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JP3389349B2 - 磁性体板の位置決め装置 - Google Patents
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JP3389349B2 - 磁性体板の位置決め装置 - Google Patents

磁性体板の位置決め装置

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JP3389349B2
JP3389349B2 JP23001294A JP23001294A JP3389349B2 JP 3389349 B2 JP3389349 B2 JP 3389349B2 JP 23001294 A JP23001294 A JP 23001294A JP 23001294 A JP23001294 A JP 23001294A JP 3389349 B2 JP3389349 B2 JP 3389349B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性体板の位置決め装
置に関し、特に、鋼板(強磁性体板板)のその面と垂直
な方向の位置決め、特に該方向の振動抑止、を行なう装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、熱間圧延後又は冷間圧延後の薄
鋼板の搬送又は巻取り,もしくはメッキ処理ライン又は
連続熱処理ラインにおける薄鋼板の搬送において、薄鋼
板がその面と垂直な方向に位置ずれあるいは振動を生ず
ると、搬送ライン近くの構造物に当って疵がつくとか、
薄鋼板の張力が変動して品質が劣化するとかの問題が生
ずる。
【0003】従来は、薄鋼板の板面と垂直な方向(厚み
方向)の位置ずれあるいは振動を防止するために、薄鋼
板の搬送速度を低く設定するとか、薄鋼板搬送ロ−ラの
回転速度を張力が一定になるようにかつ張力が振動しな
いように制御するとか、搬送ロ−ラ間にル−パを介挿し
てこれで薄鋼板のたるみを除去するとか、が行なわれて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、薄鋼板の搬送
速度を低く設定するとその分薄鋼板の加工,処理の生産
性が低下し、また、加工,処理における薄鋼板の搬送速
度制御に支障をもたらすことがある。張力を制御する場
合も、加工,処理における薄鋼板の所要張力や張力制御
に支障をもたらす。ル−パは従動ロ−ラで薄鋼板を支え
るので、それが薄鋼板に疵を付けるおそれがあると共
に、比較的に小さい振幅の振動に対しては効果が期待で
きないばかりか、該振動を増幅してしまうとか、薄鋼板
の張力を振動的に過大にしてしまうこともありうる。
【0005】本発明は、磁性体板の厚み方向(板面と垂
直な方向)の振動を非接触で抑止することを第1の目的
とし、このために本発明では対の電磁石を用いるが、こ
の電磁石対の振動抑止効果を高くすることを第2の目的
とし、振動抑止の安定性を向上することを第3の目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁性体板の位置
決め装置は、磁性体板(FP)を間に置いてその広幅面に垂
直に(x方向に)磁極端面が相対向する第1および第2電
磁石(1L,1R);第1電磁石(1L)の磁極端面と前記磁性体
板(FP)との第1ギャップ(Gs)に対応してそれが大きいと
きには高レベルの小さいときには低レベルの電流を、第
1電磁石(1L)の第1電気コイル(1La)に通電する第1通
電手段(5A,4L);および、第2電磁石(1R)の磁極端面と
前記磁性体板(FP)との第2ギャップ(Gsc)に対応してそ
れが大きいときには高レベルの小さいときには低レベル
の、第1電磁石(1L)の磁極端面の極性に対して第2電磁
石(1R)の磁極端面の極性を逆極性とする電流を、第2電
