JP3476643B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体チップと
リードフレームの電極パッドを熱圧着ワイヤボンディン
グ方式によって結合する半導体装置の製造方法に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来の半導体装置におけるワイヤのワイ
ヤボンディング部の側面図を図7に示す。図7のように
形成するためのワイヤボンディング直前の状態を図8、
ワイヤボンディング後の断面図を図9に示す。図におい
て、1は半導体チップ、2はアルミまたはアルミ合金の
電極パッド、3はワイヤ、4はワイヤ3の端部の圧着部
であり、圧着前のワイヤ3は図8に示すように放電等に
より端部を溶融して略球状の圧着ボール3aを形成して
いる。5はワイヤ3の端部の圧着部4と電極パッド2が
結合された凝着部、6は中心部にワイヤ3が挿通される
挿通孔6aが設けられたキャピラリーツールであり、こ
のキャピラリーツール6下端の挿通孔6aの角部は面取
り等により圧着ボールの装着空間が設けられている。 【0003】半導体装置の半導体チップとリードフレー
ム間の接続は、主に金や金合金等で構成されたワイヤ3
の端部に放電等によって略球状の圧着ボール3aを形成
し、ワイヤ3をキャピラリツール6の挿通孔6aに挿通
し、超音波振動等のエネルギを加えながら圧着ボール3
aを半導体チップ1の電極パッド2に押圧し、圧着ボー
ル3aは外周方向へ塑性流動させて、図9のように変形
させ、電極パッド2とキャピラリツール6下端との間に
はみ出させ、このはみ出し部においてワイヤ端と電極パ
ッド2とが一体に結合し凝着部5が形成される。 【0004】このように従来のワイヤボンディング方式
では、中央部の変形時には押圧力が弱く凝着するに至ら
ず、凝着しているのは外周部のみであり、凝着部の面積
を確保するにはある程度外径を大きくしておくことが必
要であり、ワイヤの間隔を小さくするのに限度があっ
た。 【0005】凝着面積を確保し、ワイヤ間隔を小さくす
る手段として、特開平5−267382号公報に示され
たものがある。この方法は凝着部の外形が楕円形になる
ようにキャピラリツールの先端の押圧部の形状を楕円形
に形成し押圧するようにし、ワイヤ端の凝着部を短径方
向に整列させて間隔が大きくならないようにしたもので
ある。この方法では、キャピラリツールの先端の加工が
複雑であり、ワイヤボンディング時には方向を正確に制
御する必要があり、作業が煩雑になる。 【0006】また、特開平4−28241号公報「半導
体装置の製造方法」には、圧着ボールをキャピラリツー
ルの超音波の振動方向に対して平行な方向に長い楕円形
になることを利用した方法が示されている。図10に特
開平2ー28241号公報のワイヤボンディング部の平
面図、図11に半導体装置の平面図を示す。図におい
て、12は半導体装置の電極パッド、13はワイヤ、1
4はワイヤ端の圧着部である。 【0007】この方法では、キャピラリツールの超音波
の振動方向を半導体装置の辺毎に変えて押圧する方法が
とられる。図10のように圧着部14が楕円形であり、
凝着部の面積を大きくし、電極パッド12の圧着部14
の間隔を狭めて配置することができる。ただし、図11
のように、4辺に圧着部14を配置する形態の半導体チ
ップにおいては、縦の辺に配列される電極パッド13と
横の辺に配列される電極パッド13の電極の間隔を両方
とも小さくするためには、縦の辺に配置された圧着部と
横の辺に配置された圧着部の配置ピッチが異なり、これ
に対応するために、縦、横の向きの異なる2台のボンダ
により行うか、または縦横の方向毎に向きを変えるかし
てワイヤボンディングが行われ、ワイヤ間隔を小さくで
きる利点があるが、四辺にパッドを有するチップに対し
ては、ボンディング時のキャピラリツールの振動方向を
辺毎に方向を変える煩雑な制御が必要であり、ボンディ
ング装置のコストが高くなる。 【0008】また、特開平1−273325号公報「キ
