JP3407906B2 - 吸収性物品の表面材及びその製造方法 - Google Patents
吸収性物品の表面材及びその製造方法Info
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Description
等の吸収性物品の表面材及びその製造方法に関する。
収性物品は、血液、尿等の液を吸収する吸収体と、該吸
収体の表面を覆い肌に当てられる表面材と、上記吸収体
の裏面を覆い液漏れを防ぐ裏面材とを具備して構成され
ている。上記吸収性物品の表面材は、血液、尿等の液を
速やかに上記吸収体へ移行させ、該吸収体に吸収させる
ための液透過性が要望されることは勿論のこと、一度吸
収体に吸収された液を肌側に戻さない液戻り防止性や吸
収体中に拡散した血液等の色を遮蔽する遮蔽性等が要望
される。
水性の微細繊維集合体である不織布を使用し、肌と吸収
体との間に疎水雰囲気下の空間を形成することにより液
透過性を損なわずに吸収体からの液戻りを少なくした表
面材(特開昭58−180602号公報)や、疎水性の
液不透過性シートに、空孔を設け、吸収体からの液戻り
を減じた表面材(実開昭54−124398号公報、特
公昭57−17081号公報、特開昭57−1340号
公報、特開昭61−45753号公報等参照)等が提案
されている。
材を更に改良したものとして、非開口部であるベース面
が肌に密着して不快感を与えなようにミクロエンボスを
設けた表面材も提案されている。
た前者の表面材は、微細繊維集合体の構造体であるがゆ
えに、身体と接触する場合、接触する面の面積が極めて
小さく、また身体と該表面材の間にせん断力が加わった
場合においても、該表面材を構成する繊維間で、自由な
緩和が生じ、応力を緩和できることにより、極めて快適
な風合いを与えることができる。しかしながら、逆に液
が排泄された場合に、繊維集合体中の微小空間に液が溜
まり易く、圧力が加わると溜まっていた液が表面側(肌
側)に移行し、べた付く等の触覚的に不快感を与える他
に、血液で汚れる等視覚的にも不快感を与える欠点があ
った。
ィルムを使用しており、液の自由な移行のために開口を
設けているものであり、前者の繊維集合体と逆に、身体
と接する場合、疎水性フィルムの連続体であるがゆえ
に、身体と接する面積が極めて大きく、皮膚の生理的機
能、例えば放熱、放湿などを阻害し、不快感はもとよ
り、むれやかゆみなどの障害を引き起こしてしまうとい
う欠点がある。身体と該表面材の間にせん断力が加わっ
た場合においても、接触面積が大きいゆえ、著しく抵抗
となり、不快な使用感を与えてしまう。これら疎水性の
開口したフィルムにミクロな凹凸を付与し、上述の欠点
を防止することも提案されているが、排泄前の乾燥状態
では効果が認められるものの排泄後の湿潤状態では、本
質的な皮膚の生理障害を防止するには至っていない。血
液等の液が排泄される場合には、疎水性フィルムの連続
層が存在するがゆえに、液が表面材層に保留することは
なく、さらに遮蔽効果のある酸化チタンなどを配合すれ
ば、経血の遮蔽効果もあり、使用後の視覚的な清潔感を
与える大きな効果がある。しかしながら、後者の表面材
の使用中において、その表面材が身体と密着した場合、
疎水性フィルムの連続層と親水性の皮膚との間に排泄さ
れた液が存在する現象も多く見られ、実質的に快適なド
ライな状態を付与するに至っていない。
ずれも柔軟な材料で構成してあっても、表面材の表面に
沿う方向のせん断降伏応力が大きく、装着時の違和感が
あった。従って、本発明の目的は、液が自由に移行でき
る液透過性を有する上に、一旦吸収された液が肌側に戻
るおそれのない液戻り防止性及び液が皮膚に滞留しない
ドライ性と、装着時に違和感を感じさせない装着性と、
吸収された液の色が表面にあらわれないように隠す遮蔽
性とを有する吸収性物品の表面材及びその製造方法を提
