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JP3338877B2 - 掻痒性皮膚疾患用噴霧剤 - Google Patents
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JP3338877B2 - 掻痒性皮膚疾患用噴霧剤 - Google Patents

掻痒性皮膚疾患用噴霧剤

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JP3338877B2
JP3338877B2 JP08425998A JP8425998A JP3338877B2 JP 3338877 B2 JP3338877 B2 JP 3338877B2 JP 08425998 A JP08425998 A JP 08425998A JP 8425998 A JP8425998 A JP 8425998A JP 3338877 B2 JP3338877 B2 JP 3338877B2
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propellant
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恒太 高尾
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Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
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Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掻痒性皮膚疾患用
噴霧剤に関する。より詳細には有効成分として所定量の
鎮痒剤,局所麻酔剤,殺菌剤,収れん剤及び吸湿剤を含
有する掻痒性皮膚疾患用の噴霧剤に関する。
【0002】本発明の噴霧剤によれば、皮膚の汗や老廃
物を除去し、あせも,湿疹又はかぶれ等といった皮膚疾
患による痒み,発赤及び丘しん等の症状を緩和し、該疾
患の治療に有効である。また本発明にかかる剤は噴霧剤
であるため、従来塗布しづらかった薬剤をも均一に塗布
できる点で有用である。更に本発明の噴霧剤が液化ガス
などの噴射剤を含有するエアゾール剤である場合は、薬
剤の噴霧により患部を瞬間冷却するためより高い麻酔作
用を発揮し、このため速やかなる鎮痒効果、消炎効果等
を奏する。
【0003】
【従来の技術】従来、皮膚疾患、特に汗や老廃物に起因
する湿疹の治療には主としててんか粉(亜鉛華タルク
散)が使用され、またこれらの湿疹や炎症や痒みを伴う
皮膚疾患の治療には、抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモ
ン等の鎮痒剤が用いられている。
【0004】しかしながら、てんか粉は患部を乾燥させ
るには有効であるが、消炎・鎮痒作用はなく、対症効果
は期待できない。また、飛沫性があるため、塗布の際に
粉末が周囲に散らかったり、皮膚や衣服を汚すという使
いづらさがある。更にその塗布には何らかの用具が必要
であるため、塗布に手間がかかり、また塗布具を介して
患部を汚染する等、塗布具が感染の媒体となる可能性も
否定できない。
【0005】また、鎮痒剤はあせも等の皮膚疾患の根本
的な治療剤とはならず、また通常用いられる鎮痒剤は、
その多くがクリーム状の形態を有しているため、塗布に
際して手が汚れる、衣類を汚す、乾燥性が悪くて衣類を
直ぐ着用できない等といった使用上の問題を有してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであり、その目的とするところは、使用
に際して手や衣類を汚すことなく、衛生的に使用できる
皮膚疾患用外用剤であって、消炎効果や鎮痒効果に優れ
る掻痒性皮膚疾患用噴霧剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、あせもや
湿疹、かぶれといった痒み若しくは炎症を伴う掻痒性皮
膚疾患に有効な皮膚外用剤の開発に際して、鎮痒剤を含
む特定の薬効成分と吸湿剤を組み合わせ、更にこれを噴
霧剤とすることにより、上記の課題を解決できることを
見いだした。本発明はかかる知見に基づくものである。
