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JP3515500B2 - 全幅テンプル - Google Patents
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JP3515500B2 - 全幅テンプル - Google Patents

全幅テンプル

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JP3515500B2 JP2000255838A JP2000255838A JP3515500B2 JP 3515500 B2 JP3515500 B2 JP 3515500B2 JP 2000255838 A JP2000255838 A JP 2000255838A JP 2000255838 A JP2000255838 A JP 2000255838A JP 3515500 B2 JP3515500 B2 JP 3515500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦糸と横糸とを交
互に交差させ、筬で横糸を打ち織布を形成する織機にお
いて、織布の均質性を維持しつつ、且つ織り縮みを防止
するため織布の織口近傍を全幅に渡って把持する全幅テ
ンプルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、織機において織布(織物)の
横糸を筬によって打ち込んだ際に生じる織布の織り縮み
を阻止するため、リングテンプル、スターテンプル、ロ
ーラーテンプル等の織布の両端把持用のテンプルが使用
されていた。
【0003】しかし、これらのテンプルでは織布の両端
のみを把持するため、例えば、縮率の高い織布を製織す
る場合には、把持された織布の両端に大きな張力が集中
して働き、当該把持部分で織布が裂ける場合があった。
そこで、このような場合には、従来より、織布を全幅に
渡って把持することで、織布において大きな張力が集中
して働くことを防止しつつ、織布の織り縮みを阻止し得
る全幅テンプルが広く用いられている。
【0004】全幅テンプルは、長尺状の支持部材と、支
持部材上に支持部材の長手方向に沿って配置された織物
把持棒と、支持部材上に配置され、支持部材との間で織
物把持棒を内包する把持空間を形成する長尺状の押さえ
部材と、からなる。支持部材と押さえ部材とは、ボルト
及びナット等からなる固定具にて固定されている。
【0005】把持空間は織布導入出用の開口端を有して
おり、当該開口端から把持空間に導入された織布は、織
物把持棒に巻き掛けられた上、再び開口端から外部に導
出された状態にされることにより、全幅テンプルによっ
て全幅に渡って適度な把持力にて把持されることとな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
全幅テンプルにおいては、織機において製織する織布の
種類が変化した場合や全幅テンプルの保守・点検を行う
場合等に把持空間内の織物把持棒を交換する必要が生じ
るが、上記従来の全幅テンプルにおいては、織物把持棒
の交換が行い難いという問題があった。
【0007】つまり、従来の全幅テンプルにおいて織物
把持棒の交換を行う際には、支持部材と押さえ部材とを
固定する固定具を取り外し、押さえ部材を支持部材に対
して摺動移動させて把持空間の開口端における開口度を
増大させた後、当該開口端を介して織物把持棒を交換す
る手法を取らなければならなかった。そして、この場合
は、押さえ部材を支持部材に対して誤って大きく摺動移
動させてしまった場合等において、押さえ部材を床等に
落下させてしまう危険性があり、織物把持棒の交換を行
うに当たって必要な操作が行い難い場合があったのであ
る。
【0008】また、全幅テンプルにおいては、把持空間
に織布以外の異物(例えば、織物工場内を漂う各種の浮
遊物(風綿)、糸くず等)が飛び込むことがあるので、
把持空間内の掃除を行う必要も生じる。そして、従来の
全幅テンプルにおいて、把持空間の境界を画定する支持
部材側の部分と押さえ部材側の部分とを好適に掃除する
には、例えば、押さえ部材を支持部材から引き離して、
把持空間の境界を画定する支持部材側の部分を作業者等
に見易い状態にした上、押さえ部材を持ち上げて当該押
さえ部材の向きを変えることで把持空間の境界を画定す
る押さえ部材側の部分を作業者等に見易くする操作を掃
除に先立って行わなければならず、煩わしいという問題
があった。また、この場合も押さえ部材の向きを変える
操作の際に押さえ部材を誤って床等に落下させてしまう
危険性があった。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、織物把持棒の交換を容易
に行うことができ、把持空間内の掃除も容易に行うこと
ができるよう構成された全幅テンプルを提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するために、請求項1に記載の全幅テンプル
は、長尺状の支持部材と、該支持部材上に該支持部材の
長手方向に転動自在に配置された棒状部材である織物把
持棒と、前記支持部材上に配置され、前記支持部材との
間で前記織物把持棒を内包する把持空間を画定する長尺
状の押さえ部材と、からなり、前記把持空間の織布導入
出用の開口端から前記把持空間に導入された織布を前記
織物把持棒に巻き掛けた上、当該織布を再び前記開口端
から外部に導出させることにより織布を全幅に渡って把
持する織機用の全幅テンプルであって、前記押さえ部材
は、前記把持空間を画定するカバー部であって、当該カ
バー部における前記開口端側の前端に対する後方部分が
前記長手方向に延びる回動軸を中心として前記支持部材
に対して回動可能に軸支されてなるカバー部と、前記カ
バー部の後方に配置されたカバー部支持部であって、前
