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JP3472582B2 - 反応炉の排出パイプ内における物質の沈着を低減する方法および装置 - Google Patents
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JP3472582B2 - 反応炉の排出パイプ内における物質の沈着を低減する方法および装置 - Google Patents

反応炉の排出パイプ内における物質の沈着を低減する方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般的に、管内における物質の沈着および
堆積を低減する方法および装置に関し、特に、化学気相
沈着(CVD)室またはエツチング室のような反応炉の流
出口に接続された管の内表面にガス境界層を生成し、主
に管の内面に沈着を引き起こす反応炉に存在するガスの
表面化学反応を抑制する方法および装置に関する。
発明の背景 最近、半導体装置の製造用反応炉においてシリコンウ
ェーハ上の二酸化ケイ素膜の化学気相堆積(CVD)原料
として本来TEOSガスとして知られるオルトけい酸テトラ
エチルまたはテトラエトキシシランガス(Si(OC2H5
)がますます使用されるようになってきている。それ
は、過去には通常使用されていたシランが自然発火性で
あるため、燃えやすく、安全性に欠け、また、幾分安全
性の高い希釈シランは、ウェーハ上の段差の被覆力に劣
り、間隙の充填性が乏しいからである。TEOSガスを二酸
化ケイ素の原料として使用すると、段差の被覆力が素晴
らしく、膜の品質が高く、半導体製造工程中の粒子汚染
度が低い。従って、TEOSガスの使用を使用することによ
り、低圧化学気相沈着(LPCVD)工程における超大規模
集積回路(VLSI)装置の発達が保証される。さらに、TE
OSは、プラズマ強化化学気相堆積法(PECVD)、亜大気
圧化学気相堆積法(sub−atmospheric chemical vapor
deposition processes:SACVD)および熱分解工程でも使
用することができる。しかし、TEOSガスを二酸化ケイ素
の原料として使用すると、その他の重大な問題を引き起
こす。例えば、半導体製造工程においてTEOSガスを使っ
た化学気相堆積(CVD)法で生成され、反応炉から流出
物の中に排出された水蒸気(H2O)は、やはり流出物の
中の未反応または未分解のTEOSガスを加水分解し、重合
し、反応炉の下流のポンプラインや他の設備の中のパイ
プ内面上に重合TEOS分子鎖を形成する。重合TEOS分子鎖
は、大きくなりつづけ、結果、それらがかなり大きくな
った時には固体の物質を形成する。固体の重合TEOS分子
鎖は、真空ポンプまたは他の設備の反応炉から流出ガス
を運び出すのに使用するパイプまたはポンプライン区画
の内表面に沈着し、固体の堆積となる。このような、反
応処理室の下流のパイプ、ポンプ、および他の設備にお
ける固体の堆積は、部分的に、あるいは全体的にパイプ
を詰まらせ、ポンプや他の設備に損傷を与え、真空のコ
ンダクタンスを低減させ、製造工程で使用する配管、ポ
ンプおよび他の設備の機能を低下させるか、もしくは操
作不能にする。反応炉の下流のパイプの区画における固
体の堆積により配管表面が剥がれ落ち、反応処理室の中
に戻り、この工程で製造される半導体チップの基板ウエ
ーハを破壊し、劣化させる製造工程の汚染の原因となり
うる。このような汚染や堆積が起きると、固体の重合TE
OS物質をシステムから一掃している間、製造システムを
停止しなければならず、また、詰まったパイプおよびポ
ンプを掃除または交換しなければならない。このような
停止および破壊または劣化した基板ウェーハまたは半導
体チップは高価な材料の損失と半導体製造における生産
損失のみならず、多大なコストを生じさせる。
重合TEOS分子の鎖は、反応炉の中のTEOSガス分子と水
蒸気分子の間の化学反応の結果、反応炉の中に直接形成
される場合があるということを特記する必要がある。し
かし、反応炉の表面積に比べて反応炉の容積が大きいの
で、比較的厚い拡散バリア層が生成され、重合TEOS分子
が比較的少量しか吸着されないので反応炉の内壁に沈着
し、反応炉の重合TEOS分子のほとんどがガスまたは蒸気
位相で残り、反応炉から反応炉の下流のパイプ区画の中
に送り込まれる。残念なことに、反応炉内に形成された
重合TEOS分子の気体の鎖が、反応炉の下流のパイプまた
は管の内壁に沈着および形成される固体の重合TEOS分子
鎖に変わるまでには、特にこれらの重合TEOS分子の壁へ
の吸着率が非常に高い場合は、ほんの数段階の化学反応
しか必要ないのである。
固体の重合TEOS分子鎖が製造システムを詰まらせたり
汚染したりしないように阻止するため、重合体TEOS分子
を凝固しないように保つか、もしくは製造システムで使
用する配管系から除去しなければならない。典型的なLP
CVD半導体製造プロセスでは、真空ポンプは配管によっ
て化学反応沈着炉の流出口に接続されており、炉の圧力
を希望の反応圧に下げるように構成されている。反応ガ
スは、原料ガス供給口を通って反応炉に導入され、真空
状態で化学反応を起こし、炉内の半導体基板上に沈着す
る二酸化ケイ素などのような希望の物質を製造する。未
反応、または未分解のTEOSガスと同様、水蒸気を含む反
応副産物は、真空ポンプで炉から排出される。しかし、
反応炉の流出口から離れる方向へ導く配管の中の重合TE
OS分子鎖の凝固を阻止することと、真空ポンプおよび他
の配管構成要素に副産物が堆積しないように阻止するこ
とは、本発明前は、達成しがたい目標であった。
TEOSガスと水蒸気の間の化学反応を阻止しようと試行
する通常の方法としては、TEOSガスと水蒸気を窒素のよ
うな他のガスで希釈する方法がある。窒素ガスを原料の
ガスとともに反応炉に噴射すると、窒素ガスは半導体製
造工程の希釈ガスとなり、流出水蒸気と未反応もしくは
部分的に重合されたTEOSガスと共に反応炉から排出さ
れ、流出物中の未反応の重合TEOSガスと水蒸気を希釈
し、それによって、下流のパイプやポンプの表面で重合
TEOS分子凝固し、かつ堆積する水蒸気とTEOSガスとの間
の化学反応を抑制するのである。また、窒素は、TEOSガ
スと水蒸気の濃度(または部分的なガス圧)を下げ、TE
OSガスと水蒸気の間の化学反応率を、反応炉内で低減さ
せる。しかし、窒素または他の希釈ガスで反応炉の中に
噴射された原料のガスを希釈すると、シリコン・ウェー
ハ上に二酸化ケイ素が沈着する速度が遅くなり、従っ
て、半導体製造工程の生産量や効率が低減する。代替方
法として、窒素または他の希釈ガスを反応炉の下流に接
続してある管またはパイプ内に噴射して、圧力を上げず
に反応炉の下流の水蒸気や未反応もしくは部分的に重合
されたTEOSガス分子を希釈する、あるいは別の用法で反
応炉内の二酸化ケイ素の形成と沈着を妨害する方法があ
る。残念なことに、このような窒素による希釈は、反応
炉の下流の管またはパイプの内面に沈着および堆積する
固体の重合TEOS物質の鎖の量をあまり減らすことができ
ないため、このような窒素希釈方法は特に効果的でも有
益でもない。
従って、半導体製造技術が非常に発達した状態である
にもかかわらず、反応炉でウェーハ上に沈着させる二酸
化ケイ素の原料としてTEOSガスを使用する半導体製造工
程において、未だ、反応炉の下流の配管系およびポンプ
内における固体の重合TEOSガス分子鎖の沈着および堆積
を低減するための方法と装置が必要である。このような
方法および装置は、半導体製造工程の効率と生産量を低
減させることなく、逆に半導体製造工程の効率と生産量
を上げることができるのが、理想的である。
発明の開示 従って、本発明の一般的な目的は、半導体製造工程に
おいて反応炉の下流に形成される重合TEOS分子の沈着と
堆積を低減する方法と装置を提供することにある。
本発明のさらに明確な目的は、半導体製造工程におい
て反応炉の下流のTEOSガスと水蒸気の間の反応率を低減
する方法と装置を提供することにある。
本発明のさらに明確な目的は、半導体製造工程におい
て反応炉の下流に形成される重合TEOS分子の形成を低減
する装置であって、反応炉または反応炉の下流のパイプ
ラインに対し、大きな変更を行う必要がないことを特徴
とするものを提供することにある。
本発明のもう一つの一般的な目的は、反応炉の下流の
パイプの内面へのTEOS分子や窒素分子の吸着もしくは表
面上への存続を低減することにある。
本発明のさらにもう一つの一般的な目的は、上流に向
かって反応炉へ流れる固体の重合TEOS物質の量を低減す
ることにある。
本発明のさらに別の目的、利点および新規な特性につ
いて、一部は後の説明の中で説明しているが、また一部
は、次の内容を検討することにより、当業者によって明
らかとなるか、もしくは本発明の実施によって習得する
ことができよう。目的と利点は、手段によって、そして
特に添付の請求の範囲で指摘したものと組み合わせるこ
とによって実現し、達成することができる。
前述および他の目的を達成するため、また、ここに実
