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JP3348490B2 - シアネート樹脂組成物 - Google Patents
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JP3348490B2 - シアネート樹脂組成物 - Google Patents

シアネート樹脂組成物

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JP3348490B2
JP3348490B2 JP31028693A JP31028693A JP3348490B2 JP 3348490 B2 JP3348490 B2 JP 3348490B2 JP 31028693 A JP31028693 A JP 31028693A JP 31028693 A JP31028693 A JP 31028693A JP 3348490 B2 JP3348490 B2 JP 3348490B2
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陽一 上田
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久 渡部
充弘 柴田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシアネート樹脂組成物に
関する。本発明のシアネート樹脂組成物は、低誘電性が
必要とされる電気・電子用途における積層板用樹脂とし
て特に有用であり、封止用途や成形用樹脂にも応用可能
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電気・電子用途に用いられる熱硬
化性樹脂組成物のなかで、プリント配線基板用の材料と
しては、主としてビスフェノール型エポキシ樹脂とジシ
アンジアミドの組み合わせ、あるいはビスマレイミド化
合物とアミン化合物との付加物が用いられている。近
年、プリント配線基板の多層化に伴い、主に信号速度向
上の目的から樹脂の低誘電性が要求されてきており、こ
の要求に応えるための手段として従来の熱硬化性樹脂組
成物では、低誘電性の熱可塑性樹脂の添加が周知である
が、この方法によれば、熱硬化性樹脂の耐熱性等を損な
う欠点が指摘され、実用に耐え得る低誘電性樹脂の要求
を十分に満たすことができなかった。
【0003】これらの点から、シアネート樹脂が開発さ
れ、独国特許2533122号、国際特許88/054
43号等に提案されている。現在一般的に用いられてい
るシアネート樹脂としてはビスフェノールAのジシアネ
ートが知られているが、コンピュータ技術の高度化にと
もなってさらなる低誘電性化が求められていた。また、
上記のシアネート化合物は一般に樹脂組成物として使用
され、その必要特性に応じてビスマレイミドまたはエポ
キシ化合物等と共用(特公昭54−30440)される
ことが知られている。しかしながら、この場合、樹脂組
成物の誘電率は大きく上昇し、満足されるレベルには至
っていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低誘
電性にすぐれ、実用に耐える耐熱性を有する硬化物を与
えるシアネート樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、シアネー
ト化合物の骨格構造について鋭意研究を続けた結果、t
−ブチル基のかさ高さによる分子体積の増加と、大きな
疎水基による非極性の増大が低誘電性に多大な寄与し、
これを有する特定のシアネートの組成物が上記目的を満
足することを見い出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、次のとおりである。 (1)下記一般式(1)
【0006】
【化10】 (式中、R1 、R2 は、それぞれ独立に、水素原子ある
いは炭素数1以上5以下のアルキル基である。Aは、炭
素数1以上3以下のアルキル基であり、iは0以上3以
下の整数値をとる。)で表されるシアネート化合物また
はそのプレポリマーと硬化剤とを必須成分とすることを
特徴とするシアネート樹脂組成物。
【0007】(2)一般式(1)で表されるシアネート
化合物またはそのプレポリマーと、ブロモ化エポキシ化
合物またはそのプレポリマーと、硬化剤とを必須成分と
することを特徴とするシアネート樹脂組成物。
【0008】(3)一般式(1)で表されるシアネート
化合物またはそのプレポリマーと、硬化剤と、分子内に
2個以上のN−マレイミド基を有するポリマレイミド化
合物またはそのプレポリマーとを必須成分とすることを
特徴とするシアネート樹脂組成物。本発明の樹脂組成物
の必須成分であるシアネート化合物は、下記一般式(1
0)
【0009】
【化11】 (式中、R1 、R2 、A、iは一般式(1)と同様に定
義される。)で表されるビスフェノール類と、クロルシ
アン、ブロムシアンに代表されるハロゲン化シアンとを
適当な有機溶媒中、塩基存在下で脱ハロゲン化水素反応
をさせることによって得ることができる。
【0010】上記のビスフェノール類は、公知のいかな