記カバー部の後端に当該カバー部支持部の前端が当接し
て前記カバー部の前端が後方に回動することを制限する
と共に、当該カバー部支持部の前端に対する後方部分が
前記長手方向に延びる回動軸を中心として前記支持部材
に対して回動可能に軸支されてなるカバー部支持部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】このように構成された本発明の全幅テンプ
ルによれば、カバー部支持部の前端をカバー部の後端に
当接させた状態で、把持空間における開口端に織布を導
入し、該織布を織物把持棒に巻き掛けた上で、再び開口
端から該織布を外部に導出させれば、従来の全幅テンプ
ルの場合と同様に、織布を全幅に渡って適度な把持力に
て把持させることができる。
【0012】つまり、カバー部支持部の前端がカバー部
の後端に当接した状態においては、カバー部の開口端側
の前端がカバー部の支持部材に対する軸支部分を回動軸
(回動中心)として後方に回動されることは防止される
ので、把持空間に導入された織布が、把持空間を画定す
るカバー部及び支持部材における部分と、織物把持棒と
によって把持空間において当該織布の全幅に渡る適度な
把持力にて把持されることになるのである。
【0013】また、本発明の全幅テンプルにおいては、
カバー部支持部の支持部材に対する軸支部分を回動軸と
して、カバー部支持部の前端がカバー部の後端から離れ
るようにカバー部支持部を回動させて、カバー部支持部
の前端がカバー部の後端に当接していない状態にすれ
ば、カバー部の支持部材に対する軸支部分を回動軸とし
て、カバー部の前端が後方に回動されるようにカバー部
を回動させることができるので、従来の全幅テンプルの
場合に比べ、織物把持棒の交換を容易に行うことがで
き、把持空間内の掃除や点検も容易に行うことができ
る。
【0014】つまり、まず、本発明の全幅テンプルにお
いても、織物把持棒を交換するためには、従来の全幅テ
ンプルの場合と同様、把持空間の開口端における開口度
を増大させる必要があるが、本発明の全幅テンプルで
は、上記の如くカバー部支持部の回動操作を行った後
に、カバー部の前端が後方に回動されるようにカバー部
を回動させれば、把持空間の開口端における開口度を増
大させることができる。
【0015】そして、このように、本発明の全幅テンプ
ルにおいては、織物把持棒の交換に伴うカバー部及びカ
バー部支持部の移動操作が、夫々の部分の支持部材に対
する軸支部分を回動軸とした回動操作によってなされる
ので、従来の全幅テンプルの場合のように、押さえ部材
の移動操作の際に押さえ部材が床等に落下してしまうと
いうような危険性はなく、織物把持棒の交換に伴う操作
が容易に行えることになる。
【0016】更に、本発明の全幅テンプルでは、押さえ
部材がカバー部とカバー部支持部とに分かれて構成され
ているので、従来の全幅テンプルの場合のように押さえ
部材が1つの部材からなる場合に比べ、重量的に小さく
なったカバー部とカバー部支持部とを別々に操作するだ
けで織物把持棒の交換を行える分だけ、織物把持棒の交
換を容易に行うことができる。
【0017】また、本発明の全幅テンプルでは、上記の
如くカバー部支持部の回動操作を行った後に、カバー部
の前端が後方に大きく回動されるようにカバー部を回動
させれば、把持空間の境界を画定する支持部材側の部分
を作業者等に見易い状態にすることができると共に、カ
バー部の向きが変えられて把持空間の境界を画定するカ
バー部側の部分も作業者等に見易い状態にすることがで
きる。即ち、本発明の全幅テンプルにおいては、把持空
間の掃除、点検に伴うカバー部及びカバー部支持部の移
動操作を、夫々の部分の支持部材に対する軸支部分を回
動軸とした回動操作によってなすことができるので、従
来の全幅テンプルの場合に必要だった、押さえ部材を支
持部材から持ち上げて当該押さえ部材の向きを変えると
いうような煩わしい操作が不要となる分だけ、把持空間
の掃除、点検に伴う操作が容易となる。
【0018】また、この場合も、押さえ部材を支持部材
から持ち上げる必要がないことから押さえ部材の移動操
作の際に押さえ部材が床等に落下してしまうような危険
性は回避されることになる上、押さえ部材がカバー部と
カバー部支持部とに分かれて構成されている分だけ、個
々の部材(カバー部またはカバー部支持部)を移動(回
動)させる際に掛けなければならない力が、押さえ部材
が1つの部材からなる場合に比べ、小さくて済み、把持
空間の掃除、点検に伴う操作が容易に行えることにな
る。
【0019】一方、カバー部(またはカバー部支持部)
の支持部材に対する軸支部分の構造は、上述のようなカ
バー部(またはカバー部支持部)の支持部材に対する回
動操作が可能となるようカバー部(またはカバー部支持
部)を支持部材に軸支させるものであれば特に限定はな
いが、このような回動操作の際等においてカバー部(ま
たはカバー部支持部)の支持部材からの脱落が確実に防
がれる構造であることが好ましく、このような構造の具
体的態様としては、例えば、請求項2に記載の態様を取
っても良い。
【0020】即ち、請求項2に記載の全幅テンプルは、
上記請求項1に記載の構成に加え、前記カバー部の前記
支持部材に対する軸支部分は、当該軸支部分に対応する
前記カバー部側の箇所と前記支持部材側の箇所とのうち
の一方に設けられ、当該全幅テンプルの長手方向に延在
するカバー部軸支用嵌合溝であって、当該カバー部軸支
用嵌合溝の開口部分は当該カバー部軸支用嵌合溝内部に
比べ狭められてなるカバー部軸支用嵌合溝と、前記カバ
ー部軸支用嵌合溝が設けられない他方に設けられ、前記
カバー部軸支用嵌合溝に回動可能に嵌挿され、前記カバ
ー部軸支用嵌合溝内に嵌挿された部分が前記カバー部軸
支用嵌合溝の開口部分より広げられてなるカバー部軸支
用線状突起と、からなり、前記カバー部支持部の前記支
持部材に対する軸支部分は、当該軸支部分に対応する前
記カバー部支持部側の箇所と前記支持部材側の箇所との