施し、広く説明したような本発明の目的により、本発明
の装置は、開放された両端を有するおおむね中空形状の
管状部材または構造体と、おおむね円筒形の壁にガスま
たは流体が開放端のいずれかを通過することなく流動す
ることができるような開口部または溝穴を有するおおむ
ね円筒形の壁と、ガスまたは流体がおおむね円筒形の壁
に設けた溝穴または開口部を通って排出されると、装置
の内面に沿って流れるガスまたは流体の境界層または壁
を形成する偏向板とを包含する。
前述および他の目的を達成するため、また、ここに実
施し、広く説明したような本発明の目的により、本発明
の方法は、反応炉から排出された水蒸気分子および未反
応または未分解のTEOSガス分子が流れ、不活性または反
応性ガス分子が管の内面と、水蒸気分子と、未反応また
は未分解TEOSガス分子の間を継続的に流れることができ
るように、また、水蒸気分子と未反応または未分解TEOS
ガス分子が管の内面に接触したり、定着しないように管
の中のガス圧を十分な高さに維持する管の内面に沿って
不活性または反応性ガスの層または仮想壁を形成し、維
持する工程を包含する。
図面の簡単な説明 明細書に組み込まれ、その一部を形成している添付の
図面は、本発明の好ましい実施形態を、本発明の原理を
説明する内容と共に示すものである。
図面中: 図1は、半導体製造システムの線図であり、反応炉、
出口ポンプライン区画、ポンプライン延長区画、出口ポ
ンプライン区画とポンプライン延長区画に挿入した図1
のガス境界層装置およびガス境界層装置で使用するガス
供給源を表している。
図2は、反応炉、出口ポンプライン区画、ポンプライ
ン延長区画および図1のガス境界層装置の一部切り欠き
側面図であり、図1のガス境界層装置をより詳しく示し
ており、また、中央の溝穴が下流のスペーサ・リング上
の溝穴と一直線上に並んでいない状態を表している。
図3は、ポンプライン区画の内部と図1のガス境界層
装置の断面図であり、中間区画の溝穴と、下流のスペー
サ・リング上でおおむね互いに一直線に並んだ溝穴すべ
てを表している。
図4は、図1の装置内を流れるTEOS分子を表したもの
で、Rは、エチル基C2H5を表している。
図5は、図4のTEOSが水蒸気と反応した時の、重合TE
OS分子の形成を表している。
図6は、TEOSが水蒸気と反応することによって形成さ
れた図5の重合TEOS分子より大きい重合TEOS分子の形成
を表している。
図7は、TEOSが水蒸気と反応することによって形成さ
れた図6の重合TEOS分子より大きい重合TEOS分子の形成
を表している。
図8は、図1のガス境界層装置の斜視図であり、本発
明のガス境界層装置の上流カラーの中が見えるような方
向に向けたものである。
図9は、上流に配置されたカラー、下流に配置された
スペーサ・リング、および図1のガス境界層装置のモジ
ューラの中央部のうちの一つの組立分解等角図である。
図10は、図9の上流に配置されたカラーの断面図であ
る。
図11は、図9の中央部の断面図である。
図12は、図9の下流に配置されたスペーサ・リングの
断面図である。
図13は、図8に類似した本発明のガス境界層装置のも
う一つの斜視図であり、本発明のガス境界層装置の下流
側部分の中が見えるような方向に表したものである。
本発明を実施する最良の形態 半導体製造工程中に、反応炉の下流に位置するポンプラ
イン区画への重合TEOS分子鎖、特に固体の重合TEOS分子
鎖の沈着と堆積を抑制するのに使用する、本発明による
ガス境界層形成装置10を図1および図2に示している。
装置10は、ポンプライン区画またはパイプ区画52、58の
内部に位置する長手の環状ノズル集合体20を中空の環、
通気空間が各パイプ区画52、58の内面54、56と環状ノズ
ル集合体20の外面との間に形成されるように包含してい
る。環状ノズル集合体20がパイプ区画52、58の内部に位
置すると、TEOSガス分子、水蒸気分子、および他の流出
物が反応炉21から環状ノズル集合体20とパイプ区画52、
58を通って流れ、環状ノズル集合体20を通って導かれ
る。環状ノズル集合体20は、TEOSガス分子と水蒸気分子
が環状ノズル集合体20を通って流れる時にTEOSガス分子
と水蒸気分子との間で化学反応が起きて個々のパイプ区
画52、58の内面54、56と、環状ノズル集合体20の内面8
5、94、96、108上に形成される重合TEOS分子鎖の沈着お
よび堆積の量を最低限に抑える。パイプ区画52、58は、
反応炉21のすぐ下流に位置しており、反応炉21から排出
されたガスが環状ノズル集合体20によって形成された中
空内部導管またはダクトを通って流れ、パイプ区画52、
58と環状ノズル集合体20の間に形成された環状の空間ま
たは通気空間を通らないように構成されているのが好ま
しい。
環状ノズル集合体20は、図2および3の流れの矢印で
示したように、パイプ区画52、58の中に噴射もしくは導
入された、例えば、窒素や他の不活性ガスのような流体
または気体を、環状ノズル集合体20によって、おおむね
下流方向の、反応炉21から離れる方向に形成された内部
導管の内面に沿ったガスの薄片層、境界または移動仮想
壁の中に流入させる。このような、環状ノズル集合体20
の内面85、94、96、108を覆うとともにこれらに沿って
流れるガスの移動層、壁または境界は、TEOSガス分子と
水蒸気分子が環状ノズル集合体20の内面85、94、96、10
8およびそれぞれのパイプ区画52、58の内面54、56上に
吸着もしくは表面滞留するのを低減もしくは阻止し、環
状ノズル集合体20の内面85、94、96、108とそれぞれの
パイプ区画52、58の内面54、56上に吸着されたTEOSガス
分子と水蒸気分子の間の表面化学反応を低減もしくは阻
止し、それによって後にさらに詳しく説明するように環
状ノズル集合体20の内面85、94、96、108上における固
体の重合TEOS分子鎖の沈着および堆積を低減する。環状
ノズル集合体20の内面上に境界または仮想壁を形成する
ガスは、窒素のような不活性ガスであるのが好ましい
が、反応性ガスでもよい。
半導体製造工程の一部を表す立面図を図1〜3に示し
ている。典型的な半導体製造例では、半導体製造業界で
はよく知られているように、誘電膜として、あるいはエ
ツチング工程に対する保護材としてシリコンウェーハ上
に二酸化ケイ素(SiO2)を沈着させるのが望ましいとさ
れている。そのため、二酸化ケイ素で被覆するウェーハ
を反応炉21の中に載置し、TEOSガスとして知られるオル
トけい酸テトラエチルまたはテトラエトキシシランガス
(Si(OC2H5)のような原料ガスを原料ガス供給口3
6または原料ガス供給口38を介して反応炉21の中に供
給、注入、もしくは導入する。TEOSガスを反応炉21内で
約750℃に熱すると、TEOSガスはTEOSガスの熱分解また
は分解を示す次のような化学反応に従って、反応炉21の
中で分解し、二酸化ケイ素を形成する: Si(OC2H5⇒SiO2+4C2H42H2O (1) それぞれのTOESガス分子は、すでにケイ素だけでなく、
酸素も含んでいるため、TEOSガス分子は、TEOSガス分子
の化学分解を引き起こすのに十分な熱が反応炉21に供給
された時に二酸化ケイ素を産出するのに追加の酸素分子
を必要としない。二酸化ケイ素を形成するための等式
(1)に示したTEOSガスの熱分解または分解の代替法と
して、TEOSガスと酸素の両方を原料ガス供給口36、38を
介して反応炉21内に噴射することができる。反応炉21が
約700℃に加熱されると、TEOSガスと酸素は、次の等式
に従って反応し、反応炉21内で二酸化ケイ素を形成す
る: Si(OC2H5+8O2⇒SiO2+8CO+10H2O (2) 等式(2)による反応の代替法として、反応炉21が約40
0℃に加熱された時にTEOSガスとオゾンを原料ガス供給
口36、38を介して反応炉21に噴射すると、次の等式に従
って反応炉21内で化学反応を起こし、反応炉21内で二酸
化ケイ素を形成する: Si(OC2H5+8O3⇒SiO2+8CO2+10H2O (3) 反応炉21内におけるTEOSガスを使った他の反応工程で、
反応炉21内に噴射したTEOSから二酸化ケイ素を形成する
ことも可能である。
上記の等式(1)〜(3)に示すように、水蒸気(H2
O)は、TEOSガスから二酸化ケイ素(SiO2)を生成する
のに使用する化学反応の副産物である。残念なことに、
TEOSガスは水蒸気があると非常に不安定となる。すなわ
ち、TEOSガスの分子は水蒸気の存在により容易に加水分
解され、それにより、TEOSガス分子が化学変化を起こし
て重合TEOS分子鎖を形成する。特に、TEOSガスの分子式
は、Si(OC2H5であり、TEOSガス分子は、それぞ
れ、酸素(O)原子のみを介してシリコン(Si)に付い
た本質的に4つの有機グループ(エチル基)を含む。構
造的には、TEOSガス分子40は、図4に示すように表記す
ることができ、Rは、分子式C2H5で示される、エチルア
ルコール(エタノール)の基を表す。TEOSガス分子40が
水蒸気分子42と反応すると、図5に示すように、TEOSガ
