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JP3531107B2 - 導電性セラミックス偏向電極 - Google Patents
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JP3531107B2 - 導電性セラミックス偏向電極 - Google Patents

導電性セラミックス偏向電極

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性セラミックス
偏向電極に関するものであり、特に、電子ビーム露光装
置の静電偏向方式の副偏向器を構成する偏向電極の劣化
を防止するための電極材料及びメタライズ材料に特徴の
ある導電性セラミックス偏向電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、DRAM(ダイナミックス・ラン
ダム・アクセス・メモリ)は、年々高集積化が進み20
01年には1GbitDRAMが普及すると見られてい
るが、この様な1Gbit或いは4GbitのDRAM
等の超高集積度半導体装置を製造する際には、0.1μ
m以下のリソグラフィー技術として注目されている電子
ビーム露光技術が不可欠であると考えられている。
【0003】現在まで、配線寸法が小さくなるにつれ
て、リソグラフィー用の光源としては、水銀ランプのg
線(=435.8nm),i線(=365nm)から、
KrFエキシマレーザ(=248nm)、ArFエキシ
マレーザ(=193nm=0.193μm)へと波長が
小さくなる方向へと移行している。
【0004】しかし、これらの光源を用いても、0.1
μm以下のパターンの露光は不可能であるので、より波
長の短い電子ビームを光源とする電子ビーム露光方法が
注目されている。
【0005】ここで、図4を参照して、電子ビーム露光
装置の概略的構成を説明する。図4参照図4は、電子ビ
ーム露光装置の一例の概念的構成図であり、LaB6
ップからなるLaB6 電子銃31から発生した熱電子を
電子線45として取り出し、種々のフィルター、マス
ク、偏向器で電子線45の位置、形状等を変化させて、
Siウェハ等のウェハ43上に設けた電子線レジスト
(図示を省略)上に描画するものである。
【0006】この場合、電子線45の位置は、磁場によ
る偏向と電場による偏向の2種類の偏向方法を組み合わ
せて用いており、磁場を用いた主偏向器41はミリ単位
の偏向を行う主偏向領域で用いられ、一方、電場を用い
た副偏向器40は100μm内の偏向を行う副偏向領域
内の描画に用いられている。
【0007】従来の電子ビーム露光装置はスループット
が低く、寿命が短いという問題があった。この内、スル
ープットが低い最も大きな理由は、光リソグラフィーの
ように一括したパターン露光が難しいという点にある。
即ち、電子線はスポット径が絞られ、基本的に描画露光
方式を採用して微細パターンを全てスキャンする方式で
あるため、全描画露光に長時間を要するためである。
【0008】そこで、電子線をスポット位置に正確に且
つ迅速に動かすために、静電偏向方式の副偏向器の特性
の向上が要請されており、それに伴って副偏向器を構成
する偏向電極の特性の向上が要請されている。
【0009】この様な副偏向器を構成する偏向電極の電
極材料に対しては、室温での電気抵抗値が10-1Ω・c
m前後程度であることが要求されている。即ち、電極材
料としては、基本的には導電性に優れることが重要では
あるが、副偏向器は磁場中で電場をかけるものであるた
め、金属並の低抵抗体を磁場内で使用する偏向電極とし
て用いると、電極周りに渦電流が発生するという問題が
あるためであり、この渦電流の発生を抑制するために、
10-1Ω・cm前後の抵抗値が必要となる。
【0010】この様な条件を満たす電極材料として、従
来より、アルチック(Al2 3 −TiC)系セラミッ
クスが用いられており、また、このアルチック系セラミ
ックスを用いた偏向電極に対して電圧を印加するための
リード線を接続するためのメタライズ層を形成する際に
は、アルミナ材料で実績のあるMo−Mn法、或いは、
炭化物セラミックスのメタライズ手法として利用されて
いるAg−Cu−Ti系ろう材を適用している。
【0011】この偏向電極は真空中で使用するものであ
