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JP3516367B2 - ガラス−セラミック複合体およびそれを用いたフラットパッケージ型圧電部品 - Google Patents
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JP3516367B2 - ガラス−セラミック複合体およびそれを用いたフラットパッケージ型圧電部品 - Google Patents

ガラス−セラミック複合体およびそれを用いたフラットパッケージ型圧電部品

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水晶の熱膨張係数に
略一致した熱膨張係数を有するガラス−セラミック複合
体および信頼性の高い水晶振動子やSAW共振子等の圧
電部品用の面実装用フラットパッケージに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】水晶振動子等のデバイスを面実装部品と
して使用する場合、図4に示すようにアルミナを主材料
とするース部材1に水晶片2を固着したのちアルミナ
を主材とするキャップ部材3をかぶせ、低融点のガラス
封止部4で気密封止して使用している。封止されたパッ
ケージ5は回路基板上に半田リフロー法等で実装され
る。パッケージを封止する際や、回路基板に実装する際
には、パッケージは加熱されるが、パッケージ5と水晶
片2の熱膨張係数が異なるため、加熱冷却後に水晶片2
に応力歪が発生する。そのため水晶片2の共振周波数が
変動し、目的とする周波数特性が得られない。その対策
として、例えば「ELECTRONICSUPDAT
E」(1990年4号P.83〜P88)に述べられ
ている前記図4の構造のようにベース部材1に水晶片2
をバネ性サポータ6を介して固着したのち気密封止して
使用している。
【0003】あるいは、図5のごとく特開平2−105
710号公報に述べられているように、水晶片2の電極
リード部7を水晶片2の同じ端部に導き、水晶片2を直
接ベース部材1上にサポータを介さずに電極パッド部8
に固着する方法も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
水晶振動子では、パッケージ5と水晶片2の熱膨張係数
異なる[例えば、アルミナの熱膨張係数は70〜80
×10-7/℃、水晶(Zロング)は139×10-7
]ので、加熱冷却後に、応力歪が発生し水晶振動子の
共振周波数が変動し、目的とする周波数特性が得られな
い。
【0005】また、前記課題を解決するために、水晶片
2をばね性のサポータ6を介してパッケージ5に接続す
る場合、製造コストが高くなる、またパッケージ5が厚
くなる等の問題がある。
【0006】さらに、パッケージ5の主材料であるアル
ミナ(Al23 )は焼結温度が1500〜1600℃
であり、パッケージ5内部の配線導体を同時焼成する場
合、導体としてタングステン(W)、モリブデン(M
o)等の高融点金属を使用する必要がある。これら高融
点金属は電気伝導率が低くまた半田付け出来ないので、
ニッケル(Ni)メッキ、および金(Au)メッキを施
す必要がある。そのため製造時に、工数、コストとも多
大なものとなっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決し、水晶板等圧電部品の熱膨張係数に近いパッケージ
材料を提供することを目的として提案されたもので、P
が結晶核を形成している結晶化ガラス中にフォルステラ
イトを40〜60重量%含むガラス−セラミック複合体
であって、前記結晶化ガラスの組成(重量%)は酸化物
基準で、SiO75〜85%、P255%超〜1
0%、MgOが0〜5%、RO(但しRはLi、Kか
ら選ばれる1種類以上とする)が8〜20%、Na
が0〜2%であることを特徴とする。また、前記結晶化
ガラスの他の組成(重量%)は酸化物基準で、SiO
が40〜55%、Alが20〜30%、P
10〜20%、BaOが0〜5%、XO(但しXは
Na、Kから選ばれる1種類以上とする)が5〜10%
であることを特徴とする。また、前記結晶化ガラスにお
いてPが結晶核を形成していること、平均粒径が0.1
〜3μmのガラスおよびフォルステライトの微粉末を混
合してなることなどを特徴とする。また、前記組成のガ
