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JP3345779B2 - Sawチップ及びこれを利用したsawデバイスの製造方法 - Google Patents
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JP3345779B2 - Sawチップ及びこれを利用したsawデバイスの製造方法 - Google Patents

Sawチップ及びこれを利用したsawデバイスの製造方法

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JP3345779B2
JP3345779B2 JP2000217417A JP2000217417A JP3345779B2 JP 3345779 B2 JP3345779 B2 JP 3345779B2 JP 2000217417 A JP2000217417 A JP 2000217417A JP 2000217417 A JP2000217417 A JP 2000217417A JP 3345779 B2 JP3345779 B2 JP 3345779B2
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saw chip
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波(SA
W)を利用したSAW(Suface Acousti
c Wave)チップと、このSAWチップを利用した
SAWデバイスの製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信機器、コンピュータ、時計等の様々
な電子機器において、共振子、フィルタ等の電子部品と
してSAW(Suface Acoustic Wav
e)チップを利用したSAWデバイスが使用されてい
る。このSAWチップには、特に、温度特性が良くエッ
チングや機械加工等の形状加工を容易に行うことができ
る水晶が圧電材料として使用されている。
【0003】図9はこのようなSAWチップの製造方法
の一例を示す工程図であり、図10は製造したSAWチ
ップからSAWデバイスを製造する方法の一例を示す工
程図である。
【0004】図9(A)において、水晶ウェハ2の表面
が洗浄され、図9(B)において、この水晶ウェハ2の
上にたとえばアルミニウム又はアルミニウム合金からな
る電極膜3が形成される。次に、図9(C)に示すよう
に、たとえば上記電極膜3の上に所定の電極パターンに
対応したフォトレジスト4が配置される。そして、後述
する理由により、反応性イオンエッチングやマイクロ波
プラズマエッチング等のドライエッチング技術により、
例えば、塩素ガスを用いて電極膜3がエッチングされ
る。この電極膜3は、図9(D)に示されるようにエッ
チングされ、フォトレジスト4が除去されると、水晶ウ
ェハ2上にたとえばすだれ状電極や反射器及び配線パタ
ーン等が形成されることとなる。
【0005】その後、図9(E)に示すように、SAW
チップ1のたとえば共振周波数やフィルタリング特性等
を調整するため、SAWチップ1の電極膜3がエッチン
グされる。ここで、電極膜3がエッチングされること
で、SAWチップ1の共振周波数を上昇させながら調整
が行われることとなる。
【0006】この後で、水晶ウェハ2が各SAWチップ
1ごとになるようにダイシング(切断)されて(図示せ
ず)、各SAWチップ1ごとにその特性、外観が検査さ
れる。
【0007】次に、図10(A)に示すようなベース1
0が用意され、図10(B)に示すように、水晶チップ
であるSAWチップ1が、パッケージ用のベース10に
たとえば接着剤11によって固定される。その後、図1
0(C)のように、ベース10側とワイヤーボンディン
グが行われて、たとえばアルミニウムワイヤーからなる
ボンディング線12によってSAWチップ1とベース1
0が電気的に接続される。ここで、SAWチップ1にボ
ンディング線12を介して駆動電圧を印加した場合に、
その周波数特性が所望のものよりも若干高くなるように
設定されている。
【0008】そして、図10(D)のように、後述する
周波数調整方法を用いてSAWチップ1が、例えば、C
F4 ガスを用いてプラズマエッチングされて、SAW
チップ1が周波数を下げる方向に調整される。ここで、
CF4 ガスを用いるのは、アルミニウムはエッチング
されずに、水晶のみがエッチングされるからである。こ
