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JP3457293B2 - 雑音抑圧装置及び雑音抑圧方法 - Google Patents
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JP3457293B2 - 雑音抑圧装置及び雑音抑圧方法 - Google Patents

雑音抑圧装置及び雑音抑圧方法

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JP3457293B2 JP2001171584A JP2001171584A JP3457293B2 JP 3457293 B2 JP3457293 B2 JP 3457293B2 JP 2001171584 A JP2001171584 A JP 2001171584A JP 2001171584 A JP2001171584 A JP 2001171584A JP 3457293 B2 JP3457293 B2 JP 3457293B2
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、種々の雑音環境
下で用いられる音声通信システムや音声認識システム等
において、目的信号以外の雑音を抑圧する雑音抑圧装置
及び雑音抑圧方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】雑音が混入した入力信号から目的外信号
である雑音を抑圧することで、目的信号である音声信号
等を強調する雑音抑圧装置として、例えば特開2000
−347688公報に開示されている。これは、文献
(Steven F. Boll, “Suppression of Acoustic noise
in speech using spectral subtraction”, IEEE Tran
s.ASSP, Vol. ASSP--27, No.2, April 1979)に示す振
幅スペクトルから別途推定した平均的な雑音スペクトル
を減算することにより雑音抑圧を行う、いわゆるスペク
トルサブトラクション法を基本とするものである。
【0003】図16は特開2000−347688公報
に開示されている従来の雑音抑圧装置の構成を示すブロ
ック図であり、図において、1は入力端子、2は時間・
周波数変換手段、3は雑音らしさ分析手段、4は雑音ス
ペクトル推定手段、5は帯域SN比計算手段、6は聴覚
重み算出手段、7は聴覚重み修正手段、8はスペクトル
減算手段、9はスペクトル抑圧手段、10は周波数・時
間変換手段、11は出力端子である。また、図16の雑
音らしさ分析手段3において、12はローパスフィル
タ、13は逆フィルタ、14は自己相関分析手段、15
は線形予測分析手段、16は更新速度決定手段である。
【0004】次に動作について説明する。雑音が混入し
た入力信号s[t]が、所定のサンプリング周波数(例
えば8kHz)でサンプリングされ、所定のフレーム周
期(例えば20ms)にフレーム分割されて入力され
る。時間・周波数変換手段2は、例えば256点FFT
(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を用い
て、入力信号s[t]を周波数分析して振幅スペクトル
S[f]と位相スペクトルP[f]に変換する。なおF
FTは周知の手法であるので説明は省略する。
【0005】雑音らしさ分析手段3において、まず、ロ
ーパスフィルタ12で入力信号s[t]のフィルタ処理
を行いローパスフィルタ信号sl[t]を得る。次に、
線形予測分析手段15でローパスフィルタ信号sl
[t]の線形予測分析を行い、例えば10次のαパラメ
ータの線形予測係数とフレームパワーPOWfrを得
る。逆フィルタ13は、ローパスフィルタ信号sl
[t]を線形予測係数を用いて逆フィルタ処理を行い、
ローパス線形予測残差信号(以下、ローパス残差信号と
略する)res[t]を出力する。続いて、自己相関分
析手段14で、ローパス残差信号res[t]の自己相
関分析を行い、自己相関係数系列rac[t]から自己
相関係数の正のピーク値を求めてこれをRACmaxと
する。
【0006】更新速度決定手段16は、例えば、自己相
関係数の正ピーク値RACmaxとローパス残差信号r
es[t]のパワーPOWres、フレームパワーPO
Wfrを用いて、雑音らしさ信号Noiseを決定し、
決定した雑音らしさ信号Noiseに応じた雑音スペク
トル更新速度係数rを決定して出力する。図17は雑音
らしさ信号Noiseと雑音スペクトル更新速度係数r
の関係を示す図である。更新速度決定手段16は、雑音
らしさ信号Noiseを例えば図17に示す5レベルの
中から1つを決定し、決定した雑音らしさ信号Nois
eに応じた雑音スペクトル更新速度係数rを決定して出
力する。
【0007】雑音スペクトル推定手段4は、雑音らしさ
分析手段3が出力する雑音スペクトル更新係数rと、時
間・周波数変換手段2が出力する振幅スペクトルS
[f]と、内部に保有している過去の平均的雑音スペク
トルNold[f]とから、次の(1)式に示すように
雑音スペクトルN[f]の更新を行う。 N[f]=(1−r)・Nold[f]+r・S[f] (1)
【0008】帯域SN比計算手段5は、時間・周波数変
換手段2が出力する振幅スペクトルS[f]と雑音スペ
クトル推定手段4が出力する雑音スペクトルN[f]か
ら、次の(2)式により帯域f毎の信号対雑音比(帯域
SN比)SNR[f]を計算する。ただし、SNR
[f]が負の場合には0とする。 SNR[f]=20・log10(S[f]/N[f]) (dB) ;S[f]>N[f] =0 (dB) ;上記以外 (2)
【0009】聴覚重み算出手段6は、所定の定数α、
α’(例えばα=1.2,α’=0.5)、β,β’
(例えばβ=0.8,β’=0.1)及びγ,γ’(例
えばγ=0.25,γ’=0.4)を入力し、次の
(3)式より周波数方向に重み付けされた第1の聴覚重
みαw(f)、第2の聴覚重みβw(f)及び第3の聴
覚重みγw[f]を算出する。なお、(3)式における
fcはナイキスト周波数である 。 αw[f]=(α’−α)・f/fc+α βw[f]=(β’−β)・f/fc+β γw[f]=(γ’−γ)・f/fc+γ (3)
【0010】聴覚重み修正手段7は、第1の聴覚重みα
w[f]及び第2の聴覚重みβw[f]を、帯域SN比
計算手段5が出力する帯域SN比SNR[f]に基づい
て、例えば次の(4)式により、帯域SN比SNR
[f]が小さい場合には、第1の聴覚重みαw(f)、
第2の聴覚重みβw(f)を小さい値に修正し、帯域S
N比SNR[f]が大きくなるにつれて大きくするよう
に、各帯域のSN比に応じた値に修正し、修正された第
1の聴覚重みαc[f]と第3の聴覚重みγw[f]を
スペクトル減算手段8に出力し、修正された第2の聴覚
重みβc[f]をスペクトル抑圧手段9に出力する。 αc[f]=αw(f)・SNR[f]−MIN_GAINα βc[f]=βw(f)・SNR[f]−MIN_GAINβ (4) なお、上記(4)式において、MIN_GAINα,M
IN_GAINβは所定の定数であり、それぞれ第1の
聴覚重みαw(f)、第2の聴覚重みβw(f)の最大
抑圧量[dB]を示している。
【0011】図18は、後述するスペクトル減算及びス
ペクトル振幅抑圧に用いる、第1の聴覚重みαc[f]
及び第2の聴覚重みβc[f]の周波数方向重み付け制
御の一例を示す図である。聴覚重み修正手段7は、次の
(5)式に示す現フレームの平均SN比SNRaveが
高い場合には、αc[0]とαc[fc]の値の差が大
きくなるように設定する。すなわち、図18におけるα
c[f]の傾斜が大きくなる。また、聴覚重み修正手段
7は、平均SN比SNRaveが高い場合に、βc
[f]は逆にβc[0]とβc[fc]との差を小さく
なるように設定する。すなわち、図18におけるβc
[f]の傾斜が小さくなる。そして、現フレームの平均
SN比SNRaveが小さくなるにつれて、αc[0]
とαc[fc]との差を小さくし、すなわちαc[f]
の傾斜は小さくなり、逆にβc[0]とβc[fc]の
差は大きくなり、すなわちβc[f]の傾斜は大きくな
る。SNRave=Σ(SNR[f])/fc,f=
0,...,fc (5)
【0012】スペクトル減算手段8は、雑音スペクトル
N[f]に修正された第1の聴覚重みαc[f]を乗じ
て、次の(6)式のように振幅スペクトルS[f]の減
算を行い、雑音引き去りスペクトルSs[f]を出力す
る。また、スペクトル減算の結果、雑音引き去りスペク
トルSs[f]が負になった場合には、例えば入力信号
の振幅スペクトルS[f]に第3の聴覚重みγw[f]
を乗じたものに置換し、これを雑音引き去りスペクトル
Ss[f]とする埋め戻し処理を行う。 Ss[f]=S[f]−αc[f]・N[f] ;S[f]>αc[f]・N[f] =γw[f]・S[f] ;上記以外の場合 (6)
【0013】スペクトル抑圧手段9は、次の(7)式に
より、雑音引き去りスペクトルSs[f]に修正された
第2の聴覚重みβc[f]を乗じて、雑音の振幅を減少
させた雑音抑圧スペクトルSr[f]を出力する。 Sr[f]=10∧(−βc[f])・Ss[f] (7) ここで、10∧(−βc[f])=10-βc[f] であ
る。
【0014】周波数・時間変換手段10は、上記の時間
・周波数変換手段2が行う処理の逆の手順をとり、例え
ば逆FFTを行って雑音抑圧スペクトルSr[f]と、
時間・周波数変換手段2が出力する位相スペクトルP
[f]とを用いて時間信号に変換し、前フレームの時間
信号成分と一部重ね合わせ処理を行い、雑音抑圧信号s
r[t]を出力信号端子11より出力する。
【0015】このように、従来の雑音抑圧装置は、帯域
SN比SNR[f]に基づいて修正されると共に、現フ
レームの平均SN比SNRaveに基づいて周波数方向
に重み付けされた第1の聴覚重みαc[f]及び第2の
聴覚重みβc[f]を用いてスペクトル減算及びスペク
トル振幅抑圧を行っている。すなわち、帯域SN比SN
R[f]が大きい周波数領域では、第1の聴覚重みαc
[f]及び第2の聴覚重みβc[f]が大きくなり、帯
域SN比SNR[f]が小さい周波数領域では、第1の
聴覚重みαc[f]及び第2の聴覚重みβc[f]が小
さくなるように制御しているので、スペクトル減算処理
において、SN比が大きい領域(主に低域)では雑音を
大きく減算し、SN比が小さい領域(主に高域)では小
さく減算するので、低域に大きな成分を持つ自動車走行
騒音等を効果的に雑音抑圧することができると共にスペ
クトルの過度の減算が防止される。また、スペクトル振
幅抑圧においては、低域では振幅抑圧を弱め、高域にな
るに従って振幅抑圧を強めるようにしているので、ミュ
ージカルノイズ(楽音的雑音)と称される不自然かつ不
快な残留雑音の発生を防止することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の雑音抑圧装置は
以上のように構成されているので、例えば、第1の聴覚
重みαc[f]によりある一定量以上雑音減算を行った
場合には、第2の聴覚重みβc[f]による雑音振幅抑
圧に制限を加えるような機構が従来の雑音抑圧装置には
