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JP3335798B2 - 静電レンズおよびその製造方法 - Google Patents
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JP3335798B2 - 静電レンズおよびその製造方法 - Google Patents

静電レンズおよびその製造方法

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JP3335798B2 JP13806095A JP13806095A JP3335798B2 JP 3335798 B2 JP3335798 B2 JP 3335798B2 JP 13806095 A JP13806095 A JP 13806095A JP 13806095 A JP13806095 A JP 13806095A JP 3335798 B2 JP3335798 B2 JP 3335798B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子顕微鏡や電子・イオ
ンビーム応用装置に用いる静電レンズおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電レンズは従来、電子顕微鏡などの電
子銃レンズやイオンビーム装置の集束レンズとして用い
られてきた。
【0003】従来の代表的な電子ビーム用円筒型静電レ
ンズ概略とその光線図を図4に示す。
【0004】図6において、符号100は電子銃の位置
を示し、電子ビーム101はこの電子銃の位置100か
らある開き角をもって出射され、試料102上で結像す
る。第1電極103はアース104に接地され、中央の
第2電極105はレンズ電界を形成する負電位の電源1
06に接続され、また第3電極107はアース104に
接地されている。
【0005】図6に示すような構成の静電レンズ108
は、一般にアインツェルレンズと呼ばれており、3枚の
電極103,105,107から構成されている。この
ように静電レンズ108は円筒形あるいは円盤型などの
電極103,105,107を複数枚組み合わせて作成
される。電源106から第2電極105に電圧が印加さ
れると、試料台102に電子ビームが結像する。この静
電レンズ108の電位分布を図7に示す。図7に示すよ
うに第2電極105に電位のピーク(−VP)が生じ、
第1および第3電極103,107に向かって零電位に
近づいていく。なお、一般的には零電位ではなく加速電
圧相当のオフセットをもつことが多い。
【0006】図8に静電レンズ110の具体的な構成例
を示す。図8に示す静電レンズ110は電極を非対称に
すること、すなわち軸上電位分布を非対称にすることで
収差低減が図られたもので、非対称アイツェルレンズと
呼ばれるものである。図6と同じように第1電極111
はアース電位に、中央第2電極112はレンズ電界を形
成する負電位に、第3電極113はアース電位に維持さ
れている。第2電極112に印加する電圧はビームの種
類により異なる。図8において各電極111,112,
113は絶縁のためにセラミックホルダ114に保持さ
れている。
【0007】図6および図8に示す静電レンズ108、
110において、電子銃の位置100から出射された電
子ビーム101は、静電レンズ108、110を経て試
料台102に結像するようになっている。
【0008】また、図8に示すように、静電レンズ11
0の各電極111,112,113は絶縁体であるセラ
ミックホルダ114により保持固定されている。そして
各電極111,112,113間は同軸度、同心度とも
に約10μmという精度でセラミックホルダ114によ
り保たれている。
【0009】また、中心軸上からセラミックホルダ11
4が直接みえないように各電極111,112,113
の形状は決定されており、これによって帯電を防止でき
るようになっている。なお、図6に示す静電レンズ10
8においても、各電極103,105,107は、図示
しないセラミックホルダにより保持固定されている。図
10に、静電レンズの同軸度とレンズ性能を決定するビ
ーム径ぼけ率(ビーム径ぼけ量/ビーム径x100%)
との関係を示す。ビーム径は分解能に相当し、図10か
ら同軸精度が劣化していくとビーム径ぼけ量が増加し分
解能が低下していくことがわかる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来図6や図8に示す
従来の静電レンズ108、110においては、静電レン
ズを構成する個々の部品自身は高精度に製造されていて