る方法で得られたものでも用いることができ、一般的な
製法としては、カルボニル化合物とフェノール類を、酸
触媒存在下で反応させることが例示されるが、この限り
ではない。
【0011】ここでカルボニル化合物としては、炭素数
1以上11以下のカルボニル基を有する化合物が用いら
れ、例示すれば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンチ
ルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、オクチルアルデヒ
ド等に代表されるアルデヒド化合物、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、エチルプロピルケトン、ジエチルケトン、ジ
プロピルケトン、ジブチルケトン等に代表されるケトン
化合物が挙げられるが、本発明の目的を達するために
は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、ブチルアルデヒドが好ましい。また、ここ
でフェノール類としては、t−ブチル基をOH基のオル
ソ位に有し、パラ位に置換基を有さず、炭素数3以下の
アルキル基を有しても良いものが用いられ、例示すれ
ば、2−t −ブチルフェノール、2−t −ブチル−5−
メチルフェノール、2−t −ブチル−3−メチルフェノ
ール、2−t −ブチル−6−メチルフェノール、2−t
−ブチル−5−エチルフェノール、2−t−ブチル−3
−エチルフェノール、2−t−ブチル−3−プロピルフ
ェノールなどが挙げられるが、本発明の目的達成のため
には、2−t −ブチルフェノール、2−t −ブチル−5
−メチルフェノールが好ましい。
【0012】本発明で用いられるシアネート化合物の代
表例として、下記構造式(9)
【化12】 で表される化合物が挙げられる。
【0013】本発明で用いられるポリマレイミド化合物
は、分子内に2個以上のNーマレイミド基を含むポリマ
レイミド化合物であり、いかなる方法で得られたもので
も用いることができる。ポリマレイミド化合物の合成法
としては、例えば、原料フェノールとpークロロニトロ
ベンゼンを反応させた後、還元して得られたアミン化合
物を無水マレイン酸と反応させる方法を例示できるが、
これに限定されるものではない。本発明の目的達成のた
めに好ましいポリマレイミド化合物を例示すれば、次の
とおりである。すなわち、下記一般式(2)
【0014】
【化13】 〔式中、Xは下記構造式(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)または(8)
【0015】
【化14】
【0016】
【化15】
【0017】
【化16】
【0018】
【化17】 (式中、n−Prはn−プロピル基を示す。)
【0019】
【化18】
【0020】
【化19】 で表される基である。)で表される化合物。
【0021】本発明で用られるブロモ化エポキシ化合物
としては、テトラブロモビスフェノールAのグリシジル
エーテル、ブロモ化フェノールノボラックのグリシジル
エーテルなどを例示することができる。本発明の樹脂組
成物にこれらの化合物を加えることにより難燃性を付与
することができる。
【0022】本発明で用られるシアネート化合物、ブロ
モ化エポキシ化合物、ポリマレイミド化合物はモノマー
で用いてもよいし、単独またはこれらの混合物のプレポ
リマーとして用いてもよい。プレポリマーは、シアネー
ト化合物、ブロモ化エポキシ化合物、ポリマレイミド化
合物の単独または混合物を、後述の硬化剤とともに50
〜200℃程度に加熱することによって得ることができ
る。
【0023】ブロモ化エポキシ化合物またはそのプレポ
リマーをシアネート化合物またはそのプレポリマーに加
えて、難燃性を付与する場合、ブロモ化エポキシ化合物
またはそのプレポリマーの量は、組成物中のブロモ含有
率が5〜50重量%となるような量が好ましい。ポリマ
レイミド化合物またはそのプレポリマーは、これらとシ
アネート化合物またはそのプレポリマーとの合計量に対
して好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは3〜
35重量%の割合で混合することができる。
【0024】本発明の樹脂組成物の硬化剤としては、公
知のものを用いることが可能である。例示すれば、塩
酸、燐酸に代表されるプロトン酸;塩化アルミニウム、
三フッ化ホウ素錯体、塩化亜鉛に代表されるルイス酸;
フェノール、ピロカテコール、ジヒドロキシナフタレン
に代表される芳香族ヒドロキシ化合物;ナフテン酸亜
鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸錫、オクチル酸コ
バルト等といった有機金属塩;トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン、キノリン、イソキノリンなどといった第
三級アミン類;塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テ
トラブチルアンモニウムに代表される四級アンモニウム
塩;イミダゾール類;水酸化ナトリウム、ナトリウムメ
チラート、ジアザビシクロ−(2,2,2)−オクタ