磁石(1R)の第2電気コイル(1Ra)に通電する第2通電手
段(5B,4R);を備える。なお、カッコ内には、理解を容
易にするために、後述する実施例中の対応する要素又は
対応事項の符号を、参考までに付記した。
【0007】
【作用】第1電磁石(1L)の磁極端面と前記磁性体板(FP)
との第1ギャップ(Gs)が大きいと、第1通電手段(5A,4
L)がレベルの電流を第1電気コイル(1La)に通電し第
1電磁石(1L)が強い力で磁性体板(FP)をx方向に吸引
し、このとき、第2ギャップ(Gsc)が小さいので第2通
電手段(5B,4R)は低レベルの電流を第2電気コイル(1Ra)
に通電するので第2電磁石(1R)の磁性体板(FP)吸引力は
弱く、磁性体板(FP)が第1電磁石(1L)に近づく方向に移
動する。すなわち第1ギャップ(Gs)を小さくする方向に
磁性体板(FP)が移動する。第1ギャップ(Gs)が小さくな
るにつれて第2ギャップ(Gsc)が大きくなり、第1電磁
石(1L)が磁性体板(FP)を吸引する力は減少し第2電磁石
(1R)が磁性体板(FP)を吸引する力が増大する。これによ
り、磁性体板(FP)は、第1電磁石(1L)と第2電磁石(1R)
の電磁吸引力が平衡するx位置となる。磁性体板(FP)が
振動するときにはその振動を抑止するように第1電磁石
(1L)と第2電磁石(1R)の電流が増減するので、磁性体板
(FP)の振動が防止される。このような、磁性体板(FP)
の、第1電磁石(1L)と第2電磁石(1R)の電磁吸引力が平
衡する位置への駆動は、電磁吸引力による非接触駆動で
あるので、磁性体板(FP)がx方向に直交するy方向(磁
性体板FPの長手方向)に移動しても、すり疵を生ずるこ
とがない。
【0008】加えて、第2通電手段(5B,4R)が、第1電
磁石(1L)の磁極端面の極性に対して第2電磁石(1R)の磁
極端面の極性を逆極性とする電流を、第2電磁石(1R)の
第2電気コイル(1Ra)に通電するので、第1電磁石(1L)
が発生した磁束は磁性体板(FP)を貫通して第2電磁石(1
R)に至り、同様に第2電磁石(1R)が発生した磁束は磁性
体板(FP)を貫通して第1電磁石(1L)に至る。すなわち、
同一磁路(磁束ル−プ)に、第1電磁石(1L)と第2電磁
石(1R)が発生する磁束が、相対的に相殺することなく、
逆に助長する形で流れ、これにより磁性体板(FP)に作用
する電磁力がきわめて強い。例えば、図7に示すよう
に、磁性体板(FP)が平衡位置から3mmずれているとき
にそれを平衡位置に戻そうとする電磁力は、両電磁石が
同極極性で対向しているときには、略0.9Kgf/m(図
7の(b))であるが、異極極性で対向しているときに
は略10Kgf/m(図7の(a))であり、10倍以上も
の強い力となる。したがって、磁性体板(FP)を平衡位置
に維持するための両電磁石の通電電流レベルは低くて済
み、電磁石の電力消費効率がきわめて高い。
【0009】本発明の他の目的及び特徴は、図面を参照
した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0010】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の全体構成を示
す。上下方向yに移動する磁性体板FP(この例では薄
鋼板)のx方向左右に、相対向して、しかも磁性体板F
Pの平板面に対向して、電磁石1L,1Rが配置されて
いる。第1および第2電磁石1L,1Rのコア1Lb,
1Rbには、第1および第2電気コイル1La,1Ra
が装着されており、電気コイル1La及び1Raには、
コイルドライバ4Lおよび4Pにより、この実施例では
コア1Lb及び1Rbの先端面すなわち磁性体板FPの
平板面に対向している端面同士が異極(N極、S極が異
る)となる方向に直流電流が流される。
【0011】第1電磁石1LのN極コア端面から出た磁
束は、図1に2点破線の矢印にて示すように、磁性体板
FPを貫通して第2電磁石1RのS極コア端面に至り、