供することにある。
物品の表面材を提供することによって上記の目的を達成
したものである。
面を覆う表面材で、液不透過性材からなり、多数の穴部
を有し且つ該穴部に液透過用開口が形成されている表面
材において、上記表面材は、裏側が空隙となっている凸
状曲面からなる多数の頂部と、多数の開孔底部と、上記
頂部及び上記開孔底部をそれぞれ連結する筒状壁部とを
具備し、上記頂部は、無負荷時には点状または線状の形
状を有する接触面を呈し、負荷時には負荷に応じた楕円
状の外周を有する接触面を呈し、上記各穴部は、隣合う
複数の上記頂部と、一個の上記開孔底部とそれらを連結
する一個の筒状壁部とからそれぞれ形成され、該開孔底
部により上記液透過用開口を構成している、連通孔構造
からなり、更に、連通孔構造からなる上記各穴部は、上
記開孔底部の開口縁部における上記頂部に対する最近部
位を基底とした時、該基底から上記頂部の最高部までの
長さ(この長さは上記表面材の厚み方向の鉛直距離)=
L1と該基底から上記開口縁部における上記頂部に対す
る最遠部位までの長さ(この長さは上記表面材の厚み方
向の鉛直距離)=L2との比(L2/L1)が0.5未満
となる構造であることを特徴とする吸収性物品の表面
材。
ましい製造方法として、スパイラル編み金網からなる表
面材成形用型の一方の面部に表面材形成用樹脂を供給
し、上記表面材成形用型の他方の面部から真空吸引を行
い、上記表面材形成用樹脂を上記表面材成形用型の表面
形状に沿った形状を有し且つ上記金網の線材間の空間に
対応する位置に上記穴部を有するシートに成形すること
を特徴とする吸収性物品の表面材の製造方法を提供する
ものである。上記表面材形成用樹脂としては、通常、シ
ート状溶融樹脂又は予めフィルム化されたシートが用い
られる。
構造を有しているため、次のような種々の作用を生じ
る。従来より提案されている、筒状壁部が垂直あるいは
単なる先細に形成されているものに比べて、液の保持空
間が大きく、また装着者の動きによって表面材が表面に
沿う方向(面方向)に引っ張られると、上記液透過用開
口(開孔底部)が閉じるが如く変形し、一旦吸収体に吸
収された液が肌側に戻るのを防止する液戻り防止性があ
り、更に、曲面状の上記筒状壁部に体圧が加わっても、
筒状壁部が湾曲してこの応力を緩和することにより装着
時にソフト感を与えるとともに、頂部間の空間(穴部)
および液透過用開口の閉鎖を防止し、同時に液を頂部間
の空間から、上記液透過用開口に導く機能を果たす。更
に表面材の表面に沿ういずれの方向においても、主とし
て多数の穴部形成空間と多数の頂部とからなる凹凸形状
の表面形態を有するために、せん断降伏応力が小さく、
且つ、上記頂部は、裏側が空隙となっている丸みのある
非真円形凸状で、その上部から平板で押した時、その負
荷に応じて平板への接触面の外周が非真円状に長くな
り、無負荷の時は点又は線に近い接触面を呈する形状を
有するため、上記頂部が肌に点接触した状態で複雑な動
きに追随できるとともに皮膚との接触面積も極めて小さ
く、装着性とピーチスキン、シルクサテン等の布様の感
触を示す良好な風合いとを有している。
な立体開孔をもつ表面材では、得ることができない。上
述した作用を更に詳述すると、連続した平面を形成しな
い凸状曲面からなる多数の頂部を有することより、身体
に接した場合、接触面積が極めて小さくなり、皮膚の生
理機能を阻害することがない。さらには、液が排泄され
た場合においても、接触面積が小ないゆえ疎水性フィル
ムであっても身体側に液が滞留することも極めて少なく
ドライ性(ドライ感)を与えるのである。また、上記各
穴部が、それぞれ前述の連通孔構造からなっているた
め、表面材の実使用時に実質的に液の保有空間が大きく
なり、多量の液を排泄した場合においても効果的に吸収
体に伝達することができ、更に、いかなる方向からも吸
