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JP3486115B2 - 電子写真装置 - Google Patents
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JP3486115B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP3486115B2
JP3486115B2 JP26288498A JP26288498A JP3486115B2 JP 3486115 B2 JP3486115 B2 JP 3486115B2 JP 26288498 A JP26288498 A JP 26288498A JP 26288498 A JP26288498 A JP 26288498A JP 3486115 B2 JP3486115 B2 JP 3486115B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体現像剤を用い
た電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液体現像剤を用いた電子写真装置は、乾
式電子写真装置では実現できない利点を有しており、近
年その価値が見直されつつある。即ち、サブミクロンサ
イズの極めて微細なトナーを用いることが出来るため、
高画質を実現できること、少量のトナーで十分な画像濃
度が得られるため経済的であるうえに、印刷(例えばオ
フセット印刷)並の質感を実現できること、比較的低温
でトナーを用紙に定着出来るため省エネルギー化を実現
できること、などが乾式電子写真に対する湿式電子写真
の主な利点である。
【0003】一方、従来の液体トナーによる湿式電子写
真技術には、以下に示す本質的な問題点が含まれてお
り、そのため、長い間、乾式技術の独壇場を許してき
た。第一に、静電潜像を現像するため、高抵抗ないしは
絶縁性の石油系溶媒をキャリア溶媒とする液体現像剤を
用いなければならず、この溶媒の揮発による臭気や人体
へのアレルギー作用などが問題となっていた。第二の問
題は、現像工程において潜像に対してトナーと同時に多
量の溶媒が付着するため、現像後に過剰溶媒を絞る工程
や、溶媒中に浮遊する余剰トナーを除去する工程、さら
には転写・定着工程を含む全工程で空気中に揮発した溶
媒蒸気を確実に回収・除去する工程が必要であることで
ある。
【0004】また、第三の問題は、現像や現像の後処理
が、主として溶媒中におけるトナー粒子の電気泳動現像
によって行われるため、現像間隙や、絞りローラと潜像
保持体の間隙等をきわめて小さな値に、かつ高精度で設
定し、高電界を実現しなければならないことである。
【0005】このような問題点に対し、現像剤担持体に
担持される液体現像剤層を潜像保持体に対して非接触状
態となるよう保持し、画像部にのみ現像剤を付着させ
る、いわゆる液体非接触現像法が提案されている。
【0006】このような液体非接触現像法の概念は、例
えば米国特許第4,202,913号、同4,202,
620号、同4,982,692号、同5,622,8
05号、特開平5−35116号、同5−142950
号、同5−346692号などに開示されている。これ
らの方法においては、潜像の非画像部もしくは背景部に
現像剤が付着することが無いため、潜像保持体に付着す
る溶媒の量を著しく減じることが可能であり、上述の問
題点に対し、一つの解決策を与えるものと言える。
【0007】しかし、本発明者らの追試実験によると、
これらの方法においても次のような問題が残されている
ことが明らかになった。まず、これらの液体非接触現像
においては、比較的平滑な現像剤担持体の表面から、潜
像電界によって現像剤を潜像に向かって伸び上がらせ、
伸長した現像剤の先端を潜像面に到達させることによっ
て現像を行うが、通常の現像条件の下では、このような
現象は容易に生起しないことが明らかになった。現像剤
がその表面張力に打ち勝って伸長するためには、極めて