ャピラリ及びキャピラリを使用する半導体装置の製造方
法」には、キャピラリ先端の圧着に必要な直径より外周
部の半径を外周側で小さくして圧着部の外形が大きくな
るのを抑制した方法が示されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】半導体装置の寸法を縮
小するためにはワイヤボンディング部の寸法を小さくす
ることが重要であるが、上記の従来の半導体装置の熱圧
着ワイヤボンディングでは、キャピラリツールの下端面
に押し付けられる部分に凝着部がリング状に形成される
ので、振動や引張荷重などの外力に対して、変形や破断
が生じないように必要な面積を確保すると、外形が大き
くなり半導体装置の小形化のネックになっている。凝着
部を楕円形に形成する方法では、キャピラリツールの加
工、押圧時の制御が煩雑であり、生産性に難があるとい
う問題点があった。 【0010】この発明は、半導体装置の電極パッドとワ
イヤとの圧着部の凝着部面積を確保し、且つ圧着部の外
形が小さく、ワイヤ引出方向に対する横幅が縮小され
て、電極パッドの間隔が狭められると共に、ワイヤに加
わる荷重に対して強度が確保された半導体装置を製造す
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る半導体装置の製造方法は、圧着ボールを圧着するキャ
ピラリツールは、中心部に上記ワイヤが挿通される挿通
孔を設け、この挿通孔の下端に圧着ボールが装着される
装着空間を形成し、この装着空間の容積は圧着ボールの
体積の40乃至60パーセントとし、挿通されたワイヤ
の先端に圧着ボールを形成し、圧着ボールを電極パッド
に接触させ、圧着初期段階からキャピラリーツールに超
音波振動を与え、電極パッドに、圧着ボールが装着され
たキャピラリツールを半導体装置の外縁側へずらせて圧
着する半導体装置の製造方法である。 【0012】 【発明の実施の形態】実施の形態1. この発明の実施の形態1.の構成を、図1、図2、図3
に示す。図1は半導体装置のワイヤボンディング部の側
断面図であり、図2はワイヤボンディング部の圧着初期
段階における側断面図、図3はワイヤボンディング部の
圧着後の凝着部の凝着状況を示す側面図である。図にお
いて、21は半導体チップ、22はアルミまたはアルミ
合金の電極パッド、23はワイヤ、23aはワイヤ23
の端部に形成された圧着ボール、24はワイヤ3の圧着
後の圧着部、24aは圧着部のキャピラリツールの下端
面と電極パッドとの間にはみ出たはみ出し部である。2
6は中心部にワイヤの挿通孔26aが設けられたキャピ
ラリツール、26bはキャピラリーツールの端部に設け
られた装着空間である。 【0013】実際のワイヤボンディングでは、ワイヤ2
3は直径約30μmの金または金合金が使用され、この
ワイヤ23の先端に例えば放電等によって約50μmの
圧着ボール23aを形成する。キャピラリツール26の
ワイヤの挿通孔26aは約40μmに加工され、下端に
は挿通孔26aの内側角部を面取りして圧着ボール23
aが装着される装着空間26bが設けられている。 【0014】圧着動作は、圧着ボール23aを形成した
ワイヤ3をキャピラリツール26の挿通孔26aに挿入
し、圧着ボール23aを装着空間26bに装着して、キ
ャピラリツール26を電極パッド22の所定の位置に移
動して、圧着ボール23aを電極パッド22に押し付け
る。この時のボンディング荷重は、ボールの変形が生じ
て接触面積が、初期の圧着ボール23aの直径を越えな
いように約10gfとする。この時の変形状態を図2に
示す。図のように圧着ボール23aを、キャピラリツー
ル26で、圧着ボール23aに約10gfの荷重を加え
て電極パッド22に押しつける。そして、圧着ボール2
3aの電極パッド22に押しつけ開始から1ms以内に
発振振幅が設定値の1/2以上になるような立ち上がり
が急峻な超音波振動を、キャピラリツール26からボー
