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JP3348717B2 - 半導体レーザ - Google Patents
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JP3348717B2 - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の発光部を備
えている半導体レーザおよびデータ再生装置ならびにデ
ータ記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CD(コンパクトディスク)やD
VD(デジタルビデオディスク)のような規格の異なる
メディアを1つの機器で再生(もしくは記録)する場合
には、各々の規格に合った別個の光学系が必要であっ
た。このため、機器の大型化、コストアップ等が問題と
なっていた。
【0003】これに対し、現在、発振波長の異なる2つ
のレーザ光を出射できる半導体レーザ(いわゆる、2波
長レーザ)の開発が盛んになってきており、部品の小型
化を図るとともに、光学系を1つで済ませることができ
るようになってきている。
【0004】このような2波長レーザには種々の形態が
あるが、一般に2つのレーザ発光部を1つの基板上に搭
載して、より部品の小型化を図るという点では共通す
る。ここで、2つのレーザ発光部は、互いにレーザ出射
位置が接近するように設計される。すなわち、光学系を
共通化するために、それぞれのレーザの光軸が同じ光学
系の光軸に接近していることが望ましいからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は、2つのレーザのうち、例えばDVD用レーザである
650nm帯のレーザの光軸を光学系の光軸に合わせて
配置することになる。これは、DVDの規格がCDの規
格に対して厳しく、光軸合わせに対する許容範囲が小さ
いからである。
【0006】このため、DVDを再生/記録する場合に
は問題ないが、CDを再生/記録する場合にはCD用レ
ーザである780nm帯のレーザの光軸を光学系の光軸
と合わせるために光学系もしくはレーザを移動させる必
要が生じる。つまり、2波長レーザを用いる場合、各波
長のレーザの光軸を1つの光学系の光軸と合わせて用い
る必要があるため、例えば光学系を移動して光軸を合わ
せる場合、この移動によって本来光学系が行うフォーカ
ス合わせやトラッキング制御のための可動範囲の一部を
使うことになり、データの再生/記録時の制御のための
可動範囲すなわち制御範囲を狭くしてしまうという問題
が生じる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題を解決するために成されたものである。すなわち、本
発明は、複数の発光部を備えている半導体レーザにおい
て、一の発光部における光軸に対して他の発光部におけ
る光軸が傾斜角を持っており、しかもこの複数の発光部
のうち少なくとも1つに対応するレーザストライプが、
そのレーザストライプの共振方向中心軸を境に左右非対
称の形状になっているものである。
【0008】このような本発明では、半導体レーザにお
ける一の発光部の光軸に対して他の発光部の光軸が傾斜
角を持っていることから、各発光部からのレーザ光の間
隔が出射後に狭くもしくは広くなり、各レーザ光と後段
の光学系との光軸合わせを容易に行うことができるよう
になる。また、複数の発光部のうち少なくとも1つに対
応するレーザストライプが、そのレーザストライプの共
振方向中心軸を境に左右非対称の形状になっているた
め、その左右非対称の形状に応じた出射光の光軸を得る
ことができるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。図1は、本実施形態に係る半導体レ
ーザを説明する模式図である。この半導体レーザ1は、
主としてCD(コンパクトディスク)やDVD(デジタ
ルビデオディスク)等のディスクDに対する再生/記録
を行う装置に適用されるもので、1つの半導体レーザ1
で複数のレーザ発光部を備えたものである。
【0010】特に、本実施形態の半導体レーザ1は、一
のレーザ発光部における光軸に対して他のレーザ発光部
における光軸が傾斜角を持つ点に特徴がある。
【0011】なお、本実施形態では、説明を簡単にする
ため、1つの半導体レーザ1に2つのレーザ発光部を持
つものを例とする。
【0012】図1に示す半導体レーザ1では、一のレー
ザ発光部から出射されるレーザ光P1の光軸に対して、
他のレーザ発光部から出射されるレーザ光P2の光軸が