【0008】即ち、本発明は、下記のいずれかの態様か
らなる掻痒性皮膚疾患治療剤である。
【0009】(1)有効成分として鎮痒剤、局所麻酔
剤、殺菌剤、収れん剤、及び吸湿剤としてコーンスター
チを噴射剤以外の成分100重量部あたり60〜90重
量部の割合で含有し、噴射剤としてプロパン,ノルマル
ブタン若しくはイソブタンのいずれか少なくとも一種を
含有する液化石油ガスを含む、噴霧剤形態の掻痒性皮膚
疾患治療剤。
【0010】(2)さらに滑沢剤を含有する(1)に記
載の掻痒性皮膚疾患治療剤。
【0011】(3)有効成分を含む薬物成分と噴射剤と
の配合割合が、薬物成分:噴射剤(重量比)として1:
5〜9である(1)または(2)に記載の掻痒性皮膚疾
患治療剤。
【0012】(4)噴射剤以外の成分100重量部あた
り、鎮痒剤を0.5〜5重量部、局所麻酔剤を0.5〜
10重量部、殺菌剤を0.05〜1重量部及び収れん剤
を1〜20重量部の割合で含有する(1)乃至(3)の
いずれかに記載の掻痒性皮膚疾患治療剤。
【0013】(5)鎮痒剤として、ジフェンヒドラミン
またはその塩,マレイン酸クロルフェニラミン及び塩酸
イソチペンジルからなる群から選択される少なくとも一
種を含有する(1)乃至(4)のいずれかに記載の掻痒
性皮膚疾患治療剤
【0014】(6)局所麻酔剤として、リドカイン,プ
ロカイン,アミノ安息香酸エチル,ジブカイン及びそれ
らの塩酸塩からなる群から選択される少なくとも一種を
含有する(1)乃至(5)のいずれかに記載の掻痒性皮
膚疾患治療剤
【0015】(7)殺菌剤として、塩化ベンザルコニウ
ム,塩化ベンゼトニウム,グルコン酸クロルヘキシジ
ン,塩酸クロルヘキシジン,イソプロピルメチルフェノ
ール及び塩化セチルピリジニウムからなる群から選択さ
れる少なくとも一種を含有する(1)乃至(6)のいず
れかに記載の掻痒性皮膚疾患治療剤
【0016】(8)収れん剤として、酸化亜鉛,硫酸ア
ルミニウム,硫酸アルミニウムカリウム及びアズレンか
らなる群から選択される少なくとも一種を含有する
(1)乃至(7)のいずれかに記載の掻痒性皮膚疾患治
療剤
【0017】(9)あせも、かぶれ、オムツかぶれ、し
もやけ、あかぎれ、虫さされ、皮膚掻痒症及び痒疹から
なる群から選択される少なくとも一種の掻痒性の皮膚疾
患に適用される(1)乃至(8)のいずれかに記載の
痒性皮膚疾患治療剤。」
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の掻痒性皮膚疾患用の薬剤
は、鎮痒剤,局所麻酔剤,殺菌剤,収れん剤及び吸湿剤
を有効成分として含有する皮膚用外用剤であって、噴霧
剤の態様からなることを特徴とするものである。
【0019】本発明が対象とする掻痒性皮膚疾患は、痒
みを伴う皮膚疾患を広く意味するものであり、例えばア
レルギー性皮膚炎、感染性皮膚炎、接触性皮膚炎、寄生
性皮膚疾患、虫さされ、汗や皮膚老廃物に起因する湿疹
等が広く包含される。具体的にはあせも、かぶれ(オム
ツかぶれを含む。)、しもやけ、あかぎれ、虫さされ、
皮膚掻痒症、痒疹、水虫などが挙げられるが、好ましく
はあせも、かぶれ(オムツかぶれを含む。)である。
【0020】本発明は、前述するように噴霧剤の態様か
らなることを特徴とする。
【0021】噴霧剤の態様は中に含有される薬物成分が
霧状に噴出して皮膚表面に塗布することができるもので
あれば、特に制限されない。従って、鎮痒剤,局所麻酔
剤,殺菌剤,収れん剤及び吸湿剤を有効成分として含有
する薬物に噴射剤を加えて、これを例えばプッシュ式の
バルブ装置を有する容器に充填し、その噴射剤の圧力に
より薬物を噴霧するいわゆるエアゾール剤であることが
できる。
【0022】エアゾール剤によれば、薬物と一緒に噴出
される噴射剤によって皮膚患部を瞬間的に冷却すること
ができ、本発明の噴射剤の即効性をより高めることがで
きる。
【0023】本発明で用いられる鎮痒剤としては、痒み
を鎮める作用を有し、外用剤として用いられるものであ
れば特に制限されずいずれのものをも使用することがで
きる。
【0024】具体的にはジフェンヒドラミン及びその
塩,マレイン酸クロルフェニラミン(d−マレイン酸ク
ロルフェニラミンを含む。)または塩酸イソチペンジル
等の抗ヒスタミン薬類;フルオシノロンアセトニド,フ
ルオシノニド,吉草酸ベタメタゾン,ジプロピオン酸ベ
