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JP3421328B2 - 放射線感光材料用樹脂の製造方法 - Google Patents
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JP3421328B2 - 放射線感光材料用樹脂の製造方法 - Google Patents

放射線感光材料用樹脂の製造方法

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JP3421328B2
JP3421328B2 JP2001317290A JP2001317290A JP3421328B2 JP 3421328 B2 JP3421328 B2 JP 3421328B2 JP 2001317290 A JP2001317290 A JP 2001317290A JP 2001317290 A JP2001317290 A JP 2001317290A JP 3421328 B2 JP3421328 B2 JP 3421328B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学増幅型の放射
線感光材料(レジスト)用樹脂の製造方法に関する。更
に詳しくは、極性基含有脂環式官能基、及び酸によりア
ルカリ可溶基を生じる官能基を有する放射線感光材料用
樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路は集積化が進ん
で、LSIやVLSIが実用化されており、これと共
に、集積回路のパターンの最小線幅はサブミクロン領域
に及び、更に微細化する傾向にある。集積回路を作成す
るには、絶縁材料上の半導体薄膜(以下、被処理基板と
いう)に微細なパターンを形成する必要があり、このた
めには、リソグラフィ(写真食刻)技術の使用が必須で
ある。リソグラフィ技術では、被処理基板の半導体薄膜
表面をレジストで被覆し、レジスト層に所定の原パター
ンを通過した光を照射(選択露光)した後に現像して、
残存レジスト層とレジスト層が溶解して露出した半導体
薄膜部分が生じ、残存レジスト層をマスキング層として
半導体薄膜をプラズマによりドライエッチングした上
で、残存レジスト層を除去することにより、所望のパタ
ーンを形成した半導体薄膜を得ることができる。リソグ
ラフィ技術に使用する露光光源として、当初は紫外線が
使用されていたが、パターンの微細化に伴い、波長の短
い遠紫外線や、電子線、X線などが光源として使用され
るようになってきた。現在では、特に遠紫外線を発生す
るエキシマレーザ(波長248nmのKrFレーザ、波長193
nmのArFレーザ)又はYAGレーザと波長変換結晶等
(波長248nm、193nm、157nm)を用いたリソグラフィ技
術に対応して、高解像性、高感度、優れた耐ドライエッ
チング性を有するレジスト材料が要求されている。な
お、本発明で放射線感光材料という場合の放射線とは、
半導体回路加工用の上記紫外線、遠紫外線、電子線、X
線、特に遠紫外領域レーザ光を言う。
【0003】従来のレジストは、フェノール樹脂又はノ
ボラック樹脂をベースとするものが数多く開発されてき
たが、これらの材料は、芳香族環を含んでおり、耐ドラ
イエッチング性は優れているものの、KrFレーザの波
長に対して透明性が低い。特にArFレーザの波長に対
しては、全く不透明である。このため、微細化に対応で
きるパターン精度を得ることができなかった。他方、エ
キシマレーザに対して透明なレジストとして、メタクリ
ル酸t-ブチル重合体が提案されている。しかしながら、
このレジストは耐ドライエッチング性に欠ける。そのた
め、特開平4−39665号に、芳香族環並の耐ドライ
エッチング性を有し、かつKrFレーザ及びArFレー
ザの波長に対して透明性をもつものとして、脂環族を用
いた化学増幅型レジストに関する報告がある。なお、化
学増幅型レジストとは、露光によりレジスト材料中で酸
の発生する反応が生じ、露光後ベークして、上記酸を触
媒にしてレジスト材料中でパターン形成のための反応
(硬化又は分解)が多数回生じることにより、露光部の
現像液に対する溶解性を変えたレジストである。後述す
るように、本発明の製造方法により得られる放射線感光
材料用樹脂と放射線照射により酸を発生する物質とを組
みあわせて使用する場合、露光により酸触媒が発生し、
レジスト材料を構成する樹脂中の官能基が酸触媒により
アルカリ可溶基に分解することにより、アルカリ液を使
用する現像処理により樹脂が溶解する。この結果、露光
後ベークして、現像により溶解した部分は半導体薄膜層