強い電界集中が必要であり、上記のような現像条件の下
では実用上十分な電界強度が得られない。
【0008】特開平5−346692号には、現像剤担
持体表面に凹凸を形成し、その凹部に液体現像剤を担持
すると同時に、潜像へ向けてこの液体現像剤を伸長させ
て現像を行う方法が開示されているが、このような凹凸
では、未だ電界集中が不十分であり、現像剤の伸長が不
安定になりやすく、安定な現像特性を得ることは困難で
あった。
【0009】また、この伸長現象が生じた場合にも、現
像剤担持体表面の現像剤層と潜像保持体の間にこの伸長
現象によるチャネルが形成されているため、固形分(ト
ナー粒子)のみならず、比較的多量の溶媒も潜像に付着
し、画像部面積の大きなパターンを出力する際には、従
来の溶媒揮発による環境問題が依然として問題となって
いた。
【0010】これに対し、現像剤担持体の表面に、針状
の電極を設けたり(特開平9−230704号)、周知
の磁気ブラシを設けたり(特開平5−241451号)
して電界集中を強め、これによって液滴を潜像面に飛翔
させ、上記の諸問題を解決しようとする試みも提案され
ている。
【0011】しかし、本発明者らの試験によると、たと
え電界集中がなされたとしても、これによって現像液が
電極先端位置まで搬送させることはなく、現像液と電極
先端の位置関係によっては液滴が全く飛翔しない場合も
あり、現像特性が極めて不安定であることが見出だされ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の液体現像技術を用いた電子写真装置においては、現像
剤に含まれる有害な溶媒が、潜像保持体に多量に付着し
て機外に放出され易く、これを防止する有効な手段は未
だ見出されていなかった。本発明は、このような事情の
下になされ、現像剤溶媒の付着と放出を最小限に抑制す
ることを可能とする電子写真装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、潜像保持
体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記静電潜
像に液体現像剤を供給して可視像化する現像手段とを有
する電子写真装置であって、前記現像手段が、表面に多
数の導電性突起部を有し、前記液体現像剤を担持して移
動する現像剤担持体、この現像剤担持体に前記液体現像
剤を供給する手段、前記導電性突起部を前記潜像保持体
に接触しないように所定の間隔をもって配置する手段、
及び前記潜像保持体と前記突起部の間に集中電界を形成
する手段を具備し、前記導電性突起部の先端部に、前記
液体現像剤に含まれる溶媒に対し親和性を有する領域ま
たは発泡体が形成されており、前記現像手段は、前記集
中電界によって前記導電性突起部から前記潜像保持体へ
前記液体現像剤の液滴を飛翔させ、前記静電潜像を現像
することを特徴とする電子写真装置を提供する。
【0014】第2の発明は、潜像保持体上に静電潜像を
形成する潜像形成手段と、前記静電潜像に液体現像剤を
供給して可視像化する現像手段とを有する電子写真装置
であって、前記現像手段が、表面に多数の可撓性突起部
を有し、前記液体現像剤を担持して移動する現像剤担持
体、この現像剤担持体に前記液体現像剤を供給する手
段、前記可撓性突起部の先端部が前記潜像保持体に軽く
接触するように配置する手段、前記潜像保持体との接触
前の前記可撓性突起部の先端の現像剤の溶媒を除去する
手段、前記潜像保持体と前記可撓性突起部の間に集中電
界を形成する手段を具備し、前記集中電界によって、
記液体現像剤を前記可撓性突起部に沿って移動させ、該
先端部から前記静電潜像に転移させ、前記静電潜像を現
像することを特徴とする電子写真装置を提供する。
【0015】以上のように構成される第1及び第2の発
明によると、現像剤溶媒の付着と放出を最小限に抑制出
来る電子写真装置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について詳細に説明する。図1に、本発明の
一実施形態に係る電子写真装置を示す。図1において、