うちの一方に設けられ、当該全幅テンプルの長手方向に
延在するカバー部支持部軸支用嵌合溝であって、当該カ
バー部支持部軸支用嵌合溝の開口部分は当該カバー部支
持部軸支用嵌合溝内部に比べ狭められてなるカバー部支
持部軸支用嵌合溝と、前記カバー部支持部軸支用嵌合溝
が設けられない他方に設けられ、前記カバー部支持部軸
支用嵌合溝に回動可能に嵌挿され、前記カバー部支持部
軸支用嵌合溝内に嵌挿された部分が前記カバー部支持部
軸支用嵌合溝の開口部分より広げられてなるカバー部支
持部軸支用線状突起と、からなることを特徴とする。
【0021】請求項2に記載の全幅テンプルによれば、
カバー部の支持部材に対する軸支部分においては、カバ
ー部軸支用嵌合溝に回動可能に嵌挿されたカバー部軸支
用線状突起におけるカバー部軸支用嵌合溝内の部分が、
カバー部軸支用嵌合溝の開口部分より広げられているの
で、カバー部の支持部材に対する回動操作の際等におい
て、カバー部が支持部材から脱落することは確実に防が
れる。
【0022】また、カバー部支持部の支持部材に対する
軸支部分においても、カバー部支持部軸支用嵌合溝に回
動可能に嵌挿されたカバー部支持部軸支用線状突起にお
けるカバー部支持部軸支用嵌合溝内の部分が、カバー部
支持部軸支用嵌合溝の開口部分より広げられているの
で、カバー部支持部の支持部材に対する回動操作の際等
において、カバー部支持部が支持部材から脱落すること
は確実に防がれる。
【0023】即ち、請求項2に記載の全幅テンプルによ
れば、カバー部及びカバー部支持部の支持部材からの脱
落が確実に防止されるので、織物把持棒の交換作業や把
持空間内の掃除、点検作業を、一人の作業者だけでも安
全に確実に行うことができる。
【0024】次に、請求項3に記載の全幅テンプルは、
上記請求項1または請求項2に記載の構成に加え、前記
カバー部の後端で前記カバー部支持部の前端と当接する
箇所と、前記カバー部支持部の前端で前記カバー部の後
端と当接する箇所との間に前記開口端の開口度を減少さ
せるためのスペーサを更に設けたことを特徴とする。
【0025】請求項3に記載の全幅テンプルによれば、
カバー部の後端とカバー部支持部の前端とを直接当接さ
せた場合と、両者の間にスペーサを介在させた場合と
で、把持空間の開口端の開口度を変化させることができ
る。つまり、例えば、当該全幅テンプルにて把持させる
織布の種類が変更されて、織布の厚さ、密度、縮率、摩
擦係数等の物性が変化する場合は、上記開口端の開口度
を変化させなければ、物性の異なる夫々の織布を適度な
把持力で把持させることができないが、請求項3に記載
の全幅テンプルでは、例えば、当該全幅テンプルにて把
持させる織布の厚さが比較的厚い場合や織布が比較的縮
率の低いものである場合は、スペーサを用いず上記開口
度を大きめとした状態で織布を把持させ、当該全幅テン
プルにて把持させる織布の厚さが比較的薄い場合や織布
が縮率の高いものである場合は、スペーサを用いて上記
開口度を減少させた状態で織布を把持させることによ
り、織布の種類が変化した場合でも、織布を適度な把持
力にて把持できるのである。
【0026】尚、請求項3に記載の如くカバー部の後端
とカバー部支持部の前端との間にスペーサを介在させる
態様を取る場合は、当該全幅テンプルにて把持させる織
布の種類に応じて上記開口端の開口度を細かに変更でき
るよう、カバー部の後端とカバー部支持部の前端との間
に介在させるスペーサの厚さ(詳しくは前後方向の厚
さ)の異なる複数のスペーサを用意することが好まし
い。
【0027】また、このようにスペーサを用いることで
上記開口端の開口度を減少させる場合は、当該開口度の
減少と共に狭められる把持空間の容積や全幅テンプルに
て把持させる織布の厚さ等に対応して、把持空間内の織
物把持棒を、元の織物把持棒の有する径(断面径)より
も小さい径を有する織物把持棒に交換できるよう、径の
異なる複数の織物把持棒を用意することが好ましい。
【0028】これは、このようにスペーサ及び織物把持
棒を複数種類用意して交換できるようにすれば、当該全
幅テンプルにて、より多くの種類の織布を適度な把持力
にて把持できるようになるからである。次に、請求項4
に記載の全幅テンプルは、上記請求項3に記載の構成に
加え、前記カバー部における前記スペーサとの当接面
と、前記スペーサにおける前記カバー部との当接面との
うちのいずれか一方にカバー部スペーサ間用突起片を設
け、他方に前記カバー部スペーサ間用突起片を嵌合可能
なカバー部スペーサ間用嵌合凹部を設けたことを特徴と
する。
【0029】請求項4に記載の全幅テンプルによれば、
カバー部の後端とカバー部支持部の前端との間にスペー
サを介在させた状態で当該全幅テンプルを使用している
際にカバー部の後端とカバー部支持部の前端との間から
スペーサが脱落することが確実に防止される。
【0030】つまり、まず、カバー部の後端とカバー部
支持部の前端との間にスペーサを介在させる具体的態様
としては、カバー部の後端とカバー部支持部の前端との
間にスペーサを単に面接触させ、カバー部の後端面(後
端当接面)とスペーサのカバー部側の面との間に作用す
る摩擦力と、カバー部支持部の前端面(前端当接面)と
スペーサのカバー部支持部側の面との間に作用する摩擦
力とだけで、スペーサが、カバー部の後端とカバー部支
持部の前端との間から脱落するのを防止する態様も考え
られる。しかし、この態様では、上記面接触箇所に掛か
る負荷(力)や振動等によって、スペーサがカバー部の
後端とカバー部支持部の前端との間から脱落してしまう
危険性がある。
【0031】一方、請求項4に記載の全幅テンプルによ
れば、スペーサを使用する際に、カバー部スペーサ間用
突起片とカバー部スペーサ間用嵌合凹部とを嵌合させ
て、スペーサがカバー部に固定された状態にするので、
スペーサがカバー部の後端とカバー部支持部の前端との
間から脱落してしまうことは確実に防止されるのであ
る。
【0032】尚、カバー部の後端とカバー部支持部の前