が露出し、非露光部で溶解しなかった部分はレジスト層
が残存してレジストパターンが形成される。これをプラ
ズマ処理によりドライエッチングした後、残存するレジ
スト層を除去して、所定のパターンを有する半導体回路
が得られる。
【0004】脂環族を用いた化学増幅型レジストにおい
て、脂環族としては、ノルボルネン、パーヒドロアント
ラセン、シクロヘキサン、トリシクロ[5.2.1.02.6]デ
カン、アダマンタン等が使用されており、脂環共重合体
が開示されている。しかしながら、上記の脂環共重合体
を用いた化学増幅型レジストにおいては、耐ドライエッ
チング性を付与する脂環族が、その組成比を増すにつれ
て、重合体の疎水性が高まると共に、剛直性も増してい
く。このため、フェノール樹脂又はノボラック樹脂をべ
ースにしたレジスト並のドライエッチング耐性が得られ
る組成比では脂環族の組成比が大きくなりすぎて、例え
ば、脂環族を有する単位構造が50mol%以上になると、
高い疎水性に加え、硬くなりすぎるために、露光により
発生したプロトン酸触媒の拡散力が妨げられ、化学増幅
率が低下し、レジスト材料であるポリマー中のカルボン
酸の生成量が減少し、現像液であるアルカリ水溶液に対
する溶解性が低下する。また、これらのレジストは脂環
族の導入により、密着性に乏しく、レジスト膜が硬くな
るため、レジスト膜にかかる歪みが大きくなって、剥が
れ易くなる。このため、安定したレジストパターン特性
を得ることができないという問題があった。
【0005】また、化学増幅型レジストに特有な問題と
して、露光から露光後べーク(PEB)までの間に、露光に
よって発生した酸触媒が、大気中の汚染物質(アミン成
分等)により、中和、失活するため、所望のパターンが
形成できないという現象が生じる。その改善方法として
は、レジスト層上に、保護膜を塗布するパターン形成方
法が有効であることが知られている。この方法は、従来
のレジストの大部分を占める、フェノールをべースポリ
マーとするレジストに対しては、非常に効果的であっ
た。しかし、非フエノール系で極性の低いポリマー、特
に脂環族を含む疎水性のポリマをべースとするレジスト
に保護膜を適用する場合、保護膜とレジストの両者の極
性が類似しているため、保護膜の塗布溶媒として、従来
使用されてきた芳香族炭化水素系の溶媒を用いると、レ
ジスト膜そのものが溶解してしまい、保護膜の塗布が困
難であるといった問題があった。このため、汚染物質の
影響を受けて、パターンが解像できなかったり、所望の
パターンサイズから大きくはずれるといった問題があっ
た。
【0006】特開平7−234511号に上記問題点を
解決すべく、エキシマレーザを露光源とするリソグラフ
ィにおいて使用する、優れた透明性及びエッチング耐性
のみならず、高感度で、密着性に優れた放射線感光材料
に関する報告がある。しかしながら、十分な耐ドライエ
ッチング性を付与すると現像性が劣ると言った欠点があ
ると同時に、密着性は未だ十分とは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レジ
ストパターン形成用放射線、特に遠紫外レーザー光に対
して透明性を有し、現像性に優れ、ドライエッチング耐
性を有し、且つ密着性に優れた、高感度で微細加工が可
能な放射線感光材料の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、優れた透明
性及びエッチング耐性のみならず、高感度な放射線感光
材料で、密着性を向上させる事を目的として、鋭意研究
を重ねた結果、例えば置換基数が1以上のヒドロキシア
ダマンチル基を導入することにより、上記問題点を解決
できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】すなわち、本発明の第1は、加熱された溶
媒中に、極性基含有脂環式官能基を有するモノマー
(C)及び酸によりアルカリ可溶基を生じる官能基を有
するモノマー(D)及び重合開始剤又は重合触媒を添加
し、共重合させることを特徴とする極性基含有脂環式官
能基及び酸によりアルカリ可溶基を生じる官能基を1分
子中にそれぞれ少なくとも1つ以上有する放射線感光材
料用樹脂(A)の製造方法を提供する。本発明の第2
は、モノマー(C)の極性基が、ケトン、アルコール、
エーテル、エステル、カルボン酸、酸無水化合物、又は
これらの構造の一部の原子が硫黄、窒素、若しくはハロ
ゲンで置換された構造の基であることを特徴とする本発
明の第1に記載の放射線感光材料用樹脂(A)の製造方
法を提供する。本発明の第3は、モノマー(C)の脂環
