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JP3524540B2 - ガラス基板の化学加工方法・化学加工装置及びガラス基板 - Google Patents
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JP3524540B2 - ガラス基板の化学加工方法・化学加工装置及びガラス基板 - Google Patents

ガラス基板の化学加工方法・化学加工装置及びガラス基板

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JP3524540B2 JP2002110829A JP2002110829A JP3524540B2 JP 3524540 B2 JP3524540 B2 JP 3524540B2 JP 2002110829 A JP2002110829 A JP 2002110829A JP 2002110829 A JP2002110829 A JP 2002110829A JP 3524540 B2 JP3524540 B2 JP 3524540B2
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chemical
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liquid
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智弘 西山
幹郎 出口
勝博 糸川
誠 小谷
幸一 溝口
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西山ステンレスケミカル株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種FPD(フラ
ットパネルディスプレイ)用ガラス基板、例えばLCD
(液晶ディスプレイ)用ガラス基板、PDP(プラズマ
ディスプレイパネル)用ガラス基板、有機EL(エレク
トロルミネッセンス)用ガラス基板等の1枚或いは一対
の貼り合せ基板の外表面の片側の一部或いは全面、或い
は外表面の両側を加工することを特徴とするガラス基板
の化学加工方法及びその実施に用いる化学加工装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のガラス基板の加工方法には物理的
な方法と化学的な方法がある。物理的な方法には、機械
を用いた加工やブラストによる加工があり、化学的な方
法にはウェットエッチングによる加工がある。最近で
は、以下に示すような品質改善が要求される趨勢にあ
る。 1)ガラス基板に元々存在する表面キズを無くす。 2)パターニングされた薄膜を剥離した基板に残ってい
るパターン跡を無くす。 3)ガラス基板の外表面の片側の全部を薄くし、その平
坦性を高める。 4)ガラス基板の外表面の両側の全部を薄くし、その平
坦性を高める。 5)ガラス基板の外表面の片側の一部に凹み部を作製
し、各部の寸法と各面の平坦性を高める。 6)ガラス基板の外表面の両側の一部に凹み部を作製
し、各部の寸法と各面の平坦性を高める。 7)3)〜6)のガラス基板を2枚の貼り合わせ基板と
読み替えて、同じ目的のことを行なう。
【0003】前記品質改善項目のうち、例えば1)〜
4)に対して、従来の機械を用いた加工、例えば機械研
磨では、平坦性の不足、割れや表面キズの発生、研磨模
様の残留、研磨能力の限界等、避けられない課題が残
る。一方、従来のウェットエッチングによる加工では、
ガラス基板に初めから存在する表面キズ及びパターン跡
を無くすのは困難であり、板厚を薄くする場合でも下記
の例に示すように種々の問題が発生し、素ガラスと同等
以上の品質を確保するのは困難であった。以降、代表例
として液晶ガラス基板を対象として記述を進めていく。
【0004】例えば、特許第2722798号公報には、液晶
表示素子複数個分の面積を有する一対のガラス基板を各
素子区画の液晶封入領域をそれぞれ囲むシール材を介し
て接着して素子集合体を組み立て、この素子集合体をフ
ッ酸をベースとするエッチング液に浸漬して液晶ガラス
基板の外面をエッチングする方法が開示されているが、
板厚を薄くすることはできても後述する欠陥が生じると
いう問題がある。
【0005】また、特開2000-147474号公報には、フッ
酸を含むエッチング溶液を貯溜するエッチング溶液槽の
底部に気泡発生装置を備え、この気泡発生装置から発生
した気泡によって前記エッチング溶液を攪拌して、エッ
チング溶液槽に入れたガラスの表面をエッチングする自