り、ウェハ上に設けた電子線レジストを描画する際に、
電子線レジストを構成するレジスト樹脂が飛散し、時間
とともに偏向電極の内側の表面のレジスト飛散物が付着
し、このレジストは絶縁体であるため、これらのレジス
トの付着物はチャージアップの原因となる。
【0012】そこで、この様な不所望なレジストの堆積
物を除去するために、偏向電極に対して定期的に酸素プ
ラズマを用いたアッシングを行って偏向電極の表面をク
リーニングする必要があった。
【0013】しかし、この様なアルチック系セラミック
スを用いた偏向電極は寿命が短いという問題がある。即
ち、偏向電極を構成するアルチック系セラミックスには
TiCが含まれているため、酸素プラズマを用いたクリ
ーニング工程においてTiCが酸化されて絶縁体のTi
2 等のTi酸化物が形成され、それによって偏向電極
の抵抗値が変化し、結果的に、設定した電圧で所期の偏
向値が得られなくなるためである。
【0014】この様な問題を解決するために、アルチッ
ク系セラミックスの全表面を金属でコーティングした偏
向電極も使用されている。この様な改良型の偏向電極を
用いた場合、表面酸化はみられないが、長時間酸素プラ
ズマの照射を行うと、表面にコーティングした金属膜が
スパッタリングされて偏向電極が劣化するという問題が
ある。
【0015】そこで、この様なアルチック系セラミック
スを用いた偏向電極の欠点を解決するために、本出願人
は、酸化物のみで構成される酸化ルテニウム(Ru
2 )系のセラミックス電極を提案している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この様な酸化
ルテニウム系セラミックスを用いて偏向電極を構成する
ことには問題がある。即ち、酸化ルテニウム系セラミッ
クスを偏向電極として用いるためには、曲面形状を有す
る偏向電極の外側の表面にリード線を接続するためのメ
タライズ層を形成する必要があるが、この様なメタライ
ズ層としては、密着性に優れ、且つ、その表面がはんだ
濡れ性に優れている必要がある。
【0017】しかし、アルミナ系或いは炭化物セラミッ
クス系ではない酸化ルテニウム系セラミックスに対して
は、Mo−Mn法や、Ag−Cu−Ti系ろう材をその
まま適用することができず、曲面形状を有する偏向電極
に寸法精度良くメタライズ層を形成することは困難であ
った。
【0018】即ち、Mo−Mn法は、本質的に厚膜プロ
セスであるため、高温で焼き付ける工程を採用すること
になるため、表面の凹凸が大きくなり均一なメタライズ
層を形成することが困難になり、また、反応によって密
着性が劣化するという問題があり、さらに、はんだ濡れ
性が良くないという問題がある。る。一方、Ag−Cu
−Ti系ろう材も800〜900℃の高温処理が必要に
なり、やはり、Mo−Mn法と同様の問題がある。
【0019】この様に、メタライズ層を寸法精度良く形
成できないと、8個の偏向電極を組み合わせて8極電極
構造の副偏向器を組み立てる際に、クリアランスが低下
するという問題がある。
【0020】したがって、本発明は、劣化の生じない導
電性材料で偏向電極を構成するとともに、密着強度及び
はんだ濡れ性に優れた膜厚の均一なメタライズ層を形成
することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成図であり、この図1を参照して本発明における課題を
解決するための手段を説明する。なお、図1(a)は、
副偏向器を構成する8極電極の概略的斜視図であり、ま
た、図1(b)は8極電極を構成する偏向電極の概略的
要部斜視図である。 図1(a)及び(b)参照 上記の目的を達成するために、本発明は、導電性酸化物
と焼結助剤とからなるセラミックスで構成される偏向電
極本体2の表面に、少なくとも、Ti,Cr,Zr,N
iの内の少なくとも一つを含む導電性材料で構成され、
偏向電極本体2と直接接触する密着メタライズ層3と、
Cu,Ni,Au,Pt,Agの内の少なくとも一つを
含む導電性材料で構成され、リード線接続される接続
用メタライズ層4とからなる、リード線を接続するため
の多層構造のメタライズ層を設けたことを特徴とする。
【0022】この様に、偏向電極本体2、特に、副偏向
器1の偏向電極本体2を構成する導電性酸化物として、
