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JP3408400B2 - ポリエステル樹脂 - Google Patents
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JP3408400B2 - ポリエステル樹脂 - Google Patents

ポリエステル樹脂

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JP3408400B2
JP3408400B2 JP14109497A JP14109497A JP3408400B2 JP 3408400 B2 JP3408400 B2 JP 3408400B2 JP 14109497 A JP14109497 A JP 14109497A JP 14109497 A JP14109497 A JP 14109497A JP 3408400 B2 JP3408400 B2 JP 3408400B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹脂
に関し、より詳しくは、耐熱性で弾性に優れたポリエス
テル樹脂に関する。 【0002】 【従来の技術】PBT−PTMG(ポリブチレンテレフ
タレート−ポリテトラメチレングリコール)で代表され
るポリエステル−ポリエーテル系のポリエステルエラス
トマーは、オレフィンタイプのエラストマーでは得るこ
とが出来ない耐熱性を有しており、自動車用途をはじめ
他の多くの分野において耐衝撃性構造材料として使用さ
れている。また、ポリエステル−ポリエステル系のエラ
ストマーも開発されており、より高い耐熱性が求められ
る用途に使用されている。 【0003】しかし、近年自動車の軽量化を主たる目的
として、自動車のエンジン周りなど、従来の熱可塑性樹
脂では使用できなかった高い耐熱性を必要とする分野に
も熱可塑性樹脂の要請が高まりつつあり、このためポリ
エステルエラストマーにおいても、さらに高い耐熱性が
必要とされてきている。 【0004】ところで、ポリエステル−ポリエーテル、
ポリエステル−ポリエステル等のポリエステルエラスト
マーの耐熱性を高める手段としては、樹脂中に導入され
ているソフトセグメント量を減すか、あるいは硬質で耐
熱性の高い構造単位を樹脂中に導入する方法が一般的に
用いられている。しかし、これらの何れの方法も耐熱性
は向上するものの、逆に、本来必要とされている弾性
(エラティシティー)が損なわれ、その結果、耐熱と弾
性を併せ持つエラストマーを得ることは困難であった。 【0005】また、さらに従来のポリエステルエラスト
マーの欠点としては、ポリマー構造中に含まれるエーテ
ル結合が高温下の使用において熱分解により劣化を受け
やすく、そのために、特に、自動車などの非常に高い耐
久性が要求される用途には使用することができなかっ
た。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
耐熱性と優れた弾性を有し高温環境下でも形態安定性の
高いポリエステル樹脂を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、特定量のマレイ
ン酸またはその誘導体、および特定のポリテトラメチレ
ングリコールを重合体成分として含むポリエステル樹脂
が上記の目的を達成し得ることを見い出し、本発明を完
成した。 【0008】すなわち、本発明は、(a)芳香族ジカル
ボン酸成分、(b)マレイン酸成分、(c)脂肪族グリ
コール成分および(d)数平均分子量が800〜300
0のポリテトラメチレングリコール成分からなり、上記
(b)成分が全酸成分に対して0.2モル%以上、上記
(c)成分が全グリコール成分に対して1〜90モル
%、上記(d)成分が全ポリエステル樹脂量に対して3
〜95重量%であることを特徴とする耐熱温度が90℃
以上、曲げ弾性率が2000kgf/cm2 以下のポリ
エステル樹脂にある。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明で用いられる芳香族ジカル
ボン酸(a)は、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4
−もしくは2,6−ナフタレンジカルボン酸、イソフタ
ル酸ナトリウム、ジカルボキシジフェニール、ジカルボ
キシベンゾフェノン、ビス(4−カルボキシフェニー
ル)エタンおよびそれらのエステル形成性誘導体等であ