なく、第1の聴覚重みαc[f]及び第2の聴覚重みβ
c[f]はそれぞれ独立して制御されているので、第1
の聴覚重みαc[f]及び第2の聴覚重みβc[f]に
よる総合の雑音抑圧量(以下、トータルの雑音抑圧量と
称する)がフレーム毎に一定しておらず、出力信号に時
間方向の不安定感が発生し聴感上好ましくないという課
題があった。
【0017】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、聴感上好ましい雑音抑圧が可能
で、かつ高雑音下でも品質劣化の少ない雑音抑圧装置
び雑音抑圧方法を得ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明に係る雑音抑圧
装置は、入力信号に含まれる目的信号以外の雑音を、第
1の聴覚重みであるスペクトル減算量と、第2の聴覚重
みであるスペクトル振幅抑圧量により抑圧するものにお
いて、入力信号から雑音らしさを判定し雑音スペクトル
を求めて、現フレームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧
量を算出する手段と、振幅抑圧量及び雑音らしさに基づ
き、スペクトル減算量及びスペクトル振幅抑圧量の周波
数特性配分パタンを決定する聴覚重みパタン調整手段と
を備えたものである。
【0019】この発明に係る雑音抑圧装置は、第1の聴
覚重みであるスペクトル減算量と、第2の聴覚重みであ
るスペクトル振幅抑圧量を、入力信号の振幅スペクトル
と雑音スペクトルから算出された帯域毎の信号対雑音比
である帯域SN比により修正 して、修正されたスペクト
ル減算量と、修正されたスペクトル振幅抑圧量を出力す
る聴覚重み修正手段を備え、修正されたスペクトル減算
量と、修正されたスペクトル振幅抑圧量により雑音を抑
圧するものである。
【0020】この発明に係る雑音抑圧装置は、入力信号
の振幅スペクトルから、雑音スペクトルに修正されたス
ペクトル減算量を乗じたスペクトルを減算して、雑音引
去りスペクトルを求めるスペクトル減算手段と、雑音引
去りスペクトルに修正されたスペクトル振幅抑圧量を乗
じて雑音抑圧スペクトルを求めるスペクトル抑圧手段と
を備え、スペクトル減算手段とスペクトル抑圧手段によ
り雑音を抑圧するものである。
【0021】 この発明に係る雑音抑圧装置は、雑音らし
さ信号と雑音スペクトルから、現フレームの雑音抑圧レ
ベルである振幅抑圧量を算出する振幅抑圧量算出手段
と、振幅抑圧量と雑音らしさ信号から、第1の聴覚重み
であるスペクトル減算量と、第2の聴覚重みであるスペ
クトル振幅抑圧量の周波数特性配分パタンである聴覚重
み配分パタンを決定する聴覚重みパタン調整手段と、聴
覚重み配分パタンにより与えられる第1の聴覚重みであ
るスペクトル減算量と、第2の聴覚重みであるスペクト
ル振幅抑圧量を、帯域SN比により修正して、修正され
たスペクトル減算量と、修正されたスペクトル振幅抑圧
量を出力する聴覚重み修正手段と、振幅スペクトルか
ら、雑音スペクトルに修正されたスペクトル減算量を乗
じたスペクトルを減算して、雑音引去りスペクトルを求
めるスペクトル減算手段と、雑音引き去りスペクトルに
上記修正されたスペクトル振幅抑圧量を乗じて雑音抑圧
スペクトルを求めるスペクトル抑圧手段とを備えたもの
である。
【0022】この発明に係る雑音抑圧装置は、振幅抑圧
量を、雑音スペクトルのパワーが所定の定数を越える場
合には、所定の定数とするものである。
【0023】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
修正手段が、帯域SN比が大きい低域では、第1の聴覚
重みであるスペクトル減算量を大きくすると共に、第2
の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量を小さくし、帯
域SN比が小さい高域では、第1の聴覚重みであるスペ
クトル減算量を小さくすると共に、第2の聴覚重みであ
るスペクトル振幅抑圧量を大きくするものである。
【0024】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
パタン調整手段が、聴覚重み配分パタンを決定するため
の基本となる、雑音らしさ信号に対応した複数の周波数
特性パタンからなる聴覚重み基本配分パタンを備え、こ
の聴覚重み基本配分パタンの中から、入力信号から雑音
らしさを判定して得られた雑音らしさ信号に対応した周
波数特性パタンを選択して、聴覚重み配分パタンを決定
するものである。
【0025】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
パタン調整手段が、使用環境に応じて任意に変更される
複数の周波数特性パタンからなる聴覚重み基本配分パタ
ンを備えたものである。
【0026】 この発明に係る雑音抑圧装置は、入力信号
振幅スペクトルの低域パワーに対する高域パワーの比
を求める聴覚重みパタン変更手段を備え、聴覚重みパタ
ン調整手段が、振幅スペクトルの低域パワーに対する高
域パワーの比により聴覚重み配分パタンを決定するもの
である。
【0027】 この発明に係る雑音抑圧装置は、雑音スペ
クトルの低域パワーに対する高域パワーの比を求める聴
覚重みパタン変更手段を備え、聴覚重みパタン調整手段
が、雑音スペクトルの低域パワーに対する高域パワーの
比により聴覚重み配分パタンを決定するものである。
【0028】 この発明に係る雑音抑圧装置は、入力信号
振幅スペクトルと雑音スペクトルの重み付け平均によ
って得られる平均スペクトルの低域パワーに対する高域
パワーの比を求める聴覚重みパタン変更手段を備え、聴
覚重みパタン調整手段が、平均スペクトルの低域パワー
に対する高域パワーの比により聴覚重み配分パタンを決
定するものである。
【0029】 この発明に係る雑音抑圧装置は、スペクト
ル減算手段が、減算結果が負となる場合に、振幅スペク
トル、振幅抑圧量及び高域になるほど重みが大きくなる
第3の聴覚重みにより、雑音引去りスペクトルを求める
ものである。
【0030】 この発明に係る雑音抑圧装置は、スペクト
ル減算手段が、減算結果が負となる場合に、雑音スペク
トル、振幅抑圧量及び高域になるほど重みが大きくなる
第3の聴覚重みにより、雑音引去りスペクトルを求める
ものである。
【0031】 この発明に係る雑音抑圧装置は、スペクト
ル減算手段が、減算結果が負となる場合に、平均スペク
トル、振幅抑圧量及び高域になるほど重みが大きくなる
第3の聴覚重みにより、雑音引去りスペクトルを求める
ものである。
【0032】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
修正手段が、聴覚重みパタン変更手段が求めた振幅スペ
クトルの低域パワーに対する高域パワーの比により、高
域になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重みを変更す
るものである。
【0033】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
修正手段が、聴覚重みパタン変更手段が求めた雑音スペ
クトルの低域パワーに対する高域パワーの比により、高
域になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重みを変更す
るものである。
【0034】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
修正手段が、聴覚重みパタン変更手段が求めた振幅スペ
クトルと雑音スペクトルの重み付け平均によって得られ
る平均スペクトルの低域パワーに対する高域パワーの比
により、高域になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重
みを変更するものである。
【0035】 この発明に係る雑音抑圧装置は、聴覚重み
パタン変更手段が、雑音らしさ信号に基づいて平均スペ
クトルを求めるものである。
【0036】この発明に係る雑音抑圧方法は、入力信号
に含まれる目的信号以外の雑音を、第1の聴覚重みであ
るスペクトル減算量と、第2の聴覚重みであるスペクト
ル振幅抑圧量により抑圧するものにおいて、入力信号か
ら雑音らしさを判定し雑音スペクトルを求めて、現フレ
ームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量を算出するステ
ップと振幅抑圧量及び雑音らしさに基づき、スペクト
ル減算量及びスペクトル振幅抑圧量の周波数特性配分パ
タンを決定する聴覚重みパタン調整ステップとを備えた
ものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1による雑音抑圧装置の構
成を示すブロック図である。図において、1は入力信号
s[t]を入力する入力端子、2は入力信号s[t]を
周波数分析して振幅スペクトルS[f]と位相スペクト
ルP[f]に変換する時間・周波数変換手段、3は入力
信号s[t]から雑音らしさを判定して雑音らしさ信号
Noiseを出力すると共に、雑音らしさ信号Nois
eに対応した雑音スペクトル更新速度係数rを出力する
雑音らしさ分析手段である。
【0038】 また、図1において、4は雑音スペクトル
更新速度係数rと、振幅スペクトルS[f]と、内部に
保有している過去の平均的雑音スペクトルNold
[f]とから、雑音スペクトルN[f]を更新して出力
する雑音スペクトル推定手段、5は振幅スペクトルS
[f]と雑音スペクトルN[f]から帯域f毎の信号対
雑音比である帯域SN比SNR[f]を算出する帯域S
N比計算手段である。
【0039】 さらに、図1において、20は雑音らしさ
信号Noiseと雑音スペクトルN[f]から、現フレ
ームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量min_gai
nを算出する振幅抑圧量算出手段、21は振幅抑圧量m
in_gainと雑音らしさ信号Noiseから、第1
の聴覚重みであるスペクトル減算量α[f]と、第2の
聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量β[f]の周波数
特性配分パタンである聴覚重み配分パタンmin_ga
in_pat[f]を決定する聴覚重みパタン調整手
段、7は聴覚重み配分パタンmin_gain_pat
[f]により与えられる第1の聴覚重みであるスペクト
ル減算量α[f]と、第2の聴覚重みであるスペクトル
振幅抑圧量β[f]を、帯域SN比SNR[f]により
修正して、修正された第1の聴覚重みであるスペクトル
減算量αc[f]と、修正された第2の聴覚重みである
スペクトル振幅抑圧量βc[f]を出力する聴覚重み修
正手段である。
【0040】 さらに、図1において、8は振幅スペクト
ルS[f]から、雑音スペクトルN[f]に修正された
スペクトル減算量αc[f]を乗じたスペクトルを減算
して、雑音引去りスペクトルSs[f]を求めるスペク
トル減算手段、9は雑音引き去りスペクトルSs[f]
に、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]を乗じ
て雑音抑圧スペクトルSr[f]を求めるスペクトル抑