傾斜角を持っており、レーザ光P2の光軸が出射後にレ
ーザ光P1の光軸に近づくようになっている。
【0013】ここで、一のレーザ発光部から出射される
レーザ光P1は、例えばDVDに対する再生/記録を行
うための発振波長650nm帯のものであり、他のレー
ザ発光部から出射されるレーザ光P2は、例えばCDに
対する再生/記録を行うための発振波長780nm帯の
ものである。
【0014】本実施形態では、DVD用のレーザ光P1
の光軸が半導体レーザ1の出射端面に対して略垂直にな
っていおり、後段のコリメートレンズL1とオブジェク
トレンズL2との光軸とほぼ一致するように配置されて
いる。これは、CDに比べてDVDの方が規格が厳しい
ため、DVD用のレーザ光P1を基準にすることで規格
への対応を容易にするためである。
【0015】本実施形態で適用されるデータ再生/記録
装置では、CDやDVD等のディスクDに対するレーザ
光P1、P2のフォーカス制御、トラッキング制御等の
ためにオブジェクトレンズL2が移動(シフト)できる
ようになっている。
【0016】従来、CD、DVD用の2波長のレーザ光
を出射する半導体レーザでは、各レーザ光の出射位置
(間隔)が120μm程度あることから、オブジェクト
レンズL2をこの間隔に合わせてシフトする必要があ
る。つまり、出射位置(間隔)のずれをなくすために、
フォーカス制御やトラッキング制御等で用いるオブジェ
クトレンズL2の移動範囲の一部を使ってしまうことか
ら、本来の制御範囲が狭くなってしまうことになる。
【0017】これに対し、本実施形態の半導体レーザ1
では、DVD用のレーザ光P1の光軸を基準として、C
D用のレーザ光P2の光軸に傾斜角を設けていることか
ら、2つのレーザ光P1、P2の出射位置がずれていて
も、出射後の光軸が近づくようになり、光学系の光軸と
の位置合わせが容易となる。
【0018】図2は、本実施形態の半導体レーザを説明
する模式図である。先に説明したように、本実施形態の
半導体レーザ1では、DVD用のレーザ光P1の光軸に
対してCD用のレーザ光P2の光軸が出射後に近づくよ
う傾斜角が設けられている。具体的には、レーザ光P1
に対応する活性層の電流狭窄構造であるレーザストライ
プS1に対して、レーザ光P2に対応する活性層の電流
狭先構造であるレーザストライプS2に傾斜角θを設け
ている。
【0019】この傾斜角θとしては、コリメートレンズ
L1やオブジェクトレンズL2の開口数(NA)にもよ
るが、コリメートレンズL1のNAに対するオブジェク
トレンズL2のNAが約7倍になる光学系では、0.1
°から2.0°、好ましくは0.5°から1.0°程度
である。
【0020】このような傾斜角θを設けることで、レー
ザ光P1の光軸に対してレーザ光P2の光軸が傾くこと
になる。これにより、DVDを再生/記録する場合と、
CDを再生/記録する場合で、図1に示す光学系のオブ
ジェクトレンズL2の移動量(シフト量)を少なくする
ことができる。また、傾斜角θの最適化により、オブジ
ェクトレンズL2の移動量をなくすこともできる。
【0021】すなわち、本実施形態の半導体レーザ1で
は、DVDの再生/記録を行う場合とCDの再生/記録
を行う場合とで各々異なる波長のレーザ光P1、P2を
切り替えて使用するにあたり、オブジェクトレンズL2
の移動量を少なくすることができ、オブジェクトレンズ
L2に与えられた本来の制御範囲を十分に確保できるよ
うになる。
【0022】なお、傾斜角θを設けたレーザストライプ
S2では、レーザ光P2の発光効率は多少低下するもの
の、DVD用に比べて規格の緩いCD用のレーザ光P2
であるため、実用上の問題はない。
【0023】本実施形態のようなレーザストライプS2
が傾斜した構造の半導体レーザ1を製造するには、同一
基板上にDVD用レーザ(例えば、4元化合物半導体を
積層したもの)とCD用レーザ(例えば、3元化合物半
導体を積層したもの)とを形成するいわゆるモノリシッ
ク型では、製造プロセスのフォトリソグラフィにおける
マスクを変更するだけで対応できる。
【0024】以下、本実施形態の半導体レーザ1におけ
る製造方法を図3〜図6の断面図に基づき説明する。先
ず、図3(a)に示すように、例えば有機金属気相エピ
タキシャル成長法(MOCVD)などのエピタキシャル
成長法により、例えばn−GaAsからなる基板10上
に、例えばn−GaAsからなるバッファ層2a、例え
ばn−AlGaAsからなるn−クラッド層3a、例え
ばGaAs層を含む多重量子井戸構造の活性層4a、例
えばp−AlGaAsからなるp−クラッド層5a、例
えばp−GaAsからなるキャップ層6aを順に積層さ
