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JP3384087B2 - フォトクロミック光記録材料 - Google Patents
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JP3384087B2 - フォトクロミック光記録材料 - Google Patents

フォトクロミック光記録材料

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JP3384087B2
JP3384087B2 JP04085994A JP4085994A JP3384087B2 JP 3384087 B2 JP3384087 B2 JP 3384087B2 JP 04085994 A JP04085994 A JP 04085994A JP 4085994 A JP4085994 A JP 4085994A JP 3384087 B2 JP3384087 B2 JP 3384087B2
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォトクロミック性を
有する光記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】フォトクロミック材料とは、光の作用に
より状態の異なる2つの異性体を可逆的に生成する分子
又は分子集合体を含む材料を言う。フォトクロミック材
料を光記録媒体として用いる際には様々の性能が要求さ
れるが、その1つは非破壊読み出し機能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されているフォトクロミック材料は、光反応が吸収光
量に比例して進行するため、たとえ、弱い読み出し光を
用いても多数回読み出すと記録が消える欠点を有してい
た。
【0004】非破壊読み出しを達成するには、光量が小
さい場合には光反応せず、光量が大きい時にのみ光反応
する系を構築すれば良い。その一つの方法は2光子反応
するフォトクロミック分子を合成することである。この
ような2光子フォトクロミック反応をするものとして、
下記構造式[III] のナフトピラン誘導体が知られている
(M.Uchida, M.Irie J.Am.Chem.Soc., 115 (1993) 644
2) 。しかし、この分子の吸収極大値は紫外領域の波長
396nmにあり、顕著な色変化は認められない。
【0005】
【化3】
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、優れ
た非破壊読み出し機能を有するフォトクロミック光記録
材料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のフォトクロミ
ック光記録材料は、下記一般式[I]で表される主要骨
格を有するナフトピラン誘導体であって、ナフタレン環
又はベンゼン環の置換基として、少なくとも1個の電子
吸引性基を有するナフトピラン誘導体を含有することを
特徴とする。
【0008】
【化4】
【0009】請求項2のフォトクロミック光記録材料
は、請求項1のフォトクロミック光記録材料において、
ナフトピラン誘導体が下記一般式[II]で表され、かつ、
ナフタレン環又はベンゼン環に電子吸引性基として少な
くとも1個のシアノ基又はニトロ基を有することを特徴
とする。
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R1 はアルキル基、アルコキシ
基、パーフルオロアルキル基又はシアノ基を示し、R
2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 ,R9 ,R10
又はR11は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、シアノ基、ニトロ基、アルカノイルオキシ基
又はアルキルオキシカルボニル基を示す。) 即ち、本発明者らは、前記論文記載の構造式[III] のナ
フトピラン誘導体について、記録材料への応用を可能に
するに十分な色変化を付与するために吸収波長の長波長
化を実現するべく、様々な置換基の導入効果を次のよう
にして検討した。
【0012】前記構造式[III] のナフトピラン誘導体に
おいて、置換基としては、アルコキシ基、ジアルキルア
ミノ基、ハロゲン、シアノ基、ニトロ基などが考えら
れ、また、その導入位置としては以下のa〜jの位置が
挙げられる。
【0013】
【化6】
【0014】本発明者らは、ZINDOプログラムを用