動エッチング装置の発明が開示されているが、15〜1
7%のフッ酸を用いて液晶ガラス基板の外面を加工した
場合、後述する欠陥が生じるという問題がある。
【0006】この発明においては、窒素ガス上昇気泡に
より加工液を攪拌させることによりガラス表面の均一な
加工を実現しようとしているが、上昇した気泡と加工液
とが液表面に達した後に下降する流れが上昇流の均一性
を阻害するので、表面が均一に加工されないという問題
がある。
【0007】上述の2つの例に示した従来のウェットエ
ッチングにより、50〜300μm加工した場合の問題
点を以下に示す。 1)蛍光灯下でも確認できる白濁が発生する。 2)最大0.2mm径のピットが発生する。図12は加
工後の表面粗度計により測定した結果を示したグラフで
ある。 3)ピットの直径は加工量の増大とともに大きくなる。
図13はピットの直径と加工量との関係を示したグラフ
である。 4)最大50個/cm2のピットが発生する。図14は
単位面積当りのピット数と加工量との関係を示したグラ
フである。図14より単位面積当りのピット数は加工量
の増大とともに増加することが判る。 5)蛍光灯下で見えるウネリが発生する。図15は加工
後の表面のウネリの状態を示したグラフである。 6)板厚の最大値と最小値との差が20〜100μmで
あり、不均一である。 7)加工前に人為的に付けた表面キズが加工により、幅
も深さも大きくなる(図16及び17参照)。図16は
加工前に意図的にキズを付けた表面の断面を示すグラフ
であり、図17は加工後の表面の断面を示すグラフであ
る。
【0008】また、例えば液晶ガラス基板にCrをスパ
ッタリング後、カラーフィルター用画素をパターニング
した場合、その基板が不良になったときには、通常、パ
ターニングされたCrを剥離して機械研磨を行ない、パ
ターン跡を消すことにより素ガラスとして再利用してい
るが、機械研磨に代えて従来のウェットエッチングを実
施した場合はパターン跡が消えず、素ガラスとして再利
用できないという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであり、フッ酸を主成分とした化学
加工液に、ガラス基板を浸漬し、ガラス基板の外表面の
片側の一部或いは全面、或いは外表面の両側を所定の形
状に加工することにより、各種フッ化物の反応生成物を
ガラス基板の表面に再付着させることなく、平坦性の高
いガラス基板表面を得ることができる各種FPD用ガラ
ス基板の化学加工方法を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明は、化学加工液を貯溜する化
学加工液貯溜槽を備えた化学加工装置において、気泡発
生装置と、前記化学加工液貯溜槽から溢出させた化学加
工液を受ける溢出液受け槽と、前記溢出液受け槽に受け
た化学加工液を再度、化学加工液貯溜槽に送るポンプと
を備えた化学加工装置を提供することを目的とする。
【0011】そして、本発明は、ガラス基板若しくは一
対のガラス基板を貼り合わせたものの1又は複数を配す
るためのガラス基板収納治具を備えることにより、ガラ
ス基板若しくは一対のガラス基板を貼り合わせたものを
同時に複数枚、均一に加工することができる化学加工装
置を提供することを目的とする。
【0012】さらに、本発明は、超音波振動子又は揺動
攪拌翼を備えることにより、より均一に化学加工液を攪
拌することができる化学加工装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1発明のガラス基板の
化学加工方法は、フッ酸を主成分とした化学加工液を貯
溜する化学加工液貯溜槽、気泡を伴う化学加工液の上
昇液流を発生させると共に前記化学加工液貯溜槽の周
縁部から化学加工液を溢出させ、この加工液中にガラス
基板を浸漬して、ガラス基板の外表面の片側の一部或い
は全部、或いは外表面の両側の一部或いは全部を加工す
る化学加工方法であって、ガスを導入するガス導入部
と、導入されたガスを吐出する孔径10〜500μmの
多孔質からなる気泡吐出部とを備える気泡発生装置によ
って、前記気泡吐出部から吐出された微細気泡を前記ガ
ラス基板に供給して、前記微細気泡の上昇流によってガ
ラス基板の加工速度を制御するようになっており、前記
周縁部から溢出させた化学加工液は、フィルターに通し
た後に、前記気泡発生装置の下側に供給されて再使用さ
れるようになっている
【0014】第2発明のガラス基板の化学加工装置は、
化学加工液を貯溜する化学加工液貯溜槽を備えた化学加
工装置において、ガスを導入するガス導入部と、導入さ
れたガスを吐出する孔径10〜500μmの多孔質から
