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JP3518658B2 - 屈曲回復性に優れた弾性フィラメント - Google Patents
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JP3518658B2 - 屈曲回復性に優れた弾性フィラメント - Google Patents

屈曲回復性に優れた弾性フィラメント

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JP3518658B2
JP3518658B2 JP32108297A JP32108297A JP3518658B2 JP 3518658 B2 JP3518658 B2 JP 3518658B2 JP 32108297 A JP32108297 A JP 32108297A JP 32108297 A JP32108297 A JP 32108297A JP 3518658 B2 JP3518658 B2 JP 3518658B2
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elongation
elastic filament
polymer
bending
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康雄 大田
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種工業用途、例
えば種々のロープ用途、漁網・ネットなどの水産用途
や、各種膜材用補強材や工事用ネット類、事務用もしく
は車両用椅子や、あるいはテキスタイル分野などにおい
て使用可能な十分な力学強さと高度の弾性特性、および
その回復特性、特に曲げ変形時にも極めて優れた回復特
性を有する弾性フィラメントに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、弾性糸フィラメントが有するその
高弾性特性を利用して弾性回復に優れるロープ類や、あ
るいは漁網・ネットなどの水産用途や、各種膜材用補強
材や工事用ネット類、事務用もしくは車両用椅子、ある
いはテキスタイル分野で応用されつつある。かかるモノ
フィラメントの一例としてその主成分をポリエステルあ
るいはポリエーテル等の熱可塑性高分子を主体とするエ
ラストマーから構成される事が従来技術として知られる
が、例えばロープ等の構成要素として使用されると、繰
り返し変形時、特に曲げ変形に対する弾性回復性の低下
が欠点として挙げられる。そもそも弾性フィラメントは
紡糸あるいは/または延伸という製造工程を経て繊維軸
方向に配向されてなる材料であり、繊維軸方向の伸長回
復性には優れる特徴があるが、それに相反して曲げ方向
の回復性は、例えば樹脂などの未配向物から延伸すれば
するほど低下するのが実状であり、このようないわゆる
相反する特性における曲げ回復性の欠乏は、各種工業用
用途、中でもロープ類やネット、各種シート材料への本
素材の本格的な展開を困難としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に着目し、静的な荷重を支持するための布帛
を構成するのに十分の力学的特性を保持して伸長および
曲げ変形に対する回復性、およびその繰り返し変形によ
る特性低下が極めて少ない優れた弾性回復特性を有する
弾性フィラメントを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はポリマー
主成分が高融点ポリエステルセグメントと分子量400
〜6000の低融点重合体セグメントからなる共重合体
であり、該高融点ポリエステルセグメント成分が95〜
40重量%、該低融点重合体セグメントが5〜60重量
%であり、かつ該高融点ポリエステルセグメントの30
重量%以上がテレフタル酸又はそのエステルと1,3
プロパンジオール成分からなるポリエステル系エラスト
マーを主原料とすることを特徴とする屈曲耐久性に優れ
た弾性フィラメントである。
【0005】また本発明は該フィラメントの繊度が20
0デニール以上のモノフィラメントであることを特徴と
する請求項1記載の屈曲耐久性に優れた弾性フィラメン
ト。
【0006】さらには破断伸度が80%以上、破断強度
が0.5g/d以上で、且つ80℃における30%伸長
での後の伸長回復率が80%以上であり、かつ180度
の曲げ変形からの回復率が75%以上であることを特徴
とする請求項1記載の屈曲耐久性に優れた弾性フィラメ
ントである。
【0007】本発明の目的は、その提供するフィラメン
ト、好ましくはモノフィラメントをロープ等の線状材料
として用いたり、あるいはそれを主要構成材料として得
られる編織物等の物品が、それに付加される荷重を支持