圧手段、10は雑音抑圧スペクトルSr[f]を位相ス
ペクトルP[f]により時間信号に変換して雑音抑圧信
号sr[t]を出力する周波数・時間変換手段、11は
雑音抑圧信号sr[t]の出力端子である。
【0041】 次に動作について説明する。時間・周波数
変換手段2は従来と同様にして、入力信号s[t]を周
波数分析して振幅スペクトルS[f]と位相スペクトル
P[f]に変換して出力する。雑音らしさ分析手段3は
入力信号s[t]から雑音らしさを判定して雑音らしさ
信号Noiseを出力すると共に、雑音らしさ信号No
iseに対応した雑音スペクトル更新速度係数rを出力
する。
【0042】 雑音スペクトル推定手段4は従来と同様
に、雑音らしさ分析手段3からの雑音スペクトル更新速
度係数rと、時間・周波数変換手段2からの振幅スペク
トルS[f]と、内部に保有している過去の平均的雑音
スペクトルNold[f]とから、雑音スペクトルN
[f]を更新して出力する。また、帯域SN比計算手段
5も従来と同様に、時間・周波数変換手段2からの振幅
スペクトルS[f]と雑音スペクトル推定手段4からの
雑音スペクトルN[f]により、帯域f毎の信号対雑音
比である帯域SN比SNR[f]を算出する。
【0043】 振幅抑圧量算出手段20は、雑音らしさ分
析手段3からの雑音らしさ信号Noiseと、雑音スペ
クトル推定手段4からの雑音スペクトルN[f]とか
ら、以下のようにして、現フレームの雑音抑圧レベルで
ある振幅抑圧量min_gainを算出する。まず、振
幅抑圧量算出手段20は、次の(8)式により雑音スペ
クトルN[f]のパワー計算を行い、現フレームの雑音
パワーNpowを得る。なお、(8)式におけるfcは
ナイキスト周波数である。 Npow=10・log10(ΣN[f]), f=0,...,fc (8)
【0044】 続いて、振幅抑圧量算出手段20は、次の
(9)式により、所定の定数である最大振幅抑圧量MI
N_GAINと、上記(8)式で得られた雑音パワーN
powとの比較を行い、雑音パワーNpowが最大振幅
抑圧量MIN_GAINを超える場合には、振幅抑圧量
min_gainをMIN_GAINに制限する。な
お、最大振幅抑圧量MIN_GAINを例えば10dB
程度の比較的小さい値に設定した場合、(9)式でNp
ow<MIN_GAINのとき(入力信号s[t]に雑
音が殆どないとき)を除き、振幅抑圧量min_gai
nはMIN_GAINに設定される。すなわち、雑音が
ある場合には雑音抑圧レベルはMIN_GAINの値に
一定となる。また、入力信号s[t]に雑音が殆どない
ときは、振幅抑圧量min_gainはNpowに設定
される。 min_gain=MIN_GAIN (dB) ;Npow>MIN_GAIN =Npow (dB) ;上記以外 (9)
【0045】 聴覚重みパタン調整手段21は、上記
(9)式で求めた振幅抑圧量min_gainと、雑音
らしさ分析手段3からの雑音らしさ信号Noiseと、
第1の聴覚重みであるスペクトル減算量α[f]と第2
の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量β[f]の範囲
を定める聴覚重み配分パタンの基本となる聴覚重み基本
配分パタンMIN_GAIN_PAT[i][f]とか
ら、第1の聴覚重みであるスペクトル減算量α[f]
と、第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量β
[f]の周波数特性配分パタンである聴覚重み配分パタ
ンmin_gain_pat[f]を決定し出力する。
【0046】 図2は聴覚重み配分パタンmin_gai
n_pat[f]を決定するために用いる聴覚重み基本
配分パタンMIN_GAIN_PAT[i][f]の例
を示す図である。ここで、iは雑音らしさ信号Nois
eの値によって変化し、例えばi=0〜4である。図2
に示すように、聴覚重み基本配分パタンMIN_GAI
N_PAT[i][f]として、雑音らしさ信号Noi
seに対応して、種々の周波数特性を持った振幅抑圧量
が用意されており、聴覚重みパタン調整手段21内のR
OMテーブル等のメモリ(図示せず)に記憶されてお
り、雑音らしさ分析手段3からの雑音らしさ信号Noi
seに対応する聴覚重み基本配分パタンMIN_GAI
N_PAT[Noise][f]がメモリから出力され
る。
【0047】 続いて、聴覚重みパタン調整手段21は、
次の(10)式により、雑音らしさ信号Noiseに対
応した聴覚重み基本配分パタンMIN_GAIN_PA
T[Noise][f]に、振幅抑圧量算出手段20か
らの振幅抑圧量min_gainを乗じて、第1の聴覚
重みであるスペクトル減算量α[f]と、第2の聴覚重
みであるスペクトル振幅抑圧量β[f]の周波数特性配
分パタンである聴覚重み配分パタンmin_gain_
pat[f]を決定して出力する。 min_gain_pat[f] =min_gain・MIN_GAIN_PAT[Noise][f] (10)
【0048】 聴覚重み修正手段7は、帯域SN比計算手
段5からの帯域SN比SNR[f]と、上記(10)式
で求められた聴覚重みパタン調整手段21からの聴覚重
み配分パタンmin_gain_pat[f]を用い
て、次の(11)式〜(13)式により、修正された第
1の聴覚重みであるスペクトル減算量αc[f]と修正
された第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量βc
[f]を決定して出力する。
【0049】 まず、聴覚重み修正手段7は、帯域SN比
SNR[f]を次の(11)式により安定化を行い、安
定化したSN比SNRlim[f]を求める。(11)
式において、SNR_THLD[f]は帯域SN比SN
R[f]がごく小さい場合、後述の(12)式のスペク
トル振幅抑圧量βc[f]を、聴覚重み配分パタンmi
n_gain_pat[f]の値に一定化させて安定化
を図るための所定の定数閾値である。 SNRlim[f]=SNR_THLD[f] ;SNR[f]<SNR_THLD[f] =SNR[f] ;上記以外 (11)
【0050】 次に、聴覚重み修正手段7は、下記の(1
2)式により、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc
[f]を求める。(12)式において、GAIN[f]
は所定の定数であり、例えば高域になるに従って大きく
なるように設定して、修正されたスペクトル減算量αc
[f]及び修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]
が、高域になるほどSNR[f]の変化に敏感に反応す
るようにするための加速係数である。(12)式によれ
ば、帯域SN比SNR[f]が大きくなれば、(12)
式の第1項((SNRlim[f]−SNR_THLD
[f])・GAIN[f])が大きくなり、第1項(S
NRlim[f]>SNR_THLD[f]ならば正
値)が第2項(min_gain_pat[f])より
小さい場合には、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc
[f]は負数を取るが、第1項が大きくなるにつれてβ
c[f]の絶対値は小さくなるので負のゲインは小さく
なる。すなわち、振幅抑圧は弱まる。逆に帯域SN比S
NR[f]が小さくなれば、修正されたスペクトル振幅
抑圧量βc[f]は大きくなるので負のゲインは大きく
なる。すなわち振幅抑圧が強まる。なお、修正されたス
ペクトル振幅抑圧量βc[f]が0(dB)を越える場
合には、0(dB)に制限して振幅抑圧を行わない。ま
た、帯域SN比SNR[f]がSNR_THLD[f]
以下の場合は、上記(11)式により、SNRlim
[f]はSNR_THLD[f]に制限されているの
で、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]はmi
n_gain_pat[f]に一定の値となる。 βc[f]=(SNRlim[f]−SNR_THLD[f]) ・GAIN[f]−min_gain_pat[f] =0(dB) ;βc[f]>0 (12)
【0051】 聴覚重み修正手段7は、上記(12)式で
修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]を求めた
後、次の(13)式により、修正されたスペクトル振幅
抑圧量βc[f]を用いて、修正されたスペクトル減算
量αc[f]を求める。 αc[f]=min_gain−βc[f] (13)
【0052】 図2に示す例では、雑音らしさ信号Noi
seの雑音らしさが最も小さい場合(Noise=3,
4の場合)に低域でスペクトル減算の度合いが最も大き
く、雑音らしさが大きくなる(Noise=2,1)に
従って低域のスペクトル減算の度合いが小さくなり、相
対的にスペクトル振幅抑圧の度合いが大きくなる。こう
することで、雑音らしさが小さい場合(有音である確率
が高い場合)には、現フレームの全帯域の平均SN比が
大きいのでスペクトル減算により大きな雑音抑圧量を得
ることができる。一方、雑音らしさが大きい場合(雑音
である確率が高い場合)には、現フレームの全帯域の平
均SN比が小さいので、スペクトル減算の度合いが小さ
くなることで相対的にスペクトル振幅抑圧の度合いが大
きくなり、スペクトル変形を防止することができる。
【0053】 図3は、現フレームが有音の場合で雑音ら
しさ信号Noise=4、min_gainが10dB
の場合における、修正された第1の聴覚重みであるスペ
クトル減算量αc[f]と修正された第2の聴覚重みで
あるスペクトル振幅抑圧量βc[f]の配分パタン調整
の一例を示す図である。図3の例では、従来の図18に
示す雑音抑圧装置のスペクトル減算量・振幅抑圧量制御
と同様に、低域では後述するスペクトル減算の度合いが
大きく、高域になるに従って後述するスペクトル振幅抑
圧の度合いが大きくなっているが、図18に示す従来技
術の制御と異なる点は、修正されたスペクトル減算量α
c[f]、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]
が、相互に図3における聴覚重み配分パタンmin_g
ain_pat[f]を越えて大きくならないことであ
る。
【0054】 すなわち、全周波数帯域にわたって、修正
されたスペクトル減算量αc[f]と修正されたスペク
トル振幅抑圧量βc[f]によるトータルの雑音抑圧量
はmin_gain一定であるので、過度のスペクトル
減算及びスペクトル振幅抑圧が防止できると共に、フレ
ーム間の振幅抑圧量が一定となり不連続感が低減でき
る。
【0055】 スペクトル減算手段8は、次の(14)式
により、振幅スペクトルS[f]から、雑音スペクトル
N[f]に修正されたスペクトル減算量αc[f]を乗
じたスペクトルを減算し、雑音引き去りスペクトルSs
[f]を出力する。雑音引き去りスペクトルSs[f]
が負になる場合には、振幅抑圧量算出手段20が出力す
る振幅抑圧量min_gain(dB)をリニア値mi
n_gain_linに変換し、それを入力信号の振幅
スペクトルS[f]に乗じたものを雑音引き去りスペク
