JP3504350B2 - アルカリ二次電池の製造方法 - Google Patents
アルカリ二次電池の製造方法Info
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Description
方法に関し、特に負極作製時の調厚工程を改良したアル
カリ二次電池の製造方法に係るものである。 【0002】 【従来の技術】アルカリ二次電池の一例であるニッケル
水素二次電池は、信頼性が高く、かつ大きな電流値での
放電が可能であるため、需要が大幅に増加している。前
記ニッケル水素二次電池は、水酸化ニッケルを活物質と
して含む正極と、水素吸蔵合金を活物質として含む負極
との間に合成樹脂繊維製のセパレータを介装し、これら
を捲回することにより作製された電極群をアルカリ電解
液と共に容器内に収納した構造を有する。前記負極は、
前記水素吸蔵合金の粉末と導電材粉末と結着剤と水から
なるペーストを調製し、前記ペーストを例えば多孔性金
属板や発泡金属などの導電性基板に充填し、これを乾燥
した後、プレスで調厚することにより製造される。前記
負極は、前記水素吸蔵合金が水素吸蔵体であり、かつ過
充電時に前記正極から発生する酸素ガスを吸収する再結
合触媒としての機能を有するため、電極反応を行う他に
過充電時の内圧上昇を防止することができ、大変に優れ
た電極である。 【0003】前記水素吸蔵合金としては、従来より、L
aNi5 や、MmNi5 (Mmは、La,Ce,Pr,
Nd,Smなどのランタン系元素の混合物であるミッシ
ュメタルを意味する)のNiの一部をAl,Mn,F
e,Co,Ti,Cu,Zn,Zr,Cr,V,Bのよ
うな元素で置換した多元素系のものが使用されている。
中でも、希土類成分としてMmを用いる水素吸蔵合金
は、希土類成分として高価なランタン元素のみを用いる
合金に比べて安価であり、実用的である。 【0004】ところで、前記二次電池は前述した構造に
組立てられた後、初期容量及び平均作動電圧を立ち上げ
るために充放電が施される活性化工程が行われる。しか
しながら、このような組成を有する水素吸蔵合金を用い
て前述した方法により製造された負極を備えた二次電池
は、初期容量と平均作動電圧が立ち上がるまでに要する
充放電サイクル数がばらつくという問題点があった。前
記二次電池の初期容量と平均作動電圧が立ち上がるまで
に要するサイクル数が増加すると、活性化工程にかかる
時間が長くなるため、前記二次電池の生産効率が低下す
るという問題点があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題を
解決するためになされたもので、活性化工程において初
期容量と平均作動電圧を立ち上げるのに要する充放電サ
イクル数が低減されたアルカリ二次電池を提供しようと
するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明に係るアルカリ二
次電池の製造方法は、希土類元素、ニッケル及びコバル
トを含有する水素吸蔵合金粉末を負極活物質として含む
ペーストを調製し、前記ペーストを導電性基板に充填す
る工程と、前記ペーストが充填された導電性基板を乾燥
する工程と、前記ペーストが充填された導電性基板を前
記水素吸蔵合金粉末の強磁性成分による飽和磁化量が
0.01emu/g〜0.04emu/g増加するよう
に調厚する工程とを具備する方法により負極を作製する
ことを特徴とするものである。 【0007】以下、本発明の方法により製造されたアル
カリ二次電池を図1に示すニッケル水素二次電池を例に
して説明する。正極1は、負極2との間にセパレータ3
を介在してスパイラル状に捲回され、有底円筒状の容器
4内に収納されている。前記負極2は作製された電極群
の最外周に配置されて前記容器4と電気的に接触してい
る。アルカリ電解液は、前記容器4内に収容されてい
る。中央に穴5を有する円形の封口板6は、前記容器4
の上部開口部に配置されている。リング状の絶縁性ガス
ケット7は、前記封口板6の周縁と前記容器4の上部開
口部内面の間に配置され、前記上部開口部を内側に縮径
するカシメ加工により前記容器4に前記封口板6を前記
ガスケット7を介して気密に固定している。正極リード
8は、一端が前記正極1に接続、他端が前記封口板6の
下面に接続されている。帽子形状をなす正極端子9は、
前記封口板6上に前記穴5を覆うように取り付けられて