なる気泡吐出部とを備える気泡発生装置と、前記化学加
工液貯溜槽から溢出させた化学加工液を受ける溢出液受
け槽と、前記溢出液受け槽に受けた化学加工液を再度、
化学加工液貯溜槽に送るポンプとを備え、前記気泡吐出
部から吐出された微細気泡を前記ガラス基板に供給し
て、前記微細気泡の上昇流によってガラス基板の加工速
度を制御するようになっている。
【0015】上記各発明においては、化学加工液を均一
に上昇させるので、ガラス基板の表面に常に新鮮な加工
液が供給されるとともに、反応生成物がガラス基板の表
面に物理的に再付着するのが防止される。加工速度は拡
散速度及び反応速度から決まるが、ガラス基板の表面の
凸部においては微細気泡の上昇流によって、常に活性な
化学加工液が供給されるので、反応律速となり、加工速
度は十分に速くなる。これに対して、ガラス基板の表面
の凹部は、加工液がよどんだ状態にあるので、拡散律速
となり、加工速度が遅くなる。したがって、微細気泡の
上昇流によって加工速度を制御することができ、ガラス
基板の厚みを薄くしつつ、表面を平坦化させることがで
きる。また、ガラス基板の表面に初めから存在していた
キズを無くすことができ、ガラスの再利用が可能とな
る。
【0016】上記各発明においては、化学加工液の上昇
液流が化学加工液貯溜槽の表面に達した後に溢出するの
で、ガラス基板の表面をより均一に研磨することがで
き、化学加工液をスムーズに循環させることができる。
また、化学加工液中の反応生成物がガラス基板の表面に
付着するのを防止することができる。
【0017】
【0018】本発明の化学加工装置においては、化学加
工液を均一に上昇させて、溢出させて再度化学加工液貯
溜槽に供給することができ、更に、フィルターを設けれ
ば、反応生成物を除去した後の加工液を循環させること
ができる。したがって、均質な化学加工液を得ることが
できる上、フィルターを用いるだけで、ガラス基板の表
面に常に新鮮な加工液が供給される。また、反応生成物
がガラス基板の表面に物理的に再付着するのを防止する
こともできる。ガラス基板の表面の凸部においては微細
気泡の上昇流によって、常に活性な化学加工液が供給さ
れるので、反応律速となり、加工速度は十分に速くな
り、ガラス基板の表面の凹部は、加工液がよどんだ状態
にあるので、拡散律速となり、加工速度が遅くなるの
で、結果として、ガラス基板の厚みを薄くしつつ、表面
を平坦化させることができる。
【0019】第発明の化学加工装置は、第発明にお
いて、ガラス基板若しくは一対のガラス基板を貼り合わ
せたものの1又は複数を配するためのガラス基板収納治
具を備えることを特徴とする。第発明においては、ガ
ラス基板又は一対のガラス基板を貼り合わせたものを同
時に複数枚、均一に加工することができる。
【0020】第発明の化学加工装置は、第又は第
発明において、超音波振動子又は揺動攪拌翼を備えるこ
とを特徴とする。第4発明においては、より均一に化学
加工液を攪拌することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて具体的に説明する。図1は、本発
明の化学加工装置の一例を示す断面図である。化学加工
装置1は化学加工液貯溜槽11を備えており、化学加工
液貯溜槽11の底部には、ガスを導入して、多孔質から
なる気泡吐出部12aから吐出すべく構成された気泡発
生装置12が配置されており、気泡発生装置12の上側
には、ガラス基板又は一対のガラス基板を貼り合わせた
ものを縦方向に挿入して保持するためのガラス基板収納
治具18が配置されている。このガラス基板収納治具1
8は、ガラス基板収納治具用保持具17の中に配置され
ている。化学加工液貯溜槽11には、フッ酸を主成分と
した化学加工液が投入される。
【0022】化学加工液貯溜槽11の周縁部には、化学
加工液貯溜槽11から溢出させた前記化学加工液を受け
る溢出液受け槽13が設けられており、溢出液受け槽1
3には、加工により生じた反応生成物を除去するための
フィルター14、及びこのフィルター14により濾過さ
れた化学加工液を再度化学加工液貯溜槽11に送るため
のポンプ15が連結されている。そして、気泡発生装置
12の下側に配され、ポンプ15により送り出された化
学加工液を化学加工液貯溜槽の底部に向けて吐出するた
めの多数の孔を有する化学加工液吐出部16aを備えた
化学加工液吐出装置16により、再度、化学加工液が化
学加工液貯溜槽11に供給される。
【0023】また、化学加工装置1には、超音波振動子
又は揺動攪拌翼を備えてもよい(図示せず)。この場合
には、化学加工液をより均一に攪拌することができる。
【0024】図2は、気泡発生装置12の一例を示す斜
