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JP3402763B2 - 養魚用配合飼料 - Google Patents
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JP3402763B2 - 養魚用配合飼料 - Google Patents

養魚用配合飼料

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JP3402763B2
JP3402763B2 JP16750094A JP16750094A JP3402763B2 JP 3402763 B2 JP3402763 B2 JP 3402763B2 JP 16750094 A JP16750094 A JP 16750094A JP 16750094 A JP16750094 A JP 16750094A JP 3402763 B2 JP3402763 B2 JP 3402763B2
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幸弘 大久保
一郎 小林
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日清飼料株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は体表面にウロコを有する
魚類用の養魚用配合飼料および該養魚用配合飼料を体表
面にウロコを有する魚類に給与してウロコの剥がれを防
止する方法に関する。詳細には、体表面にウロコを有す
る魚類におけるウロコの剥がれが極めて少なくて、外見
が良好で、商品価値の高い魚類を生産することのできる
養魚用配合飼料および該養魚用配合飼料を体表面にウロ
コを有する魚類に給与してウロコの剥がれを防止する方
に関する。
【0002】
【従来の技術】200海里問題、漁業資源の減少、魚類
が生息する水域環境の汚染などの種々の理由により、魚
介類を人工的に飼育する養殖業が近年盛んに行われるよ
うになり、その規模もますます大きなものとなってお
り、魚種によっては天然魚よりも養殖魚の生産量が上ま
わっているものもある。そして、養殖魚の商品価値を高
める上で、ウロコの剥がれや体表の傷などがなくて外見
的に優れていること、疾病に感染しておらず生育状態が
良好であることが求められている。
【0003】魚類を養殖して流通、販売するに当たって
は、育成期間の途中で大きさを揃えるために網などを使
用して選別作業を行ったり、飼育水域の浄化のために魚
類を別の水域に移したり、流通や販売のために魚類を生
きたまま出荷して移動したり輸送したりすることが度々
行われているが、そのような作業に際して魚体に無理や
ストレスなどがかかることが多い。また、魚類は通常養
殖水域中でかなり密集した状態で飼育されるところか
ら、魚類同士の体が互いに触れたり、水槽の内壁に触れ
たりして魚類の体表などに傷を生じることも多い。そし
て、上記のような状況下において、サケ類、マス類、タ
イ類、コイ、フナなどの比較的大きなウロコを有する魚
類ではウロコの剥がれがたびたび生ずる。ウロコの剥が
れた魚類は外見が不良になって商品価値が著しく低下
し、しかも病原微生物がウロコの剥がれて傷になった箇
所に寄生したり、その箇所から魚類の体内に侵入し易く
なって、疾病、発育不全などを生じ易く、例えばウロコ
の剥がれたサケ類などではビブリオ病、せっそう病など
の疾病に感染し易く、かかる点からも魚類の商品価値の
低下、および生産性の低下を招く原因ともなっている。
そのようなウロコの剥がれを防止するための方策が従来
からも色々検討されているが、充分に満足のゆく方法が
見いだされていないのが現状である。
【0004】一方、魚類の養殖に用いられる飼料は、
生鮮魚および/または冷凍魚をそのまま用いる生餌;
生鮮魚および/または冷凍魚と魚粉、植物油粕、その他
の乾燥飼料を混合成形して得られるモイストペレット;
並びに魚粉やその他の蛋白質源、植物油粕、小麦粉な
どの穀粉類、油脂類、その他の乾燥した飼料成分に、ビ
タミン類やミネラル類などを添加してマッシュまたはペ
レット状に加工した配合飼料の3種類に大別される。
【0005】そして、上記した3種の養魚用飼料のうち
で、配合飼料は、魚の種類や月令などに応じて飼料中の
成分の調節が容易で栄養のバランスの採れた飼料を調製
できる、保存性が良好である、保存、運搬、魚類への給
与時などの取扱い性に優れている、一定の品質のものを
安定して製造、供給、入手することができるなどの種々
