他、スペーサの一部あるいは全部
を多孔質体で置き換えることによっても形成できる。
【0028】また、極めて薄肉のスペーサを配設し、各
素子の多孔質電極b,c間に0.2mm以下の微小空隙
を形成することにより、この空隙を、単独の,又は前記
孔と協働する測定ガス室と一体のガス拡散制限部として
機能させることもできる。また測定ガス室全体に、電気
絶縁性の多孔質材を配してもよい。
【0029】なお、上記のように測定ガス室を偏平に形
成する場合、測定ガス室の厚さ,即ち両素子の多孔質電
極表面間の距離は、0.01〜0.2mmが好ましく、特
に0.05〜0.1mmであると好ましい。この厚さが
0.01mmより小さいと、測定ガス室自体による酸素ガ
スの拡散制限の効果が大きすぎて空燃比センサの応答性
がかえって悪化し、また、製造時に変型し易くなり、電
気絶縁の保持も困難となり、品質の揃った製品を製造し
難いといった問題がある。また逆に、この厚さが0.2
mmより大きければ、測定ガス室内の、特に両多孔質電極
の間の成分ガスの分圧差が大きくなり、ポンプ電流が必
要以上に大きくなり、応答性が悪くなる。
【0030】次に、内部基準酸素源は、例えば第1の素
子に、多孔質電極aに対応する凹部を有するアルミナ、
スピネル、フォルステライト、ステアタイト、ジルコニ
ア等からなる遮蔽体を積層することによって形成するこ
とができ、またこうした遮蔽体に凹部を形成せず、単に
遮蔽体を第1の素子に積層することにより、それらの間
に挟まれた多孔質電極aの連通気孔部分を内部基準酸素
源として機能させることもできる。
【0031】また、この内部基準酸素源を測定ガス雰囲
気と連通させる高拡散抵抗部は、内部基準酸素源からセ
ンサ本体の端末側に向けて延ばし、センサ端末側におい
て被測定ガス雰囲気中に内部基準酸素源の基準酸素のオ
ーバフロー分を排出するようにできればよく、具体的に
は、例えば、多孔質電極aのリードを多孔質に形成する
ことによりこのリードと兼用するようにしてもよく、或
いは、第1の素子と内部基準酸素源を形成する遮蔽体と
の間に高拡散抵抗部専用の多孔質材の細長い層を挟むこ
とによっても形成できる。
【0032】また、高拡散抵抗部によりセンサ本体の
末側に導かれた酸素を被測定ガス雰囲気中に排出するに
は、センサ本体の末端側に被測定ガスに直接開口する孔
を設けることによっても形成できるが、本発明のよう
に、センサ本体を排気管に取り付ける取付け部材のセン
サ支持部分である固定部を被測定ガスに対して通気性と
して、この部分に高拡散抵抗部の先端を開口させれば、
高拡散抵抗部の先端に被測定ガスが直接当たるのを防止
できる。
【0033】また次に、請求項3に記載の空燃比センサ
のように、高拡散抵抗部に予備循環通路を接続する場合
には、第1の素子の多孔質電極bのリードも多孔質に
し、センサ本体の末端付近で高拡散抵抗部とこのリード
とをスルーホール等で連通すれば、簡単に実現できる。
【0034】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず、図1は本実施例の空燃比センサ1の構成を表
す断面図であり、図2は空燃比センサ1の要部分解斜視
図である。なお、説明上、各図の部分ごとの縮尺は異な
る。
【0035】図1及び図2に示す如く、本実施例の空燃
比センサ1の本体部分は、固体電解質板3と固体電解質
板3の表裏の対向する面に積層された多孔質電極a,b
とからなる第1の素子Aと、同じく固体電解質板5と固
体電解質板5の表裏の対向する面に積層された多孔質電
極c,dとからなる第2の素子Bと、第1の素子Aの多
孔質電極a側に積層され、多孔質電極aの連通気孔部分
に内部基準酸素源Rを形成する遮蔽体7と、第1の素子
Aと第2の素子Bとの間に積層されて各素子A,Bの多
孔質電極b,cの位置に測定ガス室Sとなる孔部が形成
されたスペーサ8とから構成されている。なお、本実施
例では測定ガス室Sを形成するスペーサ8の孔部周囲を
3ヵ所を切り欠き、その部分に多孔質材を充填すること
によりガス拡散制限部Tの拡散制限孔が形成されてい
る。
【0036】また上記各素子A,Bの表裏面には、セン
サ本体末端側で各多孔質電極a〜dと白金線からなる端
子11a,11b,11c,11bとを接続するように
するため、センサ本体末端まで延びたリード部La,L
b,Lc,Ldが設けられ、そして少なくともリード部
Laがセンサ本体の末端の開放端面まで延びて設けられ
ると共に、第1の素子Aの多孔質電極a,bのリード部
La,Lb間には、その末端側で酸素が移動可能なスル
ーホールHが形成されている。
