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JP3341129B2 - 廃プラスチックからなる成形物及びその製造法 - Google Patents
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JP3341129B2 - 廃プラスチックからなる成形物及びその製造法 - Google Patents

廃プラスチックからなる成形物及びその製造法

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JP3341129B2
JP3341129B2 JP29473793A JP29473793A JP3341129B2 JP 3341129 B2 JP3341129 B2 JP 3341129B2 JP 29473793 A JP29473793 A JP 29473793A JP 29473793 A JP29473793 A JP 29473793A JP 3341129 B2 JP3341129 B2 JP 3341129B2
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Forms Removed On Construction Sites Or Auxiliary Members Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃プラスチックを有効
利用し、コンクリートの型枠工事に使用される型枠を製
造するための枠材料として利用する技術に関する。本発
明は、特に重合開始剤存在下加熱処理し、スチレンまた
は重合性スチレン誘導体が少なくともその表面に付着処
理せしめられている熱硬化性廃プラスチック粉末または
粉砕物を得られた熱硬化性廃プラスチック粉末または粉
砕物とポリスチレンとからなる混合固形物を粉砕し、こ
うして得られた粉砕物を廃ポリスチレンと混合し、加熱
成形されたものであることを特徴とする熱硬化性廃プラ
スチックと廃ポリスチレンとからなる成形物に関する。
特に、本発明は、熱硬化性廃プラスチックの含有率が2
0%以上である熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレ
ンとからなる成形物に関し、さらにはコンクリートの型
枠工事に使用される型枠を製造するための枠材料として
のそれらの利用技術に関する。
【0002】本発明は、さらに熱硬化性廃プラスチック
粉末をスチレンまたは重合性スチレン誘導体液に浸漬
し、重合開始剤存在下加熱処理し、次に得られた生成物
を粉砕し、こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレンと
混合し、加熱成形することを特徴とする熱硬化性廃プラ
スチックと廃ポリスチレンとからなる成形物の製造法に
関する。より具体的には、本発明は、熱硬化性廃プラス
チック粉末をスチレンまたは重合性スチレン誘導体液に
浸漬して重合開始剤存在下加熱処理し、例えば80℃以
上に加熱処理し、スチレンまたは重合性スチレン誘導体
を少なくとも熱硬化性廃プラスチック粉末の表面に付着
処理せしめ、ついで得られた生成物を粉砕し、こうして
得られた粉砕物を廃ポリスチレン粉末または粉砕物と混
合し、加熱成形されたものであることを特徴とする熱硬
化性廃プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物
の製造法及びそうして製造されたコンクリートの型枠工
事に使用される型枠に関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年の
建設工事においては、コンクリート型枠工事が繁用され
てきているが、そのコンクリートの型枠工事に使用され
る型枠を製造するための枠材料としては、ラワンなどの
熱帯林の原木を原材料とすることが多い。実際、コンク
リートの型枠工事に使用される型枠材料の約60%がラ
ワンから製造されるラワン合板である。この合板は原木
を薄く剥いだ板を積層し、接着させて製作されるところ
から、木の繊維が連続しており、型枠として使用された
ときに受ける曲げや引っ張り力に対して強く、さらに硬
くて撓み変形が小さいという特性を持っている。しかし
ながら、未だ充分な強度及び弾性率を持つとは言いがた