タメタゾン,酪酸プロピオン酸ベタメタゾン,酢酸ヒド
ロコルチゾン,酢酸メチルプレドニゾロン,デキサメタ
ゾン,吉草酸デキサメタゾン,プロピオン酸デキサメタ
ゾン,フルドロキシコルチド,ピバル酸フルメタゾン,
プロピオン酸ベクロメタゾン,酪酸ヒドロコルチゾン,
プロピオン酸クロベタゾール,吉草酸ジフルコルトロ
ン、ハルシニド,吉草酸酢酸プレドニゾロン,アムシニ
ド,酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン,酪酸クロベタ
ゾン,酢酸ジフロラゾン,ジフルプレドナー,プロピオ
ン酸アルクロメタゾン,ブデソニド,プロピオン酸デプ
ロドン,フランカルボン酸モメタゾン等の副腎皮質ステ
ロイド;イブプロフェンピコノール,スプロフェン,ブ
フェキサマク,ベンダザック,ウフェナマート等の非ス
テロイド剤;コールタール、石炭酸、ナフトール、メン
トール、チモール、サリチル酸、抱水クロラール、アコ
ニチン、タンニン等を例示することができる。しかし、
これらの例示に制限されることはない。
【0025】好ましくは、ジフェンヒドラミン及びその
塩等の抗ヒスタミン薬である。ここで塩としては塩酸塩
等の無機酸塩、ラウリル硫酸塩等の有機酸塩を挙げるこ
とができるが、好ましくは塩酸塩である。
【0026】なお、これらの鎮痒剤は単独で用いてもよ
いし、また2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。
【0027】また、これら鎮痒剤の配合割合は、特に制
限されることなく他の有効成分の種類や量及び皮膚疾患
の種類や程度から適宜選択されるが、通常噴霧剤の成分
100重量部あたり、0.5〜5重量部、好ましくは
0.5〜2重量部を挙げることができる。なお、ここで
噴霧剤の成分100重量部とは、本発明の噴霧剤から後
述する噴射剤を除いた成分の総容量を意味する(以下に
おいても同じ。)。
【0028】本発明で用いられる吸湿剤とは、化学的・
薬学的には不活性な担体であり、吸湿性を有するものを
意味する。かかる吸湿剤としては、かかる作用を有し、
外用に用いられるものであれば特に制限されず、いずれ
のものをも使用することができる。
【0029】具体的には、コーンスターチ,タルク,ト
ラガント,アルギン酸ナトリウム,カオリン,ポリエチ
レン末,二酸化ケイ素,軟質無水ケイ酸,小麦デンプ
ン,乳糖、炭酸マグネシウム,アクリル酸デンプン,ア
ルギン酸ナトリウム,カンテン末,合成ケイ酸アルミニ
ウム,酸化チタン,ゼラチンなどを例示することができ
る。これらは、粉末状であることが好ましい。好ましく
は、コーンスターチ,二酸化ケイ素,タルク,ポリエチ
レン粉等の粉末である。
【0030】これらは単独で用いてもよいし、また2種
以上を組み合わせて用いることもできる。また、これら
吸湿剤の配合割合は、特に制限されることなく他の有効
成分の種類や量及び皮膚疾患の種類や程度から適宜選択
されるが、通常噴霧剤の成分100重量部あたり、30
〜95重量部、好ましくは60〜90重量部を挙げるこ
とができる。
【0031】本発明で用いられる局所麻酔剤としては、
特に制限されることなく、表面麻酔に適するものを広く
挙げることができる。具体的には、アミノ安息香酸エチ
ル(ベンゾカイン),オルソカイン及びそれらの塩等の
アミノ安息香酸アルキルエステル製剤;プロカイン,テ
トラカイン,プロパラカイン及びそれらの塩等のアミノ
安息香酸アルカミンエステル製剤;ジブカイン及びそれ
らの塩等のジブカイン系製剤;リドカイン,メピバカイ
ン,ブピバカイン及びそれらの塩等のキシリジン系製剤
等を例示することができる。しかし、これらの例示に制
限されることはない。なお、ここで塩としては、薬学上
許容される塩であれば特に制限されるものではなく、例
えば塩酸塩等の無機酸の塩が例示できる。
【0032】局所麻酔剤として好適にはリドカイン,塩
酸リドカイン,塩酸ジブカイン,アミノ安息香酸エチ
ル,塩酸プロカインが挙げられる。
【0033】これらの局所麻酔剤は、単独で用いてもよ
いし、また2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。また、これら局所麻酔剤の配合割合は、特に制限さ
れることなく他の有効成分の種類や量及び皮膚疾患の種
類や程度から適宜選択されるが、通常噴霧剤の成分10
0重量部あたり、0.5〜10重量部、好ましくは0.
