JP3501231B2 - 熱線反射薄膜 - Google Patents
熱線反射薄膜Info
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Description
用する熱線反射薄膜(材料)に関する。
内、冷房容器等に流入する太陽光を一部カットして、室
内温度の上昇を低減する、あるいは、冷房負荷を低減す
る、および室内からの赤外線の流出をカットして暖房効
率を上げるために赤外線反射・吸収フィルム及びガラス
が開発されてきた。現在までに透明酸化物/Ag/透明酸
化物の構成(特公昭47−8315号)、透明誘電体あ
るいは透明導電体/窒化物/透明誘電体あるいは透明導
電体の構成(特公昭63−206332)等が知られて
いる。
製法としては、シャッターの開閉を利用するもの(特開
昭58−215610)坩堝の移動をするもの(特開昭
59−184799)等が知られている。フィルムロー
ルへの蒸着は一般にロールを巻き取りながら連続的に行
う。3層構造の膜を作る場合、蒸発源を3つ並べて蒸着
を行うか3回巻取りを行いながら蒸着を行ってきた。
Ag/透明酸化物の構成(特公昭47−8315号)で
は、耐擦傷強度や化学的耐久性が悪いため経時安定性が
劣る。また透明誘電体あるいは透明導電体/窒化物/透
明誘電体あるいは透明導電体の構成(特公昭63−20
6332)等では製造はスパッタ法に限られ、高速成膜
に適さない。更に、3層構成の膜を作るためには、蒸着
源を3つ並べるため装置が複雑になるか、3回巻取りを
行いながら蒸着を行うため作製時間が長くなることにな
る。
良好で、高速成膜に適する熱線反射薄膜を提供せんとす
るものである。すなわち、本発明は、金属と透明酸化物
それぞれ1種類以上により膜厚方向に組成変調周期構造
を有する薄膜が、堆積していることを特徴とする熱線反
射薄膜(材料)であり、また該薄膜をつけた熱線反射板
あるいは熱線反射フィルムである。
反射または吸収することにより、赤外線の透過を少なく
しているが、可視光線は透過する材料のことである。こ
の可視光線透過率としては、望ましくは60%以上、更
に望ましくは70%以上を持ち、赤外域の透過率が望ま
しくは60%以下の光透過特性をもつ。
以上の金属の合金あるいは、混合物で、赤外領域の吸収
のあるものを指し、望ましくは、Fe,Co,V,Pt,Ti,Mo,Ta,
Nb,Mg,Ca,Al,Sn,Sb,Ge,Si であり、更に望ましくはAu,A
g,Cu,Pd,Ni,Cr である。また膜中の金属層の厚さの総和
は可視光透過膜としての要求特性を満たせば別に限定さ
れる物ではないが、70nm以下が好ましい、また更に
望ましくは30nm以下である。また赤外光反射特性を
持つためには、少なくとも5nm以上必要であり好まし
くは10nm以上である。ここで、厚さの総和なる表現
は、本発明の薄膜における金属の示す比率をもって換算
したものである。たとえば全体の薄膜厚さが1000n
mであって、その中で金属の示す比率が5%であれば、
50nmが金属層の厚さの総和となる。
び、2種類以上の金属の複合酸化物である。単純酸化物
組成とは、1種類の金属と酸素からなる酸化物を指す。
例えばAlO2 、Al2 O3 、CeO2 、SiO、Si
O2 、MgO、TiO2 、ZrO2 、Nd2 O3 、Pb
O、ThO2 等をいう。この単純酸化物組成の中には目
的を損なわない範囲(3%程度)で不純物を含んでも良
い。複合酸化物とは、2種類以上の酸化物の混合あるい
は、化合物であって、例えば、Al2 O3 −SiO2 、
SiO−SiO2 、Al2 O3 −MgO−SiO2 、B
aTiO3 (BaO−TiO2 )、PbTiO3 、Zn
O−Al2 O3 、ZnO−BiO3 、TiO2 −SiO
2 、BaO−Al2 O3 −SiO2 、Y2 O3 −ZrO
2 等の複合酸化物が知られているが、特にこれに限られ
るものではない。
膜の組成が、2種あるいはそれ以上の成分の比率が、膜
厚方向に連続的に変化していることをさす。本発明での
組成変調は、金属の組成が最大になるとき好ましくは6
0%以上更に好ましくは70%以上でありかつ、金属の
組成が最小になるとき好ましくは40%以下、更に好ま
しくは30%以下になる範囲である。また組成の膜厚方
向の変化の形状については特に限定するものではない
が、疑似的には三角波状、正弦波状、方形波、矩形波、
あるいは方形波の立ち上がり、立ち下がりに傾斜を持っ
