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JP3453565B2 - 微小振動検出装置および微小振動制御装置 - Google Patents
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JP3453565B2 - 微小振動検出装置および微小振動制御装置 - Google Patents

微小振動検出装置および微小振動制御装置

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JP3453565B2 JP2001158958A JP2001158958A JP3453565B2 JP 3453565 B2 JP3453565 B2 JP 3453565B2 JP 2001158958 A JP2001158958 A JP 2001158958A JP 2001158958 A JP2001158958 A JP 2001158958A JP 3453565 B2 JP3453565 B2 JP 3453565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超伝導体を利用し
た高感度な微小振動検出装置および微小振動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の微小振動検出装置では、図13 に
示すようにシリコン基板 131 を用いて片持ちばりを形
成し、その片持ちばりの先端部に重り 132 を、たわみ
部分 133に電極(不図示)を取り付けた加速度センサーが
代表的なものである。この加速度センサーがz方向に加
速度αを受けると片持ちばりの先端の重り 132(質量を
mとする)にF=mαの力が加わり、たわみ部分 133 が
たわむ。
【0003】このことによりたわみ部分 133 に発生し
た応力Tによるピエゾ抵抗効果によりたわみ部分 133
の抵抗が変化し、この抵抗変化をたわみ部分に取り付け
た不図示の電極で測定することにより微小振動を検出す
る。その抵抗の変化量は、次式で表わされるように応力
Tに比例する。
【0004】|Δρ|=ρ|π||T| ρ:歪がないときの抵抗率 Δρ:応力による抵抗率の変化量 π:ピエゾ抵抗係数 このような半導体を用いた微小振動検出装置は、半導体
加工技術を利用できるため、センサーの加工精度の向上
や小型化あるいはたわみ部分の形状などを工夫すること
により、感度の改善が可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の微小振
動検出装置は、片持ちばりのたわみを利用するため、次
のような問題点がある。例えば、微小振動検出の感度、
精度を上げるためには、たわみ部分の厚さを薄くして、
重りの質量を大きくすればよいが、この場合、たわみ部
分の機械的強度が低下する。また、加速度の測定方向で
あるz方向だけでなくy方向やねじれ方向に体してもたわ
み部分が変形する可能性がある。
【0006】このため、z方向以外のたわみから発生す
る抵抗も測定することになり、加速度のz方向分解能が
低下する。片持ちばりを利用した加速度センサーの場
合、1次元方向のか速度は測定できるが、2次元、3次
元方向の測定を行なう場合にはセンサーを2個あるいは
3個使用しなければならないため、各センサーの感度補
正を行なう必要がある。加えて、ピエゾ抵抗効果の非線
形および経時変化などがある。
【0007】本発明の目的は、機械的信頼性が高く、ね
じれとたわみの区別、すなわち3次元的ふるまいの検出
が可能で、線形性に優れ、経時変化の少ない微小振動検
出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】関連する参考発明の第1
の微小振動検出装置は、超伝導体と、該超伝導体をマイ
スナー効果により浮上させるための磁場を発生する磁気
回路と、電磁波照射源と、浮上した超伝導体の位置変化
を前記電磁波照射源の電磁波を利用して検出する検出器
とを有する微小振動検出装置において、前記位置変化を
検出する検出器がジョセフソン接合を利用した超伝導セ
ンサーであり、前記超伝導体および前記超伝導センサー
を共に冷却するための冷却装置を備えており、前記浮上
した超伝導体の位置検出が、前記電磁波照射源の電磁波
の前記超伝導体から反射または投影した電磁波を前記超
伝導センサーで検出することにより行なわれることを特
徴とする。
【0009】前記超伝導センサーは、ジョセフソン接合
直列アレイの各ジョセフソン接合のノーマル抵抗値が異
なる値を持つ超伝導ラインセンサーが1次元または2次
元に配列されたものであることが可能である。
【0010】前記浮上した超伝導体の位置検出は、該超
伝導体に対して照射される電磁波が1、2または3方向
より照射されることによるものであることにより、1、
2または3次元の検出を行なうことができる。
【0011】前記超伝導体は、例えば、球形、板状、棒
状、それらの加工体、超伝導体を分散させた構造体、ま
たは超伝導体を球形、板状、棒状などに加工した物質の
表面もしくは内部に超伝導体を取り付けた構造体であ
る。
【0012】関連する参考発明の第2の微小振動検出装
置は、超伝導体と、該超伝導体のマイスナー効果により
浮上する磁石と、電磁波照射源と、浮上した磁石の位置
変化を前記電磁波照射源の電磁波を利用して検出する検
出器とを有する微小振動検出装置において、前記位置変
化を検出する検出器がジョセフソン接合を利用した超伝
導センサーであり、前記超伝導体および前記超伝導セン
サーを共に冷却するための冷却装置を備えており、前記
浮上した磁石の位置検出が、前記電磁波照射源の電磁波
の前記磁石から反射または投影された電磁波を前記超伝
導センサーで検出することにより行なわれることを特徴
とする。
【0013】前記超伝導センサーは、ジョセフソン接合
直列アレイの各ジョセフソン接合のノーマル抵抗値が異
なる値を持つ超伝導ラインセンサーが1次元または2次
元に配列されたものであることが可能である。
【0014】前記浮上した磁石の位置検出は、該磁石に
対して照射される電磁波が1、2または3方向より照射
されることによるものであることにより、1、2または
3次元の検出を行なうことができる。
【0015】本発明の第1の微小振動検出装置は、超伝
導体と、該超伝導体をマイスナー効果により浮上させる
ための磁場を発生する磁気回路とを有し、浮上した超伝
導体の光学位置を検出する微小振動検出装置において、
コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、前記超
伝導体に設けられた反射板と、前記磁気回路に設けられ
た基準反射板と、前記反射板および基準反射板にそれぞ