トルSs[f]とする埋め戻し処理を行う。 Ss[f]=S[f]−αc[f]・N[f] ;S[f]>αc[f]・N[f] =S[f]・min_gain_lin ;上記以外 (14)
【0056】 スペクトル抑圧手段9は、上記(12)式
で求めた修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]
(dB値)をリニア値β_l[f]に変換し、次の(1
5)式により、雑音引き去りスペクトルSs[f]にス
ペクトル振幅抑圧量β_l[f]を乗じて、雑音抑圧ス
ペクトルSr[f]を出力する。 Sr[f]=β_l[f]・Ss[f] (15)
【0057】 周波数・時間変換手段10は、雑音抑圧ス
ペクトルSr[f]を時間・周波数変換手段2が出力す
る位相スペクトルP[f]を用いて時間信号に変換し、
前フレームの信号と一部重ね合わせを行い、雑音抑圧信
号sr[t]を出力端子11より出力する。
【0058】 以上のように、この実施の形態1によれ
ば、図3と(13)式に示すように、修正された第2の
聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量βc[f]の値に
応じて、修正された第1の聴覚重みであるスペクトル減
算量αc[f]の値が決まるので、修正されたスペクト
ル振幅抑圧量αc[f]と修正されたスペクトル減算量
βc[f]によるトータルの雑音抑圧量は一定のmin
_gainとなり、雑音抑圧後の出力信号が時間方向に
安定するので、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことがで
きると共に、高雑音下でも品質劣化の少ない雑音抑圧を
行うことができるという効果が得られる。
【0059】 例えば、修正されたスペクトル振幅抑圧量
βc[f]により振幅抑圧量min_gainいっぱい
までスペクトル振幅抑圧を行った場合には、修正された
スペクトル減算量αc[f]によるスペクトル減算は行
われなくなるので、トータルの雑音抑圧量がフレーム毎
に一定となる。
【0060】 また、この実施の形態1によれば、雑音ス
ペクトルの形状によって値の差はあるものの、有声音は
低域成分が大きいので一般に低域の方がSN比は大きく
なるので、図3に示すように、聴覚重み配分パタンmi
n_gain_pat[f]において、修正された第1
の聴覚重みであるスペクトル減算量αc[f]の度合い
を低域では大きく、高域になるに従ってその度合いを小
さくし、SN比が大きい低域では雑音を大きく減算する
ことにより、低域に大きな雑音成分を有する自動車走行
騒音を有効に抑圧することができると共に、SN比が小
さい高域では減算量を小さくすることにより、スペクト
ルの過度の引き去りを防止して、高域成分の音声スペク
トルの変形を防止することができるという効果が得られ
る。
【0061】 さらに、この実施の形態1によれば、図3
に示すように、修正された第2の聴覚重みであるスペク
トル振幅抑圧量βc[f]をSN比が大きい低域ではス
ペクトル振幅抑圧の度合いを小さくし、SN比が小さく
なる高域になるに従ってスペクトル振幅抑圧の度合いを
大きくすることで、低域に大きな成分を持つ自動車走行
騒音が重畳した音声信号に対し、スペクトル減算処理で
除去しきれなかった高域の残留雑音を抑圧できるという
効果が得られる。
【0062】 さらに、この実施の形態1によれば、第1
及び第2の聴覚重みの聴覚重み基本配分パタンMIN_
GAIN_PAT[i][f]を、例えば図2に示すよ
うな複数の周波数特性の中から雑音らしさ信号Nois
eに応じて選択することで、雑音らしさ信号Noise
の雑音らしさが小さい場合に、低域でスペクトル減算の
度合いを大きくすることにより、大きな雑音抑圧量を得
ることができると共に、雑音らしさが大きくなるに従っ
て低域のスペクトル減算の度合いを小さくすることによ
り、スペクトル変形を防止することができるという効果
が得られる。
【0063】 実施の形態2. この発明の実施の形態2による雑音抑圧装置の構成を示
すブロック図は、実施の形態1の図1と同一である。こ
の実施の形態は、実施の形態1の図2に示す聴覚重み基
本配分パタンMIN_GAIN_PAT[i][f]
を、使用環境に応じて任意に変更するものである。
【0064】 次に動作について説明する。例えば、あら
かじめ使用環境に応じた雑音スペクトルN[f]の平均
的な周波数特性や帯域SN比の分布等を調査して、聴覚
重み基本配分パタンMIN_GAIN_PAT[i]
[f]を修正したり、又は、使用環境から得られる入力
信号データにより聴覚重み基本配分パタンMIN_GA
IN_PAT[i][f]を最適学習することで、聴覚
重み基本配分パタンMIN_GAIN_PAT[i]
[f]を使用環境に適応させる。
【0065】 以上のように、この実施の形態2によれ
ば、聴覚重み基本配分パタンMIN_GAIN_PAT
[i][f]を使用環境に応じて任意に変更することに
より、修正されたスペクトル減算量αc[f]と修正さ
れたスペクトル振幅抑圧量βc[f]の精度が高めら
れ、さらに品質劣化の少ない雑音抑圧を行うことができ
るという効果が得られる。
【0066】 実施の形態3. 図4はこの発明の実施の形態3による雑音抑圧装置の構
成を示すブロック図である。図において、22は振幅ス
ペクトルS[f]の低域パワーと高域パワーの比を求め
る聴覚重みパタン変更手段であり、その他の構成につい
ては、図1と同様であるので説明は省略する。この実施
の形態3は、音声区間において、現フレームの入力信号
s[t]から得られる振幅スペクトルS[f]を低域と
高域に分割し、それぞれ低域パワー及び高域パワーを求
めて、その低域パワーと高域パワーの比により、第1及
び第2の聴覚重みの聴覚重み配分パタンmin_gai
n_pat[f]を変更するものである。
【0067】 次に動作について説明する。聴覚重みパタ
ン変更手段22は、時間・周波数変換手段2が出力する
振幅スペクトルS[f]から、次の(16)式により、
例えば0〜63点までを低域スペクトル、64点〜12
7点までを高域スペクトルとして、それぞれ低域パワー
Pow_l及び高域パワーPow_hを計算し、得られ
た低域パワーPow_lと高域パワーPow_hとから
高域/低域パワー比Pvを求めて出力する。ただし、高
域/低域パワー比Pvが所定の上限閾値Pv_Hを上回
る場合には、PvはPv_Hに制限し、高域/低域パワ
ー比が所定の下限閾値Pv_Lを下回る場合には、Pv
はPv_Lに制限する。 Pow_l=ΣS[f] ;f=0,...,63 Pow_h=ΣS[f] ;f=64,...,127 Pv=Pow_h/Pow_l ただし、Pv=Pv_H ;Pv>Pv_H Pv=Pv_L ;Pv<Pv_L (16)
【0068】 聴覚重みパタン調整手段21は、振幅抑圧
量算出手段20からの振幅抑圧量min_gain、雑
音らしさ分析手段3からの雑音らしさ信号Noise、
聴覚重みパタン変更手段22からの高域/低域パワー比
Pvとから、次の(17)式により、第1の聴覚重みで
あるスペクトル減算量α[f]と、第2の聴覚重みであ
るスペクトル振幅抑圧量β[f]の聴覚重み配分パタン
min_gain_pat[f]を決定する。(17)
式におけるMIN_GAIN_PAT[Noise]
[f]は雑音らしさ信号Noiseが選択する基本配分
パタン、Pv_invは上記(16)式より求められる
高域/低域パワー比Pvの逆数である。また、聴覚重み
配分パタンmin_gain_pat[f]が振幅抑圧
量min_gainを越える場合には、振幅抑圧量mi
n_gainに値を制限する。また、(17)式におけ
るfcはナイキスト周波数である。 min_gain_pat[f]=min_gain・MIN_GAIN_P AT[Noise][f](1.0・(fc−f)+Pv_inv・f)/fc ただし、Pv_inv=1.0/Pv min_gain_pat[f]=min_gain ;min_gain_pat[f]>min_gain (17)
【0069】 図5は聴覚重み配分パタンの変更制御方法
の一例を示す図であり、上述の方法により、第1及び第
2の聴覚重みの聴覚重み配分パタンmin_gain_
pat[f]を変更した場合のイメージ図である。図5
(a)は高域パワーPow_hが低域パワーPow_l
よりも大きい場合で、図5(b)は低域パワーPow_
lが高域パワーPow_hよりも大きい場合である。
【0070】 一般に、高域パワーPow_hが低域パワ
ーPow_lよりも大きい場合には高域のSN比が大き
くなるので、図5(a)に示すように聴覚重み配分パタ
ンmin_gain_pat[f]の傾斜を緩やかに変
更し、より高域のスペクトル減算の度合いが大きくす
る。一方、高域パワーPow_hよりも低域パワーPo
w_lが大きい場合には低域のSN比が大きくなるの
で、図5(b)に示すように聴覚重み配分パタンmin
_gain_pat[f]の傾斜を急峻に変更し、高域
のスペクトル振幅抑圧の度合いを大きくする
【0071】 以上のように、この実施の形態3によれ
ば、音声区間では、入力信号の振幅スペクトルS[f]
に音声信号成分が多く含まれており、振幅スペクトルS
[f]により聴覚重み配分パタンmin_gain_p
at[f]を変更することで、聴覚重み配分パタンmi
n_gain_pat[f]を音声区間のスペクトル形
状に適応させ、音声信号の周波数特性に適応したスペク
トル減算及びスペクトル振幅抑圧を行うことにより、さ
らに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという
効果が得られる。
【0072】 実施の形態4. 図6はこの発明の実施の形態4による雑音抑圧装置の構
成を示すブロック図である。図において、22は雑音区
間において、雑音スペクトルN[f]の低域パワーと高
域パワーの比を求める聴覚重みパタン変更手段であり、
その他の構成については、実施の形態3の図4と同様で
ある。この実施の形態は、雑音区間において、振幅スペ
クトルS[f]の代わりに雑音スペクトルN[f]を低
域と高域に分割して、低域パワーPow_l及び高域パ
ワーPow_hを求め、その低域パワーPow_lと高
域パワーPow_hの比Pvにより、第1及び第2の聴
覚重みの聴覚重み配分パタンmin_gain_pat
[f]を変更するものである。
【0073】 次に動作について説明する。雑音区間で
は、入力信号の振幅スペクトルS[f]は時間・周波数
共に大きく変動しており、不安定な入力信号の振幅スペ
クトルS[f]で聴覚重み配分パタンmin_gain
_pat[f]を変更することは不適である。そこで、
平均的な雑音スペクトル形状を保持している、時間・周
波数方向に安定な雑音スペクトルN[f]により、聴覚
重みパタン調整手段21が聴覚重み配分パタンmin_
gain_pat[f]の変更を行う。
【0074】 以上のように、この実施の形態4によれ
ば、雑音区間では、時間・周波数方向に安定な雑音スペ
クトルN[f]の低域パワーPow_lと高域パワーP
ow_hの比Pvにより、第1及び第2の聴覚重みの聴
覚重み配分パタンmin_gain_pat[f]を変
更することで、安定して聴覚重み配分パタンmin_g
ain_pat[f]を雑音区間の平均的なスペクトル
形状に適応させ、雑音区間の周波数特性に適応したスペ
クトル減算とスペクトル振幅抑圧を行うことにより、さ