たものなどが考えられる。この膜厚方向の組成変化の割
合は最大で、50at%/nm以下、好ましくは30at%
/nm以下、更に好ましくは20at%/nm以下の範囲
をいう。また、この組成の膜厚方向の変化の形状に乱れ
がある場合も含まれる事はいうまでもない。組成の割合
について、振幅が一定ではないもの、周期についても必
ずしも一定である必要はない。本発明でいう周期構造と
は、この組成変調が少なくとも2回以上の周期構造をな
すことをいう。即ち膜厚方向に薄膜の組成を調べたと
き、2種あるいはそれ以上の成分の比率が、膜厚方向に
連続的に変化しており、この成分比率の変化が周期的で
あることをさす。ここで周期的とは膜厚方向の組成変化
の形状が同様なパターンをもちそれが繰り返しているこ
とをさす。周期的な組成変調構造にすることで、界面で
の散乱等により、単層膜(単一組成の膜)の場合と同等
あるいはこれ以上の赤外反射特性を持つことになる。こ
の周期は3回でも熱線反射の性能は有する。しかし5回
以上の方が好ましく、更に好ましくは10回以上である
と耐久性が向上し。本発明での組成変調周期は2から3
5nmの範囲内が望ましく、更に望ましくは5から15
nmの範囲である。
な材料をさし、有機樹脂シート、ガラスなどがあげられ
る。これらは屋根用、温室、ビル、家庭用窓材などに考
えられる。可視光に光吸収がある場合も赤外吸収あるい
は赤外反射が弱くこれの向上が望まれる場合は透明基板
に含まれる。
有機高分子を溶融押出しをして、必要に応じ、長手方
向、および、または、幅方向に延伸、冷却、熱固定を施
したフィルムであり、有機高分子としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタート、ポリ
エチレン−2、6−ナフタレート、ナイロン6、ナイロ
ン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリ塩化ビニー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニールアルコール、全
芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、ポリスルフォン、ポリッフェニレン
スルフィド、ポリフェニレンオキサイドなどがあげられ
る。また、これらの(有機重合体)有機高分子は他の有
機重合体を少量共重合をしたり、ブレンドしたりしても
よい。
剤、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、滑
剤、着色剤などが添加されていてもよく、その透明度は
特に限定するものではない。本発明のプラスチックフィ
ルムは、本発明の目的を損なわない限りにおいて、薄膜
層を積層するに先行して、該フィルムをコロナ放電処
理、グロー放電処理、その他の表面粗面化処理を施して
もよく、また、公知のアンカーコート処理、印刷、装飾
が施されていてもよい。本発明のプラスチックフィルム
は、その厚さとして5〜500μmの範囲が好ましく、
さらに好ましくは8〜300μmの範囲である。
作製するため各種真空蒸着法、スパッタ法、CVD法等
が用いられる。このなかでは、真空蒸着が最も速い堆積
速度が得られるので例とするが、本発明においては、こ
れに限られるものではない。真空蒸着法に関しては加熱
方式として、EB銃単体でも、複数でもよく、また、他
の加熱方式あるいはそれらの併用でもよい。ここで言う
他の加熱方式としては、抵抗加熱、高周波誘導加熱、レ
−ザ−ビ−ム加熱等が知られているが、特にこれにかぎ
られるものではない。また、真空蒸着法及びスパッタ法
に関しては、反応性ガスとして、酸素、窒素、水蒸気等
を導入したり、オゾン、イオンアシスト等を用いたりす
る反応性蒸着、スパッタに対しても、本発明は適用でき
る。また、基板にバイアス等を加えたり、基板温度を上
昇あるいは、冷却するなど、堆積条件を変化させても問
題にならない。スパッタ法、CVD法においても同様で
ある。
であり、様々な薄膜作製方法で製造することが出来る。
このため製膜法を選べば高速製膜が可能となる。また組
成変調構造を取ることから本質的に耐久性の良い膜の作
製が可能となり、かつ、単層膜の場合と同等あるいはこ
れ以上の赤外反射特性を持つことになる。勿論本発明の
組成変調周期構造を有する薄膜の外層や内層に、他の単
一膜、複合膜を付加してもよい。次に本発明の実施例に
ついて説明する。