ル23aに与えて図1の状態になるように圧着する。 【0015】このように従来に比較してあまり強くない
押圧力で押し付け、押し付けの初期段階から超音波振動
を加えることにより、図3に示すように、接触面の中央
部から凝着部が生成され、さらに押圧を継続することに
より、図3に示す通りに塑性流動によって圧着ボール2
3aと電極パッド22の接合面の全面に凝着部が形成さ
れ、小さな接合面で強い密着強度が得られる。 【0016】超音波振動の立ち上がり特性が緩慢である
と、圧着ボールの変形が進行してから凝着が開始され、
中央部に凝着部が生成しないため、超音波振動の立ち上
がりは速やかであることが望ましい。この実施例では超
音波振動の立ち上がりを1ms以内に与える振幅は設定
値の少なくとも1/2以上で加振したが、より急峻な立
ち上がりの超音波振動を与えることが、より中央部から
密着力の強い凝着部を形成できる。 【0017】この発明は、キャピラリツール26に装着
された圧着ボール23aを電極パッド22に押圧して変
形したときに、キャピラリツール26の端面と電極パッ
ドの間にはみ出す平板部分の容積を小さくすることが重
要であり、圧着ボール23aの体積に対する装着空間2
6bの容積の割合を変えて圧着ボール23aの電極パッ
ドに接合強度を求めた結果を図4に示す。この結果よ
り、圧着部のせん断強度は、装着空間26bの容積が圧
着ボール体積の20〜60パーセントの範囲で強い値が
得られている。ワイヤ23の太さは約30μmの微細な
単位を対象とするものでありキャピラリツール26の装
着空間を精度よく加工することは困難であり、この点を
考慮すると圧着ボールの体積に対する装着空間の容積は
40〜60パーセントが妥当な値である。 【0018】また、圧着後のキャピラリツール26の端
面と電極パッド22との間にはみ出した平坦部の接合界
面の端部に応力集中が生じる。この応力集中の度合いを
知るために、はみ出し部の厚さと長さの異なる試料を製
作し、ワイヤに荷重をかけて平坦部の縁部応力を求めた
結果を図5に示す。この結果から、平坦部は薄いほど応
力集中の度合いは少なく、長さが長い程応力集中度合い
は小さくなっており、厚さと長さがほぼ等しくなる点で
応力が飽和している。 【0019】以上のことから、半導体装置のワイヤボン
ディングの寸法を小さくするためには、キャピラリツー
ルの端部に設けられた装着空間26aは、圧着ボール2
3aの体積に対し40〜60パーセントにし、圧着ボー
ル23aが電極パッドに接触して1ms以内に超音波振
動を加えて圧着することにより、圧着部の全面が凝着部
となり、図5に示す傾向から圧着部のキャピラリツール
からはみ出した平坦部の長さは平坦部厚さ前後になるよ
うに圧着部を押圧することで、小さな寸法の圧着部が形
成できる。 【0020】また、この実施の形態1.ではボンディン
グ荷重は10gfとしたが、装置上ワイヤの送給抵抗な
どの影響を受けない範囲で圧着ボールの電極パッドへの
接触を検出できるならば、より小さいボンディング荷重
とすることで、より中央部から密着力の強い凝着部が形
成できる。 【0021】以上は、金を用いた場合について述べた
が、より弾性限度の高い材料とすることでボールの変形
を抑制できるため、さらに強い密着力の凝着部が形成で
きる。 【0022】このように、ワイヤ23の圧着ボール23
aの押圧の初期段階から超音波振動を与えることによ
り、押圧力を低い値に設定して押圧することで、形成さ
れた凝着部は、小さな面積で所望の密着強度が得られ、
且つ、電極パッドが小さくできるので、半導体装置が小
形にできる。 【0023】実施の形態2. 図6に実施の形態2のワイヤボンディング部の形状を示
す。実施の形態2は、ボンディング部の横幅方向のはみ
出し量を少なくし、応力集中する部分に必要なはみ出し
量を確保したものである。図において、43はワイヤ、
44は圧着部、44aは平坦部である。この構成は、ボ
ンディング時のキャピラリツールの最終停止位置を半導
体装置の外縁側に所定量移動させた位置とする製造方法
