JP3354331B2 - 非焼結式水酸化ニッケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池 - Google Patents
非焼結式水酸化ニッケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池Info
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Description
蓄電池やニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に関
し、特に水酸化ニッケル正極板の改良に関するものであ
る。
正極板としては、ニッケル粉末をパンチングメタル等に
焼結させて得た基板に活物質を含浸させて使用する、所
謂焼結式極板が知られている。この方式の電極は、基板
を高多孔度とした場合には強度が弱く、ニッケル粉末の
脱落を生じるために、実用上基板の多孔度を80%とす
るのが限界であり、また、パンチングメタル等の芯体を
必要とすることから活物質の充填密度が小さく、高エネ
ルギー密度を図る上では不利であるという欠点を有して
いる。
さく、活物質の充填方法は、煩雑な工程を必要とする溶
液含浸法や電着含浸法に限定される欠点がある。
ば芯体を持たない多孔度約95%の発泡ニッケルに水酸
化ニッケル活物質をペースト状として直接充填する、所
謂非焼結式水酸化ニッケル正極板がある。しかし、この
方式の極板は焼結式極板に比べて導電性に劣るため、活
物質利用率が低いという欠点を有していた。
に、特開昭62−222566号公報及び特開昭62−
234867号公報には水酸化ニッケル粒子表面または
水酸化ニッケルを主成分とする粒子表面にコバルト化合
物層を被覆する方法が提案されている。
量が少なくても高利用率を得ることが可能であるが、電
池での充放電サイクル経過に伴い、表面を被覆している
コバルトが水酸化ニッケル粒子内に拡散していく。その
ため、コバルトの添加による水酸化ニッケル粒子表面の
導電性向上効果を長期にわたって維持することができ
ず、充放電サイクルの進行に伴い電池容量の低下が大き
くなるという問題があった。
は、水酸化ニッケル粒子表面にカドミウム化合物層を設
けてその上にコバルト化合物層を設けたり、水酸化ニッ
ケル粒子表面にコバルト化合物層を設けてその上にカド
ミウム化合物層を設ける方法等が開示されている。
表面を被覆しているコバルトの水酸化ニッケル粒子内へ
の拡散を充分に防ぐことができないため、充放電サイク
ルの進行に伴い電池容量の低下が大きくなるという問題
があった。
に鑑みてなされたものであり、コバルトの水酸化ニッケ
ル粒子内への拡散を抑え、サイクル長期にわたってコバ
ルト化合物の添加効果が発揮される非焼結式水酸化ニッ
ケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池を提
供しようとすることを本発明の課題とする。
に、本発明の非焼結式水酸化ニッケル正極板は、水酸化
ニッケル粒子または水酸化ニッケルを主成分とする粒子
表面を亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、インジウム
からなる群より選択された少なくとも1種の化合物を主
成分とする第1化合物層で被覆し、前記第1化合物層の
表面をコバルト化合物を主成分とする第2化合物層で被
覆した粒子を活物質として用いることを特徴とする。
アルカリ電解液を備えたものであって、前記正極の活物
質として、水酸化ニッケル粒子または水酸化ニッケルを
主成分とする粒子表面を亜鉛、マグネシウム、アルミニ
ウム、インジウムからなる群より選択された少なくとも
1種の化合物を主成分とする第1化合物層で被覆し、前
記第1化合物層の表面をコバルト化合物を主成分とする
第2化合物層で被覆した粒子を用いることを特徴とす
る。
亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、インジウムより選
択された少なくとも1種の元素の化合物層を設けること
により、コバルトの水酸化ニッケル粒子または水酸化ニ
ッケルを主成分とする粒子内への拡散を防止できる。そ
のため、コバルトの添加による水酸化ニッケル粒子表面
の導電性向上効果が長期にわたって発揮でき、充放電サ
イクルの進行に伴う容量の低下を防止できる。
を行った。
ウム水溶液とアンモニア水との混合溶液に加え、撹拌混