いて、どのような位置へどのような置換基を導入するの
が吸収波長の長波長化に有効であるかを計算した。その
結果、上記[IV]式においてbとiの位置へアルコキシ
基、ジアルキルアミノ基、ハロゲン、シアノ基又はニト
ロ基を導入するのが有効であることが予測された。特
に、ナフタレン環又はベンゼン環にシアノ基又はニトロ
基のような電子吸引性基を導入することが有効であるこ
とが予測された。実際、シアノ基をb又はiの位置に導
入したナフトピラン誘導体は、それぞれ前記構造式[II
I] のナフトピラン誘導体と比較して、吸引波長が各
々、40nm又は15nm長波長側へシフトし、また、
2光子フォトクロミック反応性を示した。従って、これ
らの分子を高分子媒体へ分散することにより、フォトク
ロミック光記録媒体を構成することができた。
【0015】このような研究を重ねた結果、本発明者ら
は、前記一般式[I]で表されるナフトピラン誘導体に
おいて、ナフタレン環又はベンゼン環に少なくとも1個
の電子吸引性基を有するものが、吸収波長の長波長化に
有効であることを見出し、本発明を完成させた。
【0016】以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明のフォトクロミック光記録材料を構
成するナフトピラン誘導体は、前記一般式[I]で表さ
れ、かつ、そのナフタレン環又はベンゼン環に少なくと
も1個の電子吸引性基の置換基を有するものであり、好
ましくは、前記一般式[II]で表され、該電子吸引性基と
してシアノ基又はニトロ基を有するものであるが、具体
的には、下記(1) 〜(20)のナフトピラン誘導体が挙げら
れる。なお、以下においてMeはメチル基を示す。
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】このようなナフトピラン誘導体を含有する
記録層を有する本発明のフォトクロミック光記録材料
は、公知の方法に準じて容易に得ることができる。
【0022】例えば、次の(i) 又は(ii)の方法に従って
記録層を形成することにより、本発明のフォトクロミッ
ク光記録材料を製造することができる。
【0023】(i) 前記ナフトピラン誘導体を、必要に
応じて、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、酢酸
セルロース、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のバイン
ダーと共に、四塩化炭素、ベンゼン、シクロヘキサン、
メチルエチルケトン、テトラクロロエタン等の溶媒に分
散又は溶解させて、適当な基板上に塗布するか、或い
は、公知の蒸着法又は他の化合物との共蒸着法により、
適当な基板上に蒸着するなどにより、基板上に記録層を
成膜する。
【0024】(ii) 前記ナフトピラン誘導体を上述の様
な溶媒に溶解し、ガラスセル等に封入する。
【0025】なお、(i) の方法において、使用される基
板としては、使用する光に対して透明又は不透明のいず
れでも良い。基板材料の材質としては、ガラス、プラス
チック、紙、板状又は箔状の金属等の一般の記録材料の
支持体が挙げられ、これらのうちプラスチックが種々の
点から好適である。プラスチックとしては、アクリル樹
脂、メタアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ニトロセルロース、ポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リサルホン樹脂等が挙げられる。
【0026】このような基板上に形成する記録層の膜厚
は、100Å〜100μm、特に1000Å〜10μm
とするのが好ましい。
【0027】また、成膜法としては真空蒸着法、スパッ
タリング法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法など一般に行なわれている薄膜形成法を採
用することができる。
【0028】成膜にあたり、バインダーを用いる場合、
本発明に係るナフトピラン誘導体の量が重量比で5%以
上となるようにするのが望ましい。
【0029】なお、スピナー法による成膜の場合、回転
数は500〜5000rpmが好ましく、スピンコート
の後、場合によっては、加熱或いは溶媒蒸気にあてる等
の処理を行なっても良い。
【0030】ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録
層を形成する場合の塗布溶媒としては、ブロモホルム、
ジブロモエタン、エチルセロソルブ、キシレン、クロロ
ベンゼン、シクロヘキサノン等の沸点120〜160℃
のものが好適に使用される。