ン、トリフェニルホスフィン、またはこれらの混合物な
どが挙げられるが、目的達成のためにより好ましくは、
ナフテン酸亜鉛、オクチル酸コバルト、オクチル酸錫な
どの有機金属塩、またはこれらの有機金属塩とイミダゾ
ール類の混合系が用いられる。
【0025】本発明の樹脂組成物には目的を損なわない
範囲で、他の熱硬化性樹脂を併用することができる。例
示すれば、ビスフェノールAおよびビスフェノールFの
ジグリシジルエーテル、フェノールノボラックおよびク
レゾールノボラックのグリシジルエーテルなどに代表さ
れるエポキシ樹脂、ビスフェノールAおよびテトラブロ
ムビスフェノールAのビスビニルベンジルエーテル化
物、ジアミノジフェニルメタンのビニルベンジルエーテ
ル化物に代表されるアルケニルアリールエーテル樹脂、
ビスフェノールAおよびテトラブロムビスフェノールA
のジプロパルギルエーテル、ジアミノジフェニルメタン
のプロパルギルエーテル等に代表されるアルキニルエー
テル樹脂、その他、フェノール樹脂、レゾール樹脂、ア
リルエーテル系化合物、アリルアミン系化合物、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ビニ
ル基含有ポリオレフィン化合物等が挙げられるが、これ
らに限定されない。熱可塑性樹脂も添加することが可能
であり、例示すればポリフェニレンエーテル、ポリスチ
レン、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド、お
よびそれらの変性物が挙げられるがこれらに限定されな
い。これらの樹脂はシアネート樹脂組成物中に混合され
ていても良いし、予め反応させておいて用いることもで
きる。
【0026】本発明では、使途により組成物中に硬化促
進剤、難燃剤、離型剤、表面処理剤、充填剤等の公知の
添加剤を加えても良い。硬化促進剤としてはイミダゾー
ル類、三級アミン類、リン系化合物、アルキルフェノー
ル類を、難燃剤としては、三酸化アンチモン、赤リン等
を、離型剤としてはワックス類、ステアリン酸亜鉛等
を、さらに表面処理剤としてはシランカップリング剤を
挙げることができる。充填剤としてはシリカ、アルミ
ナ、タルク、クレー、ガラス繊維等を挙げることができ
る。
【0027】本発明のシアネート樹脂組成物はプリント
配線基板等の積層板、電子部品の封止、その他成形等の
用途に用いられる。本発明の樹脂組成物を用いて、積層
板をつくる方法としては、該樹脂組成物をメチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、エチレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエ
ーテル、トルエン、キシレン、1,4-ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤を用
いて均一に溶解させ、ガラス繊維、ポリエステル繊維、
ポリアミド繊維、アルミナ繊維等の有機、無機繊維から
なる織布、マット、紙あるいはこれらの組み合わせから
なる基材に含浸させ、加熱乾燥して得たプリプレグを熱
プレス成形する方法が挙げられるが、これらの方法に限
定されない。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0029】合成例1 本合成例は、シアネート化合物である、1,1−ビス
(5−t−ブチル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタンのジシアネートの製法に関するものである。
1,1−ビス(5−t−ブチル−2−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)ブタン(住友化学工業(株)製、商品
名スミライザーBBM−S)200g (1.05 moleq) を、ア
セトン800gに溶解し、−5℃に冷却する。クロルシアン
77.3g (1.26mol) を加えた後、トリエチルアミン 111.3
g (1.10mol) を反応温度が0℃以上にならないように注
意しながら1時間で滴下する。滴下終了後、2〜5℃で
1時間保温した後に、クロロホルム500gで希釈する。濾
過により塩を除去した後に、水洗し、溶媒を減圧留去し
て黄色樹脂状物194.8gを得た。
【0030】このようにして得られたシアネート化合物
は、赤外吸収スペクトル測定の結果、フェノール性OHの
吸収3200−3600cm-1は消失し、シアネートのニトリルの
吸収2270cm-1を有することが確認された。
【0031】合成例2 本合成例は、本発明で用いられるポリマレイミド化合物
である、N,N’−ビス(4−アミノフェノキシフェニ
ル)メンタンビスマレイミドの製法に関するものであ
る。5リットル四ツ口フラスコに無水マレイン酸23
7.3gとクロロベンゼン2373gを仕込み、窒素気
流下撹拌して溶解させた。YP−90(商品名、ヤスハ
ラケミカル製、ジペンテンとフェノールの反応化合物、
水酸基当量162g/eq)とp−クロロベンゼンを反
応させた後、還元して得られた(4−アミノフェノキシ
フェニル)メンタンのジメチルアセトアミド(DMA
c)溶液(濃度を34.3重量%に調整。)1625.