合を行い、ろ過、水洗、乾燥を行い、水酸化ニッケル粒
子を作製した。
保持されるように硝酸ニッケル水溶液、水酸化ナトリウ
ム水溶液及びアンモニア水の添加量を調整した。
に浸漬した後、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して、水
酸化ニッケル粒子表面上を亜鉛化合物を主成分とする第
1化合物層で被覆する。更に、この粒子を硝酸コバルト
水溶液に浸漬した後、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し
て前記亜鉛化合物を主成分とする第1化合物層上にコバ
ルト化合物を主成分とする第2化合物層を析出させ、そ
の後、水洗、乾燥を行い本発明活物質粉末を得、これを
a1と称する。
して10重量%とし、コバルト化合物量に対する亜鉛化
合物量を20重量%とした。
前記活物質粉末a180重量%とメチルセルロース(1
重量%含有)水溶液20重量%とを混練してスラリー状
とし、発泡ニッケルに充填、乾燥、圧延して非焼結式水
酸化ニッケル正極板A1を作製した。
極板に対して充分大きな電気化学容量を持つ公知の焼結
式カドミウム負極板及び水酸化カリウム水溶液を主とす
るアルカリ電解液を用いて、公称容量1000mAhの
AAサイズのニッケル−カドミウム蓄電池(A1)を作
製した。
において、水酸化ニッケル粒子を硝酸亜鉛水溶液の代わ
りに硝酸マグネシウム水溶液に浸漬することによって、
マグネシウム化合物を主成分とする第1化合物層で水酸
化ニッケル粒子表面を被覆した以外は、前記実施例1と
同様にして本発明活物質粉末a2、本発明正極板A2、本
発明電池(A2)を作製した。
において、水酸化ニッケル粒子を硝酸亜鉛水溶液の代わ
りに硝酸アルミニウム水溶液に浸漬することによって、
アルミニウム化合物を主成分とする第1化合物層で水酸
化ニッケル粒子表面を被覆した以外は、前記実施例1と
同様にして本発明活物質粉末a3、本発明正極板A3、本
発明電池(A3)を作製した。
において、水酸化ニッケル粒子を硝酸亜鉛水溶液の代わ
りに硝酸インジウム水溶液に浸漬することによって、イ
ンジウム化合物を主成分とする第1化合物層で水酸化ニ
ッケル粒子表面を被覆した以外は、前記実施例1と同様
にして本発明活物質粉末a4、本発明正極板A4、本発明
電池(A4)を作製した。
において、水酸化ニッケル粒子を硝酸亜鉛水溶液の代わ
りに硝酸カドミウム水溶液に浸漬することによって、カ
ドミウム化合物を主成分とする第1化合物層で水酸化ニ
ッケル粒子表面を被覆した以外は、前記実施例1と同様
にして、比較活物質粉末x、比較正極板X及び比較電池
(X)を作製した。
コバルト化合物層のみを形成した比較活物質粉末yを作
製した。この活物質粉末を用いた以外は前記実施例1と
同様にして、比較正極板Y及び比較電池(Y)を作製し
た。
を100mAの電流で16時間充電を行い、1000m
Aの電流で1.0Vになるまで放電するというサイクル
を繰り返し、電池容量を測定し、その結果を図1に示
す。図1の横軸はサイクル数、縦軸は電池容量を示して
いる。
放電容量を100とした指数で示した。
粒子表面にコバルト化合物層のみを形成したものを活物
質として用いた比較電池(Y)の充放電サイクルの進行
に伴う容量低下が最も大きい。
水酸化ニッケル粒子内へ拡散していることに起因する。
ム化合物を主成分とする第1化合物層で被覆し、その第
1化合物層をコバルト化合物を主成分とする第2化合物
層で被覆したものを活物質として用いた比較電池(X)
については、比較電池(Y)よりは充放電サイクルの進
行に伴う容量低下が小さいものの、本発明電池(A1)
〜(A4)に比べるとその電池容量の低下は大きい。こ
れは、水酸化ニッケル粒子表面をカドミウム化合物を主
成分とする層で被覆するよりも、亜鉛、マグネシウム、
アルミニウム、インジウムより選択された少なくとも1
種の元素の化合物を主成分とする層で被覆したほうが、
活物質表面へ添加したコバルトの水酸化ニッケル粒子内
への拡散防止効果がより発揮されるためであると考えら
れる。
いる第2化合物層に対する第1化合物層の比率と電池性
能の関係について評価を行った。
法で、全表面層量を水酸化ニッケル粒子に対して10重
量%と固定し、コバルト化合物量(第2化合物層)に対
する亜鉛化合物量(第1化合物層)を0.3、0.5、
10、30、50、70重量%に変化させた活物質粉末
を作製し、各々a5、a6、a7、a8、a9、a10と称す
