JP3494404B2 - 生分解性農業用被覆資材 - Google Patents
生分解性農業用被覆資材Info
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Description
の作用によりほぼ完全に分解されて廃棄処理が容易であ
る農業用被覆資材に関し、特に露地栽培やトンネル栽培
あるいはハウス栽培において、直接、作物を被覆する農
業用被覆資材(ベタ掛けシートと通称される。)に好適
なシートに関する。
カーテン、水稲育苗用シート等の農業用資材として、各
種の不織布が多用されている。これらの用途の他にも、
不織布は、その通気性、透水性、軽量性を活かし、所謂
ベタ掛けシートとしても使用されている。このベタ掛け
とは、直接に作物を被覆し、保温、保水、防霜、防虫、
防鳥、防風等の効果を生ぜしめ、もって作物の成育促
進、品質向上、増収を図るものである。また、不織布の
被覆有無を選択により作物の成長速度を制御して出荷時
期を調整したり、被覆により虫害を減らして減農薬を進
め、安全な生鮮野菜を供給するためにも使用されてい
る。
種資材を自然環境を汚染することなく如何に処理するか
が大きな課題となっている。ところで、上記のような農
業用被覆資材としての不織布は、従来、ポリエステルや
ポリプロピレンのような熱可塑性重合体から構成されて
おり、自然環境下で分解しないため、作物から剥離した
多量の使用済み資材については、これを焼却等の廃棄方
法で処理しなければならず、自然環境に負担を生じてい
るのが現状である。また、かかる農業用被覆資材には、
太陽光線に直接的又は間接的に長時間暴露されて使用さ
れるものであるので、透光性や保温性等種々の性能の他
に、耐候性が要求され、従来の長繊維不織布を構成要素
とするシートでは長繊維不織布に採用されている熱可塑
性重合体が単独では十分な耐候性を有さないことが多
く、何らかの耐候剤を添加する必要があった。しかしな
がら、かかる資材では、ポリエステルやポリプロピレン
のような熱可塑性重合体から構成されており、添加した
耐候剤が溶融紡糸の際に熱分解してしまうことが多く、
十分な耐候性を発現し難い。耐熱分解性の高い耐候剤を
採用するということも考えられるが、十分な効果を有す
る耐候剤は未だ見出されていないのが現状である。
解決し、透光性や耐候性が高く、使用後には微生物の作
用によりほぼ完全に分解されて廃棄処理が容易である生
分解性農業用被覆資材を提供するものである。
その要旨とするものである。ポリ乳酸系長繊維の複屈折
率が10×10 -3 以上で、かつ結晶化度が10%以上で
あるポリ乳酸系長繊維不織布からなり、透光率が70%
以上、ウエザーメータを用いた耐候性試験において下記
式(イ)から求められる300時間照射後の抗張積SE
300が5kg・%/5cm幅以上、かつ下記式(ロ)
から求められる強力保持率が50%以上であることを特
徴とする生分解性農業用被覆資材。 SE300(kg・%/5cm幅)=S300×E30
0(イ) 強力保持率(%)=(SE300/SE0)×100
(ロ) SE300:300時間照射後の試料の抗張積(kg・
%/5cm幅) S300:300時間照射後の試料の引張り強力(kg
/5cm幅) E300:300時間照射後の試料の引張り伸度(%) SE0:照射前の試料の抗張積(kg・%/5cm幅)
有するポリ乳酸系長繊維からなる不織布で構成されるも
のであり、このような生分解性の繊維から構成すること
で、一定期間が経過した後の被覆資材は微生物によりほ
ぼ完全に分解され、敷設した被覆資材を回収して廃棄処
理を行う手間が省け、しかも自然環境を汚染することが
ない。本発明における長繊維を構成するポリ乳酸系重合
体は、生分解性を有する熱可塑性脂肪族ポリエステルで
あって、例えばポリ(α−ヒドロキシ酸)又はこの重合
体要素を主たる繰り返し単位とする共重合体が挙げられ
る。具体的には、ポリ(D−乳酸)と、ポリ(L−乳