ス分子40は加水分解されるとともに重合し、重合TEOS分
子44を形成する。重合体は、多数の単量体もしくは異種
の分子が科学的に結合した大きい分子であり、重合分子
は単純な分子の集まりによって形成された大きい分子を
有する。図6および7にそれぞれ示すように、十分な水
分子(H2O)42が存在している限り、TEOS分子40の重合
工程は継続し、重合TEOS分子の大きな鎖46、48が形成さ
れる。最終的には、重合TEOS分子鎖48が十分な大きさに
なると、重合TEOS分子鎖48は固体形状になる。
図1〜3について説明する。反応炉21に噴射されたTE
OSガスすべてが反応炉の中で反応して二酸化ケイ素を形
成するわけではない。従って、反応炉21内に噴射された
TEOSガスの一部は、反応炉の流出口50を通って反応炉21
を出て、第1ポンプライン区画またはパイプ区画52に流
れる。ポンプまたはパイプ区画52は、実際は反応炉21と
一体化構造である。さらに、反応炉21の化学反応工程中
に副産ガスとして生成されたすべてとはいかないまでも
ほとんどの水蒸気(H2O)も反応炉の流出口50を介して
反応炉21を出て、第1ポンプライン区画またはパイプ区
画52の中に流れる。本発明の境界層生成装置10がなけれ
ば、重合TEOS分子鎖48は凝固すると、それぞれのパイプ
区画52、58の内部または内面54、56およびいずれかのパ
イプ区画、ポンプ、および反応炉21の下流に位置する設
備の内部表面または内側内部表面に沈着し、パイプ区画
52、58、および他のパイプと、反応炉21の下流に位置す
る設備が詰まる。さらに、反応炉21の下流のパイプに生
成された固形物質のうちの一部は、上流に流れて反応炉
の流出口50を通って反応炉21の中に入り、反応炉21の中
のウェーハに沈着し、それによってウェーハを損傷して
半導体製造工程の産出量と効率を低減させる。パイプ区
画52、58が別に識別可能であり、分離可能なパイプ区画
であるように示され、説明しているが、環状ノズル集合
体20を単一のパイプ区画の中に配置して環状ノズル集合
体20を配置したパイプ区画の数は、環状ノズル集合体20
の操作や構造、または本発明の環状ノズル集合体20の基
礎となる概念を大きく変化させることはない。
本発明の基礎となる重要な概念は、TEOSガス分子と水
蒸気分子の間では気相反応が起きるが、パイプまたはポ
ンプライン区画におけるTEOSガス分子と水蒸気分子の反
応は主に表面で起き、本発明の装置10および方法がこの
ような表面反応を抑制するという認識である。重合TEOS
分子鎖の生成は、反応炉を出るTEOSガスの温度の変化に
よる位相の変化によってのみ起きるのではない。従っ
て、反応炉のポンプラインまたはパイプの内面上での固
形物質の堆積は、TEOSガスの昇華または濃縮の結果起き
るのではない。代わりに、重合TEOSガス分子鎖は、TEOS
ガス分子と水蒸気分子の化学反応によって生成され、TE
OSガス分子と水蒸気分子との間の化学反応の大部分は、
パイプまたはポンプライン区画の面上におけるTEOSガス
の物理的吸着により、流動しているガスの流れの中では
なく、パイプまたはポンプライン区画の内面のような面
上で起こる。重合は、通常、ゆっくりとした化学反応工
程である。パイプまたはポンプライン区画の面上で起こ
るTEOSガス分子と水蒸気分子の吸着は、TEOSガス分子と
水蒸気分子の間のゆっくりとした表面化学反応が起きる
機会をつくるのに十分な時間、分子を互いに近接して保
持する。従って、本発明による重合TEOS分子鎖48の堆積
を低減する方法は、環状ノズル集合体20によって形成さ
れた中空導管を通って流れるTEOSガス分子40と水蒸気分
子42が、それぞれのパイプ区画52、58の内面54、56に吸
着したり、その内面上に存在したり、あるいはその内面
と接触したりしないように阻止し、それによりTEOSガス
分子40と水蒸気分子42が化学的に反応したり、重合TEOS
分子鎖を形成しないように阻止することであり、さもな
いと固体重合TEOS分子鎖が個々のパイプ区画52、58の内
面54、56上に沈着および堆積してしまう。
本発明の装置と方法の基礎となるもう一つの重要な概
念は、重合工程は、化学的工程であるため、TEOSガス分
子と水蒸気分子の化学反応率は、パイプ区画52、58と環
状ノズル集合体20内の温度の上昇と共に上昇する。従っ
て、パイプまたはポンプラインの内面の温度が高くなれ
ばなるほど、パイプまたはポンプラインを通って流れる
TEOSガス分子と水蒸気分子の間の化学反応率が速くな
り、その結果、パイプまたはポンプライン区画の内側表
面上への凝固した重合TEOS分子鎖の沈着や堆積が大きく
なる。さらに、パイプまたはポンプラインの内面の温度
が低ければ低いほどパイプまたはポンプラインの内面上
での吸着率が高くなり、その結果、TEOSおよびH2O分子
の滞留時間が長くなる。滞留時間が長くなると、パイプ
またはポンプラインの内面への凝固した重合TEOS分子鎖
の沈着および堆積が増える。従って、後に詳しく説明す
るように、パイプまたはポンプライン区画を通るTEOSガ
ス分子と水蒸気分子を、ポンプラインの内壁上への固体
吸着率を最低限に抑えた状態に保つ最適温度点がある。
本発明の目的のため、パイプ区画とそのそれぞれの内面
54、56の温度は、ヒータ、加熱ジャケットまたは他の暖
房装置(図示せず)をパイプ区画52、58の回りに取り付
けることによって希望のレベルに保つことができる。例
えば、コロラド州、ブルダーにあるMKSインスツルメン
トのHPS部が製造し、販売している135℃HPS45シリーズ
ヒータを使って、パイプ区画52、58を加熱することがで
きる。パイプ区画52、58は、環状ノズル集合体20の外部
ケーシングとして働く。パイプ区画52、58を取り巻く加
熱装置によって生成された熱は、環状ノズル集合体20を
加熱するよう伝達もしくは放射される。さらに、内面5
4、56、パイプ区画52、58、および環状ノズル集合体20
の温度は、後に詳しく説明するように、パイプ区画52、
58、および環状ノズル集合体20内に噴射されるガスまた
は流体の温度を制御することによって希望のレベルに維
持することができる。
本発明の環状ノズル集合体20の重要な特性は、後に詳
しく説明するように、環状ノズル集合体20が、パイプラ
イン区画52、58の中を流れるTEOSガスを個々のパイプラ
イン区画52、58の内面54、56の中に接触したり、吸着し
たりしないように阻止し、TEOSガス分子40と水蒸気分子
42が内面54、56上で化学反応を起こしにくく、あるいは
恐らく起こさないように阻止し、それによってパイプ区
画52、58内で凝固した重合TEOS分子鎖の沈着および堆積
を抑制するということである。パイプ区画52、58内に重
合TEOS分子鎖を形成する代わりに、反応炉の流出口50を
通って反応炉21から出る未反応または未分解TEOSガス分
子40および水蒸気分子42はパイプ区画52、58を通って下
流に流れ続けるので、反応炉21から見てパイプ区画52、
58より下流に位置する液だめ60のようなより適した場所
で収集することができる。
環状ノズル集合体20は、すでに述べたように、おおむ
ね中空の円筒形または管形状であり、上流に配置された
カラーまたは区画22、下流に配置されたスペーサ・リン
グまたは区画24、およびほとんどの場合、上流に配置さ
れたカラー22と下流に配置されたスペーサ・リングの間
に配置され、接続された一つまたはそれ以上のモジュー
ラ中間区画26を包含するのが好ましい。上流に配置され
たカラー22は、反応炉21の流出口50に近接して位置する
のが好ましい。下流に配置されたスペーサ・リング24
は、反応炉21から遠位に位置するのが好ましい。
上流に配置されたカラー22は、図3および8〜10に示
すように、リム69の切り欠きまたは溝68に載置されたO
−リングまたはシール66を包含している。後により詳し
く説明するが、環状ノズル集合体20をパイプ区画52、58
の中に載置したときに、O−リングまたはシール66がパ
イプ区画52の内面54に対して密閉状態、好ましくは気密
状態を形成する(図2および3参照)。
リム69は、上流に配置されたカラー22の上流側端部上
にあり、傾斜または角度をつけた上流側の面71を包含し
ており、ガスや他の微粒子が反応炉21からリム69によっ
て形成された上流に配置されたカラー22の流出物取入口
を通って上流に配置されたカラー22まで流れる際に、反
応炉21から排出されたガスとリム69との間の衝撃を低減
し、上流に配置されたカラー22のリム69上への物質の堆
積を低減するように構成されている。さらに、上流に配
置されたカラー22はおおむね滑らかで円筒形の内面72と
円筒形の外側または外面74を包含している。円筒形の外
面74の部分は、後に詳しく説明するように、上流に配置
されたカラー22を中間区間26または下流に配置されたス
ペーサ・リング24に噛み合わせる、もしくは取り付け
る、あるいは連結するための外部ねじ山76を包含してい
る。外面74のねじ山の付いていない部分77は、上流に位