いる。ゴム製の安全弁10は、前記封口板6と前記正極
端子9で囲まれた空間内に前記穴5を塞ぐように配置さ
れている。 【0008】前記負極2は、希土類元素,ニッケル,コ
バルトを含有する水素吸蔵合金粉末に導電剤,結着剤,
水を添加してこれらを混練してペーストを調製し、前記
ペーストを導電性基板に充填し、これを乾燥した後、プ
レスで調厚することにより製造される。この調厚は、前
記水素吸蔵合金粉末が粉砕されて新たに露出した表面の
酸化によって生成する強磁性成分の飽和磁化量が0.0
1emu/g以上になるように行う。 【0009】前記調厚を前記水素吸蔵合金粉末が粉砕さ
れて新たに露出した表面の酸化によって生成する強磁性
成分の飽和磁化量が前記範囲になるように行うのは次の
ような理由によるものである。前記調厚を前記強磁性成
分の飽和磁化量が0.01emu/g未満になるように
行うと、このような負極を備えた二次電池は活性化工程
において初期容量と平均作動電圧が立ち上がるまでに要
する充放電サイクル数が増加する。また、前記調厚を前
記強磁性成分の飽和磁化量が0.04emu/gを越え
るように行うと、このような負極の水素吸蔵合金粉末は
前記アルカリ電解液との反応量が多すぎる場合があるた
め、前記負極を備えた二次電池の充放電サイクルの進行
に伴って前記電解液が枯渇し、放電容量が低下する恐れ
がある。従って、前記強磁性成分の飽和磁化量の好まし
い上限値は0.04emu/gであり、より好ましい上
限値は0.03emu/gである。 【0010】前記強磁性成分の飽和磁化量は、導電性基
板に充填されたペーストの厚さ及びプレス回数により変
化する。前記調厚を前記強磁性成分の飽和磁化量が前記
範囲を満たすように行うためのペースト充填厚さ及びプ
レス回数の条件は次のようにして求める。ペースト厚さ
を連続的に変化させたペースト充填済みの基板を用意
し、これらを乾燥した後、所定の厚さにプレスする。作
製された負極それぞれについて、調厚工程において前記
水素吸蔵合金粉末が粉砕されて新たに露出した表面の酸
化によって生成した強磁性成分の飽和磁化量を求める。
この結果からペースト充填厚さ及びプレス回数の条件を
求める。また、前記強磁性成分の飽和磁化量は水素吸蔵
合金粉末の硬さや粒径によって変化するため、ペースト
充填厚さ及びプレス回数の条件は水素吸蔵合金の種類に
より異なる。 【0011】前記水素吸蔵合金粉末は、希土類元素とニ
ッケルとコバルトから形成されるか、または希土類元
素,ニッケル,コバルトと、例えばAl、Mn、Ti、
Cu、Zn、Zr、Cr、Bから選ばれる1種以上の元
素とから形成されても良い。前記希土類元素としては、
例えばLa,Ce,Pr,Nd,Smなどを挙げること
ができる。特に、Mm(MmはLa,Ce,Pr,Nd
を合計含有量で99重量%以上含むミッシュメタルを意
味する)の含有量が31重量%〜35重量%、ニッケル
の含有量が40重量%〜60重量%、コバルトの含有量
が4重量%〜15重量%、マンガンの含有量が4重量%
〜12重量%,アルミニウムの含有量が1重量%〜3重
量%である水素吸蔵合金を用いることがより好ましい。
これは次のような理由によるものである。 【0012】(1)Mm 前記Mmの含有量が31重量%未満になると、前記水素
吸蔵合金の水素吸蔵量が低下する恐れがある。一方、前
記Mmの含有量が35重量%を越えると、前記水素吸蔵
合金を含む負極を備えた二次電池のサイクル寿命が低下
する恐れがある。 【0013】(2)ニッケル 前記ニッケルの含有量を40重量%未満にすると、活性
化工程において前記二次電池の初期容量と平均作動電圧
が立ち上がるまでに要する充放電サイクル数が増加する
恐れがある。一方、前記ニッケルの含有量が60重量%
を越えると、前記水素吸蔵合金の水素平衡圧が上昇し、
前記合金を負極活物質として使用することが困難になる
恐れがある。 【0014】(3)コバルト 前記コバルトの含有量を4重量%未満にすると、活性化
工程において前記二次電池の初期容量と平均作動電圧が
立ち上がるまでに要する充放電サイクル数が増加する恐
れがある。一方、前記コバルトの含有量が15重量%を
越えると、負極の容量が低下する恐れがある。 【0015】(4)マンガン 前記マンガンの含有量が4重量%未満になると、前記水
素吸蔵合金の水素平衡圧が上昇し、前記合金を負極活物
質として使用することが困難になる恐れがある。一方、