酸)と、D−乳酸とL−乳酸との共重合体と、D−乳酸
とヒドロキシカルボン酸との共重合体と、L−乳酸とヒ
ドロキシカルボン酸との共重合体と、あるいはD−乳酸
とL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体との
内、融点が80℃以上である重合体が好ましい。ここ
で、乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体である場
合におけるヒドロキシカルボン酸としては、グリコール
酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカ
プロン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシカプリル
酸等が挙げられる。このようなポリ乳酸系重合体は、数
平均分子量が約20,000以上、好ましくは40,0
00以上のものが得られる繊維特性の点で、また製造時
の製糸性の点で好ましい。
は、その複屈折率が10×10-3以上である。この複屈
折率は、ポリ乳酸系重合体の分子配向度を示すものであ
って、かかる範囲とすることにより、長繊維すなわち不
織布に、例えば引張り強力のような機械的特性が実用上
十分な程度に具備される。
は、その結晶化度が10%以上であり、10〜40%の
範囲にあることが好ましい。この範囲の結晶化度は、ポ
リ乳酸系重合体に対して例えばタルク、窒化ホウ素、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン等の結晶
核剤を添加することにより達成される。結晶核剤を添加
すると繊維の結晶化を促進させ、得られる被覆資材の機
械的特性や耐熱性を向上させることができ、しかも製造
時の溶融紡出・冷却工程での紡出糸条間の融着(所謂ブ
ロツキング)の発生を防止することができ、より好まし
い。このような結晶核剤の添加量は、0.1〜3.0重
量%、好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲であるこ
とが望ましい。なお、本発明におけるポリ乳酸系重合体
には、必要に応じて他の添加剤、例えば艶消し剤や顔
料、着色剤、難燃剤、その他結晶核剤等の各種添加剤を
本発明の効果を損なわない範囲内で添加しても良い。
は、その繊維形態がポリ乳酸系重合体単独でなるもので
も良く、融点が異なる2種以上のポリ乳酸系重合体が複
合されたものでも良い。また、その横断面形状は、通常
の丸断面の他に中空断面、異形断面、並列型複合断面、
多層型複合断面、芯鞘型複合断面、分割型複合断面等、
目的と用途に応じて任意の繊維横断面形態を採用し得る
が、生分解性能の点からは、中空断面、異形断面、分割
型複合断面等であることが好ましい。特に、融点が20
℃以上異なる2種のポリ乳酸系重合体が芯鞘型に複合さ
れる繊維の場合、高融点重合体を芯成分とし、該重合体
より融点が20℃以上低い低融点重合体を鞘成分とする
ことで不織布の機械的特性が向上し、その結果、農業用
被覆資材として使用するに際し、一定期間経過した後も
被覆資材の機械的特性を保持することが可能となり、好
ましい。
は、その単糸繊度が2〜15デニールの範囲にあること
が好ましい。単糸繊度が2デニール未満であると、得ら
れる不織布において単位面積当たりの構成繊維の本数が
増加するために繊維間空隙が小さくなって、不織布の透
光率が低下する。一方、単糸繊度が15デニールを超え
ると、溶融紡糸工程において紡出糸条の冷却性が劣るば
かりか、得られる不織布において単位面積当たりの構成
繊維の本数が減少するために繊維間空隙が大きくなり、
被覆資材として必要な機械的特性、保温性、防霜性が劣
ることになる。これらの理由から、単糸繊度は2〜15
デニールとし、好ましくは5〜12デニール、さらに好
ましくは6〜10デニールとする。本発明の被覆資材
は、その目付けが10〜30g/m2 の範囲にあること