第2電磁石1Rのコア1Rbを通ってそのN極コア端面
から出て磁性体板FPを貫通して第1電磁石1LのS極
コア端面に至る。第2電磁石1Rに発生する磁束も同じ
ル−プを同方向に流れる。なお、図1に示す基準線Lxs
は、相対向する電磁石1L,1Rの間の距離Dwの中間
(Dw/2)位置を通過するy方向に伸びるものであ
る。
【0012】図1において、磁性体板FPの平板面には
ギャップセンサ3が対向している。このギャップセンサ
3は、第1電磁石1Rの端面と磁性体板FPの表面との
ギャップGs(第1ギャップ)を測定し、第1ギャップ
Gsを示すアナログ信号G1を制御回路5Aに与える。
電磁石1L,1Rの通電電流レベルを、それぞれコイル
ドライバ4L,4Rを介して、制御回路5A,5Bがフ
ィ−ドバック制御する。
【0013】図2に、図1で2点鎖線枠2aで囲んだ電
磁石1L,1Rの斜視図を示す。電磁石1L,1Rのコ
ア1Lb及び1Rbは、上下方向yの長さ50mm,左右方
向xの長さ40mm、前後方向(磁性体板FPの幅方向)z
の幅1000mmの直方体に、電気コイル1La,1Raを挿
入するスロットを開けたものであり、スロット空間は、
30mm(x)×30mm(y)×1000mm(z)の寸法である。電気コイ
ル1La及び1Rbはこのスロットに挿入されており、
これらの電気コイルには、コイルドライバ4L,4Rに
より、図2に実線矢印で示す方向に電流が流れる。これ
により、コア1Lb及び1Rbの向いあう端面は、それ
ぞれS,Nの異る磁極となる。
【0014】制御回路5Aの構成を図3に、制御回路5
Bの構成を図6に示す。制御回路5Aおよび5Bには、
搬送する磁性体板FPに関する情報すなわち板厚d,目
標ギャップG0(G0=(Dw−d)/2で、板厚dに一意
的に対応)及び目標ギャップG0対応の基準電流値isが
与えられる。なお、基準電流値isは、板厚dの鋼板(所
定規格)をギャップGs=G0及びGsc=G0に維持するた
めに電磁石1Lの電気コイル1Laに通電する電流であ
る。すなわち、isは、Gs及びGsc=G0で外乱がない
場合、Gs=G0及びGsc=G0を定常的に維持すること
ができる電流値である。
【0015】図3を参照すると、制御回路5Aの信号処
理回路9aが、ギャップセンサ3が与える第1ギャップ
Gsを示すアナログ信号G1をデジタル変換し、デジタ
ルデ−タGs*をコンピュ−タ24aに与えると共に、制
御回路5Bの信号処理回路9bにも与える。
【0016】第1電磁石1Lの電気コイル1Laに通電
するコイルドライバ4Lには、コイル電流検出回路が内
蔵され、これが電気コイル1Laの電流値を表わすアナ
ログ信号io1を信号処理回路8aに与える。信号処理回
路8aはこれをデジタル変換して、電気コイル1Laの
電流値を表わすデジタルデ−タiLsをコンピュ−タ24
aに与える。
【0017】なお、第2電磁石1Rのコア1Rbの左端
面と搬送対象の磁性体板FPの右向平板面との距離がG
sc(第2ギャップ)であり、Dwは電磁石1L/1R間
の距離、dは磁性体板FPの板厚である。磁性体板FP
の板幅値dが与えられると、目標ギャップG0=(Dw−
d)/2と一意的に定まり、かつ、第1ギャップGsを
検出すると、第2ギャップGsc=Dw−d−Gsと算出で
きる。なお、第1ギャップGsの検出と同様にして、第
2ギャップGscも検出するようにしてもよい。
【0018】図6を参照すると、制御回路5Bの信号処
理回路9bには、第1ギャップGsを表すデータGs
*,電磁石間距離Dwおよび磁性体板の板厚dが与えら
れ、信号処理回路9bは、第2ギャップGsc=Dw−
d−Gs*を算出してこれを表わすデ−タGsc*をコンピ
ュ−タ24bに与える。電磁石1Rの電気コイル1Ra
に通電するコイルドライバ4Rには、コイル電流検出回
路が内蔵され、これが電気コイル1Raの電流値を表わ
すアナログ信号io2を信号処理回路8bに与える。信号
処理回路8bはこれをデジタル変換して、電気コイル1