も、以下に述べるように部品を組み合わせることによ
り、同軸度の精度が低くならざるを得なかった。
【0011】図10に示す静電レンズ110において、
セラミックホルダ114等により複数枚、例えば3枚の
電極111、112、113が保持固定されている。
【0012】しかしながら、複数枚の電極111、11
2、113をセラミックホルダ114により保持固定す
る場合、電子ビームの中心軸に対して各々の電極11
1、112、113を精度良く配置する作業は煩雑で、
組み立てが容易でない。
【0013】また、図8に示す静電レンズ110の場
合、セラミックホルダ114内の帯電防止とレンズ収差
減少を目的として各々の電極111、112、113は
複雑な形状に形成されている。すなわち、帯電防止する
ためには、電子ビーム軌道上からからセラミックホルダ
114の壁面を見えないようにする必要があり、このた
めに電極111、112、113は互いに重なりあうよ
うな形状にする必要がある。また、帯電防止するととと
もにレンズ収差を減少させる必要もあり、各電極の形状
はさらに複雑になる。各電極111、112、113の
形状を複雑化させると、これに合わせてセラミックホル
ダ114の形状も複雑化し、静電レンズ110の全体形
状が大型化してしまう。このため製作が容易でなくコス
ト高になるという問題があった。
【0014】そこで本発明の目的は、上記従来技術の有
する問題を解消し、加工および組み立てを容易に行うこ
とができレンズ精度を向上させた静電レンズおよびその
製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による静電レンズの製造方法は、荷電粒子ビ
ームを発散あるいは収束させるための静電レンズの製造
方法において、絶縁性筒体の挿入貫通孔に高抵抗材柱状
体と低抵抗材柱状体とを互いに隙間なく交互に挿入し、
前記低抵抗材柱状体と前記高抵抗材柱状体とを前記絶縁
性筒体に一体化させた状態で前記低抵抗材柱状体および
前記高抵抗材柱状体に前記荷電粒子ビームが伝播する伝
播貫通孔を形成することを特徴とする。
【0016】好適には、前記高抵抗材柱状体と前記低抵
抗材柱状体とは、各々少なくとも1個以上挿入されてい
る。
【0017】好適には、前記低抵抗材柱状体は金属材か
らなり、前記高抵抗材柱状体はSiC材からなる。
【0018】好適には、前記低抵抗材柱状体は低抵抗率
の成分比率を有するSiC材からなり、前記高抵抗材柱
状体は高抵抗率の成分比率を有するSiC材からなる。
【0019】好適には、前記挿入貫通孔に、低抵抗率を
与える成分比率を有する低抵抗柱状部分と高抵抗率を与
える成分比率を有する高抵抗柱状部分とが長手方向に所
定の長さで交互に繰り返されて形成されたSiC材の柱
状体を挿入し、このSiC材の柱状体の長手方向に前記
荷電粒子ビームが伝播する伝播貫通孔を形成する前記伝
播貫通孔を形成する。
【0020】また、本発明による静電レンズ は、荷電
粒子ビームを発散あるいは収束させるための静電レンズ
であって、絶縁性筒体の挿入貫通孔に高抵抗材柱状体と
低抵抗材柱状体とを互いに隙間なく交互に挿入し、前記
低抵抗材柱状体と前記高抵抗材柱状体とを前記絶縁性筒
体に一体化させた状態で前記低抵抗材柱状体および前記
高抵抗材柱状体に前記荷電粒子ビームが伝播する伝播貫
通孔を形成したことを特徴とする。
【0021】
【作用】絶縁性筒体の挿入貫通孔に高抵抗材柱状体と低
抵抗材柱状体とを互いに隙間なく交互に挿入し、低抵抗
材柱状体と前記高抵抗材柱状体とを前記絶縁性筒体に一
体化させた状態で低抵抗材柱状体および高抵抗材柱状体
に伝播貫通孔を形成することにより、予め貫通孔の形成
された静電レンズを構成する各レンズを同軸合わせして
組み立てる必要がないので、組立工程において同軸度を
低下させることがなく高い同軸度を有する静電レンズを
提供することができる。
【0022】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明の静電レンズの第1実施例を
示す。図1において、静電レンズ1は、セラミクスなど
の絶縁性筒体2に形成された挿入貫通孔3に、SiCな
どを含む高抵抗材柱状体4、6に金属材料からなる低抵
抗材柱状体5が挟まれて挿入され固定保持されている。
高抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱状体5の中心部に
は、電子ビームが伝播するための円筒状の伝播貫通孔7
が形成されている。伝播貫通孔7は、挿入貫通孔3に高
抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱状体5とが挿入し絶縁
