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JP3516625B2 - 金属中の不純物の分離装置および分離方法 - Google Patents
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JP3516625B2 - 金属中の不純物の分離装置および分離方法 - Google Patents

金属中の不純物の分離装置および分離方法

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JP3516625B2
JP3516625B2 JP2000037612A JP2000037612A JP3516625B2 JP 3516625 B2 JP3516625 B2 JP 3516625B2 JP 2000037612 A JP2000037612 A JP 2000037612A JP 2000037612 A JP2000037612 A JP 2000037612A JP 3516625 B2 JP3516625 B2 JP 3516625B2
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属中の不純物の
分離装置および分離方法に係り、スポンジ状金属中の不
純物の分離を効率よく行うことのできる分離装置に関す
る。
【0002】なお、本明細書において、「分離」とは、
チタンやジルコニウム等の金属塩化物をMg等の金属で
還元して生成したスポンジ状金属中に残留するMg等の
金属とMgCl等の塩化物などの不純物を、高温かつ
真空または減圧下で処理して、揮発除去することをいう
ものとする。「金属」とはチタニウムもしくはジルコニ
ウム金属を意味するものとする。また、前記分離により
回収されるものは主にMgClであるが、金属Mgも
一緒に回収される場合がある。本明細書においては、こ
の時も単にMgClと記載することもある。
【0003】
【従来の技術】例えば、クロール法によるスポンジチタ
ンの製造工程は、四塩化チタンと金属マグネシウムを高
温で反応させ、スポンジチタンとMgClを生成させ
る還元工程と、さらに、MgClと未反応の金属マグ
ネシウムを、真空引きしながら高温加熱することによ
り、スポンジチタンから分離除去する分離工程から成り
立っている。
【0004】このようなスポンジ状金属の還元分離工程
のうち、分離に用いる装置としては、一般に、反応容器
と凝縮容器とが用いられており、これら反応容器と凝縮
容器を並置し、水平な導管で相互に連結した装置構成が
多く採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような分離工程を経たスポンジチタンなどのスポンジ状
金属においても、MgClやMg等の金属が残留す
る。このようなスポンジ状金属は、再度、高温かつ真空
または減圧下において前記残留物を揮発除去することに
よって(以下「再分離」ということがある。)、より不
純物の少ないスポンジ状金属に精製することができる。
従来、この再分離は、前記分離工程において用いた反応
容器と凝縮容器を並置し、水平な導管で相互に連結した
装置構成により行っていた。
【0006】上記再分離において回収されるMgCl
等のスポンジ状金属の残留物量は、スポンジ状金属の生
成直後に行われる分離工程時に回収される量よりも非常
に少なく、1/10以下であり、さらにその残留物もス
ポンジ状金属の内部に入り込んでいるため、再分離時の
分離時間も前記分離工程に比べて2倍以上必要となる。
従って、再分離のために前記分離工程で使用する設備と
同じものを使用することは、その分離能力面から非常に
非効率であり、さらに本来のスポンジ状金属製造のため
の設備を流用し、占有することになるので分離工程での
能力が低下し、結果としてスポンジ状金属の生産能力が
低下するという不都合が生じてしまう。
【0007】本発明の目的は、単一の容器で高融点高靭
性金属のスポンジ状金属の再分離を効率的に行い、さら
に該スポンジ状金属の生産効率を改善しえる設備を提供
することにあり、本発明の他の目的は、回収された塩化
物(例えばMgCl)の精製可能な分離設備を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、請求項1の