ラス−セラミック複合体を用いたパッケージであること
を特徴とする。さらに、フラットパッケージ型圧電部品
としては、電極リード部を配した水晶片と、前記水晶片
に電気的かつ機械的に接続される一対の電極パッド部を
有するベース部材と、キャップ部材とを備え、前期ベー
ス部材およびキャップ部材が、請求項1、2または3記
載のガラス−セラミック複合体を用いて形成されたこと
を特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のガラス−セラミック複合
体は、Pが結晶核を形成している結晶化ガラス中にフォ
ルステライト(2MgO・SiO2 )を40〜60重量
%分散させた形態を有することを特徴とし、前記結晶化
ガラス自体は熱膨張係数(または熱膨張率)が100〜
200×10-7/℃程度のものが好適し、下記に示すよ
うな酸化物基準でのガラス組成のものが選定される。か
かるガラス−セラミック複合体はガラスとフォルステラ
イトの相互効果により熱膨張係数が水晶板等圧電部品
の熱膨張係数と同一であるか、またはこれに近い値にな
るので、この材料でパッケージを構成することにより、
水晶板等圧電部品をサポーを介さずに直接装着で
き、しかも共振周波数の変動を抑制できるという特徴が
ある。
【0009】
【実施例】本発明のガラス−セラミック複合体の組成と
特性について、実施例1〜11の結果を表1に示す。な
お、表1にはガラス自体の熱膨張係数も示す。
【0010】
【表1】
【0011】各実施例において、ガラス成分およびフォ
ルステライト(2MgO・SiO2)の粉末を湿式ボー
ルミルで粉砕混合して平均粒径が0.1〜3μmとなる
ように微粉末化し、乾燥、らいかい後粉末成形プレスを
行い、気雰囲気中に800℃〜1000℃1〜2
時間で焼成した後直方体に切断し、熱膨張係数、抗折強
度を測定した。それらの結果は表1に示すとおりであ
る。また、特に実施例1と実施例9の組成のものについ
て温度に対する伸びを従来のものと比較して図2に示し
た。本発明のものは、ほぼ水晶と同様の伸びを示し、従
来のものより大幅に改良されていることが確認できた。
【0012】実施例1〜7の組成のものは、リチウム系
の結晶化ガラス(ガラス自体の熱膨張係数は110〜1
60×10−7/℃程度のもの)に対しフォルステライ
トが40〜60重量%混合されており、またガラス組成
は重量%でSiO75〜85%、P255%超
10%、MgOが0〜5%、RO(但しRはLi、K
から選ばれる1種類以上とする)が8〜20%、Na
Oが0〜2%である第1群のガラス−セラミック複合体
として区分できる。このガラス−セラミック複合体は熱
膨張係数が略100〜140×10−7/℃であり、水
晶(Zロング)の139×10−7/℃よりは小さいが
かなり近い値であって、従来のアルミナ(熱膨張係数=
70〜80×10−7/℃)に比べて各段に改良されて
いる。また、ガラスの結晶化と成分材料の微粉化により
抗析強度もほとんどの組成のものが2500〜4500
kg/cmと大きく、パッケージ材料として好適す
る。
【0013】次に、実施例8〜11の組成のものは、シ
リカ−アルミナ−ソーダ系の結晶化ガラス(ガラス自体
の熱膨張係数は170〜200×10−7/℃程度のも
の)に40〜60重量%のフォルステライトを混合した
もので、ガラス組成は重量%でSiOが40〜55
%、Alが20〜30%、P10〜20
%、BaOが0〜5%、XO(但しXはNa、Kから
選ばれる1種類以上とする)が5〜10%である第2群
のガラス−セラミック複合体として区分できる。このシ
リカ−アルミナ−ソーダ系ガラスは、前記リチウム系ガ
ラスに比べて焼結温度が低く、熱膨張係数が大きいとい
う特徴がある。このガラス−セラミック複合体は、熱膨
張係数が135〜144×10−7/℃であって、水晶
(Zロング)の139×10−7/℃と略一致するとい
う従来にない優れた材料である。また、ガラスの結晶化
と微粉末化により、抗析強度もほとんどのものが250
0〜3100kg/cmであり、パッケージ材料とし
て好適である。
【0014】本発明のガラス−セラミック複合体は、前
記のように水晶と略同一か、またはこれに近い熱膨張係
数を有するにもかかわらず、従来のアルミナに近い抗折
強度を有するという特徴がある。これはガラス組成の選
定、フォルステライトの混合、P25 の使用などによ