性筒体2の固定保持した状態で、形成される。高抵抗材
柱状体4、6と低抵抗材柱状体5の絶縁性筒体2への挿
入固定は、焼きばめなどのかたいはめあいや接着などに
より行われ、伝播貫通孔7の加工時に軸ずれが生じなけ
ればよい。絶縁性筒体2の外側面からは高抵抗材柱状体
4、6と低抵抗材柱状体5の側面側に至る貫通孔8、
9、10が形成されている。貫通孔8、9には高抵抗材
柱状体4、6をアース11に接地するための電線12が
配設されており、貫通孔10には低抵抗材柱状体5に負
電圧を印可する電源14へ接続された電線13が配設さ
れている。
【0023】電子ビームの出射位置15から出射した電
子ビームは伝播貫通孔7を経て、試料台の試料16へ結
像されるようになっている。
【0024】なお、挿入貫通孔3は必ずしも円筒形状で
ある必要はなく従って高抵抗材柱状体4、6や低抵抗材
柱状体5の円筒柱状体である必要はなく、挿入貫通孔3
は多角柱形状や非対称の柱形状でもよく従って高抵抗材
柱状体4、6や低抵抗材柱状体5は、例えば図3に示す
ように、挿入貫通孔3の挿入され固定保持される柱状体
であればよい。なお、低抵抗材は、合金であってもA
l、Ti等の純金属でもよく、またTiB入りセラミ
ックス材でもよい。
【0025】次に、本実施例の静電レンズ1の作用効果
について説明する。比較のために、図9に従来の静電レ
ンズ120を示す。図9に示すように、高抵抗材柱状体
121には伝播貫通孔122が形成されており、伝播貫
通孔122の中間部には電気導電膜123がコーティン
グされており、電気導電膜123には電源124によっ
て電圧を印加されるようになっている。しかしながら、
従来の静電レンズ120においては、電気導電膜123
を伝播貫通孔122の奥深い内部にコーティングされる
ようになっているので、コーティングすること自身が容
易でなく、また所定位置に電気導電膜123を高精度に
形成することが容易でなかったのである。
【0026】これに対して、本実施例の静電レンズ1で
は、低抵抗材柱状体5は挿入貫通孔3へ挿入されて伝播
貫通孔7が形成されるので、伝播貫通孔7の奥深い内部
にはコーティングが不要であり、静電レンズ1は容易に
製造可能な構成を有する。
【0027】次に、図2を参照して、図1に示した静電
レンズ1の製造方法について説明する。図2において、
セラミクス製の絶縁性筒体2に、長手方向に貫通する挿
入貫通孔3と内側面から外側面へ貫通する貫通孔8、
9、10を形成しておく。次に、挿入貫通孔3に孔形状
に対応して成形された高抵抗材柱状体6、低抵抗材柱状
体5および高抵抗材柱状体4をこの順序で挿入貫通孔3
へ挿入し、焼きばめなどのかたいはめあいや接着などに
より絶縁性筒体2に固定保持する。
【0028】高抵抗材柱状体6、低抵抗材柱状体5およ
び高抵抗材柱状体4は、長手方向に互いに隙間無く接触
するように押しつけられたおり、このために互いの接触
する底平面は互いに隙間無く接触できるような平面度、
例えば3μmの平面度で加工されている。
【0029】次に、高抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱
状体5とを絶縁性筒体2に固定保持した状態で、これら
の中心部に円筒状の伝播貫通孔7を形成する。
【0030】次に、このようにして製造された静電レン
ズの作用について説明する。金属筒体からなる低抵抗材
柱状体5に外部電源14によって負電圧が印加すること
で、図7に示すように伝播貫通孔7内には低抵抗材柱状
体5を中心に負電位のピークが生じ両側の高抵抗材柱状
体4、6に向かって零電位に近づく電位分布が形成され
る。この結果、図6に示したものと同等の3個のレンズ
からなる静電レンズ1が形成され、伝播貫通孔7内を通
過する電子ビームの制御が可能になる。
【0031】本実施例の構成によれば、伝播貫通孔7
は、高抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱状体5とを絶縁
性筒体2に固定保持した状態で形成されているので、電
子レンズ1を構成する各レンズは高同軸性で互いに位置
合わせされたことと同等に配置されたことになる。
【0032】また、この高同軸性は、高抵抗材柱状体
4、6と低抵抗材柱状体5とを絶縁性筒体2に固定保持
した状態で伝播貫通孔7を形成するだけで容易に実現で
き、煩雑の位置合わせを必要としない。従って、複雑な
加工が少なくなり、形状精度の向上および加工コストと
加工時間半減を図ることができ、また組み立て後に伝播
貫通孔7をあけるため中心軸上の同軸度や同心度に関し
ては約1μm以下の組み立て精度で完了することができ
る。
【0033】また、図8に示す従来の静電レンズ110