発明によれば、蓋体を備えた容器に取り付けられる分離
装置であって、冷却媒体を流通させるためのジャケット
及び吸引装置へ連結された吸引口を有する冷却器と、開
口部を有する受け器と、を備え、前記冷却器は前記蓋体
の前記容器の外部に、前記受け器は前記蓋体の前記容器
の内部に設置され、前記開口部を介して前記容器と連通
し、前記冷却器と前記受け器を接続管で連結した構成と
することにより、解決される。
【0009】上記のように本発明では、容器の内部に開
口部を有する受け器を備えているため、再分離によって
蒸発し、冷却器によって凝縮、析出した固体状あるいは
液状のMgClが受け器に回収され、容器に戻らない
ような構造となっている。
【0010】また、本発明の分離装置は、蓋体を備えた
容器に取り付けられるので、スポンジ状金属の反応生成
に使用した反応容器に取り付け再分離を行うこともで
き、再分離処理を簡易に行うことが可能である。
【0011】このように、容器に取り付けられて、冷却
器と受け器を接続管で連結した装置を用いることによっ
て、従来に比して容積効率を高めることが可能となり、
効率的に再分離を行い、より純度の高いスポンジ状金属
を精製することができる。しかも、本来の分離設備が再
分離の処理から解放されることになり、分離工程におけ
る処理能力の低下を防止でき、結果としてスポンジ状金
属の生産効率を向上することが可能となる。ここで、本
発明の分離装置における冷却器の内容積は、通常該容器
の内容積の30%以下であり、好ましくは1〜10%で
ある。従来の分離装置は、容器と冷却器の容積比がほぼ
1:1であり、非常に大きい冷却能力を必要としていた
が、本発明ではこのように冷却器の容積が小さいため、
効率よく冷却し、分離を行うことが可能となった。
【0012】さらに前記冷却器は、内部に少なくとも一
つの邪魔板が配設されて構成すると好適である。このよ
うに邪魔板が設けられることにより、冷却器内部が迷路
構造となり、MgClガスの流路が延びて冷却部との
接触面積が増える。このため固体のMgClガスが析
出し易くなり、MgClの回収効率を高めることが可
能となる。
【0013】また冷却器内部は、複数の部屋に分割され
ており、各部屋間は部屋内上方に突出した連結管により
連通しており、前記連結管の上方には空間を介して連結
管を覆う覆い部が形成されているように構成することも
できる。このように、複数の部屋に分割して、連結管と
覆い部を設けることにより、前記迷路構造と同様に、流
路を長くすることになり、析出がし易くなり、MgCl
の回収効率を高めることが可能となる。
【0014】さらに受け器には、前記容器と連通する開
口部より下部に遮熱板が配設されるように構成すると好
適である。このように、前記受け器には、前記容器と連
通する開口部より下部を遮熱板が配設されるように構成
されているので、遮熱板により、析出したものが、再
度、気化することが防止され、MgClの回収効率を
高めることが可能となる。
【0015】前記課題は、請求項5に係る発明によれ
ば、容器と接続される分離装置であって、容器内に位置
する開口部を有する受け器と、該受け器と連通し予冷さ
せるための冷却媒体を流通させるためのジャケット及び
吸引口を有する冷却器と、該冷却器と連結された回収容
器と、を備え、前記回収容器には着脱可能な吸引装置が
接続され、冷却及び加熱を選択的に行うことが可能とさ
れるように構成することにより、解決される。
【0016】上記のように回収容器を容器と別に設け
て、この回収容器を冷却及び加熱を選択的に行うと、冷
却によって回収容器に析出させ、析出した状態で回収容
器を加熱することで、回収容器内の不純物を溶融させ
て、回収容器から排出させて、回収することが可能とな
る。
【0017】このとき、前記回収容器内部には、冷却時
には不純物が析出し、加熱時には液状となった不純物が
溶解して落下可能となる形状の邪魔板が複数枚配設され
ているように構成すると好適である。
【0018】このように、特殊形状の邪魔板を回収容器
内に設けることによって、冷却によって析出したものを
冷却時に回収容器から出るのを防止することが可能とな
り、また加熱時には回収容器から不純物を容易に排出さ
せることが可能となる。
【0019】また前記課題は、請求項7に係る発明によ