のため、結果的に、SAWチップ1の周波数を下げる方
向に調整されることとなる。
【0009】その後、図10(E)に示すように、ベー
ス10にキャップ13をたとえばシーム溶接すること
で、SAWチップ1がたとえば窒素雰囲気で封止され
る。そして、SAWチップ1が封止後に熱処理されて、
SAWチップ1の特性及びリーク検査が行われ、SAW
デバイス1Aが完成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うに、SAWチップ1を形成するための水晶基板に櫛歯
状の電極等を形成する電極形成工程(図9(C)、図9
(D))では、ドライエッチングの手法が用いられてい
る。
【0011】これは次の理由による。
【0012】SAWデバイスは、その振動出力の周波数
が高くなるほど、水晶基板2上に形成される電極パター
ンの幅はより微小になり、電極加工精度も高くしなけれ
ばならない。たとえば433MHzのSAW共振子で
は、その櫛歯状電極の幅が1.8μmであるが、たとえ
ば868MHzのSAW共振子ではその櫛歯状電極の幅
が0.9μmとなる。このため、電極形成のため、従来
行われていたように、リン酸を用いたウエットエッチン
グ法を用いると、レジスト4と電極3との界面にエッチ
ング液がしみ込んで、微細な幅の電極の加工を精度よく
行うことができないからである。
【0013】このため、図9で説明したようなドライエ
ッチング法を用いると、図10で説明した後の工程にお
いて、異常な周波数変動を生じるというあらたな問題が
生じる。そこで本発明は上記課題を解決し、SAWチッ
プをベースに組み込む工程においても異常な周波数変動
を生じることなく、信頼性の高いSAWチップとこれを
利用したSAWデバイスの製造方法を提供することを目
的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明によれば、圧電基板にドライエッチングにより電極
パターンを形成するSAWチップの製造方法であって、
圧電基板上にアルミニウムまたはアルミニウム合金によ
り電極膜を形成する電極膜形成工程と、前記電極膜を所
定の電極パターンとなるように、圧電基板表面が露出す
るまでドライエッチングを行うドライエッチング工程
と、前記露出された圧電基板表面の残留アルミニウムを
除去するためのリン酸を洗浄液として使用する洗浄工程
とを含んでいるSAWチップの製造方法により、達成さ
れる。
【0015】請求項1の構成によれば、以下の作用があ
る。圧電基板上への電極形成後の加工工程において、異
常な周波数変動を生じる原因は、本発明者等の研究によ
れば、ドライエッチングにより電極を形成する工程にお
いて、プラズマ等により削られたアルミニウムが圧電基
板の表面に残留してしまう。
【0016】このようなアルミニウムが圧電基板の表面
に残ったままのSAWチップをパッケージのベースに組
み込んで、例えば、よく使用されるCF4 ガス等のフ
ッ素系ガスを使用してプラズマエッチングにより周波数
調整を行うと、化学反応により、先ずフッ化アルミニウ
ムが生成され、このフッ化アルミニウムが、さらに空気
中の酸素と反応し、徐々にAl2 O3 が形成されて
しまう。すなわち、このような変化が圧電基板表面で起
こると、弾性表面波の伝搬特性が変化してしまい、周波
数が異常に変動することが本発明者等により解明され
た。
【0017】したがって、SAWデバイスを形成する場
合に、ベースにSAWチップを組み込んで周波数調整す
る前に、このSAWチップの形成工程において、アルミ
ニウムもしくはアルミニウム合金による電極膜をドライ
エッチングで形成する場合には、先ず、圧電基板表面が
露出するまで、ドライエッチングし、この露出した圧電
基板表面に対して、残留アルミニウムを除去する洗浄を
おこなうようにしたものである。これにより、SAWチ
ップの圧電基板表面には、アルミニウムが残留しない状
態で、ベースへの組み込みが行われ、周波数調整が行わ
れるので、この周波数調整でフッ素系ガスを用いても、
化学反応により、残留アルミニウムが空気中のフッ素、
さらに酸素と結びついて、Al2 O3 が形成される
ことがなく、これを原因とする弾性表面波の伝搬特性の
変化も防止できる。
【0018】
【0019】請求項の発明は、請求項1の構成におい
て、前記洗浄工程の後で、前記電極パターンの表面に陽
極酸化膜を形成する陽極酸化膜形成工程を有することを
特徴とする。
【0020】請求項の構成によれば、電極パターンの
表面に陽極酸化膜が形成されていれば、電極パターンの