らに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという
効果が得られる。
【0075】 実施の形態5. 図7はこの発明の実施の形態5による雑音抑圧装置の構
成を示すブロック図である。図において、22は子音等
の音声過渡部区間において、雑音らしさ信号Noise
に基づき、振幅スペクトルS[f]と雑音スペクトルN
[f]の重み付け平均により得られる平均スペクトルA
[f]の低域パワーと高域パワーの比を求める聴覚重み
パタン変更手段であり、その他の構成については、実施
の形態4の図6と同様である。
【0076】 この実施の形態は、子音等の音声過渡部区
間では、振幅スペクトルS[f]の代わりに、振幅スペ
クトルS[f]と雑音スペクトルN[f]の重み付け平
均により得られる平均スペクトルA[f]を低域と高域
に分割して、低域パワーPow_l及び高域パワーPo
w_hを求め、その低域パワーPow_lと高域パワー
Pow_hの比Pvにより、第1及び第2の聴覚重みの
聴覚重み配分パタンmin_gain_pat[f]を
変更するものである。
【0077】 次に動作について説明する。聴覚重みパタ
ン変更手段22は、まず、時間・周波数変換手段2が出
力する128点の振幅スペクトルS[f]と、雑音スペ
クトル推定手段4が出力する雑音スペクトルN[f]を
入力し、次の(18)式により平均スペクトルA[f]
を求める。(18)式におけるCnは、例えば上記図1
7に示す雑音らしさ信号Noiseの様態によって決ま
る所定の重み付け係数であり、図17における雑音らし
さ信号Noiseが0〜2の範囲であれば、現フレーム
は雑音区間の可能性が高いのでCn=0.7とし、雑音
スペクトルN[f]に重みを置く。一方、雑音らしさ信
号Noiseが3ないし4であれば、現フレームは音声
区間の可能性が高いのでCn=0.3とし、入力信号の
振幅スペクトルS[f]に重みを置く。 A[f]=(1−Cn)・S[f]+Cn・N[f] (18)
【0078】 聴覚重みパタン変更手段22は、上記(1
8)式で得られた平均スペクトルA[f]から、次の
(19)式により、例えば0〜63点までを低域スペク
トル、64点〜127点までを高域スペクトルとして、
それぞれ低域パワーPow_l及び高域パワーPow_
hを計算する。聴覚重みパタン変更手段22は、得られ
た低域パワーPow_lと高域パワーPow_hとから
高域/低域パワー比Pvを求めて出力する。ただし、高
域/低域パワー比Pvが所定の上限閾値Pv_Hを上回
る場合には、PvをPv_Hに制限し、高域/低域パワ
ー比Pvが所定の下限閾値Pv_Lを下回る場合には、
PvをPv_Lに制限する。 Pow_l=ΣA[f] ;f=0,...,63 Pow_h=ΣA[f] ;f=64,...,127 Pv=Pow_h/Pow_l ただし、Pv=Pv_H ;Pv>Pv_H Pv=Pv_L ;Pv<Pv_L (19)
【0079】 以上のように、この実施の形態5によれ
ば、入力信号の振幅スペクトルS[f]と雑音スペクト
ルN[f]の平均スペクトルA[f]の低域パワーPo
w_lと高域パワーPow_hの比Pvにより、第1及
び第2の聴覚重みの聴覚重み配分パタンmin_gai
n_pat[f]を変更することで、多くは雑音区間と
して誤判定される、音声区間としての判定が困難な子音
や音声過渡部等の区間において、聴覚重み配分パタンm
in_gain_pat[f]に入力信号の振幅スペク
トルS[f]と雑音スペクトルN[f]の形状を加味さ
せることで、過渡部区間の周波数特性に適応してスペク
トル減算とスペクトル振幅抑圧を行うことができ、さら
に聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという効
果が得られる。
【0080】 また、この実施の形態5によれば、雑音ら
しさ信号Noiseに基づいて、入力信号の振幅スペク
トルS[f]と雑音スペクトルN[f]の平均スペクト
ルA[f]を求めているので、重み付け係数Cnを固定
値にした場合と比較して、より現フレームの有音・雑音
の様態に適応した平均スペクトルA[f]を得ることが
でき、さらに、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことがで
きるという効果が得られる。
【0081】 実施の形態6. 図8はこの発明の実施の形態6による雑音抑圧装置の構
成を示すブロック図である。図において、7は修正され
た第1の聴覚重みであるスペクトル減算量αc[f]
と、修正された第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑
圧量βc[f]と、第3の聴覚重みγc[f]を出力す
る聴覚重み修正手段である。その他の構成は、実施の形
態1の図1に示す構成と同様である。この実施の形態で
は、スペクトル減算手段8において、雑音引き去りスペ
クトルSs[f]が負になった場合の埋め戻し処理に用
いるスペクトル信号に、例えば、音声区間では、入力信
号の振幅スペクトルS[f]に周波数方向の重み付けを
行ったものを用いる。
【0082】 スペクトル減算手段8は、次の(20)式
により、振幅スペクトルS[f]から、雑音スペクトル
N[f]に修正されたスペクトル減算量αc[f]を乗
じたスペクトルを減算し、雑音引き去りスペクトルSs
[f]を出力する。雑音引き去りスペクトルSs[f]
が負になる場合には、振幅抑圧量min_gainを振
幅スペクトルS[f]に乗じ、さらに、高域になるほど
重みが大きくなる聴覚重み修正手段7が出力する第3の
聴覚重みγc[f]を乗じたものを雑音引き去りスペク
トルSs[f]とする埋め戻し処理を行う。 Ss[f]=S[f]−αc[f]・N[f] ;S[f]>αc[f]・N[f] =γc[f]・min_gain・S[f];上記以外 (20)
【0083】 なお、上記(20)式における第3の聴覚
重みγc[f]は、次の(21)式により生成される。 SNR_g=(SNR_MAX−SNR[f])・C_snr γc[f]=γH [f] ;γw[f]・SNR_g>γH [f] =γw [f]・SNR_g ;γL [f]<=γw[f]・SNR_g<=γH [f] =γL [f] ;γw[f]・SNR_g<γL [f] (21) 上記(21)式におけるSNR_MAX及びC_snr
は、所定の正値をとる定数であり、第3の聴覚重みγc
[f]のSN比による制御をつかさどるものである。ま
た、γH [f]及びγL [f]は帯域f毎に定められた
定数であり、0<γL [f]<γH [f],f=
0,...,fcなる関係をとる。すなわち、上記(2
1)式によれば、帯域SN比が大きくなればγc[f]
の値は小さくなり、逆に帯域SN比が小さくなればγc
[f]の値は大きくなる。
【0084】 自動車走行時における入力音声信号は、一
般に高域になるに従ってSN比が小さくなるが、雑音の
スペクトル成分パワーの絶対値も小さくなる。従って、
スペクトル減算の結果は、高域になるに従ってSN比が
小さくなるためにスペクトル成分が負になる場合が多く
なり、ミュージカルノイズの発生要因の一つと考えら
れ、孤立した尖鋭スペクトル成分が発生する可能性が大
きくなる。そこで、埋め戻しに用いる入力信号の振幅ス
ペクトルS[f]に聴覚重み付けする第3の聴覚重みγ
c[f]を、図9に示すように、高域になるに従って重
みを大きくすることにより、高域ほど埋め戻し量を大き
くし尖鋭スペクトル成分の発生を防止する。ここで、図
9は第3の聴覚重みγc[f]の周波数方向パタンの一
例を示す図である。
【0085】 図10及び図11は雑音引き去りスペクト
ルSs[f]の一例示す図であり、図10は入力信号の
振幅スペクトルS[f]を重み付けしないスペクトルで
埋め戻す場合で、図11は図9に示す第3の聴覚重みγ
c[f]で重み付けしたスペクトルで埋め戻す場合であ
る。図10と図11とを比較すると、図10で発生して
いた高域の尖鋭スペクトル成分が図11では消失してお
り、ミュージカルノイズを軽減できることが分かる。
【0086】 以上のように、この実施の形態6によれ
ば、埋め戻し処理に用いる振幅スペクトルS[f]に対
し、高域になるに従って重みを大きくする聴覚重み付け
を行うことにより、高域になるに従って埋め戻しスペク
トル成分の振幅を大きくし、すなわち埋め戻し量を大き
くするので、ミュージカルノイズの発生要因の一つと考
えられる、周波数軸上に孤立する尖鋭スペクトルの生成
を抑制することができるという効果が得られる。
【0087】 また、この実施の形態6によれば、音声区
間において、高域の残留雑音のスペクトル形状を入力信
号の振幅スペクトルS[f]に類似させることができる
ので、高域の残留雑音が音声信号に類似して自然性が向
上し、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるとい
う効果が得られる。
【0088】 実施の形態7. この発明の実施の形態7による雑音抑圧装置の構成を示
すブロック図は、実施の形態6の図8に示す構成と同一
である。この実施の形態では、スペクトル減算手段8に
おいて、例えば、雑音区間では、埋め戻し処理に用いる
入力信号の振幅スペクトルS[f]の代わりに、雑音ス
ペクトルN[f]を用いる。
【0089】 次に動作について説明する。雑音区間で
は、入力信号の振幅スペクトルS[f]は時間・周波数
共に大きく変動しているので、スペクトル減算手段8に
おいて、上記(20)式における振幅スペクトルS
[f]の代わりに、平均的な雑音スペクトル形状を保持
している、時間・周波数方向に安定な雑音スペクトルN
[f]を埋め戻しスペクトルとし、γc[f]・min
_gain・N[f]を雑音引き去りスペクトルSs
[f]とすることで、残留雑音の時間・周波数方向の安
定化を図る。
【0090】 以上のように、この実施の形態7によれ
ば、埋め戻し処理に用いる雑音スペクトルN[f]に対
し、高域になるに従って重みを大きくする聴覚重み付け
を行うことにより、高域になるに従って埋め戻しスペク
トル成分の振幅を大きくし、すなわち埋め戻し量を大き
くできるので、ミュージカルノイズの発生要因の一つと
考えられる、周波数軸上に孤立する尖鋭スペクトルの生
成を抑制することができるという効果が得られる。
【0091】 また、この実施の形態7によれば、雑音区
間において、高域の残留雑音のスペクトル形状を、平均
的雑音スペクトル形状を保持しかつ時間・周波数方向に
安定な雑音スペクトルN[f]に類似させることができ
るので、高域の残留雑音の時間・周波数方向の安定化を
図ることができ、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことが
できるという効果が得られる。
【0092】 実施の形態8. 図12はこの発明の実施の形態8による雑音抑圧装置の
構成を示すブロック図である。図において、聴覚重みパ
タン変更手段22は、実施の形態5の図7に示す聴覚重
みパタン変更手段22の機能の他に、求めた平均スペク
トルAg[f]をスペクトル減算手段8に出力する。ま
た、聴覚重み修正手段7は実施の形態6の図8に示す聴
覚修正手段7と同じであり、スペクトル減算手段8は、
子音等の音声過渡部区間では、埋め戻し処理に用いる入
力信号の振幅スペクトルS[f]の代わりに、入力信号