端との間からスペーサが脱落するのを確実に防止する他
の態様としては、請求項5に記載の態様を取っても良
い。即ち、請求項5に記載の全幅テンプルは、上記請求
項3に記載の構成に加え、前記カバー部支持部における
前記スペーサとの当接面と、前記スペーサにおける前記
カバー部支持部との当接面とのうちのいずれか一方にカ
バー部支持部スペーサ間用突起片を設け、他方に前記カ
バー部支持部スペーサ間用突起片を嵌合可能なカバー部
支持部スペーサ間用嵌合凹部を設けたことを特徴とす
る。
【0033】請求項5に記載の全幅テンプルによれば、
スペーサを使用する際に、カバー部支持部スペーサ間用
突起片とカバー部支持部スペーサ間用嵌合凹部とを嵌合
させて、スペーサがカバー部支持部に固定された状態に
するので、請求項4に記載の全幅テンプルの場合と同様
に、スペーサがカバー部の後端とカバー部支持部の前端
との間から脱落してしまうことが確実に防止される。
【0034】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施例を図面と
共に説明する。図1(a)は、本発明の一実施例として
の全幅テンプル1の全体的構成を示す側面図であり、図
1(b),(c)は、全幅テンプル1の有する把持空間
60の開口端62の開口度を増大させる際の手順(後
述)について説明する図である。また、図2は、織物把
持棒20(後述)を除いた状態の全幅テンプル1の形状
を示す斜視図であり、図3は、全幅テンプル1が織機に
実装された状態を示す概略説明図である。
【0035】まず、本実施例の全幅テンプル1を構成す
る各部の形状等について、図1(a)及び図2を用いて
説明する。本実施例の全幅テンプル1は、支持部材10
と、織物把持棒20と、カバー部31及びカバー部支持
部40を備える押さえ部材30と、からなる。
【0036】支持部材10は、左右方向(図2に示すX
方向)に延在する長尺状の部材であり、前方側(図中の
Y方向側)の部分が、上面11aにおいて織物把持棒2
0の転動を許容する支持部材側把持部11となってお
り、支持部材側把持部11の後方側の部分が、後方に延
びる板状支持部15となっている。
【0037】支持部材側把持部11の後端には、上方
(図中のZ方向)に突出した支持壁12が設けられてお
り、当該支持壁12が支持部材側把持部11と板状支持
部15との境界を画している。支持部材側把持部11の
上面11aは、支持壁12の前側側面12aに連接され
た後方部分と当該支持部材側把持部11の前端13部分
にて上方に湾曲した曲面となっており、当該上面11a
と当該上面11aに対向して配されるカバー部31の下
面31aとで画定される把持空間60の支持部材10側
の境界を画定している。
【0038】板状支持部15の上面15aにおける前端
近傍の箇所(支持壁12の後方の箇所)には左右方向に
延在するカバー部軸支用嵌合溝16が設けられ、後端近
傍の箇所には左右方向に延在するカバー部支持部軸支用
嵌合溝18が設けられている。
【0039】カバー部軸支用嵌合溝16及びカバー部支
持部軸支用嵌合溝18は、カバー部31のカバー部軸支
用線状突起35(後述)及びカバー部支持部40のカバ
ー部支持部軸支用線状突起42(後述)を夫々嵌合する
ための嵌合溝であり、両者は共に略円筒側面状の内壁面
を有している。
【0040】これらの嵌合溝16,18の上方に形成さ
れた長尺状の開口部分16a,18aは、夫々、嵌合溝
16,18内部に比べて狭められている。具体的には、
図1(a)に示すように、カバー部軸支用嵌合溝16の
開口部分16aの幅W1aは、カバー部軸支用嵌合溝1
6内部の幅W1bに比べて小さくされており、カバー部
支持部軸支用嵌合溝18の開口部分18aの幅W2a
は、カバー部支持部軸支用嵌合溝18内部の幅W2bに
比べて小さくされている。
【0041】また、これらの嵌合溝16,18は、板状
支持部15の左右端で開口しており、これらの開口箇所
(例えば、図1(a)中の左側開口16b,18b)か
らカバー部軸支用線状突起35(後述)及びカバー部支
持部軸支用線状突起42(後述)を夫々嵌挿できるよう
構成されている。
【0042】一方、織物把持棒20は、左右方向を長手
軸とする断面略円形の棒状部材であり、支持部材側把持
部11の上面11aに転動自在に配置されている。織物
把持棒20の径(断面径)は、支持部材側把持部11の
前端13とカバー部31の前端33との間の間隔よりも
大きい径となるよう構成されている。
【0043】また、カバー部31は、左右方向に延在す
る長尺状の部材であり、支持部材側把持部11の上面1
1aと当該カバー部31の下面31aとが対向するよう
に配置されている。カバー部31の下面31aは、支持
壁12の後側側面12bに当接した後方部分と当該カバ
ー部31の前端33部分にて下方に湾曲した曲面となっ
ており、把持空間60のカバー部31側の境界を画定し
ている。
【0044】カバー部31の後方部分(本実施例では後
端部分)における下側には、左右方向に延設されたカバ
ー部軸支用線状突起35が設けられている。カバー部軸
支用線状突起35は、カバー部軸支用嵌合溝16の左右
の開口箇所(例えば、左側開口16b)からカバー部軸
支用嵌合溝16内に回動可能に嵌挿されている。
【0045】カバー部軸支用線状突起35は、カバー部
軸支用嵌合溝16の内壁面に対応した略円筒側面状の外
壁面を有しており、カバー部軸支用嵌合溝16の開口部
分16a近傍に配置された部分よりもカバー部軸支用嵌
合溝16内に嵌挿された部分の方が広げられた形状を有
している。具体的には、図1(a)に示すように、カバ
ー部軸支用嵌合溝16内に嵌挿された部分の幅W1c
が、開口部分16a近傍に配置された部分の幅W1dに
比べて大きくされている。
【0046】従って、本実施例の全幅テンプル1におい
ては、カバー部31を支持部材10に対して回動させて
いる際等にカバー部31が支持部材10から脱落するこ