前記マンガンの含有量が12重量%を越えると、前記水
素吸蔵合金のアルカリ電解液との反応性が上昇し、前記
水素吸蔵合金を含む負極を備えた二次電池のサイクル寿
命が低下する恐れがある。 【0016】(5)アルミニウム 前記アルミニウムの含有量が1重量%未満になると、前
記水素吸蔵合金を含む負極のアルカリ電解液に対する耐
腐食性が低下する恐れがある。一方、前記アルミニウム
の含有量が3重量%を越えると、前記水素吸蔵合金の水
素吸蔵量が低下する恐れがある。 【0017】前記導電性粉末としては、例えばカーボン
ブラックを挙げることができる。前記高分子結着剤とし
ては、例えばポリテトラフルオロエチレン、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリビニルアルコール等を挙げることがで
きる。 【0018】前記導電性基板としては、例えばパンチド
メタル、エキスパンデッドメタル、穿孔剛板、ニッケル
ネットなどの二次元基板や、フェルト状金属多孔体や、
スポンジ状金属多孔体などの三次元基板を挙げることが
できる。 【0019】前記正極1は、金属酸化物の粉末と、導電
剤と、高分子結着剤と、水を含むペーストを調製し、前
記ペーストを耐アルカリ性金属多孔体に充填し、これを
乾燥、加圧成形した後、所望のサイズに切断することに
より製造される。 【0020】前記金属酸化物としては、例えば水酸化ニ
ッケルを挙げることができる。前記導電剤としては、例
えば一酸化コバルト、三酸化二コバルト、水酸化コバル
ト等のコバルト化合物を挙げることができる。 【0021】前記高分子結着剤としては、前記負極に用
いられる高分子結着剤と同様なものを挙げることができ
る。前記耐アルカリ性金属多孔体としては、例えばニッ
ケル、ステンレス等の金属や、ニッケルメッキが施され
た樹脂などからなるスポンジ状、繊維状、フェルト状の
多孔質構造を有するものを挙げることができる。 【0022】前記セパレータ3としては、例えば、ポリ
エチレン繊維やポリプロピレン繊維などのポリオレフィ
ン繊維からなる不織布に親水性官能基を付与したもの
や、ポリアミド繊維製不織布を挙げることができる。 【0023】前記アルカリ電解液としては、例えば、水
酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウムと水酸化リチウム
の混合液、水酸化カリウムと水酸化リチウムの混合液、
水酸化カリウムと水酸化リチウムと水酸化ナトリウムの
混合液等を用いることができる。 【0024】 【作用】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、希土類元
素,ニッケル,コバルトを含有する水素吸蔵合金粉末を
含む負極を備えたアルカリ二次電池の初期容量と平均作
動電圧が立ち上がるまでに要する充放電サイクル数と、
前記負極の調厚工程とに相関性があることを見出し、本
発明に達した。 【0025】本発明のアルカリ二次電池の製造方法によ
ると、前記水素吸蔵合金粉末を負極活物質として含むペ
ーストを調製し、前記ペーストを導電性基板に充填する
工程と、前記ペーストが充填された導電性基板を乾燥す
る工程と、前記ペーストが充填された導電性基板を調厚
し、この調厚を前記水素吸蔵合金粉末が粉砕されて新た
に露出した表面の酸化によって生成する強磁性成分の飽
和磁化量が0.01emu/g以上になるように行うこ
とにより負極を作製する工程を備えることによって、前
記二次電池の活性化に要する充放電サイクル数を低減す
ることができる。 【0026】希土類元素,ニッケル,コバルトを含有す
る水素吸蔵合金粉末は空気中あるいは酸素を含む雰囲気
中においてただちに酸化されて表面偏析が生じる。これ
により前記水素吸蔵合金粉末の表面に希土類元素の酸化
物を含む酸化膜と、この膜の内部にニッケルとコバルト
を含み、かつニッケルを主成分とする遷移金属層がそれ
ぞれ適度な厚さに形成される。前記遷移金属層は水素の
吸蔵放出を促進し、過充電時に正極から発生する酸素ガ
スの吸収を促す再結合触媒能を有する。 【0027】一方、前記乾燥工程では、前記ペースト中
の水分を蒸発させるために前記ペーストが充填された導
電性基板を加熱する。この工程において前記水素吸蔵合
金粉末は酸化され、この時に熱及び前記ペースト中の水
分が存在しているために酸化度合いが大きくなる。その