潜像保持体1は、導電性基体の上に有機系もしくはアモ
ルファスシリコン系の感光層を設けた感光体ドラムから
なる。この潜像保持体1は、周知のコロナ帯電器もしく
はスコロトロン帯電器2aによって均一に帯電された
後、画像変調されたレーザビームによる露光3aを受
け、表面に静電潜像が形成される。
【0017】その後、液体現像剤を収納する現像装置4
aによって静電潜像の可視像化が行われる。静電潜像に
付着した液体現像剤もしくはトナーは、そのまま転写工
程に至り、転写装置5によって用紙に転写されても良い
が、ここでは引き続き第2の帯電器2bと第2のレーザ
露光3bで第2の静電潜像を形成し、第1の現像装置4
aに収納されている液体現像剤とは異なる色の第2の現
像剤を収納する第2の現像装置4bによってこれを現像
する。従って、第2の現像の後には、潜像保持体1上に
は2色のトナー像が形成されている。
【0018】同様にして、第3、第4の現像が行われ、
潜像保持体1にはフルカラーのトナー像が形成される。
このトナー像は、転写装置5によって用紙に転写される
が、その際には直接用紙に転写しても良いし、図1に例
示するように、中間転写媒体6を介して用紙9に転写し
ても良い。潜像保持体1から中間転写媒体6への転写、
および中間転写媒体6から9への転写においては、いず
れも電界による転写かもしくは圧力(及び熱)による転
写のいずれかを用いることが出来る。
【0019】液体現像剤は、一般に室温で用紙に定着で
きるものも多いが、加圧ローラ7などを加熱して、熱に
よる定着を行っても良い。このような画像形成プロセス
は、例えば米国特許5,570,173号や、同42
0,675号などに開示されており、従来から公知のプ
ロセスである。
【0020】図2に、第1の発明に係る実施例として、
現像装置4a〜4dの拡大図を示す。図2に示す現像装
置21は、液体現像剤22を収納する現像剤容器23
と、現像剤を担持し、これを潜像保持体24に供給する
現像剤担持体25より構成されている。
【0021】現像剤担持体25は、導電性のローラ基体
26と、その外周に形成された針状もしくは繊維状の多
数の突起部27より構成されている。突起部27は導電
性材料により形成されることが望ましいが、電界集中に
よる絶縁破壊や気中放電を防止するために、106 ない
し1015Ω・cmの範囲の抵抗を有する材料によって構
成しても良い。
【0022】現像剤担持体25は、突起部27の先端が
潜像保持体24に対してわずかな間隙を介して対峙する
様に支持されており、潜像保持体24と同方向もしくは
逆方向に所定の速度で回転する。現像剤担持体25は、
その一部が現像剤容器23中の液体現像剤に没している
ため、現像剤は複数の突起部27の間の空間に表面張力
によって保持され、現像剤担持体の回転によって潜像保
持体24に対向する位置に搬送される。
【0023】図3に、現像位置に搬送された液体現像剤
が潜像保持体に転移する様子を示す。ここでは、ローラ
基体31の表面に接着剤層32によって導電性の針状ま
たは繊維状電極(以下、針状電極と略す。)33を多数
配設した現像剤担持体34を例示する。
【0024】複数の針状電極33の先端部分は、液体現
像剤34の溶媒との親和性の高い材料(親媒性材料)に
よって構成され、即ち親媒性表面38を形成しており、
それによって現像剤が針状電極33の先端部分の親媒性
表面38に保持される。
【0025】現像剤として、周知の石油系絶縁性溶媒
(例えば、アイソパーL、ノルパー12(いずれも商品
名:エクソン社製)など)と、その内部に分散された帯
電粒子(トナー粒子)とから構成されているものを使用
する場合には、親媒性材料、例えばステンレス、鉄、ア
ルミニウム、真鍮などの金属材料や、NBRゴム、ウレ
タンゴムなどの高分子材料によって針状電極の先端部の
親媒性表面38を構成すると、現像液を確実に保持する
ことが出来る。
【0026】更に、針状電極の先端部を除く領域を、溶
媒との親和性の低い材料(非親媒性材料)、例えばフッ
素系材料やシリコーン系材料によって構成する、非親媒
性表面39とすると、現像液を針状電極の先端部に保持