とは確実に防がれる。また、カバー部31の後端には、
カバー部支持部40の前端当接面44に面接触できる面
として形成された後端当接面37が設けられており、こ
の後端当接面37にはカバー部支持部40の前端当接面
44が当接している。つまり、カバー部31は、下面3
1aに当接した支持壁12における後側側面12bと、
カバー部支持部40の前端当接面44との間で挟持され
ており、カバー部軸支用線状突起35(カバー部31の
支持部材10に対する軸支部分)を回動軸(回動中心)
としての回動ができない状態にされている。
【0047】一方、カバー部支持部40は、左右方向に
延在する長尺状の部材であり、カバー部31の後方に配
置されている。カバー部支持部40は、前方部分で上面
15aより若干上方に持ち上げられた形状を有してお
り、当該前方部分を除いたカバー部支持部40の下面4
0aは板状支持部15の上面15aに当接した状態とな
っている。
【0048】カバー部支持部40の後方部分(本実施例
では後端部分)には、左右方向に延設されたカバー部支
持部軸支用線状突起42が設けられている。カバー部支
持部軸支用線状突起42は、カバー部支持部軸支用嵌合
溝18の左右の開口箇所(例えば、左側開口18b)か
らカバー部支持部軸支用嵌合溝18内に回動可能に嵌挿
されている。
【0049】カバー部支持部軸支用線状突起42は、カ
バー部支持部軸支用嵌合溝18の内壁面に対応した略円
筒側面状の外壁面を有しており、カバー部支持部軸支用
嵌合溝18の開口部分18a近傍に配置された部分より
もカバー部支持部軸支用嵌合溝18内に嵌挿された部分
の方が広げられた形状を有している。具体的には、図1
(a)に示すように、カバー部支持部軸支用嵌合溝18
内に嵌挿された部分の幅W2cが、開口部分18a近傍
に配置された部分の幅W2dに比べて大きくされてい
る。
【0050】従って、本実施例の全幅テンプル1におい
ては、カバー部支持部40を支持部材10に対して回動
させている際等にカバー部支持部40が支持部材10か
ら脱落することは確実に防がれる。また、カバー部支持
部40の前端には前端当接面44が形成されており、こ
の前端当接面44はカバー部31の後端当接面37に面
接触している。
【0051】前端当接面44は、カバー部31を図1
(a)の状態に保持したままの状態で、カバー部支持部
40のカバー部支持部軸支用線状突起42(カバー部支
持部40の支持部材10に対する軸支部分)を回動軸と
しての回動が可能となるような形状を有している。具体
的には、前端当接面44は、カバー部支持部40を上記
のように回動させた際に、当該回動動作の回動中心から
前端当接面44までの長さを半径とする円筒側面上の点
をたどることになるが、前端当接面44は、この円筒側
面の一部をなす面として形成されているのである。従っ
て、本実施例では、カバー部31を図1(a)の状態に
保持したままの状態でカバー部支持部40を回動させて
も、前端当接面44と後端当接面37との間の摩擦力が
増大するようなことはなく、前端当接面44と後端当接
面37との当接状態を保ったままカバー部支持部40を
滑らかに回動させることができる。
【0052】次に、上記のように構成された本実施例の
全幅テンプル1が実際に織機に実装された際にどのよう
に使用されるかについて図3を用いて説明する。尚、図
3において、一点鎖線で示されているのは織り上がった
織布Sであり、図中の左方において実線で示されている
のは織布Sを形成するため使用される縦糸SA,SBで
ある。
【0053】図3に示す織機において、全幅テンプル1
は、ブレストビーム101上に設置されたブラケット1
02上に固定されている。また、織り上がった織布S
は、全幅テンプル1にて把持された後、ブレストビーム
101の後方(図中の右方)に設けられたツィッチロー
ラ103を介し図示しないクロスローラに巻き取られる
よう構成されている。
【0054】織機においては、図示しないノズル等を介
して縦糸SA,SB間に横糸Yが挿入され、この横糸Y
は、図示しない筬により織口SC側へ打ち込まれ、その
後、縦糸SA,SBの上下の相対的位置が逆にされて、
再び縦糸SA,SB間に横糸Yが挿入されるという一連
の動作が繰り返されることにより織布Sが織り上げられ
ていく。
【0055】ここで、織機では、織り上がった織布Sが
図示しないクロスローラの回転駆動により牽引されてい
る一方、上下の縦糸SA,SBが所定の張力を保ちつつ
送り出し装置から送り出されている状態にされており、
織口SC近傍では所定長さ分の織布Sが、全幅テンプル
1の把持空間60から飛び出した状態にされている。
【0056】織り上がった織布Sは、支持部材側把持部
11の前端13とカバー部31の前端33との間に確保
された把持空間60の開口端62から把持空間60に導
入されて、織物把持棒20に折り返すように巻き掛けら
れた上で、再び開口端62から外部に導出され、カバー
部31の上面31bと摺接しつつツィッチローラ103
側に移動していく。
【0057】ここで、織物把持棒20には、織布Sに作
用する張力により把持空間60内から開口端62側に引
き出される方向の力が作用するが、本実施例の全幅テン
プル1では、支持部材側把持部11の前端13とカバー
部31の前端33との間の間隔が織物把持棒20の径
(断面径)より小さくなるよう構成されている。従っ
て、把持空間60に導入された織布Sは、支持部材側把
持部11の上面11aと、カバー部31の下面31a
と、織物把持棒20とによって当該織布Sの全幅に渡る
適度な把持力にて把持されることになる。
【0058】尚、織布Sの張力によってカバー部31に
は、カバー部軸支用線状突起35を回動軸として前端3
3が後方に回動されるような力(図3中の矢印イ方向に
回動されるような力)が作用するが、カバー部31の後
端当接面37には、カバー部支持部40の前端当接面4
4が当接していることから、カバー部31がこのような
回動をすることは防止される。