が好ましい。目付けが10g/m2 未満であると、不織
布において単位面積当たりの構成繊維の本数が減少する
ために繊維間空隙が大きくなり、保温性が劣り、しかも
機械的特性も低下する。一方、目付けが30g/m2 を
超えると、不織布において単位面積当たりの構成繊維の
本数が増加するために繊維間空隙が小さくなって、透光
性や通気性が劣り、被覆資材として使用したとき、作物
の成育に支障を来す。なお、目付けと上述の単糸繊度と
は特に密接な関係にあり、例えば単糸繊度が小さい場合
には同一目付けでも緻密な不織布となるが、透光率が低
下することを考慮する必要があり、また繊維自体の機械
的特性が低い場合には、不織布として実用上の一定強力
を得るために、単糸繊度と目付けを大きくすることが必
要である。なお、これら目付けの不織布は、一工程で得
られたものであっても良いし、2枚以上の不織布を積層
して得たものであっても良い。
乳酸系長繊維で形成された上記範囲の目付けを有する不
織布で構成され、さらに70%以上の透光率を有するも
のである。透光率が70%より小さいと、被覆資材が太
陽光線を十分透過させることができず、作物の成育に支
障を来たし、好ましくない。
いた耐候性試験において上記式(イ)から求められる3
00時間照射後の抗張積SE300 が5kg・%/5cm
幅以上、かつ上記式(ロ)から求められる強力保持率が
50%以上のものである。被覆資材の耐候性は、被覆資
材が生分解によって崩壊する前に強力及び伸度が気候の
変化等によって低下することが無いかを示す指標であ
り、生分解によって崩壊する前に被覆資材の強力及び伸
度が低下すると破損等の異常が生じ易くなって、農業用
被覆資材としての使用過程で被覆資材の有する透光性や
保温性に悪影響を及ぼし、作物の成育に支障を来すこと
になる。したがって、本発明では、上記抗張積SE300
が5kg・%/5cm幅以上、かつ上記強力保持率を5
0%以上とし、抗張積SE300 が5kg・%/5cm幅
未満及び/又は強力保持率が50%未満であると、農業
用被覆資材として使用した際に経時的に強力が低下し、
作物の成育に悪影響を及ぼすことになり、また被覆資材
の耐用年数も短くなる。
長繊維は、例えばカーボンブラツクに代表される黒色顔
料又は黒色染料等を含有する着色繊維であってもよい。
このような着色繊維とすることによって、不織布が黒色
となり、農業用被覆資材として使用した際に被覆資材が
太陽熱を吸収し易くなるため保温効果が得られ、作物の
成育に効果的である。このような顔料又は染料等の添加
は、添加量が多くなり過ぎると溶融紡糸時の製糸性が低
下するため、添加量として0.1〜3.0重量%、好ま
しくは0.5〜2.0重量%の範囲とすることが肝要で
ある。この着色繊維は、かかる黒色顔料を予め練り込ん
だ重合体を溶融紡糸して得られる原着繊維であることが
好ましい。このような原着繊維を用いると、繊維に対し
て予め顔料が含有されているため、染色等の後加工を施
す必要がなく、染色時の熱劣化や製造工程の増加といっ
た問題を生ずることがない。
かる長繊維からなるウエブが部分的に熱圧着されて不織
布としての形態が保持されたものである。すなわち、こ
の不織布は、部分的に形成される点状融着区域において
のみ熱圧接着されたものであって、このような構造によ
り不織布において形態保持性が向上する。このような部
分的な熱圧着は、エンボス加工処理又は超音波融着処理
によって不織ウエブに点状融着区域が形成されるもので
あり、具体的には、加熱されたエンボスロールと表面が
平滑な金属ロールとの間にウエブを通して繊維間に点状
融着区域を形成する方法、又はパターンロール上で超音
波による高周波を印加してパターン部に相当する繊維間
に点状融着区域を形成する方法が採用される。
て説明する。まず、本発明の被覆資材を構成するための
長繊維不織布は、いわゆるスパンボンド法によって効率
よく製造することができる。すなわち、上述したポリ乳