置するカラー22の下流側の端部79を中間区間26または下
流に配置されたスペーサ・リング24の中に挿入すること
ができるようにおおむね滑らかになっている。O−リン
グ66を除いては、上流に配置されたカラー22は、ステン
レス鋼材または他の適当な金属材からなるのが好まし
い。上流に配置されたカラー22の直径は、後に詳しく説
明するように、おおむね装置を載置するポンプライン区
画の寸法に関連している。中間区間26および下流に配置
されたスペーサ・リングの長手の、あるいは軸方向の長
さと比較して、上流に配置されたカラー22の長手の、あ
るいは軸方向の長さは、後に詳しく説明するように、最
小限に抑えるのが好ましい。
中間区間26は、図2、3、8、9および11に示すよう
に、滑らかな外面78を有するおおむね中空の円筒形であ
るのが好ましい。また、中間区間26は、上流に配置され
たカラー22の外面74の直径と好ましくは等しい直径を有
する外面80を包含している。外面80の部分は、後に詳し
く説明するように、下流に配置されたスペーサ・リング
24に中間区間26を噛み合わせる、もしくは取り付けるた
めの外部ねじ山82を包含する。外面80のねじ山の付いて
いない部分83は、中間区間26の下流側端部87を下流に配
置されたスペーサ・リング24の中に挿入できるようにお
おむね滑らかである。上流に配置されたカラー22と同
様、中間区間26は、ステンレス鋼材または他の適した金
属材からなるのが好ましい。
中間区間26の重要な特性は、中間区間26の外面78から
内面85に延在し、ディバイダ部86によって分割されてい
る溝穴、ポート、もしくは開口部84である。中間区間26
の内面85の上流側端部88は、後にさらに詳しく説明する
ように、上流に配置されたカラー22を中間区間26に取り
付けた時に、上流に配置されたカラー22の外部ねじ山76
と噛み合う内部ねじ山90を包含する。図3および11を見
ると最もよくわかるが、中間区間26は内径が変化してお
り、壁の厚みも変化している。中間区間26は、内面85を
有する円筒形の壁91、内面94を有する円錐台形状の壁9
3、および内面96を有する円筒形の壁95を包含してお
り、その目的と操作については、後に詳しく説明する。
下流に配置されたスペーサ・リング24は、中間区画26
といろいろな意味で類似している。特に、下流に配置さ
れたスペーサ・リング24は、ディバイダ部100によって
分離された溝穴または開口部98を包含する。中間区間の
上流側端部102は、中間区間26の外部ねじ山82もしくは
上流に配置されたカラー22の外部ねじ山76に噛み合わせ
可能または結合可能な内部ねじ山104を包含する。下流
に配置されたスペーサ・リング24は、おおむね円筒形で
滑らかな外面106とおおむね円筒形で滑らかな内面108を
有する(図3および12参照)。下流に配置されたスペー
サ・リング24の下流側端部110は、上流に配置されたカ
ラー22上のO−リングまたはシール66と外形がほぼ等し
い半径方向に延在するリム112を包含している。上流に
配置されたカラー22と中間区間26と同様、下流に配置さ
れたスペーサ・リング24は、ステンレス鋼材または他の
適した金属材からなるのが好ましい。
図1および3で最もよく示しているように、上流に配
置されたカラー22、下流側の区画24、および複数の中間
区間26が連結される、もしくは取り付けられると、おお
むね円筒形および中空の管形状の環状ノズル集合体20が
形成され、これによって反応炉21からのTEOSガス分子、
水蒸気分子、および他の流出物が流れる、もしくは導入
される導管が形成される。管形状の環状ノズル集合体20
の断面は、円、正方形、長方形、楕円、その他のいずれ
の形状でもよい。希望であれば、下流に配置されたスペ
ーサ・リング24を上流に配置されたカラー22に直接取り
付けることもできる。中間区画26を必要に応じて追加ま
たは除去して、管を希望の長さに形成することができ
る。上流に配置されたカラー22が中間区画26に結合また
は連結されると、中間区画26の溝穴84は、上流に配置さ
れたカラー22の外面74のねじ山の付いていないおおむね
滑らかな円筒形部分77の上に位置する。同様に、中間区
画26が下流に位置するスペーサ・リング24に結合または
連結されると、下流に配置されたスペーサ・リング24の
溝穴98は、中間区画26の外面80のねじ山の付いていない
おおむね滑らかな円筒形の部分の上に位置する。また同
様に、二つの中間区画26を互いに接続すると、中間区画
26のうちの一方の上の溝穴84が、他方の中間区画26の面
80のねじ山の付いていない部分83の上に位置する。溝穴
84、98を外面74、80それぞれの滑らかな部分77、83それ
ぞれの上に位置させることにより、後により詳しく説明
するように、ガスまたは流体が上流に配置されたカラー
22のリム69によって形成された環状ノズル集合体20の流
出物取入口もしくは下流に配置されたスペーサ・リング
24のリム112によって形成された環状ノズル集合体20の
排出口のいずれも通ることなく、環状ノズル集合体20の
外部から環状ノズル集合体20の内部まで流れるようにな
る。上流に配置されたカラー22、下流に配置されたスペ
ーサ・リング24、および中間区画26(もしくは複数の中
間区画26)を接続する時は、図2に示すように、また、
後に詳しく説明するように溝穴84、98が平行になる。
図3および8に最もわかりやすく表されているよう
に、上流に配置されたカラー22のリム69によって形成さ
れた環状ノズル集合体20の取入口内を覗くように環状ノ
ズル集合体20を見ると、上流に配置されたカラー22、中
間区画26の内面85、94、96、および下流に配置されたス
ペーサ・リング24の内面108によって形成された中空の
管形状の環状ノズル集合体20の内面は、おおむね滑らか
で一定であるように見える。しかし、図3および13に最
もわかりやすく表されているように、下流に配置された
スペーサ・リング24のリム112によって形成された環状
ノズル集合体20の出口を覗くように環状ノズル集合体20
を見ると、上流に配置されたカラー22、中間区画26の内
面85、94、96、および下流に配置されたスペーサ・リン
グ24の内面108によって形成された中空の管形状の環状
ノズル集合体20の内面は、環状ノズル集合体20の外側の
ガス、蒸気または流体が溝穴84、98を通って環状ノズル
集合体20の中空の内部に流れるように不規則になってい
ることがわかる。
環状ノズル集合体20を使用している間は、環状ノズル
集合体20は、フランジ114、116で連結されているパイプ
区画52、58によって形成されている中空の円筒形の空間
内に位置しているのが好ましい。フランジ・セパレー
タ、O−リングまたは他のシール118がフランジ114、11
6の間に位置し、密着した、好ましくは気密のシールが
フランジ114、116の間に形成され、その結果、パイプ区
画52、58が形成される。フランジ114、116は、両フラン
ジ114、116を貫通するボルト(図示せず)のような従来
の手段と、両フランジ114、116を取り巻くシール118ま
たはクランプ(図示せず)によって結合されている。パ
イプ区画52、58は、溶接されていてもよく、あるいはす
でに述べたように、別体のパイプ区画52、58を結合する
必要がないように、パイプまたはポンプラインの一体構
造を構成していてもよい。半導体製造工程におけるポン
プまたはパイプラインの区画に密着した、好ましくは気
密の接続を形成する方法および装置は、当業者にとって
はすでに知られており、本発明の目的のためにさらに説
明する必要はない。
環状ノズル集合体20をポンプラインまたはパイプ区画
52、58内に位置させた時、上流に配置されたカラー22の
リム69は、図2および3に示すように反応炉21のストッ
パ120に隣接して位置するのが好ましい。反応炉21がス
トッパ120を有していない時は、環状ノズル集合体20
は、リム69が反応炉21の流出口50に位置するのが好まし
い。O−リングまたはシール66は、ガスがパイプ区画52
の内面54に対し、密着した、好ましくは気密のシールを
形成し、パイプ区画52の内面54と中間区画26と下流に配
置されたスペーサ・リング24それぞれの外面78、106と
によって形成された空間からガスが反応炉21に流れない
ように構成されており、また、反応炉21から炉の流出口
50を通って流出するガスがパイプ区画52の内面54と、中
間区画26と下流に配置されたスペーサ・リング24それぞ
れの外面78、106の間に流れないように構成されている
のが好ましい。下流に配置されたスペーサ・リング24の
リム112は、パイプ区画58内に位置している。上流に配
置されたカラー22のリム69と下流に配置されたスペーサ
・リング24のリム112により、環状ノズル集合体20がパ
イプ区画52、58とおおむね同軸に並ぶが、実際は、下流
に配置されたスペーサ・リング24上のリム112は、環状
ノズル集合体20の運転には必要なく、環状ノズル集合体
20は、パイプ区画52、58と同軸に位置する必要はない。
下流に配置されたスペーサ・リング24上のリム112によ