く、より良好な性状をもつものの開発が求められてい
る。またラワンなどの熱帯林から得られる原木を原材料
とすることは地球環境を保全し、環境悪化などの事態を
これ以上招かないためにも、避けるかあるいは避けえな
いまでも、その使用を削減することが強く求められてい
る。このような観点から木製型枠に代わる新しい材料を
用いた代替型枠の開発が強く進められてきている。
【0004】このような代替型枠としては以下のような
ものが挙げられる。 1.製材工場からの残材や家屋の解体材を木材片として
利用し、メッシュ状の繊維で補強したパーティクルボー
ド、 2.低級古紙に多量に含まれている植物繊維を利用し、
その古紙を乾燥解繊し、化学処理を施し、添加剤を混合
して、得られた材料を加熱圧縮して成形されて製造され
た板、そして 3.バージン材料を利用した繊維で補強したポリプロピ
レン板。 これら代替型枠はその利用が一部なされてきているが、
あくまでそれら代替型枠の主流は、材料に廃木材や古紙
などをリサイクルしたものである。近年はゴミとして排
出されるもののうち、廃プラスチックとして出されるも
のの量が大幅に増加しつつあり、その量は年間約500
万トンにものぼり、その量はますます増加する傾向にも
ある。その廃プラスチックのうち産業廃棄物として排出
される廃プラスチックの量は、約200万トンで、家庭
から排出される廃プラスチックの量は、約300万トン
にものぼっている。
【0005】これら廃プラスチックのうち、熱可塑性廃
プラスチックは熱を加えれば溶融して元の状態に戻すこ
とが可能であるため、加熱成形でき、この性質を生かし
て割合廃プラスチックとしてその種類を選別して熱可塑
性廃プラスチックとして集めることの容易な産業廃棄物
中の約27%程度は再生原料として利用され、元の製品
に再度加工されたり、建築土木用資材として杭、棒や板
などにされ、マテリアルサイクルがなされている。しか
しながら、熱硬化性プラスチックは、分子が三次元網目
構造をとるようなものであり、一旦原料から製品に成形
加工されたものは、三次元網目構造をとっており最早再
度熱を加えても変形などはしなくなっており、従って廃
プラスチックとして回収されたものの再利用の道は、そ
の廃棄物を細かく粉砕して、同じ種類のプラスチックの
ための充填剤として混合して用いられることに限られて
いる。このように熱硬化性廃プラスチックは限られた用
途にしか利用できないが、これとてその混合割合は約2
0%程度までしか配合できないという問題をも有してい
る。こうしたことから、熱硬化性プラスチックからなる
廃プラスチックは現在のところその多くを廃棄物処分場
に埋め立てられるかあるいは焼却処理しなければならな
い。このような熱硬化性廃プラスチックは、地球環境保
全及び資源の有効利用の上からも、それを再利用して、
用途の開発を進めることが緊急かつ重要な問題となって
いる。
【0006】ところで熱硬化性プラスチックの代表的な
ものとしては、フェノール樹脂とかユリア樹脂が挙げら
れるが、下記の表1に示すように熱可塑性プラスチック
に比べて機械的強度が大きいためもしリサイクル材料と
してコンクリート型枠工事用代替型枠製造に再利用でき
たならその利用価値は非常に大きいと考えられる。ま
た、熱可塑性プラスチックのうちでもポリスチレンは機
械的強度が比較的大きく、このものも、もしリサイクル
材料として代替型枠製造に再利用できたならその利用価
値は非常に大きいと考えられる。
【0007】
【表1】
【0008】ところが、これまでこれら廃プラスチック
を再利用したコンクリート型枠工事用代替型枠というも
のは提供されたことがなかった。本発明者等は、熱硬化
性廃プラスチック及び熱可塑性プラスチックのうちの廃
ポリスチレンの利用を検討し、粉砕した熱硬化性廃プラ
スチックを廃ポリスチレンへの充填剤として利用し、こ
うして得られる再生材料を代替型枠の製造に利用できた
なら、優れた性状のコンクリートの型枠工事に使用され
る型枠を製造することができるし、熱硬化性廃プラスチ
ックの利用を拡大できるのではと考えて、鋭意開発を行
った。しかしながら、熱硬化性廃プラスチックの粉末を
そのままの状態で熱可塑性プラスチックのうちの廃ポリ
スチレンのペレットと混合するとともに、その熱硬化性
廃プラスチックの粉末の含有率を20%以上とすると、
それら熱硬化性廃プラスチック粉末と廃ポリスチレンペ
レットとからなる配合物は、均一な混合物とすることが