酸系重合体を加熱溶融して紡糸口金から吐出し、得られ
た紡出糸条を従来公知の横型吹付けや環状吹付け等の冷
却装置を用いて冷却せしめた後、エアーサツカの如き吸
引装置あるいはその他公知の牽引手段を用いて牽引細化
し、引き続き、牽引手段から排出された糸条群を開繊し
た後、メツシユスクリーンからなるコンベアの如き移動
堆積装置上に開繊堆積させてウエブとする。次いで、こ
の移動堆積装置上に形成されたウエブに、加熱されたエ
ンボスロールと表面平滑な金属ロールとからなる部分熱
圧着装置または超音波融着装置等の部分熱圧着装置を用
いて部分的な熱圧着処理を施すことにより長繊維不織布
を得る。
によって長繊維不織布を製造する場合、紡出糸条の牽引
速度を1000〜6000m/分とするのが好ましい。
紡出糸条を牽引細化する際の牽引速度が1000m/分
未満であると、重合体の分子配向と結晶化が進行せず、
得られる不織布の機械的特性が向上せず、しかも分解速
度が大きくなり過ぎる。牽引速度が3000m/分以上
であると、重合体の分子配向がより進行して複屈折率が
10×10-3以上となり、得られる不織布の機械的特性
が一層向上し、より好ましい。一方、牽引速度が600
0m/分を超えると、製糸性が急激に悪化し、糸切れを
生じる。なお、重合体には、上述したところの結晶核剤
を添加すると、溶融紡出に際して紡出糸条の冷却性が向
上し、より好ましい。
系長繊維からなる不織布で構成されるため、使用に際し
て一定期間が経過した後の被覆資材は生分解によりほぼ
完全に分解され、被覆資材を回収して廃棄処理を行う手
間が省け、しかも自然環境を汚染することがない。ま
た、透光率が70%以上であるので、太陽光線を十分透
過させることができ、作物の成育不足を防止することが
できる。さらに、ウエザーメータを用いた耐候性試験に
おける上記抗張積SE300 が5kg・%/5cm幅以
上、かつ上記強力保持率が50%以上であるので、被覆
資材の強力低下を防ぎ、耐用年数を長くすることができ
る。
る。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。実施例において、各物性値は次のよ
うにして求めた。 (1)融点(℃):パーキンエルマ社製の示差走査熱量
計DSC−7型を用い、昇温速度を20℃/分として測
定して得た融解吸熱曲線の極値を与える温度を融点
(℃)とした。 (2)ポリ乳酸のメルトフローレート(以下、MFRと
略称する。)(g/10分):ASTM D1238
(L)に記載の方法に準じて測定した。なお、溶融温度
を210℃とした。 (3)ポリエチレンテレフタレートの固有粘度:フエノ
ールと四塩化エタンとの等重量混合溶液を溶媒とし、試
料濃度0.5g/dl、温度20℃で測定した。 (4)ポリエチレンのメルトインデツクス(以下、MI
と略称する。)(g/10分):ASTM D1238
(E)に記載の方法に準じて測定した。 (5)単糸繊度(デニール):ウエブ状態における繊維
50本の直径を顕微鏡にて測定し、密度補正して求めた
繊度の平均値を単糸繊度(デニール)とした。 (6)複屈折率:長繊維の複屈折率を、ベレクコンペン
セータを備えた偏光顕微鏡を用い、浸液としてトリクレ
ジルホスフエートを使用して、常法により測定した。 (7)結晶化度(重量%):長繊維の結晶化度(重量
%)を次の方法により測定した。すなわち、測定対象の
長繊維を粉末化してAl試料枠(20mm×18mm×
0.5mm)に充填したうえで垂直方向に保持した測定
試料について、理学電機社製のRAD−rB型X線発生
装置により、Cu−Kα線を同測定試料に対し直角方向
から照射した。受光側には、湾曲グラフアイトモノクロ
メータを用いた。そのうえで、2θ=5〜125°の範
囲で走査を行い、Ruland法により結晶化度(重量
%)を求めた。 (8)目付け(g/m2 ):標準状態の試料から縦10
cm×横10cmの試料片10点を作成し、平衡水分に
至らしめた後、各試料片の重量(g)を秤量し、得られ