【0031】本発明において、記録層にはその安定性や
耐光性向上のために、一重項酸素クエンチャーとして遷
移金属キレート化合物(例えば、アセチルアセトナート
キレート、ビスフェニルジチオール、サリチルアルデヒ
ドオキシム、ビスジチオ−α−ジケトン等)又は3級ア
ミン化合物を含有していても良い。
【0032】本発明のフォトクロミック光記録材料の記
録層は、基板の両面に設けても良いし、片面だけに設け
ても良い。
【0033】上記の様にして得られる本発明のフォトク
ロミック光記録材料への記録は、基体の両面又は片面に
設けた記録層或いはセル中の記録層に1〜10μm程度
に集束した光をあてることにより行なう。しかして、光
照射された部分は、光エネルギーの吸収により色変化が
起こる。記録された情報の再生は光による色変化が起き
ている部分と起きていない部分の反射率或いは吸光度の
差を読みとることにより行なうことができる。
【0034】
【作用】前記一般式[I]で表される主要骨格を有する
ナフトピラン誘導体のナフタレン環又はベンゼン環に、
電子吸引性基を導入することにより、2光子フォトクロ
ミック反応性を示すナフトピラン誘導体において、吸引
波長が長波長側へシフトし、フォトクロミック光記録材
料に有効な十分な色変化を示すナフトピラン誘導体が得
られる。
【0035】このため、2光子フォトクロミック反応性
を示し、非破壊読み出しが可能なフォトクロミック光記
録材料が提供される。
【0036】請求項2のフォトクロミック光記録材料に
よれば、より一層優れた光記録特性を有するフォトクロ
ミック光記録材料が提供される。
【0037】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例を挙げて更に
具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り
これらの実施例に限定されるものではない。
【0038】実施例1 [ナフトピラン誘導体の合成]次の合成ルートに従っ
て、前記一般式[IV]で示すb位にシアノ基を有するナフ
トピラン誘導体(1−13)を合成した。
【0039】
【化10】
【0040】
【化11】
【0041】2−メチルベンゾチオフェン(1−2)の
合成 ベンゾチオフェン(1−1)5g(3.73×10-2
ol)をフラスコに入れ窒素置換した後、無水テトラヒ
ドロフラン25mlに溶解させた。これをメタノール−
ドライアイス浴にて−60℃に冷却し、撹拌しながら
1.6Nのn−ブチルリチウムヘキサン溶液28ml
(4.47×10-2mol)を30分間で滴下した。
【0042】滴下後、−60℃で1時間、次いで室温で
1時間撹拌した。この間、溶液は白濁色から黄色白濁色
へと変化した。再び0℃に冷却した後、ヨウ化メチル
3.48ml(5.59×10-2mol)を温度一定に
保ちながら15分間で滴下した。白濁化の後、室温にて
黄濁色となり、そのまま終夜撹拌した。溶媒留去後、水
を加えて、エーテル抽出し、水洗した後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、エーテルを留去して、黄色透明液体を
得た。これをシリカゲルカラムを用いてヘキサンで展開
して分離し、第一流出物を分取して、針状無色透明結晶
の2−メチルベンゾチオフェン(1−2)5.2gを得
た(収率:94%)。
【0043】3−ヨード−2−メチルベンゾチオフェン
(1−3)の合成 2−メチルベンゾチオフェン(1−2)3g(2.02
×10-2mol)をベンゼン10mlに溶解させ、65
℃に加熱した後、酸化第二水銀4.82g(2.23×
10-2mol)とヨウ素5.65g(2.23×10-2
mol)とを交互に少量ずつ50分間で添加し、そのま
ま1時間、65℃にて撹拌した。
【0044】濾過により酸化第二水銀を除去し、濾液か
らベンゼンを留去した。これをシリカゲルカラムを用い
て、ヘキサンで展開して分離し、第一流出物をヘキサン
を用いて再結晶して板状無色透明結晶の3−ヨード−2
−メチルベンゾチオフェン(1−3)5.45gを得た
(収率:98%)。
【0045】2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミン
(1−5)の合成 1−ナフチルアミン(1−4)10g(6.99×10
-2mol)を酢酸100ml、プロピオン酸50mlの
混合溶媒に溶解させ、氷浴で0〜5℃まで冷却して、臭
素13.4g(8.39×10-2mol)を溶かした酢
酸100mlを1時間で滴下した。この間、白色沈澱が
析出してきた。滴下終了後、さらに酢酸100mlを加
えて、オイルバスで加熱し、60℃で15分間撹拌し
