JP3482016B2 - 分割型ソフトフェライト磁心及びその製造方法 - Google Patents
分割型ソフトフェライト磁心及びその製造方法Info
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- JP3482016B2 JP3482016B2 JP27785994A JP27785994A JP3482016B2 JP 3482016 B2 JP3482016 B2 JP 3482016B2 JP 27785994 A JP27785994 A JP 27785994A JP 27785994 A JP27785994 A JP 27785994A JP 3482016 B2 JP3482016 B2 JP 3482016B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コイルやトランス等
の用途に供して好適な分割型ソフトフェライト磁心及び
この磁心を有利に製造できる方法に関するものである。
の用途に供して好適な分割型ソフトフェライト磁心及び
この磁心を有利に製造できる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軟磁性フェライトは、コイルやトランス
等の磁心として用いられ、入力電気信号を効率よく、し
かも忠実に伝えるために、使用周波数、使用温度範囲に
おいて高い実効透磁率が要求される。
等の磁心として用いられ、入力電気信号を効率よく、し
かも忠実に伝えるために、使用周波数、使用温度範囲に
おいて高い実効透磁率が要求される。
【0003】これらのソフトフェライト磁心は、磁路を
二分割した形状、例えばEE形、EI形、EER形状等
に作製した後、コイルを挟んで付き合わせて使用に供さ
れる場合が多い。この場合において、突き合わせた分割
面の実効空隙が磁心特性、特に実効透磁率に大きく影響
を及ぼすことから、この面を研削加工して平行度と面粗
さとを所定範囲内に管理することが行なわれている。
二分割した形状、例えばEE形、EI形、EER形状等
に作製した後、コイルを挟んで付き合わせて使用に供さ
れる場合が多い。この場合において、突き合わせた分割
面の実効空隙が磁心特性、特に実効透磁率に大きく影響
を及ぼすことから、この面を研削加工して平行度と面粗
さとを所定範囲内に管理することが行なわれている。
【0004】一般に、実効透磁率μeは、分割面の面粗
さから下式によって推定できる。以下、式(1)により
推定した実効透磁率を計算透磁率μecと呼ぶ。
さから下式によって推定できる。以下、式(1)により
推定した実効透磁率を計算透磁率μecと呼ぶ。
【数1】
【0005】式(1)より、実効空隙、すなわち分割面
の面粗さを低減することが、実効透磁率の増加に有効で
あることは明らかである。それゆえ、一般に、実効透磁
率の劣化を防止するため、分割面の面粗さを小さくする
努力が払われてきた。
の面粗さを低減することが、実効透磁率の増加に有効で
あることは明らかである。それゆえ、一般に、実効透磁
率の劣化を防止するため、分割面の面粗さを小さくする
努力が払われてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる面粗さ
の減少により実効透磁率は増加したとはいえ、その実効
透磁率は、式(1)により推定した計算透磁率よりも小
さいという問題があった。
の減少により実効透磁率は増加したとはいえ、その実効
透磁率は、式(1)により推定した計算透磁率よりも小
さいという問題があった。
【0007】ここにおいて、研削加工された分割面に
は、塑性流動破壊による研削条痕及び脆性破壊による破
砕面が混在している。これらの破壊変質層も磁気特性に
大きく影響することはわかっているけれども、どの程度
の破壊層が生じて、どの程度磁気特性劣化に寄与するか
はこれまで明確になってはいなかった。これが実効透磁
率が計算透磁率より劣る原因と考えられる。
は、塑性流動破壊による研削条痕及び脆性破壊による破
砕面が混在している。これらの破壊変質層も磁気特性に
大きく影響することはわかっているけれども、どの程度
の破壊層が生じて、どの程度磁気特性劣化に寄与するか
はこれまで明確になってはいなかった。これが実効透磁
率が計算透磁率より劣る原因と考えられる。
【0008】また、このように研削加工の際の破壊変質
層が、どの程度磁気特性劣化に影響を及ぼしているかが