れ前記光源からの光を照射する光学系と、前記反射板お
よび基準反射板からの反射光のうちの一方の周波数を実
効的に空間方向に変調する光学系と、前記変調された光
と変調されない光との干渉模様を撮像する撮像手段と、
該撮像手段の出力を処理し、前記超伝導体の光学位置を
示す信号に変換する処理手段とを有することを特徴とす
る。
【0016】本発明の第2の微小振動検出装置は、超伝
導体と、該超伝導体のマイスナー効果により浮上する磁
石とを有し、浮上した磁石の光学位置を検出する微小振
動検出装置において、コヒーレントで波長の揃った光を
発する光源と、前記磁石に設けられた反射板と、前記超
伝導体に設けられた基準反射板と、前記反射板および基
準反射板にそれぞれ前記光源からの光を照射する光学系
と、前記反射板および基準反射板からの反射光のうちの
一方の周波数を実効的に空間方向に変調する光学系と、
前記変調された光と変調されない光との干渉模様を撮像
する撮像手段と、該撮像手段の出力を処理し、前記磁石
の光学位置を示す信号に変換する処理手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0017】本発明の第3の微小振動検出装置は、超伝
導体と、該超伝導体をマイスナー効果により浮上させる
ための磁場を発生する磁気回路とを有し、浮上した超伝
導体の光学位置を検出する微小振動検出装置において、
コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、前記超
伝導体に設けられた反射板と、前記磁気回路に設けられ
た基準反射板と、前記光源からの光の周波数を変調する
光学系と、前記反射板および基準反射板にそれぞれ変調
された光および変調されない光を照射する光学系と、入
射する光の強度を検出する第1および第2の光強度感受
手段と、前記変調された光と変調されない光とを第1の
光強度感受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学
系と、前記反射板および基準反射板からの反射光を第2
の光強度感受手段に入射してこれらの光を干渉させる光
学系と、第1および第2の光強度感受手段の出力を光の
強度分布に変更し、前記超伝導体の位置変化を示す信号
に変換する処理手段とを有することを特徴とする。
【0018】本発明の第4の微小振動検出装置は、超伝
導体と、該超伝導体のマイスナー効果により浮上する磁
石とを有し、浮上した磁石の光学位置を検出する微小振
動検出装置において、コヒーレントで波長の揃った光を
発する光源と、前記磁石に設けられた反射板と、前記超
伝導体に設けられた基準反射板と、前記光源からの光の
周波数を変調する光学系と、前記反射板および基準反射
板にそれぞれ変調された光および変調されない光を照射
する光学系と、入射する光の強度を検出する第1および
第2の光強度感受手段と、前記変調された光と変調され
ない光とを第1の光強度感受手段に入射してこれらの光
を干渉させる光学系と、前記反射板および基準反射板か
らの反射光を第2の光強度感受手段に入射してこれらの
光を干渉させる光学系と、第1および第2の光強度感受
手段の出力を光の強度分布に変更し、前記超伝導体の位
置変化を示す信号に変換する処理手段とを有することを
特徴とする。
【0019】本発明の第1の微小振動制御装置は、超伝
導体と、該超伝導体をマイスナー効果により浮上させる
ための磁場を発生する電気的に磁力制御可能な磁気回路
とを有し、浮上した超伝導体の微小振動を制御する微小
振動制御装置において、コヒーレントで波長の揃った光
を発する光源と、前記超伝導体に設けられた反射板と、
前記磁気回路に設けられた基準反射板と、前記反射板お
よび基準反射板にそれぞれ前記光源からの光を照射する
光学系と、前記反射板および基準反射板からの反射光の
うちの一方の周波数を実効的に空間方向に変調する光学
系と、前記変調された光と変調されない光との干渉模様
を撮像する撮像手段と、該撮像手段の出力を処理し、前
記超伝導体の位置を示す信号に変換する処理手段と、前
記処理手段の出力を基に、前記磁気回路の磁力を制御す
る制御手段とを有することを特徴とする。
【0020】本発明の第2の微小振動制御装置は、超伝
導体と、該超伝導体をマイスナー効果により浮上させる
ための磁場を発生する電気的に磁力制御可能な磁気回路
とを有し、浮上した超伝導体の光学位置を検出する微小
振動制御装置において、コヒーレントで波長の揃った光
を発する光源と、前記超伝導体に設けられた反射板と、
前記磁気回路に設けられた基準反射板と、前記光源から
の光の周波数を変調する光学系と、前記反射板および基
準反射板にそれぞれ変調された光および変調されない光
を照射する光学系と、入射する光の強度を検出する第1
および第2の光強度感受手段と、前記変調された光と変
調されない光とを第1の光強度感受手段に入射してこれ
らの光を干渉させる光学系と、前記反射板および基準反
射板からの反射光を第2の光強度感受手段に入射してこ
れらの光を干渉させる光学系と、第1および第2の光強
度感受手段の出力を光の強度分布に変更し、前記超伝導
体の位置変化を示す信号に変換する処理手段と、前記処
理手段の出力を基に、前記磁気回路の磁力を制御する制
御手段とを有することを特徴とする。
【0021】(作用)関連する参考発明の第1および第2
の微小振動検出装置では、磁気回路(または超伝導体)お
よび浮上体である超伝導体(または磁石)間に相対的な振
動が発生すると、マイスナー効果により、磁気回路また
は超伝導体の中心線上で浮上している浮上体と磁気回路
(または超伝導体)との相対的位置が微小振動により変化
する。この相対的位置変化を検出器としての超伝導セン
サーにより検出する。
【0022】また、電磁波の発生源および検出器を2次
元または3次元方向に配置することにより、2次元また
は3次元の変位を検出することが可能である。さらに、
本発明の第1および第2の微小振動検出装置では、電磁
波発生源からの電磁波をマイスナー効果で浮上している
浮上体に照射してその投影波により位置変化を検出する
だけでなく、電磁波を検出する検出器の配置を変えて、
反射波によっても位置変化を検出することができる。
【0023】このように、関連する参考発明の第1およ
び第2の微小振動検出装置は、従来の半導体の機械的歪
を利用するのではなく、超伝導体とそのマイスナー効果
を利用して1次元から3次元方向の微小振動を正確に検
出できるようにしたものである。
【0024】また、本発明及び関連発明では、いずれも
超伝導体のマイスナー効果を利用するため、装置の一部
または全体を超伝導体の臨界温度以下に冷却する必要が
ある。超伝導体の臨界温度は、現在最も高い材料でも約
130Kであり、この材料を用いても電磁波(例えば可視
光)の検出器の部分は約 80Kよりも低くなることが多
