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JP3380280B2 - 排ガス浄化触媒用メタル担体 - Google Patents
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JP3380280B2 - 排ガス浄化触媒用メタル担体 - Google Patents

排ガス浄化触媒用メタル担体

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JP3380280B2
JP3380280B2 JP02828693A JP2828693A JP3380280B2 JP 3380280 B2 JP3380280 B2 JP 3380280B2 JP 02828693 A JP02828693 A JP 02828693A JP 2828693 A JP2828693 A JP 2828693A JP 3380280 B2 JP3380280 B2 JP 3380280B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車などに用いられる
排ガス浄化触媒用メタル担体に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス平箔と波付け加工されたステ
ンレス波箔を積層するか、あるいは巻き重ねた(この積
層及び巻き重ねを総称して以下積層という)ハニカム構
造体からなる排ガス浄化触媒用メタル担体(以下、単に
メタル担体という)はその構造を維持するため平箔と波
箔が接触部において接合されている。
【0003】メタル担体の接合方法としては種々の方法
が提案されているが、最も実用的に用いられている方法
はろう付け法である。メタル担体は高い耐熱性を必要と
するためろう材としてはニッケルろうを用いる。真空雰
囲気下でニッケルろう付けする方法はステンレスの接合
法として確立された常套的な手法であり、それなりの信
頼性のある接合方法である。しかし信頼性の高いろう付
けを行うには10-2Pa以下という高度の真空度を保持
できる高価な真空電気炉を必要とし、加えて真空電気炉
はバッチ式炉であるため生産性が低く多数の真空電気炉
を必要とする。この結果ろう付けメタル担体は製造設備
の投資費用が多大となるため製造コストが高いという問
題点を有する。
【0004】また、特開平1−218636号に示され
るようにステンレス平箔と波箔を拡散接合する方法も提
案されている。しかし一般に拡散接合法も信頼性の高い
接合を行うには、ろう付け法と同様の高度の真空雰囲気
を必要とするためやはり製造コストが高くなるという問
題点を有する。
【0005】さらに、メタル担体成形後に大気中で熱処
理を行い生成するアルミナ酸化膜により平箔と波箔を接
合する酸化接合法が知られており、この方法の応用法と
してポリマー処理を施す方法(特開平2−277553
号)や不定形状態にある酸化膜によって接合する方法
(特開平3−114546号)などが提案されている。
これらのメタル担体は大気雰囲気中で接合できるため、
製造コストはろう付けメタル担体や拡散接合メタル担体
よりも低くなるというメリットがある。
【0006】しかし、アルミナの融点は2040℃と高
い一方、接合温度はステンレスの融点からの制約によっ
て1400℃程度が上限であると考えられるので、アル
ミナ酸化膜による接合はアルミナの融点に比べて極めて
低い温度における固体状態での接合となる。このため接
合強度が低くばらつきも大きくなりやすい。また生成す
るアルミナの性状は、ステンレス組成や大気中熱処理温
度のばらつきなどによって変化するため接合強度も影響
を受けばらつきやすい。この結果は例えば自動車に搭載
し高温と振動を受けた場合、条件によってはハニカムセ
ルが排ガスの流れ方向にずれるというズレ現象となって
現れ、著しくメタル担体の信頼性を損なう。
【0007】メタル担体用のステンレス箔は高度の高温
耐酸化性が要求されるため、通常微量希土類元素を含む
Fe−20Cr−5Alステンレス箔が用いられるが、
このステンレスは一般のステンレスに比べ耐酸化性に優
れるが高価であるという欠点がある。またアルミナ酸化
膜による接合を行うにはアルミニュームを含有する上記
組成のステンレス箔(特開平3−114546号)を用
いるかあるいはアルミニュームを表面被覆したステンレ
ス箔を用いることが前提となるが、これらはいずれもコ
スト高の要因となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は自動車などに
用いられる排ガス浄化触媒用メタル担体における従来技