1gを滴下ロートを用いてフラスコに25±5℃で2時
間かけて滴下した。35℃で2時間反応を続けアミド酸
化反応を完結させた。
【0032】続いてp−トルエンスルホン酸一水和物1
0.46gを加え、減圧下、共沸脱水を行いながら10
0℃で1時間、110℃で1時間、続いて徐々に常圧に
戻しながら135℃で4時間脱水閉環反応を行った。生
成した水を、Dean−Stark共沸脱水装置を用い
て系外に分離しながら反応を進めた。次に減圧下に、ク
ロロベンゼン、続いてDMAcを合計89%回収した。
続いてメチルイソブチルケトン(MIBK)2200g
を加えて溶解させた。溶液を60℃まで冷却してから、
水層のpHが5〜7となる様に計量した重曹および水1
000gを加え中和してから洗浄、分液を行った。さら
に60℃で15%食塩水1000gで2回洗浄、分液を
行ってから減圧下に共沸脱水を行い、濾過により塩を除
いた。濾液を減圧下に濃縮、最終的に150℃/5To
rrの条件に到達してから製品をフラスコから溶融状態
で取りだし、淡褐色固体を収量724g(収率98.7
%)で得た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)から、N,N’−ビス(4−アミノフェノキ
シフェニル)メンタンビスマレイミドが95%、高分子
量成分が5%含まれていた。
【0033】このものの物性を下記に示す。 質量スペクトル M+=666 ・融点 96〜98℃ ・ 1H−NMRスペクトル δ:0.6〜2.1ppm(m、脂肪族)、2.8 p
pm(m、メチン)、6.8 ppm(s、イミド
基)、6.9〜7.4ppm(m、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1238 cm-1(エーテル
結合)、1712 cm-1(イミド結合)
【0034】合成例3 本合成例は、本発明で用いられるポリマレイミド化合物
である、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ジシク
ロペンタンビスマレイミドの製法に関するものである。
合成例2でYP−90(商品名、ヤスハラケミカル製、
ジペンテンとフェノールの反応化合物、水酸基当量 1
62g/eq)から誘導されたビス(4−アミノフェノ
キシフェニル)メンタンの代わりに、DPP−600T
(商品名、日本石油(株)社製)から同様にして誘導さ
れたビス(4−アミノフェノキシフェニル)ジシクロペ
ンタンのDMAc溶液932.9g(濃度を34.3%
に調整)を用い、合成例2と同様の操作を行ない61
7.4g(収率98%)のビス(4−アミノフェノキシ
フェニル)ジシクロペンタンビスマレイミド191.7
g(収率97.4%)を黄色結晶として得た。
【0035】このものの物性を下記に示す。 ・ 質量スペクトル M+=662、1060 ・ 1H−NMRスペクトル δ:1.0〜2.5ppm(m、脂肪族)、2.7pp
m(m、メチン)、6.8ppm(s、イミド基)、
6.6〜7.3ppm(m、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1222cm-1(エーテル結
合)、1712cm-1(イミド結合)
【0036】合成例4 本合成例は、本発明で用いられるポリマレイミド化合物
である、N,N’−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)−3,5−ジメチルフェニル〕ジシクロペンタンビ
スマレイミドオリゴマーの製法に関するものである。1
−リットル四ツ口フラスコに無水マレイン酸58.8g
とアセトン137.2gを仕込み、窒素気流下撹拌して
溶解させた。温度を室温〜35℃に保ちながら両末端に
4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェ
ニル基を持つジシクロペンタンオリゴマー[日本石油株
式会社製DXP−L−9−1(2,6−キシレノールと
ジシクロペンタジエンとの反応物。水酸基当量191g
/eq)とp−クロロニトロベンゼンとを反応させた
後、ニトロ基を還元したもの。ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル〕ジシクロペ
ンタンをGPC測定から90%含む。アミン当量275
g/eq)150.0gをアセトン350gに溶かした
溶液をフラスコに2時間で滴下した。さらに3時間撹拌
を続けた。次にトリエチルアミン16.6gを加え室温
で半時間撹拌した後、酢酸ニッケル0.58gを加え4
0℃まで昇温した。無水酢酸72.4gを1時間で滴下
した後、同温度で反応が終了するまで保温した。反応終
了後、純水1000gに反応混合物を投入した。結晶を
濾取し、水洗、ついでメタノールで洗浄し、減圧下に加
温して乾燥した。黄色結晶の目的物を、収量 189.