収できる。
疎水性フィルムの従来の開孔形態(先細毛細管や筒状壁
部が垂直等の提案)とは本質的に異なり、連続した平面
を形成しない凸状曲面による身体側への液の滞留、多量
の液の排泄にともなう伝達性において、従来より優れて
いる。即ち、実際の使用に際しては、応力が加わった状
態で用いられ、本発明の表面材は、かかる応力下での吸
収性、皮膚との接触面積、液の皮膚への付着性を満足す
るものである。
の一実施例を添付図面を参照して説明する。図1〜図5
は本発明の吸収性物品の表面材の一実施例を示し、図1
は本発明の実施例にかかる表面材を具備した吸収性物品
の一部を切欠して示した斜視図、図2は本発明の吸収性
物品の表面材の一実施例を示し、図2Aは本実施例にか
かる表面材の部分拡大平面図、図2Bは図2Aに示す表
面材を表面側から目視したときの部分拡大斜視図、図2
Cは図2Aに示す表面材を裏側から目視したときの部分
拡大斜視図、図3は本発明の吸収性物品の表面材の製造
に用いられる表面材成形用型としての金編を示し、図3
Aは金編みの拡大平面図、図3Bは該金網みの一部を更
に拡大して示す拡大斜視図である。図4は本発明の吸収
性物品の表面材の一実施例の一部の部分拡大断面図で、
図4における(A)、(B)及び(C)は穴部の有する
代表的な断面形状を、表面材の成形時における金型の線
材位置と共に示している。図5Aは該表面材を上部から
平板を押しつけた時の側面図、図5B〜図5Eは平板を
押し付けられた表面材頂部の平面図であり、図5Bは無
負荷時、図5Cは低負荷時、図5Dは中負荷時、図5E
は高負荷時の平面図である。
吸収体2を備えた吸収性物品の該吸収体2の表面を覆う
表面材で、液不透過性材からなり、多数の穴部Pを有し
且つ該穴部Pに液透過用開口が形成されている表面材で
あって、具体的には、溶融樹脂を、右捲き又は左捲きの
同方向スパイラル編み金網7(図3A及び図3B参照)
の表面形状に沿った形状で且つ上記スパイラル編み金網
7の線材間の空間に対応する位置に上記穴部を有するシ
ート状に成形されたものである。即ち、上記表面材1
は、図2A、Bに示すように、スパイラル編み金網7
(図3参照)の最上部に位置する線材の表面形状に沿っ
た形状に成形された、裏側が空隙となっている凸状曲面
からなる連続平面を有しない多数の頂部3と、スパイラ
ル編み金網7の線材間の空間に落ち込んで成形された多
数の開孔底部4と、スパイラル編み金網7の線材間に落
ち込む過程で傾斜曲面状又は段状曲面状に成形された、
それぞれ上記頂部3と上記開孔底部4とを連結する曲面
状の筒状壁部5とを具備し、上記各穴部Pは、隣り合う
4個の上記頂部3、1個の上記開孔底部4及びそれらを
連結した1個の上記筒状壁部5によりそれぞれ形成され
且つそれぞれ上記頂部3間の空間から上記開孔底部4に
亘って連通孔が形成されている連通孔構造であり、液透
過用開口6は、上記開孔底部4により構成されている。
尚、作図上、図面は、必ずしも実際の形状を正確に示し
ておらず、このことは、特に図2C(図6Cも同様)に
おいて著しい。
Pそれぞれの上記開孔底部4(上記開口6)の開口縁部
における上記頂部3に対する最近部位を基底H0 とした
時、該基底H0 から上記頂部3の最高部H1 までの長さ
(この長さは上記表面材の厚み方向の鉛直距離)=L1
と該基底H0 から上記開口縁部における上記頂部3に対
する最遠部位H2 までの長さ(この長さは上記表面材の
厚み方向の鉛直距離)=L2 との比(L2 /L1 )が
0.5未満となる構造をしている。
個の上記頂部3と、1個の上記開孔底部4とそれらを連
結する1個の筒状壁部5によって形成されている。更
に、上記頂部3は、無負荷時には、点状または線状の形
状を有する接触面を呈し、負荷時には負荷に応じた楕円
状の外周を有する接触面を呈するようになっている。上