RuO2 ,ReO2 ,IrO2 ,SrVO3 ,CaVO
3 ,LaTiO3 ,SrMoO3 ,CaMoO3 ,Sr
CrO3 ,CaCrO3 ,LaVO3 ,GdVO3 ,S
rMnO3 ,CaMnO3 ,NiCrO3 ,BiCrO
3 ,LaCrO3 ,LnCrO3 ,SrRuO3 ,Sr
FeO3 ,BaRuO 3 ,LaMnO3 ,LnMn
3 ,LaFeO3 ,LnFeO3 ,LaCoO3,L
aRhO3 ,LaNiO3 ,PbRuO3 ,Bi2 Ru
2 7,LaTaO 3 ,BiRuO3 の内に少なくとも
一つを用いることによって、付着したレジストを除去す
る酸素プラズマ照射工程において、偏向電極本体2が酸
化されることがなく、したがって、電気抵抗値が変化す
ることがない。
【0023】また、メタライズ層を、Ti,Cr,Z
r,Niの内の少なくとも一つを含む導電性材料で構成
される密着メタライズ層3、特に、物理的気相成長層か
らなる密着メタライズ層3と、また、Cu,Ni,A
u,Pt,Agの内の少なくとも一つを含む導電性材料
で構成される接続用メタライズ層4、特に、メッキ膜か
らなる接続用メタライズ層4とで構成することによっ
て、高温工程を用いることなく、密着性が良好で、Pb
−Sn半田との濡れ性が良好で、且つ、膜厚の均一性に
優れるメタライズ層を曲面形状の酸化物セラミックスに
対して形成することができる。
【0024】また、導電性酸化物と焼結助剤とからなる
セラミックスには、焼結助剤をとして、電気的抵抗を適
度な値に高めるために、例えば、10-4〜104 Ω・c
mにするために、硼珪酸ガラス等の軟化点が400℃以
上の鉛成分を含まないガラスを主体とするガラスを用い
ることが望ましい。
【0025】なお、軟化点が400℃未満であると、偏
向電極として使用時の熱環境に耐えることが困難にな
り、また、ガラス中に鉛(Pb)が含まれていると高温
環境下でPbが表面に析出して導電性を帯び、偏向電極
本体2の抵抗値が低下するという問題が発生する。但
し、Pb成分を含むガラスが、少量含まれているぶんに
は特段の問題はない。
【0026】また、導電性酸化物と焼結助剤とからなる
セラミックスの熱膨張率は、使用環境において、物理的
配置が変化しないように10-5/℃以下とすることが望
ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】ここで、図2を参照して、本発明
の第1の実施の形態の偏向電極の製造工程を説明する。 図2(a)参照 まず、RuO2 と硼珪酸ガラスを、例えば、重量比で2
0:80の割合で混合した複合体を研削・研磨して断面
が湾曲した板状のRuO2 系偏向電極本体11を形成す
る。因に、この場合のRuO2 系偏向電極本体11の抵
抗率は、抵抗率が〜10-4Ω・cmのRuO2 に絶縁体
の硼珪酸ガラスを混合することによって〜10-1Ω・c
m程度となる。
【0028】図2(b)参照 次いで、レジストパターン(図示を省略)をマスクとし
て、スパッタリング法によって、厚さが、例えば、10
0nmのTi密着改善層12を成膜したのち、引き続い
て、厚さが、例えば、200nmのPtバリア層13を
成膜する。
【0029】図2(c)参照 次いで、無電解メッキ法を用いてPtバリア層13上に
厚さが、例えば、2μmのAuメッキ層14を成膜した
のち、レジストパターンを除去し、レジストパターン上
に堆積した不要な堆積物をリフトオフする。
【0030】図2(d)参照 次いで、Auメッキ層14上にPb−Sn半田15を形
成し、このPb−Sn半田15を利用してRuO2 系偏
向電極本体11に電圧を印加するためのリード線16と
接続することによって偏向電極の基本構造が完成する。
以降は、この様に形成した偏向電極を8個、円周上に等
間隔で配置して8極電極を構成することで静電偏向型の
副偏向器が得られる。
【0031】
【表1】 この本発明の第1の実施の形態の偏向電極は、メタライ
ズ層となるAuメッキ層14を形成する前に、Ti密着
改善層12を設けているので、表1に示すように、従来
のMo−Mn法或いはAg−Cu−Ti系ろう材を用い
た場合より、均一な膜厚分布で、密着強度及びはんだ濡
れ性に優れたメタライズ層を形成することができる。
【0032】因に、10mm角内の膜厚分布は〜5%で
あり、密着強度は3kg/mm2 であり、また、はんだ