【0037】ここで、各素子A,Bの固体電解質板3,
5は、いずれもY2 O3 −ZrO2固体電解質からな
り、厚さ0.4mm,幅4mm,長さ45mmに形成さ
れている。また各素子A,Bの表裏面に形成された多孔
質電極a〜d及びリード部La〜Ldは、白金に10重
量%のY2 O3 −ZrO2 を添加することにより形成さ
れた厚さ25μmの多孔質体からなり、多孔質電極a,
b,c,dは幅2mm,長さ4mm、リード部La〜L
dは幅0.5mm,長さ40mmに形成されている。
【0038】更に、遮蔽体7及びスペーサ8はジルコニ
アからなり、遮蔽体7は、上記各固体電解質板3,5と
略同様の寸法に形成され、スペーサ8は、幅及び長さは
上記各固体電解質板3,5と同様で,厚さは50μmに
形成されて、測定ガス室S自体もガス拡散制限部Tの一
部をなすようにされている。またスペーサ8の測定ガス
室Sを形成する孔部は、幅2mm、長さ4mmに形成さ
れ、ガス拡散制限部Tの主要部を構成する拡散制限孔を
形成する3個の孔は、幅2.4mmに形成されて、その
中にアルミナの多孔質材が充填されている。
【0039】このように、本実施例では、少なくとも上
記各リード部La及びLbを多孔質電極a〜dと同様の
多孔質に形成し、しかもリード部Laはセンサ本体の開
放端面まで通して形成してあるため、多孔質電極aに接
して形成された内部酸素基準源内の酸素はリード部La
を通ってセンサ本体の開放端まで移動できるようにな
り、またその末端側の少し手前から、酸素の一部は、ス
ルーホールH,リード部Lbを通って測定ガス室Sに循
環できるようになる。
【0040】つまり、本実施例では、リード部Laが、
内部基準酸素源の基準酸素のオーバフロー分を被測定ガ
ス雰囲気中に排出させるための高拡散抵抗部となり、ス
ルーホールH及びリード部Lbが、基準酸素のオーバフ
ロー分の一部を測定ガス室Sに循環させる予備循環通路
となる。なお、本実施例では、平常時は、測定ガス室に
循環させる酸素の量を、基準酸素のオーバフロー分全量
の10分の1以下にするため、少なくともスルーホール
Hからリード部Laの開放端までの距離は、スルーホー
ルHから測定ガス室Sまでリード部Lbの距離に対して
10分の1以下に形成されている。
【0041】次に上記のように形成された本実施例の空
燃比センサ本体を、片持状態で支持して各種燃焼機器の
排気管に固定するようにする取付け部材は、空燃比セン
サ本体のセンサ端末側寄りの本体外壁にセメントとアル
ミナ粉末とからなる多孔質の耐熱固着剤21を介して固
定されたアルミナからなるセラミックホルダ23と、こ
のセラミックホルダ23を介して空燃比センサ本体を保
持する中空円筒状の同じくアルミナからなる内筒24
と、この内筒24外周囲に固定されて空燃比センサ1を
排気管に固定できるようにする金属製ハウジング27と
を備えている。
【0042】アルミナ製の内筒24は、空燃比センサ本
体を被測定ガスに対してのみ通気可能とする充填材充填
固定手段を用いて、被測定ガスに対して通気的に且つ外
界に対して密封的に片持支持するものである。すなわ
ち、内筒24の下部開放端側から空燃比センサ本体を挿
入することにより、内筒の先側開放端に形成された保持
部31に、空燃比センサ本体とは上記多孔質耐熱固着剤
21を介して固定されたセラミックホルダ23を当接さ
せ、そのセラミックホルダ23の端末側に、滑石からな
る多孔性の充填粉末層33,結晶化ガラス50wt%と滑
石50wt%とからなる多孔質固着層35,結晶化ガラス
からなる密封層37を順次形成することにより、内筒2
4が、その内部に、空燃比センサ本体を、その開放端か
らのオーバフロー酸素が被測定ガスへ排出されるように
して支持すると共に、外界に対して密封するようにす
る。なお多孔質固着層35,多孔性粉末充填層33,多
孔質耐熱固着剤21からなる経路の拡散抵抗は、上記リ
ード部Laの拡散抵抗に比べて圧倒的に小さい。また、
密封層37により端子11a〜11dとリード線25a
〜25dとの接続部分が埋設されるようにすることによ
り、その部分が保護されている。
【0043】また金属製ハウジング27はステンレスか
らなり、その壁面に形成された段部41に、内筒24の
外壁に形成された鍔部43を当接させ、更にその鍔部4
3の端末側に、滑石45,パッキン47,外筒49の上
部端縁,及び当金51を配設して、金属製ハウジング2
7の下部開放端をかしめることにより、金属製ハウジン
グ27に内筒24が固定されている。
【0044】なお外筒49は、リード線25a〜25d
を保護して外部に引き出すためのもので、外部に引き出