明確になってはいなかったことから、加工処理の能率向
上を図るために用いられている連続式研削機(例えば立
軸ベルト送りテーブル型連続式研削機)による研削加工
の際においても、通常使用されるセグメントタイプの超
砥粒ホイールにより通常のワーク速度(1m/min 超)で
分割面を研削する場合には、実効透磁率が計算透磁率よ
りも劣ることが見受けられた。したがって、実効透磁率
の低下を防止するためには、ワーク速度を1m/min 以下
の低速にすること程度の手当てしか行われていなかっ
た。すなわち従来は、処理効率を落とさなければ、高い
実効透磁率が要求される磁心を研削加工できなかったの
である。
層が、どの程度磁気特性劣化に影響を及ぼしているかが
明確になってはいなかったことから、加工処理の能率向
上を図るために用いられている連続式研削機(例えば立
軸ベルト送りテーブル型連続式研削機)による研削加工
の際においても、通常使用されるセグメントタイプの超
砥粒ホイールにより通常のワーク速度(1m/min 超)で
分割面を研削する場合には、実効透磁率が計算透磁率よ
りも劣ることが見受けられた。したがって、実効透磁率
の低下を防止するためには、ワーク速度を1m/min 以下
の低速にすること程度の手当てしか行われていなかっ
た。すなわち従来は、処理効率を落とさなければ、高い
実効透磁率が要求される磁心を研削加工できなかったの
である。
【0009】この発明は、上記の問題を有利に解決する
もので、コイルやトランス等に供する分割型ソフトフェ
ライト磁心において、分割面の品位すなわち表面性状に
よる実効透磁率の低下を最小限に抑えたソフトフェライ
ト磁心を、その有利な製造方法と共に提案することを目
的とする。
もので、コイルやトランス等に供する分割型ソフトフェ
ライト磁心において、分割面の品位すなわち表面性状に
よる実効透磁率の低下を最小限に抑えたソフトフェライ
ト磁心を、その有利な製造方法と共に提案することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するこの
発明は、磁路を分割して、その分割面に研削加工を施し
てなる分割型ソフトフェライト磁心において、上記分割
面に占める塑性流動破壊となる領域の面積率が40%以下
であることを特徴とするソフトフェライト磁心である。
発明は、磁路を分割して、その分割面に研削加工を施し
てなる分割型ソフトフェライト磁心において、上記分割
面に占める塑性流動破壊となる領域の面積率が40%以下
であることを特徴とするソフトフェライト磁心である。
【0011】また、この発明は、フェライト粉を分割型
磁心の形状に成形して焼結した後、分割面に研削加工を
行って仕上げる分割型ソフトフェライト磁心の製造方法
において、分割面の研削手段として、プレーンカップタ
イプ超砥粒ホイールであってこの砥粒層の粒度が該ホイ
ールの外周部から半径方向中心部に向かって小さくなり
かつ砥粒層表面と被研削面とのなす角度が該ホイールの
外周部から半径方向中心部に向かって小さくなるものを
用い、上記分割面を、順次粒度の小さい砥粒にて砥粒層
表面とのなす角度を小さくして研削加工することを特徴
とする分割型ソフトフェライト磁心の製造方法である。
磁心の形状に成形して焼結した後、分割面に研削加工を
行って仕上げる分割型ソフトフェライト磁心の製造方法
において、分割面の研削手段として、プレーンカップタ
イプ超砥粒ホイールであってこの砥粒層の粒度が該ホイ
ールの外周部から半径方向中心部に向かって小さくなり
かつ砥粒層表面と被研削面とのなす角度が該ホイールの
外周部から半径方向中心部に向かって小さくなるものを
用い、上記分割面を、順次粒度の小さい砥粒にて砥粒層
表面とのなす角度を小さくして研削加工することを特徴
とする分割型ソフトフェライト磁心の製造方法である。
【0012】さらに、この発明は、フェライト粉を分割
型磁心の形状に成形して焼結した後、分割面に研削加工
を行って仕上げる分割型ソフトフェライト磁心の製造方
法において、分割面の研削手段として、プレーンカップ
タイプ超砥粒ホイールであって、同心円環状に粒度の異
なる複数の砥粒層を、隣接相互の砥粒層にて砥粒径dが dn+1 <dn ,dm ≦dm-1 (但し、最外周の砥粒をn=1, 最内周の砥粒をn=mとする) なる関係を満たして設け、かつこの複数の砥粒層の各表
面と被研削面とのなす角度θが θn+1 <θn ,θ1 <3°(但し、最外周の砥粒をn=