い。この温度領域で通常の光センサーを使用すると、セ
ンサーによっては感度の低下、動作速度の低下などの問
題が発生することがあるため、検出器部と浮上した超伝
導体部分を熱的に分離する必要がある。
【0025】関連発明の第1および第2の微小振動検出
装置では、このような熱的分離を行なわないで高精度の
微小振動を検出するために、検出器も超伝導体のセンサ
ーを利用するものである。このような超伝導センサーを
1次元または2次元に配列し、各超伝導センサーからの
出力を測定すれば浮上体の移動方向、大きさを知ること
ができる。
【0026】一方、本発明の第1ないし第4の微小振動
検出装置では、光の干渉を利用して、光の波長以下の精
度をもって浮上体である超伝導体(または磁気回路)の光
学位置を検出することができる。そして、本発明の第1
および第2の微小振動制御装置は、検出された光学位置
を基に磁気回路の磁力を制御することにより、浮上体の
微小振動を制御するものである。
【0027】
【実施例】次に、本発明の実施例ならびに関連発明の参
考例について図面を参照して説明する。
【0028】図1は関連発明の微小振動検出装置の第1
参考例の構成図、図2は本参考例の超伝導センサーを示
す概略説明図である。
【0029】図1において、磁気回路 11 は、Sm-Co
磁石を外径が2cm、内径が 0.6cmのリング状に加工さ
れたものであり、不図示の台等に固定設置されている。
超伝導体 12 は、直径 0.4cmの球形に加工された酸化
物超伝導体(Y1Ba2Cu37-x超伝導体)であり、臨界温
度は約 90Kである。この超伝導体 12 は、マイスナー
効果によって非接触のまま磁気回路 11 の磁場が形成さ
れた空中に浮上し、照射された光を遮断する。
【0030】電磁波(光)の発生源として用いられる光発
生源 13 は、レーザーダイオードで構成されている。シ
リンドリカルレンズ 14 は、光発生源 13 からの光の形
状を円形から線形に修正させ、マイスナー効果により浮
上している超伝導体 12 に光を照射する。超伝導センサ
ー 15 は、超伝導体 12 で遮断されなかった光を検出す
るための検出器であり、10μmの間隔で配列されたジョ
セフソン接合部を有している。
【0031】これら磁気回路 11、超伝導体 12 および
超伝導センサー 15 は、冷却部分 16として、不図示の
冷却装置により超伝導体 12 の臨界温度以下に冷却され
る。また、磁気回路 11、光発生源 13、シリンドリカル
レンズおよび超伝導センサー15 はそれらの相対的位置
が変化しないように同一の構造体で固定されている。
【0032】本参考例で利用する超伝導センサー 15 を
以下に示す。すなわち、この超伝導センサー 15 は、ジ
ョセフソン接合部を直列に接続し、これを1次元または
2次元に配列した(本実施例では図1の x方向)超伝導ラ
インセンサーで、各ジョセフソン接合部のノーマル抵抗
値が各々異なる値を持つものである。
【0033】図2において、超伝導センサー 15 は、ジ
ョセフソン接合部 21〜25 と負荷抵抗Rと直流電圧源E
の閉回路を構成する(説明を簡単にするため、ここでは
5個のジョセフソン接合部のものを示す)。このとき各
ジョセフソン接合部 21〜25のノーマル抵抗値を r,2r,
4r,8r,16r(Ω)に設定しておく。
【0034】電磁波が入射していないときは、各ジョセ
フソン接合部 21〜25 には抵抗がないが、電磁波を入射
すると、例えばジョセフソン接合部 21 の部分に入射し
たならば rΩ、ジョセフソン接合部 23,24 の2か所に
入射したならば4r+8r=12r(Ω)の抵抗が発生する。
このことを利用することにより、ジョセフソン接合アレ
イの両端の電圧を測定することでアレイ中のどのジョセ
フソン接合部に電磁波が入射したかが一義的に決定でき
る。
【0035】つまり、ジョセフソン接合部 21,24 に電
磁波が入射した場合には V=E(r+8r)/(R+(r+8R)) =(E・9r)/(R+9r) となり、R>>rと設定すれば、V=9rE/Rとなる。
ジョセフソン接合部 21,24 の組み合わせ以外に係数
の"9"は存在しないので、ジョセフソン接合部 21,24
に電磁波が入射したことがわかる。
【0036】なお、超伝導センサーは、一般に短い波長
で高感度が得られる。また、ジョセフソン接合のノーマ
ル抵抗値を異なる値に設定する手段としては、例えば弱
結合型のジョセフソン接合を採用する場合には弱結合部
の幅を変化させる方法、弱結合部にゲートを設け、この
ゲートに電圧を印加する方法、該ゲート部に準粒子を注
入する方法などがある。いずれの場合も弱結合部の形状
を正確に作成することで実現できるが、これは、フォト
リソグラフィーなど通常のパターニング技術で行なえば
よい。さらに、通常の場合、本参考例のセンサーは、弱
結合型ジョセフソン接合を利用する方がセンサーを作成
する場合にはプロセスが簡単になるが、ポイントコンタ
クトやトンネル接合を利用してもよい。
【0037】次に、本参考例の動作について図1を参照
して説明する。
【0038】冷却部分 16 を約 77K以下に冷却する
と、超伝導体 12 はマイスナー効果により図1のように
浮上する。この超伝導体 12 に光発生源 13 からの光 1
7 をシリンドリカルレンズ 14 で線状に光形状を変形さ
せて図示下方に照射する。
【0039】振動がない場合には、光 17 の一部分は超
伝導体 12 に反射されて、超伝導センサー 15 に到達し
ないが、反射されない光 17 は超伝導センサー 15 で検
出される。超伝導センサー 15 は、複数のジョセフソン
接合部からなる光センサーがx方向に配置されており、x
方向に超伝導体 12 が移動した場合には超伝導体 12に
反射されなかった光 17 によりその移動を検出すること
ができる。
【0040】振動が発生した場合、磁気回路 11 は振動
により変位するが、超伝導体 12 は慣性により振動発生
の直後はその位置を変化させない。このことは、超伝導
体 12 と磁気回路 11 の相対的位置が振動により変化す
ることになるため、超伝導センサー 15 で検出する光 1
7 の位置変化により振動を検出できる。検出できる振動
の振幅は、超伝導センサー 15 に配置したジョセフソン
接合部の間隔で決定され、本参考例では 10μmの間隔
でジョセフソン接合部を配列したラインセンサーを使用
したので、10μmの変化を検出できる。
【0041】次に、関連発明の第2参考例について説明
する。
【0042】図1において、光発生源 13 をハロゲンラ
ンプとし、シリンドリカルレンズ4に代えてガラスレン
ズを用いた光学系でハロゲンランプからの光を平行光線
にする。さらに超伝導センサー 15 を2次元(x,y方向)
に配列する。このような構成にすることにより、2次元