表面が硬い酸化膜に保護される。このため、後の周波数
調整工程にて、フッ素系ガスを用いたプラズマエッチン
グを行っても、これにより生じたフッ素ラジカル等の反
応性フッ素により電極パターン表面が侵されることがな
い。
【0021】また、上記目的は、請求項の発明によれ
ば、圧電基板にドライエッチングにより電極パターンを
形成するSAWチップを使用したSAWデバイスの製造
方法であって、圧電基板上にアルミニウムにより電極膜
を形成する電極膜形成工程と、前記電極膜を所定の電極
パターンとなるように、圧電基板表面が露出するまでド
ライエッチングを行うドライエッチング工程と、前記露
出された圧電基板表面の残留アルミニウムを除去するた
めの洗浄工程と、この洗浄工程の後で、前記電極パター
ンの表面に陽極酸化膜を形成する陽極酸化膜形成工程
と、陽極酸化膜が形成されたSAWチップを所定のパッ
ケージのベースに固定する工程と、ベースに固定された
SAWチップまたは固定前のSAWチップに対して、フ
ッ素系ガスを用いてプラズマエッチングすることにより
周波数調整する工程とを含んでいる、SAWデバイスの
製造方法により、達成される。
【0022】請求項の発明は、請求項の構成におい
て、前記洗浄工程では、リン酸を洗浄液として使用する
ことを特徴とする
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0024】図1は本発明のSAWチップの好ましい実
施の形態を示す斜視図であり、図1を参照して先ずSA
Wデバイス100について説明する。図1のSAWデバ
イス100はたとえばSAW共振子であって、SAWチ
ップ110、ベース120、キャップ130等からなっ
ている。
【0025】SAWチップ110は、圧電基板111、
電極であるすだれ状電極(以下、「IDT:Inter
digital Transducer」という)11
2、反射器113等を有している。
【0026】圧電基板111は、例えば、水晶,LiT
aO3 ,LiNbO3 等の圧電材料により形成され
た基板であり、この実施形態では、水晶基板111が使
用されている。
【0027】すだれ状電極112及び反射器113は、
たとえばアルミニウム又はアルミニウムと銅等の合金か
らなっていて、圧電基板111の上に後述するドライエ
ッチング工程により形成されている。
【0028】すなわち、本実施形態のSAW共振子10
0は、その出力周波数が高く、例えば868MHz以上
の周波数である。このため、SAW共振子100では、
このすだれ状電極112及び反射器113を形成する電
極は細く、その幅が0.9μm程度とされている。この
ような細い電極を形成する工程に対応して、ドライエッ
チングの手法が採用されている。
【0029】上記IDT112はたとえば駆動電圧の供
給により、弾性表面波を励振し、所定の周波数の振動を
出力する機能を有している。反射器113、113はI
DT112を挟むように形成されていて、IDT112
によって励振された弾性表面波を反射して、反射器11
3、113内に弾性表面波を閉じこめるものである。ベ
ース120はその中央部分に中空部121が形成され
た、例えばセラミック製の箱状のものであり、この中空
部121にSAWチップ110がたとえば接着剤等によ
り固定されている。また、ベース120には、その中空
部121から外周底面122まで図示しない配線部が形
成されていて、SAWチップ110と外部との電気的接
続が図れるようになっている。そして、ベース120の
電極部分はボンディング線140、140によりIDT
112と電気的に接続されている。キャップ130は、
板状の蓋であり、SAWチップ110を真空封止もしく
は窒素雰囲気で封止するため、ベース120の上部にた
とえばシーム溶接等により固定されている。尚、ベース
120とキャップ130によりパッケージが構成され
る。
【0030】ここで、図1に示すようなSAWデバイス
100を製造する際、最終的なSAWチップ110の周
波数の調整は、例えば、後述するようにSAWチップ1
10へのボンディング線140、140の接続後であっ
て、キャップ130による封止前に、フッ素系ガスを用
いたプラズマエッチングにより行われる。
【0031】図2は、このようなSAWデバイス100
を製造するための製造工程を簡単に示すフローチャート
であり、図3は、SAWデバイス100に収容されるS
AWチップ110の製造方法の一例を示す工程図であ
る。
【0032】図2によれば、先ず水晶表面にアルミニウ