記表面材の製造に際し、樹脂の溶融時の粘度や真空吸引
の方向、吸引と反対側から加圧される加圧流方向等、樹
脂組成と製造条件を適宜選択することにより、上記筒状
壁部の形状を、上述のスパイラル編み金網7の形状に対
応する「スパイラル状」に形成することも可能である。
性材(疎水性シート)としては、ポリオレフィン、オレ
フィンとアクリル酸エステル、酢酸ビニル等の他のビニ
ルモノマーとの共重合体、ポリエステル、ポリアミド等
の疎水性熱可塑性樹脂の単独又はブレンド系、及びポリ
ビニルアルコール、ポリオキシエチレン等親水性樹脂と
のブレンド系が挙げられるが、これらのうちでも、風合
い、取扱いの面からポリオレフィンもしくはオレフィン
と他のモノマーとの共重合体、又はポリマーブレンド系
の疎水性熱可塑性樹脂シートが好ましい。また、上記液
不透過性材は不透明であることが好ましい。本実施例の
表面材1によれば、上記頂部3、上記開孔底部4(上記
開口6)及び上記曲面状の筒状壁部5の形状並びにそれ
らにより形成された連通孔の形状及び位置等の構造によ
り上記吸収体2に吸収された血液、尿等の液の色を遮蔽
することができるが、液不透過性材自体が不透明である
ことが遮蔽性の面から更に好ましい。液不透過性材自体
を不透明にする手段としては、種々の手段が考えられ
る。例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、炭酸
カルシウム、タルク、クレー、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム等のフィラー単独または併用して、これを表面材
1の成形過程で添加する手段が一般的である。
材1の上記頂部3は、丸みを有していて、肌に点接触し
てソフト感を付与するとともに、液を吸収した後も身体
に滞留する液を極めて少なくし、実質的にドライ感を与
えるが、更にこの頂部にミクロの凹凸を付けることによ
り一層好ましいものとなる。本ミクロ凹凸化は該表面材
の成形に用いるスパイラル編み金編の線材表面に凹凸を
つけておいて該表面材成形によって転写するか、該表面
材成形後にプレス、研磨、放電処理等によって後加工さ
れる。また、上述の無機フィラーの添加及び高融点有機
物粒の添加によっても得ることができる。次に、図4、
図5を参照して本発明の表面材1の穴部P及び該穴部P
における開孔底部4(開口6)の好ましい形状について
説明する。
れぞれは、図4に(A)、(B)及び(C)として示さ
れている断面形状を有しており、図4においては、穴部
Pの断面を表面材1をその成形金型である線材7a、7
bと共に示してある。(A)は金型の線材7a、7bが
両側とも最上部に位置した断面を示し、(B)は両側の
線材7a、7bが異なる高さに位置した断面を示し、
(C)は線材7b、7bが両側とも最低部に位置した時
の断面を示している。そして、上記表面材1の上記各穴
部Pは、図4に示す如く、上記基底H0 から上記頂部3
の最高部H1 までの長さL1 と該基底H0 から上記最遠
部位H2 までの長さL2 との比(L2 /L 1 )が0.5
未満となる構造をしている。また、上記各穴部Pは、図
4に示す如く、該穴部Pそれぞれの上記開孔底部4(開
口6)の開口縁部における上記頂部3に対する最近部位
を基底H0 とした時、該基底H0 から上記頂部3の最高
部H1 までの長さ(この長さは上記表面材の厚み方向の
鉛直距離)=L1 と該基底H0 から上記開口縁部におけ
る上記頂部3に対する最遠部位H2 までの長さ(この長
さは上記表面材の厚み方向の鉛直距離)=L2 との比
(L2 /L1 )が0.5未満となる構造をしている。
範囲に設定することが好ましく、特に0.2〜1mmの
範囲が好ましい。上記頂部/頂部間の距離Lは0.05
〜5mmの範囲に設定することが好ましく、特に0.2
〜2mmの範囲に設定することがより好ましい。上記頂