する効果を著しく高めることが出来る。この時、針状電
極の先端から0.5mmないし3mmまでの表面領域を
親媒性表面38とし、その他の表面領域を非親媒性表面
39とすることが望ましい。
【0027】また、針状電極33の先端部分を親媒性表
面38とする代わりに、発泡体により構成し、発泡体の
セル内に現像剤を収容し、保持する方法も有効である。
発泡体としては、セルサイズが10ないし500μmの
スポンジ、発泡金属、発泡セラミック等が好適である。
電界集中を有効なものとするためには、金属電極の周囲
に発泡体を設ける構成が好ましい。
【0028】現像液を針状電極33の先端部分に保持す
る更に他の方法として、現像剤担持体をローラ状とし、
この現像剤担持体ローラを回転させることにより生ずる
遠心力を利用する方法がある。針状電極33の先端部分
の移動速度を50mm/秒以上とすると、現像剤保持効
果が現われ、75mm/秒以上とすると、現像剤はより
確実に電極先端に保持されたまま、現像領域に至る。し
かし、移動速度が400mm/秒を越えると、電極先端
から現像剤が飛散する場合があるので、注意を要する。
【0029】潜像に対向する領域に電極が接近すると、
先端部に保持された現像剤の内部では、電気泳動現象に
よって帯電粒子が周囲の溶媒を伴って電界方向に移動す
る。針状電極33の先端部では強度の電界集中がなされ
ているため、現像剤の濃縮、すなわち溶媒中の固形分の
凝集が生じる。凝集によって、先端部に一定量の固形分
が集合すると、この集合体が引き千切られ、液滴37と
なって飛翔し、潜像に付着して、現像が行われる。
【0030】従って、潜像保持体36の表面には、画像
部のみに溶媒含有量の少ない高濃度の現像剤が付着す
る。この現像剤中の固形分の比率は90wt%に達する
場合もあり、潜像面に溶媒が付着する従来の問題は、こ
の技術によってことごとく解決された。
【0031】すなわち、潜像保持体上の付着溶媒の除去
や、揮発溶媒の回収、極めて小さな現像ギャップや絞り
ギャップの維持などは、本発明においては全く不要にな
った。ドロプレットのサイズは数十ミクロン以下であ
り、きわめて高精細の可視像を得ることができた。
【0032】ここでは、帯電粒子を含有する現像剤を用
いる場合について例示したが、帯電粒子は必ずしも必要
では無く、現像剤が何らかの導電性(望ましくは、固形
分を除いた現像剤の抵抗率が106 Ωcm〜1014cm
の範囲)を有していれば、電荷注入によって電界方向へ
の現像剤の移動と飛翔が生じることも確認できた。
【0033】また、図1に示す様な、重ね現像・一括転
写プロセス、すなわち潜像保持体上にカラー画像を形成
した後に一括転写する方式(以下、このプロセスを「I
OI(=Image on Image)プロセス」と
呼ぶ)においては、この現像方法が特に顕著な効果を発
揮する。例えば、米国特許5,570,173号に開示
されている従来技術では、IOIプロセスにおいて現像
剤担持体表面の現像剤層を潜像保持体に接触させて現像
を行う従来の液体現像法を用いているため、2色目以降
の現像において、あらかじめ潜像保持体上に付着してい
るトナー像がはぎ取られるという問題や、現像後に潜像
保持体に付着している溶媒を絞る工程において同様なは
ぎ取りが生じるという問題があった。この問題は、前述
の、現像剤の伸長によって現像を行う方法においても、
程度の違いはあるが認められる問題であった。
【0034】これに対し、本発明の方法では、あらかじ
め潜像保持体上に付着している1色目のトナーが、2色
目以降の現像において他の色の現像剤の溶媒に浸ること
が無いため、剥ぎ取りや混色といった問題を完全に回避
する事が出来る。
【0035】現像剤担持体34の表面の針状電極の素材
としては、ステンレス鋼、鉄、アルミニウム、真鍮など
の金属や、これらにメッキなどの表面処理を施したも
の、あるいはレーヨン、アクリル、ナイロン、テフロン
などの合成繊維や天然繊維、動物性の毛皮などが適用可
能である。
【0036】針状電極の長さは種々選択し得るが、10
0μm〜5mmの範囲、より好ましくは0.5mm〜3