されたリード線25a〜25dは、空燃比センサ1を動
作させて被測定ガスの酸素濃度に対応した空燃比信号V
λを生成する検出回路60の検出端子P1 〜P4 に接続
される。
【0045】また図示しないが、金属製ハウジング27
の外壁には、排気管に固定するための螺子部が形成され
ると共に、排気管に固定した際に被測定ガスとしての排
気が排気管から漏れ出るのを防止するためのガスケット
が設けられ、更にその空燃比センサ1の先端側には、空
燃比センサ本体の周囲を覆って空燃比センサ本体を保護
するプロテクタが取り付けられる。
【0046】一方、検出回路60は、第1の素子Aに一
定の小電流を流して多孔質電極a側の内部基準酸素源R
に酸素を汲み込むことによって、内部基準酸素源Rに基
準酸素分圧を確立するようにすると共に、この内部基準
酸素源Rの基準酸素分圧と測定ガス室S内の酸素ガス分
圧との比に応じた多孔質電極a−b間の電圧Vsが所定
の一定電圧となるように、即ち測定ガス室S内雰囲気の
空燃比が一定となるように、第2の素子Bに流れるポン
プ電流Ipを双方向に制御し、その電流値を空燃比信号
Vλとして出力する。なお、こうした検出回路60の構
成については従来より周知であるので、詳しい説明は省
略する。
【0047】以上のように構成された本実施例の空燃比
センサ1においては、第1の素子Aの通電により測定ガ
ス室S内の酸素が内部基準酸素源Rに汲み込まれると、
その基準酸素のオーバフロー分は、図3に示す如く、多
孔質電極aのリード部Laを介してセンサ端末側に移動
し、センサ本体の末端部から内筒24内の多孔質固着層
35に排出される。多孔質固着層35のセンサ端末側は
密封層37により密封されているため、多孔質固着層3
5に排出された酸素は、多孔質固着層35の空燃比セン
サ本体の先側(即ち排気管側)に形成された多孔性の充
填粉末層33、多孔質に形成された耐熱固着剤21を通
って、被測定ガスとしての排気中に排出される。
【0048】またリード部Laは、センサ本体末端付近
で、スルーホールHを介して多孔質電極bのリード部L
bに連通されているので、通常は、リード部Laを介し
てセンサ端末側に移動してきた酸素の無視できる程度の
極一部が、スルーホールHを通ってリード部Lbに入
り、リード部Lbにより、測定ガス室Sへ循環される。
【0049】このように本実施例の空燃比センサ1にお
いては、多孔質電極aに接続された排気温度による温度
変化の少ないリード部Laが高拡散抵抗部として働き、
内部基準酸素源Rの基準酸素のオーバフロー分を、上記
高拡散抵抗部に比べると拡散抵抗が圧倒的に小さい前記
充填材充填固定手段の多孔性充填材部分、すなわち、多
孔質固着手段35,多孔性粉末充填層33,及び耐熱固
着剤21を介して、被測定ガス雰囲気中に排出する。
【0050】このため本実施例によれば、高拡散抵抗部
のガスコンダクタンス、延いては高拡散抵抗部を通過す
る酸素の流量が安定し、内部基準酸素源Rの基準酸素の
濃度を略一定に保持して、空燃比の検出精度を確保する
ことができる。また高拡散抵抗部としての多孔質電極リ
ード部Laの比較的低い温度で安定している端部から排
出された酸素は、同じく比較的低い温度で安定している
上記充填材充填固定手段の多孔性充填材部分を介して、
被測定ガス雰囲気中に排出されるため、酸素の排出経路
に、被測定ガス中の未燃焼成分やカーボン等が付着して
も、それが燃焼して、一時的に多量の可燃性ガスを発生
することもなく、上記検出精度を常に確保することがで
きる。
【0051】また万一、酸素の排出経路が被測定ガス中
の未燃焼成分やカーボン等により詰まったとしても、予
備循環通路としてのスルーホールH及び多孔質電極bに
接続されたリード部Lbを介して、測定ガス室Sに循環
させることができるため、内部基準酸素源Rが閉塞され
てしまう虞はなく、従って、内部基準酸素源Rの酸素分
圧が一定値内に保たれ、異常に増大するようなことはな
いので安全である。
【0052】上記実施例では、センサ本体を片持で支持
するのに、センサ本体を一旦セラミック製の内筒24に
よって支持した上で、これを金属製ハウジング27内に
固定するようにしたが、センサ本体を金属製ハウジング
27によって直接支持するようにしてもよい。
【0053】また、上記実施例では、多孔質電極aのリ
ード部Laを特に空燃比センサ本体の末端の開放面まで
多孔質に形成し、その末端から内部基準酸素源Rの基準
酸素のオーバフロー分を通気的充填材充填固定手段とし
ての多孔質固着層35側へ排出するように構成したが、
例えば図4に示す如く、遮蔽体7にスルーホールHを設