【0059】次に、本実施例の全幅テンプル1におい
て、織物把持棒20の交換を行うと共に、把持空間60
内の掃除、点検を行う際の操作について、図1(b),
(c)を用いて説明する。まず、カバー部支持部軸支用
線状突起42(カバー部支持部40の支持部材10に対
する軸支部分)を回動軸として、カバー部支持部40を
図1(b)中のロ方向に回動させ、カバー部支持部40
の前端当接面44がカバー部31の後端当接面37に当
接していない状態にし、カバー部軸支用線状突起35を
回動軸としてカバー部31を回動できる状態にする(図
1(b)参照)。
【0060】次に、カバー部軸支用線状突起35を回動
軸としてカバー部31の前端33が後方に回動されるよ
うに、カバー部31を図1(b)中のイ方向に大きく回
動させ、把持空間60の開口端62の開口度が織物把持
棒20の径に比べて大きくされた状態にすれば(図1
(c)参照)、織物把持棒20の交換、及び把持空間6
0内の掃除、点検が可能な状態になる。
【0061】つまり、この状態の全幅テンプル1におい
ては、開口端62の開口度が織物把持棒20を取り出し
得る状態にまで増大されていることから、開口端62を
介して織物把持棒20の交換を行うことができる。ま
た、上記のようにカバー部31を回動させれば、支持部
材側把持部11の上面11aに対してカバー部31が十
分に引き離された状態となることから、把持空間60の
境界を画定する支持部材側把持部11の上面11aを当
該回動操作を行った作業者等に見易い状態にすることが
できると共に、カバー部31の向きが上記回動操作によ
って変えられ、把持空間60の境界を画定するカバー部
31の下面31aも作業者等に見易い状態にすることが
できるため、把持空間60内の掃除、点検も容易に行え
ることとなる。
【0062】そして、このように、本実施例では、織物
把持棒20の交換、及び把持空間60内の掃除、点検に
伴うカバー部31及びカバー部支持部40の移動操作
が、夫々の部分31,40の支持部材10に対する軸支
部分を回動軸とした回動操作によってなされるので、従
来の全幅テンプルの場合に必要だった、押さえ部材を支
持部材に対して摺動移動させたり、押さえ部材の向きを
変えるため押さえ部材を支持部材に対して持ち上げると
いうような煩わしい操作が不要となる上、このような押
さえ部材の移動操作の際に押さえ部材が床等に落下して
してしまうというような危険性もなくなるため、織物把
持棒20の交換、及び把持空間60内の掃除、点検に伴
う操作が容易に行えることになる。
【0063】また、本実施例では、押さえ部材30がカ
バー部31とカバー部支持部40とに分かれて構成され
ているので、従来の全幅テンプルの場合のように押さえ
部材が1つの部材からなる場合に比べ、重量的に小さく
なったカバー部31とカバー部支持部40とを別々に操
作するだけで織物把持棒20の交換、及び把持空間60
内の掃除、点検を行える分だけ、織物把持棒20の交
換、及び把持空間60内の掃除、点検を容易に行うこと
ができる。
【0064】また、本実施例の全幅テンプル1では、上
述の如く、カバー部31を支持部材10に対して回動さ
せている際等にカバー部31が支持部材10から脱落す
ることは確実に防止され、カバー部支持部40を支持部
材10に対して回動させている際等にカバー部支持部4
0が支持部材10から脱落することは確実に防止される
よう構成されているので、織物把持棒20の交換作業や
把持空間60内の掃除、点検作業を、一人の作業者だけ
でも安全に確実に行うことができる。
【0065】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様を取ることができる。例えば、上記実施例で
は、カバー部31の後端部分にカバー部軸支用線状突起
35を設け、カバー部支持部40の後端部分にカバー部
支持部軸支用線状突起42を設けたが、カバー部31及
びカバー部支持部40の回動操作を上記実施例のように
行えるように構成されたものであれば、カバー部31の
前端33に対する後方部分(カバー部31の前端33と
後端との間の所望の部分)にカバー部軸支用線状突起3
5を設け、カバー部支持部40の後方部分(カバー部支
持部40の前端(前端当接面44)と後端との間の所望
の部分)にカバー部支持部軸支用線状突起42を設ける
ことで、上記実施例と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0066】また、上記実施例では、カバー部軸支用嵌
合溝16を板状支持部15の上面15aに設け、カバー
部軸支用線状突起35をカバー部31に設けたが、カバ
ー部軸支用嵌合溝16をカバー部31に設け、カバー部
軸支用線状突起35を板状支持部15の上面15aに設
けても良く、この場合も上記実施例と同様の作用効果を
得ることができる。
【0067】また、上記実施例では、カバー部支持部軸
支用嵌合溝18を板状支持部15の上面15aに設け、
カバー部支持部軸支用線状突起42をカバー部支持部4
0に設けたが、カバー部支持部軸支用嵌合溝18をカバ
ー部支持部40に設け、カバー部支持部軸支用線状突起
42を板状支持部15の上面15aに設けても良く、こ
の場合も上記実施例と同様の作用効果を得ることができ
る。
【0068】また、上記実施例では、全幅テンプル1の
使用時に、カバー部31の後端当接面37とカバー部支
持部40の前端当接面44とを直接当接させたが(図1
(a)等参照)、当該当接面37,44間に把持空間6
0の開口端62の開口度を減少させ得るよう構成された
スペーサを設けることができるよう全幅テンプル1を構
成しても良い。
【0069】ここで、図4,図5を用いて、このような
スペーサ80が設けられた態様について説明する。尚、
図4,図5においては、上記実施例と略同様の形状、機
能を有する部分については上記実施例の場合と同じ符号
が付してある。図4は、後端当接面37と前端当接面4