り、環状ノズル集合体20の取り付けが容易になるが、環
状ノズル集合体20が必要としているものではない。必要
なのは、パイプ区画52、58それぞれの内面54、56と、中
間区画26と下流に配置されたスペーサ・リング24の外面
78、106それぞれによって形成された環状ノズル集合体2
0の外面との間に存在する一定の容積を持つ空間であ
り、後にさらに詳しく説明するように、パイプ区画52、
58の中に噴射されるガスまたは流体が中間区画26と下流
に配置されたスペーサ・リング24それぞれの溝穴84、98
を通過することができるようになっていることである。
パイプ区画52またはパイプ区画58のいずれかに、噴射
されるガスまたは流体が、パイプ区画52、58それぞれの
内面54、56と環状ノズル集合体20の外面との間に形成さ
れた通気空間に流入できるようなガス導入口122が包含
されていなければならない。典型的に、ガス導入口122
上のポート124はホースまたは管125を介してパイプ区画
52、58に噴射されるガスまたは流体の供給源126に接続
されている。質量流量制御装置または体積流量制御装置
のような制御装置128は、供給源126とガス導入口122上
のポート124の間に位置させ、供給源126からポート124
へガスまたは流体を供給、注入または導入し、パイプ区
画52、58の内部に噴射されるガスまたは流体の量を制
御、監視または調整することができる。パイプ区画58に
ポート124で接続されているホース125は、ポート124の
ステム129上の外部ねじ山(図示せず)と噛み合う内部
ねじ山(図示せず)を包含しているクランプ127でポー
ト124に固定してもよい。実際、ホース125はクランプ12
7をステム129の上に取り付けるまでにクランプ127に永
久的に取り付けることができる。希望であれば、締めた
り緩めたりできる第2クランプ(図示せず)をクランプ
127とステム129の回りに位置させて、ホース125とクラ
ンプ127を望ましい位置に保つことができる。ホースを
パイプ区画上のポートに接続する方法は、当業者にとっ
ては周知のことであり、供給源126からの流体またはガ
スが、ホースを通ってポート124に流れ、そしてその結
果、パイプ区画52、58と環状ノズル集合体20との間に形
成された通気空間に流れるようにする方法は数多く存在
するため、本発明の目的のためにここでさらに詳しく説
明する必要はない。
中間区画26と下流に配置されたスペーサ・リング24そ
れぞれの外面78、106によって形成された環状ノズル集
合体20の外径は、内径が3インチ(7.62cm)のパイプ区
画52に関しては2.50インチ(6.35cm)〜2.75インチ(6.
985cm)であるのが好ましく、内径が4インチ(10.16c
m)のパイプ区画52に関しては、3.25インチ(8.255cm)
〜3.5インチ(8.89cm)であるのが好ましく、パイプ区
画52、58それぞれの内面54、56と、中間区画26と下流に
配置されたスペーサ・リング24それぞれの外面78、106
によって形成された環状ノズル集合体20の外面との間に
十分な通気空間が形成されるように、また、ガス導入口
122を介してパイプ区画58の中に噴射したガスが溝穴8
4、98を通り抜けることができるように構成されている
のが好ましい。
すでに説明したように、環状ノズル集合体20のモジュ
ール性により、下流に配置されたスペーサ・リング24
は、上流に配置されたカラー22に直接取り付けることが
でき、また、希望があれば、複数の中間区画26を上流に
配置されたカラー22と下流に配置されたスペーサ・リン
グ24との間に接続することもできる。従って、環状ノズ
ル集合体20の長さは変えることができ、パイプ区画52、
58の長さに大きく依存している。重合TEOS分子鎖を収集
するための液だめ60がパイプ区画58の下流側端部の後に
位置している場合は、環状ノズル集合体20は、反応炉21
から液だめ60の入口までの範囲のみ延在していればよ
い。
すでに説明したように、TEOSガスを反応炉21の中に噴
射する半導体製造工程中に、水蒸気42および未反応、未
分解または重合(ただし、まだ凝固していない)TEOSガ
ス分子40が流出口50を介して反応炉21からパイプ区画52
の中に送り出される。環状ノズル集合体20は、TEOSガス
分子40と水蒸気分子42のパイプ区画52、58それぞれの内
面54、56上への吸着を低減あるいはむしろ阻止するのに
使用し、それにより、パイプ区画52、58それぞれの内面
54、56上におけるTEOSガス分子40と水蒸気42の間の表面
化学反応が低減あるいは恐らく阻止され、その結果、パ
イプ区画52、58それぞれの内面54、56上における固体化
した重合TEOS分子鎖の沈着、堆積、および増加が低減あ
るいは恐らく阻止され、さらに、後に詳しく説明する
が、反応炉21の中のウェーハを汚染および損傷する可能
性のある、重合TEOS分子の固体粒子が炉の流出口50から
反応炉21の中に戻る量が低減される。
図2および3に戻って説明する。半導体製造工程中の
環状ノズル集合体20の好ましい操作では、窒素ガスまた
は他の不活性ガスを供給源126から供給または放出し、
ホースまたは管125およびガス導入口122を介してパイプ
区画58の中に噴射または導入する。ガスは、図2および
3の矢印Aで示すように、パイプ区画52、58の内面54、
56と、環状ノズル集合体20の外面との間に形成された空
間を実質的に、あるいは完全に充填するように流れる。
さらに、上流に配置されたカラー22上のO−リングまた
はシール66により、ガスが上流から反応炉21に流れない
ように阻止し、O−リングまたはシール66と下流に配置
されたスペーサ・リングのリム112により、実質的にす
べてのガスが中間区画26上の溝穴84と下流に配置された
スペーサ・リング24上の溝穴98以外の場所を流れないよ
うに阻止する。
図3に最もわかりやすく示しているように、ガス導入
口122を通ってパイプ区画52、58の内部に噴射される供
給源126からのガスは、中間区画26上の溝穴84と下流に
配置されたスペーサ・リング24上の溝穴98を通って、環
状ノズル集合体20の内部の空間に向かって流れる。しか
し、中間区画26上のそれぞれの溝穴84と下流に配置され
たスペーサ・リング24上の溝穴98は、上流に配置された
カラー22の外面74の滑らかな部分77もしくは、もう一つ
の中間区画26の外面80の滑らかな部分83のいずれかに隣
接して位置しているので、中間区画24の内面85と上流に
配置されたカラー22の滑らかな表面部分77の間と、ある
中間区画26の内面85と別の中間区画26の滑らかな表面部
分83の間と、下流に配置されたスペーサ・リング24の内
面108と中間区画26の滑らかな表面部分83の間に間隙が
形成される。各間隙は、ノズル81を形成するものであっ
て、間隙の高さは、およそ8分の1インチ(0.3cm)で
あるのが好ましい。ガス導入口122を介してパイプ区画5
8の中に噴射された、もしくは流れ込んだガスは、中間
区画26、下流に配置されたスペーサ・リング24それぞれ
の、実質的にすべて、および恐らくすべての溝穴または
開口部84、98を通って、そして上記のように、環状ノズ
ル集合体20の内側の空間に向かって形成された間隙を通
って流れるように分散する。しかし、パイプ区画52、58
それぞれの内面54、56と環状ノズル集合体20の外面の間
に形成された空間から溝穴84、98を通って環状ノズル集
合体20の内部に流れるガスは、環状ノズル集合体20の長
手の軸方向に向かって半径方向内側には流れない。むし
ろ、ガスの流れは、外面74、80の滑らかな部分77、83に
よって転向または偏向され、ガスが中間区画26の内面8
5、94、96と下流に配置されたスペーサ・リング24の内
面108を覆い、もしくは被覆し、そこに沿って流れる。
より詳しく説明すると、ガスは、環状ノズル集合体20の
内面72、85、94、96、108の好ましくはすべて、しかし
少なくとも実質的な部分を覆い、おおむね軸方向に、そ
して環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108上の、
もしくはこれらに沿って下流方向(反応炉21から見て)
に流れる境界層または移動壁を形成する。
環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108を覆うガ
スの流れは、薄層状の流れであるのが好ましい。このよ
うな移動薄層状の流れにより、ガス境界層または仮想壁
が、環状ノズル集合体20の内部空間を通って流れるTEOS
分子40と水蒸気分子42と環状ノズル集合体20の内面85、
94、96、108との間に形成される。環状ノズル集合体20
の内面85、94、96、108上に、もしくはこれらを覆って
形成される流れる境界層または仮想壁は、TEOSガス分子
40と水蒸気分子42が環状ノズル集合体20の内面85、94、
96、108に吸着されたり、その上に存在する状態になっ
たり、付着したり、あるいは触れたり、接触したりしな