部3の形状は、図5Aに示す通り、本実施例の表面材1
の上方から平板Yで押した時、その負荷に応じて該頂部
3が平板Yに接触した面の形状Zの周囲長さは、0.5
g/cm2負荷の時で0.1mm〜5mm、50g/cm2負荷の
時で0.3mm〜15mmが好ましい。
央部を通る厚み方向の縦断面において、任意に縦断した
縦断面での形状が全て異なっている。開孔底部4の周囲
長さ(液透過用開口6の開口縁部の周縁長)は、0.1
mm〜15mmが好ましく、0.5mm〜10mmがより好まし
い。上記開孔底部4の開口面積は、0.02mm2 〜9mm
2 であることが好ましい。開口面積が0.02mm2 より
も小さいと液透過性が劣り、また9mm2 よりも大きいと
液戻り性が劣るからである。上記頂部3間の空間(開孔
部)の開口密度(表面材の単位面積当たりの穴部Pの
数)は、2個/cm2 〜100個/cm2 にするのが好まし
い。開孔底部4の開口面積が小さく、上記開口密度(穴
部の形成密度)が小さい場合には実質的に液透過性が劣
り、また上記開口面積が9mm2 より大きくなると液戻
り防止性が劣るからである。従って、これらの事情を考
慮して、開孔底部4の開口縁部の周長さと開口密度が設
定される。頂部3間の空間の面積(開口面積)は、通
常、開孔底部4の開口面積より実質的に大となしてあ
る。尚、図1に示す吸収性物品の上記吸収体2の裏面に
は、該裏面を覆い液漏れを防ぐ裏面材8が配置されてい
る。
いて説明する。上記表面材1を具備した吸収性物品を装
着すると、血液、尿等は表面材1から吸収体2に移行し
て該吸収体2に吸収される。このとき、表面材1は、穴
部Pの連通孔構造により液透過性を有する他に、装着圧
の変動により頂部3が変形して肌への接触面積が増減す
ることと、曲面状の筒状壁部5がくびれた形状になって
いることとが相まって、食道の蠕動運動によって食物を
移行させる如く、血液、尿等の吸収体2側への移行を促
進させる働をする。更に、粘性のある液体においてはこ
の効果は顕著であり、連続平面に一律的な立体的開孔を
有する従来の表面材とは大きく効果が異なるものであ
る。
引っ張り力が作用すると、開孔底部4(液透過用開口
6)を閉じる如く変形し、上記引っ張り力を解除する
と、液透過用開口6を開くが如く元の形状に復帰する。
即ち、吸収性物品の装着時に大きな力が作用した時のみ
(吸収体2に一旦吸収された液を肌側に戻すような力が
作用した時のみ)、表面材1は液透過用開口6を閉じる
ようにしてあり、吸収体2から肌側への液の戻りを確実
に防止する。
底部4により形成される穴部P並びに該穴部Pの連通孔
構造を上述した形状に設定することにより、実質的に高
弾性率の素材を用いても伸縮性、圧縮弾力性に優れ、且
つせん断降伏応力が小さくなるため、表面材1の表面に
沿う方向のいずれの方向でもせん断力が小さく、頂部3
が肌に点接触したまま装着者の複雑な動きに表面材1が
追随でき、装着ズレを生じることなく、肌に密着して
も、べたつき、違和感を与えない。
を示すものである。この表面材10は、溶融樹脂を、右
捲き、左捲き交互のスパイラルを力骨(ロッド)で連結
したスパイラル編み金網70(図7及び図7B参照)の
表面形状に沿った形状で且つ上記スパイラル編み金網7
0の線材間の穴部Pに対応する位置に穴部Pを有するシ
ート状に成形したものである。従って、上記表面材10
は、上記表面材1と同様に、それぞれ連続した平面を持
たない、裏側が空隙となっている凸状曲面からなる多数
の頂部30と、多数の開孔底部40と、該頂部30及び
該開孔底部40(液透過用開口60)をそれぞれ連結す
る筒状壁部50とを具備し、上記表面材1と同様な連通
孔構造をしており且つ同様な穴部Pを有している。即
ち、表面材10は、その頂部30の形状等が一部異なる
以外は実質的に表面材1と同様に構成されており、表面