た値の平均値を単位面積当たりに換算し、目付け(g/
m2 )とした。 (9)引張り強力(kg/5cm幅):JIS L19
06に記載のストリツプ法に準じて測定した。すなわ
ち、試料長が20cm、試料幅が5cmの試料片を不織
布の縦方向に10点を作成し、定速伸長型引張試験機
(東洋ボールドウイン社製テンシロンUTM−4−1−
100)を用いて、各試料片毎に不織布の縦方向につい
て把持間隔10cm、引張速度20cm/分で伸長し、
最大引張り強力(kg/5cm幅)を求め、得られた最
大引張り強力の平均値を不織布の引張り強力(kg/5
cm幅)とした。 (10)引裂き強力(kg):JIS L1096に記
載のベンジユラム法に準じて測定した。すなわち、試料
長が6.5cm、試料幅が10cmの試料片を不織布の
縦方向に各5点作成し、各試料片毎に不織布の縦方向に
ついて引裂き強力を求め、得られた値の平均値を不織布
の引裂き強力(kg)とした。 (11)透光率(%):光源(レフランプ)と受光部の
照度計との間に試料を置いたときの照度(B)と、試料
を置かないときの照度(A)とを測定し、下記式(ハ)
から透光率(%)を求めた。 透光率(%)=(B/A)×100 (ハ) (12)300時間照射後の試料の抗張積(kg・%/
5cm幅):耐候性の指標である300時間照射後の抗
張積SE300 を、次のようにして求めた。すなわち、ウ
エザーメータを用いた耐候性試験において、300時間
照射後の試料の引張り強力S300 (kg/5cm幅)と
300時間照射後の試料の引張り伸度E300 (%)とを
定速伸長型引張試験機(東洋ボールドウイン社製テンシ
ロンUTM−4−1−100)を用いて測定し、上記式
(イ)から300時間照射後の抗張積SE300 (kg・
%/5cm幅)を求めた。 (13)強力保持率(%):耐候性の指標である強力保
持率を次のようにして求めた。すなわち、ウエザーメー
タを用いた耐候性試験において、光線照射前の試料の抗
張積(強力×伸度)SE0 (kg・%/5cm幅)と3
00時間照射後の試料の抗張積(強力×伸度)SE300
(kg・%/5cm幅)とを定速伸長型引張試験機(東
洋ボールドウイン社製テンシロンUTM−4−1−10
0)を用いて測定し、上記式(ロ)から強力保持率
(%)を求めた。 (14)冷却性:紡出糸条を目視にて観察し、下記の3
段階で評価した。 ○;密着糸が認められない。 △;密着糸がわずかであるが認められる。 ×;大部分が密着し、開繊不可能である。 (15)開繊性:開繊装置より排出した紡出糸条で形成
された不織ウエブを目視にて観察し、下記の3段階で評
価した。 ○;構成繊維の大部分が分繊され、密着糸又は収束糸が
認められない。 △;密着糸又は収束糸がわずかであるが認められる。 ×;構成繊維の大部分が密着し、開繊性が不良である (16)生分解性能:試料片を土中に埋設し、1年、2
年及び3年経過後に取り出して試料片の形態を観察し、
以下の3段階で評価した。 ○:試料片が埋設後2年経過するまでは不織布の形態を
保持し、3年経過時点で崩壊していた。 △:試料片が埋設後2年経過するまでに不織布の形態を
崩壊させていた。 ×:試料片が埋設後3年経過しても不織布の形態を保持
していた。
37g/10分のポリ乳酸(D体/L体=1.3/9
8.7)(以下、PLAと略称する。)を芯成分とし、
融点が140℃、数平均分子量が60100、MFRが
51g/10分のポリ乳酸(D体/L体=7.7/9
2.3)(以下、PLAと略称する。)を鞘成分とする
芯鞘型複合長繊維を溶融紡出した。詳細には、酸化チタ
ンを20重量%練り混み含有させたマスターバツチを用
いてポリ乳酸に対する酸化チタン含有率が0.5重量%
となる如く計量配合した上記高融点ポリ乳酸と、同じく
酸化チタン含有率が0.5重量%の上記低融点ポリ乳酸
とを個別のエクストルーダ型溶融押し出し機を用いてそ
れぞれ溶融した後、紡糸温度200℃、単孔吐出量3.