式官能基が、ノルボニル基、シクロヘキシル基、トリシ
クロデカニル基又はアダマンチル基であることを特徴と
する本発明の第1に記載の放射線感光材料用樹脂(A)
の製造方法を提供する。本発明の第4は、モノマー
(C)の極性基が、ケトン、アルコール、エーテル、エ
ステル、カルボン酸、酸無水化合物、又はこれらの構造
の一部の原子が硫黄、窒素、若しくはハロゲンで置換さ
れた構造の基であり、モノマー(C)の脂環式官能基
が、ノルボニル基、シクロヘキシル基、トリシクロデカ
ニル基又はアダマンチル基であることを特徴とする本発
明の第1に記載の放射線感光材料用樹脂(A)の製造方
法を提供する。本発明の第5は、樹脂(A)がアクリル
樹脂であることを特徴とする本発明の第1〜4のいずれ
かに記載の放射線感光材料用樹脂(A)の製造方法を提
供する。
【0010】
【発明の実施の形態】初めに、上記樹脂(A)について
説明する。樹脂(A)は、極性基を含む脂環式官能基を
有するモノマー(C)及び酸によりアルカリ可溶基を生
じる官能基を有するモノマー(D)を共重合して得られ
る。
【0011】極性基を含む脂環式官能基を有するモノマ
ー(C)としては、置換基数が1以上のヒドロキシアダ
マンチル(メタ)アクリレート、置換基数が1以上のヒ
ドロキシノルボルニル(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。
【0012】酸によりアルカリ可溶基を生じる官能基を
有するモノマー(D)としては、不飽和結合を有するモ
ノマーであって酸基を有し、酸基に式(1)又は式
(2)の基が結合したモノマーである。
【化1】 酸基としてはカルボキシル基、フェノール性水酸基、ス
ルフォン酸基等が挙げられる。具体的には、以下の官能
基を有するアクリル酸類又はスチレン類が挙げられる。
アクリル酸類としてはアクリル酸、メタクリル酸、エチ
ルのようなアルキル置換(メタ)アクリル酸等が挙げら
れる。スチレン類としてはパラヒドロキシスチレン、パ
ラカルボキシスチレン等が挙げられる。官能基はカルボ
キシル基又はフェノール基(パラヒドロキシスチレンの
場合)に結合する。フェノール基の場合には置換基と炭
酸エステル結合したものが好ましい。上記において、酸
によりアルカリ可溶基を生じる官能基としては、t-ブ
チル基、テトラヒドロピラニル基、α,α-ジメチルベ
ンジル基、3−オキソシクロヘキシル基等であり、プロ
トン酸により解離するものであれば何でも使用できる。
【0013】樹脂(A)としては、上記モノマー(C)
及びモノマー(D)の中でも、(メタ)アクリル酸をベ
ースにしたアクリル共重合体が、遠紫外線(エキシマ
光)に吸収を持たない点及び合成の簡便さからも有効で
ある。
【0014】更に、上記モノマー(C)及びモノマー
(D)には、反応性不飽和結合を有するモノマー、その
他(メタ)アクリル酸とε−カプロラクトンとの付加
物、変性不飽和モノカルボン酸なども併用することがで
きる。上記の反応性不飽和結合を有するモノマーとして
は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンジオールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有モノマ
ー;(メタ)アクリル酸、カルボキシエチルアクリレー
ト、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン
酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレートなどが
挙げられる。また、上記変性不飽和モノカルボン酸とし
ては、不飽和基とカルボキシル基を有し、不飽和基とカ
ルボン酸の間に鎖延長された変性不飽和モノカルボン酸
であれば特に制限はなく、例えば末端水酸基を酸無水物
により酸変性された、ラクトン変性等エステル結合を有
する不飽和モノカルボン酸、エーテル結合を有する変性
不飽和モノカルボン酸などのカルボキシル基含有モノマ
ー;更に必要に応じてメチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アク
リレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、
アクリルアミド、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニ
ル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエ
ーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどラジカル重