1とする) なる関係を満足するものを用い、上記分割面を、順次粒
度の小さい砥粒にて砥粒層表面とのなす角度を小さくし
て研削加工することを特徴とする分割型ソフトフェライ
ト磁心の製造方法である。
型磁心の形状に成形して焼結した後、分割面に研削加工
を行って仕上げる分割型ソフトフェライト磁心の製造方
法において、分割面の研削手段として、プレーンカップ
タイプ超砥粒ホイールであって、同心円環状に粒度の異
なる複数の砥粒層を、隣接相互の砥粒層にて砥粒径dが dn+1 <dn ,dm ≦dm-1 (但し、最外周の砥粒をn=1, 最内周の砥粒をn=mとする) なる関係を満たして設け、かつこの複数の砥粒層の各表
面と被研削面とのなす角度θが θn+1 <θn ,θ1 <3°(但し、最外周の砥粒をn=
1とする) なる関係を満足するものを用い、上記分割面を、順次粒
度の小さい砥粒にて砥粒層表面とのなす角度を小さくし
て研削加工することを特徴とする分割型ソフトフェライ
ト磁心の製造方法である。
【0013】
【作用】この発明において、研削面に占める塑性流動破
壊となる領域すなわち研削条痕(以下、この塑性流動破
壊となる領域を研削条痕と呼ぶ)の面積率を40%以下に
限定した理由について説明する。
壊となる領域すなわち研削条痕(以下、この塑性流動破
壊となる領域を研削条痕と呼ぶ)の面積率を40%以下に
限定した理由について説明する。
【0014】前述のとおり、研削加工された分割面に生
じている破壊変質層が磁気特性に大きく影響することか
ら、発明者は、研削加工による破壊変質層が実効透磁率
の低下にどのように寄与しているかを明らかにするため
に、複数の研削機、砥石及び研削条件によって研削加工
された分割型ソフトフェライト磁心の実効透磁率と分割
面の品位の相関を丹念に調べた。その結果、後述する実
施例にも示すように、分割面に占める研削条痕の面積率
と実効透磁率の間には強い相関があることを見出したの
である(図2参照)。
じている破壊変質層が磁気特性に大きく影響することか
ら、発明者は、研削加工による破壊変質層が実効透磁率
の低下にどのように寄与しているかを明らかにするため
に、複数の研削機、砥石及び研削条件によって研削加工
された分割型ソフトフェライト磁心の実効透磁率と分割
面の品位の相関を丹念に調べた。その結果、後述する実
施例にも示すように、分割面に占める研削条痕の面積率
と実効透磁率の間には強い相関があることを見出したの
である(図2参照)。
【0015】これによると、分割面に占める研削条痕の
面積率が少ないほど実効透磁率は大きい。破壊変質層の
深さとソフトフェライト磁心の磁気特性との関係につい
てはまだ明らかでないが、塑性流動破壊による研削条痕
部分が実効透磁率の劣化の主要因であることは明白であ
る。そして、研削条痕の面積率が40%を超えると、分割
型ソフトフェライト磁心の実効透磁率は前記式(1)よ
り求められる計算透磁率より小さくなる。それゆえ、研
削条痕の面積率を40%以下と限定した。
面積率が少ないほど実効透磁率は大きい。破壊変質層の
深さとソフトフェライト磁心の磁気特性との関係につい
てはまだ明らかでないが、塑性流動破壊による研削条痕
部分が実効透磁率の劣化の主要因であることは明白であ
る。そして、研削条痕の面積率が40%を超えると、分割
型ソフトフェライト磁心の実効透磁率は前記式(1)よ
り求められる計算透磁率より小さくなる。それゆえ、研
削条痕の面積率を40%以下と限定した。
【0016】このような、分割面に占める研削条痕の面
積率が40%以下であるこの発明のソフトフェライト磁心
を生産効率良く製造するには、連続式研削機で研削加工
を行うものとし、その研削加工手段として、プレーンカ
ップタイプ超砥粒ホイール(以下、プレーンカップホイ
ールという)であってこの砥粒層の粒度が該ホイールの
外周部から半径方向中心部に向かって小さくなりかつ砥
粒層表面と被研削面とのなす角度が該ホイールの外周部
から半径方向中心部に向かって小さくなるものを用いれ
ばよい。
積率が40%以下であるこの発明のソフトフェライト磁心
を生産効率良く製造するには、連続式研削機で研削加工
を行うものとし、その研削加工手段として、プレーンカ
ップタイプ超砥粒ホイール(以下、プレーンカップホイ
ールという)であってこの砥粒層の粒度が該ホイールの
外周部から半径方向中心部に向かって小さくなりかつ砥
粒層表面と被研削面とのなす角度が該ホイールの外周部