せる。
【0025】次いで、図3(b)に示すように、A’で
示すレーザダイオード部分をレジスト(図示せず)によ
り保護し、硫酸系の溶液を用いた無選択エッチング、お
よびフッ酸系の溶液を用いたAlGaAsに対する選択
エッチング等のウェットエッチングを行う。このエッチ
ングにより、図中B’で示すレーザダイオード部分に形
成されたn−クラッド層3aから上の積層体を除去す
る。
【0026】続いて、図4(a)に示すように、例えば
有機金属気相エピタキシャル成長法などのエピタキシャ
ル成長法により、図中B’で示すレーザダイオード部分
のバッファ層2a上およびそれ以外の領域のキャップ層
6a上に、例えばn−InGaPからなるバッファ層2
bを形成する。さらにその上層に、例えばn−AlGa
InPからなるn−クラッド層3bと、例えばGaIn
P層を含む多重量子井戸構造の活性層4bと、例えばp
−AlGaInPからなるp−クラッドそう5bと、p
−GaAsからなるキャップ層6bとを順に積層させ
る。
【0027】次に、図4(b)に示すように、B’’で
示すレーザダイオード部分をレジスト(図示せず)によ
り保護してから、例えば硫酸系の溶液を用いたウェット
エッチングを行い、B’’部分以外のキャップ層6bを
除去する。さらに、例えばリン酸/塩酸系の溶液を用い
たウェットエッチングを行い、B’’部分以外のp−ク
ラッド層5b、活性層4b、n−クラッド層3bおよび
バッファ層2bを除去する。その後、例えば塩酸系の溶
液を用いたウェットエッチングを行い、バッファ層2a
に達するトレンチを形成する。これにより、レーザダイ
オード間が分離される。
【0028】次に、図5(a)に示すように、各レーザ
ダイオードの電流注入領域となる部分をレジスト(図示
せず)により保護し、p−クラッド層5a、5bの表面
に不純物をイオン注入する。これにより、イオン注入さ
れた領域に高抵抗層7a、7bが形成され、ゲインガイ
ド型の電流狭窄構造となる。
【0029】本実施形態では、この電流狭窄構造を形成
するにあたり、レジストでの保護領域にレーザストライ
プと対応する傾斜角をつけておく。これにより、レーザ
ストライプが傾斜した構造を実現できる。
【0030】次いで、図5(b)に示すように、キャッ
プ層6a、6bの上部に例えばTi/Pt/Auの積層
膜をスパッタリングにより成膜し、レーザダイオード
A、Bにそれぞれp型電極8a、8bを形成する。ま
た、基板10のレーザダイオードA、Bが形成された側
と反対側の面に、例えばAuGe/Ni/Auの積層膜
をスパッタリングにより成膜し、n型電極9を形成す
る。
【0031】その後、ペレタイズ工程を経て、同一基板
10上に発振波長の異なる2つのレーザダイオードA、
Bを有する図5(c)に示す断面構造となる。
【0032】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
図6は、他の実施形態を説明する模式図である。すなわ
ち、この半導体レーザ1では、一のレーザ光P1に対応
するレーザストライプS1と、他のレーザ光P2に対応
するレーザストライプS2とが、各々出射端面に対して
傾斜角を持ったものである。
【0033】特に、この例では、半導体レーザ1の中心
に向けて各レーザ光P1、P2の光軸が向かうようにな
っており、半導体レーザ1の中心を後段の光学系(図示
せず)の光軸と合わせることで、各レーザ光P1、P2
の光軸と光学系の光軸とを容易に合わせることができる
ようになっている。
【0034】また、図7は他のレーザストライプの例を
示す模式図である。レーザストライプSの形状によって
レーザ光Pの光軸に傾斜角を持たせるには、図7(a)
〜(c)に示すような左右非対称のテーパストライプ構
造にしてもよい。
【0035】すなわち、レーザストライプSの共振器方
向の中心軸に対して左右非対称となるようテーパストラ
イプを形成する。この場合、左右のテーパ角度の大きい
側へレーザ光Pが出射することになる。この左右のテー
パ角度を適宜設定することで、所望の方向の光軸を得る
ことができるようになる。
【0036】なお、図7に示す各例では、主要光である
レーザ光Pが出射する側以外に、反対側の端部もテーパ
ストライプになっているが、本発明では必ずしも必要で
はない。
【0037】また、図8は更に他のレーザストライプの
例を示す模式図である。図8(a)、(b)に示すレー
ザストライプSは、レーザ光Pの出射端が広がっている
フレアストライプ構造のものである。
【0038】このようなフレアストライプ構造でレーザ
光Pの光軸に傾斜角を持たせるには、レーザストライプ
Sの共振器方向の中心軸に対して左右非対称となるフレ