る。
前記各活物質粉末80重量%とメチルセルロース(1重
量%含有)水溶液20重量%とを混練してスラリー状と
し、発泡ニッケルに充填、乾燥、圧延して非焼結式水酸
化ニッケル正極板を作製した。
ぞれ用いた正極板を、それぞれA5、A6、A7、A8、A
9、A10と称する。
10と、この正極板に対して充分大きな電気化学容量を持
つ公知の焼結式カドミウム負極板及び水酸化カリウム水
溶液を主とするアルカリ電解液を用いて、各々公称容量
1000mAhのAAサイズのニッケル−カドミウム蓄
電池を作製し、各正極板と対応させて各々(A5)、
(A6)、(A7)、(A8)、(A9)、(A10)と称す
る。また、比較として活物質粉末yを用いた電池(Y)
を作製した。
と同様の方法で電池のサイクル特性を測定し、その結果
を図2に示す。図2の横軸はサイクル数、縦軸は電池容
量を示している。
放電容量を100とした指数で示した。
化合物量が0.3重量%である活物質を備えた電池(A
5)は、比較電池(Y)よりは充放電サイクルの進行に
伴う電池容量の低下は小さいが、コバルト化合物量に対
する亜鉛化合物量が0.5重量%以上の電池(A6)〜
(A10)に比べると充放電サイクルの進行に伴い電池容
量の低下が大きくなっている。
亜鉛化合物量が0.5重量%以上である活物質を用いる
ことが好ましいことが分かる。
サイクル目の電池容量から活物質粉末a5〜a10、yの
利用率を算出した結果を示す。図3の横軸はコバルト化
合物量に対する亜鉛化合物量の比率、縦軸は利用率を示
している。
指数で示した。
化合物量が50重量%を越えると利用率の低下が見られ
ることから、50重量%以下であることが好ましい。
物層)がコバルト化合物量(第2化合物層)に対して
0.5重量%以上50重量%以下の範囲が適切であるこ
とがわかる。
表面層量と電池特性の関係について評価を行った。
法で、コバルト化合物量(第2化合物層)に対する亜鉛
化合物量(第1化合物層)を20重量%と固定し、全表
面層量を水酸化ニッケル粒子に対して1、3、5、1
0、25、30重量%に変化させた活物質を各々作製し
た。
前記各活物質粉末80重量%とメチルセルロース(1重
量%含有)水溶液20重量%と混練してスラリー状と
し、発泡ニッケルに充填、乾燥、圧延して非焼結式水酸
化ニッケル正極板を各々作製した。
板に対して充分大きな電気化学容量を持つ公知の焼結式
カドミウム負極板及び水酸化カリウム水溶液を主とする
アルカリ電解液を用いて、各々公称容量1000mAh
のAAサイズのニッケル−カドミウム蓄電池を作製し
た。
ル目の電池容量から各活物質粉末の利用率を算出した結
果を示す。図4の横軸は水酸化ニッケル粒子に対する全
表面層量の比率、縦軸は利用率を示している。
酸化ニッケル粒子に対して3重量%以上で利用率向上の
効果が現れ、25重量%を越えると水酸化ニッケルの割
合の低下に伴う利用率低下が見られることから、全表面
層量は3〜25重量%が適切である。
して亜鉛化合物層にて行ったが、マグネシウム化合物
層、アルミニウム化合物層、インジウム化合物層または
これらの混合化合物層においても同様の効果が得られ
る。
ドミウム、マグネシウム、アルミニウム等を含まない水
酸化ニッケル粒子を用いたが、亜鉛、コバルト、カドミ
ウム、マグネシウム、アルミニウム等の群から選択され
た少なくとも1種を粒子内部に固溶させた水酸化ニッケ
ルを主成分とする粒子を用いた場合も、同様の効果が得
られる。
表面を亜鉛化合物層−コバルト化合物層等の2層で構成
したものについて示したが、これに限らず、例えば亜鉛
化合物層−マグネシウム化合物層−コバルト化合物層等
の3層以上についても同様の効果が期待できる。
ル粒子表面を亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、イン
ジウムからなる群より選択された少なくとも1種の化合
物を主成分とする第1化合物層で被覆し、前記第1化合
物層の表面をコバルト化合物を主成分とする第2化合物
層で被覆することにより、高容量で且つ、表面に添加し
たコバルトの水酸化ニッケル粒子内部への拡散を抑制
し、長期のサイクルにわたってコバルトの添加効果が発
揮できるのでサイクル特性に優れたアルカリ蓄電池を提
供することができる。
と利用率との関係図である。
率と利用率との関係図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 水酸化ニッケル粒子または水酸化ニッケ