mmの範囲にあることが望ましい。針状電極が短すぎる
と、担持し得る現像剤の量が過少となり、長すぎると現
像剤が針状電極の先端に達するに要する時間が長くな
り、現像の応答時間が過大となってしまう。
【0037】針状電極の太さは、その素材によって種々
選択し得るが、電界集中の観点からは、30μm〜2m
mの範囲、より好ましくは、0.1mm〜1mmの範囲
とする事が望ましい。針状電極が極端に細かい場合に
は、機械的強度に問題が生じ、太すぎる場合には電界集
中が弱まってしまう。もちろん、針状電極の先端を鋭利
なものとすれば、より太いものも使用可能である。
【0038】針状電極の配設密度は、得られる画像の緻
密さに影響を与える。単位面積当たりの本数は4本/c
2 〜10万本/cm2 の範囲、より好ましくは25本
/cm2 〜2万本/cm2 の範囲が望ましい。針状電極
の配設密度が低い場合には、現像剤担持体の回転速度を
増すことによって見かけ上の解像度を増すことが可能で
ある上に、単位時間1本の針から飛翔するドロプレット
の数を増すことによって、高精細の画像を実現すること
は可能であるが、極端に密度が低いと、これらの方法で
も実用上充分な解像度が得難く、また針と針の間に充分
な量の現像剤を担持する事が困難になる。また、配設密
度が高すぎると、隣り合う針との相互作用により電界集
中が弱まるため、好ましくない。
【0039】針状電極は、導電性材料で形成されること
が望ましいが、電界集中による絶縁破壊や気中放電を防
止するために、106 〜1015Ω・cmの範囲の抵抗を
有する材料によって構成しても良い。
【0040】針状電極の先端と潜像保持体表面の距離
は、20μm〜2mmの範囲、より好ましくは50μm
〜1mmの範囲とすることが望ましい。この距離が小さ
すぎると,現像剤担持体と潜像保持体の間に現像剤がつ
ながってしまい。本発明の効果が得られにくい。また大
きすぎると、電界が弱まり、ドロプレットの飛翔が不十
分となる。
【0041】現像剤担持体34の回転方向は、潜像保持
体36の回転方向と同方向あるいは逆方向のいずれであ
っても良いが、画質の面では現像位置で両者が同じ方向
に回転する場合の方が優れていることが多い。両者の速
度差が大きいと、現像剤液滴の着弾地点が本来着弾すべ
き位置からずれてしまう場合がある。同じ理由から、潜
像保持体36と現像剤担持体34の速度比は、潜像保持
体の速度を1とした場合、現像剤担持体の速度は0.5
〜10、より好ましくは1〜3とする事が望ましい。現
像剤担持体の速度が極端に遅いと、潜像に供給される現
像剤量が過少となり、充分な画像濃度が得られない。
【0042】上記の針状電極の製造法としては、上述の
実施例のように、例えばエポキシ系の接着剤層を現像担
持体表面に設け、これに上記のような針状もしくは繊維
状物質を機械的に植え込んでゆく方法や、周知の静電植
毛法によって毛体を配設する方法、あるいは、基布に上
記の針もしくは繊維を植え込み、いわゆる別珍もしくは
ビロードと呼ばれるような形態にしたものを現像剤担持
体の表面に巻き付けたものなどが用いられる。
【0043】針状電極の製造の際に用いる接着剤や基布
は、導電性であることが望ましいが、高抵抗ないしは絶
縁性の材料を用いても、針もしくは繊維が導電性を有し
ていれば電界集中は実現できる。実用上は、針もしくは
繊維が抜け落ちたり倒れたりする事を防止する必要があ
るため、接着剤やその厚さなどの選択に注意を要する。
【0044】ここでは、突起部として針状または繊維状
電極を例示したが、その他種々の構成を採用することが
できる。例えば、現像剤担持体の表面に、円錐状もしく
は角錐状の突起部を設けても良いし、鋭利な先端部が一
定の長さを有するナイフエッジ状の突起でも同様の効果
が得られる。これらは、別途作製したものを現像剤担持
体に取り付けても良いし、現像剤担持体表面をエッチン
グ処理や機械加工、もしくはサンドブラスト処理などで
加工して突起部としても良い。いずれにしても、現像剤
を担持出来、かつ電界集中によって現像剤を飛翔させる
ことが可能な電気的構造を採ることが必須要件となる。