いように阻止し、それによって、環状ノズル集合体20の
内面85、94、96、108におけるTEOSガス分子40と水蒸気4
2との間の表面化学反応を阻止し、重合TEOS分子鎖が環
状ノズル集合体20の内面85、94、96、108上で沈着した
り、堆積したり、増加したりしないよう、抑制または阻
止する。さらに、固体の重合TEOS分子鎖がパイプ区画5
2、58の内面54、56上に沈着したり、堆積したりしない
ように阻止する。
上記のような、環状ノズル集合体20の操作をより詳し
く説明すると、半導体製造工程中、TEOSガス分子40と水
蒸気分子42は炉の流出口50を通って反応炉21からパイプ
区画52まで放出される。環状ノズル集合体20は、上流に
配置されているカラー22のリム69が反応炉21のストッパ
またはブレース120に突き合わさって位置しているか、
あるいは、ストッパ120がない場合は、上流に配置され
たカラー22のリム69が反応炉21の流出口50に位置するよ
うに、パイプ区画52、58の中に位置しているのが好まし
い。さらに、環状ノズル集合体20は、流出口50を通って
反応炉21から排出されるガスまたは流出物がすべて環状
ノズル集合体20の中空内部空間を通るようにパイプ区画
52、58内に位置しているのが好ましい。
本発明の方法および装置によると、環状ノズル集合体
20の内面85、94、96、108上におけるTEOSガス分子40と
水蒸気分子42の間の表面化学反応を低減するためには、
環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108上に接触
し、その上に存在し、吸着するTEOSガス分子40と水蒸気
分子42の量を減らさなければならない。ガス導入口122
を介してパイプ区画52、58に噴射された、もしくは供給
または導入されたガス分子は、環状ノズル集合体20の内
面85、94、96、108を覆い、そこに沿って流れるガス分
子の薄い層または壁を形成するように、そしてさらに重
要なこととして、反応炉21からのTEOSガス分子40と水蒸
気分子42と、環状ノズル集合体20の内面85、94、96、10
8との間をながれるように分散して、溝穴84、98を通っ
て流れる。従って、溝穴84、98を通って流れるガス分子
が、反応炉21から環状ノズル集合体20に流れるTEOSガス
分子と水蒸気分子42と、環状ノズル集合体20の内面85、
94、96、108の間に境界または壁を形成する。ガスのお
おむね円筒形または管形状の壁または境界層が、環状ノ
ズル集合体20の内面85、94、96、108に沿って、反応炉2
1から離れる方向に下流に流れるので、ガスは、製造工
程中、供給源126からガス導入口122を通ってパイプ区画
58内に連続的に放出または供給されなければならない。
環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108に薄い仮
想壁または境界層を形成するガス分子は、環状ノズル集
合体20の中空の内部空間を通って流れるTEOSガス分子40
または水蒸気分子42と反応しない。むしろ、TEOSガス分
子40または水蒸気分子42が境界層からのガス分子と衝突
した場合、もしくはぶつかった場合、ガス分子は、環状
ノズル集合体20の内面85、94、96、108に向かって導か
れる、もしくは偏向され、一方、TEOSガス分子40または
水蒸気分子42は、環状ノズル集合体20の内面85、94、9
6、108から離れる方向に導かれる、もしくは偏向され
る。環状ノズル集合体20のガス圧は、境界層を形成して
いるガス分子と、TEOSガス分子40および水蒸気分子42と
の間で十分衝突が起きるように十分高く保ち、境界層を
形成しているガス分子を環状ノズル集合体20の内面85、
94、96、108に向かって連続的に導き、TEOSガス分子40
と水蒸気分子42を環状ノズル集合体20の内面85、94、9
6、108から離れる方向に導くのが好ましい。さらに、説
明のために類似した例を挙げると、空いている地下鉄車
輛の中にいる人は、混雑した地下鉄車輛の中にいる人よ
りも、地下鉄車輛の一端から地下鉄車輛のもう一端まで
他人にぶつかったり接触したりせずに簡単に移動でき
る。混雑した地下鉄車輛の中でおきる人同士の衝突によ
り、混雑した地下鉄車輛の中では人があまり遠くに移動
できず、人の相対的位置があまり迅速には変わらない。
これと同様に、大量のTEOSガス分子40と水蒸気分子42が
境界層を形成するバリヤガス分子を環状ノズル集合体20
の内面85、94、96、108から離れる方向に漂流もしくは
分散しないように防ぐので、環状ノズル集合体20の内面
85、94、96、108を覆うとともに、そこに沿って流れる
移動層または仮想壁の一体性が維持され、その結果、TE
OSガス分子40と水蒸気分子42が環状ノズル集合体20の内
面85、94、96、108に接触しないように保たれる。
環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108に沿った
ガス分子の薄片層状の流れは、ガス分子の円筒形状の移
動壁または境界層の効率、一体性および密着性を低減す
る、パイプ区画52、58、の中のバリアガス分子の半径方
向内側の動きを最低限に抑えるので好ましい。環状ノズ
ル集合体20の内面85、94、96、108に沿ったバリアガス
分子の乱流により、ガス分子は環状ノズル集合体20の内
面85、94、96、108から離れる方向に移動もしくは流れ
る傾向にある。さらに、パイプ区画52、58の下流のパイ
プ区画による流れの方向の突然の変化は、バリアガス分
子の流れの層を分離させるか、もしくはパイプ区画の内
面から引き離す傾向があるため、避けたほうがよい。環
状ノズル集合体20の内面72、85、94、96、108は、ガス
境界層または移動仮想壁の乱流を低減するよう、滑らか
であるのが好ましい。
反応炉21の中の圧力も環状ノズル集合体20の性能に衝
撃を与える可能性がある。さらに詳しく説明すると、反
応炉21の圧力が低すぎると、分子の流れがパイプ区画5
2、58の中で生まれ、それによって環状ノズル集合体20
の中空内部空間の中でTEOSガス分子40と水蒸気分子42の
分子の流れが作り出されて、流れるガスの境界層の効率
性が低減し、環状ノズル集合体20の中空内部空間の圧力
が低減する。すなわち、環状ノズル集合体20の中空内部
空間の中のTEOSガス分子40と水蒸気分子42が少なすぎる
と、TEOSガス分子40および水蒸気分子42と環状ノズル集
合体20の中空内部空間の中に流れるガス分子との間の衝
突が十分でなく、すでに説明したように、ガス分子を環
状ノズル集合体20の内面85、94、96、108に沿った位置
を維持して流れることができなくなる。さらに、TEOSガ
ス分子40および水蒸気分子42とガス分子との間に、TEOS
ガス分子40と水蒸気42を環状ノズル集合体20の内面72、
85、94、96、108から離れて位置させ、TEOSガス分子40
と水蒸気分子42を環状ノズル集合体20の内面85、94、9
6、108上に接触したり、その上に存在した状態にならな
いように維持するのに十分な衝突が起こらなくなる。さ
らに、二つのTEOSガス分子40と二つの水蒸気分子42との
間、あるいは一つのTEOSガス分子40と一つの水蒸気分子
42との間に十分な衝突が起こらず、衝突の平均自由工程
を環状ノズル集合体20の内径より小さく保つことができ
なくなる。
ガス分子の平均自由工程とは、分子が他の分子と衝突
する前に移動する平均距離のことである。分子の平均自
由工程は、次の等式から求めることができる。
ここで、Tは、ケルビン度(゜K)で表した温度であ
り、pは、トール(torr)で表した圧力であり、dは、
センチメートルで表した分子の直径であり、λは、セン
チメートルで表した分子の平均自由工程である。例え
ば、パイプ区画52の中の圧力が1トール(torr)で、パ
イプ区画52の中の温度が120℃であるとき、パイプ区画5
2の窒素分子(N2)の平均自由工程は、0.06mmである。
TEOSガス分子40と水蒸気分子42の平均自由工程は、環
状ノズル集合体20の直径より大きい。TEOSガス分子40と
水蒸気分子42は、環状ノズル集合体20の中の内部空間内
を端から端までより容易に流動し、環状ノズル集合体20
の内面72、85、94、96、108に接触するとともにその上
に存在する状態になる。従って、TEOSガス分子40と水蒸
気分子によって生成された環状ノズル集合体20内の圧力
は、環状ノズル集合体20の内面72、85、94、96、108
と、環状ノズル集合体20の内部を流れるTEOSガス分子40
および水蒸気分子42との間のガス分子の薄い移動壁また
は流動する境界層の一体性を維持するために、環状ノズ
ル集合体20の中の分子の密度と環状ノズル集合体20の中
の分子同士の衝突の数を十分高く保つことができるよ
う、10ミリトール(millitorr)より上に維持されるの
が好ましい。幸い、ほとんどのTEOS二酸化ケイ素CVD工
程は、好ましい10ミリトール(millitorr)を上回る圧
