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JP3445779B2 - イネ若葉粉末 - Google Patents
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JP3445779B2 - イネ若葉粉末 - Google Patents

イネ若葉粉末

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JP3445779B2 JP2000251693A JP2000251693A JP3445779B2 JP 3445779 B2 JP3445779 B2 JP 3445779B2 JP 2000251693 A JP2000251693 A JP 2000251693A JP 2000251693 A JP2000251693 A JP 2000251693A JP 3445779 B2 JP3445779 B2 JP 3445779B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、γ−アミノ酪酸
(以下、GABAということがある)、ビタミン類を高
濃度で含有するイネ科植物緑葉の乾燥粉末、ならびにそ
れらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GABAは、血圧降下作用を有すること
から、GABAを多く含有する食品のが検討されてい
る。例えば、従来から、お茶の製造過程で、摘採した茶
葉を嫌気条件に置き、茶葉中にGABAを多量に蓄積さ
せたいわゆるギャバロン茶が知られている。特開平8−
173111号公報には、コーヒー生葉を無酸素状態で
処理後110℃以上の高温で熱処理、乾燥処理をする方
法でGABA濃度の高いコーヒー葉茶を得たことが記載
されている。さらに、特開平9−205989号公報に
は、茶葉に赤外線を照射してGABAの含量を向上させ
ることが記載されている。
【0003】他方、麦類を代表とする、イネ科植物の緑
葉は、ビタミン類、不溶性食物繊維に富み、有害物質の
吸着、腸内環境の改善、コレステロールの吸収抑制、食
後血糖値の急上昇防止、スーパーオキサイドディスムタ
ーゼ(SOD)を活性化するなどの効果を有する健康食
品として注目を浴びている。
【0004】しかし、イネ科植物の緑葉を、緑色を保っ
たまま製品化することは難しく、例えば、麦類の場合、
麦若葉エキスとして利用されるか、エキス分の溶出をで
きるだけ抑制し、かつ緑色を維持するために、厳密な条
件下で熱水処理を施して製造された麦若葉の乾燥粉末
(麦若葉末)(特許第2544302号公報)が利用さ
れている。上記麦若葉の効用を考慮すると、麦若葉末と
して利用することが好ましい。
【0005】ところで、イネ科植物の緑葉には、通常、
GABAが乾燥重量換算で約100〜300mg/10
0g程度含まれている。しかし、上記特殊処理を施した
イネ科植物の緑葉からはGABAがほとんど失われてし
まうという問題があり、また、熱水処理により水溶性ビ
タミン類も溶出してしまい、せっかくの栄養素が維持で
きないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、血圧降下作用
を有するGABAを高濃度で有し、またイネ科植物緑葉
の有する栄養素(ビタミン類)が保持されたイネ科植物
緑葉の乾燥粉末およびその製造方法が望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、GABA含
量の高いイネ科植物緑葉の乾燥粉末の製造方法について
鋭意検討したところ、驚くべきことにこれらの若葉をマ
イクロウエーブ処理によって褪色に関与する酵素を失活
させることにより、その緑葉中のGABA含量がほとん
ど減少しないことを見出し、本発明を完成させたもので
ある。
【0008】すなわち、本発明は、γ−アミノ酪酸を2
0mg/100g以上含有する、緑色を保持したイネ科
植物緑葉の乾燥粉末に関する。好ましい実施態様におい
ては、本発明のイネ科植物緑葉の乾燥粉末は、さらにビ
タミン類を高濃度で含有する。
【0009】また、本発明は、γ−アミノ酪酸を20m
g/100g以上含有する、緑色を保持したイネ科植物
緑葉の乾燥粉末に関する。好ましい実施態様において
は、本発明のイネ科植物緑葉の乾燥粉末は、さらにビタ
ミン類を高濃度で含有する。
【0010】また、本発明は、イネ科植物緑葉を熱水処
理することなく加熱処理する工程を含む、γ−アミノ酪