た。放冷後、濾過により析出した沈澱を除去し、濾液に
1%NaOH水溶液を加えてアルカリ性にして、クロロ
ホルムで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、クロロ
ホルムを留去した。これをシリカゲルカラムを用いて、
クロロホルムで展開して分離し、第一流出物を分取し
て、針状褐色結晶2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミ
ン(1−5)12.6gを得た(収率:60%)。
【0046】4−ブロモナフト[1,2−d][1,
2,3]オキサジアゾール(1−6)の合成 2,4−ジブロモ−1−ナフチルアミン(1−5)12
g(3.99×10-2mol)を酢酸200ml、プロ
ピオン酸25mlの混合溶媒に溶解させ、氷浴で8〜1
0℃まで冷却して、亜硝酸ナトリウム3.3g(4.7
9×10-2mol)を少量ずつ加え、そのまま30分間
8〜10℃にて撹拌した。反応液に10%NaOH水溶
液を加えてアルカリ性にして、クロロホルムで抽出し、
硫酸マグネシウムで乾燥させ、クロロホルムを留去し
た。これをシリカゲルカラムを用いて、クロロホルムで
展開して分離し、Rf値0.2の主生成物をクロロホル
ムで溶出し、溶媒を留去して、黄色結晶4−ブロモナフ
ト[1,2−d][1,2,3]オキサジアゾール(1
−6)7.35gを得た(収率:74%)。
【0047】4−ブロモ−2−ナフトール(1−7)の
合成 4−ブロモナフト[1,2−d][1,2,3]オキサ
ジアゾール(1−6)6.95g(2.79×10-2
ol)をエタノール150mlに懸濁させ、氷浴で0℃
まで冷却して、水素化ホウ素ナトリウム320mg
(8.37×10-2mol)を少量ずつ加え、そのまま
3時間、0℃にて撹拌した。エタノールを留去した後、
5%HCl水溶液100mlを加えて、さらに、10%
NaOH水溶液を加えてアルカリ性にして、中性の生成
物をジクロロメタンで抽出した。アルカリ性である水相
にHCl水溶液を加えて酸性にして、ジクロロメタンで
抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ジクロロメタン
を留去した。これをシリカゲルカラムを用いて、クロロ
ホルムで展開して分離し、Rf値0.1の主生成物をク
ロロホルムで溶出し、溶媒を留去して、暗褐色結晶4−
ブロモ−2−ナフトール(1−7)4.85gを得た
(収率:78%)。
【0048】4−ブロモ−2−メトキシナフタレン(1
−8)の合成 4−ブロモ−2−ナフトール(1−7)5.0g(2.
11×10-2mol)をフラスコに入れて窒素置換した
後、無水ジメチルホルムアミド35mlに溶解させた。
これに水素化ナトリウム600mg(2.5×10-2
ol)を加えて、室温で15分間撹拌した。このものに
ヨウ化メチル1.9ml(2.5×10-2mol)を加
えて、室温のまま1時間撹拌した。水を加えて、クロロ
ホルムで抽出し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥
させ、クロロホルムを留去した。これをシリカゲルカラ
ムを用いて、ヘキサンで展開して分離し、Rf値0.2
の主生成物をヘキサンで溶出し、溶媒を留去して、黄色
透明液体4−ブロモ−2−メトキシナフタレン(1−
8)4.65gを得た(収率:93%)。
【0049】4−ブロモ−2−メトキシ−1−ナフトア
ルデヒド(1−9)の合成 4−ブロモ−2−メトキシナフタレン(1−8)3.0
g(1.27×10-2mol)をフラスコに入れて、窒
素置換をした後、N−メチルホルムアニリド2.23g
(1.65×10-2mol)とオキシ塩化リン2.53
g(1.65×10-2mol)を加えて、オイルバスで
加熱し、そのまま3時間100℃にて撹拌した。水を加
えて、クロロホルムで抽出し、水洗した後、硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、クロロホルムを留去した。これをシ
リカゲルカラムを用いて、クロロホルムで展開して分離
し、Rf値0.8の主生成物をクロロホルムで溶出し、
溶媒を留去して、褐色結晶4−ブロモ−2−メトキシ−
1−ナフトアルデヒド(1−9)3.69gを得た(収
率:定量的(100%))。
【0050】4−ブロモ−2−ヒドロキシ−1−ナフト
アルデヒド(1−10)の合成 4−ブロモ−2−メトキシ−1−ナフトアルデヒド(1
−9)500mg(1.89mmol)をフラスコに入
れて、窒素置換した後、ヘキサン25ml,クロロホル
ム25mlの混合溶媒に溶解させた。三臭化ホウ素61