【0045】現像剤担持体34と潜像保持体36の電位
条件は、以下のように設定することが望ましい。まず、
潜像電位としては、通常の電子写真感光体における電位
条件を適用することができる。すなわち、帯電器による
帯電後の電位は300V〜1000V、好ましくは50
0V〜上800Vが使用可能である。ここでは、感光
体、トナーがともに正帯電型で、感光体の露光部にトナ
ーを付着させる、いわゆる反転現像プロセスの場合につ
いて例示するが、正規現像や負帯電極性においても原理
は同様である。
【0046】現像剤の充分な飛翔を得るためには、針状
電極33と潜像保持体36の間に、少なくとも500V
/mmの電界、より好ましくは1000V/mm〜80
00V/mmの電界を形成する必要がある。従って、例
えば突起部先端と潜像保持体の距離が0.3mmの場合
には、突起部と潜像の電位差が150V以上、好ましく
は300V〜2400Vの範囲にあることが望ましい。
従って,この場合には、感光体の露光部の電位が100
Vであるとすると、突起部の電位を250V以上、好ま
しくは400V〜2500Vに設定することが望まし
い。
【0047】突起部に印加する直流電圧に交流電圧を重
畳すると、現像剤の飛翔特性や画質が改良される。例え
ば、突起部と潜像保持体の間の間隙が0.3mmの場
合、直流バイアス電圧に周波数1kHz、ピーク値差
1.0KVの交流電圧を重畳すると、直流電圧が300
V程度であっても充分な量の現像剤が飛翔する。同時
に、潜像に付着した現像剤もしくは現像剤中のトナー粒
子が振動運動を行いながら潜像電界に沿って再整列する
ため、画質が著しく改良される。この振動は、溶媒をま
とった固形粒子が振動する場合と、潜像保持体に付着し
た溶媒層の内部で固形分が振動泳動を行う場合の2通り
の現象が観測された。画質の改良は、後者の現象におい
てより顕著に認められた。
【0048】交流電圧は、ピーク値差で200V〜20
00Vが好ましく、より好ましくは500V〜1500
V以下であり、その周波数は400Hz〜10kHz、
より好ましくは1kHz〜5kHzである。
【0049】また、突起部への電界集中による気中放電
を抑制するため、1MΩ〜10MΩの保護抵抗を介し
て、突起部に電圧を供給することが望ましい。次に、第
2の発明に係る実施例としての電子写真装置の主要部を
図4に示す。電子写真装置の全体像は図1に示すものと
同様なので省略し、現像装置周辺のみを図4に示す。
【0050】図4において、現像剤担持体41の外周に
は、可橈性を有する繊維状毛体42が多数配設されてお
り、この毛体が現像位置において潜像保持体43に軽く
接触している。毛体42は、例えばレーヨン、アクリ
ル、ナイロン、テフロンなどの合成繊維や天然繊維、動
物性の毛皮などから構成されている。現像剤担持体41
が図中矢印の方向もしくはその逆方向に回転すると、液
体現像剤44が毛体42によって搬送され、現像位置に
至る。
【0051】現像位置では、現像剤担持体41と潜像保
持体43の間に形成された電界によって、現像剤が毛体
に沿って移動し、潜像に付着する。図5に示す様に現像
位置に到達する直前には、現像剤は毛体の先端よりも根
本に近い位置に担持されていることが望ましい。
【0052】このような状況であれば、たとえ潜像保持
体に毛体が接触したとしても、非画像部に付着する溶媒
は極めて少なく、従来の液体現像における溶媒付着につ
いての問題は大幅に改善されるからである。このような
状況を実現するためには、現像位置に到達する前に毛体
先端に付着している現像剤を除去する除去部材45を付
加する事が望ましい。
【0053】除去部材45としては、例えば溶媒を吸収
する能力の高い発砲体ローラや、単に毛体の先端に接触
して搬送される現像剤量を制限する板状もしくは棒状の
部材であっても良い。もちろん、このような除去部材4
5を設置せずに毛体先端近傍にも現像剤が付着した状態
で現像を行っても、従来の液体現像法に比較すると潜像
保持体に付着する溶媒の量は少ない。現像の後段では、
毛体間の空間に毛細管現象や表面張力などによって、一
旦潜像保持体に付着した溶媒が現像剤担持体に再吸収さ