するために十分の力学的強さを持ちつつ、従来のポリエ
ステルやポリアミド繊維にない弾性特性、特に曲げ変形
時の回復特性がその伸長方向の変形に対する回復特性と
バランス良く良好であり、かつその特性の繰り返し変形
時の耐久性に優れる弾性フィラメントを与える事にあ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明にかかるフィラメントはリマー主
成分が高融点ポリエステルセグメントと分子量400〜
6000の低融点重合体セグメントからなる共重合体で
あり、該高融点ポリエステルセグメントの30重量%以
上がテレフタル酸又はそのエステルと1,3プロパン
ジオール成分とで合成されてなるポリエステル系エラス
トマーを主原料とすることを特徴とする。
【0009】ここで、上記フィラメントの物性を得るた
めに最も重要な因子は使用されるポリマーの構成成分で
あり、それを詳しく述べると、高融点硬ポリエステルセ
グメント構成成分としてテレフタル酸と1,3−プロピ
レングリコールからなるポリエステル成分が実質含有さ
れていることが重要である。ここで言う実質含有されて
なるとは該ポリエステル成分が全高融点硬ポリエステル
成分の30重量%以上含まれていなければならない。
【0010】それ以外は、例えば、イソフタル酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、ビス
(4−カルボキシフェニル)メタン、ビス(4−カルボ
キシフェニル)スルホン等の芳香族ジカルボン酸又はそ
のエステル、
【0011】ジオール成分としてエチレングリコール、
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレ
ングリコール、p−キシリレングリコール、シクロヘキ
サンジメタノール等のジオールから製造されるポリエス
テルあるいはこれらの2種類以上のジカルボン酸あるい
は2種類以上のジオールを用いたコポリエステルであっ
ても良いし、
【0012】p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸
などのオキシ酸およびそれらのエステルから誘導される
ポリエステル、ポリピバロラクトンなどのポリラクト
ン、1,2−ビス(4,4’−ジカルボキシフェノキ
シ)エタン等の芳香族エーテルジカルボン酸と前述のジ
オールとから製造されるポリエーテルエステル、さらに
以上のジカルボン酸類、オキシ酸類、ジオール類を組み
合わせたコポリエステル類などを示すことができる。た
だし、該テレフタル酸と1,3−プロパンジオールから
なるポリエステル成分が全体の高融点硬ポリエステル成
分全体の30重量%未満であると、本発明の特性、特に
曲げ変形時の回復特性が低下する。
【0013】ここで、低融点成分について特に制限は無
いが、例えば、分子量400〜6000の低融点重合体
セグメント構成成分としては、例えばポリ(エチレンオ
キサイド)グリコール、ポリ(プロピレンオキサイド)
グリコール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グリコ
ール等のポリアルキレンエーテルグリコール及びこれら
の混合物さらにこれらのポリエーテルグリコール構成成
分を共重合した共重合ポリエーテルグリコール等を示す
ことができる。また炭素数2〜12の脂肪族ジカルボン
酸と炭素数2〜10の脂肪族グリコールから製造される
ポリエステル、例えばポリエチレンアジペート、ポリテ
トラメチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポ
リネオンチルセバケート、ポリテトラメチレンドデカ
ネート、ポリテトラメチレンアゼレート、ポリヘキサメ
チレンアゼレート、ポリ−ε−カプロラクトンなどを示
すことができる。さらに上記ポリエステルとポリエーテ
ルを組み合わせたポリエステルポリエーテル共重合体な
ども示すことができる。上記ポリエステルブロック共重
合体での低融点重合体グメント構成成分の割合は5〜6
0重量%であり、20〜55重量%が好ましい。
【0014】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。 (実施例1〜3)ジメチルテレフタレート、1,3−プ
ロパンジオール、および低融点成分として分子量約10
00のポリ(テトラメチレンオキサイド)の組成比を調
整してそれぞれ低融点成分が全体組成の24,35,5
0重量%部となるよう重合したブロック共重合エラスト
マーレジンを用いた。それぞれのポリマーを0.1mm
HGの真空度、80℃の雰囲気温度下で4時間予備乾燥
したのち、同真空条件で120℃で12時間乾燥処理を
ほどこした。乾燥したレジンを、通常にスクリュー型融
解押出し装置を有する紡糸機を用いてノズル1ホールあ
たり、22.2g/minとなるように調整した。押出