アストライプを形成する。この場合、フレアの角度が大
きい側(開いている側)へレーザ光Pが出射することに
なる。この左右のフレアの角度を適宜設定することで、
所望の方向の光軸を得ることができるようになる。
【0039】なお、上記説明した各実施形態において
は、半導体レーザ1として2つの発振波長から成るレー
ザ光を出射する例を示したが、3つ以上の発振波長から
成るレーザを出射する場合でも適用可能である。また、
各レーザ光が同じ発振波長であってもよい。また、一の
レーザ光の光軸に対して他のレーザ光の光軸が近づくよ
う傾斜角を持たせたが、反対に離れるよう傾斜角を持た
せてもよい。これにより、別の光学系を用いる際に互い
のレーザ光の干渉を防止できるようになる。さらに、発
振波長の例として、DVD用の650nm帯およびCD
用の780nm帯を用いたが、他の発振波長であっても
よい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。すなわち、一の発光部の光軸に対
して他の発光部の光軸が傾斜角を持っていることから、
各発光部からのレーザ光の間隔が、出射後に狭くもしく
は広くなり、後段の光学系との光軸合わせを容易に行う
ことが可能となる。また、各レーザ光で同じ光学系を用
いる場合には、各々のレーザ光を用いる場合の光学系と
の光軸ずれを少なく、もしくはなくすことができ、光学
系の可動範囲の制限を減らして的確なデータ再生/記録
を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る半導体レーザを説明する模式
図である。
【図2】本実施形態の半導体レーザを説明する模式図で
ある。
【図3】本実施形態の半導体レーザの製造方法を説明す
る断面図(その1)である。
【図4】本実施形態の半導体レーザの製造方法を説明す
る断面図(その2)である。
【図5】本実施形態の半導体レーザの製造方法を説明す
る断面図(その3)である。
【図6】他の実施形態を説明する模式図である。
【図7】他のレーザストライプの例を示す模式図であ
る。
【図8】更に他のレーザストライプの例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1…半導体レーザ、D…ディスク、L1…コリメートレ
ンズ、L2…オブジェクトレンズ、P…レーザ光、P1
…レーザ光、P2…レーザ光、S…レーザストライプ、
S1…レーザストライプ、S2…レーザストライプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−68794(JP,A) 特開 平8−64903(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発光部を備えている半導体レーザ
    において、 一の発光部における光軸に対して他の発光部における光
    軸が傾斜角を持っており、この複数の発光部のうち少な
    くとも1つに対応するレーザストライプが、そのレーザ
    ストライプの共振方向中心軸を境に左右非対称の形状に
    なっていることを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 複数の発光部を備えている半導体レーザ
    において、 一の発光部における光軸に対して他の発光部における光
    軸が傾斜角を持っており、この傾斜角として、一の発光
    部における主要光出射側の光軸と、他の発光部における
    主要光出射側の光軸とが近づくような角度で設けられて
    おり、 この複数の発光部のうち少なくとも1つに対応するレー
    ザストライプが、そのレーザストライプの共振方向中心
    軸を境に左右非対称の形状になっている ことを特徴とす
    る半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 複数の発光部を備えている半導体レーザ
    において、 一の発光部における光軸に対して他の発光部における光
    軸が傾斜角を持っており、この傾斜角として、一の発光
    部における主要光出射側の光軸と、他の発光部における
    主要光出射側の光軸とが離れるような角度で設けられて
    おり、 この複数の発光部のうち少なくとも1つに対応するレー
    ザストライプが、そのレーザストライプの共振方向中心
    軸を境に左右非対称の形状になっている ことを特徴とす
    る半導体レーザ。
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