Raの電流値を表わすデジタルデ−タiRsをコンピュ−
タ24bに与える。
【0019】再度図3を参照する。電磁石1Lの通電を
制御する制御回路5Aは、CPUを主体とするデジタル
コンピュ−タ24a,信号処理回路8a,9aおよびP
WM(パルス幅変調)回路7aで構成されている。PW
M回路7aは、コンピュ−タ24aの出力デ−タ(電流
指示値)に対応する通電デュ−ティを算出し、算出した
通電デュ−ティの通電指示パルスをコイルドライバ4L
に与える。コイルドライバ4Lは、電気コイル1Laを
通電指示パルスに応答してオン/オフする。これによ
り、電気コイル1Laには、前記通電デュ−ティで直流
定電圧が印加され、電気コイル1Laの電圧(時系列平
均値)は、該通電デュ−ティで定まる。すなわち、電気
コイル1Laの印加電圧が、コイルドライバ4Lおよび
PWM回路7aを介して、コンピュ−タ24aにより制
御される。
【0020】図3に示すコンピュ−タ24aは、位置制
御する磁性体板FPに関する情報(板厚d,目標ギャッ
プG0および基準電流値is)が与えられるとそれを、レ
ジスタ25aに格納し、スタ−ト指令が到来すると、レ
ジスタ25aの情報に基づいて電気コイル1Laの通電
レベル制御(PWM制御)を開始し、ストップ指示が到
来すると電気コイル1Laへの通電を停止し、スタ−ト
等の制御指令が到来するのを待つ。電気コイル1Laの
通電レベル制御においては、所定周期(サンプリング周
期)で信号処理回路8aおよび9aの検出デ−タ(ギャ
ップGs*および電流iLs)を読込み、フィ−ドバック演
算により、電流指示値を生成しこれをPWM回路7aに
出力する。この制御動作はプログラムに従ったデジタル
処理により行なわれる。この制御機能を、理解を簡単に
するために、図3ではハ−ドウェアブロック(機能ブロ
ック)で代替して示した。以下この機能ブロックを参照
してコンピュ−タ24aの制御動作を説明する。
【0021】なお、メモリ23aには、板厚d1〜dn
それぞれに宛てたゲイングル−プが、板厚対応で格納さ
れている。これを模式的に図4に示す。ここでは、1つ
の板厚に宛てたゲイングル−プを格納したメモリ領域を
メモリテ−ブルと称する。1つの板厚djのゲイングル
−プのデ−タすなわち1つのメモリテ−ブルdjのゲイ
ンデ−タを、やはり模式的に図5に示す。1つの板厚d
jに対して、ギャップは、初期値x1よりある一定の公
差xdごとにa個のギャップ領域x1〜xaに区分され、
電気コイル電流は、初期値i1よりある一定の公差idご
とにb個のギャップ領域i1〜ibに区分され、ギヤップ
値(x=p)および電流値(i=q)で特定される各領域に、ゲイ
ンM1,1〜Ma,b(それぞれがK1〜K4の集合)が書込まれ
ている。これは、制御回路5Bのメモリ23bについて
も同様である。
【0022】制御する磁性体板FPに関する情報(板厚
d,目標ギャップG0および基準電流値is)が与えら
れ、スタ−ト指令が到来するとコンピュ−タ24aは、
所定周期(サンプリング周期;例えば1〜3msec)で次の
処理を行なう。
【0023】コンピュータ24aはまず、信号処理回路
8aおよび9aより、ギャップデ−タ(Gs*)および電流
デ−タ(iLs)を読込む。次に領域判定22aにより、ギ
ャップ(Gs*)および電流(iLs)が、図5に示す領域のい
ずれにあるかを判定する。この判定では、まず、ギャッ
プ(Gs*)が、上述のp=1〜aのいずれにあるかを判定
し、続いて読込んだ電流(iLs)が上述のq=1〜bのい
ずれにあるかを判定する(領域情報p,q)。そして、
レジスタ25aの板厚d情報より、板厚d対応のメモリ
テ−ブルdj(図4のテ−ブルd1〜dnの1つ)を特
定し、領域情報p,qで該特定した図5に示すメモリテ
−ブル内djの1領域を特定して、そこのゲイングル−
プMp,qを読出して、ゲインレジスタ21aに書込む。
これにより、指定された板厚d,現在のギャップ(Gs*)
および電流(iLs)に対応する、ゲインK1〜K4が選択さ
れたことになる。