から半径方向中心部に向かって小さくなるものを用いれ
ばよい。
【0017】より具体的には、プレーンカップホイール
として、同心円環状に粒度の異なる複数の砥粒層を、隣
接相互の砥粒層にて砥粒径dが dn+1 <dn ,dm ≦dm-1 (但し、最外周の砥粒をn=1, 最内周の砥粒をn=mとする) なる関係を満たして設け、かつこの複数の砥粒層に対応
して砥粒層表面と被研削面とのなす角度θが θn+1 <θn ,θ1 <3°(但し、最外周の砥粒をn=
1とする) なる関係を満足するものを用いればよい。
として、同心円環状に粒度の異なる複数の砥粒層を、隣
接相互の砥粒層にて砥粒径dが dn+1 <dn ,dm ≦dm-1 (但し、最外周の砥粒をn=1, 最内周の砥粒をn=mとする) なる関係を満たして設け、かつこの複数の砥粒層に対応
して砥粒層表面と被研削面とのなす角度θが θn+1 <θn ,θ1 <3°(但し、最外周の砥粒をn=
1とする) なる関係を満足するものを用いればよい。
【0018】かかるプレーンカップホイールの一例を、
軸心を通る要部断面で図3(a) に示す。図3(a) のプレ
ーンカップホイールは、粒度の異なる砥粒層1a 、1b
、1c 及び1d が台金2a 上に形成されているもので
ある。各砥粒層は、ホイールにおいて同心円環状にな
る。ホイールの最外周部に形成された砥粒層1a より
も、半径方向中心寄りに隣接する砥粒層1b の方が砥粒
径が小さく、同様に、砥粒層1b よりも砥粒層1c の方
が、砥粒層1c よりも砥粒層1d の方が、それぞれ砥粒
径が小さくなっている。そして、これら砥粒層1a 〜1
d の表面と研削面とのなす角度は、砥粒層1a と研削面
とのなす角度が最も大きく(但し、3°未満である)、
以下、順次、1b 、1c 及び1d と研削面とのなす角度
が小さくなっている。
軸心を通る要部断面で図3(a) に示す。図3(a) のプレ
ーンカップホイールは、粒度の異なる砥粒層1a 、1b
、1c 及び1d が台金2a 上に形成されているもので
ある。各砥粒層は、ホイールにおいて同心円環状にな
る。ホイールの最外周部に形成された砥粒層1a より
も、半径方向中心寄りに隣接する砥粒層1b の方が砥粒
径が小さく、同様に、砥粒層1b よりも砥粒層1c の方
が、砥粒層1c よりも砥粒層1d の方が、それぞれ砥粒
径が小さくなっている。そして、これら砥粒層1a 〜1
d の表面と研削面とのなす角度は、砥粒層1a と研削面
とのなす角度が最も大きく(但し、3°未満である)、
以下、順次、1b 、1c 及び1d と研削面とのなす角度
が小さくなっている。
【0019】また、図3(b) には、ソフトフェライトの
研削加工のために通常用いられているセグメントタイプ
の超砥粒ホイール(以下、セグメントホイールという)
の一例を軸心を通る要部断面で示す。このセグメントホ
イールは、砥粒層を半径方向に分割して、それぞれ砥粒
径が異なる5種の砥粒層3a 、3b 、3c 、3d 及び3
e が台金4b に台金5を介して形成されている。この図
3(b) に示したセグメントホイールを研削加工に用いた
場合には、ワーク速度が1m/min を超える場合に満足で
きる実効透磁率が得られなかったのは既に述べたとおり
である。
研削加工のために通常用いられているセグメントタイプ
の超砥粒ホイール(以下、セグメントホイールという)
の一例を軸心を通る要部断面で示す。このセグメントホ
イールは、砥粒層を半径方向に分割して、それぞれ砥粒
径が異なる5種の砥粒層3a 、3b 、3c 、3d 及び3
e が台金4b に台金5を介して形成されている。この図
3(b) に示したセグメントホイールを研削加工に用いた
場合には、ワーク速度が1m/min を超える場合に満足で
きる実効透磁率が得られなかったのは既に述べたとおり
である。
【0020】これに対して、図3(a) に示したプレーン
カップホイールを用いて分割面の研削加工を行った場合
には、この分割面を順次粒度の小さい砥粒にて砥粒層表
面とのなす角度を小さくして研削加工することになり、
その結果、ワーク速度が1m/min を超える場合であって
も実効透磁率が計算透磁率を上回るという優れた特質が
得られる。この理由は、砥粒径及び砥粒層表面と被研削
面とのなす角度を、この発明に従う適正範囲に限定する
ことにより、砥粒の切り込みを小さくし、研削抵抗を軽
減して、研削加工における塑性流動破壊の発生を効果的