方向、すなわちxy方向の微小振動を検出できる。また、
ハロゲンランプおよび光学系に代えて、波長 0.5mm程
度の平行なミリ波を照射できるガンオシレータを用いて
もよい。
【0043】次に、本発明の第1実施例について説明す
る。
【0044】図3は本発明の微小振動検出装置の第1実
施例の構成図である。本実施例では、超伝導体 32 が不
図示の台等に固定設置され、磁石 31 が浮上する。磁石
31は、外径が 10mm、厚さが1mmのSm-Co磁石の
中心に 0.5mmの円柱状の穴が開いたリング状に加工さ
れたものである。超伝導体 32 は第1実施例の超伝導体
12 と同材料の酸化物超伝導体であり、外径 15mm、
内径5mm、厚さ1mmとした。
【0045】超伝導体 32、超伝導センサー 35 は不図
示の冷却装置により冷却されている。冷却温度は、超伝
導体 32、超伝導センサー 35 の臨界温度約 90 Kより
低い温度であればよいが、約 70Kまで下げることが好
ましい。
【0046】超伝導センサー 35 は2×2mmの大きさ
にジョセフソン接合アレイが2次元に配列されたもので
ある。各ジョセンフソン接合部の間隔は1μm程度であ
る。光発生源 133 からレンズ 34 を介して照射され、
磁石 31 に中心の穴を通過してきた光 37 の超伝導セン
サー 35 上での移動より、関連発明の第2参考例と同様
に微小変化を検出できる。
【0047】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0048】図4は本発明の微小振動検出装置の第2実
施例の構成図である。
【0049】図4において、磁気回路 41 は図1の磁気
回路 11 と同等のものである。超伝導体 42 は直径3m
m、厚さ1mmの円盤状のもので、材料は第1実施例の
超伝導体 12 と同じであるが、上面には光の反射板とし
て厚さ 0.1 mmのAlの薄板が取り付けられている。
【0050】超伝導センサー 45 は2次元の光センサー
である。また、光発生源 43、シリンドリカルレンズ 44
および超伝導センサー 45 の各上側(z方向側)に、これ
らと同等の光学系である光発生源 43a、シリンドリカル
レンズ 44 aおよび超伝導センサー 45a が、超伝導体 4
2 の上面の1点を向くようにそれぞれ配置されている。
【0051】さらに、図4では省略してあるが、光発生
源 43、シリンドリカルレンズ 44および超伝導センサー
45 と同じ光学系が紙面に対して垂直方向にも配置され
ている。関連発明の第1参考例と同様に超伝導体 42 お
よび超伝導センサー 45,45a を冷却することにより、
超伝導体 42 はマイスナー効果で浮上する。
【0052】光発生源 43、シリンドリカルレンズ 44
および超伝導センサー 45 により、zおよびy方向の変位
が検出され、紙面に垂直に配置された光学系により zお
よびx方向が、また、光発生源 43a、シリンドリカルレ
ンズ 44a および超伝導センサー 45a により超伝導体 4
2 の水平方向(xy平面)からの傾きが検出される。各光学
系からの検出データを総合的に解析することにより、3
次元方向の微小振動を同時に検出できる。
【0053】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。
【0054】図5は本発明の微小振動検出装置の第3実
施例の構成図である。
【0055】本実施例では、磁気回路 51 により浮上す
る超伝導体 52 が 1.2×1.2×1.0mmの直方体であり、
各面の中心に 100μmの細孔が開けられている。この細
孔は、どのような方法で加工してもよいが、例えば、ア
ルゴンイオンレーザー光を相対する面から入射させて加
工を行なうイオンミリングなどの方法により作成するこ
とができる。
【0056】各々3個の光発生源 53 およびシリンドリ
カルレンズ 54(図5では各々2個のみを示す)は、x,y,z
の3方向から超伝導体 53 に光 57 を照射し、対応す
る3個の超伝導センサー 55(図5では2個のみを示す)
により第2実施例と同じように3次元方向の微小振動を
測定できる。図5では、紙面に垂直方向の光学系は省略
してある。
【0057】なお、本実施例では、光が通る細孔が、完
全な円柱状ではなく、円錐状になるため、円錐面で反射
した迷光により超伝導センサー 55 上での光像がぼけて
しまう可能性がある。このため、光学系 54b により透
過光を平行光線に修正する。また、この光学系 54b に
より、ビームを 100倍に拡大できるため、超伝導センサ
ー 55 の分解能である2μmよりも振動振幅の分解能は
改善され、0.02μmの微小振動を検出できる。
【0058】以上関連発明の第1および第2参考例、お
よび本発明の第1ないし第3実施例では、超伝導体とし
てY1Ba2Cu37-x を用いたが、本発明はこれに限定
されるものではなく、Nbなどの金属やNb3Tiなどの合
金超伝導体あるいはBi-Sr-Ca-Cu-OやTl-Sr-Ca-
Cu-O系の酸化物超伝導体など超伝導性を示す材料であ
ればよい。超伝導体の形状および使用する数は必要に応
じて変化させることが可能である。つまり、磁石(磁気
回路)との相対的関係でこれらは決まるものであり、マ
イスナー効果により超伝導体あるいは磁石が最も浮上し
やすいように配置すればよい。
【0059】また、各実施例では磁気回路の形状はリン
グ状であったが、この形状も数も特に制限はなく、これ
らは磁場の勾配を考慮して決定すればよい。磁気回路と
しては、永久磁石、電磁石、超伝導マグネット等、超伝
導体を浮上させるものであれば特に限定されない。さら
に、磁石もSm-Coなどの永久磁石に限定されるもので
はなく、電磁石や超伝導マグネットも使用できることは
いうまでもない。
【0060】光(電磁波)発生源の種類についても、直進
性のあるものであれば何でもよく、ジョセフソン接合を
利用した超伝導センサーを使用するため、ガンダイオー
ドなどのミリ波領域の発信源も利用可能である。すなわ
ち、電磁波の波長は超伝導体ラインセンサーの臨界温度
で決まる長波長限界より短いものであれば特に制限はな
く、例えばマイクロ波やX線も使用可能である。また、
電磁波は特にコヒーレント波である必要はないが、でき
るだけ平行なものが好ましい。さらに、超伝導センサー
の大きさも半導体加工技術を応用することにより小さく
することができ、その限界は半導体の微細加工限界と同
様である(なお、磁気回路、超伝導体、光発生源につい
ては特開平4-131716号公報参照)。
【0061】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。
【0062】図6は本発明の微小振動検出装置の第4実
施例の要部概略図、図7は図6の超伝導体 61 および磁