れば、冷却媒体を流通させるためのジャケット及び吸引
口を有する冷却器と、開口部を有する受け器と、を備
え、前記冷却器と前記開口部が連通した分離装置の、前
記冷却器を前記容器外部に、前記受け器を前記容器内部
にそれぞれ取り付ける工程と、前記容器に金属を投入し
て前記容器を減圧もしくは真空下で加熱して前記金属中
から不純物を出す工程と、前記分離装置の冷却器で前記
不純物を縮凝させて、前記受け器で不純物を捕集させる
工程と、を備えた分離方法により、解決される。
【0020】さらに、前記課題は請求項8に係る発明に
よれば、容器内に金属を投入して、減圧もしくは真空下
で加熱する工程と、前記容器内に位置させた受け器と、
該受け器と連通し、予冷のための冷却媒体を流通させる
ジャケット及び吸引口を有する冷却器と、を介して前記
金属から出た不純物を予冷する工程と、該予冷された不
純物を冷却して、冷却媒体を流通させるためのジャケッ
トを備えた回収容器に析出させる第1の析出工程と、該
析出された不純物の存在する前記回収容器を加熱する加
熱工程と、該加熱工程によって溶融した不純物を前記回
収容器から析出する第2の析出工程と、を備えた分離方
法により、解決される。
【0021】このとき、前記第1の析出工程から前記加
熱工程に移行するときに前記回収容器を反転させて行う
ようにすると好適である。
【0022】さらに、前記第1の析出工程では不純物を
落下させず、加熱工程に反転させることによって液状と
なった不純物を落下可能とする形状の邪魔板が複数配設
された回収容器を用いて、前記第1の析出工程では前記
不純物を固体として析出させ、前記加熱工程では前記第
1の析出工程で析出した固体を液体にし、前記第2の析
出工程では前記加熱工程によって液状になった不純物を
回収するように構成すると、好適である。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明では、スポンジ状
金属の再分離を、蓋体を備えた容器に取り付けられて、
冷却器と開口部を有し下部を遮熱板が配設された受け器
を接続管で連結した分離装置を用いることによって、従
来に比して容積効率を高めることが可能となり、効率的
に再分離を行い、より純度の高いスポンジ状金属を精製
することができる。しかも、本来の分離設備が再分離の
処理から解放されることになり、分離工程における処理
能力の低下を防止でき、結果としてスポンジ状金属の生
産効率を向上することが可能となる。さらに、スポンジ
状金属の反応に使用する反応容器を、上記容器としてそ
のまま使用できるので、簡易に再分離処理が可能とな
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材、配置
等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲
内で種々改変することができるものである。
【0025】図1乃至図9は本発明に係る分離装置を示
し、図1は分離装置の概略構成を示す説明図、図2は分
離装置を構成する冷却器の構成説明図、図3は他の冷却
器の構成説明図、図4はさらに他の冷却器の構成説明
図、図5は分離装置を構成する受け器の構成説明図、図
6は回収容器を備えた分離装置の概略構成図、図7は回
収容器を反転した状態を示す説明図、図8及び図9は分
離装置のより具体的な斜視図を示すもので、図8は分離
装置を備えた容器を示す構成図、図9は図8の分離装置
の概略斜視図である。なお、各図の実施例において、同
様部材には、同一符号を付して説明する。
【0026】図1で示すように、分離装置Sは、容器1
0に取り付けられるが、図1では、容器10の蓋体11
に取り付けた例を示すものである。すなわち、本例の容
器10は加熱炉(不図示)に収容されている。容器10
の上方は、蓋体11が配設されている。蓋体11には分
離装置Sが取り付けられている。
【0027】本例の分離装置Sは、冷却器30と、受け
器40と、接続管50とから構成されている。本例の受
け器40は、受け器40の外部へ突出した中空筒体の開
口部41を有し、この開口部41により容器10と連通
されている。この受け器40は、容器10の内部に設置
され、容器10の蓋体11に取り付けられている。
【0028】また、本例の冷却器30は、冷却器30外
周に、ジャケット31が設けられており、このジャケッ