に抑制することに成功したためだと考えられる。
カップホイールを用いて分割面の研削加工を行った場合
には、この分割面を順次粒度の小さい砥粒にて砥粒層表
面とのなす角度を小さくして研削加工することになり、
その結果、ワーク速度が1m/min を超える場合であって
も実効透磁率が計算透磁率を上回るという優れた特質が
得られる。この理由は、砥粒径及び砥粒層表面と被研削
面とのなす角度を、この発明に従う適正範囲に限定する
ことにより、砥粒の切り込みを小さくし、研削抵抗を軽
減して、研削加工における塑性流動破壊の発生を効果的
に抑制することに成功したためだと考えられる。
【0021】この発明で用いて好適なプレーンカップホ
イールにおいては、砥粒の材質はダイヤモンドの他、C
BN(立方晶窒化ホウ素)等も用いることができる。ま
たホイール最外周部に形成された砥粒層の砥粒の好適範
囲は、研削代の大きさにもよるが粒径50〜200μm
のものである。さらに、砥粒層の表面と被研削面とのな
す角度は、θn+1 <(1/2)θn とすることにより、実効
透磁率(μe)/計算透磁率(μec)の値が1.05以上
となることから、より好ましい。隣接相互の砥粒層の砥
粒径dは、超砥粒ホイールの製作コスト等を考慮する
と、dn+1 <(2/3)dn であることが、より好ましい。
イールにおいては、砥粒の材質はダイヤモンドの他、C
BN(立方晶窒化ホウ素)等も用いることができる。ま
たホイール最外周部に形成された砥粒層の砥粒の好適範
囲は、研削代の大きさにもよるが粒径50〜200μm
のものである。さらに、砥粒層の表面と被研削面とのな
す角度は、θn+1 <(1/2)θn とすることにより、実効
透磁率(μe)/計算透磁率(μec)の値が1.05以上
となることから、より好ましい。隣接相互の砥粒層の砥
粒径dは、超砥粒ホイールの製作コスト等を考慮する
と、dn+1 <(2/3)dn であることが、より好ましい。
【0022】さらに、図3(a) においては、同心円環状
に形成された各砥粒層が平坦な面である例を示したが、
この発明では、各砥粒層が曲面であって隣接する砥粒層
とは滑らかに接続する例であってもよい。この場合にお
ける砥粒層表面と被研削面とのなす角度は、この砥粒層
表面に接する平面と被研削面とのなす角度をいう。
に形成された各砥粒層が平坦な面である例を示したが、
この発明では、各砥粒層が曲面であって隣接する砥粒層
とは滑らかに接続する例であってもよい。この場合にお
ける砥粒層表面と被研削面とのなす角度は、この砥粒層
表面に接する平面と被研削面とのなす角度をいう。
【0023】
実施例1
MnO 、ZnO 及びFe2O3 を主成分とし、初透磁率が2500で
あるMn−ZnフェライトをFEER28.5A 形(JIS C 2514)に
成形し、焼結したフェライト磁心の分割面を、連続式研
削機(立軸ベルト送りテーブル型)を用いて、砥石、砥
石周速及びワーク速度を種々に変えて、湿式にて平面研
削加工した。砥石は表1に示すうち、A,B,F〜Hの
5種類のメタルボンドダイヤモンド砥石を使用し、研削
代約0.7mmを1パスで研削した。なお、ギャップ加工は
施していない。
あるMn−ZnフェライトをFEER28.5A 形(JIS C 2514)に
成形し、焼結したフェライト磁心の分割面を、連続式研
削機(立軸ベルト送りテーブル型)を用いて、砥石、砥
石周速及びワーク速度を種々に変えて、湿式にて平面研
削加工した。砥石は表1に示すうち、A,B,F〜Hの
5種類のメタルボンドダイヤモンド砥石を使用し、研削
代約0.7mmを1パスで研削した。なお、ギャップ加工は
施していない。
【0024】
【表1】
【0025】かくして得られたフェライト磁心の分割面
の十点平均粗さ(Rz)を表面粗さ形状測定機にて測定
し、さらに分割面における研削条痕の面積率を、SEM 写
真を画像処理することにより求めた。また、周波数:1
KHz 、室温における実効透磁率(μe)をインピーダン
スアナライザーにて測定した。これらの測定結果を表2
にまとめて示す。
の十点平均粗さ(Rz)を表面粗さ形状測定機にて測定
し、さらに分割面における研削条痕の面積率を、SEM 写
真を画像処理することにより求めた。また、周波数:1
KHz 、室温における実効透磁率(μe)をインピーダン
スアナライザーにて測定した。これらの測定結果を表2
にまとめて示す。
【0026】
【表2】
【0027】また、図1に上記各フェライト磁心の実効