とすることで実現できる。 【0024】このような製造方法により半導体装置を製
造すると、ボンディング部からワイヤ43が半導体装置
の外周部の接続部の方向に延線される延線方向の背面側
のみに平坦部44aが確保され、横幅方向のはみ出し幅
が小さくなり、電極パッドの横幅は小さく、ワイヤによ
る応力集中が回避されたボンディング部となり、寸法が
縮小された半導体装置が得られる。 【0025】 【発明の効果】この発明の請求項1に係る半導体装置の
製造方法はは、圧着ボールを圧着するキャピラリツール
は、中心部に上記ワイヤが挿通される挿通孔を設け、こ
の挿通孔の下端に圧着ボールが装着される装着空間を形
成し、この装着空間の容積は圧着ボールの体積の40乃
至60パーセントとし、挿通されたワイヤの先端に圧着
ボールを形成し、圧着ボールを電極パッドに接触させ、
圧着初期段階からキャピラリーツールに超音波振動を与
え、キャピラリツールの最終停止位置を半導体装置の外
縁側に所定量移動させた位置とする製造方法であって、
ボンディング部からワイヤが半導体装置の外周部の接続
部の方向に延線される延線方向の背面側のみに平坦部が
確保されて応力集中が小さくなり、横幅方向のはみ出し
幅が小さいボンディング部となって縮小された半導体装
置が製造できる。
リードフレームの電極パッドを熱圧着ワイヤボンディン
グ方式によって結合する半導体装置の製造方法に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来の半導体装置におけるワイヤのワイ
ヤボンディング部の側面図を図7に示す。図7のように
形成するためのワイヤボンディング直前の状態を図8、
ワイヤボンディング後の断面図を図9に示す。図におい
て、1は半導体チップ、2はアルミまたはアルミ合金の
電極パッド、3はワイヤ、4はワイヤ3の端部の圧着部
であり、圧着前のワイヤ3は図8に示すように放電等に
より端部を溶融して略球状の圧着ボール3aを形成して
いる。5はワイヤ3の端部の圧着部4と電極パッド2が
結合された凝着部、6は中心部にワイヤ3が挿通される
挿通孔6aが設けられたキャピラリーツールであり、こ
のキャピラリーツール6下端の挿通孔6aの角部は面取
り等により圧着ボールの装着空間が設けられている。 【0003】半導体装置の半導体チップとリードフレー
ム間の接続は、主に金や金合金等で構成されたワイヤ3
の端部に放電等によって略球状の圧着ボール3aを形成
し、ワイヤ3をキャピラリツール6の挿通孔6aに挿通
し、超音波振動等のエネルギを加えながら圧着ボール3
aを半導体チップ1の電極パッド2に押圧し、圧着ボー
ル3aは外周方向へ塑性流動させて、図9のように変形
させ、電極パッド2とキャピラリツール6下端との間に
はみ出させ、このはみ出し部においてワイヤ端と電極パ
ッド2とが一体に結合し凝着部5が形成される。 【0004】このように従来のワイヤボンディング方式
では、中央部の変形時には押圧力が弱く凝着するに至ら
ず、凝着しているのは外周部のみであり、凝着部の面積
を確保するにはある程度外径を大きくしておくことが必
要であり、ワイヤの間隔を小さくするのに限度があっ
た。 【0005】凝着面積を確保し、ワイヤ間隔を小さくす
る手段として、特開平5−267382号公報に示され
たものがある。この方法は凝着部の外形が楕円形になる
ようにキャピラリツールの先端の押圧部の形状を楕円形
に形成し押圧するようにし、ワイヤ端の凝着部を短径方
向に整列させて間隔が大きくならないようにしたもので
ある。この方法では、キャピラリツールの先端の加工が
複雑であり、ワイヤボンディング時には方向を正確に制
御する必要があり、作業が煩雑になる。 【0006】また、特開平4−28241号公報「半導
体装置の製造方法」には、圧着ボールをキャピラリツー
ルの超音波の振動方向に対して平行な方向に長い楕円形
になることを利用した方法が示されている。図10に特
開平2ー28241号公報のワイヤボンディング部の平
面図、図11に半導体装置の平面図を示す。図におい