(図1)蒸着源として、3〜5mm程度の大きさの粒子
状のAg及びSiO2 (純度99.9%)を用い、電子
ビ−ム蒸着法で、100μm厚のPETフィルム(東洋
紡績(株):E5100)上に薄膜形成を行った。蒸着
材料は、混合せずに、ハ−ス内をカ−ボン板で2つに仕
切った。フィルム送り速度100m/minとし、加熱
源として一台の電子銃(以下EB銃)を用い、AgとS
iO2 のそれぞれを時分割で加熱し、AgとSiO2 の
組成変調膜を作成した。その時のEB銃のエミッション
電流を1.2Aとし、AgとSiO2 への加熱比は、
5:10とし、50nm厚程度の膜を作った。そして、
フィルムと蒸着源の間には防着板を設置した。フィルム
の走行する方向に関して開口部は20cmとした。この
開口部をフィルムが走行する時間は0.12秒である。
電子ビームのスキャンは75Hzでおこなっている。こ
れを言い換えると0.013秒毎に電子ビームのスキャ
ンを行っている。そこで開口部をフィルムが走行する時
間0.12秒の間に9回電子ビームのスキャンを行って
いることになる。更に他の条件は一定で電子ビームのス
キャンスピードを半分にして試料を作った。
始の位置から、20、100、500、1000mのと
ころ等をサンプリングし、深さ方向組成分析(オージェ
電子分光)をした所、長さ方向にほぼ同じプロファイル
を示していた。これらのプロファイルは組成変調構造を
示している。(図2)組成変調は、金属の組成が最大に
なるとき75%、金属の組成が最小になるとき25%、
また組成の膜厚方向の変化の波形は正弦波状であった。
組成変調が9回の周期構造をもち、変調周期は6nmで
あった。更に他の条件は一定で電子ビームのスキャンス
ピードを半分にして作成したものは、組成変調は、金属
の組成が最大になるとき80%、金属の組成が最小にな
るとき20%、また組成の膜厚方向の変化の波形は正弦
波状であった。組成変調が5回の周期構造をもち、変調
周期は11nmであった。更にこのフィルム可視及び赤
外域の分光光度特性を測定した。(図3)3層構造の比
較例1と同等の性能を得た。可視域での透過特性並びに
赤外域での非透過性ともに良好なフィルムが得られた。
更にこのフィルムの分光特性の経時変化を調べた。(表
1)初期反射率として、赤外(波長10μ)での反射率
を測定した。劣化するまでの時間として、赤外(波長1
0μ)での反射率が85%になるまでの時間を劣化時間
として測定した。この結果経時安定性に優れた熱線反射
薄膜フィルムが得られた。
MNN、Au−MNN、Si−LMM、Ti−LMM、
O−KLLのオージェ遷移のシグナルを使って薄膜をス
パッタしながら測定して、深さ方向の組成分布を求め
た。分光光度特性は0。4μmから10μmの範囲で測
定した。
実施例1と同じ方法で作製した。オージェ電子分光法で
組成変調の周期を測定したところ、12nmであった、
組成変調は、金属の組成が最大になるとき75%、金属
の組成が最小になるとき25%、また組成の膜厚方向の
変化の波形は正弦波状であった。組成変調が5回の周期
構造をもつ。このサンプルの赤外分光特性を実施例1と
同様に測定した。
例1と同じ方法で作製した。オージェ電子分光法で組成
変調の周期を測定したところ、5回の周期構造をもち、
10nmであった。組成変調は、金属の組成が最大にな
るとき70%、金属の組成が最小になるとき30%、ま
た組成の膜厚方向の変化の波形は正弦波状であった。こ
のサンプルの赤外分光特性を実施例1と同様に測定し
た。
Auとした以外実施例1と同じ方法で作製した。オージ
ェ電子分光法で組成変調の周期を測定したところ、5回
の周期構造をもち、10nmであった。組成変調は、金
属の組成が最大になるとき75%、金属の組成が最小に
なるとき25%、また組成の膜厚方向の変化の波形は正
弦波状であった。組成変調が9回の周期構造をもち、こ
のサンプルの赤外分光特性を実施例1と同様に測定し
た。
Ag(25nm)/SiO2 (12.5nm)三層構造
とした。このため各層毎にフィルムを送り、3回の巻取
り蒸着を行った。実施例1と同様にPETフィルム上に
EB蒸着を行い、赤外分光特性を実施例1と同様に測定
した。そして分光光度特性の経時変化を調べた経時安定
性は不十分なものであった。又薄膜堆積時間は実施例1
の3倍かかった。また蒸着全体でみると、フィルムの巻
き返しに90分蒸着に10分かかるため200分多くか
かった。
Ag(25nm)/TiO2 (12.5nm)三層構造