できず、いわゆる「だま」を形成してしまい、到底射出
や押し出しをスムーズに行うことができず、プラスチッ
ク利用の上で不可欠な加熱成形ができない。実際熱硬化
性廃プラスチックの粉末をそのままの状態で熱可塑性プ
ラスチックと混合したものは射出成形や押し出し成形が
できず、型枠工事に使用されうる優れた性状の型枠を製
造することができなかった。また、一般に異なる種類の
プラスチックを混入させて製品を作ろうとした場合、製
品の機械的強度の低下や形状の不揃いなどの原因となる
という問題もあった。このように熱硬化性廃プラスチッ
クの粉末は廃ポリスチレンなどの熱可塑性廃プラスチッ
クの充填剤とすることがこれまでできなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
障害あるいは問題点を簡単な方法で解決すべく鋭意研究
開発を行った結果、本発明をなすに至った。すなわち、
本発明は、重合開始剤存在下加熱処理し、スチレンまた
は重合性スチレン誘導体が少なくともその表面に付着処
理せしめられている熱硬化性廃プラスチック粉末または
粉砕物とポリスチレンとからなる混合固形物を粉砕し、
こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレンと混合し、加
熱成形されたものであることを特徴とする熱硬化性廃プ
ラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物を提供す
る。特に、本発明は、熱硬化性廃プラスチックの含有率
が20%以上である熱硬化性廃プラスチックと廃ポリス
チレンとからなる成形物に関する。本発明は、さらに熱
硬化性廃プラスチック粉末をスチレンまたは重合性スチ
レン誘導体に浸漬し、重合開始剤存在下加熱処理し、次
に得られた生成物を粉砕し、こうして得られた粉砕物を
廃ポリスチレンと混合し、加熱成形されたものであるこ
とを特徴とする熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレ
ンとからなる成形物を提供する。より具体的には、本発
明は、熱硬化性廃プラスチック粉末をスチレンまたは重
合性スチレン誘導体液に浸漬して、次に得られた重合性
スチレン処理熱硬化性廃プラスチック粉末を重合開始剤
存在下加熱処理し、例えば80℃以上に加熱処理し、ス
チレンまたは重合性スチレン誘導体を少なくとも熱硬化
性廃プラスチック粉末の表面に付着処理せしめついで得
られた生成物を粉砕し、こうして得られた粉砕物を廃ポ
リスチレン粉末または粉砕物と混合し、加熱成形された
ものであることを特徴とする熱硬化性廃プラスチックと
廃ポリスチレンとからなる成形物も提供する。
【0010】本発明は、重合開始剤存在下スチレンまた
は重合性スチレン誘導体にて少なくとも表面が処理せし
められている熱硬化性廃プラスチック粉末または粉砕物
を廃ポリスチレンと混合し、加熱成形することを特徴と
する熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレンとからな
る成形物の製造法に関する。特に、本発明は、熱硬化性
廃プラスチックの含有率を20%以上とした場合、例え
ば50%あるいはそれ以上とした場合の、熱硬化性廃プ
ラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物を製造す
る方法にも関する。本発明は、さらに熱硬化性廃プラス
チック粉末をスチレンまたは重合性スチレン誘導体液に
浸漬し、重合開始剤存在下加熱処理し、次に得られた生
成物を粉砕し、こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレ
ンと混合し、加熱成形することを特徴とする熱硬化性廃
プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物の製造
法をも提供する。より具体的には、本発明は、熱硬化性
廃プラスチック粉末をスチレンまたは重合性スチレン誘
導体液に浸漬して、重合開始剤存在下加熱処理し、例え
ば80℃以上に加熱処理し、スチレンまたは重合性スチ
レン誘導体を少なくとも熱硬化性廃プラスチック粉末の
表面に付着処理せしめ、ついで得られた生成物を粉砕
し、こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレン粉末また