5mg(2.46mmol)を加えて、オイルバスで加
熱し、そのまま3時間70℃にて撹拌した。溶媒留去
後、10%NaOH水溶液20mlを加えて、さらに、
HCl水溶液を加えて酸性にして、エーテルで抽出し、
水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、エーテルを
留去した。これをシリカゲルカラムを用いてクロロホル
ムで展開して分離し、Rf値0.9の主生成物をクロロ
ホルムで溶出し、溶媒を留去して、黄色結晶4−ブロモ
−2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド(1−10)
400mgを得た(収率:85%)。
【0051】化合物(1−11)の合成 3−ヨード−2−メチルベンゾチオフェン(1−3)
1.0g(3.64mmol)をフラスコに入れ窒素置
換した後、無水テトラヒドロフラン20mlに溶解させ
た。これをメタノール−ドライアイス浴にて−60℃に
冷却し、撹拌しながら1.6Nのn−ブチルリチウムヘ
キサン溶液2.3ml(3.64mmol)を10分間
で滴下した。
【0052】滴下後、−60℃で1時間撹拌した。この
間、溶液は白濁色から黄白濁色へと変化した。その後、
化合物(1−10)500mg(1.99mmol)を
溶かした無水テトラヒドロフラン10mlを30分間で
滴下し、そのまま終夜撹拌した。
【0053】溶媒留去後、水,希塩酸を加えて、エーテ
ル抽出し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
エーテルを留去した。これをシリカゲルカラムを用いて
クロロホルムで展開して分離し、Rf値0.5の主生成
物をクロロホルムで溶出し、溶媒を留去して、黄色結晶
化合物(1−11)240mgを得た(収率:30
%)。この際、副生成物として、化合物(1−12)も
生成した。
【0054】化合物(1−12)の合成 化合物(1−11)200mg(5.0×10-4mo
l)をベンゼン30mlに溶解させ、硫酸マグネシウム
500mgと微量(触媒量)のp−トルエンスルホン酸
を加えて、65℃にて30分間撹拌した。濾過により、
硫酸マグネシウム,p−トルエンスルホン酸を除去し、
溶媒留去後、これをシリカゲルカラムを用いてヘキサン
で展開して分離し、第一流出物を分取して、黄色結晶化
合物(1−12)120mgを得た(収率:62%)。
【0055】化合物(1−13)の合成 化合物(1−12)200mg(5.2×10-4mo
l)をジメチルホルムアミド30mlに溶解させ、シア
ン化銅56mg(6.2×10-4mol)を加えて、1
40℃にて6時間撹拌した。
【0056】反応液に、エチレンジアミン10mlを加
えた水100mlを加えて、ベンゼンで抽出し、水洗し
た後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ベンゼンを留去し
た。これをシリカゲルカラムを用いてヘキサンで展開し
て分離し、第一流出物を分取して、黄色結晶化合物(1
−13)20mgを得た(収率:13%)。
【0057】[記録材料の作成]化合物(1−13)1
0mgとポリスチレン1gとをトルエンに溶解し、キャ
スト法により高分子フィルムを作成した。図1にこのも
のの吸収スペクトルを実線で示す。この高分子フィルム
に波長425nmの光を照射すると、図1の破線で示す
ように、吸収スペクトルが徐々に減少した。その後、再
び、波長305nmの光を照射すると実線のスペクトル
に回復し、フォトクロミック反応性を示すことが確認さ
れた。
【0058】実施例2 [ナフトピラン誘導体の合成]次の合成ルートに従っ
て、前記一般式[IV]で示すi位にシアノ基を有するナフ
トピラン誘導体(2−7)を合成した。
【0059】
【化12】
【0060】3−ブロモ−6−シアノ−2−メチルベン
ゾチオフェン(2−5)の合成 公知の方法により前述の反応経路により得た6−シアノ
−2−メチルベンゾチオフェン(2−3)500mg
(2.9mmol)をクロロホルム40mlに溶解さ
せ、臭素300mg(1.9mmol)を溶解させたク
ロロホルム20mlを30分間で滴下し、室温におい
て、4時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え
て、クロロホルムで抽出し、水洗した後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、クロロホルムを留去した。これをシリ
カゲルカラムを用いてヘキサンで展開して分離し、第一
流出物を分取して、白色結晶化合物(2−5)720m
gを得た(収率:99%)。