ムによる電極膜を形成する(ST1)。このステップ
は、図3(A)及び図3(B)に示されている。
【0033】すなわち、電極パターンの形成工程は、図
3(A)に示すように、水晶ウェハ22の表面を純水に
より洗浄し、図3(B)において、この水晶ウェハ22
の上にたとえばアルミニウム又はアルミニウム合金から
なる電極膜23を蒸着法もしくはスパッタリング法によ
り形成される。
【0034】次に、ST2に移り、電極膜23をエッチ
ングによって削って電極パターン26を形成する。この
ステップを実行するため、先ず、図3(C)に示すよう
に、たとえば上記電極膜23の上に所定の電極パターン
に対応したフォトレジスト24が配置される。
【0035】次いで、例えば、塩素(Cl)ガス、例え
ば、BCl3 とCl2 及びN2の混合ガスを用い
て、平行平板型装置による反応性イオンエッチングによ
り、電極膜23をドライエッチングする。
【0036】すなわち、上述したように、この実施形態
のSAWデバイス100は、電極パターンの幅が非常に
狭く、線幅0.9μm程度、膜厚0.1μm程度であ
る。このため、従来行われていたように、リン酸を用い
たウエットエッチング法を用いると、レジスト24と電
極膜23との界面にエッチング液がしみ込んで、微細な
幅の電極の加工を精度よく行うことができないことか
ら、このドライエッチング工程が行われる。そして、電
極膜23は、水晶基板22の表面が露出するまで、エッ
チングされたら、図2のST3におけるAl除去洗浄を
行う(ST3)。
【0037】このST3は、図3(C)のように、まだ
レジスト24が除去される前に行われる。すなわち、こ
の状態で、水晶基板22は、処理漕に搬入されて、所定
の洗浄液,例えば、リン酸に浸漬されることにより、A
l除去洗浄が行われる。このAl除去洗浄の条件は、摂
氏25度の温度条件下で、5パーセントのリン酸水素ア
ンモニウムの水溶液中で3分間洗浄し、その後、10分
間の純水リンスをした後、スピンさせて乾燥させる。こ
の洗浄液としてリン酸だけでなく、KOH,NaOH,
LiOH,水酸化テトラメチルアンモニウム,アンモニ
ア等の水溶液や塩素酸系のエッチング能を有する水溶液
を使用してもよい。
【0038】これにより、水晶基板22の表面に上記ド
ライエッチング時に付着した残留Alがリン酸で洗い流
されることで、除去される。次いで、レジスト24を除
去して、図3(D)に示されるように、水晶基板22上
にたとえばすだれ状電極112や反射器113及び配線
パターン等を構成する電極パターン26が形成されるこ
ととなる。
【0039】ここで、上記Al除去洗浄は、レジスト2
4を除去した後で行うようにすることもできる。そし
て、この場合の洗浄条件は、例えば、摂氏35度の温度
条件下で、85重量パーセントのリン酸で1分間洗浄
し、その後、10分間の純水リンスをした後、スピンさ
せて乾燥させるようにする。
【0040】次に、図2のST4にて、電極パターン2
6上に電気化学的表面反応等により、陽極酸化膜25を
被膜する。この状態は、図3(E)に示されている。
【0041】次に、図2のST5に移り、周波数調整を
行う。すなわち、図3(E)までの状態では、SAWチ
ップ110に駆動電圧を印加した場合に、その周波数特
性が所望のものよりも若干高くなるように設定されてい
る。
【0042】そこで、ST5でSAWチップ110が、
フッ素系ガスを用いてプラズマエッチングされて、SA
Wチップ110が周波数を下げる方向に調整される。こ
こで、フッ素系ガスを用いるのは、これを用いるとアル
ミニウムはエッチングされずに、水晶のみがエッチング
されるからである。このため、結果的にSAWチップ1
10の周波数を下げる方向に調整されることとなる。
【0043】この周波数調整で用いられるフッ素系ガス
は、上記したCF4 の他、CHF3 ,F2 ,NF
3 CClF3 ,C2 F6 ,CBrF3 ,CH
2F2 ,CHClF2 ,C3 F8 ,CCl2
F2 ,C4 F8 ,CHCl2 F2 ,C4 F
8 CHCl2 F,CBr2 F2 ,CCl3Fの
うちの少なくとも1種を含むものが使用される。 そし
て、この周波数調整は、Al除去洗浄の後で、図4で説
明するベースへのSAWチップ110の固定の前に行っ
てもよく、また、後述するように、ベースへのSAWチ
ップ110の固定後に行ってもよい。そして、上述のよ
うに、電極膜23に酸化膜25を形成しておけば、この
周波数調整工程(ST5)にて、フッ素系ガスを用いた
プラズマエッチングを行っても、これにより生じたフッ