結果、前記水素吸蔵合金粉末の表面に形成される前記酸
化膜と前記遷移金属層が厚くなり過ぎるため、前記水素
吸蔵合金粉末は水素を吸蔵し難く、前記酸素ガスの再結
合触媒能が劣る。前記乾燥工程後に前記ペーストが充填
された導電性基板を調厚すると、前記水素吸蔵合金粉末
が粉砕され、新たに表面が露出し、酸化を受ける。この
酸化は熱と水分が存在しない状態においてなされるた
め、前記新たに露出した表面に適度な厚さを有する前記
酸化膜と前記遷移金属層が形成される。前記遷移金属層
に含まれるニッケル及びコバルトは強磁性を示す。その
結果、前記乾燥工程後、調厚を前記水素吸蔵合金粉末が
粉砕されて新たに露出した表面の酸化によって生成する
強磁性成分の飽和磁化量が0.01emu/g未満にな
るように行うと、このような方法により作製された負極
の水素吸蔵合金粉末は有効な遷移金属層が少ないため、
前記水素吸蔵放出能及び前記再結合触媒能が低い。この
ため、前記負極を備えた二次電池は、活性化工程におい
て前記水素吸蔵合金粉末を粉砕して前記水素吸蔵放出能
及び前記再結合触媒能を向上させるため、その分余分に
充放電を施す必要があり、活性化に長時間を要する。 【0028】従って、前記乾燥工程後、調厚を前記水素
吸蔵合金粉末が粉砕されて新たに露出した表面の酸化に
よって生成する強磁性成分の飽和磁化量が0.01em
u/g以上になるように行うことによって、このような
方法により作製された負極の水素吸蔵合金粉末は有効な
遷移金属層を活性化前から十分に有し、前記水素吸蔵放
出能及び前記再結合触媒能が高いため、活性化工程にお
いて前記二次電池の初期容量と平均作動電圧を少ないサ
イクル数で立ち上げることができ、生産効率を向上する
ことができる。 【0029】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。 実施例1〜8 まず、組成が式Mm(MmはLa,Ce,Pr,Ndを
合計含有量で99重量%以上含むミッシュメタルを意味
する)Ni4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 で表される水
素吸蔵合金(Mmの含有量は33重量%、ニッケルの含
有量は55重量%、コバルトの含有量の合計は5.5重
量%、マンガンの含有量は4重量%、アルミニウムの含
有量は2重量%である)を平均粒径(重量平均)が約2
5μm、約40μmになるように粉砕した。それぞれの
平均粒径の粉末100重量部に、ポリテトラフルオロエ
チレンを1重量部、カーボンブラックを1重量部、ポリ
アクリル酸ナトリウムを0.5重量部、カルボキシメチ
ルセルロースを0.2重量部、水を60重量部を添加
し、これらを攪拌してペーストを調製した。導電性基板
としての厚さが0.08mmのパンチドメタルに前記ペ
ーストをペースト厚さが1.4〜1.7mmになるよう
に塗布した。これを80℃の空気循環式乾燥炉中で1時
間乾燥した。 【0030】ここで、前記基板に充填されたペーストの
一部をはぎ取り、このペースト中に含まれる水素吸蔵合
金粉末の強磁性成分の飽和磁化量を測定し、その結果を
下記表1に示す。 【0031】乾燥が終了したペースト充填済みの基板を
プレスにかけて0.34mm〜0.36mmの厚さに調
厚することにより容量が1800mAhの負極を作製し
た。ここで、前記基板に充填されたペーストの一部をは
ぎ取り、このペースト中に含まれる水素吸蔵合金粉末の
強磁性成分の飽和磁化量を測定した。この結果と乾燥後
の飽和磁化量との差から調厚工程において前記水素吸蔵
合金粉末が粉砕されて新たに露出した表面の酸化によっ
て生成した強磁性成分の飽和磁化量を求めた。その結果
を下記表1に併記する。 【0032】また、水酸化ニッケル粉末90重量部及び
酸化コバルト粉末10重量部からなる混合粉体に、前記
水酸化ニッケル粉末に対してカルボキシメチルセルロー
ス3重量部、ポリテトラフルオロエチレン5重量部を添
加し、更にこれらに純水を45重量部添加して混練する
ことによりペーストを調製した。このペーストを焼結繊
維基板内へ充填した後、更にその両表面に前記ペースト
を塗布し、乾燥してローラプレスによって圧延すること
により容量が1200mAhのペースト式ニッケル正極
を作製した。 【0033】次いで、前記各負極と前記正極との間に厚
さが0.20mmのポリアミド製不織布からなるセパレ