の振幅スペクトルS[f]と雑音スペクトルN[f]の
重み付き平均から得られる平均スペクトルAg[f]を
用いる。
【0093】 次に動作について説明する。聴覚重みパタ
ン変更手段22は、例えば、上記の実施の形態5で述べ
たのと同様な方法により、時間・周波数変換手段2が出
力する128点の振幅スペクトルS[f]と、雑音スペ
クトル推定手段4が出力する雑音スペクトルN[f]を
入力し、次の(22)式から平均スペクトルAg[f]
を求める。(22)式におけるCngは例えば図17に
示す雑音らしさ信号Noiseの様態によって決まる所
定の重み付け係数であり、図17における雑音らしさ信
号Noiseが0〜2の範囲にあるならば、現フレーム
は雑音区間である可能性が高いのでCng=0.7と
し、雑音スペクトルN[f]に重みを置く。一方、雑音
らしさ信号Noiseが3ないし4であれば、現フレー
ムは音声区間の可能性が高いのでCng=0.3とし、
入力信号の振幅スペクトルS[f]に重みを置く。 Ag[f]=(1−Cng)・S[f]+Cng・N[f] (22)
【0094】 スペクトル減算手段8は、次の(23)式
により、振幅スペクトルS[f]から、雑音スペクトル
N[f]に修正されたスペクトル減算量αc[f]を乗
じたスペクトルを減算し、雑音引き去りスペクトルSs
[f]を出力する。雑音引き去りスペクトルSs[f]
が負になる場合には、振幅抑圧量min_gainを上
記(22)式で得られた平均スペクトルAg[f]に乗
じ、さらに、高域になるほど重みが大きくなる第3の聴
覚重みγc[f]を乗じたものを雑音引き去りスペクト
ルSs[f]とする埋め戻し処理を行う。 Ss[f]=S[f]−αc[f]・N[f] ;S[f]>αc[f]・N[f] =γc[f]・min_gain・Ag[f] ;上記以外 (23)
【0095】 以上のように、この実施の形態8によれ
ば、埋め戻し処理に用いる入力信号の振幅スペクトルS
[f]と雑音スペクトルN[f]の平均スペクトルAg
[f]に対し、高域になるに従って重みを大きくする聴
覚重み付けを行うことにより、高域になるに従って埋め
戻しスペクトル成分の振幅を大きくし、埋め戻し量を大
きくできるので、ミュージカルノイズの発生要因の一つ
と考えられる、周波数軸上に孤立する尖鋭スペクトルの
生成を抑制することができるという効果が得られる。
【0096】 また、この実施の形態8によれば、音声区
間としての判定が困難な、多くは雑音区間として誤判定
される子音等の過渡部区間においても、高域の残留雑音
のスペクトルに、入力信号の振幅スペクトルS[f]と
雑音スペクトルN[f]を加味することができるので残
留雑音の自然性が向上し、聴感上好ましい雑音抑圧を行
うことができるという効果が得られる。
【0097】 さらに、この実施の形態8によれば、雑音
らしさ信号Noiseに基づいて、入力信号の振幅スペ
クトルS[f]と雑音スペクトルN[f]の平均スペク
トルAg[f]を求めているので、重み付け係数Cng
を固定値にした場合と比較して、より現フレームの有音
・雑音の様態に適応した平均スペクトルAg[f]を得
ることができ、さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うこ
とができるという効果が得られる。
【0098】 実施の形態9. 図13はこの発明の実施の形態9による雑音抑圧装置の
構成を示すブロック図である。ここでは、聴覚重みパタ
ン変更手段22は振幅スペクトルS[f]の低域パワー
と高域パワーの比Pvを聴覚重み調整手段21と聴覚重
み修正手段7に出力し、聴覚重み修正手段7は振幅スペ
クトルS[f]の低域パワーと高域パワーの比Pvによ
り第3の聴覚重みγc[f]を変更し、修正されたスペ
クトル減算量αc[f]、修正されたスペクトル振幅抑
圧量βc[f]、変更された第3の聴覚重みγc[f]
を出力する。この実施の形態では、例えば、音声区間で
は、現フレームの入力信号から得られる振幅スペクトル
S[f]を低域と高域に分割して、それぞれ低域パワー
Pow_l及び高域パワーPow_hを求め、その低域
パワーと高域パワーの比Pvにより、第3の聴覚重みγ
c[f]を変更する。
【0099】 次に動作について説明する。聴覚重み修正
手段7は、聴覚重みパタン変更手段22が出力する振幅
スペクトルS[f]の高域/低域パワー比Pvを用い
て、第3の聴覚重みγc[f]を次の(24)式により
変更する。なお、(24)式におけるfcはナイキスト
周波数である。 γc[f]=γc[f]・(1.0・(fc−f)+v_inv・f)/f c ただし、Pv_inv=1.0/Pv γc[f]=1.0 ;γc[f]>1.0 (24)
【0100】 以上のように、この実施の形態9によれ
ば、音声区間では、入力信号の振幅スペクトルS[f]
に音声信号成分が多く含まれており、この振幅スペクト
ルS[f]の低域パワーと高域パワーの比Pvで、第3
の聴覚重みγc[f]を変更することで、埋め戻すスペ
クトル成分に対して音声信号の周波数特性に近似するよ
うに聴覚重み付けを行い、埋め戻しされた周波数帯域の
信号成分がより音声信号に類似させ、音声区間の周波数
特性に適応したスペクトル減算及びスペクトル振幅抑圧
を行うことにより、ミュージカルノイズの発生を抑止で
きると共に、さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うこと
ができるという効果が得られる。
【0101】 実施の形態10. 図14はこの発明の実施の形態10による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。ここでは、聴覚重みパ
タン変更手段22は雑音スペクトルN[f]の低域パワ
ーと高域パワーの比Pvを聴覚重み調整手段21と聴覚
重み修正手段7に出力し、聴覚重み修正手段7は雑音ス
ペクトルN[f]の低域パワーと高域パワーの比Pvに
より第3の聴覚重みγc[f]を変更し、修正されたス
ペクトル減算量αc[f]、修正されたスペクトル振幅
抑圧量βc[f]、変更された第3の聴覚重みγc
[f]を出力する。この実施の形態では、例えば、雑音
区間では、入力信号の振幅スペクトルS[f]の代わり
に、雑音スペクトルN[f]を低域と高域に分割して低
域パワーPow_l及び高域パワーPow_hを求め、
その低域パワーPow_lと高域パワーPow_hの比
Pvで第3の聴覚重みγc[f]を変更する。
【0102】 以上のように、この実施の形態10によれ
ば、雑音区間においては、時間・周波数方向に不安定な
入力信号の振幅スペクトルS[f]の代わりに、平均的
な雑音スペクトル形状を保持している、時間・周波数方
向に安定な雑音スペクトルN[f]の低域パワーと高域
パワーの比Pvで、第3の聴覚重みγc[f]を変更す
ることで、埋め戻すスペクトル成分に対して、雑音スペ
クトルN[f]の周波数特性に近似するように聴覚重み
付けを行い、埋め戻しスペクトルを時間・周波数方向に
安定化させ、雑音区間の周波数特性に適応したスペクト
ル減算及びスペクトル振幅抑圧を行うことにより、ミュ
ージカルノイズの発生を抑止できると共に、さらに聴感
上好ましい雑音抑圧を行うことができるという効果が得
られる。
【0103】 実施の形態11. 図15はこの発明の実施の形態11による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。ここでは、聴覚重みパ
タン変更手段22は、振幅スペクトルS[f]と雑音ス
ペクトルN[f]の重み付き平均により得られる平均ス
ペクトルAg[f]の低域パワーと高域パワーの比Pv
を聴覚重み調整手段21と聴覚重み修正手段7に出力
し、聴覚重み修正手段7は平均スペクトルAg[f]の
低域パワーと高域パワーの比Pvにより第3の聴覚重み
γc[f]を変更し、修正されたスペクトル減算量αc
[f]、修正されたスペクトル振幅抑圧量βc[f]、
変更された第3の聴覚重みγc[f]を出力する。この
実施の形態では、例えば、子音等の音声過渡部区間で
は、入力信号の振幅スペクトルS[f]の代わりに、上
記の実施の形態8で求められる、振幅スペクトルS
[f]と雑音スペクトルN[f]の重み付き平均により
得られる平均スペクトルAg[f]を低域と高域に分割
して、その低域パワーPow_l及び高域パワーPow
_hを用いて、その低域パワーと高域パワーの比Pvで
第3の聴覚重みを変更する。
【0104】 以上のように、この実施の形態11によれ
ば、入力信号の振幅スペクトルS[f]と雑音スペクト
ルN[f]の平均スペクトルAg[f]の低域パワーと
高域パワーの比Pvで、第3の聴覚重みγ[f]を変更
することで、音声区間としての判定が困難な、多くは雑
音区間として誤判定される子音等の音声過渡部区間にお
いて、埋め戻すスペクトルに対し、入力信号の振幅スペ
クトルS[f]と雑音スペクトルN[f]の周波数特性
に近似するように聴覚重み付けし、埋め戻しスペクトル
を時間・周波数方向に安定化させ、かつ音声信号の周波
数特性に類似させて、過渡部区間の周波数特性に適応し
たスペクトル減算及びスペクトル振幅抑圧を行うことに
より、ミュージカルノイズの発生を抑止できると共に、
さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるとい
う効果が得られる。
【0105】 また、この実施の形態11によれば、雑音
らしさ信号Noiseに基づいて、入力信号の振幅スペ
クトルと雑音スペクトルの平均スペクトルAg[f]を
求めているので、重み付け係数Cngを固定値にした場
合と比較して、より現フレームの有音・雑音の様態に適
応した平均スペクトルを得ることができ、さらに聴感上
好ましい雑音抑圧を行うことができるという効果が得ら
れる。
【0106】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、入力
信号から雑音らしさを判定し雑音スペクトルを求めて、
現フレームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量を算出
し、振幅抑圧量及び雑音らしさに基づき、スペクトル減
算量及びスペクトル振幅抑圧量の周波数特性配分パタン
を決定することにより、雑音抑圧後の出力信号が時間方
向に安定するので、聴感上好ましい雑音抑圧を行うこと
ができる共に、高雑音下でも品質劣化の少ない雑音抑圧
を行うことができるという効果がある。
【0107】 この発明によれば、雑音らしさ信号と雑音
スペクトルから、現フレームの雑音抑圧レベルである振
幅抑圧量を算出する振幅抑圧量算出手段と、振幅抑圧量
と雑音らしさ信号から、第1の聴覚重みであるスペクト
ル減算量と、第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧
量の周波数特性配分パタンである聴覚重み配分パタンを
決定する聴覚重みパタン調整手段と、聴覚重み配分パタ
ンにより与えられる第1の聴覚重みであるスペクトル減
算量と、第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量
を、帯域SN比により修正して、修正されたスペクトル
減算量と、修正されたスペクトル振幅抑圧量を出力する
聴覚重み修正手段と、振幅スペクトルから、雑音スペク