濡れ性は90%であった。なお、はんだ濡れ性(%)
は、メタライズ層の表面積に対する表面を覆うはんだの
表面積の比率で表す。
【0033】また、RuO2 系偏向電極本体11は、R
uO2 と硼珪酸ガラスのみからなる導電性酸化物セラミ
ックスで構成されているので、レジスト飛散物の付着に
伴うクリーニング工程において、酸素プラズマに晒され
ても導電性酸化物セラミックスがさらに酸化されること
はなく、したがって、RuO2 系偏向電極本体11の電
気抵抗値が変化することがない。
【0034】また、この導電性酸化物セラミックスの焼
結助剤は、上記の様にPbを含まず軟化点が400℃以
上の硼珪酸ガラスであるので、電子ビーム露光工程にお
ける温度環境に熱変形せずに耐えることができる。
【0035】したがって、このRuO2 系偏向電極本体
11を組み合わせて8極電極を構成した場合にも、使用
中に熱膨張による変形が少ないので、電子ビームを精度
良く偏向することができる。
【0036】また、Pbが含まれていないので、熱環境
下でPbが還元されて析出することがなく、それによっ
て、RuO2 系偏向電極本体11の導電性が高まること
はない。
【0037】次に、図3を参照して、本発明の第2の実
施の形態の偏向電極の製造工程を説明する。 図3(a)参照 まず、IrO2 と硼珪酸ガラスを、例えば、容量比で
1:4の割合で混合した複合体を研削・研磨して断面が
湾曲した板状のIrO2 系偏向電極本体21を形成す
る。因に、この場合のIrO2 系偏向電極本体21の抵
抗率も、抵抗率が〜10-5Ω・cmのIrO2 に硼珪酸
ガラスを混合することによって〜10-1Ω・cm程度と
なる。
【0038】図3(b)参照 次いで、レジストパターン(図示を省略)をマスクとし
て、スパッタリング法によって、厚さが、例えば、10
0nmのCr密着改善層22を成膜し、次いで、無電解
メッキ法によって、厚さが、例えば、200nmのNi
バリア層23を成膜する。
【0039】図3(c)参照 引き続いて、無電解メッキ法を用いてNiバリア層23
上に厚さが、例えば、2μmのAuメッキ層24を成膜
したのち、レジストパターンを除去し、レジストパター
ン上に堆積した不要な堆積物をリフトオフする。
【0040】図3(d)参照 次いで、Auメッキ層24上にPb−Sn半田25を形
成し、このPb−Sn半田25を利用してIrO2 系偏
向電極本体21に電圧を印加するためのリード線26と
接続することによって偏向電極の基本構造が完成する。
以降は、この様に形成した偏向電極を8個、円周上に等
間隔で配置して8極電極を構成することで静電偏向型の
副偏向器が得られる。
【0041】この場合も上記の第1の実施の形態と同様
に、均一な膜厚分布で、密着強度及びはんだ濡れ性に優
れたメタライズ層を形成することができる。また、Ir
2 系偏向電極本体21もRuO2 系偏向電極本体11
と同様に、酸化によって抵抗率が変化することがなく、
良好な耐熱性が得られる。
【0042】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は各実施の形態に記載した構成に限られる
ものではなく、各種の変更が可能である。例えば、上記
の各実施の形態においては、密着改善層をスパッタリン
グ法を用いて成膜しているが、真空蒸着法等の他の物理
的気相成長法によって形成しても良いものである。
【0043】また、上記の各実施の形態においては、密
着改善層としてTi或いはCrを用いているが、Ti或
いはCrに限られるものではなく、ZrやNiを用いて
も良いものである。
【0044】また、上記の各実施の形態においては、接
続用メタライズ層としてAuメッキ層を用いているが、
Auに限られるものでなく、Pb−Sn半田濡れ性の良
好なCu,Ni,Pt,Agを用いても良いものであ
り、また、成膜法としては、無電解メッキ法の代わりに
電解メッキ法を用いても良いものである。
【0045】また、上記の各実施の形態においては、P
tバリア層或いはNiバリア層を用いているが、この様
なバリア層は、接続用メタライズ層の材料によっては必
ずしも必要がないものであり、例えば、Niを用いた場
合には、バリア層は不要になり、また、Au等を用いた
場合にも、接続用メタライズ層を通常より厚く形成した