4との間にスペーサ80を介在させず、両者を直接当接
させた状態を示す図であり、図4(a)はこの状態の全
幅テンプル1の側面図、図4(b)はこの状態の全幅テ
ンプル1から織物把持棒を除いた状態を示す斜視図であ
る。また、図5は、後端当接面37と前端当接面44と
の間にスペーサ80を介在させた状態を示す図であり、
図5(a)はこの状態の全幅テンプル1の側面図、図5
(b)はこの状態の全幅テンプル1から織物把持棒を除
いた状態を示す斜視図である。尚、図5(a)では、ス
ペーサ80の位置を判り易く示すため、スペーサ80に
対応する部分に斜線を付してある。
【0070】図4、図5に示すように、この態様の全幅
テンプル1においては、後端当接面37に、左右方向に
延在するカバー部スペーサ間用嵌合凹部の一例としての
アリ溝37aが設けられている。アリ溝37aは、カバ
ー部31の左右端にて開口しており、後端当接面37と
前端当接面44との間にスペーサ80を介在させた際
に、当該開口箇所からスペーサ80側に設けられた突起
片82(後述)を嵌合させ得るよう構成されている。
【0071】スペーサ80は、左右方向に延在する長尺
状の部材であり、前方側に後端当接面37と面接触でき
るよう構成された前側曲面81aを有し、後方側に前端
当接面44と面接触できるよう構成された後側曲面81
bを有している。前側曲面81aには、アリ溝37aに
嵌合できるように左右方向に延在するカバー部スペーサ
間用突起片の一例としての突起片82が設けられてい
る。後端当接面37と前端当接面44との間にスペーサ
80を介在させる際には、アリ溝37aが左右端に有す
る開口箇所から突起片82を嵌合させることで、スペー
サ80がカバー部31に一体に固定された状態にされる
(図5参照)。従って、スペーサ80は、当該スペーサ
80の介在箇所に大きな負荷(力)や振動等が加えられ
ても、後端当接面37と前端当接面44との間から脱落
することはない。
【0072】この態様の全幅テンプル1においては、後
端当接面37と前端当接面44とを直接当接させた際に
は、支持壁12の後側側面12bにカバー部31が当接
しないが(図4参照)、アリ溝37aに突起片82を嵌
合した上スペーサ80の後側曲面81bに前端当接面4
4を当接させた状態にすれば、後側側面12bにカバー
部31が当接した状態となる(図5参照)よう構成され
ている。
【0073】つまり、この態様の全幅テンプル1では、
後端当接面37と前端当接面44とを直接当接させた場
合と、両者の間にスペーサ80を介在させた場合とで、
全幅テンプル1の使用時における把持空間60の開口端
62の開口度を変化させることができるのである。
【0074】従って、この態様の全幅テンプル1は、厚
さ等、物性の異なる種々の種類の織布に適用できること
になる。即ち、例えば、当該全幅テンプル1にて把持さ
せる織布の厚さが比較的厚い場合や織布が比較的縮率の
小さいものである場合は、スペーサ80を用いず開口端
62の開口度を大きめとした状態で織布を把持させ、当
該全幅テンプル1にて把持させる織布の厚さが比較的薄
い場合や織布が比較的縮率の大きいものである場合は、
スペーサ80を用いて開口端62の開口度を減少させた
状態で織布を把持させれば、織布の種類が変化した場合
でも、織布を適度な把持力にて把持できるのである。
【0075】また、このように開口端62の開口度を変
化させると、把持空間60の容積の変化に対応して、把
持空間60内の織物把持棒を、異なる径(断面径)を有
する他の織物把持棒に交換することもできる。図4、図
5に示す全幅テンプル1においても、織物把持棒20a
(断面径d1)と織物把持棒20b(断面径d2;d2
<d1)とが、スペーサ80を用いない場合と用いる場
合とで交換可能であることが示されている。
【0076】そして、このような織物把持棒の交換がで
きるように複数の織物把持棒を用意すれば、全幅テンプ
ル1にて、より多くの種類の織布を適度な把持力にて把
持できるようになるので好ましい。また、図4、図5で
は、スペーサ80を用いない場合と用いる場合とで開口
端62の開口度を2通りに変化させることができる態様
について説明したが、前後方向の幅H(図5(a)参
照)の異なる複数のスペーサを用意すれば、当該全幅テ
ンプル1にて把持させる織布の種類に応じて開口端62
の開口度を細かに変更できることになると共に、径の異
なるより多くの織物把持棒を把持空間60内に配置する
ことも可能となるので、当該全幅テンプル1にて、更に
多くの種類の織布を適度な把持力にて把持できることに
なり、より好ましいこととなる。
【0077】尚、図4、図5を用いて説明した態様にお
いては、アリ溝37aを後端当接面37に設け、当該ア
リ溝37aに対応する突起片82をスペーサ80の前側
曲面81aに設けたが、アリ溝37aを前側曲面81a
に設け、突起片82を後端当接面37に設けても良く、
この場合も上記と同様の作用効果が得られる。
【0078】また、アリ溝37aと突起片82とのうち
の一方を前端当接面44に設け、他方をスペーサの後側
曲面81bに設けて、後端当接面37と前側曲面81a
とにはアリ溝37a又は突起片82を設けないようにす
る態様も可能である。この場合は、アリ溝37aと突起
片82とを嵌合させることで、スペーサ80はカバー部
支持部40に一体に固定された状態にされることにな
る。そして、スペーサ80の介在箇所に大きな負荷や振
動等が加えられても、スペーサ80が後端当接面37と
前端当接面44との間から脱落することは防がれること
になる。
【0079】尚、この場合のアリ溝37aはカバー部支
持部スペーサ間用嵌合凹部として機能し、この場合の突
起片82はカバー部支持部スペーサ間用突起片として機
能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、実施例の全幅テンプルの全体的構
成を示す側面図であり、(b)は、当該全幅テンプルに
おけるカバー部支持部を回動させた状態を示す側面図で