は粉砕物と混合し、加熱成形することを特徴とする熱硬
化性廃プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物
の製造法に関する。
【0011】熱硬化性廃プラスチックとしては、エポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フ
ェノール樹脂、ユリア樹脂などの成形品を粉砕したもの
が挙げられるが、機械的強度が比較的大きなものが好ま
しく用いらる。これら熱硬化性廃プラスチックとして
は、産業廃棄物あるいは家庭より出されるゴミとして回
収された廃プラスチックのうち熱硬化性プラスチックと
して分類される雑多な混合物からなるものであってもよ
く、熱可塑性プラスチックとして分類されるもの以外の
廃プラスチックでありかつその構成の大部分が熱硬化性
プラスチックであるものを含めていてもよい。ここで利
用できる熱硬化性廃プラスチックとしては、フェノール
樹脂、ユリア樹脂などの成形品を粉砕したものが好適に
挙げられる。フェノール樹脂としては、フェノール類と
アルデヒド類との縮合反応により得られるものをいう
が、そのフェノール類としては、例えば、フェノール、
メタ・パラクレゾール、キシレノール、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、メタターシャリーブチルフェノ
ール、レゾルシンなどが挙げられ、アルデヒド類として
は、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどが挙
げられるが、これら以外の構成成分が含まれていてもよ
い。ユリア樹脂としては、尿素類とアルデヒド類との縮
合反応により得られるものをいうが、その尿素類として
は非置換尿素、モノあるいはジアルキル置換尿素、モノ
あるいはジアリール置換尿素などが挙げられ、アルデヒ
ド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド
などが挙げられるが、これら以外の構成成分が含まれて
いてもよい。熱硬化性廃プラスチックとしては、フェノ
ール樹脂の成形品を粉砕したもの、ユリア樹脂の成形品
を粉砕したものをそれぞれ単独で用いてもよいし、それ
らを適当な割合で混合して用いてもよい。ここで利用す
る熱硬化性廃プラスチックとしては、フェノール樹脂成
形品由来のものあるいはユリア樹脂成形品由来のものが
できるだけ均一な形で含まれるものはその最終生成物の
性状も一定したものを与えることがより好ましい。
【0012】本発明では、熱硬化性廃プラスチック粉末
または成形品から粉砕処理して得られた粉砕物はスチレ
ンまたは重合性スチレン誘導体で処理される。ここで重
合性とは、下記重合開始剤存在下加熱により重合しうる
基を有することを指し、例えばパーオキサイド分子など
の熱分解で生じたラジカルと反応しえる基を有したりす
る。したがって、同様な機能を有する重合性モノマー
は、スチレンまたは重合性スチレン誘導体に限られず、
本発明の目的から逸脱しないかぎり使用することが出来
る。スチレン及び重合性スチレン誘導体としては、例え
ばスチレンモノマー、アルキル置換スチレン、ハロゲノ
置換スチレンなどが挙げられ、スチレンモノマーが好ま
しく用いられる。スチレンモノマーを処理剤として用い
た場合、熱硬化性廃プラスチックは、スチレンモノマー
に浸漬することにより処理される。この処理は、実質的
にスチレンまたは重合性スチレン誘導体が少なくとも熱
硬化性廃プラスチック粉末または成形品から粉砕処理し
て得られた粉砕物の表面に付着せしめられていればよ
い。熱硬化性廃プラスチックを処理するにあたっては、
スチレンモノマーなどの処理剤は、事前にそこに溶解し
ている酸素を除去しておくと望ましい場合もある。
【0013】得られた重合性スチレン処理熱硬化性廃プ
ラスチックは、次に重合開始剤存在下加熱処理される。
この加熱は、処理熱硬化性廃プラスチックの表面上で重
合性スチレン部分が反応して、熱重合を生起せしめ、熱
硬化性廃プラスチックとポリスチレンとからなる混合固
形物を形成せしめるものであればよい。好適には80℃
あるいはそれ以上の温度に加熱することによりなされ
る。この加熱温度は、本発明の目的を逸脱しないかぎり
適宜好適な温度を選ぶことが出来る。
【0014】重合開始剤としては、塩化アルミニウムな
どのフリーデル−クラフツ型触媒、金属ナトリウムなど