るものである。ガラス成分中に適量のP25 を含むこ
とにより、焼結過程を経てP25 が核となってガラス
成分が結晶化し強度が向上するものである。このため本
発明ではP25 は必須成分である。また、本発明にお
いてガラス成分に対しフォルステライトを40〜60重
量%の範囲を逸脱して混合すると焼結の段階でガラス中
に気孔が生じ、充分な抗折強度が得られないといった不
具合が生じる。
【0015】前記第1群の組成において、P25が10
重量%を超えると分相して安定なガラスが得られない
し、1重量%より少ないと結晶化が不十分となる。ま
た、絶縁抵抗や耐湿性を向上するためにはNaOは少
ない方がよく、2重量%以下が望ましい。また、MgO
はガラスに溶融性を持たせる成分で、多すぎるとガラス
の結晶化が抑制される不具合が生じるので5重量%以下
が望ましい。SiO、LiO、KOなどはガラス
の骨格となる成分であり、熱膨張係数、溶融性、ガラス
の結晶化などを考慮して組成を選定する必要がある。実
験結果によるとSiO75〜85重量%が望まし
く、この範囲より多いと必要な熱膨張係数が得られない
し、少ないと溶融性に乏しくなるという不具合が生じ
る。また、RO(R=Li、Kなど)は8〜20重量
%が望ましく、この範囲より多いとガラスの熱膨張係数
が下がり、少ないと溶融性に乏しくなるという不具合が
生じる。
【0016】前記第2群の組成においてSiO、Al
、XOはガラスの骨格となる成分であり、いず
れも前記の組成範囲が望ましい。この範囲を超えると、
結晶化が進行しない、溶融性に乏しくなる、必要な熱膨
張係数が得られないといった不具合が生じる。BaOは
溶融性を付与する成分であり、0〜5重量%が望まし
い。この範囲より多いとガラスの結晶化が進行しないと
いった不具合が生じる。Pは結晶核を形成する成
分であり、第2群の組成では10〜20重量%が望まし
い。20重量%を超えると分相し安定なガラスが得られ
ない。下限値は1重量%であり、これより少ないとガラ
スの結晶化が不十分となり必要な強度が得られない。以
上のように第1群および第2群に記載された組成範囲を
逸脱すると、水晶と略同一もしくはこれに近い熱膨張係
数を有し、かつ実用上充分な強度と耐湿性を併せ持つガ
ラス−セラミック複合体を実現することが著しく困難に
なる。
【0017】次に、本発明のガラス−セラミック複合体
を用いたフラットパッケージについて説明する。表1に
示す実施例1および実施例9に示す原料粉末を使用し
て、以下に述べる製造工程に従って従来と同等な構造の
パッケージを作成した。 (a)前記材料とバインダー、溶剤を混合し、スラリー
を製造してドクターブレード法により厚さ100〜30
0μmのグリーンシートを作成する。 (b)前記グリーンシートにスルーホールを形成し、A
g/Pdペーストをスクリーン印刷し、スルーホールを
充填するとともに内部導体部を形成する。 (c)別のグリーンシートにAg/Pdペーストをスク
リーン印刷し、外部取り出し電極部を形成する。 (d)別のグリーンシートに水晶振動子のキャビティ用
の穴を打ち抜く。 (e)前記(b)〜(d)のグリーンシートを積層し、
80℃で200〜400kg/cm2の圧力でプレスす
る。 (f)前記積層体を脱バインダーし、800〜1000
℃で焼成する。 (g)焼成された積層体を切断し、図1に示すパッケー
ジのベース部材1を得る。 (h)ベース部材1と同じ混合粉末を用いてパッケージ
のキャップ部材を粉末プレスにより形成し、800℃〜
1000℃で焼成しキャップ部材3を得る。 (i)前記ベース部材1に予め低融点のガラス封止部4
を形成しておき、図1に示す構成で前記ベース部材1上
の電極パッド部80と水晶片2の電極リード部7を導電
性接着剤で固着した後、前記キャップ部材3で封止し、
水晶振動子用パッケージ50を完成する。
【0018】完成した水晶振動子の共振周波数の熱処理
温度依存性を従来品と比較して調査した。水晶振動子を
40個作成し、まず室温にてそれぞれの共振周波数(f
0)をスペクトラムアナライザーで測定した。次に
0個をそれぞれ、100℃,200℃,300℃,40
0℃で約30分加熱処理し、室温まで冷却し、熱処理後
の共振周波数[f(T)]を測定し、式1に従い△f/f
0を求めた。
【0019】
【式1】
【0020】測定結果を図3に示す。図3中には前記図
4に示すアルミナを主材とする従来タイプのパッケージ