合性不飽和基含有モノマーが挙げられる。
【0015】上記モノマー(C)、モノマー(D)及び
反応性不飽和結合を有するモノマー、その他(メタ)ア
クリル酸とε−カプロラクトンとの付加物、変性不飽和
モノカルボン酸などは、重合触媒の存在下に溶媒中で加
熱重合される。モノマー(D)/モノマー(C)のモル
比は0.3〜100である。重合触媒としてはパーオキ
サイド系あるいはジアゾニウム系のラジカル開始剤、又
は2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オ
キシ(TEMPO)と過酸化ベンゾイル等の分子量分布
を制御できるラジカル開始剤等が使用される。分子量分
布を更に制御するためには、アルキルリチウム等を用い
たアニオン重合、チーグラー・ナッタ触媒又は希土類金
属触媒系を用いたアニオン重合等によっても重合するこ
とができる。反応温度としては、反応系によっても異な
るが−78〜200℃である。得られた樹脂(A)は必
要により再沈殿等により精製される。
【0016】次に、参考のために、本発明の製造方法で
製造された放射線感光材料用樹脂(A)と組みあわせて
使用される放射線照射により酸を発生する物質(B)に
ついて説明する。放射線照射により酸を発生する物質、
すなわち酸発生剤としては、下記に挙げる式(3)で示
されるオキサゾール誘導体、式(4)で示されるs−ト
リアジン誘導体、式(5)で示されるで示されるヨード
ニウム塩、式(6)で示されるスルホニウム塩、式
(7)で示されるジスルホン誘導体、式(8)で示され
るイミドスルホネート誘導体、又は式(9)で示される
ジアゾニウム塩を使用することが可能である。ただし、
これらに限定されるものではない。
【0017】
【化2】
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】次に、参考のために、上記の樹脂(A)及
び酸発生物質(B)を用いた放射線感光材料(レジス
ト)の製造、得られたレジストを用いて、被処理基板上
へのレジスト層の形成、露光、現像、ドライエッチング
及びレジスト除去を行う工程について説明する。
【0025】樹脂(A)及び酸発生物質(B)を用いた
放射線感光材料(レジスト)の製造は、樹脂(A)10
0重量部に対して酸発生物質(B)0.01〜30重量
部を混合し、混合物100重量部に対して溶媒を50〜
10000重量部添加して撹拌し、均一なレジスト溶液
を製造する。樹脂(A)、酸発生物質(B)、溶媒の添
加順序は適宜選択することができる。上記溶媒として
は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水
素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ミネラル
スピリッツ等の炭化水素;酢酸エチル、酢酸n−ブチ
ル、酢酸イソブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メチル
セロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート
等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン系溶媒;エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール等
のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル等のエーテル系溶媒等が使用される。上記溶
媒は適宜組み合わせて使用することができる。
【0026】被処理基板上へのレジスト層の形成は、被
処理基板を回転させながら、上記で得たレジスト溶液を
半導体薄膜上へ供給し、スピン・コーティング法により
所定の厚さに塗布して行われる。レジスト層の厚さは
0.1〜10μmである。レジストが塗布された基板
(以下レジスト基板という)は、必要によりプリベーク
されて、エキシマレーザー等により選択露光される。露
光によりレジスト層内の酸発生物質(B)から酸が発生
する。レーザーの出力は0.01〜100W程度、好ま
しくは1〜10Wのものが使用できる。露光後のレジス
ト基板は、必要により、50〜200℃、0〜60分間
ポストベークを行って、発生した酸を触媒として、樹脂
(A)中の酸によりアルカリ可溶基を生じる官能基から
アルカリ可溶基を生じる反応を多数回引き起こし、レジ
スト層をアルカリ可溶性にする。ポストベーク後のレジ
スト基板は、アルカリ溶液により現像を行うことによ
り、微細パターンを安定して形成することができる。