【0024】コンピュータ24aは次に、減算10aに
よりギャップ偏差xL=Gs*−G0を算出し、減算12a
により、現在の偏差xLより遅延11aにより保持する
1サンプリング周期前の偏差を減算して、ギャップ偏差
の変化速度dxL/dt(以下xL’と表記)を算出し、
減算18aにより電流偏差iL=iLs−isを算出し、加
算19aにより、現在の偏差xLに遅延20aにより保
持する1サンプリング周期前の偏差累算値を加算して、
ギャップ偏差の累算値(積分値)∫xLdtを算出す
る。そして、乗算13a,14a,16aおよび17a
で、これらの算出値にゲインレジスタのゲインデ−タK
1〜K4を乗算し、減算15aにより、電気コイル1La
に通電する電流レベル Iaout=is−K1・xL−K2・xL’−K3・iL−K4・∫xLdt を算出し、これを表わすデ−タをPWM回路7aに出力
する。
【0025】PWM回路7aは、このデ−タIaoutに基
づいて、電磁石1Lの電気コイル1LaにIaoutの電流
を通電するに要する電気コイル印加電圧(時系列平均
値)を与える通電(オン/オフ)デュ−ティ(パルス一
周期の間のH区間長)を算出し、該デュ−ティのパルス
をコイルドライバ4Lに与える。コイルドライバ4L
は、PWM回路7aが与えるパルスのHに応答して電気
コイル1Laを導通(オン)とし、該パルスのLに応答
して非導通(オフ)とする。
【0026】以上に説明した、ギャップ値Gs*およびコ
イル電流値iLsの読込,これらの値てレジスタ21aに
格納),設定したゲインを用いたフィ−ドバック出力値
の算出とPWM回路7aへの出力、をコンピュータ24
aが所定周期で繰返すことにより、フィ−ドバックゲイ
ンが、時々刻々に変わるギャップおよびコイル電流値に
対応したものに更新される。
【0027】制御回路5Bを示す図6を参照する。制御
回路5Bは、制御回路5Aと同じく、CPUを主体とす
るデジタルコンピュ−タ24b,信号処理回路8b,9
bおよびPWM(パルス幅変調)回路7bで構成されて
いる。PWM回路7bは、コンピュ−タ24bの出力デ
−タ(電流指示値)に対応する通電デュ−ティを算出
し、算出した通電デュ−ティの通電指示パルスをコイル
ドライバ4Rに与える。コイルドライバ4Rは、電気コ
イル1Raを通電指示パルスに応答してオン/オフす
る。これにより、電気コイル1Raには、前記通電デュ
−ティで直流定電圧が印加され、電気コイル1Raの電
圧(時系列平均値)は、該通電デュ−ティで定まる。す
なわち、電気コイル1Raの印加電圧が、コイルドライ
バ4RおよびPWM回路7bを介して、コンピュ−タ2
4bにより制御される。
【0028】図6に示すコンピュ−タ24bは、制御す
る磁性体板FPに関する情報(板厚d,目標ギャップG
0および基準電流値is)が与えられるとそれを、レジス
タ25bに格納し、スタ−ト指令が到来すると、レジス
タ25bの情報に基づいて電気コイル1Raの印加電圧
制御を開始し、ストップ指示が到来すると電気コイル1
Raへの通電を停止し、スタ−ト等の制御指令が到来す
るのを待つ。電気コイル1Raの印加電圧制御において
は、所定周期(サンプリング周期)で信号処理回路8b
および9bの検出デ−タ(ギャップGsc*および電流iR
s)を読込み、フィ−ドバック演算により、電圧指示情
報を生成しこれをPWM回路7bに出力する。この制御
動作はプログラムに従ったデジタル処理により行なわれ
る。この制御機能を、理解を簡単にするために、図6で
はハ−ドウェアブロック(機能ブロック)で代替して示
した。以下この機能ブロックを参照してコンピュ−タ2
4bの制御動作を説明する。
【0029】前述の通り、制御する磁性体板FPに関す
る情報(板厚d,目標ギャップG0および基準電流値i
s)が与えられると、コンピュ−タ24bはそれを、入
力レジスタ25bに格納する。そしてスタ−ト指令が到
来するとコンピュ−タ24bは、所定周期(サンプリン
グ周期;例えば1〜3msec)で次の処理を行なう。