場合には、バリア層は必ずしも必要はないものである。
【0046】また、上記の各実施の形態においては、偏
向電極本体を構成する導電性酸化物としてRuO2 或い
はIrO2 を用いているが、RuO2 或いはIrO2
限られるものではなく、ReO2 を用いても良い。
【0047】さらには、導電性ペロブスカイト酸化物で
あるSrVO3 ,CaVO3 ,LaTiO3 ,SrMo
3 ,CaMoO3 ,SrCrO3 ,CaCrO3 ,L
aVO3 ,GdVO3 ,SrMnO3 ,CaMnO3
NiCrO3 ,BiCrO3,LaCrO3 ,LnCr
3 ,SrRuO3 ,SrFeO3 ,BaRuO3 ,L
aMnO3 ,LnMnO3 ,LaFeO3 ,LnFeO
3 ,LaCoO3 ,LaRhO3 ,LaNiO3 ,Pb
RuO3 ,Bi2 Ru2 7,LaTaO3 ,BiRu
3 を用いても良いものである。但し、電子ビーム露光
装置の副偏向器を構成する偏向電極として用いる場合に
は、Fe,Co,Ni等の磁性を有する材料は不適当で
ある。
【0048】また、上記の各実施の形態においては、偏
向電極本体を構成する導電性酸化物セラミックスの焼結
助剤として硼珪酸ガラスを用いているが、硼珪酸ガラス
に限られるものではなく、軟化点が400℃以上でPb
を含まない公知の他のガラスを用いても良いものであ
る。但し、この様なガラスに少量のPb成分を含むガラ
スを混合させて用いても問題はない。
【0049】また、上記の各実施の形態においては、偏
向電極を電子ビーム露光装置の副偏向器を構成する偏向
電極として説明しているが、電子ビーム露光装置に限ら
れるものではなく、電子顕微鏡等の他の荷電ビーム照射
装置の静電偏向電極として用いても良いものであり、特
に、磁場の存在下で動作させる静電偏向電極として好適
である。
【0050】ここで、再び、図1を参照して、本発明の
詳細な特徴を説明する。 図1(a)及び(b)参照 (付記1) 導電性酸化物と焼結助剤とからなるセラミ
ックスで構成される偏向電極本体2の表面に、少なくと
も、Ti,Cr,Zr,Niの内の少なくとも一つを含
む導電性材料で構成され、偏向電極本体2と直接接触す
る密着メタライズ層3と、Cu,Ni,Au,Pt,A
gの内の少なくとも一つを含む導電性材料で構成され、
リード線接続される接続用メタライズ層4とからな
、リード線を接続するための多層構造のメタライズ層
を設けたことを特徴とする導電性セラミックス偏向電
極。 (付記2) 上記導電性酸化物が、RuO2 ,Re
2 ,IrO2 ,SrVO3 ,CaVO3 ,LaTiO
3 ,SrMoO3 ,CaMoO3 ,SrCrO3 ,Ca
CrO3 ,LaVO3 ,GdVO3 ,SrMnO3 ,C
aMnO3 ,NiCrO3 ,BiCrO3 ,LaCrO
3 ,LnCrO3 ,SrRuO3 ,SrFeO3 ,Ba
RuO3 ,LaMnO3 ,LnMnO3 ,LaFe
3 ,LnFeO3 ,LaCoO3 ,LaRhO3 ,L
aNiO3 ,PbRuO3 ,Bi2 Ru2 7,LaT
aO3 ,BiRuO3 の内に少なくとも一つを含むこと
を特徴とする付記1記載の導電性セラミックス偏向電
極。 (付記3) 上記導電性酸化物と焼結助剤とからなるセ
ラミックスの前記焼結助剤として、軟化点が400℃以
上の鉛成分を含まないガラスを主体とするガラスを用い
たことを特徴とする付記1または2に記載の導電性セラ
ミックス偏向電極。 (付記4) 上記導電性酸化物と焼結助剤とからなるセ
ラミックスの固有電気抵抗値が10-4〜104 Ω・cm
であり、且つ、熱膨張率が10-5/℃以下であることを
特徴とする付記1乃至3のいずれか1に記載の導電性セ
ラミックス偏向電極。 (付記5) 上記密着メタライズ層3が、物理的気相成
長層であることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1
に記載の導電性セラミックス偏向電極。 (付記6) 上記接続用メタライズ層4が、メッキ膜で
あることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載
の導電性セラミックス偏向電極。 (付記7) 上記偏向電極が、電子ビーム露光装置の副
偏向器1を構成する偏向電極であることを特徴とする付
記1乃至6のいずれか1に記載の導電性セラミックス偏