4 g(収率 97.9%)で得た。
【0037】このものの物性を下記に示す。 ・ 質量スペクトル M+=718 ・ 1H−NMRスペクトル δ:1.0〜2.5ppm(m、脂肪族)、2.7 p
pm(m、メチン)、6.8 ppm(s、イミド
基)、6.5〜7.3ppm(m、芳香族) ・ 赤外吸収スペクトル:1220 cm-1(エーテル
結合)、1714 cm-1(イミド結合)
【0038】合成例5 本合成例は、本発明で用いられるポリマレイミド化合物
である、N,N’−1,1−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)−5−t−ブチル−2−メチルフェニル〕ブ
タンビスマレイミドの製法に関するものである。2−リ
ットル四ツ口フラスコに無水マレイン酸97.1gとア
セトン226.5gを仕込み、窒素気流下撹拌して溶解
させた。温度を室温〜35℃に保ちながら1,1−ビス
〔4−(4−アミノフェノキシ)−5−t−ブチル−2
−メチルフェニル〕ブタン256.5gをアセトン59
8.5gに溶かした溶液を二時間で滴下した。さらに三
時間撹拌を続けた。トリエチルアミン27.3gを加え
室温で半時間撹拌した後、酢酸ニッケル0.95gを加
え40℃まで昇温した。無水酢酸119.9gを1時間
で滴下した後、同温度で反応を続けた。反応終了後、反
応混合物を水2.5kgに投入し、結晶を濾取した。こ
の結晶を水洗、ついでメタノールで洗浄し、減圧下に加
温して乾燥した。黄色結晶の目的物を収量306.1g
(収率93.9%)で得た。このものはメチルセロソル
ブ/イソプロピルアルコール混合溶媒から再結晶でき
る。
【0039】このものの物性を下記に示す。 ・ 融点 127〜130℃ ・ 質量スペクトル M+= 724 ・ 1H−NMR δ:0.97 ppm(t、−CHCH2 CH2
3 )、1.34 ppm(s、t−ブチル基)、1.
92 ppm(q、−CHCH2 CH2 CH3 )、2.
17 ppm(s、メチル基)、4.13 ppm
(t、−CHCH2 CH2 CH3 )、6.65 ppm
(s、イミド基)、6.8〜7.2 ppm(m、芳香
族) ・ 赤外吸収スペクトル:1219 cm-1(エーテル
結合) 1712 cm-1(イミド結合)
【0040】実施例1 本実施例は、合成例1で得られたシアネート化合物を用
いた樹脂組成物の硬化物の作成例に関するものである。
合成例1で得られたシアネート化合物に、0.1 重量%の
ナフテン酸亜鉛を溶融混合して、メチルエチルケトンを
加えて50wt%溶液を作成する。180 ℃でプレポリマー化
した後、200 ℃/50kg/cm2で30分間プレスし、さらに20
0 ℃で2時間後硬化することにより、厚さ約2mm の硬化
物を得た。
【0041】実施例2 本実施例は、合成例1で得られたシアネート化合物とテ
トラブロモビスフェノールAのジグリシジルエーテルと
の硬化物の作成例に関するものである。合成例1で得ら
れたシアネート化合物80部とテトラブロモビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル(住友化学工業(株)製、
商品名スミエポキシESB−400T)20部に、0.3 部
のナフテン酸亜鉛を混合して、メチルエチルケトンを加
えて50wt%溶液を作成する。180 ℃でプレポリマー化し
た後、200 ℃/50kg/cm2で30分間プレスし、さらに230
℃で5時間後硬化することにより、厚さ約2mm の硬化物
を得た。
【0042】比較例1 本比較例は、ビスフェノールAのジシアネートを用いた
樹脂組成物の硬化物の作成例に関するものである。ビス
フェノールAのジシアネートを用いて、実施例1と同様
の方法により厚さ2mmの硬化物を作成した。
【0043】比較例2 本比較例はビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン(ビスフェノールF)のジシアネートを
用いた樹脂組成物の硬化物の作成例に関する。上記のジ
シアネートを用いて実施例1と同様の方法により厚さ2
mmの硬化物を作成した。
【0044】実施例1〜2、比較例1〜2により得られ
た硬化物のガラス転移温度、誘電率を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例3〜8 合成例1で得られたシアネート化合物は、使用するに当
たって一旦硬化剤であるナフテン酸亜鉛と共に140℃
で溶融混合し、プレポリマー化を行った。このシアネー