て、12は半導体装置の電極パッド、13はワイヤ、1
4はワイヤ端の圧着部である。 【0007】この方法では、キャピラリツールの超音波
の振動方向を半導体装置の辺毎に変えて押圧する方法が
とられる。図10のように圧着部14が楕円形であり、
凝着部の面積を大きくし、電極パッド12の圧着部14
の間隔を狭めて配置することができる。ただし、図11
のように、4辺に圧着部14を配置する形態の半導体チ
ップにおいては、縦の辺に配列される電極パッド13と
横の辺に配列される電極パッド13の電極の間隔を両方
とも小さくするためには、縦の辺に配置された圧着部と
横の辺に配置された圧着部の配置ピッチが異なり、これ
に対応するために、縦、横の向きの異なる2台のボンダ
により行うか、または縦横の方向毎に向きを変えるかし
てワイヤボンディングが行われ、ワイヤ間隔を小さくで
きる利点があるが、四辺にパッドを有するチップに対し
ては、ボンディング時のキャピラリツールの振動方向を
辺毎に方向を変える煩雑な制御が必要であり、ボンディ
ング装置のコストが高くなる。 【0008】また、特開平1−273325号公報「キ
ャピラリ及びキャピラリを使用する半導体装置の製造方
法」には、キャピラリ先端の圧着に必要な直径より外周
部の半径を外周側で小さくして圧着部の外形が大きくな
るのを抑制した方法が示されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】半導体装置の寸法を縮
小するためにはワイヤボンディング部の寸法を小さくす
ることが重要であるが、上記の従来の半導体装置の熱圧
着ワイヤボンディングでは、キャピラリツールの下端面
に押し付けられる部分に凝着部がリング状に形成される
ので、振動や引張荷重などの外力に対して、変形や破断
が生じないように必要な面積を確保すると、外形が大き
くなり半導体装置の小形化のネックになっている。凝着
部を楕円形に形成する方法では、キャピラリツールの加
工、押圧時の制御が煩雑であり、生産性に難があるとい
う問題点があった。 【0010】この発明は、半導体装置の電極パッドとワ
イヤとの圧着部の凝着部面積を確保し、且つ圧着部の外
形が小さく、ワイヤ引出方向に対する横幅が縮小され
て、電極パッドの間隔が狭められると共に、ワイヤに加
わる荷重に対して強度が確保された半導体装置を製造す
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る半導体装置の製造方法は、圧着ボールを圧着するキャ
ピラリツールは、中心部に上記ワイヤが挿通される挿通
孔を設け、この挿通孔の下端に圧着ボールが装着される
装着空間を形成し、この装着空間の容積は圧着ボールの
体積の40乃至60パーセントとし、挿通されたワイヤ
の先端に圧着ボールを形成し、圧着ボールを電極パッド
に接触させ、圧着初期段階からキャピラリーツールに超
音波振動を与え、電極パッドに、圧着ボールが装着され
たキャピラリツールを半導体装置の外縁側へずらせて圧
着する半導体装置の製造方法である。 【0012】 【発明の実施の形態】実施の形態1. この発明の実施の形態1.の構成を、図1、図2、図3
に示す。図1は半導体装置のワイヤボンディング部の側
断面図であり、図2はワイヤボンディング部の圧着初期
段階における側断面図、図3はワイヤボンディング部の
圧着後の凝着部の凝着状況を示す側面図である。図にお
いて、21は半導体チップ、22はアルミまたはアルミ
合金の電極パッド、23はワイヤ、23aはワイヤ23
の端部に形成された圧着ボール、24はワイヤ3の圧着
後の圧着部、24aは圧着部のキャピラリツールの下端
面と電極パッドとの間にはみ出たはみ出し部である。2
6は中心部にワイヤの挿通孔26aが設けられたキャピ
ラリツール、26bはキャピラリーツールの端部に設け
られた装着空間である。 【0013】実際のワイヤボンディングでは、ワイヤ2
3は直径約30μmの金または金合金が使用され、この
ワイヤ23の先端に例えば放電等によって約50μmの