【0030】コンピュータ24bはまず、信号処理回路
8bおよび9bより、ギャップデ−タ(Gsc*)および電
流デ−タ(iRs)を読込む。次に領域判定22bにより、
ギャップ(Gsc*)および電流(iRs)が、図5に示す領域
のいずれにあるかを判定する。この判定では、まず、ギ
ャップ(Gsc*)が、上述のp=1〜aのいずれにあるか
を判定し、続いて読込んだ電流(iRs)が上述のq=1〜
bのいずれにあるかを判定する(領域情報p,q)。そ
して、レジスタ25bの板厚d情報より、板厚d対応の
メモリテ−ブル(図4のテ−ブルd1〜dnの1つ)を
特定し、判定した領域情報p,qで該特定した図5に示
すメモリテ−ブル内djの1領域を特定して、そこのゲ
イングル−プMp,qを読出して、ゲインレジスタ21
bに書込む。これにより、指定された板厚d,現在のギ
ャップ(Gsc*)および電流(iRs)に対応する、ゲインK1
〜K4が選択されたことになる。
【0031】コンピュータ24bは次に、減算10bに
よりギャップ偏差xR=Gsc*−G0を算出し、減算12
bにより、現在の偏差xRより遅延11bにより保持す
る1サンプリング周期前の偏差を減算して、ギャップ偏
差の変化速度dxR/dt(以下xR’と表記)を算出
し、減算18bにより電流偏差iR=iRs−isを算出
し、加算19bにより、現在の偏差xLに遅延20bに
より保持する1サンプリング周期前の偏差累算値を加算
して、ギャップ偏差の累算値(積分値)∫xRdtを算
出する。そして、乗算13b,14b,16bおよび1
7bで、これらの算出値にゲインレジスタのゲインデ−
タK1〜K4を乗算し、減算15bにより、電気コイル1
Raに通電すべき電流レベル Ibout=is−K1・xR−K2・xR’−K3・iR−K4・∫xRdt を算出し、これを表わすデ−タをPWM回路7bに出力
する。
【0032】PWM回路7bは、このデ−タIboutに基
づいて、電磁石1Rの電気コイル1RaにIboutの電流
を通電するに要する電気コイル印加電圧(時系列平均
値)を与える通電(オン/オフ)デュ−ティ(パルス一
周期の間のH区間長)を算出し、該デュ−ティのパルス
をコイルドライバ4Rに与える。コイルドライバ4R
は、PWM回路7bが与えるパルスのHに応答して電気
コイル1Raを導通(オン)とし、該パルスのLに応答
して非導通(オフ)とする。
【0033】以上に説明した、ギャップ値Gsc*および
コイル電流値iRsの読込,これらの値および板厚dに対
応するフィ−ドバックゲインの設定(メモリ23bより
読出してレジスタ21bに格納),設定したゲインを用
いたフィ−ドバック出力値の算出とPWM回路7bへの
出力、をコンピュータ24bが所定周期で繰返すことに
より、フィ−ドバックゲインが、時々刻々に変わるギャ
ップおよびコイル電流値に対応したものに更新される。
【0034】図1及び図7を参照されたい。図7の
(a)には、対向する電磁石1L,1Rの端面の磁極が
異極である時のマクスウェルの応力Fxを示し、(b)
に、電磁石1L,1Rの端面の磁極が同極である時のマ
クスウェルの応力Fxを示す。これより理解できるよう
に、対向する電磁石の磁極が異極である時の方が、同極
である場合より、図1に示す強磁性体板FPの基準線L
xsからの左右方向の変位Δxに対して強磁性体板FPに
働く電磁力が大きい。これは、対向する電磁石の端面が
同極である場合には、端面より出る磁力は反発しあい、
磁力線は分散するので強磁性体板FP部での磁束密度が
低くなり、磁力が弱くなるのに対して、対向する電磁石
の端面が異極である場合には、そ端面より出る磁力は引
かれ合うので、磁力線は、図1に2点破線の矢印で示す
方向に発生して強磁性体板FPを横断する方向に収束
し、強磁性体板FP部の磁束密度が高くなり、電磁力が
強くなるからである。
【0035】変位Δxに対して、強磁性体板FPに作用
する電磁力が大きいということは、すなわち小さい電流
で大きな電磁力が得られるということであり、少容量の