ータを介装し、渦巻状に捲回して電極群を作製した。こ
れらの電極群を7Nの水酸化カリウムと1Nの水酸化リ
チウムからなるアルカリ電解液と共に容器内に収納して
前述した図1に示す構造を有し、かつ容量が1200m
AhのAAサイズのニッケル水素二次電池を組み立て
た。 比較例1〜5 厚さが0.08mmのパンチドメタルに実施例1〜8と
同様な組成を有するペーストをペースト厚さが1.3〜
1.5mmになるように塗布し、これを80℃の空気循
環式乾燥炉中で1時間乾燥した。乾燥が終了したペース
ト充填済みの基板をプレスにかけて0.34mm〜0.
36mmの厚さに調厚することにより容量が1800m
Ahの負極を作製した。 【0034】前記負極と、実施例1〜8と同様な正極と
の間に実施例1〜8と同様なセパレータを介装して電極
群を作製し、これらの電極群を実施例1〜8と同様なア
ルカリ電解液と共に容器内に収納し、前述した図1に示
す構造を有する容量が1200mAhのAAサイズのニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。 【0035】比較例1〜5の二次電池の負極について、
実施例1〜8と同様な方法によりペースト充填済み基板
の乾燥終了後及び調厚終了後における水素吸蔵合金粉末
の強磁性成分の飽和磁化量を測定し、これらの強磁性飽
和磁化量の差から調厚工程において前記水素吸蔵合金粉
末が粉砕されて新たに露出した表面の酸化によって生成
した強磁性成分の飽和磁化量を求めた。その結果を下記
表1に併記する。 実施例9〜13 組成がMmNi3.0 Co1.0 Mn0.7 Al0.3 で表され
る水素吸蔵合金(Mmの含有量は33重量%、ニッケル
の含有量は41重量%、コバルトの含有量の合計は14
重量%、マンガンの含有量は10重量%、アルミニウム
の含有量は2重量%である)を用いた以外、実施例1〜
8と同様なペーストを調製した。厚さが0.08mmの
パンチドメタルに前記ペーストをペースト厚さが1.7
〜2.0mmになるように塗布し、これを80℃の空気
循環式乾燥炉中で1時間乾燥した。乾燥が終了したペー
スト充填済みの基板をプレスにかけて0.34mm〜
0.36mmの厚さに調厚することにより容量が180
0mAhの負極を作製した。 【0036】前記負極と、実施例1〜8と同様な正極と
の間に実施例1〜8と同様なセパレータを介装して電極
群を作製し、これらの電極群を実施例1〜8と同様なア
ルカリ電解液と共に容器内に収納し、前述した図1に示
す構造を有する容量が1200mAhのAAサイズのニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。 【0037】実施例9〜13の二次電池について、実施
例1〜8と同様な方法によりペーストが充填された基板
の乾燥終了後及び調厚終了後における水素吸蔵合金粉末
の強磁性成分の飽和磁化量を測定し、これらの強磁性飽
和磁化量の差から調厚工程において前記水素吸蔵合金粉
末が粉砕されて新たに露出した表面の酸化によって生成
した強磁性成分の飽和磁化量を求めた。その結果を下記
表2に示す。 比較例6,7 厚さが0.08mmのパンチドメタルに実施例9〜13
と同様な組成を有するペーストをペースト厚さが1.5
mm〜1.8mmになるように塗布し、これを80℃の
空気循環式乾燥炉中で1時間乾燥した。乾燥が終了した
ペースト充填済みの基板をプレスにかけて0.34mm
〜0.36mmの厚さに調厚することにより容量が18
00mAhの負極を作製した。 【0038】前記負極と、実施例1〜8と同様な正極と
の間に実施例1〜8と同様なセパレータを介装して電極
群を作製し、これらの電極群を実施例1〜8と同様なア
ルカリ電解液と共に容器内に収納し、前述した図1に示
す構造を有する容量が1200mAhのAAサイズのニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。 【0039】比較例6,7の二次電池の負極について、
実施例1〜8と同様な方法によりペースト充填済み基板
の乾燥終了後及び調厚終了後における水素吸蔵合金粉末
の強磁性成分の飽和磁化量を測定し、これらの強磁性飽
和磁化量の差から調厚工程において前記水素吸蔵合金粉
末が粉砕されて新たに露出した表面の酸化によって生成
した強磁性成分の飽和磁化量を求めた。その結果を下記
表2に併記する。 【0040】得られた実施例1〜13及び比較例1〜7