のアルカリ金属、ブチルリチウムなどの有機アルカリ金
属化合物、チグラーナッタ触媒などのチタン化合物と有
機アルミニウム化合物との複合体、アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチルニトリ
ル、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジニトロンペン
タメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル N,N’
−ジニトロンテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド、オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラジドなどのアゾあるいは
ニトロン化合物、過酸化ベンゾイル、ターシャリーブチ
ルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、フェントン試薬な
どのレドクッス系剤などが挙げられる。重合開始剤とし
ては、特にスチレンの熱重合開始剤であるものが挙げら
れる。
【0015】熱硬化性廃プラスチックとポリスチレンと
からなる混合固形物は、通常の方法で粉砕され、粉末あ
るいは小片の粉砕物とされる。この粉砕熱硬化性廃プラ
スチックとポリスチレンとからなる混合固形物は、廃ポ
リスチレンと混合される。混合は良好になすことができ
る。この粉砕熱硬化性廃プラスチックとポリスチレンと
からなる混合固形物と廃ポリスチレンとの混合は、たと
え熱硬化性廃プラスチックの含有率が50%以上であっ
ても、廃ポリスチレンと均一に混合することが出来るも
のであり、その後の加熱成形処理において両成分の再生
製品成形物における分布に実質的な問題を生じない。こ
の粉砕熱硬化性廃プラスチックとポリスチレンとからな
る混合固形物と廃ポリスチレンとの混合物は加熱処理さ
れると、粉砕熱硬化性廃プラスチックは充填剤として機
能し、更にポリスチレン部分が接着剤の働きをし、熱硬
化性廃プラスチック同士も接着され、成形できる。この
熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレンとの混合物に
おいては、熱硬化性廃プラスチック分子あるいはその周
囲、さらにまた熱硬化性廃プラスチック粉末の周囲にス
チレンが化学的に結合し、それにより熱硬化性廃プラス
チックと廃ポリスチレンとがなじんで、加熱成形可能な
混合物を形成していると考えられる。したがって、この
ような機構を利用するかぎり、使用される出発原材料は
限定すること無く利用可能であることは理解されよう。
【0016】廃ポリスチレンとしては、多目的ポリスチ
レン、耐衝撃ポリスチレンなどのポリスチレン成形品を
粉砕したものが挙げられるが、機械的強度が比較的大き
なものが好ましく用いられる。これら廃ポリスチレン
は、アクリロニトリル・スチレンからなるスチレン系樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレンからなる
スチレン系樹脂などを含んでいてよい。これらポリスチ
レンは、産業廃棄物あるいは家庭より出されるゴミとし
て回収された廃プラスチックのうち熱可塑性廃プラスチ
ックとして分類される雑多な混合物からなるものであっ
てもよく、その構成の大部分がポリスチレンであるもの
を含めていてもよい。ここで利用できる廃ポリスチレン
としては、廃ポリスチレンペレットなどのポリスチレン
成形品を粉砕したものが好適に挙げられる。廃ポリスチ
レンとしては、多目的ポリスチレンの成形品を粉砕した
もの、耐衝撃ポリスチレンの成形品を粉砕したものをそ
れぞれ単独で用いてもよいし、それらを適当な割合で混
合して用いてもよい。ここで利用する廃ポリスチレンと
しては、樹脂成形品由来のものからできるだけ均一な形
でポリスチレンが含まれるようにしたものが用いられ、
それらのものはその最終生成物の性状も一定したものを
与えることがより好ましい。
【0017】熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレン
との混合割合は、これまでその利用の限られていた熱硬
化性廃プラスチックの量を多く使うのが望ましく、全体
に対して熱硬化性廃プラスチックの量を重量で20%以