ルを主成分とする粒子表面を亜鉛、マグネシウム、アル
ミニウム、インジウムからなる群より選択された少なく
とも1種の化合物を主成分とする第1化合物層で被覆
し、前記第1化合物層の表面をコバルト化合物を主成分
とする第2化合物層で被覆した粒子を活物質として用い
ることを特徴とする非焼結式水酸化ニッケル正極板。 - 【請求項2】 前記第1化合物層の重量が、前記第2化
合物層の重量に対して0.5重量%以上50重量%以下
であることを特徴とする請求項1記載の非焼結式水酸化
ニッケル正極板。 - 【請求項3】 前記第1化合物層と第2化合物層の全重
量が、前記水酸化ニッケル粒子または水酸化ニッケルを
主成分とする粒子に対して3重量%以上25重量%以下
であることを特徴とする請求項1記載の非焼結式水酸化
ニッケル正極板。 - 【請求項4】 正極と負極とアルカリ電解液を備えたア
ルカリ蓄電池において、前記正極の活物質として、水酸
化ニッケル粒子または水酸化ニッケルを主成分とする粒
子表面を亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、インジウ
ムからなる群より選択された少なくとも1種の化合物を
主成分とする第1化合物層で被覆し、前記第1化合物層
の表面をコバルト化合物を主成分とする第2化合物層で
被覆した粒子を用いることを特徴とするアルカリ蓄電
池。 - 【請求項5】 前記第1化合物層の重量が、前記第2化
合物層の重量に対して0.5重量%以上50重量%以下
であることを特徴とする請求項4記載のアルカリ蓄電
池。 - 【請求項6】 前記第1化合物層と第2化合物層の全重
量が、前記水酸化ニッケル粒子または水酸化ニッケルを
主成分とする粒子に対して3重量%以上25重量%以下
であることを特徴とする請求項4記載のアルカリ蓄電
池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01431195A JP3354331B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 非焼結式水酸化ニッケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01431195A JP3354331B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 非焼結式水酸化ニッケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08203517A JPH08203517A (ja) | 1996-08-09 |
| JP3354331B2 true JP3354331B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=11857560
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01431195A Expired - Fee Related JP3354331B2 (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 非焼結式水酸化ニッケル正極板及びその正極板を備えたアルカリ蓄電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3354331B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6042753A (en) * | 1996-10-06 | 2000-03-28 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Active materials for the positive electrode in alkaline storage batteries |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP01431195A patent/JP3354331B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08203517A (ja) | 1996-08-09 |
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