透磁率に及ぼす分割面の十点平均粗さ依存性をグラフで
示し、図2に、上記各フェライト磁心の実効透磁率と式
(1)により求めた計算透磁率(μec)の比に及ぼす
研削条痕の面積率依存性をグラフで示す。
透磁率に及ぼす分割面の十点平均粗さ依存性をグラフで
示し、図2に、上記各フェライト磁心の実効透磁率と式
(1)により求めた計算透磁率(μec)の比に及ぼす
研削条痕の面積率依存性をグラフで示す。
【0028】表2並びに図1及び図2から明らかなよう
に、プレーンカップホイールをあるいは5列セグメント
ホイールのいずれを用いた場合においても、分割型フェ
ライト磁心の分割面に占める研削条痕の面積率が40%以
下であるものは、計算透磁率を超える実効透磁率が達成
されている。なお、5列セグメントホイールの場合は、
ワーク速度を1.0 m/min 以下に遅くすることにより、研
削条痕の面積率を40%以下とすることができるが、この
ワーク速度では、ソフトフェライト磁心を能率良く生産
できるとはいえない。
に、プレーンカップホイールをあるいは5列セグメント
ホイールのいずれを用いた場合においても、分割型フェ
ライト磁心の分割面に占める研削条痕の面積率が40%以
下であるものは、計算透磁率を超える実効透磁率が達成
されている。なお、5列セグメントホイールの場合は、
ワーク速度を1.0 m/min 以下に遅くすることにより、研
削条痕の面積率を40%以下とすることができるが、この
ワーク速度では、ソフトフェライト磁心を能率良く生産
できるとはいえない。
【0029】また、No. 1,2とNo. 3,4とを対比す
れば、μe/μecがほぼ同じなので、砥粒径をdn+1
<(2/3)dn とするほうが、コストの点からは望ましい
といえる。
れば、μe/μecがほぼ同じなので、砥粒径をdn+1
<(2/3)dn とするほうが、コストの点からは望ましい
といえる。
【0030】実施例2
実施例1と同様に成形、焼結したフェライト磁心の分割
面を、実施例1と同様に湿式にて平面研削加工をした。
砥石は表1に示したC〜Eの3種類のメタルボンドダイ
ヤモンド砥石を使用し、切削代:約0.7 mmを1パスで研
削した。なお、ギャップ加工は施していない。かくして
得られたフェライト磁心の分割面の十点平均粗さ(R
z)、研削条痕の面積率及び実効透磁率(μe)を、計
算透磁率(μec)と共に表3に示す。
面を、実施例1と同様に湿式にて平面研削加工をした。
砥石は表1に示したC〜Eの3種類のメタルボンドダイ
ヤモンド砥石を使用し、切削代:約0.7 mmを1パスで研
削した。なお、ギャップ加工は施していない。かくして
得られたフェライト磁心の分割面の十点平均粗さ(R
z)、研削条痕の面積率及び実効透磁率(μe)を、計
算透磁率(μec)と共に表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】比較例であるNo. 8及び9からわかるよう
に、ダイヤモンドホイールの最外周部に形成された第1
列の砥粒層と被研削面とのなす角度θ1 が3°以上で
は、加工効率が低下しないワーク速度1.0 m/min 以上に
おいて、研削条痕の面積率が40%を超え実効透磁率が計
算透磁率よりも劣る。
に、ダイヤモンドホイールの最外周部に形成された第1
列の砥粒層と被研削面とのなす角度θ1 が3°以上で
は、加工効率が低下しないワーク速度1.0 m/min 以上に
おいて、研削条痕の面積率が40%を超え実効透磁率が計
算透磁率よりも劣る。
【0033】また、実施例であるNo. 11〜14とNo. 15〜
18とを比較すればわかるように、θ n+1 <(1/2)θn と
することにより、実効透磁率(μe)/計算透磁率(μ
ec)の値は一層良くなる。
18とを比較すればわかるように、θ n+1 <(1/2)θn と
することにより、実効透磁率(μe)/計算透磁率(μ
ec)の値は一層良くなる。
【0034】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、コイルやト
ランス等に供する分割型ソフトフェライト磁心におい
て、実効透磁率が分割面の面粗さから求めた計算透磁率
以上であるフェライト磁心を得ることができる。
ランス等に供する分割型ソフトフェライト磁心におい
て、実効透磁率が分割面の面粗さから求めた計算透磁率
以上であるフェライト磁心を得ることができる。
【図1】フェライト磁心の実効透磁率μeに及ぼす分割