トルに修正されたスペクトル減算量を乗じたスペクトル
を減算して、雑音引去りスペクトルを求めるスペクトル
減算手段と、雑音引き去りスペクトルに修正されたスペ
クトル振幅抑圧量を乗じて雑音抑圧スペクトルを求める
スペクトル抑圧手段とを備えたことにより、雑音抑圧後
の出力信号が時間方向に安定するので、聴感上好ましい
雑音抑圧を行うことができる共に、高雑音下でも品質劣
化の少ない雑音抑圧を行うことができるという効果があ
る。
【0108】 この発明によれば、聴覚重み修正手段が、
帯域SN比が大きい低域では、第1の聴覚重みであるス
ペクトル減算量を大きくすると共に、第2の聴覚重みで
あるスペクトル振幅抑圧量を小さくし、帯域SN比が小
さい高域では、第1の聴覚重みであるスペクトル減算量
を小さくすると共に、第2の聴覚重みであるスペクトル
振幅抑圧量を大きくすることにより、低域に大きな雑音
成分を有する自動車走行騒音を有効に抑圧することがで
き、高域ではスペクトルの過度の引き去りを防止して音
声スペクトルの変形を防止することができると共に、低
域に大きな成分を持つ自動車走行騒音が重畳した音声信
号に対し、スペクトル減算処理で除去しきれなかった高
域の残留雑音を抑圧できるという効果がある。
【0109】 この発明によれば、聴覚重みパタン調整手
段が、聴覚重み配分パタンを決定するための基本とな
る、雑音らしさ信号に対応した複数の周波数特性パタン
からなる聴覚重み基本配分パタンを備え、この聴覚重み
基本配分パタンの中から、入力信号から雑音らしさを判
定して得られた雑音らしさ信号に対応した周波数特性パ
タンを選択して、聴覚重み配分パタンを決定することに
より、雑音らしさ信号の雑音らしさが小さい場合に、低
域でスペクトル減算の度合いを大きくするで、大きな雑
音抑圧量を得ることができると共に、雑音らしさが大き
くなるに従って低域のスペクトル減算の度合いを小さく
することで、スペクトル変形を防止することができると
いう効果がある。
【0110】 この発明によれば、聴覚重みパタン調整手
段が、使用環境に応じて任意に変更される複数の周波数
特性パタンからなる聴覚重み基本配分パタンを備えたこ
とにより、修正されたスペクトル減算量と修正されたス
ペクトル振幅抑圧量の精度が高められ、さらに品質劣化
の少ない雑音抑圧を行うことができるという効果があ
る。
【0111】 この発明によれば、入力信号の振幅スペク
トルの低域パワーに対する高域パワーの比を求める聴覚
重みパタン変更手段を備え、聴覚重みパタン調整手段
が、振幅スペクトルの低域パワーに対する高域パワーの
比により聴覚重み配分パタンを決定することにより、聴
覚重み配分パタンを音声区間のスペクトル形状に適応さ
せ、さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができる
という効果がある。
【0112】 この発明によれば、雑音スペクトルの低域
パワーに対する高域パワーの比を求める聴覚重みパタン
変更手段を備え、聴覚重みパタン調整手段が、雑音スペ
クトルの低域パワーに対する高域パワーの比により聴覚
重み配分パタンを決定することにより、安定して聴覚重
み配分パタンを雑音区間の平均的なスペクトル形状に適
応させ、さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことがで
きるという効果がある。
【0113】 この発明によれば、入力信号の振幅スペク
トルと雑音スペクトルの重み付け平均によって得られる
平均スペクトルの低域パワーに対する高域パワーの比を
求める聴覚重みパタン変更手段を備え、聴覚重みパタン
調整手段が、平均スペクトルの低域パワーに対する高域
パワーの比により聴覚重み配分パタンを決定することに
より、聴覚重み配分パタンに入力信号の振幅スペクトル
と雑音スペクトルの形状を加味させ、さらに聴感上好ま
しい雑音抑圧を行うことができるという効果がある。
【0114】 この発明によれば、スペクトル減算手段
が、減算結果が負となる場合に、振幅スペクトル、振幅
抑圧量及び高域になるほど重みが大きくなる第3の聴覚
重みにより、雑音引去りスペクトルを求めることによ
り、ミュージカルノイズの発生要因の一つと考えられ
る、周波数軸上に孤立する尖鋭スペクトルの生成を抑制
することができると共に、音声区間において、高域の残
留雑音のスペクトル形状を入力信号の振幅スペクトルに
類似させることができるので、高域の残留雑音が音声信
号に類似して自然性が向上し、聴感上好ましい雑音抑圧
を行うことができるという効果がある。
【0115】 この発明によれば、スペクトル減算手段
が、減算結果が負となる場合に、雑音スペクトル、振幅
抑圧量及び高域になるほど重みが大きくなる第3の聴覚
重みにより、雑音引去りスペクトルを求めることによ
り、ミュージカルノイズの発生要因の一つと考えられ
る、周波数軸上に孤立する尖鋭スペクトルの生成を抑制
することができると共に、高域の残留雑音の時間・周波
数方向の安定化を図ることができ、聴感上好ましい雑音
抑圧を行うことができるという効果がある。
【0116】 この発明によれば、スペクトル減算手段
が、減算結果が負となる場合に、聴覚重みパタン変更手
段が求めた平均スペクトル、振幅抑圧量及び高域になる
ほど重みが大きくなる第3の聴覚重みにより、雑音引去
りスペクトルを求めることにより、ミュージカルノイズ
の発生要因の一つと考えられる、周波数軸上に孤立する
尖鋭スペクトルの生成を抑制することができると共に、
子音等の過渡部区間においても、高域の残留雑音のスペ
クトルに、入力信号の振幅スペクトルと雑音スペクトル
を加味することができるので残留雑音の自然性が向上
し、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという
効果がある。
【0117】 この発明によれば、聴覚重み修正手段が、
聴覚重みパタン変更手段が求めた振幅スペクトルの低域
パワーに対する高域パワーの比により、高域になるほど
重みが大きくなる第3の聴覚重みを変更することによ
り、ミュージカルノイズの発生を抑止できると共に、さ
らに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという
効果がある。
【0118】 この発明によれば、聴覚重み修正手段が、
聴覚重みパタン変更手段が求めた雑音スペクトルの低域
パワーに対する高域パワーの比により、高域になるほど
重みが大きくなる第3の聴覚重みを変更することによ
り、ミュージカルノイズの発生を抑止できると共に、さ
らに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができるという
効果がある。
【0119】 この発明によれば、聴覚重み修正手段が、
聴覚重みパタン変更手段が求めた振幅スペクトルと雑音
スペクトルの重み付け平均によって得られる平均スペク
トルの低域パワーに対する高域パワーの比により、高域
になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重みを変更する
ことにより、ミュージカルノイズの発生を抑止できると
共に、さらに聴感上好ましい雑音抑圧を行うことができ
るという効果が得られる。
【0120】 この発明によれば、聴覚重みパタン変更手
段が、雑音らしさ信号に基づいて平均スペクトルを求め
ることにより、聴感上好ましい雑音抑圧を行うことがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による雑音抑圧装置
における聴覚重み基本配分パタンの一例を示す図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態1による雑音抑圧装置
におけるスペクトル減算量とスペクトル振幅抑圧量の配
分パタン調整の一例を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による雑音抑圧装置
における聴覚重み配分パタンの変更制御方法の一例を示
す図である。
【図6】 この発明の実施の形態4による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態5による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。
【図8】 この発明の実施の形態6による雑音抑圧装置
の構成を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による雑音抑圧装置
における第3の聴覚重みの周波数方向パタンの一例を示
す図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による雑音抑圧装
置における聴覚重み付けをしない場合の雑音引き去りス
ペクトルの一例示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態6による雑音抑圧装
置における聴覚重み付けをする場合の雑音引き去りスペ
クトルの一例示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態8による雑音抑圧装
置の構成を示すブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態9による雑音抑圧装
置の構成を示すブロック図である。
【図14】 この発明の実施の形態10による雑音抑圧
装置の構成を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態11による雑音抑圧
装置の構成を示すブロック図である。
【図16】 従来の雑音抑圧装置の構成を示すブロック
図である。
【図17】 雑音らしさ信号Noiseと雑音スペクト
ル更新速度係数rの関係を示す図である。
【図18】 従来の雑音抑圧装置におけるスペクトル減
算及びスペクトル振幅抑圧の制御方法の一例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 入力信号端子、2 時間・周波数変換手段、3 雑
音らしさ分析手段、4雑音スペクトル推定手段、5 帯
域SN比計算手段、7 聴覚重み修正手段、8 スペク
トル減算手段、9 スペクトル抑圧手段、10 周波数
・時間変換手段、11 出力信号端子、20 振幅抑圧
量算出手段、21 聴覚重みパタン調整手段、22 聴