力で行われる。ガスがパイプ区画58の中に入る流量は、
環状ノズル集合体20の内面72、85、94、96、108に沿っ
てガス分子の境界層または仮想壁を形成するのに十分な
値でなければならず、パイプ区画52、58および環状ノズ
ル集合体20の直径、そして環状ノズル集合体20の長さに
よって必要に応じて、もしくは希望によって増減するこ
とができる。例えば、内径が2.5インチ(6.35cm)で長
さがおよそ8インチ(20.32cm)の環状ノズル集合体20
を備えた直径が3インチ(7.62cm)のパイプ区画52で
は、ガス導入口122からパイプ区画58内に流れるガスの
流量は、適当なガス分子の境界層を形成するには、毎分
100〜200立方センチメートル毎分(sccm)が必要であ
る。ガス導入口122を通ってパイプ区画58に噴射される
もしくは流入するガスの質量流量は、例えば、マサチュ
ーセッツ州アンドーバーのエムケイエスインスツルメン
トインコーポレイテッドが販売しているMKSモデル1259C
−00500RV質量流量制御装置などのような質量流量制御
装置128によって制御することができる。
上記のように、重合TEOS分子鎖の化学的構造は、パイ
プ区画52、58の中の温度と重合TEOS分子鎖の温度の相関
的要素となる。特に、高温では密度がより高く、より堅
い重合TEOS分子が形成され、パイプまたはポンプライン
の内面に沈着した時、取り除くのにかなりの力を要し、
重合TEOS分子の堅い鎖を取り除くことによるパイプもし
くはポンプラインのクリーニングが困難になり、費用が
かかり、時間がかかる。低温では、重合TEOS分子鎖は、
高温で生成された固形物質に比較すると密度が低く壊れ
やすい水晶のような透明な物質を形成するため、恐ら
く、パイプもしくはポンプラインの区画が掃除しやすく
なる。従って、TEOSガス分子と水蒸気分子が流れるパイ
プまたはポンプライン区画の内面の温度を下げ、パイプ
またはポンプラインセグメントの中のTEOSガス分子と水
蒸気分子間の化学反応の率を低減する誘引がある。残念
なことに、パイプまたはポンプ区画の内面の温度を下げ
ると、パイプまたはポンプライン区画の内面の水蒸気分
子とTEOSガス分子の吸着率または表面滞留率が上がり、
水蒸気分子とTEOSガス分子が内面上に在留する時間が長
くなり、TEOSとH2O分子の化学反応の量が増え、よっ
て、パイプ区画上に沈着する物質の量が増える。従っ
て、パイプまたはポンプライン区画への凝固した重合TE
OS分子鎖の沈着量を最低限に抑えるよう好ましくは維持
する最適温度Tがある。このような最適温度Tを下回る
と、パイプまたはポンプライン区画の内面上への水蒸気
分子およびTEOSガス分子の吸着が増えるため、凝固した
重合TEOS分子の沈着が不適当に増え、表面化学変化に利
用できるTEOSガス分子と水蒸気分子の量が増える。温度
Tを上回ると、TEOSガス分子と水蒸気分子との間の化学
変化率は、不適当に増え、どちらの状態においても、パ
イプまたはポンプライン区画の内面に沈着下凝固した重
合TEOS分子鎖の量が増える。温度Tは、摂氏95度(95
℃)〜摂氏125度(125℃)の間であるのが好ましく、最
適な温度は、パイプ区画またはポンプライン区画52、58
のように内径が3インチ(7.62cm)であるポンプライン
区画のパイプにおいては摂氏110度(110℃)である。す
でに説明したように、パイプ区画の内面は、パイプ区画
の外側の周りにヒータまたは加熱ジャケット(図示せ
ず)を載置することによって加熱することができる。
環状ノズル集合体20が環状ノズル集合体20の内面上に
重合TEOS分子鎖の沈着および体積をすべてとはいかない
までもほとんど防止することができるが、個々のパイプ
区画52、58の内面54、56を加熱するためのヒータまたは
過熱ジャケットをパイプ区画52、58の周りに巻きつける
のが好ましい。ヒータまたは加熱ジャケットからの熱
は、熱伝導または放射によって伝達され、環状ノズル集
合体20、好ましくは、環状ノズル集合体20の内面を加熱
する。環状ノズル集合体20の内面は、90℃〜120℃の範
囲の温度に加熱されるのが好ましい。さらに、ガス導入
口122を通ってパイプ区画58内に噴射され、環状ノズル
集合体20の溝穴84、98を通って流れるガス(または流
体)は、噴射の前に90℃〜140℃まで加熱され、上記の
ような方法で固形物質が沈着および堆積するのを最低限
に抑えるようにするのが好ましい。加熱されたガス(ま
たは流体)は、上記のパイプ区画52、58の加熱と同様の
方法で作用し、環状ノズル集合体20の内面72、85、94、
96、108上への固体の重合TEOSの鎖の沈着および堆積量
を低減する。また、加熱されたガスは、環状ノズル集合
体20の内面72、85、94、96、108上に吸着した水蒸気分
子42の一部を放出し、それによって環状ノズル集合体20
の内面72、85、94、96、108上に吸着したガス分子の在
留時間を低減し、結果、環状ノズル集合体20の内面72、
85、94、96、108上におけるTEOSガス分子40と水蒸気分
子42間の表面化学反応の量が低減する。
上流に配置されたカラー22は、中間区画26と下流に配
置されたスペーサ・リング24それぞれの溝穴84、98に類
似した溝穴または開口を有しておらず、さらに詳しく説
明すると、環状ノズル集合体20の内面85、94、96、108
に形成されたガスの境界層または仮想壁は、通常、上流
に配置されたカラー22の内面72を覆わないので、上流に
配置されたカラー22の長手または軸方向の長さを最低限
に押さえ、上流に配置されたカラー22の内面72上のTEOS
ガス分子40と水蒸気分子42の表面化学反応を低減または
防止するのが好ましい。逆に、中間区画26と下流に配置
されたスペーサ・リング24の長手または軸方向の長さ
は、他の長さも確かに可能であるが、製造や取付けがし
やすいように、好ましくは長さ1インチ(2.54cm)〜3
インチ(7.62cm)を選択する。
本発明の装置を使った半導体製造工程が完了した後、
環状ノズル集合体20をパイプ区画52、58から除去し、必
要であれば、交換または掃除を行うことができる。内面
72、85、94、96、108上に沈着する固体の重合TEOS分子
鎖の量は、従来の技術を使ってパイプ区画52、58それぞ
れの内面54、56に沈着する量よりもかなり少ない。さら
に、すべてとはいかないまでもほとんどの固体の重合TE
OS分子鎖の沈着位置は、従来の技術によって現在可能な
位置よりも反応炉21のずっと下流側となり、それによっ
て、固体の重合TEOS分子鎖を含む微粒子の物質が炉の流
出口50を通って反応炉21に戻り、反応炉21内で処理され
ているウェーハを汚染しないように防ぐことができる。
これまでの説明は、本発明の原理を説明するためのみ
のものである。さらに、当業者によっては数多くの変形
や変更が可能であろう。これは、本発明を上記のような
構造や方法に限定することを意図したものではない。従
って、添付の請求の範囲に限定した本発明の範囲内で、
すべての適した変形およびそれと同等のものを用いるこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−122503(JP,A) 特開 平6−216041(JP,A) 特開 平4−10617(JP,A) 特開 昭54−21973(JP,A) 特開 平8−218174(JP,A) 実開 平1−177278(JP,U) 実開 昭63−128719(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/455 F16L 55/00 H01L 21/3065 H01L 21/31

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空間を取り巻く内面(72、94、96)を備え
    た側壁(91)を有し、該空間内へ続く取入口と、該空間
    からの排出口と、該側壁(91)を貫通して延在する複数
    のポート(84)を有する長手の導管(20)であって、該
    ポートが、該取入口と該排出口との間の該側壁の周りに
    互いに間隔をあけて角度をつけて分散している導管(2
    0)と、 該側壁内面に沿って、流体が流れるように該複数のポー
    トまで延在し、該排出口に向かって長手方向に向いたノ
    ズル(81)とを備えた、流体を導くための装置におい
    て; 該長手の導管(20)及び該側壁(91)は管状であり、該
    ノズル(81)は環状であり、かつ長手の導管の管状側壁
    の周りに、そこから半径方向外側に向かって間隔をあけ
    て位置して、該複数のポート(84)を介して該環状ノズ
    ル(81)に流体が流れるように管状側壁の周りの通気空
    間を囲んでなる外部ケーシング(52、58)を包含し、 該環状ノズル(81)は、管状側壁(91)の半径方向内側
    に間隔をあけて同心関係で該空間内に位置する管状スリ
    ーブ(83−80−96)であって、該スリーブと管状側壁
    (91)との間に環帯空隙を形成すると共に、該環帯空隙