7g/分の条件下で、高融点ポリ乳酸が芯部で低融点ポ
リ乳酸が鞘部〔複合比(重量比)=1/1〕となる如く
芯鞘型複合紡糸口金より溶融紡出した。紡出糸条を冷却
装置にて冷却した後、引き続いて紡糸口金の下方に設け
たエアーサツカにて牽引速度4800m/分で牽引細化
し、公知の開繊機を用いて開繊し、移動するメツシユス
クリーンコンベア上にウエブとして捕集堆積させた。次
いで、このウエブを温度105℃に加熱されたエンボス
ロールと表面平滑な金属ロールとからなる部分熱圧着装
置に通し、線圧60kg/cmの条件下で部分的熱圧着
処理を施して、単糸繊度が7.0デニールの長繊維から
なる目付けが15g/m2 の長繊維不織布を得た。得ら
れた長繊維不織布の各種特性を表1に示す。
44g/10分のポリ乳酸(D体/L体=1.8/9
8.2)を芯成分重合体として用い、また融点が150
℃、数平均分子量が60100、MFRが55g/10
分のポリ乳酸(D体/L体=4.5/95.5)を鞘成
分重合体として用い、部分熱圧着処理温度を120℃と
したこと以外は実施例1と同様にして、単糸繊度が7.
0デニールの長繊維からなる目付けが15g/m2 の長
繊維不織布を得た。得られた長繊維不織布の各種特性を
表1に示す。
37g/10分のポリ乳酸(D体/L体=1.3/9
8.7)に対し酸化チタンを20重量%練り混み含有さ
せたマスターバツチを用いてポリ乳酸に対する酸化チタ
ン含有率が0.5重量となる如く計量配合し、エクスト
ルーダ型溶融押し出し機を用いて溶融した後、紡糸温度
200℃、単孔吐出量3.7g/分の条件下で、紡糸口
金より溶融紡出した。紡出糸条を冷却装置にて冷却した
後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサツカに
て牽引速度4800m/分で牽引細化し、公知の開繊機
を用いて開繊し、移動するメツシユスクリーンコンベア
上にウエブとして捕集堆積させた。次いで、このウエブ
を温度140℃に加熱されたエンボスロールと表面平滑
な金属ロールとからなる部分熱圧着装置に通し、線圧6
0kg/cmの条件下で部分的熱圧着処理を施して、単
糸繊度が7.0デニールの長繊維からなる目付けが15
g/m2 の長繊維不織布を得た。得られた長繊維不織布
の各種特性を表1に示す。
ル、目付けを20g/m 2 としたこと以外は実施例1と
同様にして、長繊維不織布を得た。得られた長繊維不織
布の各種特性を表1に示す。
としたこと以外は実施例1と同様にして、長繊維不織布
を得た。得られた長繊維不織布の各種特性を表1に示
す。
60g/10分のポリ乳酸(D体/L体=1.0/9
9.0)を用い、紡糸温度を210℃、単孔吐出量を
1.8g/分、牽引速度を5500m/分、単糸繊度を
3.0デニールとしたこと以外は実施例3と同様にし
て、長繊維不織布を得た。得られた長繊維不織布の各種
特性を表1に示す。
が0.3重量%のポリエチレンテレフタレート(以下、
PETと略称する。)を芯成分とし、融点が128℃、
MIが25g/10分の高密度ポリエチレン(以下、P
Eと略称する。)を鞘成分とする芯鞘型複合長繊維を溶
融紡出した。具体的には、上記PETと上記PEとを個
別のエクストルーダ型溶融押し出し機を用いてそれぞれ
溶融した後、紡糸温度290℃、単孔吐出量3.5g/
分の条件下で、PETが芯部でPEが鞘部〔複合比(重
量比)=2/1〕となる如く芯鞘型複合紡糸口金より溶
融紡出し、紡出糸条を冷却装置にて冷却した後、引き続
き紡糸口金の下方に設けたエアーサツカにて牽引速度3
500m/分で牽引細化し、公知の開繊機を用いて開繊
し、移動するメツシユスクリーンコンベア上にウエブと
して捕集堆積させた。次いで、このウエブを温度118
℃に加熱されたエンボスロールと表面平滑な金属ロール
とからなる部分熱圧着装置に通し、線圧30kg/cm
の条件下で部分的熱圧着処理を施して、単糸繊度が8.