上配合することができる。本発明に従えば、得られる加
熱成形物の機械的性質が低下したりあるいは加熱成形加
工に悪影響がないかぎり熱硬化性廃プラスチックの混合
量を多くすることができ、全体に対して熱硬化性廃プラ
スチックの量を重量で50%以上配合することができ
る。全体に対して熱硬化性廃プラスチックの量を重量で
50%以上配合しても、加熱成形加工上問題は無く、優
れた性状の成形物とすることができる。加熱成形法とし
ては、通常のプラスチックの成形方法を適用でき、例え
ば圧縮成形法、射出成形法、押し出し成形法などの方法
により行うことができる。圧縮成形法にあっては、多段
プレスを用いたり、ロータリーテーブルを用いたような
連続成形、衝撃圧縮成形、超音波圧縮成形、液圧成形な
どにより適宜目的に応じて選択して成形処理される。射
出成形法にあっては、インライン・スクリュー式をはじ
めプランジャ式の射出成形機を用いるものが挙げられ、
プログラム制御された射出成形機を用いる方法が挙げら
れる。また射出成形においては、FRPといった複合材
料として加熱成形加工することもできる。加熱成形加工
を加えるにあたっては、発泡成形をすることもできる。
【0018】本発明に従えば、熱硬化性廃プラスチック
とポリスチレンとからなる混合固形物から得られた粉砕
物と廃ポリスチレンとの混合物は加熱成形処理され、コ
ンクリートの型枠工事に使用される型枠を製造すること
ができる。こうして得られる型枠は、単純平板のプラス
チック板であってもよいし、単純平板を多層に張り合わ
せた平板であってもよいし、プラスチック板から構成さ
れる段ボール状断面構造を有する平板であってもよい
し、平板を有するリブ付きプラスチック板であってもよ
い。本発明に従えば、熱硬化性廃プラスチックとポリス
チレンとからなる混合固形物から得られた粉砕物と廃ポ
リスチレンとの混合物をもちいてコンクリートの型枠工
事に使用される型枠に適した板を簡単かつ安価に、そし
て工業的規模で製造することができる。プラスチック板
の加熱成形加工にさいして、発泡剤を添加し、成形後に
加熱発泡させ、軽量プラスチック板とすることもでき
る。
【0019】発泡剤としては、様々なものが知られてい
るが、分解型発泡剤とか揮発型発泡剤が知られている。
分解型発泡剤としては、分解温度、発生ガス量、基材へ
の拡散性、分解ガスの腐食性等の条件の好ましいものの
なかから選んで用いられ、重炭酸ナトリウム、炭酸アン
モリウム、重炭酸アンモリウム、亜硝酸アンモリウム、
アジド化合物、ホウ水素化ナトリウム、軽金属(マグネ
シウム、亜鉛、アルミニウム等)、アゾジカルボンアミ
ド、アゾビスホルムアミド、アゾビスイソブチルニトリ
ル、ジアゾアミノベンゼン、N,N’−ジニトロンペン
タメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル N,N’
−ジニトロンテレフタルアミド、ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド、パラトルエンスルホニルヒドラジド、オキシ
ビスベンゼンスルホニルヒドラジドなどが挙げられる。
揮発型発泡剤としては、ペンタン、ネオペンタン、ヘキ
サン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、ベンゼ
ン、トルエン、ジクロロメチレン、トリクロロエチレ
ン、ジクロルエタン、ジクロロテトラフルオルエタン、
トリクロロフルオルメタンなどが挙げられる。これら発
泡剤は、最終製品の使用目的などに応じて適宜市販のも
のあるいは公知の汎用されるもののなかから選択して用
いることが出来る。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1:産業廃棄物として収集されたフェノール樹脂
及びユリア樹脂の成形品を粉砕したものを熱硬化性廃プ
ラスチックとして用いた。熱硬化性廃プラスチックとし
てのフェノール樹脂粉末、ユリア樹脂粉末及びフェノー
ル樹脂粉末とユリア樹脂粉末との混合物を充分に溶存酸
素を除去処理しかつ微量のアゾビスイソブチルニトリル
を含有するスチレンモノマー液に浸漬し、この浸漬処理
されたフェノール樹脂粉末、ユリア樹脂粉末及びフェノ
ール樹脂粉末とユリア樹脂粉末との混合物それぞれを、
加熱炉に入れ、約100℃にまで約30分間加熱する。
得られた固形物を、粉砕機にて砕き、約1mm以下の大