向電極。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、偏向電極の構成材料と
なる導電性セラミックスを導電性酸化物とガラスとによ
って構成しているので偏向電極が酸化して抵抗値が変化
することがなく、また、曲面形状を有する偏向電極の表
面に形成するメタライズ層を通常の成膜工程で形成して
いるので膜厚の均一性、密着性、及び、はんだ濡れ性の
全てに優れたメタライズ層とすることができ、電子ビー
ム露光装置の副偏向器等の偏向器を精度良く動作させる
ことが可能になり、ひいては、電子ビーム露光装置等の
荷電ビーム照射装置の高性能化に寄与するところが大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の偏向電極の製造工
程の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の偏向電極の製造工
程の説明図である。
【図4】電子ビーム露光装置の概念的構成図である。
【符号の説明】
1 副偏向器 2 偏向電極本体 3 密着メタライズ層 4 接続用メタライズ層 11 RuO2 系偏向電極本体 12 Ti密着改善層 13 Ptバリア層 14 Auメッキ層 15 Pb−Sn半田 16 リード線 21 IrO2 系偏向電極本体 22 Cr密着改善層 33 Niバリア層 24 Auメッキ層 25 Pb−Sn半田 26 リード線 31 LaB6 電子銃 32 アパチャ 33 レンズ 34 レンズ 35 ブロックマスク 36 レンズ 37 ブランカ 38 レンズ 39 レンズ 40 副偏向器 41 主偏向器 42 レンズ 43 ウェハ 44 イマージョンレンズ 45 電子線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−307671(JP,A) 特開2000−106117(JP,A) 特開2000−11937(JP,A) 特開 昭62−103944(JP,A) 特開 平8−83587(JP,A) 特開 平5−276549(JP,A) 特開2000−200575(JP,A) 特開 平9−50969(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/147 H01J 37/305 H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性酸化物と焼結助剤とからなるセラ
    ミックスで構成される偏向電極本体の表面に、少なくと
    も、Ti,Cr,Zr,Niの内の少なくとも一つを含
    む導電性材料で構成され、前記偏向電極本体と直接接触
    する密着メタライズ層と、Cu,Ni,Au,Pt,A
    gの内の少なくとも一つを含む導電性材料で構成され、
    リード線接続される接続用メタライズ層とからなる
    リード線を接続するための多層構造のメタライズ層を設
    けたことを特徴とする導電性セラミックス偏向電極。
  2. 【請求項2】 上記導電性酸化物と焼結助剤とからなる
    セラミックスの前記焼結助剤として、軟化点が400℃
    以上の鉛成分を含まないガラスを主体とするガラスを用
    いたことを特徴とする請求項1記載の導電性セラミック
    ス偏向電極。
  3. 【請求項3】 上記導電性酸化物と焼結助剤とからなる
    セラミックスの固有電気抵抗値が10-4〜104 Ω・c
    mであり、且つ、熱膨張率が10-5/℃以下であること
    を特徴とする請求項1または2に記載の導電性セラミッ
    クス偏向電極。
  4. 【請求項4】 上記密着メタライズ層が、物理的気相成
    長層であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    1項に記載の導電性セラミックス偏向電極。
  5. 【請求項5】 上記接続用メタライズ層が、メッキ膜で
    あることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に
    記載の導電性セラミックス偏向電極。
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