材1と同様な作用効果を奏するものである。
実施例による表面材1、10の製造方法の一実施例を図
8を参照して説明する。
例を示す工程説明図であり、図8の(A)〜(E)はそ
れぞれ各工程を示す図である。本実施例の製造方法は、
熱可塑性樹脂の溶融成形により表面材1、10を製造す
るもので、表面材成形用型として図3A、Bに示すスパ
イラル編み金網7か、或いは図7A、Bに示すスパイラ
ル編み金網70が使用される。
は、強靱性と溶融樹脂を固化させるための冷却性等が要
求されるため、金属が好ましい。尚、上記スパイラル編
み金網7、70以外に、複数の撚線を使用したスパイラ
ル編み金網、凹凸状を施した線材を用いたスパイラル編
み金網及び太さの異なる線を組み合わせたスパイラル編
み金網等が挙げられる。
用樹脂としてのシート状溶融樹脂9(図8A参照)を、
例えば、スパイラル編み金網7の上部から供給する一
方、該スパイラル編み金網7の下部から真空吸引するこ
とにより、上記シート状溶融樹脂9を、上記スパイラル
編み金網7の線材7a、7bの表面に沿って配し、該線
材7a、7bによって冷却固化し、上記スパイラル編み
金網7の表面形状に沿った形状で、上記スパイラル編み
金網7の線材間の空間に対応する位置に穴部Pを有した
形状に成形するようにしてしている。
うに、Tダイ(図示せず)よりシート状溶融樹脂9をス
パイラル編み金網7の上部から供給する一方、該スパイ
ラル編み金網7の下部から真空吸引すると、まず図8B
に示すように、シート状溶融樹脂9はスパイラル編み金
網7の最上部の線材7aに接触して冷却固化され(この
部分が頂部となる)、次いで上記線材7aに接触しない
部分の上記シート状溶融樹脂9は、図8Cに示すように
真空吸引力を受けて変形しつつ下部の線材7bに接触し
て冷却固化され(この部分が頂部/頂部間を連結する筒
状壁部5となる)、この後上記下部の線材7bにも接触
しない部分のシート状溶融樹脂9は、図8Dに示すよう
に変形して空冷により固化されると共に、その一部は、
図8Eに示すように広げられ破られて開孔底部4(液透
過用開口6)が形成される。図8A〜Eは、穴部の中央
部を通る一方向から目視した裁断面の形状(図4B参
照)示すもので、前述の通りスパイラル編み金網の線材
は図2A、図2B、図5A、図5Bに示す通り7a、7
bの位置は上下、左右に離れてはまた接近、交差し7
a、7bが上下逆転する構成にあり、1つの穴部Pを形
成する筒状壁部はスパイラル編み金網7の形状に対応し
て連続して変形した形状を取る。また、最頂部は殆ど点
に近いがその前後、左右は曲状に降下している。
み金網70を使用すると、図6A〜Cに示す形状の表面
材10を成形することができる。また、表面材成形用樹
脂として、Tダイから供給する溶融樹脂9の代わりに、
フィルムを使用してもよい。この場合、フィルムを予め
加熱して軟化させた状態で上記スパイラル編み金網7に
供給するか、或は上記スパイラル編み金網7に供給した
後にフィルムを加熱して軟化させるか、または、その両
者を併用する方法で軟化させ、真空吸引することによっ
て形成する。また、単に真空吸引するのみでなく、真空
吸引側とスパイラル編み金網7の反対側(フィルムの外
側)から加熱流を供給しながら真空吸引して形成するこ
ともできる。更に、上述の方法で表面材を成形する途中
(脱型前)及び/または製造後(脱型後)に、基底から
上記開口縁部における上記頂部に対する最遠部位まで
(L2部位)を再加熱する(又は開孔底部側から表面材
を再加熱する)ことによって収縮させることにより好ま
しい形状となる。即ち、L2 部位が長いと着用時の押し
圧によって開孔底部(液透過用開口)が塞がり透液性が
低下する。又、溶融真空吸引成形法(本製法)ではL2
部位は延伸されるため、延伸されたL2 部位は、後加工
時及び保存時に収縮変形するが、本工程(再加熱)をお