あり、(c)は、(b)の操作の後に更にカバー部を回
動させた状態を示す側面図である。
【図2】 織物把持棒を除いた状態における実施例の全
幅テンプルの形状を示す斜視図である。
【図3】 実施例の全幅テンプルが織機に実装された状
態を示す概略説明図である。
【図4】 (a)は、カバー部の後端当接面とカバー部
支持部の前端当接面との間にスペーサを介在させ得るよ
う構成された他の実施例の全幅テンプルにおいて、スペ
ーサを使用しない状態を示す側面図であり、(b)は、
その状態の全幅テンプルから織物把持棒を除いた状態を
示す斜視図である。
【図5】 (a)は、図4(a)に示した全幅テンプル
に対してスペーサを適用した状態を示す側面図であり、
(b)は、その状態の全幅テンプルから織物把持棒を除
いた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…全幅テンプル、10…支持部材、16…カバー部軸
支用嵌合溝、16a…開口部分、18…カバー部支持部
軸支用嵌合溝、18a…開口部分、20,20a,20
b…織物把持棒、30…押さえ部材、31…カバー部、
33…前端、35…カバー部軸支用線状突起、37…後
端当接面、37a…アリ溝、40…カバー部支持部、4
2…カバー部支持部軸支用線状突起、44…前端当接
面、60…把持空間、62…開口端、80…スペーサ、
81a…前側曲面、81b…後側曲面、82…突起片、
S…織布

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状の支持部材と、該支持部材上に該
    支持部材の長手方向に転動自在に配置された棒状部材で
    ある織物把持棒と、前記支持部材上に配置され、前記支
    持部材との間で前記織物把持棒を内包する把持空間を画
    定する長尺状の押さえ部材と、からなり、前記把持空間
    の織布導入出用の開口端から前記把持空間に導入された
    織布を前記織物把持棒に巻き掛けた上、当該織布を再び
    前記開口端から外部に導出させることにより織布を全幅
    に渡って把持する織機用の全幅テンプルであって、 前記押さえ部材は、 前記把持空間を画定するカバー部であって、当該カバー
    部における前記開口端側の前端に対する後方部分が前記
    長手方向に延びる回動軸を中心として前記支持部材に対
    して回動可能に軸支されてなるカバー部と、 前記カバー部の後方に配置されたカバー部支持部であっ
    て、前記カバー部の後端に当該カバー部支持部の前端が
    当接して前記カバー部の前端が後方に回動することを制
    限すると共に、当該カバー部支持部の前端に対する後方
    部分が前記長手方向に延びる回動軸を中心として前記支
    持部材に対して回動可能に軸支されてなるカバー部支持
    部と、 を備えたことを特徴とする全幅テンプル。
  2. 【請求項2】 前記カバー部の前記支持部材に対する軸
    支部分は、 当該軸支部分に対応する前記カバー部側の箇所と前記支
    持部材側の箇所とのうちの一方に設けられ、当該全幅テ
    ンプルの長手方向に延在するカバー部軸支用嵌合溝であ
    って、当該カバー部軸支用嵌合溝の開口部分は当該カバ
    ー部軸支用嵌合溝内部に比べ狭められてなるカバー部軸
    支用嵌合溝と、 前記カバー部軸支用嵌合溝が設けられない他方に設けら
    れ、前記カバー部軸支用嵌合溝に回動可能に嵌挿され、
    前記カバー部軸支用嵌合溝内に嵌挿された部分が前記カ
    バー部軸支用嵌合溝の開口部分より広げられてなるカバ
    ー部軸支用線状突起と、からなり、 前記カバー部支持部の前記支持部材に対する軸支部分
    は、 当該軸支部分に対応する前記カバー部支持部側の箇所と
    前記支持部材側の箇所とのうちの一方に設けられ、当該
    全幅テンプルの長手方向に延在するカバー部支持部軸支
    用嵌合溝であって、当該カバー部支持部軸支用嵌合溝の
    開口部分は当該カバー部支持部軸支用嵌合溝内部に比べ
    狭められてなるカバー部支持部軸支用嵌合溝と、 前記カバー部支持部軸支用嵌合溝が設けられない他方に
    設けられ、前記カバー部支持部軸支用嵌合溝に回動可能
    に嵌挿され、前記カバー部支持部軸支用嵌合溝内に嵌挿
    された部分が前記カバー部支持部軸支用嵌合溝の開口部
    分より広げられてなるカバー部支持部軸支用線状突起
    と、からなることを特徴とする請求項1に記載の全幅テ
    ンプル。
  3. 【請求項3】 前記カバー部の後端で前記カバー部支持
    部の前端と当接する箇所と、前記カバー部支持部の前端
    で前記カバー部の後端と当接する箇所との間に前記開口
    端の開口度を減少させるためのスペーサを更に設けたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の全幅テ
    ンプル。
  4. 【請求項4】 前記カバー部における前記スペーサとの
    当接面と、前記スペーサにおける前記カバー部との当接
    面とのうちのいずれか一方にカバー部スペーサ間用突起
    片を設け、他方に前記カバー部スペーサ間用突起片を嵌
    合可能なカバー部スペーサ間用嵌合凹部を設けたことを
    特徴とする請求項3に記載の全幅テンプル。
  5. 【請求項5】 前記カバー部支持部における前記スペー
    サとの当接面と、前記スペーサにおける前記カバー部支
    持部との当接面とのうちのいずれか一方にカバー部支持
    部スペーサ間用突起片を設け、他方に前記カバー部支持
    部スペーサ間用突起片を嵌合可能なカバー部支持部スペ
    ーサ間用嵌合凹部を設けたことを特徴とする請求項3に
    記載の全幅テンプル。
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