圧着ボール23aを形成する。キャピラリツール26の
ワイヤの挿通孔26aは約40μmに加工され、下端に
は挿通孔26aの内側角部を面取りして圧着ボール23
aが装着される装着空間26bが設けられている。 【0014】圧着動作は、圧着ボール23aを形成した
ワイヤ3をキャピラリツール26の挿通孔26aに挿入
し、圧着ボール23aを装着空間26bに装着して、キ
ャピラリツール26を電極パッド22の所定の位置に移
動して、圧着ボール23aを電極パッド22に押し付け
る。この時のボンディング荷重は、ボールの変形が生じ
て接触面積が、初期の圧着ボール23aの直径を越えな
いように約10gfとする。この時の変形状態を図2に
示す。図のように圧着ボール23aを、キャピラリツー
ル26で、圧着ボール23aに約10gfの荷重を加え
て電極パッド22に押しつける。そして、圧着ボール2
3aの電極パッド22に押しつけ開始から1ms以内に
発振振幅が設定値の1/2以上になるような立ち上がり
が急峻な超音波振動を、キャピラリツール26からボー
ル23aに与えて図1の状態になるように圧着する。 【0015】このように従来に比較してあまり強くない
押圧力で押し付け、押し付けの初期段階から超音波振動
を加えることにより、図3に示すように、接触面の中央
部から凝着部が生成され、さらに押圧を継続することに
より、図3に示す通りに塑性流動によって圧着ボール2
3aと電極パッド22の接合面の全面に凝着部が形成さ
れ、小さな接合面で強い密着強度が得られる。 【0016】超音波振動の立ち上がり特性が緩慢である
と、圧着ボールの変形が進行してから凝着が開始され、
中央部に凝着部が生成しないため、超音波振動の立ち上
がりは速やかであることが望ましい。この実施例では超
音波振動の立ち上がりを1ms以内に与える振幅は設定
値の少なくとも1/2以上で加振したが、より急峻な立
ち上がりの超音波振動を与えることが、より中央部から
密着力の強い凝着部を形成できる。 【0017】この発明は、キャピラリツール26に装着
された圧着ボール23aを電極パッド22に押圧して変
形したときに、キャピラリツール26の端面と電極パッ
ドの間にはみ出す平板部分の容積を小さくすることが重
要であり、圧着ボール23aの体積に対する装着空間2
6bの容積の割合を変えて圧着ボール23aの電極パッ
ドに接合強度を求めた結果を図4に示す。この結果よ
り、圧着部のせん断強度は、装着空間26bの容積が圧
着ボール体積の20〜60パーセントの範囲で強い値が
得られている。ワイヤ23の太さは約30μmの微細な
単位を対象とするものでありキャピラリツール26の装
着空間を精度よく加工することは困難であり、この点を
考慮すると圧着ボールの体積に対する装着空間の容積は
40〜60パーセントが妥当な値である。 【0018】また、圧着後のキャピラリツール26の端
面と電極パッド22との間にはみ出した平坦部の接合界
面の端部に応力集中が生じる。この応力集中の度合いを
知るために、はみ出し部の厚さと長さの異なる試料を製
作し、ワイヤに荷重をかけて平坦部の縁部応力を求めた
結果を図5に示す。この結果から、平坦部は薄いほど応
力集中の度合いは少なく、長さが長い程応力集中度合い
は小さくなっており、厚さと長さがほぼ等しくなる点で
応力が飽和している。 【0019】以上のことから、半導体装置のワイヤボン
ディングの寸法を小さくするためには、キャピラリツー
ルの端部に設けられた装着空間26aは、圧着ボール2
3aの体積に対し40〜60パーセントにし、圧着ボー
ル23aが電極パッドに接触して1ms以内に超音波振
動を加えて圧着することにより、圧着部の全面が凝着部
となり、図5に示す傾向から圧着部のキャピラリツール
からはみ出した平坦部の長さは平坦部厚さ前後になるよ
うに圧着部を押圧することで、小さな寸法の圧着部が形
成できる。 【0020】また、この実施の形態1.ではボンディン
グ荷重は10gfとしたが、装置上ワイヤの送給抵抗な