素ラジカル等の反応性フッ素により電極パターン表面が
侵されることがない。
【0044】図3(E)に示されているように、電極パ
ターン26上に陽極酸化膜25を被膜した後は、図3
(F)に示すように、Cの位置でダイシング(切断)し
て、ひとつひとつのSAWチップ110になるように切
りわける。
【0045】完成したSAWチップ110は、図4に示
すように、ベース120に組み込まれる。
【0046】先ず、図4(A)に示すようなベース12
0が用意され、図4(B)に示すように、SAWチップ
110がベース120にたとえば接着剤11によって固
定される。その後、図4(C)のように、ベース120
側とワイヤーボンディングが行われて、たとえばアルミ
ニウムワイヤーからなるボンディング線140によって
SAWチップ110とベース120が電気的に接続され
る。
【0047】そして、図3で説明したレジスト24の除
去後において、SAWチップ110のベース120への
組み込み前に周波数調整を行っていない場合には、この
段階でSAWチップ110にボンディング線140を介
して駆動電圧を印加した場合に、その周波数特性が所望
のものよりも若干高くなるように設定されている。
【0048】このため、図4(D)のように、所定の周
波数調整装置を用いてSAWチップ110がフッ素系ガ
スによりプラズマエッチングされて、周波数を下げる方
向に調整される。この周波数調整におけるフッ素系ガス
の種類等は、上述した条件と同じである。
【0049】その後、図4(E)に示すように、ベース
120にキャップ130をたとえばシーム溶接すること
で、SAWチップ110がたとえば窒素雰囲気で封止さ
れる。
【0050】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、以下のような利点がある。
【0051】先ず、SAWチップ110の電極形成がド
ライエッチングによりなされているから、微細な加工が
可能で、周波数の高い高性能なSAWデバイス100を
作るのに適している。
【0052】そして、ドライエッチング後の水晶表面上
の微量なAl成分は、Al洗浄工程において、除去され
ているので、SAWチップ110の水晶表面にて、残留
Al成分が反応して変化することがなく、弾性表面波の
伝搬特性に悪影響を及ぼすことが防止されるので、製品
の周波数特性を異常に変化させることが有効に防止さ
れ、不良品の発生を防止できるので、製品の歩留りを向
上させることができる。
【0053】図5は、横軸に加工工程を、縦軸には周波
数調整後の周波数を基準とした周波数変化を表したグラ
フである。上段に示すように、電極形成にドライエッチ
ングを用いただけの従来のSAWデバイスでは、加工工
程A(例えば封止工程)後、あるいは、これより後の工
程の加工工程B(例えばアニール処理)後で、周波数調
整後の周波数に対して、ばらつきとシフトが大きい。こ
れに対して、下段の本実施形態によるAl洗浄をおこな
ったSAWデバイスでは、時間の経過、あるいは加工履
歴が加わっても、ばらつきや周波数シフトは極端に少な
くなっている。
【0054】さらに、周波数調整前にSAWチップ11
0の電極表面に陽極酸化膜を形成しておけば、周波数調
整時に使用されるフッ素系ガスの反応性のフッ素成分に
より電極表面が侵されることが防止される。
【0055】図6は、電極表面での組成分析結果を示
し、横軸はSiO2 スパッタエッチング速度換算に対
応した電極膜23の深さを表し、縦軸に成分含有量(原
子パーセント)を表している。この図6は、電極23表
面に陽極酸化膜25を形成しないで、フッ素系ガスによ
るプラズマエッチングで周波数調整した後の電極膜23
表面から深さ(SiO2 スパッタエッチング速度換
算)に対応した成分状態を示しており、図7は、電極2
3表面に陽極酸化膜25を形成した後で、フッ素系ガス
によるプラズマエッチングで周波数調整した場合の様子
を示している。
【0056】図6と図7を比較すると判明するように、
電極23表面に陽極酸化膜25を形成した場合には、電
極23の表面付近のフッ素(F)の含有量が少ない。
【0057】このため、図8に示されているように、電
極23表面に陽極酸化膜25を形成した後で、フッ素系
ガスによるプラズマエッチングで周波数調整した場合E
は、電極23表面に陽極酸化膜25を形成しないで、フ
ッ素系ガスによるプラズマエッチングで周波数調整した
場合Dと比べると、周波数調整後の放置時間に応じて周
波数がシフトする量が少なく、その性能が安定している