きさの小片とし、産業廃棄物として収集されたポリスチ
レン成形品を粉砕してえられた廃ポリスチレンペレット
500gと混合した。混合物は、熱硬化性廃プラスチッ
ク由来の小片と廃ポリスチレンペレットとが均一に混合
しているものであることが観察された。
【0021】実施例2:実施例1で得られた熱硬化性廃
プラスチック由来の小片と廃ポリスチレンペレットとが
均一に混合しているものを、手動式小型射出成形機でも
って約200℃にまで約3分間加熱処理し、厚み4mm
のプラスチック板に射出成形した。このプラスチック板
から、長さ80mm×幅10mm×厚み4mmのプラス
チック板試験体を作成した。熱硬化性廃プラスチックと
してフェノール樹脂粉末、ユリア樹脂粉末及びフェノー
ル樹脂粉末とユリア樹脂粉末との混合物のそれぞれを用
いた場合のプラスチック板の曲げ試験を行い、その結果
を表2に示す。比較のため日本農林規格に従って合板を
用意した。合板試験体の大きさは長さ80mm×幅10
mm×厚み4mmに切り出し、前記プラスチック板の試
験体の大きさと同じにした。同様に曲げ試験を行い、そ
の結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】曲げ強度はコンクリートの型枠工事に使用
される型枠の機能にとって大変重要な物性である。上記
の結果、本発明に従った熱硬化性廃プラスチックと廃ポ
リスチレンとからなる成形物の機械的強度は、熱可塑性
プラスチックの機械的強度に比べて優れているばかりで
なく、合板のそれに匹敵するレベルであることが示され
た。こうして熱硬化性廃プラスチックと廃ポリスチレン
とからなる成形物であるプラスチック板は、合板に代替
可能であることが確認された。また異種の熱硬化性廃プ
ラスチック同士でも本発明に従って処理し、成形加工で
き、なおかつ得られた製品の機械的強度の低下を来すこ
と無く、その形状についても不揃いなどということもな
く、合板に匹敵する板を得られるという利点がある。
【0024】実施例3:実施例1で得られた熱硬化性廃
プラスチック由来の小片と廃ポリスチレンペレットとが
均一に混合しているものを約300℃にまで約10分間
加熱処理し、押し出し成形処理し、厚み15mmの単純
平板のプラスチック板を作成した。同様に 実施例1で
得られた熱硬化性廃プラスチック由来の小片と廃ポリス
チレンペレットとが均一に混合しているものを約200
℃にまで約10分間加熱処理し、押し出し成形処理し、
厚み4mmののプラスチック板から構成される段ボール
状断面構造を有する平板を作成した。また、実施例1で
得られた熱硬化性廃プラスチック由来の小片と廃ポリス
チレンペレットとが均一に混合しているものを約300
℃にまで約10分間加熱処理し、次にプレス成形処理
し、厚み10mmの平板を有するリブ付きプラスチック
板を作成した。こうして得られたプラスチック板の形状
を図1に示す。
【0025】
【発明の効果】限られた用途にしか利用できないそして
廃プラスチックゴミとして排出される熱硬化性プラスチ
ックを加熱再成形でき、この性質を生かして再生原料と
して利用したり、建築土木用資材としてコンクリートの
型枠工事に使用される型枠などにされ、マテリアルサイ
クルがなされる。フェノール樹脂とかユリア樹脂などの
熱可塑性プラスチックに比べて機械的強度が大きいた
め、優れた性状のコンクリートの型枠工事に使用される
型枠を製造することができるし、熱硬化性廃プラスチッ
クの利用を拡大できる。熱硬化性廃プラスチックを射出
成形や押し出し成形により利用する道を開き、型枠工事
に使用されうる優れた性状の型枠を製造することができ
る。また、異なる種類のプラスチックを混入させて製品
を作ることができるようになり、製品の機械的強度の低
下や形状の不揃いなどの原因となるという問題もなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った熱硬化性廃プラスチックと廃ポ
リスチレンとからなる成形物であるプラスチック板の代
表的な形状例を示す。(a)単純平板、(b)段ボール
状断面構造を有する平板及び(c)リブ付きプラスチッ
ク板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−296364(JP,A) 特開 平5−8239(JP,A) 特開 平4−8510(JP,A) 特開 平6−23751(JP,A) 特開 平5−280195(JP,A) 特開 昭58−24412(JP,A) 実開 平5−3485(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29B 17/00 - 17/02 C08J 11/00 - 11/28