る。エステル形成性誘導体としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、1,4−もしくは2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸のジアルキルエステル、ジアリールエス
テル等が挙げられる。これら芳香族ジカルボン酸あるい
はそのエステル形成性誘導体は、1種でまたは2種以上
を併用して用いられるが、得られるポリエステル樹脂の
耐熱性をさらに高めるためには2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸またはそれのジアルキルエステルを全酸成分に
対して5モル%以上を使用することが好ましい。さらに
好ましくは7〜100モル%の範囲である。 【0010】また、本発明においては、グルタル酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、シュウ酸、コハク酸等の脂肪族
ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体を、ポ
リエステル樹脂の全ジカルボン酸成分中に10モル%未
満の範囲で含有させてもよい。 【0011】本発明において用いられるマレイン酸
(b)は、重縮合の過程においてポリマー分子鎖間に架
橋構造を形成せしめ、三次元マトリックス構造により発
現が可能な弾性を増大させる成分である。このマレイン
酸によるポリマー分子鎖間の架橋構造は、弾性の発現を
高めるばかりでなく、そのマトリックス構造によって高
温下でのマクロ分子運動を見かけ上制御する性質を有す
るため、耐熱性が高く、高温下での形態安定性を著しく
高めることが可能となる。マレイン酸の使用量は全酸成
分に対して0.2モル%以上であり、好ましくは0.2
〜70モル%の範囲である。その使用量が0.2モル%
未満では架橋密度が低く、十分な弾性と高温下での形態
安定性が得られなくなる。 【0012】本発明において使用される脂肪族グリコー
ル(c)としては、エチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメ
タノール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、2−メチルプロパンジ
オール等が挙げられるが、ポリエステル樹脂のグリコー
ル成分として使用し得るものであれば特に限定されな
い。これらは1種でまたは2種以上を併用して用いられ
る。脂肪族グリコールの使用量は、全グリコール成分に
対して1〜90モル%の範囲で使用されるが、本発明に
おいては、結晶性の促進、弾性および形態安定性の発現
の点から1,4−ブタンジオールを全グリコール成分に
対して1〜90モル%の範囲で使用することが好まし
い。 【0013】本発明において用いられるポリテトラメチ
レングリコール(d)は、得られるポリエステル樹脂の
弾性率を低減せしめ柔軟性を付与する成分である。使用
するポリテトラメチレングリコールの数平均分子量は8
00〜3000のものである。使用するポリテトラメチ
レングリコールの数平均分子量が800未満では弾性の
発現が不十分であり、一方、数平均分子量が3000を
超える場合は、分子鎖末端数が減少するためにポリエス
テル鎖に結合する確率が低くて未反応物として樹脂中に
残存し、本発明の目的とするポリエステル樹脂を得るこ
とができなくなる。 【0014】ポリテトラメチレングリコール(d)の使
用量は、得られる全ポリエステル樹脂量に対して3〜9
5重量%、好ましくは40〜90重量%の範囲である。
ポリテトラメチレングリコール使用量が3重量%未満で
は柔軟性の発現が困難であり、一方、使用量が95重量
%を超えるとポリエステルの分子鎖と結合しない未反応
量が増加し、それが成形加工時、あるいは使用時にブリ
ードアウトして製品の性能を低下させるようになる。 【0015】本発明のポリエステル樹脂の製造において
は、上記の重合成分(a)〜(d)を反応釜に仕込み、
加熱昇温して、エステル化反応、またはエステル交換反
応を行う。この時、必要に応じて硫酸、チタンブトキシ
ド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグネシウム、酢酸マ
ンガン等の通常のエステル化反応またはエステル交換反
応で使用されるエステル化触媒またはエステル交換触媒
を使用することができる。次いで、常法に従って該反応
で生じた水またはアルコールを除去する。その後引き続
き重合反応を実施するが、このとき150mmHg以下
の真空下でジオール成分を留出除去させながら重合をす