視図である。気泡発生装置12は、窒素ガス等のガスを
導入するガス導入管12bと、ガス導入管12bに垂直
に複数連結された、多孔質からなるパイプ状の気泡吐出
部12a,12a,・・・とを備えている。また、図3
は他の気泡発生装置12の気泡吐出部12aの一例を示
す斜視図である。この気泡吐出部12aは多孔質からな
り、板状を有している。図2及び図3ともに、気泡吐出
部12aの孔径は10〜500μmにするのが好まし
い。そして、これらの気泡発生装置12を液晶ガラス基
板収納治具用保持具17の下側に配置して、微細気泡を
上方に吐出させ、化学加工液を均一に上昇させる。この
上昇液流により、ガラス基板の表面に常に新鮮な化学加
工液を供給することができるとともに、フッ化物等の反
応生成物がガラス基板の表面に再付着するのを防止する
ことができる。
【0025】微細気泡の上昇流が化学加工液の表面に達
した後は、化学加工液貯溜槽11の周縁部から溢出し、
溢出液受け槽13で受けられ、フィルター14を通した
後、再度、化学加工液貯溜槽11に供給される。化学加
工液を溢出させない場合、上昇液流が下降液流に転じる
部分の断面積が小さいと、下降液流が上昇液流と交錯し
て均一な上昇液流が確保できなくなる。図4は、化学加
工液貯溜槽11及びガラス基板収納治具用保持具17の
一例を示す平面図である。図4に示したように、ガラス
基板収納治具用保持具17の外側部分に相当する下降液
流の通過断面積が、ガラス基板収納治具用保持具17の
内側部分に相当する上昇液流の通過断面積の1〜3倍で
ある場合、均一な上昇液流が確保できることが確保され
ている。
【0026】ガラス基板の成分と化学加工液とのフッ化
物等の反応生成物は、微細気泡の上昇流によって上昇す
るが、これが化学加工液貯溜槽11内を循環して化学加
工液貯溜槽11の底部に堆積すると、微細気泡の吐出に
悪影響を及ぼすので、反応生成物の堆積を防止する必要
がある。図5は、化学加工液吐出装置16の一例を示す
斜視図である。この化学加工液吐出装置16には、多数
の孔を有した化学加工液吐出部16aが複数、平行に設
けられており、ポンプ15によって送り出された化学加
工液を化学加工液吐出部16aから下向き又は斜め下向
きに吐出させることにより、化学加工液の供給ととも
に、反応生成物の堆積を防止するように設計することが
好ましい。
【0027】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。 [実施例1]本発明の化学加工装置1を用いて、素ガラ
スの化学加工を行なった例を以下に示す。 (1)素ガラスのサイズとそれぞれの目標の化学加工量 No.1;縦320mm×横400mm×厚み1.1mm。目標の化学加工
量;0.3mm。 No.2;縦400mm×横500mm×厚み0.7mm。目標の化学加工
量;0.2mm。 (2)化学加工液の組成 水を溶媒として、フッ酸5%、塩酸10%、硝酸5%を
含有する化学加工液を使用した。 (3)素ガラスの受入検査と最終検査の方法 板厚測定 超音波式板厚計を用いて図6に示した測定位置の板厚を
測定した。 外観検査 検査機器として蛍光灯(1500Lx以上)、集光灯(1万Lx
以上)を使用し、検査機器の光源からガラス基板までの
距離とガラス基板から測定者までの距離を共に300m
mにして、ガラス基板に対する反射光と透過光を目視で
確認した。 (4)実験結果 加工速度 素ガラスの片面に対して2.5μm/分であった。 板厚 表1に超音波板厚計によって測定した素ガラスの板厚を
示した。
【0028】
【表1】
【0029】キズの有無 図7に化学加工前後における素ガラスのキズの有無を検
査した結果を示した。図7より、化学加工前に存在した
キズが化学加工により消失したことが判る。 表面の平坦性 No.2の素ガラスを化学加工した後の表面状態を測定した
結果を図8に示した。表1及び図8より、素ガラスの各
位置において、均一に目標量を加工することができ、素
ガラスの表面が平坦化されたことが判る。
【0030】[実施例2]化学研磨装置1を用いて、2
枚の貼り合わせ液晶ガラス基板の化学加工を行なった例
を示す。 (1)貼り合わせ液晶ガラス基板のサイズとそれぞれの
目標の化学加工量 No.3;400mm×500mm×1.4mm。目標の化学加工量;両面
合わせて0.4mm。 (2)化学加工液の組成 実施例1と同じ。 (3)受入検査と最終検査の方法 板厚測定;2枚の貼り合わせ液晶ガラス基板の表側の測
定位置を図10に、裏側の測定位置を図11に示した。 外観検査;実施例1と同様に行なった。 (4)実験結果 加工速度 貼り合わせ液晶ガラス基板の片面に対して2.5μm/
分であった。 板厚 表2に超音波板厚計によって測定した結果を示した。