【0027】更に、より安定したパターニング特性を得
るには、現像液を改善することも必要である。化学増幅
レジストには、環境中のアミン等の汚染により、プロト
ン酸が表層部で失活し、現像液に対して樹脂(A)が難
溶化するという特有の問題がある。このため、表層部と
内部との溶解度差を生じ、安定したパターンができない
大きな要因になっている。特に炭化水素であるアダマン
チル基やt−ブチル基等の疎水性の強い基は、現像液へ
の溶解を阻害する効果があり、表面不溶化への影響が大
きいことが知られている。この為、アダマンチル基等に
極性基を導入した本発明では、上記点を大幅に改善され
るが、更に優れたパターニング特性を得る為には現像液
を改善することも必要である。従って、現像液に有機ア
ルカリ水溶液とイソプロピルアルコール又は前記エーテ
ル系溶媒、特にエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒
の混合液を用いることにより、溶解性が著しく増大し、
表層部と内部との溶解度差が小さくなるため、安定した
パターニングが可能となる。なお、添加するアルコール
としては、イソプロピルアルコールが最も効果があり、
メタノールやエタノールでは、クラックを生じ、剥がれ
が目立った。また、この混合現像液を用いることによ
り、感度は1桁以上上昇し、現像時にかかる歪みも小さ
くなった。また、この現像液が、イソプロピルアルコー
ル又は上記エーテル系溶媒を5〜95vol%含むことが望
ましい。5vol%未満では、感度が向上せず、95vol%を
越えると、クラックやひび割れを生じ易い。
【0028】また、脂環族を含むアクリル酸エステル構
造もしくはメタクリル酸エステル構造を有する材料と、
エステル部に極性の高いユニットを含むアクリル酸エス
テル構造もしくはエステル部に極性の高いユニットを含
むメタクリル酸エステル構造を有する材料とからなる重
合体では、べースポリマーの極性が高くなるので、脂環
族による非常に強い疎水性を和らげることができる。そ
の結果、炭化水素系の保護膜との間に極性の差が生じる
ので、レジスト膜を溶解させることなく、保護膜を塗布
することができる。従って、これにより所望のサイズの
パターンを形成することができる。べースポリマーの極
性を高くするために、樹脂(A)に導入する極性の高い
構造としては、ケトン、アルコール、エーテル、エステ
ル、カルボン酸、酸無水化合物、又はこれらの構造の一
部の原子が硫黄、窒素、若しくはハロゲンで置換された
構造等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。極性構造を有する材料を導入する割合は、少なくと
も1〜50mol%程度必要であり、好ましくは20mol%以上
必要である。なお、脂環族としては、シクロヘキサン、
ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロ[5.2.1.
02.6]デカン骨格をもつ構造が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
【0029】また、べースポリマーの極性を高くするた
めに、無水イタコン酸を含むレジストでは、無水イタコ
ン酸の強い極性のため、疎水性の強い炭化水素基を含む
にも係わらず、保護膜として従来不可能であった炭化水
素系ポリマーをレジスト上に塗布することが可能であ
る。こうした保護膜をレジスト上に形成することによ
り、化学増幅型レジスト特有の問題である、PED(Pos
t Exposure Delay)を防止することが可能となる。
【0030】また、保護膜の塗布溶媒としては、分子量
の大きな炭化水素系の溶媒を用いることにより、より確
実に保護膜を塗布することが可能となった。塗布溶媒と
しては、沸点が100℃以上のものか好ましい。あまり沸
点の低いものでは、保護膜をSiウェーハ上に均一に塗
布することが困難である。このため、塗布溶媒として
は、具体的には、リモネン、1,5−シクロオクタジエ
ン、1−デセン、t−ブチルシクロヘキサン、p−シメ
ン、ドデシルべンゼン等が挙げられるが、これらに限定
されるものではない。
【0031】また、レジスト基板上に保護膜を形成する
ための炭化水素ポリマーとしては、ポリオレフィン類、
ポリジエン類等が挙げられるが、露光波長に対して透明
で、前述の塗布溶媒に溶けるものであれば、これらに限
定されるものではない。
【0032】現像後のレジスト基板は、ドライエッチン
グされる。ドライエッチングの方法は、プラズマエッチ
ング、反応性イオンエッチング、イオンミリング等が挙
げられる。