どの影響を受けない範囲で圧着ボールの電極パッドへの
接触を検出できるならば、より小さいボンディング荷重
とすることで、より中央部から密着力の強い凝着部が形
成できる。 【0021】以上は、金を用いた場合について述べた
が、より弾性限度の高い材料とすることでボールの変形
を抑制できるため、さらに強い密着力の凝着部が形成で
きる。 【0022】このように、ワイヤ23の圧着ボール23
aの押圧の初期段階から超音波振動を与えることによ
り、押圧力を低い値に設定して押圧することで、形成さ
れた凝着部は、小さな面積で所望の密着強度が得られ、
且つ、電極パッドが小さくできるので、半導体装置が小
形にできる。 【0023】実施の形態2. 図6に実施の形態2のワイヤボンディング部の形状を示
す。実施の形態2は、ボンディング部の横幅方向のはみ
出し量を少なくし、応力集中する部分に必要なはみ出し
量を確保したものである。図において、43はワイヤ、
44は圧着部、44aは平坦部である。この構成は、ボ
ンディング時のキャピラリツールの最終停止位置を半導
体装置の外縁側に所定量移動させた位置とする製造方法
とすることで実現できる。 【0024】このような製造方法により半導体装置を製
造すると、ボンディング部からワイヤ43が半導体装置
の外周部の接続部の方向に延線される延線方向の背面側
のみに平坦部44aが確保され、横幅方向のはみ出し幅
が小さくなり、電極パッドの横幅は小さく、ワイヤによ
る応力集中が回避されたボンディング部となり、寸法が
縮小された半導体装置が得られる。 【0025】 【発明の効果】この発明の請求項1に係る半導体装置の
製造方法はは、圧着ボールを圧着するキャピラリツール
は、中心部に上記ワイヤが挿通される挿通孔を設け、こ
の挿通孔の下端に圧着ボールが装着される装着空間を形
成し、この装着空間の容積は圧着ボールの体積の40乃
至60パーセントとし、挿通されたワイヤの先端に圧着
ボールを形成し、圧着ボールを電極パッドに接触させ、
圧着初期段階からキャピラリーツールに超音波振動を与
え、キャピラリツールの最終停止位置を半導体装置の外
縁側に所定量移動させた位置とする製造方法であって、
ボンディング部からワイヤが半導体装置の外周部の接続
部の方向に延線される延線方向の背面側のみに平坦部が
確保されて応力集中が小さくなり、横幅方向のはみ出し
幅が小さいボンディング部となって縮小された半導体装
置が製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1.の半導体装置の圧
着部の側断面図である。 【図2】 この発明の図1の実施の形態1.の半導体装
置の圧着部の押圧直後の側面図である。 【図3】 この発明の実施の形態1.の圧着状態の形状
及び接合部の凝着状況を示す断面図である。 【図4】 この発明の実施の形態1.圧着部の圧着ボー
ルの体積と装着空間の容積の比と凝着部のせん弾せん断
強度の関係を示すグラフである。 【図5】 圧着部の外周平坦部の厚さに対する幅と電極
パッドの接合界面端部の引張応力の関係を示すグラフで
ある。 【図6】 この発明の実施の形態2.の圧着部の斜視図
である。 【図7】 従来の半導体装置の圧着部の側面図である。 【図8】 従来の半導体装置圧着部の圧着直前の状態を
示す側面図である。 【図9】 従来の半導体装置の圧着部の接合状態を示す
断面図である。 【図10】 従来の他の半導体装置の圧着部の平面図で
ある。 【図11】 従来の図10の圧着部を半導体装置に装着
された状態を示す平面図である。 【符号の説明】 21 半導体チップ、22 電極パッド、23 ワイ
ヤ、23a 圧着空間、24 圧着部、24a 平坦
部、25 凝着部、26 キャピラリツール、26a
挿通孔、26b 装着空間、43 ワイヤ、44 圧着
部、44a 平坦部。
着部の側断面図である。 【図2】 この発明の図1の実施の形態1.の半導体装
置の圧着部の押圧直後の側面図である。 【図3】 この発明の実施の形態1.の圧着状態の形状