面の十点平均粗さRz依存性を示すグラフである。
面の十点平均粗さRz依存性を示すグラフである。
【図2】フェライト磁心の実効透磁率μeと計算透磁率
μecとの比に及ぼす研削条痕の面積率依存性を示すグ
ラフである。
μecとの比に及ぼす研削条痕の面積率依存性を示すグ
ラフである。
【図3】フェライト磁心の研削加工に用いる超砥粒ホイ
ールの、軸心を通る要部断面図である。
ールの、軸心を通る要部断面図である。
1a,1b,1c,1d 砥粒層
2a 台金
3a,3b,3c,3d,3e 砥粒層
4b 台金
5 台金
Claims (3)
- 【請求項1】 磁路を分割して、その分割面に研削加工
を施してなる分割型ソフトフェライト磁心において、上
記分割面に占める塑性流動破壊となる領域の面積率が40
%以下であることを特徴とする分割型ソフトフェライト
磁心。 - 【請求項2】 フェライト粉を分割型磁心の形状に成形
して焼結した後、分割面に研削加工を行って仕上げる分
割型ソフトフェライト磁心の製造方法において、 分割面の研削手段として、プレーンカップタイプ超砥粒
ホイールであってこの砥粒層の粒度が該ホイールの外周
部から半径方向中心部に向かって小さくなりかつ砥粒層
表面と被研削面とのなす角度が該ホイールの外周部から
半径方向中心部に向かって小さくなるものを用い、上記
分割面を、順次粒度の小さい砥粒にて砥粒層表面とのな
す角度を小さくして研削加工することを特徴とする分割
型ソフトフェライト磁心の製造方法。 - 【請求項3】 フェライト粉を分割型磁心の形状に成形
して焼結した後、分割面に研削加工を行って仕上げる分
割型ソフトフェライト磁心の製造方法において、 分割面の研削手段として、プレーンカップタイプ超砥粒
ホイールであって、同心円環状に粒度の異なる複数の砥
粒層を、隣接相互の砥粒層にて砥粒径dが dn+1 <dn ,dm ≦dm-1 (但し、最外周の砥粒をn=1, 最内周の砥粒をn=mとする) なる関係を満たして設け、かつこの複数の砥粒層の各表
面と被研削面とのなす角度θが θn+1 <θn ,θ1 <3°(但し、最外周の砥粒をn=
1とする) なる関係を満足するものを用い、上記分割面を、順次粒
度の小さい砥粒にて砥粒層表面とのなす角度を小さくし
て研削加工することを特徴とする分割型ソフトフェライ
ト磁心の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27785994A JP3482016B2 (ja) | 1993-11-12 | 1994-11-11 | 分割型ソフトフェライト磁心及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-283331 | 1993-11-12 | ||
| JP28333193 | 1993-11-12 | ||
| JP27785994A JP3482016B2 (ja) | 1993-11-12 | 1994-11-11 | 分割型ソフトフェライト磁心及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07183115A JPH07183115A (ja) | 1995-07-21 |
| JP3482016B2 true JP3482016B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=30117280
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27785994A Expired - Fee Related JP3482016B2 (ja) | 1993-11-12 | 1994-11-11 | 分割型ソフトフェライト磁心及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3482016B2 (ja) |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP27785994A patent/JP3482016B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07183115A (ja) | 1995-07-21 |
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