れるからである。この場合にも、交流バイアス電圧の併
用は良好な結果をもたらす。
【0054】図6に、第3の発明に係る実施例として、
現像装置61の周辺を図示する。現像剤容器62の内部
には液体現像剤が収納されており、この現像剤に浸るよ
うに現像剤担持体63が回転可能に支持されている。現
像剤担持体63は、表面に磁極を有する磁石ローラ64
と、この磁石ローラ64の外側に同心状に配設され、回
転可能に支持された非磁性体のスリーブ65から構成さ
れている。
【0055】磁石ローラ64は固定されていても回転駆
動されていても良いが、磁極のうちの一つが現像位置に
固定されている状態が、より望ましい。スリーブ65の
表面には磁力によって磁性体粒子66が保持されてお
り、磁石ローラ64の磁極の近傍では磁性体粒子群から
なる周知の磁気ブラシが形成されている。
【0056】このような構成でスリーブ65を回転させ
ると、磁性体粒子間に現像剤67が担持され、現像位置
へと搬送される。現像位置では、磁気ブラシが潜像保持
体68に対して一定の間隙を介して対峙させる非接触現
像法と、磁気ブラシを接触させる接触現像法のいずれを
採用しても良いが、非接触現像がより好ましい。
【0057】磁性体粒子66は、粒径が10〜100μ
m程度のものが好適で、周知の乾式2成分磁気ブラシ現
像に使用されるキャリアを使用することができる。粒径
が過度に小さいと磁性体粒子が潜像面に付着するという
問題があり、過度に大きいと画像の緻密さが失われる。
磁性体粒子66の形状は、球形、棒状、板状、不定形の
いずれであっても良いが、電解集中を強めるためには、
棒状もしくは球形がより好ましい。
【0058】非接触現像の場合の磁性体粒子群の先端と
潜像保持体68の間の距離は、20μm〜2mmの範
囲、より好ましくは50μm〜1mmの範囲とすること
が望ましい。その他、磁性体粒子の電気抵抗値や、スリ
ーブの回転速度、現像電位条件などは、第1の発明に係
る実施例で説明した構成に準ずる。また、潜像保持体へ
の溶媒付着が有効に抑制され、かつ電界集中によって安
定な現像特性が得られる点については、第1および第2
の発明と同様の原理によって実現される。
【0059】磁性体粒子は、第1及び第2の発明の針や
毛体に比べ、自由度が高い点において優れている。すな
わち、針や毛体は現像剤担持体に固定されているため、
液体現像剤中の固形分がこれらの根本の部分に沈殿凝集
してしまい。現像特性に悪影響を及ぼす場合があるが、
磁性体粒子は磁力で保持されているのみで、スクレーパ
を配置すればこれを現像剤担持体から一旦引き剥がすこ
とも可能である。従って、固形分の沈殿凝集が生じにく
く、その影響を受けにくいという利点を有している。
【0060】この場合にも、磁性体粒子の表面を親媒性
材料で構成することで、現像液を磁性体粒子群の先端部
に確実に保持することが出来る。また、表面が親媒性材
料で構成された磁性体粒子(親媒性磁性体粒子)と非親
媒性磁性体粒子とを、1:4〜3:1(親媒性磁性体粒
子:非親媒性磁性体粒子)程度の割合で混合したものを
用いると、現像液をより確実に磁性体粒子群の先端部に
保持することが出来る。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
潜像保持体や用紙への溶媒の付着を最小限に抑制するこ
とが出来るため、機外への溶媒の排出を防止することが
でき、オフィスでも使用できる安全でかつ高性能の湿式
電子写真装置を提供することが可能である。また、潜像
保持体に大量に付着した溶媒を絞る装置や、非画像部に
浮遊するトナー粒子を除去する装置が不要になるため、
簡素な電子写真装置を実現することができる。更に、電
界集中効果が得られるため、微小間隙を高精度に維持す
る必要もなく、実用性に優れた装置を実現することがで
きる。更にまた、非接触現像を採用する場合には、いわ
ゆるIOI(=Image on Image)と呼ば
れる重ね現像・一括転写プロセスにおいても、トナーの
剥ぎ取りや混色の無い理想的な特性が得られる。また、
第1および第3の発明において、液体現像剤は、電極先