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合開始剤存在下加熱処理し、スチレン
    または重合性スチレン誘導体が少なくともその表面に付
    着処理せしめられている熱硬化性廃プラスチック粉末ま
    たは粉砕物とポリスチレンとからなる混合固形物を粉砕
    し、こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレンと混合
    し、加熱成形されたものであることを特徴とする熱硬化
    性廃プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物。
  2. 【請求項2】 成形物が、熱硬化性廃プラスチックの含
    有率が20%以上である熱硬化性廃プラスチックと廃ポ
    リスチレンとからなる請求項1項に記載の成形物。
  3. 【請求項3】 成形物が、熱硬化性廃プラスチックの含
    有率が50%以上である熱硬化性廃プラスチックと廃ポ
    リスチレンとからなる請求項1項に記載の成形物。
  4. 【請求項4】 成形物が、コンクリート型枠工事用型枠
    である請求項1項に記載の成形物。
  5. 【請求項5】 熱硬化性廃プラスチック粉末をスチレン
    または重合性スチレン誘導体に浸漬し、重合開始剤存在
    下加熱処理し、次に得られた生成物を粉砕し、こうして
    得られた粉砕物を廃ポリスチレンと混合し、加熱成形さ
    れたものであることを特徴とする請求項1項に記載の成
    形物。
  6. 【請求項6】 熱硬化性廃プラスチック粉末をスチレン
    または重合性スチレン誘導体液に浸漬して重合開始剤存
    下80℃以上に加熱処理し、スチレンまたは重合性ス
    チレン誘導体を少なくとも熱硬化性廃プラスチック粉末
    の表面に付着処理せしめ、得られた生成物を粉砕し、こ
    うして得られた粉砕物を廃ポリスチレン粉末または粉砕
    物と混合し、加熱成形されたものであることを特徴とす
    る請求項1項に記載の成形物。
  7. 【請求項7】 重合開始剤存在下スチレンまたは重合性
    スチレン誘導体にて少なくとも表面が処理せしめられて
    いる熱硬化性廃プラスチック粉末または粉砕物を廃ポリ
    スチレンと混合し、加熱成形することを特徴とする熱硬
    化性廃プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物
    の製造法。
  8. 【請求項8】 成形物が、熱硬化性廃プラスチックの含
    有率を20%以上とした場合の、熱硬化性廃プラスチッ
    クと廃ポリスチレンとからなる成形物を製造するもので
    ある請求項7項に記載の成形物の製造法。
  9. 【請求項9】 成形物が、熱硬化性廃プラスチックの含
    有率を50%あるいはそれ以上とした場合の、熱硬化性
    廃プラスチックと廃ポリスチレンとからなる成形物を製
    造するものである請求項7項に記載の成形物の製造法。
  10. 【請求項10】 熱硬化性廃プラスチック粉末をスチレ
    ンまたは重合性スチレン誘導体液に浸漬し、重合開始剤
    存在下加熱処理し、次に得られた生成物を粉砕し、こう
    して得られた粉砕物を廃ポリスチレンと混合し、加熱成
    形することを特徴とする請求項7項に記載の成形物の製
    造法。
  11. 【請求項11】 熱硬化性廃プラスチック粉末をスチレ
    ンまたは重合性スチレン誘導体液に浸漬して重合開始剤
    存在下80℃以上に加熱処理し、スチレンまたは重合性
    スチレン誘導体を少なくとも熱硬化性廃プラスチック粉
    末の表面に付着処理せしめ、ついで得られた生成物を粉
    砕し、こうして得られた粉砕物を廃ポリスチレン粉末ま
    たは粉砕物と混合し、加熱成形することを特徴とする請
    求項7項に記載の成形物の製造法。
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