電源で応答性に優れた位置制御が可能となっている。
【0036】なお、上述の実施例によれば、電磁石1
L,1Rに直流電流が印加され、この電磁石1L,1R
が発生する吸引力により強磁性体板FPはその厚み方向
xの変位が制御され、常に基準位置Lxsに保たれ、強磁
性体板FPの振動が抑止される。更に、電磁石1L,1
Rは強磁性体板FPの位置制御を非接触により行なうの
で、また、強磁性体板FPの平板面が電磁石コアの端面
に吸着することがないので、強磁性体板FPが疵つけら
れることが無い。
【0037】また、強磁性体板FPの厚みdと電磁石1
L,1Rに通電される電流i及び電磁石/強磁性体板F
P間ギャップGs,Gscに対応で最適なゲインKをメモリ
23a,23bより読み出してそれを用いて通電電流i
aout,iboutを算出するようにしているので、強磁性体
板FPの厚みや電流i及び電磁石/強磁性体板FP間ギ
ャップに整合した吸引力が自動的に発生される。
【0038】上述の実施例では、コイルドライバ4L,
4Rにより、直流定電圧をPWM制御によりチョッピン
グして電気コイル1La,1Raに印加し、チョッピン
グのデュ−テイ(通電期間/(通電期間+遮断期間))
を調整して通電レベルを定めるようにしているが、電気
コイル1La,1Raを交流通電するようにしてもよ
い。例えば、コイルドライバ4L,4Rを通電素子とし
てサイリスタを用い、その導通位相制御により制御回路
5A,5Aが指示するレベルの交流電流を電気コイル1
La,1Raに通電するようにしてもよく、また、コイ
ルドライバ4L,4Rを交流チョッピング回路として、
そのチョッピングデュ−ティ制御により制御回路5A,
5Aが指示するレベルの交流電流を電気コイル1La,
1Raに通電するようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明により、電磁石1L,1Rが発生
する吸引力により磁性体板FPを常に基準位置を保つと
同時に、電磁石1L,1Rの対向する端面に発生する磁
極を異極とすることにより、小容量の電源でありなが
ら、変位Δxに対して、磁性体板FPに作用する電磁力
が大きい、応答性に優れた位置制御装置を得ることがで
きる。更に、電磁石1L,1Rは磁性体板FPの姿勢制
御を非接触により行なうので、また、磁性体板FPの側
面が電磁石コアの端面に吸着することがないので、電磁
石1L,1Rに接触して磁性体板FPが疵つけられるこ
とが無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の全体構成を示すブロック
図である。
【図2】 図1に示す2点破線の枠2aで囲んだ、電磁
石1L,1Rを示す斜視図である。
【図3】 図1に示す制御回路5Aの構成概要を示すブ
ロック図である。
【図4】 図3に示すメモリ23a及び図6に示すメモ
リ23bのメモリ領域を模式的に示すブロック図であ
る。
【図5】 図4に示すメモリテーブルdjの内容を示す
ブロック図である。
【図6】 図1に示す制御回路5Bの構成概要を示すブ
ロック図である。
【図7】 (a)は、図1に示す電磁石1L,1Rの端
面の磁極が異極である時の、磁性体板FPに作用するマ
クスウェルの応力Fxを示すグラフであり、(b)は、
図1に示す電磁石1L,1Rの端面の磁極が同極である
時のマクスウェルの応力Fxを示すグラフである。
【符号の説明】
1L,1R:電磁石 1La,1Ra:電気
コイル 1Lb,1Rb:コア 3:ギャップセンサ 4L,4R:コイルドライバ 5A,5B:制御回路 7a,7b:PWM回路 8a,8b:信号処理
回路 9a,9b:信号処理回路 22a,22b:領域
判定回路 23a,23b:メモリ 24a,24b:コン
ピュータ FP:磁性体板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01F 7/20 H01F 7/20 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 39/00 B21C 47/34 B65G 54/02 B65H 23/00 F16F 15/03