【0033】ドライエッチング後のレジスト基板は、溶
剤により残存レジスト層及び保護層の除去が行われる。
残存レジスト層及び保護層の除去方法には、種々の湿式
方式及び乾式方式がある。乾式方式としては酸素プラズ
マエッチング等が挙げられる。湿式方式としては、フェ
ノールとハロゲン系溶剤を主成分とする有機溶液系、硫
酸/過酸化水素、フッ酸、塩酸/過酸化水素等の無機系
溶液を使用する方法が挙げられる。
【0034】このようにしてパターンが形成された半導
体は、例えば、容量数M〜数Gビットのメモリ用に使用
することができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、得られた樹脂(A)のモノマー(C)とモノマー
(D)の組成比はモル比である。 実施例1 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入
管を備えたセパラブルフラスコに、トルエンを0.25リッ
トル導入し、100℃に昇温後、モノヒドロキシアダマン
チルアクリレート222gとt−ブチルメタクリレート142g
と2,2’−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)
(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gとトルエン120g
を、共に3時間かけて滴下した。滴下後4時間熟成した
後、メタノールで沈澱精製を行った。その結果、下記式
(10)の構造の樹脂を得ることができた。
【0036】
【化9】
【0037】モノヒドロキシアダマンチルアクリレート
とt−ブチルメタクリレートの組成比50:50、重量平均
分子量5,400、分子量分散度1.9の共重合体が得られた。
【0038】参考例1 合成したポリマーに、下記式(11)の構造の酸発生剤
トリフェニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモン
を15wt%添加して、シクロヘキサノン溶液とした。
【0039】
【化10】
【0040】この溶液をスピンコート法により、ハード
ベークしたノボラック樹脂で被覆されたSiウェーハ上
に、0.7μm膜厚に塗布し、ホットプレート上で60℃、1
00秒間プリベークを行った。こうして得られたウェーハ
上のレジスト膜を、KrFエキシマステッパで、照射量100
mJ/cm2で露光した後、温度100℃、60秒間PEBを行った。
続いてアルカリ水溶液であるNMD-3(東京応化社製)を用
いて60秒間現像し、純水で30秒間リンスした。この結
果、0.50μm幅のL&S(ライン&スペース)パターンを示す
半導体が得られた。
【0041】実施例2 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入
管を備えたセパラブルフラスコに、トルエンを0.25リッ
トル導入し、100℃に昇温後、トリヒドロキシアダマン
チルアクリレート254gとt−ブチルメタクリレート142g
と2,2’−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)
(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gとトルエン120gを
共に3時間かけて滴下した。滴下後4時間熟成した後、
メタノールで沈澱精製を行った。その結果、下記式(1
2)の構造の樹脂を得ることができた。
【0042】
【化11】
【0043】トリヒドロキシアダマンチルアクリレート
とt−ブチルメタクリレートの組成比50:50、重量平均
分子量5,200、分子量分散度1.9の共重合体が得られた。
【0044】参考例2 合成したポリマーに、前記トリフェニルスルフォニウム
ヘキサフルオロアンチモンを15wt%添加して、シクロヘ
キサンノン溶液とした。この溶液をスピンコート法によ
りハードベークした、ノボラック樹脂で被覆されたSiウ
ェーハ上に、0.7μm膜厚に塗布し、ホットプレート上
で60℃、100秒間プリベークを行った。こうして得られ
たウェーハ上のレジスト膜を、KrFエキシマステッパ
で、照射量100mJ/cm2で露光した後、温度100℃、60秒間
PEBを行った。続いてアルカリ水溶液であるNMD-3(東京
応化社製)を用いて60秒間現像し、純水で30秒間リンス
した。この結果、0.52μm幅のL&S(ライン&スペース)パ
ターンを示す半導体が得られた。
【0045】実施例3 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入