け、リード部Laによりセンサ端末側に導かれた酸素を
このスルーホールHを介してセンサ本体から充填粉末層
33側に排出するようにしてもよい。この場合、空燃比
センサ本体の末端部分を固定する充填材を多孔質にする
必要がないため、上記実施例のように内筒24内に多孔
質固着層35を形成する必要がなく、取付け部材の構成
を簡素化できる。
【0054】なお図4はまた、リード部La−Lb間に
スルーホールを設けず、内部基準酸素源Rの基準酸素の
オーバフロー分の全てを常に被測定ガス雰囲気中に排出
するように構成した空燃比センサを示しているが、通常
の場合は、被測定ガスからの未燃焼成分が付着しても完
全に詰まることはないので、このような構成でも充分で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の空燃比センサの構成を表す断面図であ
る。
【図2】実施例の空燃比センサ1の要部分解斜視図であ
る。
【図3】実施例の空燃比センサにおける内部基準酸素源
から被測定ガス雰囲気への酸素の移動を表す説明図であ
る。
【図4】他の実施例の空燃比センサを説明する説明図で
ある。
【符号の説明】
1…空燃比センサ A…第1の素子 B…第2の素
子 3,5…固体電解質板 a〜d…多孔質電極 H…
スルーホール 7…遮蔽体 8…スペーサ La〜Ld…リード部 R…内部基準酸素源 S…測定ガス室 T…ガス拡
散制限部 11a〜11d…端子 21…耐熱固着剤 24…
内筒 23…セラミックホルダ 25a〜25d…リード線 27…金属製ハウジング 33…充填粉末層 35
…多孔質固着層 37…密封層 60…検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−276453(JP,A) 特開 平4−204370(JP,A) 特開 昭61−296262(JP,A) 特開 平1−262458(JP,A) 特開 昭63−167260(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/419

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素イオン伝導性固体電解質板の面に一
    対の多孔質電極a,bを有する第1の素子と酸素イオ
    ン伝導性固体電解質板の面に一対の多孔質電極c,dを
    有する第2の素子と上記第1の素子の多孔質電極b及
    び上記第2の素子の多孔質電極cの両者と接し、ガス拡
    散制限部を介して被測定ガス雰囲気と連通する測定ガス
    室と上記第1の素子の多孔質電極aに接し、上記第1
    の素子の通電により上記測定ガス室内の酸素が汲み込ま
    れる内部基準酸素源と該内部基準酸素源と上記被測定
    ガス雰囲気とを連通し、上記内部基準酸素源の基準酸素
    のオーバフロー分を被測定ガス雰囲気中に排出させる高
    拡散抵抗部と、を備えたセンサ本体と、 上記各電極a〜dが外部の検出回路と接続される上記セ
    ンサ本体の端末側を、片持状態で支持して、排気管に固
    定する取付部材と、 上記センサ本体の端末側を上記取付部材内部に固定する
    固定手段と、 を備えた空燃比センサにおいて、 上記固定手段は、上記センサ本体の端末側から更にセン
    サ後方へと上記被測定ガスが流出するのを防止する密封
    部と、該密封部よりもセンサ本体側に配置され、上記セ
    ンサ本体の端末側周囲で上記被測定ガスが流通可能に上
    記センサ本体を固定する多孔性の固定部と、を備え、 上記センサ本体における 上記高拡散抵抗部を、上記内部
    基準酸素源から当該センサ本体の端末側に延ばして形成
    することにより、上記内部基準酸素源の基準酸素のオー
    バフロー分が、当該センサ本体の端末側から上記固定部
    を介して被測定ガス雰囲気中に排出されるよう構成して
    なることを特徴とする空燃比センサ。
  2. 【請求項2】 上記固定部は、ガラスを含有する多孔質
    層からなることを特徴とする請求項1記載の空燃比セン
    サ。
  3. 【請求項3】 上記センサ本体の高拡散抵抗部に、上記
    基準酸素のオーバフロー分の一部を測定ガス室に循環さ
    せる予備循環通路を接続してなることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の空燃比センサ。
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