こなうことによって収縮しなくなる。
方法に限定されるものではなく、また、表面材成形用型
としてスパイラル編み金網7、70を用いて成形するも
のに限定されるものではなく、例えば、セラミックス材
料や、他の形状の表面材成形用型を用いて製造するもの
であってもよい。
施例)の更に具体的な例について説明する。スパイラル
編み金網7として、線材径0.35mmの同一方向スパイ
ラルからなる、26メッシュの金網(関西金網(株)製
SP−26−0.35)を使用し、またシート状溶融樹
脂9として、TiO2 5%を含有したL−LD−PE溶
融樹脂を、25g/cm2 になるようにTダイから供給す
る一方、上記スパイラル編み金網7の下部(溶融樹脂供
給側と反対側)から真空ノズルで真空吸引したところ、
金網のメッシュ数と同数の穴部P及び開孔底部4(液透
過用開口6)を有し、上記スパイラル編み金網7の表面
形状に対応した形状のシート(表面材1)が成形され
た。このシートのL2 /L1 は、0.29mm/0.6
0mm=0.48であった。このシートを脱型する前
に、ゆるやかな吸引流を施しながらシート裏面側から遠
赤外線ヒーターで120℃に最加熱した後、冷却して脱
型したところL2 /L1 =0.05/0.58mm=
0.86の表面材1が成形された。
製造したところ、従来の表面材を使用した生理用ナプキ
ンに比して吸収性に優れ、ドライ感があり、弱い装着圧
にもかかわらず装着者の動きに追随してフィット性がよ
く、違和感を与えない快いものであった。
由に移行できる液透過性を有する上に、一旦吸収された
液が肌側に戻るおそれのない液戻り防止性及び液が皮膚
に滞留しないドライ性と、装着時に違和感を感じさせな
い装着性と、吸収された液の色が表面にあらわれないよ
うに隠す遮蔽性を有する他、前述したような種々の効果
を有する。また、本発明の吸収性物品の表面材の製造方
法によれば、上記効果を有する表面材を効率良く製造す
ることができる。
た吸収性物品の一部を切欠して示した斜視図である。
を示し、図2Aは本実施例にかかる表面材の部分拡大平
面図、図2Bは図2Aに示す表面材を表側から目視した
状態の部分拡大斜視図、図2Cは図2Aに示す表面材を
裏側から目視したときの部分拡大斜視図である。
いられる表面材成形用型としての金網を示し、図3Aは
金編みの拡大平面図、図3Bは図3Aの拡大斜視図であ
る。
おける断面を示す斜視図で、図4Aは金型の線材7a、
7bが両側とも最上部に位置した断面を示し、図4Bは
両側の線材7a、7bが異なる高さに位置した断面を示
し、図4Cは線材7b、7bが両側とも最低部に位置し
た時の断面を示している。
該表面材を上部から平板で押したときの側面図、図5B
〜Eは該表面材頂部が平板への接触面の外周形状図。図
5Bは無負荷時、図5Cは低負荷時、図5Dは中負荷
時、図5Eは高負荷時である。
Aは他の実施例にかかる表面材の拡大平面図、図6Bは
図6Aに示す表面材を表面から目視したときの部分拡大
斜視図、図6Cは図6Aに示す表面材を裏側から目視し
たときの部分拡大斜視図である。
スパイラル編み金編の部分拡大平面図、図7Bは同部分
拡大斜視図である。
造方法の一実施例を示す工程説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 吸収体を備えた吸収性物品の該吸収体の
表面を覆う表面材で、液不透過性材からなり、多数の穴
部を有し且つ該穴部に液透過用開口が形成されている表
面材において、 上記表面材は、裏側が空隙となっている凸状曲面からな
る多数の頂部と、多数の開孔底部と、上記頂部及び上記
開孔底部をそれぞれ連結する筒状壁部とを具備し、上記頂部は、無負荷時には点状または線状の形状を有す
る接触面を呈し、負荷時には負荷に応じた楕円状の外周
を有する接触面を呈し、 上記各穴部は、隣合う複数の上記頂部と、一個の上記開