ト31には、冷却媒体を流通させて、冷却器30が冷却
されるように構成されている。また冷却器30の上側
(図1参照)には吸引口32が形成されており、この吸
引口32は図示しない吸引装置(例えば真空ポンプ)と
接続されている。
【0029】そして、前述したように、冷却器30と受
け器40は接続管50で連結されているが、この接続管
50により、冷却器30と受け器40が連通されてい
る。
【0030】上記のように構成されているため、スポン
ジチタンを例にすると、容器10を加熱し、冷却器30
側の吸引装置(不図示)を作動させると、容器10内に
投入された不純物であるMgClを含んだスポンジチ
タンが加熱されて、MgCl が気化して気体となり、
容器10内に位置する受け器40の開口部41から受け
器40内に流入し、さらに接続部50を介して容器10
の外部に位置する冷却器30で冷却される。これによ
り、気体のMgClが冷却され、析出もしくは液体と
なって、接続管50を通って受け器40の内部に堆積す
る。
【0031】図2は冷却器30の他の態様を示すもので
あり、本例では、冷却器30内部が迷路となるように、
邪魔板33が段違いに形成されたものである。この例に
よれば、冷却器30内に形成されて段違いの邪魔板33
の上面部分にも、析出した不純物(例えばMgCl
が堆積し、受け器40以外に冷却器30内でも回収する
ことが可能となる。
【0032】図3、図4は、冷却器30の更に異なる態
様を示し、これらの例では、冷却器30内を複数の部屋
に分割した例である。図3の例では、第1の部屋35と
接続管50で接続されるが、接続管50は第1の部屋3
5内の上方に突出した連結管36で連通するように構成
されている。同様に第2の部屋37は第1の部屋35と
第2の部屋37内の上方に突出した連結管38で連通す
るように構成されている。そして連結管36,38の上
方には空間を介して連結管36,38を覆うように覆い
部61が配設されている。覆い部61は、図3で示すよ
うに、基板61aと外周下方に向けて形成された垂下部
61bが形成されている。
【0033】上記図3で示す例では、容器10と第1の
部屋35の接続と、第1の部屋35と第2の部屋37と
の接続を同様な構成にした例を示しているが、図4の例
では、第1の部屋35と第2の部屋37との接続(連
通)を異なる構成とした例を示すものである。つまり、
図4で示すように、第1の部屋35と第2の部屋37と
の連通は、連結管39を2つ用いており、他の構成は図
3と同様である。
【0034】このように複数の連結管39(図4では2
つを図示しているが、これに限定されない)を用いて連
通させることにより、析出効果を高め、析出量を高める
ことが可能となる。なお、図4の例では第1の部屋35
と第2の部屋37の連通を複数の連結管39で行った例
を図示しているが、図3及び図4では不図示の受け器4
0との間の接続部を複数の連結管で接続して構成するこ
とも可能である。
【0035】図5は受け器40の他の例を示すものであ
り、図5で示す受け器40は、開口部42が受け器40
に穿設された穴としており、さらにこの受け器40に
は、容器10と連通する上記開口部42より下部の位置
で遮熱板43を配設している。このように構成すること
により、遮熱板43の上面においても不純物(例えばM
gCl)を堆積して回収することが可能となる。な
お、図5には、遮熱板43を下方に配置して底板とした
構成の受け器40が示されているが、これに限らず、遮
熱板43を受け器40の内側に配設した構成としても良
い。
【0036】図6及び図7は、不純物(例えばMgCl
)の回収を受け器40ではなく、回収容器70で行う
ようにした例を示すものである。すなわち、図6で示す
ように、本例の場合には、前記冷却器30の部分が予冷
を行うように構成しており、さらに冷却器30とは管体
63を介して回収容器70と連結されている。
【0037】本例の管体63と回収容器70とは、着脱
可能な連結部67で連結されている。また、上記冷却器
30と接続される管体63と反対側に位置する回収容器
70には、連結部68により、着脱可能に吸引装置(不
図示)が接続されている。吸引装置としては真空ポンプ
等が用いられ、真空ポンプと直接、着脱可能に接続して
もよいし、管体64を介して、真空ポンプと連結し、管
体64と回収容器70とが着脱可能に接続されるように