5〜2重量部を挙げることができる。
【0034】本発明で用いられる殺菌剤としては、殺菌
消毒作用を有し、外用として用いられるものであれば特
に制限されず、いずれのものをも使用することができ
る。
【0035】具体的には、塩化ベンザルコニウム,塩化
ベンゼトニウム等の陽性石けん類;イソプロピルメチル
フェノールやクロルフェノール等のフェノール類,クレ
ゾール,ヘキサクロロフェン,ビチオノール等の石炭
酸;アクリノール;塩化メチルロザニリン;ニトロフラ
ゾン等のフラン類;エタノール等のアルコール類;ヨー
ドホルム,ヨードチンキ,ポピドンヨード等のヨウ素化
合物類;さらし粉,クロラミン等のクロル化合物類;ク
ロルヘキシジン,グルコン酸クロルヘキシジン,塩酸ク
ロルヘキシジン等のヘキシジン製剤;塩化セチルピリジ
ニウム等を例示することができる。しかし、これらの例
示に制限されることはない。
【0036】好ましくは、塩化ベンザルコニウム,塩化
ベンゼトニウム等の陽性石けん類、塩化セチルピリジニ
ウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシ
ジン、イソプロピルメチルフェノールである。
【0037】これらの殺菌剤は、一種単独で用いてもよ
いし、また2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。また、これら殺菌剤の配合割合は、特に制限される
ことなく他の有効成分の種類や量及び皮膚疾患の種類や
程度から適宜選択されるが、通常噴霧剤の成分100重
量部あたり、0.05〜2重量部、好ましくは0.1〜
1重量部を挙げることができる。
【0038】本発明で用いられる収れん剤としては、収
れん作用を有し、外用として用いられるものであれば特
に制限されず、いずれのものをも使用することができ
る。
【0039】具体的には、タンニン酸,没食子酸等のタ
ンニン酸類;酸化亜鉛(亜鉛華),硫酸亜鉛及びp−フ
ェノールスルホン酸亜鉛等の亜鉛化合物、酢酸鉛及び一
酸化鉛等の鉛化合物、硫酸アルミニウム,(乾燥)硫酸
アルミニウムカリウム,塩化アルミニウム,アラントイ
ンクロルヒドロキシアルミニウム及びクロルヒドロキシ
アルミニウム等のアルミニウム化合物、並びに次没食子
ビスマス等、の金属化合物;アズレン等を例示すること
ができる。好ましくは、酸化亜鉛、硫酸アルミニウム、
硫酸アルミニウムカリウム及びアズレンである。
【0040】これらの収れん剤は、一種単独で用いても
よいし、また2種以上を組み合わせて用いることもでき
る。また、これら収れん剤の配合割合は、特に制限され
ることなく他の有効成分の種類や量及び皮膚疾患の種類
や程度から適宜選択されるが、通常噴霧剤の成分100
重量部あたり、1〜20重量部、好ましくは5〜10重
量部を挙げることができる。
【0041】また、本発明の噴霧剤は、本発明の効果を
損なわない限り、上記成分に加えて任意の成分を含有し
ていてもよい。
【0042】任意の成分としては、例えば外用剤等の医
薬品に用いられる担体、基剤、溶媒若しくは各種の添加
剤が挙げられ、具体的には、ステアリン酸マグネシウム
等の滑沢剤、エタノール,イソプロピルアルコール等の
アルコール類やミリスチン酸イソプロピル等の溶媒、そ
の他付着性向上剤,安定剤,保存剤,溶解補助剤,乳化
剤,懸濁化剤、pH調整剤等の添加剤等が例示される。
【0043】本発明の噴霧剤は、前述する鎮痒剤,局所
麻酔剤,殺菌剤,収れん剤及び吸湿剤を有効成分とし
て、また必要に応じて更に上記の任意成分を配合して組
成物を調製し、該組成物を該薬物成分を噴射剤とともに
容器に充填して調製される。
【0044】なお、薬効成分を含む組成物の態様は、噴
霧器に充填されて霧状の吐出若しくは噴出できるもので
あれば特に制限されず、例えば溶液状、懸濁液状、乳液
状等を挙げることができる。
【0045】また噴射剤としては、本発明の有効成分の