の点で優れており、近年その使用量が大幅に伸びてい
る。そして、ブリ類などの特定の魚を除いて、大半の養
殖魚では養魚用飼料中に占める配合飼料の使用割合がま
すます増加する傾向にある。
【0006】魚類は一般に蛋白質の要求量が多いため、
養魚用配合飼料は上記したような魚粉などの蛋白質飼料
を主成分とし、これに植物油粕、小麦粉等の穀粉類、油
脂類、ビタミン、ミネラル類などを少量成分と配合して
調製されている。魚類は蛋白質の消化能力および代謝能
力に優れているが、炭水化物の消化および代謝能力が低
く小麦粉などの炭水化物をエネルギーに変える能力に劣
っており、そのため魚類を成長させるために給与される
貴重な蛋白質が成長に使用されずにエネルギー源として
消費されることが多い。そこで、蛋白質がエネルギー源
として過度に消費されるのを防止する目的で、養魚用配
合飼料に対してその製造時または魚類への給与時に油脂
類がエネルギー源として添加される。
【0007】配合飼料に添加される油脂類としては、必
須脂肪酸の供給源としてタラ肝油またはイカ肝油が最も
汎用されており、その他に大豆油、米糠油などの植物
油、イワシ油などの他の魚油が用いられているが、変色
や酸敗の防止、その他の変質の防止、においの除去、取
扱い性などの点から、いずれの油脂を使用する場合であ
っても精製油が専ら用いられている。すなわち、未精製
油は、変色や酸敗などの変質が起こり易く、においが強
く、低温時に白く固まって取扱が困難になるなどの種々
の理由から養魚用配合飼料には従来用いられていなかっ
た。そして、配合飼料に添加される精製タラ肝油、精製
イワシ油などの精製魚油は、一般に、油中に含まれる不
溶性の夾雑物および水を除去した後に、脱ガム−脱酸−
水洗−乾燥−脱色−水素化反応−脱臭という極めて多く
の工程を経て製造されており、そのため精製油を得るの
に繁雑な手間およびコストがかかり、これが養魚用配合
飼料の価格の上昇の一因ともなっている。
【0008】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者らは、
未精製魚油を、魚類のエネルギー源用の油脂分として使
用して養魚用配合飼料に添加して魚類に給与してみたと
ころ、予想外にもウロコの剥がれを大幅に低減すること
ができ、外見および生育状態の極めて良好な商品価値の
高い養殖魚を得ることができ、かかる知見に基づいて本
発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、 (1) 未精製魚油を添加したことを特徴とする体表面
にウロコを有する魚類用の養魚用配合飼料である。そし
て、本発明は、 (2) 魚油が多穫性赤身魚類から採取されたものであ
る前記(1)の体表面にウロコを有する魚類用の養魚用
配合飼料である。さらに、本発明は、 (3) 体表面にウロコを有する魚類に、前記(1)ま
たは(2)の養魚用配合飼料を給与して、ウロコの剥が
れを防止する方法 である。
【0010】養魚用配合飼料において従来使用されてき
た精製魚油は、通常、(a)イワシ等の魚の組織からま
ず原油を採取する工程;(b)原油から不溶性夾雑物お
よび水分を除去する工程;(c)酸などを添加してリン
脂質、ガム質、金属塩、ステロールなどを除去する脱ガ
ム工程;(d)アルカリなどを添加して遊離酸、着色成
分、金属塩、油溶性リン脂質、有臭成分などを除去する
脱酸工程;(e)石鹸分などを除くための水洗工程;
(f)乾燥工程;(g)着色成分、石鹸分、不鹸化物、
金属化合物などを除くための脱色工程;(h)油脂中の
不飽和基をなくす水素化反応工程;(i)遊離脂肪酸、
色素、不鹸化物などを除く脱臭工程などの一連の工程を
経て製造されており、工程(a)から得られる原油およ
び工程(b)から得られる粗油は未精製魚油として取り
扱われている。そしてその場合に、工程(a)および工
程(b)を分けて行わずに遠心分離機を利用して未精製
油を採取する方法もある。
【0011】そして、本発明では、イワシ等の魚の組織
から採取した上記の工程(a)で得られた原油、または
工程(a)で得られる原油から不溶性夾雑物および水を
除去しただけの工程(b)で得られる粗油を養魚用配合
飼料中に添加する。その場合に、工程(a)における原
油の採取方法、工程(b)における粗油中に含まれる不
溶性夾雑物および水の除去方法などは特に制限されず、
上記した工程(a)および工程(b)として従来から採
用されているいずれの方法で採取したものであってもよ
い。また、工程(b)の後に、水を加えて水溶性夾雑物
を除去する工程を付加して得られた油を用いてもよい。