ことが分かる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
SAWチップをベースに組み込む工程においても異常な
周波数変動を生じることなく、信頼性の高いSAWチッ
プとこれを利用したSAWデバイスの製造方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSAWデバイスの好ましい実施の形態
を示す概略斜視図。
【図2】図1のSAWデバイスに使用するSAWチップ
の製造工程を簡単に示すフローチャート。
【図3】図1のSAWデバイスに使用するSAWチップ
の製造工程を簡単に示す概略工程図。
【図4】図1のSAWデバイスに使用するSAWチップ
をベースに固定する工程を簡単に示す概略工程図。
【図5】図1のSAWデバイスと従来のSAWデバイス
における加工工程に対応した周波数変化の様子を説明す
る図。
【図6】SAWチップの電極表面に陽極酸化膜を形成し
ない場合の電極膜のフッ素の含有状態を示す図。
【図7】本実施形態のSAWチップの電極表面に陽極酸
化膜を形成した場合の電極膜のフッ素の含有状態を示す
図。
【図8】図1のSAWデバイスと従来のSAWデバイス
における周波数シフトの様子を比較して示す図。
【図9】従来のSAWデバイスに使用するSAWチップ
の製造工程を簡単に示す概略工程図。
【図10】図9のSAWデバイスに使用するSAWチッ
プをベースに固定する工程を簡単に示す概略工程図。
【符号の説明】
100・・・SAWデバイス 110・・・SAWチップ 111・・・圧電基板(水晶基板) 112・・・電極 120・・・ベース 130・・・キャップ 140・・・ボンディング線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−94911(JP,A) 特開 平10−135759(JP,A) 特開 昭63−285011(JP,A) 特開 平5−283970(JP,A) 特開 平11−36086(JP,A) 特開 平8−46474(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 3/10 H01L 21/304 647 H01L 21/3065 H03H 9/145

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電基板にドライエッチングにより電極パ
    ターンを形成するSAWチップの製造方法であって、 圧電基板上にアルミニウムまたはアルミニウム合金によ
    り電極膜を形成する電極膜形成工程と、 前記電極膜を所定の電極パターンとなるように、圧電基
    板表面が露出するまでドライエッチングを行うドライエ
    ッチング工程と、 前記露出された圧電基板表面の残留アルミニウムを除去
    するためのリン酸を洗浄液として使用する洗浄工程とを
    含んでいることを特徴とするSAWチップの製造方法。
  2. 【請求項2】前記洗浄工程の後で、前記電極パターンの
    表面に陽極酸化膜を形成する陽極酸化膜形成工程を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のSAWチップの製
    造方法。
  3. 【請求項3】圧電基板にドライエッチングにより電極パ
    ターンを形成するSAWチップを使用したSAWデバイ
    スの製造方法であって、 圧電基板上にアルミニウムにより電極膜を形成する電極
    膜形成工程と、 前記電極膜を所定の電極パターンとなるように、圧電基
    板表面が露出するまでドライエッチングを行うドライエ
    ッチング工程と、 前記露出された圧電基板表面の残留アルミニウムを除去
    するための洗浄工程と、 この洗浄工程の後で、前記電極パターンの表面に陽極酸
    化膜を形成する陽極酸化膜形成工程と、 陽極酸化膜が形成されたSAWチップを所定のパッケー
    ジのベースに固定する工程と、 ベースに固定されたSAWチップまたは固定前のSAW
    チップに対して、フッ素系ガスを用いて、プラズマエッ
    チングすることにより周波数調整する工程とを含んでい
    ることを特徴とする、SAWデバイスの製造方法。
  4. 【請求項4】前記洗浄工程では、リン酸を洗浄液として
    使用することを特徴とする、請求項に記載のSAWデ
    バイスの製造方法。
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