【0031】
【表2】
【0032】キズの有無 化学加工前後におけるキズの有無を検査した結果を図9
に示した。図9より、化学加工前に存在したキズが化学
加工により消失したことが判る。 表面の平坦性 表2から、貼り合わせガラス基板の各位置において、均
一に目標量を加工することができ、表面が平坦化されて
いることが判る。
【0033】[実施例3]カラーフィルター用画素がC
rでパターニングされた液晶ガラス基板が不良になった
ので、Crを剥離した後、パターン跡を無くすため化学
加工装置1により化学加工を行なった。 (1)Cr剥離後のガラス基板のサイズとそれぞれの目
標の化学加工量 No.4;縦400mm×横500mm×厚み0.7mm。目標の化学加工
量;5μm。 (2)化学加工液の組成 実施例1と同様のものを用いた。 (3)受入検査と最終検査の方法 板厚測定;超音波式板厚計を用いて図6に示した測定位
置の板厚を測定した。 外観検査;実施例1と同様に行なった。 (4)実験結果 加工速度 ガラス基板の片面に対して2.5μm/分であった。 板厚 表3に超音波板厚計によって測定した結果を示した。
【0034】
【表3】
【0035】パターン跡の有無 パターン跡は化学加工により全て消失していることが確
認された。 表面の平坦性 表3とパターン跡の消失結果から、液晶ガラス基板を均
一に目標量加工することができ、表面が平坦化されたこ
とが判る。
【0036】以上のように本発明の化学加工方法を実施
することにより、液晶ガラス基板の板厚を薄くしつつ、
表面を平坦化できることが確認された。また、液晶ガラ
ス基板の表面に初めから存在していたキズを消失させる
ことができるのいでガラスの再利用が可能となる。さら
に、本発明の化学加工方法においては、ガラス基板の大
きさに関係なく生産性高くガラス基板の加工を実施する
ことができる。なお、本発明の化学加工装置1は前記実
施の形態において説明したものに限定されるものではな
く、本発明の目的を損なわない限り種々の設計変更が可
能である。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように、第1発明による場
合は、フッ酸を主成分とした化学加工液を貯溜する化学
加工液貯溜槽の底部から微細気泡を伴なう上昇液流を発
生させ、その加工液中にガラス基板を浸漬し、前記ガラ
ス基板の外表面の片側の一部或いは全面、或いは外表面
の両側を加工すること、並びに各種フッ化物を前記ガラ
ス基板の表面に再付着しないようにすることによって、
ガラス基板の板厚を薄くするとともに、表面を平坦化さ
せることができる。
【0038】第1乃至第4発明による場合は、化学加工
液を均一に上昇させるので、ガラス基板の表面に常に新
鮮な加工液が供給されるとともに、反応生成物がガラス
基板の表面に物理的に再付着するのが防止される。した
がって、気泡の上昇流により加工速度を制御することが
でき、ガラス基板の厚みを薄くしつつ表面をより平坦化
することができる。そして、本発明の化学加工方法によ
り、ガラス基板の大きさに関係なく、生産性高く均一に
加工を実施することができる。また、ガラス基板の表面
に初めから存在していたキズを無くすことができ、ガラ
スの再利用が可能となる。
【0039】第5発明による場合は、化学加工液を均一
に上昇させ、溢出させて、反応生成物を除去した後、再
度化学加工液貯溜槽に供給し、化学加工液を循環させる
ので、ガラス基板の表面に常に新鮮な化学加工液が供給
されるとともに、反応生成物がガラス基板の表面に物理
的に再付着するのが防止される。ガラス基板の表面の凸
部では、気泡の上昇流によって常に活性な化学加工液が
供給されるので、反応律速となって加工速度が十分に速
くなり、液晶ガラス基板の凹部では、加工液がよどんだ
状態にあるので、拡散律速となって加工速度が遅くなる
ので、結果として、ガラス基板の厚みを薄くしつつ、表
面を平坦化させることができる。
【0040】第6発明による場合は、ガラス基板又は一
対のガラス基板を貼り合わせたものを同時に複数枚、均
一に加工することができる。第7発明による場合は、超
音波振動子又は揺動攪拌翼を備えるので、より均一に化
学加工液を攪拌することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化学加工装置の一例を示す断面図
である。
【図2】気泡発生装置の第一実施例を示す斜視図であ
る。
【図3】気泡発生装置の第二実施例を示す斜視図であ
る。
【図4】化学加工液貯溜槽及びガラス基板収納治具用保
持具の一例を示す平面図である。