いずれにしろ、本発明でいう未精製魚油とは、魚の組織
から採取したままの原油、或いは原油から採取夾雑物や
水などを物理的手段により除去しただけで脱ガムや脱酸
などの化学的処理を施してないものをいう。また、本発
明で用いる魚油は、イワシ、アジ、サバ、サンマなどの
多穫性赤身魚類から採取されたものであることが、本発
明の目的の達成のためにより好ましい。
【0012】配合飼料への未精製魚油の添加量は配合飼
料を給与する魚類の種類、月令などに応じて適宜調節で
きるが、一般に、未精製魚油をも含めた配合飼料の全重
量に基づいて、約5〜40重量%とするのが、ウロコの
剥がれ防止および成長促進の点から好ましく、約10〜
30重量%とするのがより好ましい。配合飼料における
未精製魚油の添加量が5重量%未満であると、ウロコの
剥がれ防止効果が充分ではなく、一方40重量%を超え
ると配合飼料がべとついて取り扱い性が劣り、成形等が
困難となる。
【0013】配合飼料への未精製魚油の添加は配合飼料
の製造時または配合飼料の魚類への給与時のいずれの時
点で行ってもよい。配合飼料の製造時に未精製魚油を添
加する場合は、未精製魚油を魚粉やその他の配合飼料用
の原料と混合して従来既知の方法によってペレット状や
マッシュ状などの形態の配合飼料を製造すればよく、ま
た配合飼料を魚類に給与する際に未精製魚油を添加する
場合はペレット状やマッシュ状などに形成加工された配
合飼料に未精製魚油を混合してそれを魚類に給与すると
よい。いずれの場合も未精製魚油は常温では固形状をな
していることが多いので、約50〜90℃程度の温度に
加熱して溶融して配合飼料に添加するのがよい。未精製
魚油は、精製処理が施されていないことにより、リン脂
質、ガム質、金属塩、ステロール、遊離酸、着色成分、
有臭成分などの種々の成分を含有していて変色や酸敗な
どの変質が起こり易いので、未精製魚油を配合飼料の製
造時に添加した場合には得られた配合飼料の変質などが
生じ易く、かかる点から魚類への配合飼料の給与時に配
合飼料中に未精製魚油を添加するのが好ましい。また、
未精製魚油を配合飼料の製造時に添加する場合は、エト
キシキン、BHTなどの通常配合飼料に用いられる抗酸
化剤を0.05%程度添加しておくと、変質が防止され
る。
【0014】そして本発明では、未精製魚油を添加する
こと以外の点では、配合飼料を構成する原料の種類、配
合飼料の組成や製法などは何ら制限されず、魚類の種類
や月令などに応じて従来から既知の養魚用配合飼料のい
ずれをも使用することができるが、特に未精製魚油と共
に他の精製油脂類を含有すると、未精製魚油の前記欠点
が緩和されるので好ましい。限定されるものではない
が、本発明の養魚用配合飼料は、例えば、魚粉、骨粉、
フェザーミール、カキ殻、スキムミルク、チキンミー
ル、肉骨粉、フィッシュソリュブル、甲殻類ソリュブ
ル、大豆粕、綿実粕、トウモロコシ、小麦粉、小麦胚
芽、米糠、食塩、ビタミン類、ミネラル類、ビール酵
母、精製油脂類、抗酸化剤などのうちの1種または2種
を用いて製造することができる。
【0015】未精製魚油を添加した本発明の配合飼料
は、サケ類、マス類、タイ類、コイ、フナ、スズキ、ボ
ラなどの体表面に比較的大きなウロコを有していてウロ
コの剥がれを生じ易い魚類に給与するのに適しており、
特にサケ類、マス類などに適している。魚類への配合飼
料の給与方法は特に制限されず、魚類の種類や月令など
に応じてそれぞれの魚類に対して従来から採用されてい
る方法で給与すればよい。ウロコの剥がれにくい養殖魚
を生産するには、所定の期間に亙って未精製魚油を添加
した本発明の配合飼料を継続して給与するのが望まし
い。
【0016】
【実施例】以下に実施例などにより本発明について具体
的に説明するが本発明はそれにより限定されない。
【0017】《参考例 1》(未精製イワシ油の採取) イワシの組織から採取したイワシ原油を加熱しながら撹
拌して約65℃の溶融状態にし、約65℃に達した時点
で撹拌を停止し、約12時間静置して水分および夾雑物
を沈降させて除去した。得られたイワシ粗油を再び加熱
して約80℃の溶融状態にし、これに同程度の温度の温
水を30〜50%程度加え、静置した後、下層の水分お
よび夾雑物を除去し、得られたイワシ粗油を減圧乾燥機
で乾燥して水分を除去して、未精製イワシ油(イワシ粗
油)を得た。
【0018】《実施例 1》 (1) 淡水飼育池で平均体重190〜200g/匹に
飼育したギンザケ種苗をそれぞれ11050匹(第1
区;試験区)および10000匹(第2区;対照区)用
意し、これらのギンザケ種苗を4日間かけて海水に馴致