気回路 62 を示す斜視図、図8は磁気回路の他の態様で
ある磁気回路 82 を示す斜視図、図9は第4実施例によ
って得られる光学信号に関する説明図、図10(a),(b)は
第6実施例によって得られる電気信号に関する説明図で
ある。
【0063】図6および図7に示すように、超伝導体 6
1 は、その上面の所定位置に十分平に磨かれた複数の反
射板 63 を備えており、マイスナー効果によって非接触
のまま空中に浮上している。磁気回路 62 は、その上面
の所定位置に十分平に磨かれた複数の基準反射板 64 を
備えており、超伝導体 61 を浮上させる磁力を発生する
電気的に制御できる電磁石である。
【0064】磁気回路 62 としては、強磁場を発生する
永久磁石であってもかまわないが、この磁気回路 62 が
微小振動の基準となるため、十分振動のない安定した地
面あるいは床に固定されていることが必要であり、ま
た、経時的変化がないことが必要である。制御回路 75
は磁気回路 62 の電力の制御を行なう。
【0065】レーザー光源 65 は十分コヒーレントで波
長の揃った光線を発生するものであり、本実施例におい
ては水平に設置されたヘリウムネオンレーザーが使用さ
れる。レーザー光源 65 の前方(光線の発射方向)で、基
準反射板 64 の上方には、45°下方に傾けられたハーフ
ミラー 66 が設置されている。
【0066】ハーフミラー 66 のさらに前方で、反射板
63 の上方には、同様に 45°下方に傾けられたミラー
70 が設置されている。ハーフミラー 66 および基準反
射板64 の間には、ハーフミラー 66 と同様に 45°下方
に傾けられたハーフミラー67 が設置されている。ミラ
ー 70 および反射板 63 の間には、45°よりも微小角度
α異なる角度で下方に傾けられたハーフミラー 71 が設
置されている。ハーフミラー 67,71 はほぼ同じ高さに
設置されている。
【0067】ハーフミラー 67 の図示右側(下方からの
光線のハーフミラー 67 による反射光の進行方向)に
は、結像レンズ 68 および撮像装置 69 が設けられてい
る。撮像装置 69 は前処理装置 72 を介して信号処理装
置 73 に接続され、信号処理装置 73 は演算装置 74 に
接続されている。演算装置 74 は制御装置 75 に接続さ
れている。
【0068】前処理装置 72 は、撮像装置 69 から出力
される信号の画像積算を行なうとともに、その平均値が
設定値になるようにレベル制御し、また、画像の不要な
部分(縁部)をカットし、ノイズを除去するなどの前処理
を行なう。信号処理装置 73は、前処理装置 72 により
前処理が行なわれた信号の位相差φ(図10(a),(b)参照)
を計算し、反射板 63 すなわち超伝導体 61 の位置変化
を示す信号を演算装置74 に出力する。演算装置 74
は、信号処理装置 73 より入力した信号を適切な物理
量、例えば振動の振幅、周波数等に変換する。
【0069】超伝導体 61 は、レーザー光源 65 の光の
波長のほぼ2分の1の精度であらかじめ粗い位置合わせ
を終えており、超伝導体 61 と磁気回路 62 の相対位置
は上記の精度の範囲で定まっているとし、レーザー光源
65 の光の波長の2分の1以上の振幅を持つ振動は存在
しないと仮定する。レーザー光源 65 の光の波長の2分
の1以上の振幅を持つ振動については他の手段を使用す
ることにより、そのような状況は十分一般的である。
【0070】次に、第4実施例による振動検出について
説明する。
【0071】レーザー光源 65 から発せられた光線は、
ハーフミラー 66 によって2つの光に分割される。ハー
フミラー 66 によって方向を変更した光線 66a は、磁
気回路 62 上に取り付けられた基準反射板 64 に入射し
た後に反射する。反射光はハーフミラー 67 によって方
向を変更し、結像レンズ 68 を透過した後に撮像装置69
に結像する。他方、ハーフミラー 66 を透過した光線
70a は、ミラー 70で方向を変更した後に、超伝導体 61
の反射板 63 で反射され、ハーフミラー 71 に入射す
る。
【0072】ハーフミラー 71 は 45°、すなわち、2
本の光線 66a,70a の波面が平行になる角度より、微小
角度α傾いている。そのため、各光線 66a,70a の波面
は微小角度αで交差する。このようにしてハーフミラー
71 で反射した光線は、結像レンズ 68 を透過して撮像
装置 69 に入射する。
【0073】上記微小角度αの傾きのために2本の光線
66a,70a の空間周波数が実効的に異なることによっ
て、撮像装置 69 の表面上には、図9に示すように干渉
模様(縞模様)ができる。超伝導体 61 の光学的位置が変
化すると、この縞模様が図9の矢印方向または逆方向に
移動する。
【0074】このように撮像装置 69 で得られた光信号
は、前処理装置 72 を経て、電気信号として信号処理装
置 73 に伝送される。得られた電気信号は、図10(a)の
ように空間分布をもっている。この空間分布の波長λは
微小角度αによって決定される。図10(a)の位相差φが
磁気回路 62 上に設けられた基準反射板 64 と超伝導体
61 の表面に設けられた反射板 63 との間の2πの法で
みた際の光学位置の差である。
【0075】信号処理装置 73 ではこの位相差φを時系
列として随時計算する。すなわち、図10(b)に示すよう
に、この位相差φの時間変化をもって超伝導体 61 の時
間変化すなわち微小振動として観測する。信号処理装置
73 において得られた微小振動の情報は演算装置 74 に
伝送され、位相差φの時系列は適切な物理量に変換され
る。
【0076】図7、図8に示すように、超伝導体 61、
磁気回路 62 の4点において同様の装置を設定し、同様
の計測を行なうことによって超伝導体 61 の傾きの変化
等を知ることができる。説明を簡単にするため、図6に
はそれらの重複した装置は示していないが、その設定等
は容易に推測し得るものである。この場合、演算装置74
は、各4点の位置情報を総合的に監視し、傾き等の情
報について演算する。
【0077】図7に示す磁気回路 62 に代えて、図8に
示すように、コイル(不図示)が空間方向に幾分かに分割
され、各々独立に制御できるように構成された磁気回路
82を用いれば、その電力の制御によって超伝導体 61
を超水平に保つようにフィードバックをかけるようにす
ることができる。すなわち、図8に示すように、磁気回
路 82 を分割制御し、検出された微小振動の情報を基
に、磁気回路 82 の各々の発生する磁気強度を制御する
ことによって、振動を起こしたり減衰させたりするよう
に制御することができる。この場合、演算装置 74 で得
られた物理量を基に制御装置 75 にフィードバックをか