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体板を間に置いてその広幅面に垂直に
    磁極端面が相対向する第1および第2電磁石; 第1電磁石の磁極端面と前記磁性体板との第1ギャップ
    が一定となるように電流を、第1電磁石の第1電気コイ
    ルに通電する第1通電手段;および、 第2電磁石の磁極端面と前記磁性体板との第2ギャップ
    が一定となるように、第1電磁石の磁極端面の極性に対
    して第2電磁石の磁極端面の極性を逆極性とする電流
    を、第2電磁石の第2電気コイルに通電する第2通手
    段; を備える磁性体板の位置決め装置。
  2. 【請求項2】磁性体板を間に置いてその広幅面に垂直に
    磁極端面が相対向する第1および第2電磁石; 第1電磁石の磁極端面と前記磁性体板との第1ギャップ
    に対応してそれが大きいときには高レベルの小さいとき
    には低レベルの電流を、第1電磁石の第1電気コイルに
    通電する第1通電手段;および、 第2電磁石の磁極端面と前記磁性体板との第2ギャップ
    に対応してそれが大きいときには高レベルの小さいとき
    には低レベルの、第1電磁石の磁極端面の極性に対して
    第2電磁石の磁極端面の極性を逆極性とする電流を、第
    2電磁石の第2電気コイルに通電する第2通電手段; を備える磁性体板の位置決め装置。
  3. 【請求項3】第1ギャップを検出するギャップ検出手段
    を更に備え;第1通電手段は、ギャップ検出手段が検出
    した第1ギャップに対応して第1電気コイルに通電する
    電流レベルを定める;請求項記載の磁性体板の位置決
    め装置。
  4. 【請求項4】前記ギャップ検出手段が検出した第1ギャ
    ップに基づいて第2電磁石の磁極端面と前記磁性体板と
    の第2ギャップを算出するギャップ演算手段を更に備
    え;第2通電手段は、該ギャップ演算手段が算出した第
    2ギャップに対応して第2電気コイルに通電する電流レ
    ベルを定める;請求項記載の磁性体板の位置決め装
    置。
  5. 【請求項5】第1通電手段および第2通電手段は、与え
    られる目標ギャップに対する前記第1および第2ギャッ
    プの偏差に対応するレベルの電流を、第1および第2電
    気コイルに通電する、請求項記載の磁性体板の位置決
    め装置。
  6. 【請求項6】装置は更に第1および第2電磁石の電気コ
    イルに流れる電流の値を検出する電流検出手段を備え;
    第1通電手段は、目標ギャップに対する第1ギャップの
    偏差および基準電流値に対する第1電気コイルの電流値
    の偏差に第1ギャップ対応のフィ−ドバックゲインを乗
    算した値、ならびに、与えられる基準電流値に対応する
    レベルの電流を第1電気コイルに通電し;第2通電手段
    は、目標ギャップに対する第2ギャップの偏差および基
    準電流値に対する第2電気コイルの電流値の偏差に第2
    ギャップ対応のフィ−ドバックゲインを乗算した値、な
    らびに、与えられる基準電流値に対応するレベルの電流
    を通電する、請求項記載の磁性体板の位置決め装置。
  7. 【請求項7】第1および第2通電手段はそれぞれ、ギャ
    ップおよび電気コイル電流値に対応するフィ−ドバック
    ゲインを格納したメモリ手段、および、各時点のギャッ
    プおよび電気コイル電流値に対応するフィ−ドバックゲ
    インを前記メモリ手段から読み出すゲイン設定手段、を
    備える、請求項記載の磁性体板の位置決め装置。
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