構成してもよい。
【0038】また本例では、図示しない回動機構を回収
容器70に連結して、回収容器70が反転するように構
成されている。回動機構としては、図示していないが、
回収容器70の外周所定位置に回動軸を形成し、この回
動軸をモータ等の駆動源により駆動して、回収容器70
を反転可能に構成することができる。そして、駆動源の
制御等については、CPU等を備えたコンピュータ装置
により行うことが可能である。
【0039】また回収容器70の外周位置には、冷却装
置72と加熱炉74とが配設されている。本例の冷却装
置72は、本例では空冷としており、送風ファンにより
回収容器70を冷却するものである。また加熱炉74と
しては、電熱炉を用いている。なお冷却装置72及び加
熱炉74としては、これらに限定されるものではないこ
とは勿論である。
【0040】本例では回収容器70の外周半分位置の半
周側に、冷却装置72が配設され、他の半周側に加熱炉
74が配設された例を示しているが、冷却装置72と加
熱炉74とは、可動可能にされて、選択的に回収容器7
0の外周位置に交互に位置されるように構成することも
可能である。このように、本例では、冷却及び加熱を選
択的に行うことが可能とされると共に、上下反転可能に
形成されているように構成している。
【0041】また、回収容器70内部には、冷却装置7
2を駆動するときに、回収容器70内に析出する不純物
(例えばMgCl)の不純物が落下しないようにし
て、また反転して加熱炉で加熱するときに液状となった
不純物(例えばMgCl)が落下可能なような形状の
邪魔板80が、所定間隔で複数配設されているように構
成している。
【0042】具体的には、邪魔板80は、図6で示すよ
うに、冷却時には、析出した不純物(例えばMgC
)が落下しないように、V字状の受け邪魔板81、
回収容器70の壁から中央へ向けて山状に形成された山
状邪魔板82を適宜組み合わせて形成されている。そし
て、山状邪魔板82の所定位置には、連通孔(連通穴)
83が形成されている。なお連通穴83は複数形成する
ことが可能である。また図7で示すように、邪魔板80
は、加熱時において、冷却時における状態と逆に落下し
易いような形状としている。
【0043】次に、図6及び図7で示す例の動作につい
て説明すると、回収容器70に接続された吸引装置(真
空ポンプ)により吸引することにより、容器10で気化
した不純物(例えばMgCl)は受け器40を介して
冷却器30へ導入され、この冷却器30で予冷される。
このとき予冷は、水冷で行い、不純物の融点以上(例え
ばMgClの場合800℃以上)にしている。また回
収容器70における冷却(空冷)では、不純物(例えば
MgCl)の融点以下(摂氏714度)にするように
冷却している。そして、冷却器30で予冷された不純物
(例えばMgCl)は回収容器70でさらに冷却され
て、回収容器70内に配設された邪魔板80上に堆積す
る。この反応は、例えばMgClの場合には、MgC
(ガス)→MgCl(固体)である。
【0044】なお、冷却器30における予冷と、回収容
器70の冷却は、冷却器30における予冷で不純物(例
えばMgCl)の析出が多く生じない範囲とし、回収
容器70で冷却装置72の冷却で不純物(例えばMgC
)が析出するような温度範囲を適宜選択する。この
とき、回収容器70で析出した不純物(例えばMgCl
)を再度加熱炉74で加熱して714℃以上にするた
め、回収容器70を冷却により、温度を下げすぎないよ
うに注意する必要がある。
【0045】そして、図7で示すように、回収容器70
を反転させる。回収容器70の反転は、連結管63との
連結を解除し、同時に吸引装置との連結を解除する(連
結部67,68を解除する)。そして図示しない回転機
構を駆動して、回収容器70を反転させる。このとき、
析出した不純物(例えばMgCl)の一部は、図8で
示すように落下するために、容器Yを配置する。そし
て、回収容器70を加熱する。この加熱は、固体となっ
た不純物(例えばMgCl)の流動化を確保するた
あり、不純物(例えばMgCl)の融点以上の温度
になるように加熱する。これにより、邪魔板上80に位
置する析出した不純物(例えばMgCl)は液状とな
り、回収容器70内を落下し、容器Y内に回収すること
が可能となる。このときの反応は、例えばMgCl