しの溶解温度およびノズルの温度はそれぞれの共重合の
融解温度より、それぞれ30℃および20℃高い温度を
基準として採用した。紡出される糸の状態はいずれの組
み合わせも安定であった。吐出されたポリマーは50m
mのエアーギャップを有して設置された約30℃の水槽
をくぐる事で冷却されて、続いて90℃に表面温度をコ
ントロールされた20m/minの速度を有するネルソ
ン型ローラーと引き取りローラーの間で5倍に延伸され
て、引き続いて150℃の長さに設定されたスリット型
ヒーター間で1%リラックスさせてネルソンローラーに引
き取られて、直ちに巻き取られた。糸の伸長および曲げ
変形時の回復特性と引っ張り特性を評価したいずれも、
引っ張り特性および伸長・曲げ変形に対して両方とも優
れた結果が得られた。 (実施例4)実施例1〜3においてジオール成分として
1,3−プロパンジオールと1,4−ブタンジオールを
50:50の割合で使用し、低融点成分を35%とした
他は同様の方法で繊維を得た。さらに伸長特性、曲げ特
性にバランスの優れた繊維を得ることができた。
【0015】(比較例1〜3)実施例1〜3の主成分の
1,3−プロパンジオールの替わりに1,4−ブタンジ
オールを用いた他は同様の方法で繊維を得た。いずれも
伸長回復性には優れるものの曲げ回復性能に劣る結果が
得られた。
【0016】
【表1】
【0017】[評価方法]本特許明細および実施例に記
載の評価方法を示す。 (強伸度特性)オリエンテック社製テンシロンTM測定
装置を用いて、試料長100mm を100%/分の歪み率で温度
25%、相対湿度65%雰囲気下で測定し、求めた歪み
・応力曲線より破断強度と伸度を評価した。各測定は各
々5回の平均値をその値とした。
【0018】(伸長回復率)80℃の温度に調整した加
熱槽を上記の測定装置に設置し、同じく100mm の試料長
にセット後、2分間の加熱後、100%/ 分の歪み速度で30
%まで伸長して直ちに同じ速度で0%まで変形を戻した。
変形が戻ってから10秒後に再び同じ歪み速度で30%まで
の伸長変形を与えた。この変形を10回繰り返して後、
一連の歪み・応力曲線の記録から、10回目の伸長によ
り応力が発生開始する歪み量(x%)を求めて、以下の
式で繰り返し変形時の伸長回復性を評価した。 伸長回復率(%)=100−x
【0019】(曲げ回復率)モノフィラメントを20m
mに切断し、室温にて平坦なガラス面上に置いた後、予
め接着剤(コニシ(株)販売「アロンアルファー」)を
片面に塗ったカバーグラスをモノフィラメント20mm
が埋まるようにはさみガラス面と接着した。自由になっ
ている片方の端を丁度二つ折りになるように曲げてか
ら、接着剤の付着していないカバーグラスをその上に乗
せカバーグラスの上に底辺がカバーグラスの大きさに合
わせた100gの重しを約30分間乗せた。30分経過
後荷重をはずし、10分後に折り曲げた位置から戻った
角度a(度)で下記の式を用いて回復率を計算した。す
なわち180度戻れば回復率は100%である。実験は
10回繰り返しその平均値を採用した。 (曲げ回復率)=100×a/180 (%)
【0020】
【発明の効果】本発明によると、静的な荷重を支持する
ため十分の力学的特性を保持し、かつ伸長および曲げ変
形のどちらにも、その回復性がバランス良く高い弾性フ
ィラメントを提供することを可能とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 6/86 301 D01F 6/84 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー主成分が高融点ポリエステル
    セグメントと分子量400〜6000の低融点重合体セ
    グメントからなる共重合体であり、該高融点ポリエステ
    ルセグメント成分が95〜40重量%、該低融点重合体
    セグメントが5〜60重量%であり、かつ該高融点ポリ
    エステルセグメントの30重量%以上がテレフタル酸又
    はそのエステルと1,3プロパンジオール成分からな
    るポリエステル系エラストマーを主原料とすることを特
    徴とする屈曲耐久性に優れた弾性フィラメント。
  2. 【請求項2】 繊度が200デニール以上のモノフィ
    ラメントであることを特徴とする請求項1記載の屈曲耐
    久性に優れた弾性フィラメント。
  3. 【請求項3】 破断伸度が80%以上、破断強度が
    0.5g/d以上で、且つ80℃における30%伸長で
    の後の伸長回復率が80%以上であり、且つ180度の
    曲げ変形からの回復率が75%以上であることを特徴と
    する請求項1記載の屈曲耐久性に優れた弾性フィラメン
    ト。
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