端または磁性体粒子群の先端に確実に保持されるため、
安定な飛翔特性が得られるなど、多大の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子写真装置を示す
断面図。
【図2】第1の発明に係る電子写真装置の要部を示す断
面図。
【図3】第1の発明に係る電子写真装置の現像部を拡大
して示す断面図。
【図4】第2の発明に係る電子写真装置の要部を示す断
面図。
【図5】第2の発明に係る電子写真装置の現像部を拡大
して示す図
【図6】第3の発明に係る電子写真装置の要部を示す断
面図。
【符号の説明】
1,24,36,43,56,68…潜像保持体 2a,2b,2c,2d…帯電器 3a,3b,3c,3d…レーザ露光 4a,4b,4c,4d…現像器 5…転写装置 6…中間転写媒体 7…加圧ローラ 8…クリーナ 9…用紙 21,46,61…現像装置 22,35,44,67…液体現像剤 23,46,62…現像剤容器 25,34,41,54,63…現像剤担持体 26,31,47,51…ローラ基体 27…突起部 32,52…接着剤層 33,53…針状電極 38…親媒性表面 39…非親媒性表面 42…毛体 64…磁石ローラ 65…スリーブ 66…磁性体粒子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 宮本 浩久 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 常見 宏一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 昭58−173771(JP,A) 特開 昭57−38470(JP,A) 特開 昭54−155055(JP,A) 特開 平9−269665(JP,A) 特開 平9−230704(JP,A) 特開 平1−277874(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像保持体上に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、 前記静電潜像に液体現像剤を供給して可視像化する現像
    手段とを有する電子写真装置であって、 前記現像手段が、表面に多数の導電性突起部を有し、前
    記液体現像剤を担持して移動する現像剤担持体、この現
    像剤担持体に前記液体現像剤を供給する手段、前記導電
    性突起部を前記潜像保持体に接触しないように所定の間
    隔をもって配置する手段、及び前記潜像保持体と前記突
    起部の間に集中電界を形成する手段を具備し、 前記導電性突起部の先端部に、前記液体現像剤に含まれ
    る溶媒に対し親和性を有する領域または発泡体が形成さ
    れており、前記現像手段は、前記集中電界によって前記
    導電性突起部から前記潜像保持体へ前記液体現像剤の液
    滴を飛翔させ、前記静電潜像を現像することを特徴とす
    る電子写真装置。
  2. 【請求項2】 潜像保持体上に静電潜像を形成する潜像
    形成手段と、 前記静電潜像に液体現像剤を供給して可視像化する現像
    手段とを有する電子写真装置であって、前記現像手段
    が、表面に多数の可撓性突起部を有し、前記液体現像剤
    を担持して移動する現像剤担持体、この現像剤担持体に
    前記液体現像剤を供給する手段、前記可撓性突起部の先
    端部が前記潜像保持体に軽く接触するように配置する手
    段、前記潜像保持体との接触前の前記可撓性突起部の先
    端の現像剤の溶媒を除去する手段、及び前記潜像保持体
    と前記可撓性突起部の間に集中電界を形成する手段を具
    備し、 前記集中電界によって、前記液体現像剤を前記可撓性突
    起部に沿って移動させ、該先端部から前記静電潜像に転
    移させ、前記静電潜像を現像することを特徴とする電子
    写真装置。
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