のように各電極111、112、113をホルダ114
にねじ止めして精度良く組み立てす必要がない。
【0034】また、図8に示す従来の静電レンズ110
において、帯電防止するためには電極111、112、
113は互いに重なりあうような形状にし電子ビームか
らセラミックホルダ114の壁面を直接見えないように
する必要があり、また同時にレンズ収差減少させる必要
があり、電極111、112、113の形状が複雑にな
っていた。これに伴いセラミックホルダ114の形状も
複雑化し、静電レンズ110の全体形状が大型化してし
まい、製作が容易でなくコスト高になっていた。
【0035】これに対し、本実施例では、伝播貫通孔7
は、高抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱状体5の各々を
貫通して形成されており、伝播貫通孔7を通る電子ビー
ムからは絶縁性筒体2の壁面を見えないので、電子ビー
ムが絶縁性筒体2の壁面に帯電を誘起することはなく帯
電は防止される。また、高抵抗材柱状体4、6と低抵抗
材柱状体5が柱状体という単純な形状にもかかわらず、
帯電防止できるので、高抵抗材柱状体4、6と低抵抗材
柱状体5の各々の長手方向の長さを適当に選択すること
によりレンズ収差を減少させることができる。これらの
結果、絶縁性筒体2の形状も複雑にする必要がなく、静
電レンズ1の全体形状を小型化でき、製作が容易で低コ
スト化できる。例えば、図8に示す静電レンズ110の
外径が約20mmであるのに対し、本実施例では外形を
10mm以下にすることができる。
【0036】なお、本実施例において、静電レンズは高
抵抗材柱状体4、6と低抵抗材柱状体5の3個の柱状体
で構成されている例を示したが、3個に限らず、高抵抗
材柱状体と低抵抗材柱状体とが交互に配設されたもので
あれば、4個以上でもよい。これにより電子銃などのガ
ンレンズ部と対物レンズ部など複数のレンズを一体型に
組み込むこともできる。
【0037】また、低抵抗材柱状体5は金属材料からな
るとしたが、低抵抗率の成分比率を有するSiC材から
なり、高抵抗材柱状体4、6を高抵抗率の成分比率を有
するSiC材からなるようにしてもよい。低抵抗率の成
分比率を有するSiC材としては、セラミックス材中に
SiCを約50%含み、約10-6Ωcmの抵抗を有する
SiC材を用いることができる。高抵抗率の成分比率を
有するSiC材としては、セラミックス材中にSiCを
約10%含み、約103 〜105 Ωcmの抵抗を有する
SiC材を用いることができる。
【0038】また、上述の実施例では、互いに別体とし
て形成された高抵抗材柱状体と低抵抗材柱状体とを交互
に挿入貫通孔3へ挿入した場合を説明した。しかしなが
ら、御発明は、これに限らず、高抵抗材柱状体と低抵抗
材柱状体とを以下のように一体で形成した場合でもよ
い。すなわち、低抵抗率を与える成分比率を有する低抵
抗柱状部分と高抵抗率を与える成分比率を有する高抵抗
柱状部分とが長手方向に所定の長さで交互に繰り返され
て形成されたSiC材の柱状体を製造し、この柱状体を
挿入貫通孔3に挿入し固定保持し、このSiC材の柱状
体の長手方向に伝播貫通孔7を形成してもよい。
【0039】次に、本発明の他の実施例として、図4お
よび図5を参照して、ビームスキャナーや非点補正器あ
るいは偏光器等に利用する多極電極について説明する。
図4は、ビームスキャナー20を示し、ビームスキャナ
ー20はSiCなどを含む高抵抗材柱状体21を有す
る。高抵抗材柱状体21には、長手方向に貫通し半径方
向に8方向に分岐した8個の分岐孔22が形成されてい
る。また、高抵抗材柱状体21の長手方向中間部には各
々の分岐孔22の間に、半径方向に8方向に広がる8個
の電極端子孔23が形成されている。
【0040】図5に示すように、各々の電極端子孔23
には対応する電源24によって任意の電圧を任意のタイ
ミングで印加できるようになっている。各々の電極端子
孔23に電圧を印加するタイミングを組み合わせ、例え
ばビームスキャン用の電圧を印加することにより、図4
で矢印で示すように、電子ビームを試料台25上にスキ
ャンすることができる。
【0041】本実施例によれば、複数の分岐孔22と複
数の電極端子孔23を高抵抗材柱状体21に形成したの
で、複数の分岐孔や複数の電極端子孔を別個個別に製造
して筒体に組み込むことと異なり互いに煩雑な位置合わ
せをする必要がなく、NC加工機械等を用いて、高抵抗
材柱状体21の所定位置に高位置決めで複数の分岐孔2
2および電極端子孔23を一体的に形成することができ
る。
【0042】また、本実施例のビームスキャナー20と
複数レンズとを組み合わせて、ビーム検査装置を一体の