場合には、 MgCl(固体)→MgCl(液体) である。なお、これをさらに精製して、無水物にして製
品販売することが可能である。
【0046】本例では、回収容器70の冷却及び加熱
を、回収容器70の外周の半分位置にそれぞれ冷却装置
72と加熱炉74を配置した例を示しているので、不純
物は、図8のように加熱炉74で加熱された部分から先
に液状化して落下しているが、冷却装置72及び加熱炉
74としては、回収容器70の外周の空間部73を置い
て加熱炉74を配置し、冷却時には加熱炉74を作動さ
せずに、回収容器70と加熱炉74との間に空気を送り
込んで冷却し、加熱時には、空気の送り出しを止めて、
加熱炉74で加熱するように構成することもできる。こ
のように、加熱と冷却は、加熱温度及び冷却温度を最適
範囲にすることを条件に、適宜選定することが可能であ
る。
【0047】分離方法としては、図1乃至図5で示され
るような分離装置Sを、容器10に取り付ける。つまり
冷却媒体を流通させるためのジャケット31及び吸引口
32を有する冷却器30と、開口部41,42を有する
受け器40と、を備え、冷却器30と開口部41,42
が連通した分離装置Sを、冷却器30を容器10外部
に、受け器40を容器10内にそれぞれ取り付ける工程
を行う。次に、容器10に、金属(チタンの場合、スポ
ンジチタン)を投入して容器10を加熱した後、容器1
0内の減圧を開始してスポンジチタン中から不純物とし
てのMgClを揮発除去する工程を行う。さらに、分
離装置Sの冷却器30で不純物であるMgClを凝集
させて、受け器40で不純物であるMgClを析出さ
せる工程を同時並行して行う。これにより、スポンジチ
タン中に含まれるMgClを再分離することができ
る。
【0048】さらに、図6及び図7で示すような装置を
用いた分離方法としては、例えばチタンの再分離を行う
場合には、先ず、容器10内に不純物を含んだスポンジ
チタンを投入し加熱した後、容器10内を減圧する工程
を行う。次に、容器10内に位置させた開口部42を備
えた受け器40を介してスポンジチタンから出た不純物
としてのMgClを予冷する工程を行う。また、予冷
された不純物を冷却して回収容器70に析出させる第1
の析出工程を行う。さらに、析出された不純物の存在す
る回収容器70を加熱する加熱工程を行う。そして、加
熱工程によって溶融した不純物を析出させて回収する第
2の析出工程としての回収工程を行う。このとき、前記
第1の析出工程から前記加熱工程に移行するときに回収
容器70を反転させて行うようにする。
【0049】さらに、第1の析出工程では不純物を固体
として析出させ、加熱工程では析出工程で析出した固体
を液体にし、析出工程では不純物が落下せず、反転して
加熱工程によって液状となった不純物が落下可能な形状
の邪魔板80が複数配設され、加熱工程によって液状に
なった不純物を回収するようにする。
【0050】
【実施例】実施例として、図8及び図9の装置例を示
す。図8は図9で示す分離装置Sを取り付けた状態を示
すものであり、容器10は加熱炉20の中に配置されて
おり、加熱炉20にはヒータ21が組み込まれている。
そして加熱炉20内は減圧可能に、管路22を介して減
圧装置(真空装置)に連結されている。また加熱炉20
の所定位置には測度計が適宜配置されており、炉内温度
を計測し、これに基づいて炉内温度を制御するように構
成している。また再分離の場合には受け器近傍(容器1
0の上部側)に位置するヒータ21には通電しないよう
に構成している。これにより、受け器部分の加熱を和ら
げることが可能となる。なお、容器10は公知のものを
用いることが可能である。
【0051】本例の分離装置Sは、図9で示すように、
冷却器30と、受け器40と、接続管50とから構成さ
れており、冷却器30は、概略円錐台形状をしており、
上方の側部には真空ポンプと接続された管路32が配設
されている。この管路32にはバルブ32aが設けられ
ている。
【0052】この冷却器30の外周にはジャケット31
が設けられており、冷却器30の上面には天板ジャケッ
ト31aと、外周には周壁ジャケット31bが配設され
ている。これらジャケット31には図示しない冷却水が
循環するように構成されている。また冷却器30内部に
は邪魔板33が設けられており、MgClガスと冷却
部との接触面積を増加させる構造となっている。