術の持つ問題点を解決するものである。すなわちろう付
けメタル担体や拡散接合メタル担体が有するコストが高
いという問題点、アルミナ酸化膜によって接合されたメ
タル担体が有する接合強度が低くばらつきが大きいこと
に起因する信頼性が低いという問題点、さらには高価な
ステンレス箔を用いなければならないという問題点を解
決し、低コストかつ信頼性の高いメタル担体を提供する
ことを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】低コストかつ信頼性の高
いメタル担体を提供するため本発明は、ステンレス平箔
と波付け加工されたステンレス波箔を積層したハニカム
構造体からなる排ガス浄化触媒用メタル担体において、
前記ステンレス平箔と波箔が、融点が1000℃以上か
つ1600℃以下である酸化物を介して接合されてなる
ことを構成要件とする。さらにステンレス平箔と波箔の
全表面が酸化物で被覆されてなることを他の構成要件と
する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
メタル担体におけるステンレス平箔と波箔の接合構造を
図1に示す。平箔1と波箔2の頂部とは酸化物3を介し
て接合されている。酸化物3を介する接合は種々の方法
をとり得るがその1例を述べる。まず粉末の酸化物をペ
ーストの形で波箔の頂部に塗布し、次いで平箔と積層し
てハニカム構造体としたのち接合のために加熱処理す
る。熱処理によって酸化物は溶融あるいは軟化して平箔
と波箔の頂部との間を埋め両者を接合する。この方法の
場合は平箔と波箔頂部の間には、図1に示すように酸化
物が介在することとなる。一方、平箔と波箔を積層した
のちに平箔と波箔頂部との接触部に粉末酸化物を散布す
る方法の場合には、平箔と波箔頂部との間には酸化物は
介在せず酸化物は周辺を埋めて接合する。
【0011】ステンレス平箔と波箔の加熱処理接合時の
雰囲気は特に制限を受けないが、非酸化性雰囲気あるい
は真空雰囲気で接合する場合には、予め平箔と波箔の表
面に加熱酸化あるいは酸化物コーティングなどの事前処
理によって酸化物皮膜を形成させておく必要がある。大
気などの酸化雰囲気での接合の場合には接合中に酸化皮
膜が形成されるので事前の酸化物の皮膜形成はあって差
し支えないが、なくても接合は可能である。したがって
酸化雰囲気での接合は事前の酸化物皮膜形成の必要がな
いのでコスト的には最も有利である。
【0012】本発明の特徴を最大限活用する接合構造を
図2に示す。平箔1と波箔2の頂部とは酸化物3を介し
て接合されている点は図1と変わりはないが、酸化物3
が平箔1と波箔2の全表面を覆っている点で異なる。予
め平箔と波箔の表面に酸化物ペーストを塗布したのち積
層し加熱処理接合すると、平箔と波箔頂部の間には図2
に示すように酸化物が介在することとなる。一方、平箔
と波箔を積層したのちに酸化物ペーストあるいはゾル状
酸化物に浸漬して酸化物を塗布すると、平箔と波箔頂部
との間には酸化物は介在せず酸化物は周辺を埋めて接合
する。
【0013】図2の接合構造の利点は、ステンレス平箔
と波箔の全表面が酸化物で被覆されているので優れた高
温の耐酸化性を示す点にある。前述したようにメタル担
体用ステンレスとしては、通常高温耐酸化性を確保する
ために微量希土類元素を含むFe−20Cr−5Alと
いう高価なステンレスが使用されるが、図2の接合形態
をとればステンレス自体には高温耐酸化性は要求されな
いから安価なステンレスの使用が可能となる。
【0014】自動車用のメタル担体は使用条件によって
は局部的に800〜1000℃まで加熱される。したが
って平箔と波箔の接合用酸化物としては融点の低い酸化
物、例えば亜鉛あるいは鉛を多量に含有している低融点
ガラスは使用できない。自動車用ガソリンエンジンを用
いたメタル担体の耐久性試験の結果、酸化物の融点が1
000℃以上であればハニカムセルのズレ現象は現れず
必要な耐久性の得られることが判明した。
【0015】またエンジン試験では運転と停止を繰り返
すのでメタル担体は繰り返し熱サイクルを受ける。熱サ
イクルによって接合部が破壊するとハニカムセルのズレ
現象が現れる。このエンジン試験における室温と800
〜1000℃の熱サイクルに耐えるためには、酸化物の
融点を1600℃以下にする必要のあることが判った。
酸化物の融点が1600℃以下であれば、ステンレスと
酸化物の熱膨張率の違いから生ずる応力を酸化物の変形
によって吸収できるが、融点が1600℃を超えると酸
化物の変形能が不十分であるため熱サイクルによって接
合部が破壊しやすくなり、したがってハニカムセルのズ
レが起こりやすくなると考えられる。
【0016】前記特性を満たす酸化物の例としては、A