で封止された水晶振動子の結果も併せて示した。これに
よれば、熱処理による共振周波数の変動は従来タイプに
比較し、実施例1の組成のもので約1/10に抑えら
れ、また実施例9の組成のものでは約1/15にさらに
抑えられていることが分かる。
【0021】次に表1の他の実施例に示す原料粉末を使
用して、前記と同様の手順に従い、水晶振動子用パッケ
ージを試作し、水晶片を組み込んで完成したフラットパ
ッケージ型水晶振動子の共振周波数の熱処理温度依存性
を従来品と比較して調査したところ、図3に示す実施例
1または実施例9とほぼ同様な結果が得られた(図示は
省略する)。
【0022】本発明は水晶振動子に限らず、水晶を用い
た電子部品ならどのようなものにでも適用できることは
いうまでもない。
【0023】
【発明の効果】水晶振動子等の圧電部品の熱膨張係数
パッケージの熱膨張係数が整合するため、パッケージ
封止時および封止後の熱処理においても、水晶振動子等
の周波数特性が変動しにくくなり、また、抗折強度が向
上するため衝撃や曲げの力に対して強くなり、さらに、
耐湿性に優れるため、信頼性の高い表面実装型圧電部品
を得ることが出来る。また、熱処理の応力歪を吸収す
るためのばね性のサポーが不要になるので、パッケー
ジの薄型化、低コスト化が図れる。また、従来のアルミ
のパッケージに比べ、本発明のガラス−セラミック
複合体を用いたパッケージは焼結温度が格段に低いた
め、製造コストを低減できるほか、外部電極にタングス
テン、モリブデンなどの高融点金属を使用してニッケ
ル、金メッキなどをする必要もなく低コスト化が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるガラス−セラミック
複合体用いたフラットパッケージ型水晶振動子の分解
斜視図
【図2】 本発明の一実施例であるガラス−セラミック
複合体の温度変化による伸びを従来材料と比較して示す
特性
【図3】 本発明の一実施例であるガラス−セラミック
複合体を用いたフラットパッケージ型水晶振動子の共振
周波数の温度特性を従来品と比較して示す図
【図4】 従来のセラミックパッケージを用いた水晶振
動子の分解斜視図
【図5】 従来のセラミックパッケージを用いた他の水
晶振動子の分解斜視図
【符号の説明】
1 ベース部材 2 水晶片 3 キャップ部材 4 ガラス封止部 50 パッケージ 7 水晶振動子の電極リード部 80 パッケージの電極パッド部 100 フラットパッケージ型水晶振動子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Pが結晶核を形成している結晶化ガラス中
    にフォルステライトを40〜60重量%含むガラス−セ
    ラミック複合体であって、前記結晶化ガラスは重量%
    で、SiO75〜85%、P255%超〜10
    %、MgOが0〜5%、RO(但しRはLi、Kから
    選ばれる1種類以上とする)が8〜20%、NaOが
    0〜2%の組成物からなることを特徴とするガラス−セ
    ラミック複合体。
  2. 【請求項2】Pが結晶核を形成している結晶化ガラス中
    にフォルステライトを40〜60重量%含むガラス−セ
    ラミック複合体であって、前記結晶化ガラスは重量%
    で、SiOが40〜55%、Alが20〜30
    %、Pが10〜20%、BaOが0〜5%、X
    O(但しXはNa、Kから選ばれる1種類以上とする)
    が5〜10%の組成物からなることを特徴とするガラス
    −セラミック複合体。
  3. 【請求項3】前記結晶化ガラスおよび前記フォルステラ
    イトは平均粒径が0.1〜3μmの微粉末を混合してな
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガ
    ラス−セラミック複合体。
  4. 【請求項4】電極リード部を配した水晶片と、前記水晶
    片に電気的かつ機械的に接続される一対に電極パッド部
    を有するベース部材と、キャップ部材とを備え、前記ベ
    ース部材およびキャップ部材が、請求項1ないしのい
    ずれかに記載のガラス−セラミック複合体を用いて形成
    されたことを特徴とするフラットパッケージ型圧電部
    品。
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