管を備えたセパラブルフラスコに、トルエンを0.25リッ
トル導入し、100℃に昇温後、トリヒドロキシアダマン
チルメタクリレート316gとt−ブチルメタクリレート11
6.4gと2,2’−アゾビス(2−メチルブチルニトリ
ル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gとトルエン12
0gを共に3時間かけて滴下した。滴下後4時間熟成した
後、メタノールで沈澱精製を行った。その結果、下記式
(13)の構造の樹脂を得ることができた。
【0046】
【化12】
【0047】トリヒドロキシアダマンチルメタクリレー
トとt−ブチルメタクリレートの組成比59:41、重量平
均分子量5,500、分子量分散度1.9の共重合体が得られ
た。
【0048】参考例3 合成したポリマーに、前記酸発生剤トリフェニルスルフ
ォニウムヘキサフルオロアンチモンを15wt%添加してシ
クロヘキサンノン溶液とした。この溶液をスピンコート
法によりハードベークした、ノボラック樹脂で被覆され
たSiウェーハ上に、0.7μm膜厚に塗布し、ホットプレ
ート上で60℃、100秒間プリベークを行った。こうして
得られたウェーハ上のレジスト膜を、KrFエキシマステ
ッパで、照射量100mJ/cm2で露光した後、温度100℃、60
秒間PEBを行った。続いてアルカリ水溶液であるNMD-3
(東京応化社製)を用いて60秒間現像し、純水で30秒間リ
ンスした。この結果、0.55μm幅のL&S(ライン&スペー
ス)パターンを示す半導体が得られた。
【0049】参考例4 現像液を、上記参考例3のNMD-3に代えて、NMD-3とイソ
プロピルアルコールを1:1(重量比、以下同様)の混合
系にすると、0.45μm幅のL&S(ライン&スペース)パター
ンを示す半導体が得られた。
【0050】実施例 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入
管を備えたセパラブルフラスコに、トルエンを0.25リッ
トル導入し、100℃に昇温後、トリヒドロキシアダマン
チルメタクリレート214.4gとフマル酸ジt−ブチル273.
6gと2,2’−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)
(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gとトルエン120g
を、共に3時間かけて滴下した。滴下後4時間熟成した
後、メタノールで沈澱精製を行った。その結果、下記式
(14)の構造の樹脂を得ることができた。
【0051】
【化13】
【0052】トリヒドロキシアダマンチルメタクリレー
トとフマル酸ジt−ブチルの組成比40:60、重量平均分
子量8,500、分子量分散度2.3の共重合体が得られた。
【0053】参考例5 合成したポリマーに、前記酸発生剤トリフェニルスルフ
ォニウムヘキサフルオロアンチモンを15wt%添加してシ
クロヘキサンノン溶液とした。この溶液をスピンコート
法によりハードベークしたノボラック樹脂で被覆され
た、Siウェーハ上に、0.7μm膜厚に塗布し、ホットプ
レート上で60℃、100秒間プリベークを行った。こうし
て得られたウェーハ上のレジスト膜を、KrFエキシマス
テッパで、照射量100mJ/cm2で露光した後、温度100℃、
60秒間PEBを行った。続いてアルカリ水溶液であるNMD-3
(東京応化社製)を用いて60秒間現像し、純水で30秒間リ
ンスした。この結果、0.60μm幅のL&S(ライン&スペー
ス)パターンを示す半導体が得られた。
【0054】参考比較例1 攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入
管を備えたセパラブルフラスコに、トルエンを0.25リッ
トル導入し、100℃に昇温後、アダマンチルメタクリレ
ート260gとt−ブチルメタクリレート116.4gと2,2’
−アゾビス(2−メチルブチルニトリル)(日本ヒドラ
ジン工業社製ABN-E)30.3gとトルエン120gを、共に3時
間かけて滴下した。滴下後4時間熟成した後、メタノー
ルで沈澱精製を行った。その結果、下記の構造式(1
5)の樹脂を得ることができた。
【0055】
【化14】
【0056】アダマンチルメタクリレートとt−ブチル
メタクリレートの組成比59:41、重量平均分子量5,50
0、分子量分散度1.9の共重合体が得られた。
【0057】参考比較例2 合成したポリマーに、前記酸発生剤トリフェニルスルフ
ォニウムヘキサフルオロアンチモンを15wt%添加してシ
クロヘキサンノン溶液とした。この溶液をスピンコート