トプレポリマー化物と合成例2〜5で得られたポリマレ
イミド化合物、またはN, N´−ビス(4−アミノフェ
ニル)メタンビスマレイミド(ケイ・アイ化成(株)社
製)、N, N´−2, 2−ビス(4−アミノフェノキシ
フェニル)プロパンビスマレイミド(商品名、MB80
00、三菱油化(株)製)を表2で示す割合で、硬化剤
と共に配合し、200℃/50Kg/cm2 で2時間熱
プレスし、硬化物を作成した。これらの物性値を表2に
示す。同表中の配合割合の数値は重量部を示す。
【0047】比較例3 ビスフェノールAのジシアネート化合物を用いて、表2
の配合割合で配合したものを実施例3〜8と同様にして
硬化物を作成した。これらの物性値を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】なお、表1および表2において、物性は次
の方法で測定した。 ・ガラス転移温度:(株)島津製作所製熱機械分析装置
DT−30を用いて測定した。 ・誘電率、誘電正接:厚さ約2mm の硬化物の両面に金属
塗料により電極を作成し、横河ヒューレットパッカード
(株)製、4275A Multi-Frequency LCR meterを用い
て得た静電容量の値より算出して求めた。
【0050】
【発明の効果】本発明のシアネート樹脂組成物は、低誘
電性に優れ、実用に耐える耐熱性(例えば、ガラス転移
温度180℃以上)を有する硬化物を与える。
フロントページの続き (72)発明者 渡部 久 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株 式会社内 (72)発明者 柴田 充弘 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株 式会社内 (72)発明者 金川 修一 茨城県つくば市北原6 住友化学工業株 式会社内 (56)参考文献 特開 平6−340028(JP,A) 特開 平4−192489(JP,A) 特開 平2−218751(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 は、それぞれ独立に、水素原子ある
    いは炭素数1以上5以下のアルキル基である。Aは、炭
    素数1以上3以下のアルキル基であり、iは0以上3以
    下の整数値をとる。)で表されるシアネート化合物また
    はそのプレポリマーと硬化剤とを必須成分とすることを
    特徴とするシアネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一般式(1)で表される
    シアネート化合物またはそのプレポリマーと、ブロモ化
    エポキシ化合物またはそのプレポリマーと、硬化剤とを
    必須成分とすることを特徴とするシアネート樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の一般式(1)で表される
    シアネート化合物とブロモ化エポキシ化合物をそれぞれ
    単独でもしくは混合物として硬化剤と共に溶融混合して
    得られるプレポリマーと、硬化剤とを必須成分とする請
    求項2記載のシアネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の一般式(1)で表される
    シアネート化合物またはそのプレポリマーと、硬化剤
    と、分子内に2個以上のN−マレイミド基を有するポリ
    マレイミド化合物またはそのプレポリマーとを必須成分
    とすることを特徴とするシアネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ポリマレイミド化合物が下記構造式(2) 【化2】 〔式中、Xは下記構造式(3)、(4)、(5)、
    (6)、(7)または(8) 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 (式中、n−Prはn−プロピル基を示す。) 【化7】 【化8】 で表される基である。)で表される化合物である請求項
    4記載のシアネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】シアネート化合物が、下記構造式(9) 【化9】 で表されるシアネート化合物である、請求項1、2、
    3、4または5記載のシアネート樹脂組成物。
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