とした。このため各層毎にフィルムを送り、3回の巻取
り蒸着を行った。これ以外は実施例1と同じ方法で作製
し、赤外分光特性を実施例1と同様に測定した。経時安
定性は不十分なものであった。又薄膜堆積時間は比較例
1と同様、実施例1の3倍かかった。また蒸着全体でみ
ると、フィルムの巻き返しに90分蒸着に10分かかる
ため200分多くかかった。
Au(25nm)/SiO2 (12.5nm)三層構造
とした。このため各層毎にフィルムを送り、3回の巻取
り蒸着を行った。これ以外は実施例1と同じ方法で作製
した。赤外分光特性を実施例1と同様に測定した。経時
安定性は不十分なものであった。又薄膜堆積時間は比較
例1と同様であった。
Au(25nm)/ZrO2 (12.5nm)三層構造
とした。このため各層毎にフィルムを送り、3回の巻取
り蒸着を行った。これ以外は実施例1と同じ方法で作製
した。赤外分光特性を実施例1と同様に測定した。経時
安定性は不十分なものであった。又薄膜堆積時間は比較
例1と同様であった。
行ってSiO−Ag複合膜とした。この時電子銃のスキ
ャンスピードを充分速くすることで、複合膜とした。こ
れ以外は実施例1と同じ方法で作製した。赤外分光特性
を実施例1と同様に測定した。経時安定性は不十分なも
のであった。
酸化物とをそれぞれ1種類以上により膜厚方向に組成変
調周期構造を有する薄膜が、堆積させることにより、安
定な熱線反射薄膜フィルムが得られた。またこの薄膜は
フィルムの巻取り蒸着での作製が可能であり、高速製膜
可能であった。
略を示す。
向)でのAgとSiとOの組成分布を測定した結果を示
す。
結果を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも、金属と金属酸化物とをそれ
ぞれ1種類以上含有した薄膜であり、該膜が膜厚方向に
金属の組成が最大で80%、最小で20%となる組成変
調周期構造を有し、かつ前記組成変調が少なくとも2回
以上の周期構造をなすことを特徴とする熱線反射薄膜。 - 【請求項2】 透明基板上に形成された請求項1記載の
熱線反射薄膜。 - 【請求項3】 透明基板がプラスチックフィルムである
請求項2記載の熱線反射薄膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12156093A JP3501231B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 熱線反射薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12156093A JP3501231B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 熱線反射薄膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06330288A JPH06330288A (ja) | 1994-11-29 |
| JP3501231B2 true JP3501231B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=14814265
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12156093A Expired - Lifetime JP3501231B2 (ja) | 1993-05-24 | 1993-05-24 | 熱線反射薄膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3501231B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105734527B (zh) | 2016-03-08 | 2019-01-18 | 仪征亚新科双环活塞环有限公司 | 一种用于活塞环表面的类金刚石镀层、活塞环及制备工艺 |
-
1993
- 1993-05-24 JP JP12156093A patent/JP3501231B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06330288A (ja) | 1994-11-29 |
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