けて、制御装置 75 で磁気回路 82 の各々の電流値を変
化させることで、微小振動を自由に制御できる。
【0078】本実施例における微小振動は、その周波数
がきわめて高い振動についても適用できる。すなわち、
微小振動の周波数の十分高い極限は実質的に振動のない
状態と同様であり、換言すると微小位置検出あるいは微
小位置合わせに相当する。
【0079】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。
【0080】図11 は本発明の微小振動検出装置の第5
実施例の要部概略図、図12(a),(b)は第5実施例によっ
て得られる電気信号に関する説明図である。
【0081】第5実施例は、干渉光学測定の分野では周
知のヘテロダイン干渉法に従って形成されている(武田
光夫、光学、第13巻第1号、第55〜65 ページ、日本光
学会(応用物理学会)、1984年2月発行参照)。図11 に示
すように、超伝導体 111 は、その上面の所定位置に十
分平に磨かれた複数の反射板 113 を備えており、マイ
スナー効果によって非接触のまま空中に浮上している。
【0082】磁気回路 112 は、その上面の所定位置に
十分平に磨かれた複数の基準反射板114 を備えており、
超伝導体 111 を浮上させる磁力を発生する電気的に制
御できる電磁石である。磁気回路 111 としては、強磁
場を発生する永久磁石であってもかまわないが、この磁
気回路 112 が微小振動の基準となるため、十分振動の
ない安定した地面あるいは床に固定されていることが必
要であり、また、経時的変化が十分小さいことが必要で
ある。なお、超伝導体 111 および磁気回路 112 は、図
7の超伝導体 61 および磁気回路 62 と同様のものであ
る。制御回路 131 は磁気回路 112 の電力の制御を行な
う。
【0083】レーザー光源 115 は十分コヒーレントで
波長の揃った光線を発生するものであり、本実施例にお
いては水平に設置されたヘリウムネオンレーザーが使用
される。レーザー光源 115 の前方(光線の発射方向)
で、基準反射板 114 の上方には、45°下方に傾けられ
たハーフミラー 116 が設置されている。
【0084】ハーフミラー 116 のさらに前方で、反射
板 113 の上方には、同様に 45°下方に傾けられたミラ
ー 126 が設置されている。ハーフミラー 116 および基
準反射板 114 の間には、ハーフミラー 116 と同様に 4
5°下方に傾けられたハーフミラー 119 が設置されてい
る。ハーフミラー 116 およびハーフミラー 119 の間に
は、ハーフミラー 119 とは逆に 45°上方に傾けられた
ハーフミラー 117が設置されている。
【0085】ミラー 126 および反射板 113 の間には、
ミラー 126 と同様に 45°下方に傾けられたハーフミラ
ー 124 が設置されている。ミラー 126 およびハーフミ
ラー124 の間には、ハーフミラー 124 とは逆に 45°上
方に傾けられたハーフミラー 123 が設置されている。
【0086】さらに、ミラー 126 とハーフミラー 123
の間には、周波数微小変更装置 122が設けられている。
周波数微小変更装置 122 としては、超音波ブラッグセ
ル方法やゼーマン効果方法等によるものが使用可能であ
る(武田光夫、光学、第13巻第1号、第55〜65 ページ、
日本光学会(応用物理学会)、1984年2月発行参照)。
【0087】ハーフミラー 117 はハーフミラー 123 よ
りやや高い高さに設置されている。ハーフミラー 119
はハーフミラー 124 よりやや低い高さに設置されてい
る。ハーフミラー 117,123 の図示右側(上方からの光
線のハーフミラー 117,123 による反射光の進行方向)
には、レンズ 125 および光強度感受素子 118 が設けら
れている。ハーフミラー 119,124 の図示右側(下方か
らの光線のハーフミラー119,124 による反射光の進行
方向)には、レンズ 120 および光強度感受素子 121 が
設けられている。
【0088】光強度感受素子 118,121 は、撮像素子で
ある必要はなく、例えばフォトダイオード等、受光面の
光の強度を検出できるものであればよい。光強度感受素
子 118,121 はそれぞれ前処理装置 127,128 を介して
信号処理装置 129 に接続され、信号処理装置 129 は演
算装置 130 に接続されている。
【0089】演算装置 130 は制御装置 131 に接続され
ている。前処理装置 127,128 は、光強度感受素子 11
8,121 から出力される信号のの平均値が設定値になる
ようにレベル制御し、また、ノイズを除去するなどの前
処理を行なう。信号処理装置 129 は、前処理装置 12
7,128 により前処理が行なわれた信号の位相差φ(図 1
2(a),(b)参照)を計算し、反射板 113 すなわち超伝導体
111 の位置変化を示す信号を演算装置 130 に出力す
る。演算装置 130 は、信号処理装置 129 より入力した
信号を適切な物理量、例えば振動の振幅、周波数等に変
換する。
【0090】超伝導体 111 は、レーザー光源 115 の光
の波長のほぼ2分の1の精度であらかじめ粗い位置合わ
せを終えており、超伝導体 111 と磁気回路 112 の相対
位置は上記の精度の範囲で定まっているとし、レーザー
光源 115 の光の波長の2分の1以上の振幅を持つ振動
は存在しないと仮定する。レーザー光源 115 の光の波
長の2分の1以上の振幅を持つ振動については他の手段
を使用することにより、そのような状況は十分一般的で
ある。
【0091】次に、第5実施例による振動検出について
説明する。
【0092】レーザー光源 115 から発せられた光線
は、ハーフミラー 116 によって2つの光に分割され
る。ハーフミラー 116 によって方向を変更した光線
は、さらにハーフミラー 117 で2つに分割され、片方
はハーフミラー 117 を通過してそのまま磁気回路 112
上に取り付けられた基準反射板 114 に入射し、他方は
基準光としてレンズ 125 を経て、光強度感受素子 118
に入射する。
【0093】磁気回路 112 上に取り付けられた基準反
射板 114 に入射した光は、基準反射板 114 で垂直に反
射され、ハーフミラー 119 によって方向を変更し、レ
ンズ 120 で再び方向を微小に変更した後に光強度感受
素子 121 に入射する。
【0094】一方、ハーフミラー 116 を透過した光線
は、ミラー 126 によって方向を変更した後に周波数微
小変更装置 112 によって周波数が微小に変更される。
周波数微小変更装置 112 によって周波数が微小に変更
された光線は、ハーフミラー 123 によって2つに分割