させた。 (2) 市販のギンザケ用飼料(日清製粉株式会社製
「ギンザケXP」)(魚粉50〜60重量%含有;粗蛋
白質含量43重量%、粗脂肪含量15重量%に調整)に
対して、その給与直前に該ギンザケ用飼料の重量に基づ
いて上記の参考例1で得られた未精製イワシ油を10重
量%の割合で添加して、これを第1区のギンザケ種苗
に、平成4年11月13日から平成5年8月10日の出
荷時まで約9カ月間に亙って給与した。その結果、飼育
期間中のギンザケの平均体重の推移は下記の表1に示す
とおりであった。また、出荷時のギンザケのウロコの剥
がれ具合を、Aランク(殆ど脱鱗なし)、Bランク(体
表の1/8未満で脱鱗)、Cランク(体表の1/8以上
〜1/4未満で脱鱗)およびDランク(体表の1/4以
上で脱鱗)の4つのランクに分けて数えて、ウロコの剥
がれ具合を評価したところ、下記の表1に示すとおりで
あった。
【0019】(3) 上記(2)で使用したのと同じギ
ンザケ用飼料(日清製粉株式会社製「ギンザケXP」)
に対して、その給与直前に該ギンザケ用飼料の重量に基
づいて市販の精製イワシ油(日清飼料株式会社製「A−
オイル」)を10重量%の割合で添加して、これを第2
区のギンザケに、やはり平成4年11月13日から平成
5年8月10日の出荷時まで約9カ月間に亙って第1区
のギンザケの場合と同様にして給与した。その結果、飼
育期間中のギンザケの平均体重の推移は下記の表1に示
すとおりであった。また、出荷時のギンザケのウロコの
剥がれ具合のランク付けを、上記の(2)と同様に行っ
たところ、下記の表1に示すとおりであった。
【0020】
【表1】 ギンザケの平均体重(g/匹) ウロコの剥がれ具合 開始時 3月後 6月後 9月後 A B C D (出荷時) 第1区 200 564 1164 2413 3801匹 2475匹 1503匹 1061匹 (試験区) (43%) (28%) (17%) (12%) 第2区 190 541 1035 2242 1440匹 2720匹 2080匹 1760匹 (対照区) (18%) (34%) (26%) (22%)
【0021】上記表1の結果から、未精製イワシ油を添
加した配合飼料を給与している第1区(試験区)では、
Aランク(殆ど脱鱗なし)のギンザケの割合が43%と
高く、しかもAランクおよびBランク(体表の1/8程
度まで脱鱗)のギンザケの合計割合が71%であり、ウ
ロコの剥がれが極めて少なく、外見的に良好なギンザケ
が得られること、またはギンザケの生育状態も良好で体
重の増加が大きいことがわかる。それに対して、精製イ
ワシ油を添加した配合飼料を給与している第2区(対照
区)では、Cランク(体表の1/8以上〜1/4未満で
脱鱗)およびDランク(体表の1/4以上で脱鱗)のギ
ンザケの合計割合が48%にも達していて、ウロコの剥
がれが大きく、外見的に不良なギンザケになること、さ
らにギンザケの生育状態も不良で、増体重効果が劣って
いることがわかる。
【0022】
【発明の効果】本発明の試料を体表面にウロコを有する
魚類に給餌する、ウロコの剥がれが極めて少なくて、
外見が良好な商品価値の高い養殖魚を生産することがで
きる。更に、魚類におけるウロコの剥がれが少ないの
で、魚の体表にウロコの剥がれによる傷が生じにくく、
病原微生物がウロコが剥がれて傷になった箇所に寄生し
たり、その箇所から魚類の体内に侵入することが少なく
なり、生育状態の良好な魚類を生産性よく得ることがで
きる。そして、本発明の試料は、安価な未精製魚類を使
用しているために、配合飼料の生産コストおよび養殖魚
の生産コストを従来よりも下げることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−83255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23K 1/00 - 1/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未精製魚油を添加したことを特徴とする
    体表面にウロコを有する魚類用の養魚用配合飼料。
  2. 【請求項2】 魚油が多穫性赤身魚類から採取されたも
    のである請求項1記載の体表面にウロコを有する魚類用
    養魚用配合飼料。
  3. 【請求項3】 体表面にウロコを有する魚類に、請求項
    1または2の養魚用配合飼料を給与して、ウロコの剥が
    れを防止する方法
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