薬効に影響を与えず、薬学的に許容されるものであれば
特に制限されず、通常当業界で使用されるいずれものを
も使用することができる。
【0046】具体的には、フッ化炭化水素、フロン類;
プロパン,ノルマルブタン,イソブタンのいずれか少な
くとも一種を含有する液化石油ガス、ペンタンガス、ジ
メチルエーテル等の液化ガス;炭酸ガス;窒素ガス等が
挙げられる。好ましくはプロパン,ノルマルブタン若し
くはイソブタンのいずれか少なくとも一種を含有する液
化石油ガスやジメチルエーテル等の液化ガスであり、よ
り好ましくは液化石油ガスである。なお、液化石油ガス
は、通常プロパン,ノルマルブタン又はイソブタンを単
独若しくは2種以上組み合わせて90重量%以上、好ま
しくは95%以上含有するものであり、他の成分として
ペンタンガス等を含有していてもよい。
【0047】本発明の噴霧剤において、前記有効成分等
を含む薬物成分と噴射剤との配合割合は、特に制限され
ないが、薬物成分:噴射剤(重量比)として、通常1:
1〜100、好ましくは1:1〜10、より好ましくは
1:5〜9を例示することができる。
【0048】本発明の掻痒性皮膚疾患用噴霧剤は、痒み
を伴う皮膚疾患部に塗布されて速やかに痒みや炎症を緩
和し鎮めることができるとともに、吸湿作用及び収れん
作用を持ち合わせるため、汗やリンパ液の滲出により浸
潤した患部を、該組成物が被膜を形成することにより保
護し乾燥させ、これにより患部の早期治癒を促すことが
できる。また、本発明の噴霧剤によれば、薬剤塗布に手
を使用しないので手を汚すおそれがなく、また塗布に他
の用具を介さないので種々の異なる者に用いても薬剤を
汚染することがなく最後まで衛生的に使用することがで
きる。
【0049】本発明の噴霧剤の使用量は、疾患の種類や
症状の程度、患部の大きさによって異なり一概に規定で
きないが、通常は1日当たり0.01〜10g程度の範
囲で用いることでき、これを1日一回乃至は適当な回数
に分けて患部に塗布する。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例及び実験例によって更
に詳細に説明するが、本発明は当該実施例等によって何
ら制限されるものではない。尚、以下記載する%は特に
断らない限り、重量%を意味する。
【0051】実施例1 <処方> ジフェンヒドラミン 1.0% リドカイン 2.0% 塩化ベンゼトニウム 0.1% 酸化亜鉛 10.0% ステアリン酸マグネシウム 0.5% コーンスターチ 74.4%ミリスチン酸イソプロピル 12.0% 合 計 100.0% 上記処方からなる組成物を調製し、粉末状となし、該組
成物を液化石油ガス(噴射剤:ノルマルブタン95%以
上含有)に対して1:9(重量比)の割合となるように
噴霧器に充填して、本発明の噴霧剤(エアゾール剤)を
調製した。
【0052】実施例2 <処方> 塩酸ジフェンヒドラミン 1.5% アミノ安息香酸エチル 3.0% グルコン酸クロルヘキシジン 0.1% 硫酸アルミニウムカリウム 15.0% ステアリン酸マグネシウム 1.0% 二酸化ケイ素 60.4%ミリスチン酸イソプロピル 19.0% 合 計 100.0% 上記処方からなる組成物を調製し、粉末状となし、該組
成物を液化石油ガス(噴射剤:ノルマルブタン95%以
上含有)に対して1:9(重量比)の割合となるように
噴霧器に充填して、本発明の噴霧剤(エアゾール剤)を
調製した。
【0053】実施例3 <処方> マレイン酸クロルフェニラミン 1.0% プロカイン 1.5% 塩化セチルピリジニウム 0.2% 硫酸アルミニウム 15.0% ステアリン酸マグネシウム 0.5% タルク 66.8%ミリスチン酸イソプロピル 15.0% 合 計 100.0% 上記処方からなる組成物を調製し、粉末状となし、該組
成物を液化石油ガス(噴射剤:ノルマルブタン95%以