の二次電池について、室温で1日放置した後、120m
Aの電流で15時間充電し、1200mAの電流で1V
まで放電した。その後、1200mAの電流で72分充
電した後、1200mAの電流で1Vまで放電する充放
電サイクルを繰り返し、平均放電電圧が1.19V,
1.20Vに達するまでに要したサイクル数と、電池容
量が1000mAhに低下するまでに要したサイクル数
を測定し、その結果を下記表1〜表2に併記する。 【0041】 【表1】【0042】 【表2】 【0043】表1〜表2から明らかなように、調厚を前
記水素吸蔵合金粉末が粉砕されて新たに露出した表面の
酸化によって生成する強磁性成分の飽和磁化量が0.0
1emu/g以上になるように行う実施例1〜13の二
次電池は、平均作動電圧が1.19V,1.20Vまで
上昇するのに要する充放電サイクル数が少なく、かつ充
放電サイクル寿命が長いことがわかる。これに対し、調
厚を前記水素吸蔵合金粉末が粉砕されて新たに露出した
表面の酸化によって生成する強磁性成分の飽和磁化量が
0.01emu/g未満になるように行う比較例1〜7
の二次電池は、サイクル寿命が長いものの、平均作動電
圧が1.19V,1.20Vまで上昇するのに要するサ
イクル数が多いことがわかる。 【0044】 【発明の効果】以上詳述したように本発明のアルカリ二
次電池の製造方法によれば、前記二次電池は高いサイク
ル寿命を有し、活性化に要する充放電サイクル数を低減
することができ、生産効率を向上することができるとい
う顕著な効果を奏する。
池の一例であるニッケル水素二次電池を示す斜視図。 【符号の説明】 1…負極、2…正極、3…セパレータ、4…容器、6…
封口板。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 希土類元素、ニッケル及びコバルトを含
有する水素吸蔵合金粉末を負極活物質として含むペース
トを調製し、前記ペーストを導電性基板に充填する工程
と、 前記ペーストが充填された導電性基板を乾燥する工程
と、 前記ペーストが充填された導電性基板を前記水素吸蔵合
金粉末の強磁性成分による飽和磁化量が0.01emu
/g〜0.04emu/g増加するように調厚する工程
とを具備する方法により負極を作製することを特徴とす
るアルカリ二次電池の製造方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23479894A JP3504350B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | アルカリ二次電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP23479894A JP3504350B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | アルカリ二次電池の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0896805A JPH0896805A (ja) | 1996-04-12 |
| JP3504350B2 true JP3504350B2 (ja) | 2004-03-08 |
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ID=16976563
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23479894A Expired - Fee Related JP3504350B2 (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | アルカリ二次電池の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP3504350B2 (ja) |
-
1994
- 1994-09-29 JP JP23479894A patent/JP3504350B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH0896805A (ja) | 1996-04-12 |
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