及び接合部の凝着状況を示す断面図である。 【図4】 この発明の実施の形態1.圧着部の圧着ボー
ルの体積と装着空間の容積の比と凝着部のせん弾せん断
強度の関係を示すグラフである。 【図5】 圧着部の外周平坦部の厚さに対する幅と電極
パッドの接合界面端部の引張応力の関係を示すグラフで
ある。 【図6】 この発明の実施の形態2.の圧着部の斜視図
である。 【図7】 従来の半導体装置の圧着部の側面図である。 【図8】 従来の半導体装置圧着部の圧着直前の状態を
示す側面図である。 【図9】 従来の半導体装置の圧着部の接合状態を示す
断面図である。 【図10】 従来の他の半導体装置の圧着部の平面図で
ある。 【図11】 従来の図10の圧着部を半導体装置に装着
された状態を示す平面図である。 【符号の説明】 21 半導体チップ、22 電極パッド、23 ワイ
ヤ、23a 圧着空間、24 圧着部、24a 平坦
部、25 凝着部、26 キャピラリツール、26a
挿通孔、26b 装着空間、43 ワイヤ、44 圧着
部、44a 平坦部。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平6−45392(JP,A)
特開 平2−43747(JP,A)
特開 平5−218147(JP,A)
特開 平4−48742(JP,A)
特開 平8−8308(JP,A)
特開 平10−4097(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/60
H01L 21/607
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属細線からなるワイヤの先端に略球状
の圧着ボールを形成し、該圧着ボールを半導体チップの
電極パッドに熱圧着する半導体装置の製造方法におい
て、上記圧着ボールを圧着するキャピラリツールは、中
心部に上記ワイヤが挿通される挿通孔が設けられ、該挿
通孔の下端に圧着ボールが装着される装着空間が形成さ
れ、該装着空間の容積は上記圧着ボールの体積の40乃
至60パーセントとし、上記キャピラリツールの挿通孔
に挿通されたワイヤの先端に圧着ボールを形成し、該圧
着ボールを上記電極パッドに接触させ、圧着初期段階か
らキャピラリーツールに超音波振動を与え、電極パッド
に、圧着ボールが装着されたキャピラリツールを半導体
装置の外縁側へずらし、圧着することを特徴とする半導
体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01685797A JP3476643B2 (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01685797A JP3476643B2 (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10214856A JPH10214856A (ja) | 1998-08-11 |
| JP3476643B2 true JP3476643B2 (ja) | 2003-12-10 |
Family
ID=11927899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01685797A Expired - Fee Related JP3476643B2 (ja) | 1997-01-30 | 1997-01-30 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3476643B2 (ja) |
-
1997
- 1997-01-30 JP JP01685797A patent/JP3476643B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10214856A (ja) | 1998-08-11 |
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