2 3 −SiO2 系、MgO−SiO2 系、Al2
3 −MgO系、Al2 3 −CaO系、CaO−SiO
2 系、MnO−SiO2 系、Al2 3 −CaO−Si
2 系、MgO−Al2 3−SiO2 系、BaO−A
2 3 −SiO2 系、Al2 3 −MnO−SiO2
系等の酸化物をベースにして、B2 3 などの酸化物を
融点調節のために添加するものが挙げられる。ただし、
これ以外のものでも融点範囲1000〜1600℃を満
たしているものであれば使用できる。
【0017】
【作用】本発明は、ステンレス平箔と波箔を積層したハ
ニカム構造体からなるメタル担体において、ステンレス
平箔と波箔を融点が1000℃以上かつ1600℃以下
である酸化物を介して接合することにより、低コストか
つ信頼性の高いメタル担体を提供する。
【0018】
【実施例】
実施例1 ステンレス箔としては微量希土類元素を含むFe−20
Cr−5Alステンレスの厚さ50μmの平箔と波箔
を、酸化物としては10Al2 3 −40SiO2 −4
0MnO(融点1170℃)の微粉末を有機ビークルに
よって混練したペーストを用いた。ペーストをステンレ
ス波箔の頂部に塗布し、次いで平箔と積層してハニカム
構造体としたのち、大気雰囲気中1250℃で30分間
加熱処理し、接合した。これを自動車用ガソリンエンジ
ンの排ガス側につなぎエンジン試験に供した。室温と8
50℃間の熱サイクルを900回かけたが、ハニカムセ
ルにズレは見られず実用上十分な耐久性を示した。
【0019】実施例2 実施例1において酸化物を48CaO−52SiO
2 (融点1540℃)に替えて、1400℃で30分間
加熱処理し、接合した。これをエンジン試験にかけた
が、ハニカムセルにズレは見られず実用上十分な耐久性
を示した。
【0020】実施例3 ステンレス箔はFe−17Crステンレスの厚さ50μ
mの平箔と波箔を用いた。酸化物は10Al2 3 −4
0SiO2 −40MnO(融点1170℃)の微粉末を
低濃度のスラリー状に混練して用いた。平箔と波箔を積
層してハニカム構造体とし、次いでスラリー中に浸漬し
て平箔と波箔の全表面に酸化物微粉を塗布したのち、大
気雰囲気中1250℃で30分間加熱処理し、接合し
た。これをエンジン試験に供したが、箔の異常酸化、ハ
ニカムセルの破壊、ハニカムセルのズレなどは見られず
実用上十分な耐久性を示した。本発明によればステンレ
ス箔として高価な微量希土類元素を含むFe−20Cr
−5Alに替えてより安価なFe−17Crも使用し得
る。
【0021】比較例1 酸化物として60PbO−20B2 3 −20SiO2
(融点約800℃)を用いて実施例1と同様の方法で8
50℃で30分間加熱処理し、接合した。これをエンジ
ン試験にかけたところ熱サイクル約20回目でハニカム
セルにズレが発生した。
【0022】比較例2 酸化物として1CaO−99SiO2 (融点1705
℃)を用いて実施例1と同様の方法で1400℃で30
分間加熱処理し、接合した。これをエンジン試験にかけ
たところ熱サイクル約100回目でハニカムセルにズレ
が発生した。
【0023】比較例3 酸化物としてAl2 3 微粉を用いて実施例1と同様の
方法で1400℃で30分間加熱処理し、接合した。こ
れをエンジン試験にかけたところ初期の段階でハニカム
セルにズレが発生した。ハニカムセルのズレは加熱処理
温度に比べてAl2 3 の融点が高すぎるため接合その
ものが不十分となり、ハニカムセルの接合温度が低いた
めに起こる。
【0024】
【発明の効果】本発明によると、メタル担体における従
来技術の持つ問題点を解決し、低コストかつ信頼性の高
いメタル担体の提供が容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステンレス平箔と波箔の接合構造図例
【図2】本発明のステンレス平箔と波箔の接合構造図例
【符号の説明】 1 平箔 2 波箔 3 酸化物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス平箔と波付け加工されたステ
    ンレス波箔を積層するかまたは巻き重ねたハニカム構造
    体からなる排ガス浄化触媒用メタル担体において、前記
    ステンレス平箔と波箔が、融点が1000℃以上かつ1
    600℃以下である酸化物を介して接合されていること
    を特徴とする排ガス浄化触媒用メタル担体。
  2. 【請求項2】 ステンレス平箔と波箔の全表面が酸化物
    で被覆されていることを特徴とする請求項1記載の排ガ
    ス浄化触媒用メタル担体。
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