【図5】化学加工液吐出装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図6】実施例1のガラス基板の板厚の測定位置を示す
平面図である。
【図7】化学加工の前後で表面キズの有無を調べた結果
を示す平面図である。
【図8】表面粗度計により実施例1のガラス基板の表面
状態を調べた結果を示す平面図である。
【図9】化学加工の前後でキズの有無を調べた結果を示
す平面図である。
【図10】実施例2のガラス基板を2枚貼り合わせたも
のの外側表面の板厚の測定位置を示した平面図である。
【図11】実施例2のガラス基板を2枚貼り合わせたも
のの外側裏面の板厚の測定位置を示した平面図である。
【図12】従来の化学加工方法により加工した後の表面
を測定した結果を示すグラフである。
【図13】ピットの直径と加工量との関係を示したグラ
フである。
【図14】単位面積当りのピット数と加工量との関係を
示したグラフである。
【図15】加工後の表面のウネリの状態を示したグラフ
である。
【図16】加工前に意図的にキズを付けた表面の断面を
示すグラフである。
【図17】加工後の表面の断面を示すグラフである。
【符号の説明】
1 化学加工装置 11 化学加工液貯溜槽 12 気泡発生装置 12a 気泡吐出部 13 溢出液受け槽 14 フィルター 15 ポンプ 16 化学加工液吐出装置 17 ガラス基板収納治具用保持具 18 ガラス基板収納治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01J 17/16 H01J 17/16 (72)発明者 小谷 誠 大阪府豊中市利倉1丁目1番1号 西山 ステンレスケミカル株式会社内 (72)発明者 溝口 幸一 大阪府豊中市利倉1丁目1番1号 西山 ステンレスケミカル株式会社内 (56)参考文献 特開2000−147474(JP,A) 特開 平9−260345(JP,A) 特開 平9−260344(JP,A) 特開 平7−58078(JP,A) 実開 昭61−33870(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 15/00 - 23/00 H01L 21/306 C23F 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ酸を主成分とした化学加工液を貯溜
    する化学加工液貯溜槽、気泡を伴う化学加工液の上昇
    液流を発生させると共に前記化学加工液貯溜槽の周縁
    部から化学加工液を溢出させ、この加工液中にガラス基
    板を浸漬して、ガラス基板の外表面の片側の一部或いは
    全部、或いは外表面の両側の一部或いは全部を加工する
    化学加工方法であって、ガスを導入するガス導入部と、導入されたガスを吐出す
    る孔径10〜500μmの多孔質からなる気泡吐出部と
    を備える気泡発生装置によって、前記気泡吐出部から吐
    出された微細気泡を前記ガラス基板に供給して、前記微
    細気泡の上昇流によって前記ガラス基板の加工速度を制
    御するようになっており、 前記周縁部から溢出させた化学加工液は、フィルターに
    通した後に、前記気泡発生装置の下側に供給されて再使
    用されるようになっている ガラス基板の化学加工方法。
  2. 【請求項2】 化学加工液を貯溜する化学加工液貯溜槽
    を備えた化学加工装置において、ガスを導入するガス導
    入部と、導入されたガスを吐出する孔径10〜500μ
    mの多孔質からなる気泡吐出部とを備える気泡発生装置
    と、前記化学加工液貯溜槽から溢出させた化学加工液を
    受ける溢出液受け槽と、前記溢出液受け槽に受けた化学
    加工液を再度、化学加工液貯溜槽に送るポンプとを備
    え、前記気泡吐出部から吐出された微細気泡を前記ガラス基
    板に供給して、前記微細気泡の上昇流によって前記ガラ
    ス基板の加工速度を制御するようになっている 化学加工
    装置。
  3. 【請求項3】 ガラス基板若しくは一対のガラス基板を
    貼り合わせたものの1又は複数を配置するためのガラス
    基板収納治具を備える請求項2記載の化学加工装置。
  4. 【請求項4】 超音波振動子又は揺動攪拌翼を供える請
    求項2または請求項3に記載の化学加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の方法で加工されたガラ
    ス基板。
  6. 【請求項6】 請求項2〜請求項4の何れかの装置で加
    工されたガラス基板。
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