酸を20mg/100g以上含有するイネ科植物緑葉の
乾燥粉末の製造方法に関する。好ましい実施態様では、
前記イネ科植物緑葉の乾燥粉末がさらに高濃度のビタミ
ン類を含有する製造方法である。
【0011】そして、好ましい実施態様では、上記製造
方法は、さらに60℃以下での乾燥工程を含む。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書において、イネ科植物緑
葉とは、イネ科植物の葉および/または茎を意味する。
なお、本明細書においてイネ科植物というときには、大
麦、小麦、らい麦、えん麦などの麦類を除くものとす
る。
【0013】本発明におけるイネ科植物としては、コシ
ヒカリ、ササニシキなど種々の品種のイネ、イタリアラ
イグラス、あわ、笹、ひえ、きび、とうもろこし、ソル
ガム、またはさとうきび等の緑葉が用いられる。これら
の緑葉は、分けつ開始期ないし出穂開始前期に収穫され
たような若葉であることが好ましい。
【0014】イネ科植物緑葉は、収穫後、水等で洗浄
し、水気を切って、そのまま処理するか、あるいは適切
な長さ(例えば10cm)に切断し、処理する。
【0015】マイクロウェーブ処理は、イネ科植物緑葉
の褪色に関与する酵素が失活するか、加熱により緑色が
失われない範囲で行なえばよい。そのような範囲は、マ
イクロウエーブ照射装置の出力、マイクロウエーブの波
長、照射時間などにより適宜調節できる。例えば、背丈
が約30cmで刈り取ったイネの緑葉(若葉)100g
(湿重量)あたり、2450MHz、500Wのマイク
ロウエーブを当てる場合は、0.5〜10分、好ましく
は0.5〜5分、より好ましくは0.5〜1分処理す
る。0.5分に満たないと酵素の失活が不十分で、褪色
しやすくなる。また、10分以上処理すると褪色し、G
ABAも減少する傾向にある。
【0016】約1分以内のマイクロウエーブ処理の場
合、GABA含量が増加するが、処理時間が長くなるに
従い、GABA含量は減少する。しかし、減少したとし
ても、5分の処理であってもなお、GABAが70%以
上は残存し、熱水処理するよりもはるかにGABAの含
量は高い。
【0017】上記の処理により得られた緑葉は、さらに
必要に応じて、水分量が約5%以下となるように乾燥す
る。乾燥は、処理した緑葉が変色しないように、できる
だけ低温、例えば、50〜80℃、好ましくは、55〜
65℃で行う。なお、上記処理と乾燥とを同時並行的に
行ってもよい。
【0018】乾燥後、クラッシャー、ミル、ブレンダー
などの粉砕機で粉砕することにより、イネ科植物緑葉の
乾燥粉末を得ることができる。
【0019】また、緑葉をマイクロウェーブ処理するこ
とにより、緑葉中の水溶性ビタミン類、例えば、ビタミ
ンB1およびビタミンCの分解、溶出が防止され、比較
的低温の乾燥により、得られるイネ科植物緑葉の乾燥粉
末のビタミンB1およびビタミンCの含量は高い。
【0020】このようにして得られたイネ科植物緑葉の
乾燥粉末には100g当たりGABAが20mg以上、
好ましくは100mg以上、より好ましくは200mg
以上、さらに好ましくは300mg以上含まれる。好ま
しくは、200〜500mg、さらに好ましくは、30
0〜500mgである。従来の熱水処理の場合、100
g当たり3mg程度しか含まれず、また、特許第254
4302号公報に記載の、食塩と重曹とを含む熱水で処
理する方法では、100gあたりわずか2mg程度しか
含まれないことを考慮すると、本発明のイネ科植物緑葉
の乾燥粉末は、極めてGABAの含量が高いことが理解
される。
【0021】得られたイネ科植物緑葉の乾燥粉末は、そ
のまま、飲料としてもよいし、他の食品と混合して、健
康食品の原料とすることもできる。
【0022】
【実施例】(実施例1〜5)約30cmに成長したイネ
(コシヒカリ)の緑葉(イネ若葉)を収穫し、水洗して
水きりを行い、長さ約10cmに切り揃えた。
【0023】切り揃えたイネの若葉100gを、245
0MHz、500Wの出力装置(電子レンジ、シャープ
社製 RE−121)で、0.5、1、3、5、及び1
0分間処理した。それぞれの処理を行ったイネの若葉を
乾燥機(サンヨー製、MOV−112S)を用いて、水
分が5重量%以下となるように、60℃にて10時間、
乾燥し、ブレンダーで粉末としてイネ若葉粉末を得た。
【0024】他方、従来の熱水処理と比較した。食塩、
重曹を用いる公知の方法において、これらのGABAに
対する影響が不明であったので、2種類の比較例を用い
た。
【0025】(比較例1)実施例と同様のイネの若葉