9デニールの長繊維からなる目付けが15g/m2 の長
繊維不織布を得た。得られた長繊維不織布の各種特性を
表1に示す。
れも透光率が70%以上で、農業用被覆資材として用い
たとき保温性が良好で、作物の成育も良好であった。ま
た、耐候性を示す300時間照射後の抗張積SE300 が
5kg・%/5cm幅以上、強力保持率が50%以上と
高く、耐候性も良好であった。そして、生分解性を有す
るポリ乳酸繊維からなる不織布にて形成されているた
め、土中に埋設し3年経過後には完全に分解しており、
焼却等の廃棄処理の必要がないものであった。これに対
し、比較例1で得られた被覆資材は、不織布構成繊維の
重合体としてポリエチレンテレフタレートと高密度ポリ
エチレンを用いたため、引張り強力や引裂き強力等の機
械的特性には優れるものの、特に強力保持率が低く、耐
候性に劣るものであった。また、生分解性のないポリエ
チレンテレフタレートを用いているため、土中に埋設し
一定期間が経過しても土中で分解することがなく、使用
後には被覆資材を回収して焼却する必要があり、自然環
境を汚染することにもなる。
屈折率が10×10 -3 以上で、かつ結晶化度が10%以
上であるポリ乳酸系長繊維からなる不織布で構成される
ため、使用に際して一定期間が経過した後のシートは生
分解によりほぼ完全に分解され、被覆資材を回収して廃
棄処理を行う手間が省け、しかも自然環境を汚染するこ
とがない。また、透光率が70%以上であるので、太陽
光線を十分透過させることができ、作物の成育不足を防
止することができる。さらに、ウエザーメータを用いた
耐候性試験における上記抗張積SE300が5kg・%
/5cm幅以上、かつ上記強力保持率が50%以上とあ
るごとく耐候性に優れ、劣化が少なく、長期間の使用に
も耐えることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリ乳酸系長繊維の複屈折率が10×1
0 -3 以上で、かつ結晶化度が10%以上であるポリ乳酸
系長繊維不織布からなり、透光率が70%以上、ウエザ
ーメータを用いた耐候性試験において下記式(イ)から
求められる300時間照射後の抗張積SE300が5k
g・%/5cm幅以上、かつ下記式(ロ)から求められ
る強力保持率が50%以上であることを特徴とする生分
解性農業用被覆資材。 SE300(kg・%/5cm幅)=S300×E30
0(イ) 強力保持率(%)=(SE300/SE0)×100
(ロ) SE300:300時間照射後の試料の抗張積(kg・
%/5cm幅) S300:300時間照射後の試料の引張り強力(kg
/5cm幅) E300:300時間照射後の試料の引張り伸度(%) SE0:照射前の試料の抗張積(kg・%/5cm幅) - 【請求項2】 ポリ乳酸が、ポリ(D−乳酸)と、ポリ
(L−乳酸)と、D−乳酸とL−乳酸との共重合体と、
D−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体と、L−
乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体と、D−乳酸
とL−乳酸とヒドロキシカルボン酸との共重合体とから
選ばれるいずれかの重合体、あるいはこれらのブレンド
体であることを特徴とする請求項1に記載の生分解性農
業用被覆資材。 - 【請求項3】 ポリ乳酸系長繊維が、ポリ乳酸系重合体
Aを芯成分とし、該重合体Aより融点が20℃以上低い
ポリ乳酸系重合体Bを鞘成分とする芯鞘型複合長繊維で
ある請求項1又は2のいずれかに記載の生分解性農業用
被覆資材。 - 【請求項4】 ポリ乳酸系長繊維の単糸繊度が2〜15
デニールで、かつ被覆資材の目付けが10〜30g/m
2 である請求項1、2、又は3のいずれかに記載の生分
解性農業用被覆資材。
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1999
- 1999-05-28 JP JP14954999A patent/JP3494404B2/ja not_active Expired - Fee Related
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