覚重みパタン変更手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−134287(JP,A) 特開2000−347688(JP,A) 特開2000−47697(JP,A) 特開 平9−212196(JP,A) 特開 平10−161694(JP,A) 特開 平10−97288(JP,A) 特開 平7−306695(JP,A) 特開 平8−221093(JP,A) 特開 平8−221094(JP,A) 特開 平8−221092(JP,A) 古田訓,高橋真哉,周波数重み付けス ペクトルサブトラクション法による雑音 抑圧,2000年電子情報通信学会総合大 会,日本,2000年 3月28日,Volu me 1,Pages 183 Stefan Gustafsso n,Peter Jax and Pe ter Vary,A novel p sychoacoustically motivated audio en hancement algorith mpreserving backgr ound noise charact e,Proceedings of I CASSP−98,米国,1998年 5月12 日,Volume 1,Pages 397−400 Itoh Kenzo and Mi zushima Masahide,E nvironmental noise reduction based on speech/non−speech identification fo rhearing aids,Proc eedings of ICASSP− 97,米国,1997年 4月21日,Volu me 1,Pages 419−422 高橋,吉田,古田,丸橋,松岡,W− CDMA携帯機の音声・音響処理技術, 三菱電機技報,日本,2003年 2月25 日,Vol.77,No.2,Pages 28(138)−31(141) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 21/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に含まれる目的信号以外の雑音
    を、第1の聴覚重みであるスペクトル減算量と、第2の
    聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量により抑圧する雑
    音抑圧装置において、 上記入力信号から雑音らしさを判定し雑音スペクトルを
    求めて、現フレームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量
    を算出する手段と、 上記振幅抑圧量及び上記雑音らしさに基づき、上記スペ
    クトル減算量及び上記スペクトル振幅抑圧量の周波数特
    性配分パタンを決定する聴覚重みパタン調整手段とを
    えたことを特徴とする雑音抑圧装置。
  2. 【請求項2】 第1の聴覚重みであるスペクトル減算量
    と、第2の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量を、入
    力信号の振幅スペクトルと雑音スペクトルから算出され
    た帯域毎の信号対雑音比である帯域SN比により修正し
    て、修正されたスペクトル減算量と、修正されたスペク
    トル振幅抑圧量を出力する聴覚重み修正手段を備え、 上記修正されたスペクトル減算量と、上記修正されたス
    ペクトル振幅抑圧量により雑音を抑圧することを特徴と
    する請求項1記載の雑音抑圧装置。
  3. 【請求項3】 入力信号の振幅スペクトルから、雑音ス
    ペクトルに修正されたスペクトル減算量を乗じたスペク
    トルを減算して、雑音引去りスペクトルを求めるスペク
    トル減算手段と、 上記雑音引去りスペクトルに修正されたスペクトル振幅
    抑圧量を乗じて雑音抑圧スペクトルを求めるスペクトル
    抑圧手段とを備え、 上記スペクトル減算手段と上記スペクトル抑圧手段によ
    り雑音を抑圧することを特徴とする請求項2記載の雑音
    抑圧装置。
  4. 【請求項4】 入力信号を周波数分析して振幅スペクト
    ルと位相スペクトルに変換する時間・周波数変換手段
    と、 上記入力信号から雑音らしさを判定して雑音らしさ信号
    を出力すると共に、この雑音らしさ信号に対応した雑音
    スペクトル更新速度係数を出力する雑音らしさ分析手段
    と、 上記雑音スペクトル更新係数と、上記振幅スペクトル
    と、内部に保有している過去の平均的雑音スペクトルと
    から、雑音スペクトルを更新して出力する雑音スペクト
    ル推定手段と、 上記振幅スペクトルと上記雑音スペクトルから帯域毎の
    信号対雑音比である帯域SN比を算出する帯域SN比計
    算手段と、 上記雑音らしさ信号と上記雑音スペクトルから、現フレ
    ームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量を算出する振幅
    抑圧量算出手段と、 上記振幅抑圧量と上記雑音らしさ信号から、第1の聴覚
    重みであるスペクトル減算量と、第2の聴覚重みである
    スペクトル振幅抑圧量の周波数特性配分パタンである聴
    覚重み配分パタンを決定する聴覚重みパタン調整手段
    と、 上記聴覚重み配分パタンにより与えられる第1の聴覚重
    みであるスペクトル減算量と、第2の聴覚重みであるス
    ペクトル振幅抑圧量を、上記帯域SN比により修正し
    て、修正されたスペクトル減算量と、修正されたスペク
    トル振幅抑圧量を出力する聴覚重み修正手段と、 上記振幅スペクトルから、上記雑音スペクトルに上記修
    正されたスペクトル減算量を乗じたスペクトルを減算し
    て、雑音引去りスペクトルを求めるスペクトル減算手段
    と、 上記雑音引き去りスペクトルに上記修正されたスペクト
    ル振幅抑圧量を乗じて雑音抑圧スペクトルを求めるスペ
    クトル抑圧手段と、 上記雑音抑圧スペクトルを上記位相スペクトルにより時
    間信号に変換して雑音抑圧信号を出力する周波数・時間
    変換手段とを備えたことを特徴とする雑音抑圧装置。
  5. 【請求項5】 振幅抑圧量を、雑音スペクトルのパワー
    が所定の定数を越える場合には、上記所定の定数とする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項4記載の雑音抑圧
    装置。
  6. 【請求項6】 聴覚重み修正手段は、帯域SN比が大き
    い低域では、第1の聴覚重みであるスペクトル減算量を
    大きくすると共に、第2の聴覚重みであるスペクトル振
    幅抑圧量を小さくし、上記帯域SN比が小さい高域で
    は、上記第1の聴覚重みであるスペクトル減算量を小さ
    くすると共に、上記第2の聴覚重みであるスペクトル振
    幅抑圧量を大きくすることを特徴とする請求項2又は請
    求項4記載の雑音抑圧装置。
  7. 【請求項7】 聴覚重みパタン調整手段は、聴覚重み配
    分パタンを決定するための基本となる、雑音らしさ信号
    に対応した複数の周波数特性パタンからなる聴覚重み基
    本配分パタンを備え、この聴覚重み基本配分パタンの中
    から、入力信号から雑音らしさを判定して得られた雑音
    らしさ信号に対応した周波数特性パタンを選択して、聴
    覚重み配分パタンを決定することを特徴とする請求項1
    又は請求項4記載の雑音抑圧装置。
  8. 【請求項8】 聴覚重みパタン調整手段は、使用環境に
    応じて任意に変更される複数の周波数特性パタンからな
    る聴覚重み基本配分パタンを備えたことを特徴とする請
    求項記載の雑音抑圧装置。
  9. 【請求項9】 入力信号の振幅スペクトルの低域パワー
    に対する高域パワーの比を求める聴覚重みパタン変更手
    段を備え、 聴覚重みパタン調整手段は、上記振幅スペクトルの低域
    パワーに対する高域パワーの比により聴覚重み配分パタ
    ンを決定することを特徴とする請求項1又は請求項4
    載の雑音抑圧装置。
  10. 【請求項10】 雑音スペクトルの低域パワーに対する
    高域パワーの比を求める聴覚重みパタン変更手段を備
    え、 聴覚重みパタン調整手段は、上記雑音スペクトルの低域
    パワーに対する高域パワーの比により聴覚重み配分パタ
    ンを決定することを特徴とする請求項1又は請求項4
    載の雑音抑圧装置。
  11. 【請求項11】 入力信号の振幅スペクトルと雑音スペ
    クトルの重み付け平均によって得られる平均スペクトル
    の低域パワーに対する高域パワーの比を求める聴覚重み
    パタン変更手段を備え、 聴覚重みパタン調整手段は、上記平均スペクトルの低域
    パワーに対する高域パワーの比により聴覚重み配分パタ
    ンを決定することを特徴とする請求項1又は請求項4
    載の雑音抑圧装置。
  12. 【請求項12】 スペクトル減算手段は、減算結果が負
    となる場合に、振幅スペクトル、振幅抑圧量、及び高域
    になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重みにより、雑
    音引去りスペクトルを求めることを特徴とする請求項
    又は請求項4記載の雑音抑圧装置。
  13. 【請求項13】 スペクトル減算手段は、減算結果が負
    となる場合に、雑音スペクトル、振幅抑圧量、及び高域
    になるほど重みが大きくなる第3の聴覚重みにより、雑
    音引去りスペクトルを求めることを特徴とする請求項
    又は請求項4記載の雑音抑圧装置。
  14. 【請求項14】 スペクトル減算手段は、減算結果が負
    となる場合に、聴覚重みパタン変更手段が求めた平均ス
    ペクトル、振幅抑圧量、及び高域になるほど重みが大き
    くなる第3の聴覚重みにより、雑音引去りスペクトルを
    求めることを特徴とする請求項11記載の雑音抑圧装
    置。
  15. 【請求項15】 聴覚重み修正手段は、聴覚重みパタン
    変更手段が求めた振幅スペクトルの低域パワーに対する
    高域パワーの比により、高域になるほど重みが大きくな
    る第3の聴覚重みを変更することを特徴とする請求項
    記載の雑音抑圧装置。
  16. 【請求項16】 聴覚重み修正手段は、聴覚重みパタン
    変更手段が求めた雑音スペクトルの低域パワーに対する
    高域パワーの比により、高域になるほど重みが大きくな
    る第3の聴覚重みを変更することを特徴とする請求項
    記載の雑音抑圧装置。
  17. 【請求項17】 聴覚重み修正手段は、聴覚重みパタン
    変更手段が求めた振幅スペクトルと雑音スペクトルの重
    み付け平均によって得られる平均スペクトルの低域パワ
    ーに対する高域パワーの比により、高域になるほど重み
    が大きくなる第3の聴覚重みを変更することを特徴とす
    る請求項11記載の雑音抑圧装置。
  18. 【請求項18】 聴覚重みパタン変更手段が、雑音らし
    さ信号に基づいて平均スペクトルを求めることを特徴と
    する請求項11、請求項14、請求項17のうちのいず
    れか1項記載の雑音抑圧装置。
  19. 【請求項19】 入力信号に含まれる目的信号以外の雑
    音を、第1の聴覚重みであるスペクトル減算量と、第2
    の聴覚重みであるスペクトル振幅抑圧量により抑圧する
    雑音抑圧方法において、 上記入力信号から雑音らしさを判定し雑音スペクトルを
    求めて、現フレームの雑音抑圧レベルである振幅抑圧量
    を算出するステップと上記振幅抑圧量及び上記雑音らしさに基づき、上記スペ
    クトル減算量及び上記スペクトル振幅抑圧量の周波数特
    性配分パタンを決定する聴覚重みパタン調整ステップと
    備えたことを特徴とする雑音抑圧方法。
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