孔底部とそれらを連結する一個の上記筒状壁部とからそ
れぞれ形成され、該開孔底部により上記液透過用開口を
構成している、連通孔構造からなり、 更に、連通孔構造からなる上記各穴部は、上記開孔底部
の開口縁部における上記頂部に対する最近部位を基底と
した時、該基底から上記頂部の最高部までの長さ(この
長さは上記表面材の厚み方向の鉛直距離)=L1と該基
底から上記開口縁部における上記頂部に対する最遠部位
までの長さ(この長さは上記表面材の厚み方向の鉛直距
離)=L2との比(L2/L1)が0.5未満となる構造
であることを特徴とする吸収性物品の表面材。 - 【請求項2】 上記開口縁部における上記最遠部位が、
実質上、上記穴部の最低部に等しいことを特徴とする請
求項1記載の吸収性物品の表面材。 - 【請求項3】 請求項1記載の吸収性物品の表面材の製
造方法であって、スパイラル編み金網からなる 表面材成形用型の一方の面
部に表面材形成用樹脂を供給し、上記表面材成形用型の
他方の面部から真空吸引を行い、上記表面材形成用樹脂
を上記表面材成形用型の表面形状に沿った形状を有し且
つ上記金網の線材間の空間に対応する位置に上記穴部を
有するシートに成形することを特徴とする吸収性物品の
表面材の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の吸収性物品の表面材の製
造方法であって、表面材の成形途中(脱型前)及び/ま
たは製造後(脱型後)に再加熱することにより、上記穴
部の上記基底から上記最低部迄を収縮させることを特徴
とする請求項3記載の吸収性物品の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28327492A JP3407906B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 吸収性物品の表面材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28327492A JP3407906B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 吸収性物品の表面材及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06125935A JPH06125935A (ja) | 1994-05-10 |
| JP3407906B2 true JP3407906B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=17663339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28327492A Expired - Fee Related JP3407906B2 (ja) | 1992-10-21 | 1992-10-21 | 吸収性物品の表面材及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3407906B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20020049300A (ko) * | 2000-12-19 | 2002-06-26 | 이계안 | 대시포트 테일링 제어방법 |
-
1992
- 1992-10-21 JP JP28327492A patent/JP3407906B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06125935A (ja) | 1994-05-10 |
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