法により、ハードベークしたノボラック樹脂で被覆され
た、Siウェーハ上に、0.7μm膜厚に塗布し、ホットプ
レート上で60℃、100秒間プリベークを行った。こうし
て得られたウェーハ上のレジスト膜を、KrFエキシマス
テッパで、照射量100mJ/cm2で露光した後、温度100℃、
60秒間PEBを行った。続いてアルカリ水溶液であるNMD-3
(東京応化社製)を用いて60秒間現像したが、現像が進ま
ず全くパターンを得ることができなかった。
【0058】参考比較例 現像液を上記参考例3のNMD-3に代えて、NMD-3とイソプ
ロピルアルコールを1:1の混合系にすると、照射量100mJ
/cm2により、0.50μ幅のL&S(ライン&スペース)パターン
を示したが、再現性がなかった。
【0059】参考例6 実施例3の感光材料用樹脂を用いて、シリコンウエーハ
上に塗布し、ホットプレート上で温度60℃、20分ベーク
を行い、厚さ0.6μmのレジスト膜を形成した。参考
3と同様にして露光、PEB、現像を行い、0.55μ幅のL&S
(ライン&スペース)パターンを示を示す半導体が得られ
た。
【0060】参考比較例 参考 比較例2の溶液を用いて、シリコンウエーハ上に塗
布し、ホットプレート上で温度60℃、20分ベークを行っ
たが、均一な膜厚のレジスト膜を形成することができな
かった。焼成だけの処理では、シリコンウェハ上に水酸
基が残るので、密着性の悪いレジストでははじきや塗布
むらが生じる。シリコンウェハ上に残る水酸を基HMDS
(ヘキサメチルジシラザン)処理を行うことにより、所定
の膜厚のレジスト膜を形成することができた。このよう
に、密着性の悪い樹脂では後処理が必要になる。
【0061】以上から、極性基を含有したアダマンチル
基を導入することにより、アダマンチル含有ユニットを
増やし、耐ドライエッチング性を向上させた系において
も、密着性が飛躍的に改善され、安定したパターニング
特性を得ることができた。
【0062】
【発明の効果】本発明の製造方法で製造される感光材料
用樹脂によって、優れた透明性及びエッチング耐性のみ
ならず、高感度で、且つ優れた密着性を有する安定した
パターニング特性を得ることができたので、半導体を超
微細加工することができるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 220/10 - 220/38 C08F 2/04 - 2/10 G03F 7/039

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された溶媒中に、極性基含有脂環式
    官能基を有するモノマー(C)及び酸によりアルカリ可
    溶基を生じる官能基を有するモノマー(D)及び重合開
    始剤又は重合触媒を添加し、共重合させることを特徴と
    する極性基含有脂環式官能基及び酸によりアルカリ可溶
    基を生じる官能基を1分子中にそれぞれ少なくとも1つ
    以上有する放射線感光材料用樹脂(A)の製造方法。
  2. 【請求項2】 モノマー(C)の極性基が、ケトン、ア
    ルコール、エーテル、エステル、カルボン酸、酸無水化
    合物、又はこれらの構造の一部の原子が硫黄、窒素、若
    しくはハロゲンで置換された構造の基であることを特徴
    とする請求項1に記載の放射線感光材料用樹脂(A)の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 モノマー(C)の脂環式官能基が、ノル
    ボニル基、シクロヘキシル基、トリシクロデカニル基又
    はアダマンチル基であることを特徴とする請求項1に記
    載の放射線感光材料用樹脂(A)の製造方法。
  4. 【請求項4】 モノマー(C)の極性基が、ケトン、ア
    ルコール、エーテル、エステル、カルボン酸、酸無水化
    合物、又はこれらの構造の一部の原子が硫黄、窒素、若
    しくはハロゲンで置換された構造の基であり、モノマー
    (C)の脂環式官能基が、ノルボニル基、シクロヘキシ
    ル基、トリシクロデカニル基又はアダマンチル基である
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線感光材料用樹
    脂(A)の製造方法。
  5. 【請求項5】 樹脂(A)がアクリル樹脂であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の放射線感光
    材料用樹脂(A)の製造方法。
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