され、ハーフミラー 123 によって方向を変えた光線は
基準光としてレンズ 125 を経て光強度感受素子 118 に
入射する。
【0095】光強度感受素子 118 の表面では、ハーフ
ミラー 117 によって方向を変更した光線と干渉し、経
時的にその干渉縞を変化させる(明るくなったり暗くな
ったりする)。この変化の位相をもって基準位相とす
る。光強度感受素子 118 からは周期Tのビート信号が
出力される。
【0096】他方、ハーフミラー 123 を通過した光線
は、超伝導体 111 に取り付けられている反射板 113 に
入射し、そこで反射され、ハーフミラー 124 によって
方向を変更し、さらにレンズ 120 で再び方向を微小に
変更した後に光強度感受素子 121 に入射する。光強度
感受素子 101 の表面においては、ハーフミラー 119 か
らの光とハーフミラー 124 からの光とが干渉して、経
時的に変化する(明るくなったり暗くなったりする)。こ
の時間的変化の位相成分に、磁気回路 112 上に設けら
れた基準反射板 114 と超伝導体 111 の表面に設けられ
た反射板 113 との間の光学位置の情報が織り込まれて
いる。
【0097】このように光強度感受素子 118,121 に得
られた光信号は、前処理装置 127,128 を経て、電気信
号として信号処理装置 129 に伝送される。得られた電
気信号は、図12(a)に示すように、位相差φが経時的に
変化している。この位相差φが磁気回路 112 上に設け
られた基準反射板 114 と超伝導体 111 の表面に設けら
れた反射板 113 との間の2πの法でみた際の光学位置
の差である。
【0098】信号処理装置 129 ではこの位相差φを時
系列として随時計算する。すなわち、図12(b)に示すよ
うに、この位相差φの時間変化をもって超伝導体 111
の時間変化すなわち微小振動として観測する。信号処理
装置 129 において得られた微小振動の情報は演算装置
130 に伝送され、位相差φの時系列は適切な物理量に変
換される。
【0099】本実施例では、振動の分解能は基準となる
光強度感受素子 118 のビート信号の周期Tによって規
定される。したがって、本実施例ではこの分解能以下の
信号については検出できない。しかしながら、ヘテロダ
イン法の特徴である空間分解能の高さのため、周期Tに
対して十分緩やかな振動成分に対しては高感度な計測が
行なえる。
【0100】本実施例では、第4実施例と同様に、超伝
導体 111、磁気回路 112 の4点において同様の装置を
設定し、同様の計測を行なうことによって超伝導体 111
の傾きの変化等を知ることができる。また、コイルが
空間方向に幾分かに分割され、各々独立に制御できるよ
うに構成された磁気回路を用いれば、その電力の制御に
よって超伝導体 111 を超水平に保つようにフィードバ
ックをかけるようにすることができることも第4実施例
と同様である。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
伝導体のマイスナー効果を利用することにより、1〜3
次元の微小振動を同時に検出することが可能となった。
また、本発明では、マイスナー効果により浮上した超伝
導体あるいは磁石が検出器を構成する他の部分と接触し
ないため、機械的疲労による性能低下は全くない。
【0102】さらに、光学的に振動を検出するためにx,
yおよびz方向の検出分解能も極めて優れており、例え
ば、超伝導体と検出器の中間に光の拡大機構を入れるこ
とにより、微細な相対的変化を容易に検出することがで
きる。加えて、本発明は、ピエゾ素子のような非線形素
子を必要としないので、線形性に優れている。
【0103】また、本発明によって微小振動を光の波長
以下の精度で検出できるようになった。微小振動の方向
についても感知できるようになった。そのため、従来の
技術では不可能であった、微小振動の制御についても可
能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】関連発明の微小振動検出装置の第1参考例の構
成図である。
【図2】本実施例の超伝導センサーを示す概略説明図で
ある。
【図3】本発明の微小振動検出装置の第1実施例の構成
図である。
【図4】本発明の微小振動検出装置の第2実施例の構成
図である。
【図5】本発明の微小振動検出装置の第3実施例の構成
図である。
【図6】本発明の微小振動検出装置の第4実施例の要部
概略図である。
【図7】図6の超伝導体 61 および磁気回路 62 を示す
斜視図である。
【図8】磁気回路の他の態様である磁気回路 82 を示す
斜視図である。
【図9】第4実施例によって得られる光学信号に関する
説明図である。
【図10】(a),(b)は第4実施例によって得られる電気
信号に関する説明図である。
【図11】本発明の微小振動検出装置の第5実施例の要
部概略図である。
【図12】(a),(b)は第5実施例によって得られる電気
信号に関する説明図である。
【図13】微小振動検出装置の従来例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11,41,51,62,112 :磁気回路 12,32,42,52,61,111 :超伝導体 13,33,43,53 : 光発生源 14,44 : シリンドリカルレンス 15,35,45,55 : 超伝導センサー 31 : 磁石 34 : レンズ 65,115 : レーザー光源 66,67,71,116,117,119,123,124 :ハーフミラー 70,126 : ミラー 68 : 結像レンズ 69 : 撮像装置 72,127,128 : 前処理装置 73,129 : 信号処理装置 74,130 : 演算装置 75,131 : 制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−239164(JP,A) 特開 平1−134266(JP,A) 特開 平2−61509(JP,A) 特開 平3−245580(JP,A) 特開 平4−131716(JP,A) 特公 昭62−31281(JP,B2) 特許3217514(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01H 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超伝導体と、該超伝導体をマイスナー効
    果により浮上させるための磁場を発生する磁気回路とを
    有し、浮上した超伝導体の光学位置を検出する微小振動
    検出装置において、 コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、 前記超伝導体に設けられた反射板と、 前記磁気回路に設けられた基準反射板と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ前記光源からの