(100g)を95℃の1リットルの熱水に投入し、3
分間、熱水処理した。熱水処理したイネの若葉を直ちに
5℃の冷水に移し、約5分間浸漬し、冷却した。冷却
後、遠心分離機で約45秒間脱水し、乾燥器に投入し、
水分含量が5%以下となるまで乾燥した。60℃で、1
0時間乾燥し、これをブレンダーで粉砕して、比較例1
のイネ若葉粉末とした。
【0026】(比較例2)従来の麦若葉末の処理方法
(特許第2544302号公報)に従って、イネの若葉
を処理した。イネの若葉(100g)を、食塩7.5
g、重曹7.5gを含む1リットルの熱水(95℃)に
投入した以外は、比較例1と同様にして、イネ若葉粉末
を調製した。乾燥条件も比較例1と同じである。
【0027】約30cmに成長した 出穂前のイタリア
ンライグラスの緑葉(若葉)についても、イネの若葉に
おいて行ったのと同様にして、イタリアンライグラス若
葉の乾燥粉末を調製した。
【0028】それぞれの乾燥粉末のGABAの含量を測
定した結果を表1および表2に示す。γ−アミノ酪酸
(GABA)は以下の条件でアミノ酸自動分析器を用い
て測定したものである: <アミノ酸自動分析計操作条件> 機 種:JLC−500/V(日本電子株式会社) カラム:LCR−6,4mm×90mm(日本電子株式会社) 移動相:クエン酸リチウム緩衝液(日本電子株式会社) P−21(pH 2.98, Li 0.105 mol/l) 0→16.3 min P−12(pH 3.28, Li 0.26 mol/l) 16.3→36.1 min P−13(pH 3.46, Li 0.80 mol/l) 36.1→56.0 min P−14(pH 2.83, Li 1.54 mol/l) 56.0→63.4 min P−15(pH 3.65, Li 1.54 mol/l) 63.4→80.0 min 反応液:ニンヒドリン・ヒドリダンチン試液(和光純薬工業株式会社) 温 度:カラム 35℃(0→16.3 min), 64℃(15.3→31.0 min) 44℃(31.0→44.4 min), 72℃(63.4→80.0min) 反応槽 135℃ 流 量:移動相 0.50 ml/min 反応液 0.30 ml/min 測定波長: 570 nm
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】この結果は、本発明の製造方法で得られた
イネ若葉粉末およびイタリアンライグラス若葉の乾燥粉
末が、従来の方法で製造されたイネ科植物緑葉の乾燥粉
末にはない、高いGABA含量を有することを示してい
る。尚、30秒〜1分の処理でも、褪色に関する酵素は
失活し、長期保存でも緑色に変化はなかった。なお、未
処理のイネ若葉およびイタリアンライグラスの若葉に
は、それぞれ乾燥重量換算で、100gあたり、GAB
Aが261mg、195mg含まれていた。
【0032】
【発明の効果】血圧降下作用を有するGABAを高濃度
で有するイネ科植物緑葉の乾燥粉末が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A23L 1/305 A23L 1/305 (56)参考文献 特開 平5−7471(JP,A) 特開 平2−69140(JP,A) 特開 平14−58445(JP,A) 特許3086820(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/212 - 1/218 A23L 1/27 - 1/308

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2450MHz、500Wのマイクロウ
    エーブを0.5〜10分間照射するマイクロウエーブ処
    理を行うことによって得られるγ−アミノ酪酸を20m
    g/100g以上含有する、緑色を保持した、イネ科植
    物(麦類を除く)緑葉の乾燥粉末。
  2. 【請求項2】 イネ科植物(麦類を除く)の緑葉に24
    50MHz、500Wのマイクロウエーブを0.5〜1
    0分間照射するマイクロウエーブ処理を行う工程を含
    む、γ−アミノ酪酸を20mg/100g以上含有する
    イネ科植物緑葉の乾燥粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 60℃以下での乾燥工程を含む、請求項
    2に記載の方法。
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