上含有)に対して1:9(重量比)の割合となるように
噴霧器に充填して、本発明の噴霧剤(エアゾール剤)を
調製した。
【0054】実施例4 <処方> 塩酸イソチペンジル 3.0% ジブカイン 1.5% イソプロピルメチルフェノール 0.3% アズレン 10.0% ステアリン酸マグネシウム 0.5% ポリエチレン粉 74.7%ミリスチン酸イソプロピル 10.0% 合 計 100.0% 上記処方からなる組成物を調製し、粉末状となし、該組
成物を液化石油ガス(噴射剤:ノルマルブタン95%以
上含有)に対して1:9(重量比)の割合となるように
噴霧器に充填して、本発明の噴霧剤(エアゾール剤)を
調製した。
【0055】実験例1 実施例1で調製した本発明の噴霧剤について、汗疹、ア
トピー性皮膚炎、接触性皮膚炎又は寄生性皮膚疾患を患
っているボランティア各60名を対象として、鎮痒効果
の即効性、鎮痒効果の持続性、発赤症状の緩和効果及び
丘疹症状の緩和効果を評価した。具体的には、本発明の
噴霧剤2gを皮膚患部200cm2に噴霧し、そのまま
4時間放置して、各効果を調べた。
【0056】比較実験として、表1に記載する本発明の
有効成分をそれぞれ単独で含有する噴射剤(比較例1〜
7:噴射剤としてノルマルブタン95%以上含有LPG
使用)、市販の抗ヒスタミン薬含有クリーム剤(比較例
8:抗ヒスタミン薬としてジフェンヒドラミンを1重量
%含有)、市販の抗ヒスタミン薬含有液剤(比較例9:
抗ヒスタミン薬としてジフェンヒドラミンを1重量%含
有)、及び市販の天花粉(比較例10)を用いて、同様
にそれぞれの効果を評価した。
【0057】
【表1】
【0058】なお、各実験の評価基準は次の通りであ
る: <鎮痒効果の即効性> ◎:薬剤使用後、直ちに鎮痒効果が得られた ○:薬剤使用後、1分で鎮痒効果が得られた △:薬剤使用後、10分で鎮痒効果が得られた ×:薬剤使用後、60分たたないと鎮痒効果が得られな
かった ××:薬剤使用後、鎮痒効果が得られなかった。
【0059】<鎮痒効果の持続性> ◎:薬剤使用後、8時間後も継続して鎮痒効果が得られ
た ○:薬剤使用後、4時間後も継続して鎮痒効果が得られ
た △:薬剤使用後、1時間で鎮痒効果が消失した ×:薬剤使用後、1分で鎮痒効果が消失した ××:薬剤使用後、鎮痒効果が得られなかった。
【0060】<発赤症状の緩和効果> ◎:患部の発赤症状が著しく改善された ○:患部の発赤症状が有意に改善された △:患部の発赤症状に改善が見られた ×:患部の発赤症状が殆ど改善されなかった ××:患部の発赤症状が全く改善されないか、症状の悪
化が見られた。
【0061】<丘疹症状の緩和効果> ◎:患部の丘疹症状が著しく改善された ○:患部の丘疹症状が有意に改善された △:患部の丘疹症状に改善が見られた ×:患部の丘疹症状が殆ど改善されなかった ××:患部の丘疹症状が全く改善されないか、症状の悪
化が見られた。
【0062】結果を表2に示す。なお、結果はボランテ
ィア60名の結果を総合的に判断したものである。
【0063】
【表2】
【0064】これらの結果から、本発明の噴霧剤は、各
種皮膚疾患に伴って生じる痒みに対して即効性及び持続
性があり、とくに汗疹による痒み、発赤及び丘疹に対し
て優れた治療効果を発揮することがわかる。
【0065】また、本発明の噴霧剤を、汗疹になりやす
い部分に予め使用することによって、汗疹症状の出現を
予防することができた。
【0066】以上のことから、本発明の噴霧剤は、各種
掻痒性皮膚疾患の予防・治療剤として有用であると認め
られた。
【0067】実験例2 上記の60名のボランティアを対象として、実施例1の
本発明の噴霧剤に関して薬剤の飛散性、使用時の使いや
すさ及び携帯性について、比較例8、9及び10のクリ
ーム剤、液剤及び粉末剤との比較において、アンケート
を採った。