【0053】また、受け器40は、中空円形のタライ状
に形成されており、タライ状の下部には遮熱板43が複
数(本例では3つ)配設されている。そして遮熱板43
より上方位置で、受け器40の側胴部に、ガスの流通口
である開口部42(スポンジチタンの場合には、MgC
ガス)を複数形成されている。なお、本発明による
方法にしたがえば、金属ジルコニウム中の不純物の除去
にも適用できる。
【0054】そして、容器10の蓋体11の下部には上
記受け器40と嵌合するような中空円形のタライ状の突
起部12が形成されており、このタライ状の突起部に受
け器40が接合するように構成されている。また蓋体1
1上部には、冷却ジャケット31cが配設されて、冷却
するように構成されている。
【0055】したがって、図8で示すように、チタンの
場合、再分離用のスポンジチタンを容器10内に投入し
て、真空下で加熱することにより、MgClのガス化
したものが、上記流通口としての開口部42を介して受
け器40内に進入し、冷却器30により冷却され、析出
もしくは凝縮する。これにより、スポンジチタンからM
gClを分離回収できる。
【0056】本例の構成によれば、分離装置Sは容器1
0の蓋体11を介して連結するように構成されているの
で、分離装置Sの解体が容易であり、また容器10の蓋
体11の内側と外側を利用しているので、外側に位置す
る冷却装置は冷却効率に優れている。
【0057】(具体的実施例)以下の原料、分離装置、
分離条件によって再分離を行った。高融点高靭性金属の
スポンジ状金属としては、スポンジチタンを用いた。容
器は、材質がSUS316、内容積が12mのものを
用いており、分離離装置としては、冷却器が材質SS
(軟鋼)で内容積が0.5mのもので内部に、邪魔板
が配設されているもの、受け器が材質SS(軟鋼)で内
容積が0.2mのもので側面に開口部(ガス流通孔)
があるものを用いた。
【0058】原料、分離条件等は表1に記載の条件で行
った。
【表1】
【0059】得られた製品は次の表2のとおりであっ
た。
【表2】 上記回収位置における「その他」は受け器と蓋体との間
等の部分である。
【0060】そこで、従来例との対比を容積効率によっ
て比較したものを次の表3に示す。
【表3】 以上の結果から、本発明による再分離の容積効率は、従
来の方法に比べて約10倍大きいことが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分離装置の概略構成を示す説明図であ
る。
【図2】冷却器の構成説明図である。
【図3】他の冷却器の構成説明図である。
【図4】さらに他の冷却器の構成説明図である。
【図5】受け器の構成説明図である。
【図6】回収容器を備えた分離装置の概略構成図であ
る。
【図7】回収容器を反転した状態を示す説明図である。
【図8】分離装置を備えた容器を示す構成図である。
【図9】図8の分離装置の概略斜視図である。
【符号の説明】
10 容器 11 蓋体 30 冷却器 31 ジャケット 32 吸引口 33 邪魔板 35 第1の部屋 36,38,39 連結管 37 第2の部屋 40 受け器 41,42 開口部 43 遮熱板 50 接続管 61 覆い部 61a 基板 61b 垂下部 63,64 管体 67,68 連結部 70 回収容器 72 冷却装置 74 加熱炉 80 邪魔板 81 受け邪魔板 82 山状邪魔板 83 連通孔(連通穴) S 分離装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−79134(JP,A) 特開 昭61−217539(JP,A) 特開 昭63−176440(JP,A) 特開 平5−43956(JP,A) 特公 昭31−9953(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22B 1/00 - 61/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓋体を備えた容器に取り付けられる分離
    装置であって、冷却媒体を流通させるためのジャケット
    及び吸引装置へ連結された吸引口を有する冷却器と、開
    口部を有する受け器と、を備え、前記冷却器は前記蓋体
    の前記容器の外部に、前記受け器は前記蓋体の前記容器