る。 【0016】また、重合に際しては通常公知の重合触
媒、例えばチタンブトキシド、ジブチルスズオキシド、
酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、
二酸化ゲルマニウム等を用いることができる。また、重
合温度、触媒量については特に限定されるものではな
く、必要に応じて任意に設定すればよい。 【0017】本発明のポリエステル樹脂は、耐熱温度が
90℃以上であることが好ましく、より好ましくは90
〜150℃、そして曲げ弾性率が2000kgf/cm
2 以下であることが好ましく、より好ましくは500〜
1500kgf/cm2 である。これは、耐熱温度が9
0℃未満では耐熱性が十分でなく、また、曲げ弾性率が
2000kgf/cm2 を超えると弾性が悪く、高温環
境下で形態安定性に優れた成形品を得ることが困難とな
るためである。 【0018】本発明のポリエステル樹脂においては、必
要により、滑剤、離型剤、安定剤、充填剤、強化剤、着
色剤等の添加物を含んでよい。 【0019】 【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。実施例および比較例における物性評価は以下に示す
方法を用いて実施した。 【0020】(1)耐熱性 JIS K7207に記載の加重たわみ温度試験A法に
準拠して測定した。 【0021】(2)曲げ弾性率 JIS K7203に記載の曲げ試験法により変形速度
2mm/minにて測定した。 【0022】また、表1および表2中の略記号は以下の
化合物を示す。 DMT:テレフタル酸ジメチル TPA:テレフタル酸 DMNDC:2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル NDC:2,6−ナフタレンジカルボン酸 MA:マレイン酸 EG:エチレングリコール BDO:1,4−ブタンジオール PTMG:数平均分子量1000のポリテトラメチレン
グリコール 【0023】[実施例1]表1に示す量のテレフタル酸
ジメチル(DMT)、2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチル(DMNDC)、マレイン酸(MA)、エチレ
ングリコール(EG)および計算上の合成ポリマーに対
して61重量%のポリテトラメチレングリコール(PT
MG:数平均分子量1000)を撹拌機付の反応器に仕
込み、260℃で3時間エステル交換反応を行った。次
いで、その得られた反応物を重縮合反応器に送液し、三
酸化アンチモンを重縮合触媒として酸成分に対して40
0ppm、また安定剤としてトリメチルリン酸エステル
を100ppm投入し、反応系内を40分かけて0.5
mmHgまで減圧し、内温を285℃に保持して、揮発
成分を留出せしめながら縮合反応を3時間行ってポリエ
ステル樹脂を得た。次いで、このポリエステル樹脂を真
空乾燥機にて80℃で24時間乾燥した後、通常使用さ
れる射出成形機にてテストピースを作製し物性を評価し
た。表2にポリエステル樹脂の樹脂組成および樹脂物性
値を示した。 【0024】[実施例2〜11、比較例1〜3] 重合仕込み組成を表1のようにする以外は、実施例1と
同様の操作を行いポリエステル樹脂を得た。以下、実施
例1と同様にして、その得られたポリエステル樹脂につ
いて評価した。表2にポリエステル樹脂の樹脂組成およ
び樹脂物性値を示した。 【0025】 【表1】【0026】 【表2】【0027】 【発明の効果】以上述べた如き構成からなる本発明のポ
リエステル樹脂は、優れた耐熱性と弾性を有するため、
比較的高温の使用環境下においても高い柔軟性と優れた
形態安定性を示し、自動車用途をはじめ他の多くの分野
においても用いることができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)芳香族ジカルボン酸成分、(b)
    マレイン酸成分、(c)脂肪族グリコール成分および
    (d)数平均分子量が800〜3000のポリテトラメ
    チレングリコール成分からなり、上記(b)成分が全酸
    成分に対して0.2モル%以上、上記(c)成分が全グ
    リコール成分に対して1〜90モル%、上記(d)成分
    が全ポリエステル樹脂量に対して3〜95重量%である
    ことを特徴とする耐熱温度が90℃以上、曲げ弾性率が
    2000kgf/cm2 以下のポリエステル樹脂。
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