    光を照射する光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光のうちの一方
    の周波数を実効的に空間方向に変調する光学系と、 前記変調された光と変調されない光との干渉模様を撮像
    する撮像手段と、該撮像手段の出力を処理し、前記超伝
    導体の光学位置を示す信号に変換する処理手段とを有す
    ることを特徴とする微小振動検出装置。
  2. 【請求項2】 超伝導体と、該超伝導体のマイスナー効
    果により浮上する磁 石とを有し、浮上した磁石の光学位置を検出する微小振
    動検出装置において、 コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、 前記磁石に設けられた反射板と、 前記超伝導体に設けられた基準反射板と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ前記光源からの
    光を照射する光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光のうちの一方
    の周波数を実効的に空間方向に変調する光学系と、 前記変調された光と変調されない光との干渉模様を撮像
    する撮像手段と、該撮像手段の出力を処理し、前記磁石
    の光学位置を示す信号に変換する処理手段とを有するこ
    とを特徴とする微小振動検出装置。
  3. 【請求項3】 超伝導体と、該超伝導体をマイスナー効
    果により浮上させるための磁場を発生する磁気回路とを
    有し、浮上した超伝導体の光学位置を検出する微小振動
    検出装置において、 コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、 前記超伝導体に設けられた反射板と、 前記磁気回路に設けられた基準反射板と、 前記光源からの光の周波数を変調する光学系と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ変調された光お
    よび変調されない光を照射する光学系と、 入射する光の強度を検出する第1および第2の光強度感
    受手段と、 前記変調された光と変調されない光とを第1の光強度感
    受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光を第2の光強
    度感受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系
    と、 第1および第2の光強度感受手段の出力を光の強度分布
    に変更し、前記超伝導体の位置変化を示す信号に変換す
    る処理手段とを有することを特徴とする微小振動検出装
    置。
  4. 【請求項4】 超伝導体と、該超伝導体のマイスナー効
    果により浮上する磁石とを有し、浮上した磁石の光学位
    置を検出する微小振動検出装置において、コヒーレント
    で波長の揃った光を発する光源と、 前記磁石に設けられた反射板と、 前記超伝導体に設けられた基準反射板と、 前記光源からの光の周波数を変調する光学系と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ変調された光お
    よび変調されない光を照射する光学系と、 入射する光の強度を検出する第1および第2の光強度感
    受手段と、 前記変調された光と変調されない光とを第1の光強度感
    受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光を第2の光強
    度感受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系
    と、第1および第2の光強度感受手段の出力を光の強度
    分布に変更し、前記超伝導体の位置変化を示す信号に変
    換する処理手段とを有することを特徴とする微小振動検
    出装置。
  5. 【請求項5】 超伝導体と、該超伝導体をマイスナー効
    果により浮上させるための磁場を発生する電気的に磁力
    制御可能な磁気回路とを有し、浮上した超伝導体の微小
    振動を制御する微小振動制御装置において、 コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、 前記超伝導体に設けられた反射板と、 前記磁気回路に設けられた基準反射板と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ前記光源からの
    光を照射する光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光のうちの一方
    の周波数を実効的に空間方向に変調する光学系と、 前記変調された光と変調されない光との干渉模様を撮像
    する撮像手段と、 該撮像手段の出力を処理し、前記超伝導体の位置を示す
    信号に変換する処理手段と、 前記処理手段の出力を基に、前記磁気回路の磁力を制御
    する制御手段とを有することを特徴とする微小振動制御
    装置。
  6. 【請求項6】 超伝導体と、該超伝導体をマイスナー効
    果により浮上させるための磁場を発生する電気的に磁力
    制御可能な磁気回路とを有し、浮上した超伝導体の光学
    位置を検出する微小振動制御装置において、 コヒーレントで波長の揃った光を発する光源と、 前記超伝導体に設けられた反射板と、 前記磁気回路に設けられた基準反射板と、 前記光源からの光の周波数を変調する光学系と、 前記反射板および基準反射板にそれぞれ変調された光お
    よび変調されない光を照射する光学系と、 入射する光の強度を検出する第1および第2の光強度感
    受手段と、 前記変調された光と変調されない光とを第1の光強度感
    受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系と、 前記反射板および基準反射板からの反射光を第2の光強
    度感受手段に入射してこれらの光を干渉させる光学系
    と、 第1および第2の光強度感受手段の出力を光の強度分布
    に変更し、前記超伝導体の位置変化を示す信号に変換す
    る処理手段と、 前記処理手段の出力を基に、前記磁気回路の磁力を制御
    する制御手段とを有することを特徴とする微小振動制御
    装置。
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