    の内部に設置され、前記開口部を介して前記容器と連通
    し、前記冷却器と前記受け器を接続管で連結したことを
    特徴とする金属中の不純物の分離装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却器は、内部に少なくとも一つの
    邪魔板が配設されてなることを特徴とする請求項1記載
    の金属中の不純物の分離装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却器内部は、複数の部屋に分割さ
    れており、各部屋間は部屋内上方に突出した連結管によ
    り連通しており、前記連結管の上方には空間を介して連
    結管を覆う覆い部が形成されていることを特徴とする請
    求項1または2記載の金属中の不純物の分離装置。
  4. 【請求項4】 前記受け器には、前記容器と連通する開
    口部より下部に遮熱板が配設されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3いずれか記載の金属中の不純物の分離
    装置。
  5. 【請求項5】 容器と接続される分離装置であって、容
    器内に位置する開口部を有する受け器と、該受け器と連
    通し予冷させるための冷却媒体を流通させるためのジャ
    ケット及び吸引口を有する冷却器と、該冷却器と連結さ
    れた回収容器と、を備え、前記回収容器には着脱可能な
    吸引装置が接続され、冷却及び加熱を選択的に行うこと
    が可能とされることを特徴とする金属中の不純物の分離
    装置。
  6. 【請求項6】 前記回収容器内部には、冷却時には不純
    物が析出し、加熱時には液状となった不純物が溶解して
    落下可能となる形状の邪魔板が複数枚配設されているこ
    とを特徴とする請求項5記載の金属中の不純物の分離装
    置。
  7. 【請求項7】 冷却媒体を流通させるためのジャケット
    及び吸引口を有する冷却器と、開口部を有する受け器
    と、を備え、 前記冷却器と前記開口部が連通した分離装置の、前記冷
    却器を前記容器外部に、前記受け器を前記容器内部にそ
    れぞれ取り付ける工程と、 前記容器に金属を投入して前記容器を減圧もしくは真空
    下で加熱して前記金属中から不純物を出す工程と、 前記分離装置の冷却器で前記不純物を縮凝させて、前記
    受け器で不純物を捕集させる工程と、を備えてなること
    を特徴とする金属中の不純物の分離方法。
  8. 【請求項8】 容器内に金属を投入して、減圧もしくは
    真空下で加熱する工程と、 前記容器内に位置させた受け器と、該受け器と連通し、
    予冷のための冷却媒体を流通させるジャケット及び吸引
    口を有する冷却器と、を介して前記金属から出た不純物
    を予冷する工程と、 該予冷された不純物を冷却して、冷却媒体を流通させる
    ためのジャケットを備えた回収容器に析出させる第1の
    析出工程と、 該析出された不純物の存在する前記回収容器を加熱する
    加熱工程と、 該加熱工程によって溶融した不純物を前記回収容器から
    析出する第2の析出工程と、を備えてなることを特徴と
    する金属中の不純物の分離方法。
  9. 【請求項9】 前記第1の析出工程から前記加熱工程に
    移行するときに前記回収容器を反転させて行うようにし
    たことを特徴とする請求項8記載の金属中の不純物の分
    離方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の析出工程では不純物を落下
    させず、加熱工程に反転させることによって液状となっ
    た不純物を落下可能とする形状の邪魔板が複数配設され
    た回収容器を用いて、 前記第1の析出工程では前記不純物を固体として析出さ
    せ、前記加熱工程では前記第1の析出工程で析出した固
    体を液体にし、前記第2の析出工程では前記加熱工程に
    よって液状になった不純物を回収してなることを特徴と
    する請求項9記載の金属中の不純物の分離方法。
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