【0068】その結果を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】本発明の噴霧剤は、クリーム剤や液剤に比
べて若干薬剤の飛び散りがあるものの、手に一旦とって
塗布するという手間が不要で使いやすく、また容器内の
薬剤自体が外部若しくは手等に接触することがないの
で、ちりやゴミ、細菌による汚染の心配がない。以上の
ことから総合して、本発明の噴霧剤は、消費者が取り扱
い易く、また携帯性に優れた掻痒性皮膚疾患治療剤であ
ると判断された。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−110677(JP,A) 特開 平9−143079(JP,A) 特開 平3−148212(JP,A) 特開 平8−12964(JP,A) 特開 昭62−148586(JP,A) 「医薬品要覧 第4版」(株)薬業時 報社 昭和62年発行 1118−1119頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/12

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】「
  1. 【請求項1】有効成分として鎮痒剤、局所麻酔剤、殺菌
    剤、収れん剤、及び噴射剤以外の成分100重量部あた
    り60〜90重量部の割合で吸湿剤としてコーンスター
    チを含有し、噴射剤としてプロパン,ノルマルブタン若
    しくはイソブタンのいずれか少なくとも一種を含有する
    液化石油ガスを含む、噴霧剤形態の掻痒性皮膚疾患治療
    剤。
  2. 【請求項2】さらに滑沢剤を含有する請求項1に記載の
    掻痒性皮膚疾患治療剤。
  3. 【請求項3】有効成分を含む薬物成分と噴射剤との配合
    割合が、薬物成分:噴射剤(重量比)として1:5〜9
    である請求項1または2に記載の掻痒性皮膚疾患治療
    剤。
  4. 【請求項4】噴射剤以外の成分100重量部あたり、鎮
    痒剤を0.5〜5重量部、局所麻酔剤を0.5〜10重
    量部、殺菌剤を0.05〜1重量部及び収れん剤を1〜
    20重量部の割合で含有する請求項1乃至3のいずれか
    に記載の掻痒性皮膚疾患治療剤。
  5. 【請求項5】鎮痒剤として、ジフェンヒドラミンまたは
    その塩,マレイン酸クロルフェニラミン及び塩酸イソチ
    ペンジルからなる群から選択される少なくとも一種を含
    有する請求項1乃至4のいずれかに記載の掻痒性皮膚疾
    患治療剤。
  6. 【請求項6】局所麻酔剤として、リドカイン,プロカイ
    ン,アミノ安息香酸エチル,ジブカイン及びそれらの塩
    酸塩からなる群から選択される少なくとも一種を含有す
    る請求項1乃至5のいずれかに記載の掻痒性皮膚疾患治
    療剤
  7. 【請求項7】殺菌剤として、塩化ベンザルコニウム,
    化ベンゼトニウム,グルコン酸クロルヘキシジン,塩酸
    クロルヘキシジン,イソプロピルメチルフェノール及び
    塩化セチルピリジニウムからなる群から選択される少な
    くとも一種を含有する請求項1乃至6のいずれかに記載
    掻痒性皮膚疾患治療剤
  8. 【請求項8】収れん剤として、酸化亜鉛,硫酸アルミニ
    ウム,硫酸アルミニウムカリウム及びアズレンからなる
    群から選択される少なくとも一種を含有する請求項1乃
    至7のいずれかに記載の掻痒性皮膚疾患治療剤
  9. 【請求項9】あせも、かぶれ、オムツかぶれ、しもや
    け、あかぎれ、虫さされ、皮膚掻痒症及び痒疹からなる
    群から選択される少なくとも一種の掻痒性の皮膚疾患に
    適用される請求項1乃至8のいずれかに記載の掻痒性皮
    膚疾患治療剤。」
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