【0061】化合物(2−6)の合成 3−ブロモ−6−シアノ−2−メチルベンゾチオフェン
(2−5)700mg(2.77mmol)をフラスコ
に入れ窒素置換した後、無水テトラヒドロフラン20m
lに溶解させた。これをメタノール−液体窒素浴にて−
100℃に冷却し、撹拌しながら1.6Nのn−ブチル
リチウムヘキサン溶液2.1ml(3.32mmol)
を10分間で滴下した。
【0062】滴下後、−100℃で2時間撹拌した。こ
の間、溶液は白濁色から暗褐色へと変化した。その後、
2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド500mg
(2.91mmol)を溶かした無水テトラヒドロフラ
ン10mlを30分間で滴下し、−100℃に保ち、6
時間撹拌した。
【0063】溶媒留去後、水,希塩酸を加えて、エーテ
ル抽出し、水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
エーテルを留去した。これをシリカゲルカラムを用いて
クロロホルムで展開して分離し、Rf値0.5の主生成
物をクロロホルムで溶出し、溶媒を留去して、黄色結晶
化合物(2−6)600mgを得た(収率:63%)。
この際、副生成物として、化合物(2−7)も生成し
た。
【0064】化合物(2−7)の合成 化合物(2−6)600mg(1.7mmol)をベン
ゼン30mlに溶解させ、硫酸マグネシウム500m
g,p−トルエンスルホン酸微量(触媒量)を加えて、
65℃にて30分間撹拌した。濾過により、硫酸マグネ
シウム,p−トルエンスルホン酸を除去し、溶媒留去
後、これをシリカゲルカラムを用いてヘキサンで展開し
て分離し、第一流出物を分取して、黄色結晶化合物(2
−7)320mgを得た(収率:62%)。
【0065】[記録材料の作成]化合物(2−7)10
mgとポリスチレン1gとをトルエンに溶解し、キャス
ト法により高分子フィルムを作成した。図2にこのもの
の吸収スペクトルを実線で示す。この高分子フィルムに
波長405nmの光を照射すると、図2の破線で示すよ
うに、吸収スペクトルが変化した。その後、再び、波長
305nmの光を照射すると実線のスペクトルに回復
し、フォトクロミック反応性を示すことが確認された。
【0066】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のフォトクロ
ミック光記録材料によれば、非破壊読み出しが可能なフ
ォトクロミック光記録材料が提供される。即ち、本発明
のフォトクロミック光記録材料によれば読み出しの際に
は弱い読み出し光を用いれば、記録を破壊することなく
読み出すことが可能であり、また、光量を上げれは記録
を消去することが可能である。
【0067】請求項2のフォトクロミック光記録材料に
よれば、より一層優れた光記録特性を有するフォトクロ
ミック光記録材料が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作成した記録材料の吸収スペクトル
線図である。
【図2】実施例2で作成した記録材料の吸収スペクトル
線図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式[I]で表される主要骨格を
    有するナフトピラン誘導体であって、ナフタレン環又は
    ベンゼン環の置換基として、少なくとも1個の電子吸引
    性基を有するナフトピラン誘導体を含有することを特徴
    とするフォトクロミック光記録材料。 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1のフォトクロミック光記録材料
    において、ナフトピラン誘導体が下記一般式[II]で表さ
    れ、かつ、ナフタレン環又はベンゼン環に電子吸引性基
    として少なくとも1個のシアノ基又はニトロ基を有する
    ことを特徴とするフォトクロミック光記録材料。 【化2】 (式中、R1 はアルキル基、アルコキシ基、パーフルオ
    ロアルキル基又はシアノ基を示し、R2 ,R3 ,R4
    5 ,R6 ,R7 ,R8 ,R9 ,R10又はR11は各々独
    立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキ
    シ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、シアノ
    基、ニトロ基、アルカノイルオキシ基又はアルキルオキ
    シカルボニル基を示す。)
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