システムとして構成することも可能であり、一体型とし
て構成できるので、各レンズおよびビームスキャナー2
0の電極間のアライメント精度も向上させることができ
る。
【0043】なお、上述の説明において、荷電粒子ビー
ムとして電子ビームを例にして説明したが、本発明は電
子ビームの代わりにイオンビーム等の他の荷電粒子ビー
ムでも適用できる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、高抵抗材柱状体と低抵抗材柱状体とを交互に絶縁
性筒体挿入し固定保持した状態で伝播貫通孔を形成する
だけで、煩雑の位置合わせを必要とせずに静電レンズを
容易に製造できる。この結果、複雑な加工が少なくな
り、形状精度の向上および加工コストと加工時間の短縮
を図ることができ、また組み立て後に伝播貫通孔をあけ
るため中心軸上の同軸度や同心度に関して高精度の組み
立て精度を実現することができる。
【0045】また、高抵抗材柱状体と低抵抗材柱状体と
を一体化した後、伝播貫通孔を形成するので、高抵抗材
柱状体によるレンズと低抵抗材柱状体によるレンズ間の
同軸度、同心度を、高精度例えば約1μm以下にするこ
とができ、この結果、低収差の静電レンズを得ることが
できる。
【0046】また、従来の静電レンズのように複数の金
属電極をセラミックホルダにより機械的に組み立てる必
要がないので、レンズ径および全体の形状の小形化と構
造の単純化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静電レンズの一実施例を示す側面
図。
【図2】本発明による静電レンズの組み立て順序を示す
工程図。
【図3】本発明による静電レンズを角筒体を用いて構成
した例を示す斜視図。
【図4】本発明によるビームスキャナーを示す斜視図。
【図5】図4におけるA−Aからみた断面図。
【図6】従来の静電レンズを示す概略断面図。
【図7】図6に示す静電レンズの中心軸上の電位分布を
示す図。
【図8】従来の静電レンズを示す概略断面図。
【図9】従来の他の静電レンズを示す概略断面図。
【図10】静電レンズの同軸度とビーム径ぼけ率の関係
を示す図。
【符号の説明】
1 静電レンズ 2 絶縁性筒体 3 挿入貫通孔 4、6 高抵抗材柱状体 5 低抵抗材柱状体 7 伝播貫通孔 8、9 10 貫通孔 12 電源 15 電子ビーム 16 試料台 20 ビームスキャナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−81151(JP,A) 特開 平6−187901(JP,A) 特開 平2−152140(JP,A) 特開 平6−124650(JP,A) 特開 昭59−31546(JP,A) 特開 平8−31336(JP,A) 特開 平8−321273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/12 H01J 9/14 H01J 9/18 H01J 23/08 - 23/087 H01J 37/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子ビームを発散あるいは収束させる
    ための静電レンズの製造方法において、 絶縁性筒体の挿入貫通孔に高抵抗材柱状体と低抵抗材柱
    状体とを互いに隙間なく交互に挿入し、前記低抵抗材柱
    状体と前記高抵抗材柱状体とを前記絶縁性筒体に一体化
    させた状態で前記低抵抗材柱状体および前記高抵抗材柱
    状体に前記荷電粒子ビームが伝播する伝播貫通孔を形成
    することを特徴とする静電レンズの製造方法。
  2. 【請求項2】前記低抵抗材柱状体は金属材からなり、前
    記高抵抗材柱状体はSiC材からなることを特徴とする
    請求項1に記載の静電レンズの製造方法。
  3. 【請求項3】前記低抵抗材柱状体は低抵抗率の成分比率
    を有するSiC材からなり、前記高抵抗材柱状体は高抵
    抗率の成分比率を有するSiC材からなることを特徴と
    する請求項1に記載の静電レンズの製造方法。
  4. 【請求項4】荷電粒子ビームを発散あるいは収束させる
    ための静電レンズであって、絶縁性筒体の挿入貫通孔に
    高抵抗材柱状体と低抵抗材柱状体とを互いに隙間なく交
    互に挿入し、前記低抵抗材柱状体と前記高抵抗材柱状体
    とを前記絶縁性筒体に一体化させた状態で前記低抵抗材
    柱状体および前記高抵抗材柱状体に前記荷電粒子ビーム
    が伝播する伝播貫通孔を形成したことを特徴とする静電
    レンズ。
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