    は流体が流れるように該複数のポートと連通し、該取入
    口の回りに位置し該管状側壁(91)に接続可能な環部を
    含んでおり、該管状スリーブは、該環部から長手方向に
    該空間まで延在し、 該管状側壁(91)の内部の、該取入口に隣接した位置に
    は、ねじ山が形成され、該管状スリーブの外側の、該環
    部に隣接した位置に、管状側壁(91)の内部のねじ山が
    形成された端部に螺合できるように形成したことを特徴
    とする、流体を導くための装置。
  2. 【請求項2】該ケーシングが長手の管状パイプ区画(5
    2、58)を包含し、該長手の導管(20)は、長手の管状
    パイプ区画の中に位置していることを特徴とする、請求
    項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】該長手の管状パイプ区画(52、58)は内面
    (54、56)を有し、該環状ノズルの環部は、長手の管状
    パイプ区画(52)の内面(54)に向かって半径方向外側
    に延在する環状フランジ(69)を有することを特徴とす
    る、請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】管の外周面の回りの、フランジ(69)と管
    状パイプ区画(52)の内面(54)との間にシール(66)
    を包含することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  5. 【請求項5】該長手の導管(20)が、管状側壁(91)か
    ら半径方向外側に向かって延在し、該管状側壁上のポー
    トと排出口との間に位置する環状カラー(112)を包含
    することを特徴とする、請求項3に記載の装置。
  6. 【請求項6】該環状カラー(112)が長手の導管(20)
    の管状側壁(91)から管状パイプ区画(58)の内面(5
    6)まで半径方向に延在していることを特徴とする、請
    求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】管状パイプ区画(52、58)、管状側壁(9
    1)、フランジ(69)、およびカラー(112)が管状側壁
    (91)を取り巻く環状通気空間を囲み、該ポートが環状
    通気空間の中に開口し、環状通気空間と環状ノズル(8
    1)の環帯空隙との間を流体が流れるように連通させて
    いることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】該通気空間に流体が流れるように接続され
    たバリア流体の供給源(126)を包含することを特徴と
    する、請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】該空間が第1圧力であることと、該バリア
    流体の供給源(126)が該第1圧力より高い第2圧力で
    あることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
  10. 【請求項10】空間を取り巻く内面(72、94、96)を備
    えた管状側壁(91)を有し、該空間内へ続く取入口と、
    該空間からの排出口と、該管状側壁を貫通して延在する
    複数組のポート(84、98)とを有する長手の導管(20)
    であって、該複数組のポート(84、98)の各組は、該管
    状側壁(91)の周りの該取入口と該排出口との間に互い
    に角度をつけて間隔をあけて位置する複数のポート(8
    4、98)を有し、該複数組のポートの各組は、それぞ
    れ、該長手の導管(20)の管状側壁(91)に沿って互い
    に長手方向に間隔をあけて位置していることを特徴とす
    る、導管(20)と; 複数の環状ノズル(81)であって、各環状ノズル(81)
    が、該複数組のポートの対応する一組のポートとの間で
    流体が流れるように管状側壁の内面(72、94、96)に沿
    って延在し、それによって、該複数組のポートのうち各
    組が該環状ノズルのうちの一つと、流体が流れるように
    連通しており、該排出口に向かって長手方向に導かれる
    ようになっていることを特徴とする複数の環状ノズル
    (81) とを備えた、流れる流体を導くための装置。
  11. 【請求項11】流体が流れるように該複数組のポート
    (84、98)のそれぞれと接続された、十分な圧力を有す
    るバリア流体の供給源(126)を包含しており、それに
    より、バリア流体が該環状ノズル(81)を介して十分な
    容積の該空間に押し出されて該複数の環状ノズルの間の
    該管状側壁(91)の内面(72、94、96)上を薄片状に流
    れ、該薄片状のバリア流体の流れが、該バリア流体の層
    で該複数の環状ノズル(81)の間の該管状側壁の内面の
    実質的に全体を覆った状態を保つことを特徴とする、請
    求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】該バリア流体がガスであることを特徴と
    する、請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】該流れる流体がTEOSガスを含むことを特
    徴とする、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】該ガスが不活性ガスを含むことを特徴と
    する、請求項12に記載の装置。
  15. 【請求項15】該不活性ガスが窒素を含むことを特徴と
    する、請求項14に記載の装置。
  16. 【請求項16】該バリア流体の温度が120℃〜140℃であ
    ることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
  17. 【請求項17】該長手の導管(20)の該内面(72、94、
    96)の温度が90℃〜120℃であることを特徴とする、請
    求項10に記載の装置。
  18. 【請求項18】該バリア流体の供給源(126)が、該管
    状側壁(91)の回りに半径方向外側に向けて間隔をあけ
    て位置する外部ケーシング(52、58)を包含し、流体が
    流れるように該複数の第1ポート(84、98)と並んだ通
    気空間を管状側壁と外部ケーシングの間に形成してお
    り、該バリア流体の供給源は流体が流れるように該通気
    空間と接続されていることを特徴とする、請求項11に記
    載の装置。
  19. 【請求項19】該外部ケーシング(52、58)の回りに位
    置し、熱を該外部ケーシングに向けて導くことができる
    ヒータを包含する、請求項18に記載の装置。
  20. 【請求項20】該外部ケーシング(52、58)が外面を有
    し、該ヒータが該外部ケーシングの該外面を120℃〜140
    ℃に加熱することを特徴とする、請求項19に記載の装
    置。
  21. 【請求項21】該管状側壁(91)が、互いに接続可能な
    別体の配管壁区画(26)を有し、該配管壁区画は、それ
    ぞれ、第1端部(88)と第2端部(87)を有する管形状
    であり、該第1端部と第2端部との間に該複数組のポー
    ト(84)のうちの一組を含むことを特徴とする、請求項
    10に記載の装置。
  22. 【請求項22】該環状ノズル(81)がそれぞれ該配管壁
    区画(26)のうちの一つと同心関係で半径方向内側に間
    隔をあけて位置する管状スリーブ(83)を有して、スリ
    ーブと管状側壁の間に環帯空隙を形成しており、該環帯
    空隙は、該配管壁部のポート(84)の組と流体が流れる
    ように連通していることを特徴とする、請求項21に記載
    の装置。
  23. 【請求項23】該環状ノズル(81)のうちの少なくとも
    一つが有する環状スリーブ(83)が配管壁区画(26)の
    第1区画の第2端部(87)から配管壁区画(26)の第2
    区画の第1端部(88)まで長手の方向に延在しているこ
    とを特徴とする、請求項22に記載の装置。
  24. 【請求項24】該配管壁区画(26)の該第1区画の内面
    (94)が環状ノズル(81)の環帯空隙に隣接する大きい
    直径部分から該配管壁区画の該第1区画の第2端部(8
    7)に隣接する小さい直径部分まで、先細になっている
    ことを特徴とする、請求項23に記載の装置。
JP53104298A 1997-01-13 1998-01-08 反応炉の排出パイプ内における物質の沈着を低減する方法および装置 Expired - Lifetime JP3472582B2 (ja)

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